アルジェリアを訪れる皆様へのお願い 平成25年2月6日 在アルジェリア日本大使館 アルジェリアの旅が快適なものとなりますよう次の諸点をお知らせします。最新の情報 を入手するよう努めておりますが、多くの場合何の広報・連絡もなく手続きが変更され、 現状に合わない可能性もありますので、その点ご容赦の上ご参照願います。 1.出入国審査・外貨申告・通関 (1)出入国審査 出入国審査は、旅券・査証及び出入国カード(出国は薄茶色、入国は白)を係官に提 出して行います。また、国内線による国内移動の場合もパスポートの提示が求められま す。 (2)外貨申告 外貨の持ち込みに制限はありませんが、持ち込む外貨を申告する制度は存続していま す。申告用紙の金額記入欄に持ち込む外貨金額(紙幣のみ)を記入し、入国時に税関へ その申告用紙を提出、その控えにスタンプが押されたものが手交されます。この申告書 の控えは、出国時の外貨持ち出しの際に不可欠であり、 (ア)同控えの金額を超える外貨 を持ち出すことが出来ない、 (イ)同控えがなければ一切の外貨を持ち出すことができな いので大切に保管してください。またアルジェリア国内における外貨による支払いは、 原則として禁止されており、外貨持ち出しの際には、費消分外貨のアルジェリア・ディ ナール貨への換金証明の提示も求められることがありますので、当該換金時の受領書も 大切に保存して下さい。出国時の外貨所持検査は、厳格に行われており、上記に違反し た場合、没収及び罰金支払い事案が発生していますので注意を要します。 (3)通関 (ア)持ち込み禁止品 大型カメラ、同ビデオ・カメラは、持ち込みに際し、アルジェリア文化省の事前許 可が必要です。更に、衛星電話については、情報省の事前許可が必要となります。右 がない場合持ち込みが認められない(没収一時預かり)ことがあります。銃器、爆発 物、双眼鏡、ポルノ雑誌・製品及びイスラム教を誹謗中傷する表現物などは持ち込み 禁止です。豚肉の持ち込みについては、個人消費のための分量であれば禁止・課税さ れません。 (イ)商用目的の物品持ち込み 商用目的の物品の持ち込みには、課税されます。また、商用目的ではない場合であ っても価格が5万ディナール(1ディナール=約1円)を超える新品の物品、中古品 であっても価格が10万ディナールを超える物品については、課税されるとされてい ますが、価格の算定方法が不明で実際に課税されるケースは多くないようです。高額 品を持ち込み持ち出す場合には、入国時に申告する必要があります。 (ウ)持ち出し禁止品 3,000ディナールを超える当国通貨、150グラムを超える金、文化的遺産は 持ち出し禁止です。商用で物品を持ち出す場合には、許可が必要であり、課税の対象 となります。商用目的でない場合であっても旅行者が特定の物品及び一定以上の多量 の物品を持ち出す場合には、許可が必要となり課税が発生する場合がありますが、事 例が少ないため、実際の税関の扱いは不明です。 (エ)持ち込みの際申告の必要のないもの タバコ 200 本(葉巻 50 本)以下、ワイン 2 リットル以下、ウイスキー1 リットル以 下、香水 50 グラム以下、化粧水(オードトワレ)0.25 リットル以下、小型カメラ、小 型ビデオ・カメラ、ラジオ、ノート・パソコン、身に付けている装身具については、 申告の必要はありません。 2.医療事情 当国の医療水準は、一流病院においても日本に比べ極めて不十分な場合があります。処 置治療内容の事前説明が十分になされない可能性があります。日本語対応の病院はありま せん。英語対応は数少なく、その対応も不十分な場合があります。持病のある方はご自分 の体調を十分考慮して下さい。旅行中は、食べ物、疲労具合に注意して体調管理を徹底し 下さい。更に怪我をしないよう気を付けて下さい。海外移送サービスを含む海外旅行保険 に加入されることをお勧めします。 3.交通機関事情 当国の航空他交通機関は、欠航、大幅な遅延が発生する場合がありますので、余裕をも った旅程を組んで下さい。 4.当国官公庁事情 当国の官公庁は、日本とくらべ、縦横の連携が悪く物事の処理に長期間を要する場合が あること、説明内容が一貫していない、何事につけ十分な説明がなされない、最終的に物 事が解決されない場合があることを考慮して下さい。 5.観光産業事情 当国の観光産業は、未だ発展の途上にあり、十分に機能していない場合があります。当 国の旅行業者を利用する場合には、実績・評判を調べ信頼のおける業者を利用して下さい。 日本の業者も当地の事情に精通した業者を選択して下さい。 6.滞在時の留意事項 (1) 写真撮影の制限 軍関係施設及び警察関係施設の写真撮影は禁止されています。南部砂漠地帯において は歴史的価値のある美術品(壁画等)の撮影も禁止されています。また、一部の地域で は、女性の写真を撮影することも禁止されています。なお、撮影禁止地区で撮影を行っ た場合、警察に撮影したカメラやフイルム、または写真を没収されることもありますの で注意して下さい。アルジェリア人が記念撮影を行っているような観光地以外での撮影 は、控えた方が無難です。観光地以外では、警官に撮影を目撃された場合、誰何される ことがあります。 (2) 各種取締り (ア)麻薬 麻薬等の薬物問題は、アルジェリアの抱える大きな問題の一つとなっています。そ のため、当局は薬物売買や薬物乱用者に対する取締りを強化するとともに、空港や国 境等において薬物の密輸出入に対する対策を推進しています。違反者に対しては厳罰 が科されます。 (イ)不法就労 労働許可証を得ずに就労する外国人は、不法就労とみなされ罰金・国外退去処分に なります。 (ウ)銃器 外国人及び一般市民の銃器所持は禁止されています。 (エ)不正両替 両替業としての正規許可を得ていない業者による外貨換金(不正両替)は取締りを 受けます。そのため、両替証明書及び両替所の発行する領収書は、破棄せず保管して おくことが必要です。正規の両替は銀行やホテルで行えます。 (3) テロ、誘拐、一般犯罪への警戒 アルジェリアの治安情勢は、政府や治安当局による警備強化により一定の成果がみら れますが、依然として北東部の山間部を中心にテロ事件が散発的に発生しており、近年 身代金目的の誘拐事件が発生しています。テロ及び誘拐以外にも繁華街等において、盗 難、麻薬犯罪、強盗、傷害事件等も発生しています。自分の安全は自分達で守ることを 念頭に置いて行動して下さい。できるだけ多くの情報を集め、安全を最優先として行動 することが重要です。危機意識を持って行動して下さい。予防こそが最善の危機管理で す。常に最悪の事態を想定し、準備と対策を講じた上で行動して下さい。安全のための 3原則「目立たない」 「行動を予知されない」 「用心を怠らない」を守って下さい。平素 より3原則を励行して下さい。 (4) 日本国旅券紛失 当国内での旅券紛失(盗難)の場合は、直ちに最寄りの警察で紛失(盗難)の届け出 をし、紛失(盗難)届け受理証明書の発行を受けた後、申請書(来館時に記入)、同証明 書、旅券用写真1枚及び6ヶ月以内に発行された戸籍謄本(又は抄本)を持参して当館 に旅券の再発給申請して下さい。警察の受理証明書発行に日数を要することがあります ので、紛失することがないよう旅券管理を徹底願います。
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