転がり軸受寿命計算式の変遷 (1)

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転がり軸受寿命研究会:転がり軸受寿命計算式の変遷 (1)
“トライボロジスト”第 58 巻 第 3 号
(2013) 151 ~ 156
原稿受付 2011 年 1 月 17 日
研究会報告
転がり軸受寿命計算式の変遷(1)
転がり軸受寿命研究会*
Historical Review on Life Equation for Rolling Bearings (Part 1)
Technical Committee on Life of Rolling Bearings*
Key Words:rolling bearing, fatigue life, life equation, load rating, modification factor
史的変遷・発展と,それが ISO(国際標準化機
₁. は じ め に
構)によって規格化され変遷してきた状況につき
調査したが,それらについて一応のまとめが完了
転がり軸受は工業的な生産が始まってからすで
したのでその概要を 3 回に分けて報告する.
にほぼ 1 世紀を経ており,その間にわたって荷重
を受けつつ低摩擦で高精度の回転運動を支える機
₂. 転 が り 軸 受 寿 命 計 算 式 の 変 遷
械要素として,多くの機械に欠くことのできない
位置を占めてきた.さらに機械の高性能化,小型
転がり軸受寿命計算式は 20 世紀初頭に初めて
化,長寿命化の動向に伴い,転がり軸受は常に高
提案されて以来,数多く提案され発展を続けてき
負荷能力化も要求され続けてきたが,構造的に軌
た.全体の流れからすると,寿命計算式は大きく
道面と転動体が小さい面積で接触している関係上,
その部分に高い応力集中を繰り返し受けることが
分けて初期,LUNDBERG-PALMGREN(LP と略称
する)による基礎の確立,それ以降の修正と発展,
避けられない.その結果その部分に転がり疲れに
とに分けられる.それらの中から現在にまで影響
よる表面はく離が発生し,使用不能に至るとされ
を与えたものの例を,おおむね発表年順に略述す
ている(転がり軸受の分野ではこれを寿命と定義
る.
しており,以下,転がり軸受寿命または軸受寿命
なお,項目ごとにこれらの論文の内容と意義に
と呼ぶ).
ついての簡単なコメントを[
]内に示した.ま
転がり軸受寿命は使用機械・装置の信頼性を左
た,式中の量記号は可能な限り共通として理解し
右する重要な問題であるが,材料,加工,使用条
やすくした.そのため各式の原文献に記載の量記
件などのほか,潤滑などの因子も影響することが
号とは異なる場合がある.これら量記号は各章の
わかっている.また,商業的にも負荷能力とくに
初めに一括して表記した.
寿命は品質比較の指標になることも多い.そのた
₂.₁ 量 記 号
主な量記号を以下に示すが,意味が複数の場合
め,軸受寿命を推定する計算式〔以下,
(転がり)
軸受寿命計算式と表現する〕が 1 世紀にわたって
は該当する節の番号を示した.
数多く提案され,進化変遷を続けてきた.
a
:HERTZ 接触だ円の長半径
日本トライボロジー学会転がり軸受寿命研究会
a1
:信頼度係数
では,研究活動の一環として軸受寿命計算式の歴
a2
:軸受特性係数
日本トライボロジー学会(〒 105-0011 東京都港区芝公園 3 丁目 5-8)
Japanese Society of Tribologists(5-8, Shibakoen 3-chome, Minato-ku, Tokyo 105-0011)
*
構成:岡本純三(主査・千葉大・名)
,間野大樹(幹事・産総研),木村好次(東大・名,香川大・名),佐藤昌夫(元 神奈川大),
吉岡武雄(元 明治大)
,似内昭夫(元 玉川大)
,山本隆司(東京農工大),高田浩年(元 日本精工),三田村宣晶(日本精工),
佐田 隆(ジェイテクト)
,高木俊行(不二越)
,平岡和彦(山陽特殊製鋼),前田喜久男・田中広政(NTN) 2010 年 10 月現在
21
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トライボロジスト
第 58 巻
第 3 号 (2013)
a3
:使用条件係数
Fa
:アキシアル荷重(スラスト荷重)
a4
:環境係数
Fr
:許容荷重(2.3 のみ);ラジアル荷重
a5
:疲労限係数
ɡ
:h を修正する数
G
:速度効果係数
G′
:基本動定格荷重修正式の指数
h
:軸受材料に固有の係数
H
:材料の強さによる係数(2.8);取付誤差係
i
:転動体列数
Jr
:LP 理論でのラジアル積分
a23 :寿命補正係数(潤滑・異物・疲労限を考慮
慮)
a23II :潤滑剤粘度  基準粘度比に基づく係数
aC
:汚染度係数
aL
:潤滑パラメータ
A
:材料強さの係数(2.16)
;寿命式の比例定
数(2.9);関数記号(2.11)
数(2.11 および 2.13)
Ai :比例定数 A の体積要素
J1,J2:LP 理論の回転輪・固定輪に関する積分
A′ :比例定数 A の応力負荷体積内平均値
k
A1 :材料強さ係数 A に比例する値
k1,k2,・・・,k10:定数
b
:HERTZ 接触だ円の短半径
b1
:定数
K
:軸受材料に固有の係数
C
:単 位 寿 命(L=1)で の 軸 受 許 容 荷 重
:定 格 荷 重 計 算 時 の 係 数(2.10 お よ び
2.16);応力集中係数(2.12)
Br :max τa−τu >0 領域での断面積
c
:比許容荷重(2.2)
;指数(定数)
(2.12)
l
:軸受軌道の円周長さ
L
:軸受寿命(2.5);90 %信頼度寿命(2.6 お
