食用油脂の滴点測定 - メトラー・トレド

Edible Fats & Oils Guide
食用油脂の
測定
滴点 /軟化点
融解挙動
KF滴定
水分測定
滴定
食用油脂測定ガイド
実証された測定方法と結果
食用油脂は、食品に不可欠な要素です。油と脂肪は、化学的には同じですが、その大きな違い
は、油が室温で液体であるのに対し、脂肪は固体のままであることです。このガイドブックでは、
まず脂肪と油に関する簡単な概要を説明し、続いて特性評価のための主要な測定をレビューし、
重要なパラメータについて詳細にご説明します。また、油脂の滴点、融解範囲、滴定について
より正確な測定を行うためのコツとヒントを提供します。お客様の日々の測定にぜひご活用くだ
さい。
2
目次
1.
はじめに
3
2.
測定ソリューションの概要
4
3.
信頼性の高い自動滴点測定
4
4.
示差走査熱量測定
8
5.
水分含量測定
8
6.
水分率測定
10
7.
滴定
10
遊離脂肪酸 (FFA)
10
ヨード数
11
過酸化物価
11
乳脂肪測定
12
8.
まとめ
13
9.
追加情報
13
10.
参考資料
13
METTLER TOLEDO
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2
1. はじめに
脂肪と油はともに、一般的に有機溶媒に溶け、水には溶けない脂肪性物質です。この両方の脂肪性物質はトリグリセ
リドからなる化学的には同じ物質ですが、その違いは、室温において脂肪が固体であるのに対し、油は液体である点
にあります。
『脂質』は科学的観点では脂肪と油のどちらのことも示します。しかし、融解温度による区別はできませ
ん。それは、トリグリセリドの混合物である脂肪と油は、明確な融点はなく、融解範囲を持っているからです。経験に
基づき、食用油脂の特性評価には滴点が適していると分かりました。食用油脂は、人体の構造と代謝機能に不可欠
な要素です。体内で、脂肪と油は膵臓でつくられるリパーゼと呼ばれる酵素グループによって分解されます。
食用油脂は、動物由来のものと植物由来のものに分けられます。動物由来の牛乳、バター、鶏や魚の脂肪、ラードな
どは、欧米でより多く消費されている傾向があります。また、インドでは、ギーと呼ばれる精製バターが広く食用され
ており、イヌイットの人たちの食事は主に動物性脂肪であることが知られています。昨今は、動物性脂肪の過剰摂取
は病気や肥満などを引き起こすとされ、世界的に警告さえされています。一方、植物性油脂は、植物由来です。植物か
らの油の抽出は、古代から行われてきました。米国インディアナ州チャールストン州立公園にある4000年前の調理場
では、先住民が当時すでにクルミを割ってそれを水でボイルし、油を抽出していた跡が考古学者によって発見されま
した。植物由来の油脂には食用と食用ではないものがあり、異なる目的に使用されています。植物由来油は以下のよ
うな多くの工業製品の成分として使用されています。
– 調理用
– 石鹸、スキンケア製品、キャンドル、香水
– ペットフードの添加物
食用油脂は、直接摂取されることも、食品の成分として摂取されることもあり、以下のようなさまざまな役割を果た
します。
1. 食感:食品のなめらかさを増すために。
2. 香り:食品にその香りを添えるために。例えば、オリーブオイル、アジア料理のマスタードオイルなど。また、油脂に
溶ける化学物質の中に存在する香りのキャリアとしても使用されます。
3. ショートニング:パイやパンなどのペストリー、ポテトチップ、その他のフライ食品の食感をサクサクにするために。
4. 加熱:食品の調理のために。
油と脂肪に関するその他の重要な要素として、不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸、トランス脂肪、必須脂肪などその他多
くありますが、これはまた別の機会にお話しすることにいたしましょう。このガイドブックでは、さまざまな油脂の
融点、滴点、滴定による測定方法について詳しく述べます。また、よりよい測定を行うためのコツとヒントもご紹介し
ます。
