③ 理科実験講座

③
理科実験講座
理科に関する児童生徒の興味・関心を喚起し理科好きな児童生徒の育成をめざすために、理科教育
に造詣の深い講師を招き、観察実験に必要な教具の作成や、授業のスキルアップの場となる講座を開
催した。
第1回
講 師
テーマ
平成26年5月1日(木)
伊丹市みどり公園課 岩田 雅友 専門官、奥井
「植物の栽培、畑(学習園)の年間計画」
里実
緑化啓発指導員
【内容】
1 良い土の条件(化学性・物理性・生物性)
2 土作り
・酸性度の調整
・肥料の役割と種類
・土壌改良
・連作障害
3 教科書で取り上げられている植物栽培のポイント
・ホウセンカ、インゲンマメ、ツルレイシ(ゴーヤ)、ヒマワ
リ 他
【関連単元】
小学校3年 植物をそだてよう(1)~(4)
小学校4年 季節と生き物(春)~(冬)
小学校5年 植物の発芽 植物の生長 植物の花のつくりと実や種子
第2回
講 師
テーマ
平成26年5月20日(火)
伊丹市昆虫館 坂本 昇 副館長、角正 美雪 学芸研究員
「チョウの飼育方法と観察のポイント、校庭・園庭で観察できる昆虫」
【内容】
1 ナミアゲハの観察と飼い方(プレゼンテーション)
(1) 卵から成虫になるまで
(2) エサになる植物
(3) チョウに卵を産ませる方法
(4) 幼虫の飼育の仕方
(5) 脱皮の確認方法
(6) さなぎの様子
(7) 羽化の様子[成虫]
(8) その他、チョウの雑学
2 教科書にのっている昆虫
モンシロチョウ、アゲハ、カイコ、シオカラトンボ、ショウリョウバッタ、アブラムシ、アリ、
オオカマキリ、カナブン、ヨコバイ、ミツバチ、アメンボ、ナナフシ、コノハムシ、シャクガ、
テントウムシ
*危険な昆虫:チャドクガ、イラガ
*伊丹で見られるアゲハは6種類
*伊丹市内で見られるチョウは約50種類
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3
観察・卵採取及び質疑応答
・実際にミカンの葉についている卵を採取
・教室で飼育するための方法について、講師に個別に質問する
【関連単元】
小学校3年 こん虫をそだてよう
しぜんのかんさつをしよう(1)(2)
第3回
講 師
テーマ
平成26年7月31日(木)
県立人と自然の博物館 黒田 有寿茂 研究員、鈴木 武 研究員
「葉っぱで見分ける身近な樹木」
「校庭で観察できる動植物(カタツムリ・ダンゴムシ・タンポポ)」
【内容】
1 「葉っぱで見分ける身近な樹木」
(講師:黒田 有寿茂 研究員)
(1) 葉っぱで樹木を見分ける4大ポイント
(2) 葉っぱの各部の名前、用語
(3) 検索表の見方
(4) 【実習】図鑑を使った同定(15種類)
(5) 【屋外観察】
・植生の遷移
・植物を使った遊び
2 「校庭で観察できる動植物(カタツムリ・ダンゴムシ・タンポポ)」
(講師:鈴木 武 研究員)
(1) 【実習】カタツムリ・ダンゴムシの観察
(2) カタツムリについて
・伊丹で見られるカタツムリはクチベニマイマイかナミマ
イマイ
・カタツムリの呼び名(地域によって異なる)…柳田国男の
研究(方言周圏論)
・カタツムリの殻は自分で作っている。端が反り返ってい
れば、それ以上大きくならない。
(3) ダンゴムシについて
・節足動物(エビ・カニの仲間)である
・在来種と外来種(街で見かけるダンゴムシはほとんど外来種)
・分解者としての立場
・ダンゴムシとワラジムシの違い…生存のための戦略が違う
・ダンゴムシに感染するオスをメスに変えるウィルスがある
・ダンゴムシは一晩でかなり移動する。マークを付けていても、翌日同じ場所にほとんどい
ない
・分布調査について
(4) タンポポについて
・在来種と外来種
・分布調査について(2009,2010に伊丹市中学生も実施したことあり)
3 館内見学
【関連単元】
小学校3年 植物のすがた 動物のすがたとかんきょう
※県立人と自然の博物館との連携事業として実施