よび 2.7)
(2.5);軸受の基本動定格荷重(基本負荷
L10 :基本定格寿命
容量)(2.6 他)
Lna :補正定格寿命(adjusted rating life)
Ca :転動体の基本動定格荷重
Lwe :ころの有効接触長さ
Ce :外輪の基本動定格荷重
n
Ci
:回転速度(2.3 および 2.4);基本動定格荷
重の修正式の指数で e の関数(2.10 および
:内輪の基本動定格荷重
2.16)
C0 :軸受の基本静定格荷重
dB :内輪の断面積の増分
N
:軸受寿命までの作用応力繰返し数
p
:荷重指数
dl
:内輪の転がり長さの増分
D
:材質に与えられる係数
pmax :HERTZ 最大接触応力
Di
:内輪軌道直径
P
:許容荷重(2.2 のみ)
;軸受動等価荷重
Dn :軸受軌道直径
P0 :軸受静等価荷重
Dpw :転動体セットのピッチ径
Pu :疲労限を与える軸受荷重
Dw :転動体直径
q
:HERTZ 応力
e
:ワイブル勾配
qc
:ある基準寿命値を与える接触応力
E
:材料処理係数
qu
:疲労限応力
E′
:基本動定格荷重修正式の指数
Q
:接触荷重(2.2);転動体荷重(2.7 および
2.20)
E0 :弾性率の関数
f
:関数記号
Qc :1 接触部の基本動定格荷重
fe,fi:外輪溝半径  玉径比,内輪溝半径  玉径比
Qmax:最大転動体荷重
f3
:σu の関数
re,ri:外輪溝半径,内輪溝半径
fc
:Dpw,Dw,re,ri,γ,λ,ν および実験で決
s
:軸受荷重  疲労限荷重比・異物混入程度等
によるパラメータ
められた定数の関数
F
:潤滑係数
S
:軸受材料が軸受寿命に耐える確率
F′
:基本動定格荷重修正式の指数
Si
:体積要素の残存確率
22
153
転がり軸受寿命研究会:転がり軸受寿命計算式の変遷 (1)
T
:HERTZ 弾性接触理論でのパラメータ
σv
:von MISES 相当応力
u
:軸受1回転当たりの軌道面の応力繰返し数
σy
:降伏応力
U
:軸受寿命に至るまでの総回転数
Σρ :接触部曲率和
V
:作用応力の範囲を代表する体積(2.7,2.13
τ
:破壊を支配するせん断応力
~ 2.15,2.19 および 2.20)
;回転係数(2.7
τa
:せん断応力振幅
〔式(7.5)〕
),
(3.2)
;異物混入度パラメータ
τu
:せ ん 断 応 力 の 疲 労 限(2.11,2.13 お よ び
(2.14)
2.19);せん断降伏応力(2.12)
VI :作用応力負荷体積要素
τzy :転がり接触表面付近(表面下)に転がりに
w
:指数(e の関数)
伴い発生する表面に平行なせん断応力
X
:ラジアル荷重係数
τ0
Y
:アキシアル荷重係数
ϕ0 ~ ϕ4:内部起点疲労ハザード因子
zi
:作用応力負荷体積要素の深さ
ϕ0′ ~ ϕ5′:表面起点疲労ハザード因子
z0
:τ0 が発生する深さ
Ω
z′
:応力で重み付けした平均深さ
Ωs :表面起点疲労寿命に関する補助変数
Z
:軸受1列当たりの転動体数
Ωss :内部起点疲労寿命に関する補助変数
α
:接触角
添字 a,e,i:転動体,外輪,内輪に関する量
β
:内輪円すい角の 12(2.8)
;ワイブル勾配
₂ . ₂ STRIBECK の 式(₁₉₀₁)
:τzy の最大値の半振幅
:疲労寿命に関する補助変数
STRIBECK1)は,軸受鋼製の玉と,玉・平面また
(2.12)
γ
:β + ν(2.8)
;DwcosαDpw(2.16)
は凹曲面との弾性点接触を行わせ,その弾性変形
ζ
:弾性接触最大せん断応力位置を示す係数
量を精密に実測して,弾性限度を与えるときの接
(2.7);MANSON - COFFIN き 裂 則 指 数
触荷重 Q と玉直径 Dw(38 ~ 98 インチ)との
(2.12)
関係式を,
η
:応力の影響度を与える指数(定数)
ηa
:フープ応力・残留応力に関する寿命因子
(2.1)
Q=kDw2
として比許容荷重 k を与えた.すなわち,玉軸受
ηb
:潤滑係数
の玉と軌道面との接触に HERTZ の弾性点接触理
ηc
:異物汚染度パラメータ
論式を応用して求めた最大接触圧力が,材料の許
ι
:転動体応力体積係数
容応力と等しくなるとしたときの k を,実験に基
κ
:動粘度比(2.13 および 2.19)
;転動体接触
づいて定めた.さらに,ラジアル玉軸受がラジア
ル荷重 Fr を受ける時の最大玉荷重 Qmax を,解析
係数(2.16)
λ
:基本動定格荷重計算時の減少係数
Λ
:油膜パラメータ
μ
:HERTZ 弾性点接触理論式における定数
ν
:HERTZ 弾 性 点 接 触 理 論 式 に お け る 定 数
計算と考察によって,軸受の玉数 Z を用いて,
Q=
の動粘度(2.13)
:潤滑剤の基準動粘度
σi
:体積要素の疲労基準応力
σh
:静水圧
P=
1
kZ D 
5 kZ D 
(2.3)
F =
Dn+kD
この式は,玉軸受とともに,ころ軸受に対しても
適用された.
kZ D 
F=
[この提案は,転がり軸受の最大許容荷重を与え
1Dn+kD
F= kZ D 
5
る式を示しているが,これは今日の基本静定格荷
σh0 :材料定数
σu
(2.2)
で与え,比許容荷重に基づく玉許容荷重を与える
5F
Q=
ようなラジアル荷重を使用限界荷重(許容荷重)
1 Z 
P= kZ D
5
P として,前 2 式を用いて次式のように与えた.
(2.7);ころ円すい角の 12(2.8)
;潤滑剤
ν1
5F
Z
:材 料 降 伏 強 さ(2.12)
;材 料 疲 労 限 応 力
(2.14)
σui :体積要素の疲労限応力
23
重の概念に近いものであり,まだ材料の疲労の概
k
1

