ブロードウェイ・ミュージカル「キャバレー」

ブロードウェイ・ミュージカル「キャバレー」
主演 藤原紀香さんインタビュー
1966年の初演以来、世界中で上演されてきたミュージカル「キャバレー」。ナチズム台頭前夜のド
イツ・ベルリンを舞台に、2組の男女が織りなす恋と、華やかなショーが交錯するドラマチックな物
語です。
2010年に藤原紀香さん主演、小池修一郎さんの演出で上演され、演劇界で多くの賞を受賞しま
した。
そして2012年3月、小池版「キャバレー」が、さらに華やかに、妖艶にパワーアップして東京国際
フォーラムに登場します。
今回は初演に引き続き、再び歌姫サリーを演じる藤原紀香さんに、本公演の見どころや、意気込
みを伺いました。
キャバレーの歌姫サリー・ボウルズ役は2010年の上演以来
の再演ですが、
現在の心境はいかがでしょうか?
初演のときは「素晴らしくたいへんな役をいただいてしまっ
た!!!」とプレッシャーも感じましたが、再演を控えた今はとて
も楽しみです。以前、魂のままに演じたサリーが、私の身体のな
かに しっかりと刻み込まれていますし、昨年出演した舞台「マル
グリット」を経て、歌もパワーアップしていると思います。新たなサ
リーで皆様を魅了したいですね。
この時代に、わざわざチケットを買って舞台を観に来てくださる
お客様に届くよう、心の底からサリーを生き抜きたいです。前回
を超えたNEW「キャバレー」をお届けできると思います。
MCの諸星和巳さんをはじめ、初演と同じ役を演じられる方も
いらっしゃいますが、前回印象的だったことはありますか?
諸星さんは、私が芸能界に入った頃から、お兄さんのような存在
の方ですね。普段はぶっきらぼうで孤高の人だけど、舞台裏で
はとっても優しいんです。でも、ひとたび「キャバレー」の世界で
MC役に入りこむと、ちょっと話しかけづらいくらいの妖しい強い
オーラを放つんです。またあの「変身」ぶりを観られるのが、とて
も楽しみですね。
ほかにも、下宿屋の女主人シュナイダーと果物商シュルツを演
じる、杜けあきさんと木場勝己さんの大人の恋物語は、舞台袖
で観ていても泣いてしまうくらい心に響きます。あの二人の素晴
らしいお芝居が観られると思うだけで、いまから心がじんわりす
るんですよ。
本公演からクリフ役に新しいキャストの方が抜擢されたとお
聞きしましたが?
今回、私の恋人役である青年作家のクリフを演じるのは、プロダ
ンサーの大貫勇輔さん。 彼は今回のキャバレーが俳優としての
デビューなんです。「ロミオ&ジュリエット」で演じていた死のダン
サー役をたまたま拝見して、「なんて表現力豊かな方だろう」と驚
いた記憶があるのですが、こうして恋人役でご一緒できるなん
て、とても嬉しく思っています。そんな大貫さんと、サリーとクリフ
の切ない恋をどう演じようか、いまはたくさんのアイデアを思い
浮かべているところです。
さらにコスト役の高嶺ふぶきさん、エルンスト役の増沢望さんを
はじめ、「キット・カット・クラブ」のダンサーの皆様など、「キャバ
レー」の出演者は、華やかで演技派な方々ばかりです。
藤原さんはサリー・ボウルズをどのような女性だと思われま
すか?
サリーは自由奔放ですが、胸に深い悲しみを抱えている女性で
す。でも同時に、芯はとても強くて何があっても人生を前に進め
ようという意志がある。まっすぐなところは私と似ているかもしれ
ませんね。
“一度きりの人生だから間違ったっていい、失敗してもいい、だけ
ど後悔はしない、自分が決めたのだから”というサリーの生き方
はすごく魅力的だと思います
本公演の見どころを教えてください。
どのシーンも目を見張るところばかりだと思いますが、サリーとし
てはやはり「キット・カット・クラブ」でショーナンバーの数々を踊り
歌いあげるところですね。セクシーなナンバーもあれば、とっても
チャーミングだけどアイロニーが含まれたナンバーもあります。
特にタイトルナンバーの「キャバレー」は、サリーの人生を背負っ
て魂を込めながら歌う曲なので、歌っている私の心にも毎回突き
刺さります。どの曲も、振付や衣裳など細部に至るまでキャバ
レーの世界観に合わせて作りこんでいるので、お客様もその世
界に浸れるのではないでしょうか。
また、劇場に入った瞬間から演出の小池修一郎さんがこだわり
抜いた、とても素敵な美術に、耽美的な美しさを感じていただけ
ると思います。客席には、まるで舞台と一体となったように楽し
めるキャバレーシートもご用意していますから、劇場全体をベル
リンのキャバレーのように思っていただきたいですね。
今回は東京国際フォーラム・ホールCでの公演とな
りますが、
藤原さんは東京国際フォーラムについてどのような
印象をお持ちですか?
ホールCは私自身、何度も観劇で訪れましたが、本当
にきれいな劇場ですよね。交通の便も良くて使いやす
いですし、大きくて何より音がいい。今から本番で毎日
通うのを想像してうきうきしています。
最後に、今回の舞台を心待ちにされている皆様へのメッセージをお願いします。
最近、この世界にいて本当によく考えることですが、日本が大変な状態になったとき、私たちのよ
うな表現者は、お医者さんでもないし、緊急援助隊でもないので、直接命を救うことはできませ
ん。けれど、しばらく経って人々が前に歩いていこうとするその時に、お芝居や、歌や、その存在
自体からなにかメッセージを発することで、少しでもそのサポートができればと思うんです。ですか
ら本公演では、サリーという女性の生き方を通じて、明日を生きる勇気を皆様とシェアできたらい
いな、と思っています。
エネルギーに満ちあふれた新たなサリーをお見せしますので、NEW「キャバレー」を、どうぞ楽し
みにしていてくださいね。
Norika FUJIWARA
藤原紀香(ふじわら・のりか)
兵庫県出身。
1992年、第24回ミス日本グランプリに選ばれデビュー。
以降数々の人気ドラマやCMに出演し、2009年からは毎
年ミュージカルに主演。赤十字広報特使も務め、自身の
NPO「Smile Please☆藤原紀香世界こども基金」を設立
するなど国際人道支援にも尽力している。
■開催概要
名称
ブロードウェイ・ミュージカル キャバレー
日程
3月2日(金)~18日(日)
会場
ホールC
料金
S・12,600円
A・8,400円
B・4,200円
キャバレーシート・26,000円(ペアシート、プログラム1冊付き)
(全席指定)
※未就学のお子様の入場はお断りさせていただきます。
■お問合せ先
お問合せ先
トータルインフォメーション ホリプロ チケットセンター
TEL
03-3490-4949
オフィシャルサイト
http://hpot.jp/cabaret2012/
公式Twitter
CABARET2012