常磐興業株式会社

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5)
週刊
平成1
7年1
0月1
0日(月4回・月曜日発行)
平成6年1
1月2
4日第三種郵便物認可
第4
4
9号
ビル 業界 四 季 報
株式会社 陶香堂
常磐興業株式会社
東京都台東区東上野2−18−6
東京都港区赤坂3−21−12
★会社概要
★会社概要
設立 昭和2
2年
代表 吉岡琢磨
事業内容 貸ビル業 陶器小売業
取締役 富永 充郎氏
設立 昭和3
1年
事業内容 ビル管理
★代表ビル概要
★代表ビル概要
名称 陶香堂ビル
管理 グリーンビルシステム
竣工 平成元年
所在地 東京都港区赤坂3―2
1―1
2
規模 地下1階地上7階
延床面積 9
1
7
構造 鉄筋コンクリート造
!
★入居テナント
地下1階 陶香堂 1階 宮内庁御用達
陶香堂 2階 陶香堂 PRJ–R 日本ア
イ・ピー・エム 3階 ヴィントナース
4階 アダチ伝統木版画技術保存財団
アダチ版画研究所・ショールーム 5
階 プレイライン 6階 PACIFIC ASS
OCIATES,INC. SHERWIN–WILLIAMS J
APAN CO.
, LTD.7階 YOSHIOKA.IN
C.
★沿革
昭和2
2年、先代が陶器店『陶香堂』を
開業。同店は清水焼、有田焼を中心に全
国各地の焼き物を取り揃え、またオリジ
ナルデザインの格調高い洗練された和食
器を提供している。昭和5
0年、父より二
代目を継承し、現在の取締役社長吉岡琢
磨氏が就任。創業6
0年の宮内庁御用達の
老舗陶器店であり「美しい料理を美しい
器で」を企業コンセプトとしている。
★ビル経営
固定資産税、相続税対策のために平成
元年に陶香堂ビルを建設し、貸ビル業を
開始した。
「ビルの建設を考える際、1階に自社
店舗である『陶香堂』の入居を念頭に置
きました。先代は、設立当初から店舗の
装飾やデザインにこだわっていたので、
同ビルもそれに負けないように、重厚感
があり、取り扱っている陶器にマッチす
るグレードの高いビルになるように心が
けました。また IT 企業の入居に備え、
OA フロア対応にもしました」
(取締役社
長吉岡琢磨氏)
結果的に、ビルの建設費は一般的な金
額より、3割程度高くなったそうだが、
結果的に周囲のビルに埋もれることな
"
常磐ビル
陶香堂ビル
"
く、ビルのデザイン、存在感そのものが
『陶香堂』のイメージに繋がるものとな
ったという。
「ビル内に茶室を設けることも出来ま
したし、必要なスペックは満たしている
ことから、
大変満足しています」
(吉岡氏)
現在、同ビルは満室稼動中であるが、
吉岡氏は今後のテナント誘致について次
のように語る。
「貸室が長期間空くことはほとんどあ
りませんでしたが、空室が発生した場合
でも、入居テナントとして、消費者金融
会社や、エステサロンなどを入居させる
ことはありません。理由としては、不特
定多数の出入りが激しいテナントは避け
たいことと、ビルのイメージにそぐわな
いテナントを入居させたくないからで
す」
(吉岡氏)
★赤坂の市況
赤坂周辺は4,5年ほど前から新宿歌
舞伎町のような繁華街化しているとい
う。
「高級料亭や料理店が立ち並んだ赤坂
も、現在は低単価の飲食店や、
パチンコ、
マッサージ店などが増えています。それ
に伴って、オフィスビルの空室が目立つ
ようになりました。東京の中心に位置す
るため、貸店舗市況の回復も早かったの
ですが、その分、街が荒れてしまったの
ではないかと感じています」
(吉岡氏)
交 通 ア ク セ ス
東京メトロ丸の内線/銀座線 赤坂
見附駅 徒歩3分
東京メトロ半蔵門線 有楽町線 南
北線 永田町駅 徒歩5分
東京メトロ千代田線 赤坂駅 徒歩
7分
名称 常磐ビル
所在地 東京都台東区東上野2―1
8―6
竣工 昭和3
1年
規模 地下1階、地上7階建て
延床面積 2
1
0
0
!
★入居テナント
1階 東日本銀行上野支店 2階 愛誠
病院上野クリニック 3階 愛誠病院上
野クリニック 4階 小松物産 5階
アール・オー・エス、アール・オー・エ
ススタッフプランニング、アール・オー
・エスデザイン、環境クリエイト 6階
ウイルテック、ワット・コンサルティ
ング 7階 常磐興業、常磐企業センタ
ー、環境システム、税理士藤浪登喜雄事
務所
★沿革
税理士だった富永氏の祖父がビルを建
設し、最上階で税理士事務所を開業し
た。他の階をテナントに貸し出したこと
がビル経営事業の始まりである。
7年前にビル創設者の祖父は他界し、
5年程オーナー不在の状態が続いたが、
昨年4月より富永氏がビルオーナーに就
任。現在に至る。
★ビル経営
「2年前までは自分がビルオーナーに
なるとは想像していませんでした」
専門学校を卒業した後、富永氏は父親
の勧めで祖父が残したビルを引き継い
だ。当時若干2
4歳だったという。オーナ
ー不在の期間に特に大きな問題は起こら
なかったのは幸運だったと語る。
オーナーになって痛感したことは、
日々の管理業務は他人でもできるが、そ
れでは現状を維持するだけで、それ以上
の発展が見込めないことだという。テナ
ントも祖父の代から入居している安定テ
ナントではあるが、受け継いだビルをテ
ナントにとってより魅力的なビルにする
ため、また利用していないスペースを賃
貸スペースにするべく改装工事を行なっ
たそうだ。
具体的には、自社の事務所として使っ
ていた6階部分をテナントに貸し出すた
めに、内装工事を行ったこと、もう1つ
は自社の事務所として屋上部分に新たに
7階部分を増築する工事を行った。新た
に貸し出せるスペースを作り、収益アッ
プを図る計画を建てたそうだ。その時に
2階もテナント不在だったことから2階
部分の改装も合わせて行なっている。
新たな7階の事務所は、後から付け足
した階なのでエレベーターは通っていな
いが、テナントに貸し出す階ではないの
で特に問題はないと言う。改装を行なっ
た2階部分は現在のところまだ空いたま
まだが、6階部分は工事終了後2ヶ月程
経った頃に不動産業者の紹介によってテ
ナントが決まり、現在問題なく稼働中だ
と言う。
「何をすれば入居テナントへ、より魅
力的なビル環境を提供できるのか。そし
てビルの収益が上がるのか。それを常に
考えることがオーナーの一番重要な仕事
だと考えています」
現状より常に上を目指し、テナントに
とって良いビルを供給したいと語る同氏
は、不動産経営やビルに関係する展示会
やイベントがあることを知ると、スケジ
ュールが合う限り必ず会場に足を運ぶよ
うにしていると言う。良いビル環境をテ
ナントに提供するためには、様々な勉強
が必要だと感じているそうだ。
交 通 ア ク セ ス
東京メトロ日比谷線 中御徒町駅
徒歩3分
JR 山手線 上野駅 徒歩5分