kF=
kZ D  +k (1+kn)(1+kD)
=
5(kU +k) 


 


k

 +k (1+kn)(1+kD)

C(kU
+k) 
L=
(玉軸受)
P
k=


F=
kZ D
k

k=
 +k (1+kn)(1+kD)
k (kU +k) 

k=
 +k (1+kn)(1+kD)
(kU +k) 
5


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トライボロジスト
第 58 巻
 
 
 
 
C
第 3 号 (2013)
L=


L =

(玉軸受)
P
C
L=
(玉軸受)
L=
P
念は入っていない.しかし,転がり軸受の許容負
は今日の基本動定格荷重と同義と見られる.
]
C 
(ころ軸受)
L=
P 式(₁₉₄₅)
荷能力を与える計算式の嚆矢といえよう. 中で
₂ . ₆ PALMGREN
C  の
(ころ軸受)
C=
L=
P 5)は,軸受寿命
 を,同条件の一群
も,ラジアル荷重と最大転動体荷重の関係を示す
PALMGREN
L
5F


Q=
C=f (icosα) Z F (D)
Z

式は現在でも多く使われている.
]
の軸受の 90 %が生存する(10
%が寿命に至る)
C=kZ 6D 
1



₂ .₃ GOODMAN の 式(₁₉₁₃)
ときの総回転数(10
回転単位)として,次式で

C=kZ C=f
D  (iLcosα)  Z  D 
×
2)
GOODMAN は,ラジアル玉軸受の負荷容量(許
与えた.5F
1
P= kZ D 
Q=
C=f 
5
Z
容荷重)Fr に,回転速度
n を含んだ次式を提案し
C 
(6.1)
L=

P

た.
BRR
C 
L=
L=
×Z 
C=f
P
C を転がり軸受の基本負荷容量と呼び,次式で与
kZ D 
1 P

(3.1)
F =
P= kZ D

Dn+kD
えた.5
f iZ  D cosα
C=
:玉軸受 1+ sinβ

 1+0.02D
[この提案は,前項同様に許容荷重の概念に基づ

sinα
f iZ D cosα 
BRR=HZ
DL(cosαsinβ)(6.2)
C=
:玉軸受
L=

cos2νsinγ
1+0.02D
いた式を示したものであるが,回転速度が考慮さ

5F
1 5F 
kZ D   



Q= Q
(icosα)
Z
F
(D
)
C=f
DLZcosα:ころ軸受
F == kZ D
C=
(icosα)
F (D)
F=  C=f iZ
Z  5 Z
Dn+k
れていて,疲れを考慮した寿命式の性格が垣間見
  D
(6.3)
C=f iZ  DLcosα:ころ軸受