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第4回
講 師
テーマ
平成26年10月28日(火)
企画部 米谷 彰 主席、神戸営業所 石橋 信一
「コンデンサ・発光ダイオードを使った実験」
所長
【内容】
1 コンデンサ・発光ダイオードを使った実験
(1) 手回し発電機
・出力12Vのタイプと3Vのタイプがあり、12Vのタイプだと
豆電球や発光ダイオードが壊れる可能性がある。
・ハンドルの回し方によって+-が反転する。
・豆電球、モーターは反転させても光る(動く)が、発光ダ
イオード、電子オルゴールは極性があるため光らない(鳴
らない)。
【実習】手回し発電機で豆電球を点灯させる
※ 将来は豆電球を使った実験はなくなる見通し(生産が打ち切られる)
(2) 発光ダイオード(LED)
・切れないイメージがあるが、実は簡単に壊れる。正しく使えばとても寿命が長い。
・大きな電圧を流すと壊れる(ひびが入る。下手をするとはじける)
【実習】手回し発電機でLEDを点灯させる
(3) コンデンサ
・電気の有効利用の学習で使用する。
・電気容量は単位「F」(ファラッド)で表され、教材では10Fのものがよく使われる。
・電圧・電流・静電容量等の基礎知識
電気をためるバケツをコンデンサとすると
電圧=水圧 電流=水流 電気容量=容積 と考えるとよい
手回し発電機は水鉄砲でバケツに水を入れているイメージ(水圧は強いが、水流は大
きくない)
【実習】手回し発電機でコンデンサに蓄電する
手回し発電機同士をつないでハンドルを回す
2 その他
・方位磁針の指導方法(前回学力調査で正答率低)
・質疑応答
【関連単元】
小学校6年 電気の性質とはたらき
第5回
講 師
テーマ
平成26年11月13日(木)
井上 貴至 指導主事、岡田 泰英 理科教育推進研修員
「化学実験の基礎・学校で扱う薬品の管理」
【内容】
1 薬品の管理について
・劇物と危険物
・管理方法・管理場所
2 【実習】実験器具の基本操作
・駒込ピペット、メスシリンダー等
3 【実習】塩酸、水酸化ナトリウムの調整
・うすい塩酸の調整
・うすい水酸化ナトリウム水溶液の調整
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4
【実習】中和の方法
・BTB溶液について
・うすい塩酸、うすい水酸化ナトリウム水溶液を用いた中和
5 廃液の処理について
6 さまざまな指示薬
ムラサキキャベツ液、シソ(ゆかり)、ぶどう果汁について演示実験
【関連単元】
小学校6年 水よう液の性質
第6回
講 師
テーマ
平成27年1月13日(火)
兵庫県立鳴尾高等学校 浅井 尚輝 教諭
「化学薬品の使い方 化学実験のポイント」
【内容】
1 薬品の濃度調整
・塩酸の濃度調整
・水酸化ナトリウム水溶液の濃度調整
・実験器具の使用方法(ピペット、メスシリンダー)
2 「水素爆発」実験のポイント
・水素発生・水素爆発の実験
3 目を引く実験(講師による演示実験・紹介)
・「イソジン」でビタミンCを調べる実験
・ハーブティーを指示薬に使用する実験
・色変わり焼きそば(紫キャベツ[指示薬]・カレー粉[指示薬]・かん水入り焼きそば[アルカリ
性]・ポン酢[酸性]を使う)を作る実験
・時計反応(ヨウ素デンプン時計反応)実験
※時計反応:化合物が混合して、化合物の濃度が周期的に変化したり、一定の誘導時間が経
過した後に突然物質の性質が変化したりする化学反応
ヨウ素酸カリウム溶液に亜硫酸水素ナトリウムの酸性溶液を加えると最初は目に見える反応
は起こらないが、しばらく経過してから突然深青色に変化する。
4 後片付けの方法
【関連単元】
小学校5年 もののとけ方
小学校6年 水よう液の性質
※「サイエンス・トライやる事業に係る研修会」と合同開催
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