横浜市におけるGIS(よこはまっぷ)を利用したインフルエンザ施設

B13
Research Abstracts on Spatial Information Science
CSIS DAYS 2015
横浜市におけるGIS(よこはまっぷ)を利用したインフルエンザ施設別発生状況地図の試作
1
青野 実 1,上原 早苗 1,船山 和志 1,水野 哲宏 1,佐藤 将 2,後藤 寛 2
横浜市衛生研究所 感染症・疫学情報課,2 横浜市立大学大学院 都市社会文化研究科
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(1) 動機: 横浜市では政策局が所管している GIS(以下,
Interest)コードを作成する.このコードは,システム上
よこはまっぷ)を用いて,広く市民サービスの向上を
5 桁の制約がある.そのため,5 桁の内,上 3 桁を 1
図るため各種地図情報を公開している.また,市職
~18 区の区別の番号に割り当て,下 2 桁を週の番
員間での情報共有を図るため,庁内専用の仕組み
号,1~52(53)週に割り当てることで,各区の週単位
も構築している.今回,横浜市衛生研究所 感染症・
ごとのユニークな ID で管理することが可能となった.
疫学情報課では,インフルエンザの施設別発生状
なお,インフルエンザの NESID への登録は週単位
況をより迅速に伝え,地図上で分かり易く情報の把
であるが,よこはまっぷ上では適宜,情報を掲載す
握ができるように,よこはまっぷ上に施設別発生状
ることが可能である.
況の情報を構築することを試みたので報告する.
(3) 結果: よこはまっぷでは,市民向けの情報として公
(2) 方法: 横浜市内の学校等で,インフルエンザ・イン
開している公開版と市職員のみが利用できる庁内
フルエンザ様疾患による学級閉鎖等が発生すると、
版の 2 種類がある.今回は,試作のため庁内版を作
各学校は、紙ベースのインフルエンザ施設別発生
成した.さらに,表示方法として,区単位ごとの表示
状況の報告様式(以下,様式 1)を、各区の福祉保健
と週単位ごとの表示の 2 種類を作成した.また,
センターへ提出する.福祉保健センターでは,電子
NESID から還元データとして、定点医療機関の情
メールの添付ファイル(PDF)として,横浜市衛生研
報についても表示することが可能である.図 1~図 3
究所等へ送信する.紙ベースの情報の電子化には
に,内容を示す.
エクセルを利用し,基本的に全ての項目を電子化
(4) 使用したデータ:
・ 2013 年~2015 年における,インフルエンザ施設別
の対象とした.ピボットテーブルでデータの一部を
集計し 1 週間単位の情報にまとめて,感染症発生
発生状況のデータ
動向調査(以下,NESID「National Epidemiological
Surveillance of Infectious Diseases」)へ登録を行う.
・ 横浜市の基本地図情報
(5) 使用したソフトウェア:
その時の付加情報として,同じファイル上でよこはま
・ よこはまっぷ(株式会社オークニー)
っぷへ情報をインポートするためのデータを作成す
・ エクセル(バージョン:14.0.7128.5000)
る.よこはまっぷ上に表示するマップアイコンと発生
(6) 参考文献:
状況のデータをマッチングさせるため,POI(Point of
後藤郁男・佐藤由紀・沖村容子・御代田恭子(2010)
「宮城県保健環境センター年報」,28,33-35.
図 1: 様式 1 の登録フォーム
(エクセル)
図 2: よこはまっぷのカテゴリー
管理メニュー
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図 3: よこはまっぷの事例
(横浜市金沢区)