C
られる.]


k


D   Z  D  
C=f (iLC=f
L
k=
=DEFGH

BRR=
cosα)
 (iLZ
cosα)
 +k (1+kn)(1+kD)
1
P




₂. ₄ PALMGREN
の
式
(₁₉₂₄)
[この式では,軸受許容荷重が基本負荷容量に変
1
ED Σρ
D
1(kU +k)
1
1
P= kZP=
D3)  kZ D 
∝T ζ   
×
F
k
D

=
 Z1n

5
a
S
5
3μν
51


PALMGREN
わって,軸受諸元のより複雑な関数として与えて
は,ラジアル玉軸受の負荷容量
Fr
D
  ED Σρ

1n
∝T ζ

3μν 
a
S



あり,今日使われている基本動定格荷重の基本形
の実験式として,S
TRIBECK
の式
(2.3)
中の比許容
BRR
C
CQ
k
BRR

DD uDL) 
L=
(玉軸受)
L=×
L=
L=D
kL=
=

 +k (1+kn)(1+k

P
P
P
D


を形成した.
]
荷重をより詳しく与えた.すなわち,比許容荷重


kZ D  Pk5F
Z
D
Q
(k
U
+k
)





  
F =
Q
× C=f
DD 'Z uF (D
L )
×Z
F
== 
 (icosα)

Dn+k
Z   D
DD
 n+k
D  -PALMGREN
₂ . ₇ LUNDBERG
を軸受寿命に至るまでの総回転数
U,n および
の
 式(₁₉₄₇,₁₉₅₂)
D sinβ
r
0.5
C
5F

sinβ

(ころ軸受)
C
=λ
A
(e)
K
L=
Q
=
(icosα)
Z
F
(D
)
C=f




1+
1+

PZ
4 '6,7)
−D/2 sinα
Dw の関数として次式で表した.
は,転がり軸受寿命
LUNDBERG
PALMGREN
 D rsinα
C  と
 C

 D 
BRR=HZ
D
L
(cosαsinβ)
L=
cosα)
Z
C=f

BRR=HZ
D
(cosαsinβ)
L=
(玉軸受)
L=
(iL

L
cos2νsinγ
P D cosα 
cos2νsinγ
PC 
が軸受材料の繰返し応力に耐える確率に応じて定


1
11
 




F= kP=
Z
D
(4.1)
C=f
L=
F= kZ
kZDD

 (iLcosα) Z D
1−
5
まり,その支配応力は転がり接触面の表面付近
D
Dcosα '
10
155  
CP 
'
p=3:玉軸受,p=
:ころ軸受
C=kkZ
Z  D
×
(icosα)C=λ
P=
(ころ軸受)
L=


 3
D
P

cosα
(表面下)で発生する転がりに伴う表面に平行な
k 5
C D 10
BRR
k

C

1+
L
k=
L=
n)(1+k
)
=DEFGH
p=3:玉軸受,p=
L
k=  +k (1+k
n)(1+k
 :ころ軸受
 (1+kD
D)
=DEFGH
 +k
PP D
3 P
せん断応力 τzy の最大振幅値であるとし,その付
(kU +k(k
) k U
ZD
BRR
+k
 ) 
F =
L=
1−

 
D
P 
D
近の軸受材料の最弱部分から寿命に至る疲れき裂
(4.2)

Ckn+k
 Z D
sinβ ×
 '
L=
×Z
D
F
=
C=k

 Z  D

1+


Pn+k
DC
 D
が発生するものとした.さらに,その発生深さが
[この式では,前々項の比許容荷重の式に総回転
sinα
C
C
C 
L=
(玉軸受)
L=
BRR=HZ
DL(cosαsinβ) 1+ sinβ
L=
(玉軸受)
L=
P
P
cos2νsinγ
P
浅いほど,また最大応力を受ける深さまでの材料
数・回転速度が含まれ,軸受寿命に本質的な応力
sinα
1P

F= k
Z D
BRR=HZ
DL(cosαsinβ)


体積が大きいほど寿命が短縮するものとして,次
繰返しが含まれることを暗示している.
]
D '
rD
0.5 '
C  f15C
 
r cos2νsinγ
0.5
C 
iZ  D cosα
(ころ軸受)
C=λ A(e)
K
L=
C=
:玉軸受
F
kZ D
(ころ軸受)
C=λ'
A
(e)
K
L=
L=
×Z 
=



' '

D40.5
P
4
1+0.02D

5Pの
DD/2
r−D
P

₂. ₅ STELLRECHT
式k(₁₉₂₈)
r/2 
C r−D


 の基礎式を定めた.
C
K
L=λ
k=
=DEFGH
 A (e)
n)(1+kD)
 +k (1+k
6

D r−D/2
4 'P
 k+k
ln(1S)∝func.(τ
STELLRECHT4)は,軸受寿命
z0, N)
0, 
(kU

)  L を 10 回転単位で

D
cosα DcosαC

iZ
D
L
cosα:ころ軸受
L
kC=f
=
+k
(1+k
n)(1+k
D
)
=DEFGH

 



 
1−   1−
−h
e c
'
'

表し,軸受荷重
P(kの関数として次式で示した.
∝N
τ0 zP0 
(7.1)
 +k) 
DV
cosα D
'
f iZ  DDcosα
cosα
U
'
DDcosα
C=kZ C=k
D  Z D 
×
(icosα)
× 1+ :玉軸受
(icosα)
C=


'

D
Dcosα
1+0.02D
 C D
cosα D
式
(7.1)に対して次の各量の関係

D
C
cosα
'
1+×
(5.1) 
(icosα)C=λ
L=
(玉軸受)
LD
=1+  D


D
P    ED Σρ
Pτ0=Tp
Dcosα


 N=uL,C
D
1C
max, z0=ζb,
1+
1n
∝T
ζ
L=
(玉軸受)
LL=
C=f iZ  D
cosα:ころ軸受

D'

a
3μν 
V=az
C  SP
D
r
0lP  0.5
C 
'
 '
L=
×Z
D
(5.2)
L=
(ころ軸受)
C
K
 =λ AD
×Z

 (e)

'
1+


P
D r−D
P Q
4 '

を用いて,式
(7.2)
を得た.
D
r /2
C
'
  
0.5
D
D
u
L
×Z
D
(ころ軸受)
C
=λ
A
(e)
K
L= ×
×








r−D /2
P D 
4 ' 
 D D
C は単位寿命(L=1)における軸受許容荷重であ
1
 Σρ
DDcosα
  E

1n
∝T
ζ

1−



 a D cosα '
S
り,次式で与えられる.
D
f iZ  D fcosα


'
iZ  D
D3μν
cosα
 cosα
C=
C=k
× 1−
(icosα)
C= Z D:玉軸受
:玉軸受




'
' 
'
1+0.02D
D




cosα
D
r
D
0.5
C1+0.02D



D
cosα
D
r
0.5
Q



'
  
C=λ
(e)
(5.3)
L= Z  D 
C
C=k
AD
(e)
×  A×
L−D /2 (7.2)(icosα)×Z 
=λ1+
'
K
D ' u K

D
P 

D rD
4 r
 /2
D  4
−D

DD
cosα
1+
 DLcosα:ころ軸受
DL
cosα:ころ軸受
C=f iZ C=f
iZ
6

D


さらに,L=1(寿命総回転数
1 × 10 回転)で
[この提案では,軸受寿命を軸受荷重のべき乗の
10
C
Dcosα
cosα 
' D
p=3:玉軸受,p=
:ころ軸受
L=
1+  ×Z1+ D
6
'
'

3
P
D
P を,そ
反比例式として,10
Dcosα D
D
'
C 回転単位の総回転数で示し, S=0.9(90
C %信頼度)における軸受荷重
cosα
'
×
(icosα) (icosα)


L=
×Z
× ' D 

L=


D

P
D
D
cosα
P
 ΣρD   D


D
cosα

の軸受の基本負荷容量
C
として,軸受寿命計算式
今日の計算式の基礎形を確立した.軸受許容荷重

E
D
Σρ
1


E
D
1
 

 
 
1+
1+
1n
∝T
1n ζ ∝T
ζ 

D
D
S
3μν
a
Sf iZ  D
3μν  a
 cosα
24 p=3:玉軸受,p= 10 :ころ軸受
C=    :玉軸受

'
1+0.02D
3
 Q


Q f iZ
D
r
D cosα
    
 '
 0.5
× C=
DD uD:玉軸受
L
×Z ' DC
K
 =λ A
u L
×Z
D(e)
 D
 ×
'
D
D r−D
1+0.02D
4 '
D

 
D
r /2 
0.5
C=f iZ  DLcosα:ころ軸受
C=λ A(e) ' K
D r−D/2
4 

Dcosα
C=f
iZ  DLcosα:ころ軸受
1+

'




 
   



 
 



 
   
   




  


 

 



  
 
 
 
   
     
  


 

 

  
 

  

      
 

  
   

  



 
    
 



   

 

 

 

 

   



      

 







   
  


 

   
 



 




 

 






 


EDEΣρ
1 1
D Σρ
1n 1n ∝T ∝T
ζ ζ  
S S
3μν 3μν 
 
 
          
Q Q
× =
Q
 D×5FZD  D D D Du L u L
D
a
D
a


 


'
'
遷 (
転 が り 軸
受 寿
命研究会 : 転 が り 軸 受 寿 命 計 算
式の
変
)
×Z
D  1 


 


  

C 1C
L= kZ D 
L= P=
P 5P





×Z C=f
D(icosα)
Z  F (D)


を次のように与えた.

  D cosα
D cosα
 (icosα)
 D D  (icosα)
 
1+ 1+
D D
× ×

Dcosα
Dcosα
1+ 1+
D D



'
'
'
'

155
寿命計算式で,寿命などの定義・呼称・式等は異



C=f (iLcosα)  Z  D 
なるが,式の概念は 1962 年に制定された ISO 規
(7.3)
格のそれとほぼ等しい.
]
₂ . ₉ BAMBERGER BRR
ら [ASME]の
式(₁₉₇₁)

L=
P
ASME(American
Society of Mechanical
10 10
p=3:玉軸受,p=
:ころ軸受
p=3:玉軸受,p=
:ころ軸受
kZ D  3 3
F =
 D
基本負荷容量 D
Cn+k
は実験と解析に基づいて次の



Engineers,米国機械学会)は BAMBERGER ら9)に
sinβ
1+
よって,軸受寿命計算式に軸受荷重以外の因子の
sinα
BRR=HZ DL(cosαsinβ)
cos2νsinγ
影響を考慮した次式を,諸係数補正後の 90 %定

ように与えた.


1
FC=f
kZ D Z  F (D)
=  (icosα)
5 5F
格寿命 LA として提案した.



(7.4a)
Q=:ラジアル玉軸受
Z  F(D)
C=f(icosα)
5F

Z
Q= 5F
C=f (icosα)Z  F (D) C



k

 Z D(1+k
(9.1)
L=DEFGH
 (iLcosα)
 
Q= ZkC=f
Z  F (D)
C=f (icosα)
=
n)(1+kD)
 +k
P  
Z

(kU +k)
 cosα)
  Z  D 
:ラジアルころ軸受 (7.4b)
C=f (iL
C=f (iLD,E,F,G,H
これら係数
cosα) 
Z 
 D 
 の値は数値表・図等
1.8 1

Z  D 
F (Dw1)=D
P=
kZD  w ≦ 25.4 mm)
5F
C=f (iLcosα)
w
 :玉軸受(D


5

P=
kZ
D

で与えられている.
Q
=
(icosα)
Z
F
(D
)
C=f

 1 5F 


BRR
C
 C1.4
5)=3.647D
ZL=
F
(D
L=
(玉軸受) w > 25.4 mm)
L=Z  F (D)
Q
=
C=f (icosα)
P=
kZ
D
w :玉軸受(D
w

P P
P
5 Z
[軸受寿命への荷重以外の因子の影響を考慮する

 BRR
L=   '
BRR



P Z  D0.5
L= BRR
スラスト軸受についても,同様にして
C の式をsinβ ための実務的指針として,寿命計算値に各種係数
(iLcosα)
C=f

 

D
r
 Ck Z D
PC
FD=
(ころ軸受)
L=
cosα)
Z  D' K
C=f
L= (iL
1 kZ
 A(e)

=λ
1+

D r−D/2 sinβ
Pn+k
4
P
 D
F= 1 kZ
与えている.
P=
sinα を乗じる方法を示した.これは,当時の知見に基
k
DDD
 ZD
n+k

BRR=HZ
DL(cosαsinβ)
P=
D
F= 5DkZ

sinβ 1+
cos2νsinγづいてまとめられたものである.

5Dn+kD
]
軸受にラジアル方向とアキシアル方向から荷重

1+ sinβ  sinα
Dcosα


BRR=HZ
D
L
(cosαsinβ)
BRR 
 
1−
1+ sinα cos2νsinγ
'
BRR=HZ
D
(cosαsinβ)
₂ .₁₀
岡本
の式
(₁₉₇₇)
が同時に加わる一般的な場合には,式
(7.3)
にお
L=

 LD

Dsinα
BRR
cosα
'
 
1

cos2νsinγ
P
FD=
k
D
C=k
D
×
(icosα)
1 kZ
L=
BRR=HZ
D
L
(cosαsinβ)
Z

  Z




D
P
cos2νsinγ
F =
kZZD
D5
Dcosα
岡本10)は,LP
P は動等価荷重
P として,次式によって与
理論をはじめ一般には一定値と
C
k
ける
1
n+k
D
1+
LD
n)(1+kD) F= 5Dk
=DEFGH

Z

sinβ
D C 
P
える. 5Dn+kD
EIBULL 分
k
1+ sinβ
 して扱っている玉軸受の寿命分布(W

sinα
L
kk=
+k
=DEFGH
C
 (1+kn)(1+k
D)




1+


P

L=DEFGH
k=
+k
P=XVF
布)の形状パラメータ
e を変数として
LP 理論を
+YF
(7.5)
BRR=HZ
D C
L
(cosαsinβ)
 (1+k
n)(1+kD
) 
sinα
(k rU
+k
k C
a) 
 '
cos2νsinγ
L=
×Z
+k)  +k  (1+kn)(1+kD)
BRR=HZ
DP
LD
L=DEFGH
k= 1(kU
 (cosαsinβ)
cos2νsinγ
P
拡張し,ラジアル玉軸受の寿命計算式
なお,以上の各量の単位は[mm,kgf]としてい

F= 1(kkU
Z +k
D P

) C
= 
F= 5 kZLD

る. 5 
CP
C 

(10.1)
L
C L=
C
k
= C
(玉軸受)



'

(玉軸受)
P 
L=
= C 
[これは軸受寿命計算式の基本が確立された理論
L
k
(1+k
 D
= C
 0.5
n)(1+k
=DEFGH
D Dr) 
cosα
k fP
 +k
C
iZ
P
P
P


C
A
(e)
K
C=
:玉軸受
L
k
+k
(1+k
n)(1+k
D
)
=DEFGH
=λ


L=
(玉軸受)
=
(kU
+k
)
=






  


'
D
r−D/2
4 '
P

P
P
(LUNDBERG
における基本動定格荷重
C'の式を拡張した.すな
-P
ALMGREN
理論;LP
理論)に基づく

DD  rr 
0.5
0.5
(kU
)1+0.02D
+kC
'
(ころ軸受)
C
A
=λ
A
K
r
0.5
C L=
=λ

 (e)
 (e) D'' K

(ころ軸受)
' K
P D cosα 
−D
/2
−D
/2
C=λ A
L= C ISO
わち,C
を構成する
Ci , C
式で,現行
規格寿命計算式の基礎であり,今
 (e) 0.5
'
D44e をそれぞれ次式で表し,
rDD rr


P C=f
(ころ軸受)
C=λ AC(e) 4 ' K D r−D/2
L= C
iZ  DLcosα:ころ軸受
1−
'

D 
r−D/2
P (玉軸受)
4 Dcosα
日の軸受寿命理論の発展の基礎ともなっている.
L= C
L理論でのラジアル積分,回転輪・固定輪に関
D
= C
Dcosα ] LP'
(icosα) L= PDcosα
L= P ×
(玉軸受)

1−
1+ 
'
D
P 
P

 Dcosα

する積分等を用いて,次式を導いた.
₂. ₈ MOYER
-MC
KELVEY
の
式
(₁₉₆₂)
D

1− Dcosα' D
cosα
'
' 
 
1+
C=k
(icosα)
Z
C=f C
D
Z F
D(D
×
(icosα)
cosα


D D
r
0.5 '
8))Z  F (D)
'
C=f
 (icosα)
 
1−
D

'



D

D
cosα
C=k
Z
D
×
(icosα)
M
OYER
と
M
C
K
ELVEY
は,ラジアル円すいころ


(ころ軸受)
C
=λ
A
(e)
K
L=







D
E
D
Σρ
D

1
D D
r
0.5
C
 

'

Dcosα
r−D
1+KD
 /2
4 '
D
cosα
∝T ζ 
C=λ1+
A(e)
L= PZ 1n
C=k
D(ころ軸受)
×
(icosα)

D
a
S'
D
r−D
P
 
3μν 
D /2
4'
軸受について,9
×107回転単位の
90 %信頼度寿

DDcosα

D
 D  
1+Dcosα 
cosα)
Z
C=f (iLC=f

×Z
 cosα)

Z  D 
 (iL
D 
命 L の計算式・基本動ラジアル定格荷重
BRR の

C Q
1− Dcosα

'
  
D
D 
D D  u L
C L=
Dcosα ''
'

' ×Z

1−
×

P

D
L= CZ  D 
×Z
計算式を次のように与えた.
C=k
× ' DD
(icosα) '

DDcosα

 cosα
P

D



C=k
×
(icosα)
L= Z D
×Z
D

1+

D
P
Dcosα 
BRR
BRR 
1+ D
L=
(8.1)

L=

'
D
P
P  D 0.5
D
r
cosα
iZ
fC


=λ
K
:玉軸受
L=
fC
D
cosα

 A (e)
iZC=
C
'
'



 P1+0.02D
D sinβ
r−D/2
4
C=
:玉軸受
L= fC
×Z ' D 
D (10.2)
0.5 '
iZ  D cosα
r 
'
sinβ
受
K r
0.5 A
L= P1+0.02D :玉軸受
×Z
DC
C=
 (e) D'
1+
 =λ
1+

'

P1+0.02D
C=λ A(e) 0.5' K D4
sinα
 
10
sinα
rD  r−D/2

D(cosαsinβ)
cosαcosα:ころ軸受

D
C=f
BRR=HZ
DiZ
L
p=3:玉軸受,p=
:ころ軸受 '
C=λ A(e) 4 ' K D r−D/2
L
BRR=HZ
D
L (cosαsinβ)

3 cos2νsinγ
D
r
−D
C=f iZ  DL1+
4
cos2νsinγ


/2
D
cosα:ころ軸受
Dcosα
'
D
cosα

×
(icosα)

 C=ff
DL
cosα
D
cosα:ころ軸受
iZ 

iZ

1+
D
cosα
D

Dcosα


(8.2)
C= f iZ  D cosα :玉軸受
D
D
D
cosα '
1+ Dcosα '
'
' 

D
×
(icosα)
0.5
D
cosα


D
r
C= 1+0.02D1+

'



1+
:玉軸受
D

' (icosα)

' K

a
D
1+0.02D

D
cosα
×


スラスト円すいころ軸受の定格荷重
BTR
につ



C
=λ
A
(e)
 D Dcosα


 D0.5

D
1 C  C ED Σρ

r
'
'

rD
 /2 (icosα)
41+
Dcosα

−D


)
L=DEFGH

∝T
EDζ Σρ 
1 1n
C
KDD
×=λ1+

L=DEFGH
)(1+k
 A (e)
D)
 D
'
 

P

a
S

3μν
D
r
−D
/2
D
4
1n
∝T
ζ
いても,同様な式を与えている.
P



iZ
D
L
cosα:ころ軸受
C=f
D
cosα









E
D
Σρ
D
1
 
'
D 
 
a
1−Dcosα
D
L
×Z
D3μν

Lcosα:ころ軸受
C=fSiZ∝T
1n
ζ

D 
a
S
[これは,ISO
規格と異なるインチ系列円すいこ
Q3μν 
1+
'
  
D
cosα


D
D D  u L
×Z
D 
Q ×

Dcosα ''

'

'


1+
  D
D
×C Q
D
u
L
×Z
D

ろ軸受の製造業者
TIMKEN
社(米国)の独自の
(10.3)
×
(icosα)




D
DDcosα

C
'
'
   


 =

L=1× D
D
×
(icosα)
D
D
L
×Z
D

L
D
Σρ u

Dcosα 
  E
1+ Dcosα
D
D ζ P ED Σρ

1n 1 P
∝T


D


a
25
1+ D
1n S ∝T ζ '  3μν 
D
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156
トライボロジスト
第 58 巻
ここに係数 A(e)は最大せん断応力とその発生
1
深さおよび e の関数とし,E′,F′,G′ はそれぞれ
c,h および e の関数として解析し,e の変化に伴
うこれらの値の変化が寿命に与える影響を示した.
[軸受寿命の分布の形状を表すパラメータ e が現
実には必ずしも一定値ではないため,本提案では
これを変数とした場合の理論計算とその結果を示
した.今後 e の値の解明が進めば応用が期待され
る.]
文
献
1 ) R. STRIBECK : Z. VDI, 45, 3(1901)73, 118.
2 ) J. GOODMAN : Proc. Inst. Auto. Eng., 8(1913)107.
26
第 3 号 (2013)
3 ) A. PALMGREN : Z. VDI, 68, 14(1924)339.
4 ) H. STELLRECHT : Die Belastbarkeit der Wälzlager
(1928)Berlin.
5 ) A. PALMGREN : Ball & Roller Brg. Eng., 2nd Ed.,
Burbank(1945)68.
6 ) G. LUNDBERG & A. PALMGREN : Dynamic Capacity of
Rolling Bearings, IVA Handlingar 196(1947)1.
7 ) G. LUNDBERG & A. PALMGREN : Dynamic Capacity of
Roller Bearings, IVA Handlingar 210(1952)1.
8 ) C. A. MOYER & R. E. MCKELVEY : SAE Paper 569B
(1962)1.
9 ) E. N. BAMBERGER, T. A. HARRIS, W. M. KACMARSKY,
et al.:Life Adjustment Factors for Ball and Roller
Bearings, ASME(1971)1.
10) 岡本純三:ころがり軸受の寿命に関する研究(とくに寿
命式の拡張について), 機械技術研究所報告 92(1977)
1.