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2. 測定ソリューションの概要
油脂の測定
分析天びん
滴定装置
水分計
滴定装置
カールフィッシャー
(DSC)
示差走査熱量測定装置
滴点測定装置
メトラー・トレドは、油脂を測定するためのソリューションを数多く取り揃えています。
滴点 (融解範囲、融点)
融解挙動 (結晶化、結晶多形)
水分含量
水分率
遊離脂肪酸 (FFA)
ヨード数
過酸化物価
乳脂肪測定
3. 信頼性の高い全自動滴点測定
脂肪と油の熱特性評価
慣例で脂肪の融点とは言っていても、脂肪には、適切な意味で文字通りの融点はありません。純粋な物質は融点、つ
まり固体から液体に遷移する温度、を持っています。脂肪は常に数種類のトリグリセリドの混合物であり、個々のトリ
グリセリドはそれ自身の融点を持っています。それ故、脂肪は融解範囲を持っています。脂肪の融点だと思っている
のは、実は融解範囲の終了温度なのです。脂肪の融点は様々な方法で測定され、それ故に、結果は必ずしも等しくな
く、また、信頼性の程度も様々です。
経験に基づき、滴点の値は食用油脂の特性評価に適していると分かりました。この値の決定はサンプル調整と実際
の測定手法に依存しており、完全な標準化が求められています。
標準化された滴点の測定
滴点は水素添加の有無に関わらず、脂肪と油(どちらも冷凍庫に所定の時間保管すると十分に固まる)の測定に使
用されています。メトラー・トレドの滴点装置が準拠している AOCS Cc18-80 には、測定方法と同様にサンプル調製
についても記述されています。食用油脂の品質管理に使えるよう、サンプル調製を含んで短時間で行える手法と
なっています。 滴点とは、管理された条件下で、標準化されたカップから融解したサンプルの最初の一滴が滴下した
時の温度のことです。図1はクロムメッキされた真鍮,クロム鋼,アルミニウムで作られている、下部が先細りの円柱型
の標準化されたカップです。
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4
図1:滴点測定で使われるカップ
主観的な解釈 ー 測定誤差
滴点測定は様々な薬局方や規格で幅広く記載されている方法です。この方法は ASTM(米国工業規格)でグリーステ
スト用に改良され、ドイツ工業規格である DIN でも採用されています。ASTM と DIN では上記のように正確な寸法で
標準化されたカップを使用しています。これらの規格では、適格性を要求しています。測定中、温度が読み取れるこ
と、加熱炉が制御できること、サンプルが観察できること、です。主観的解釈では記録された値が各々でばらつくこと
があります。同サンプル、測定でもこれらは起こりうることです。 精度、繰り返し性、再現性等様々な言葉でそれらの
値の範囲が決められています。
(表1をご参照ください)
表1 測定誤差 DIN51801より引用
ASTM準拠の滴点(℃)
80 – 100
100 – 150
150 – 200
>200
繰り返し性の範囲
再現性
(同一装置、測定者)
(℃)
(複数の装置や測定者)の範囲(℃)
±2
±4
±6
±8
±5
±7
±12
±16
この変動性とマニュアル方法での信頼性の欠如が自動測定技術を採用する後押しとなっています。自動測定装置で
は、温度とデータ客観性、信頼性を得られるため、
マニュアル方法に取って代わっています。
客観的な測定−大いなる信頼性
Excellence 滴点・軟化点測定装置 DP70 / DP90 では、信頼性の高い滴点の決定ができるように、特徴の有る測定プ
ロセスを利用しています。図2では測定原理を図示しています。カラービデオにより、測定プロセスをライブで見るこ
とができ、また、何度も見たいだけ繰り返すことができます。滴点の測定中、標準カップ下部の開口部から最初の滴
が垂れ落ちるのをビデオデータを用いたイメージ解析プロセスで検出します。測定中、温度は正確に測定され、記録
されます。この検出方法を用いることで、透明なサンプル、反射するサンプル、真っ黒なサンプルでも測定できます。
信頼性の高い自動化により、精度、繰り返し性、再現性の十分な改善が達成されました。これにより、結果の比較の
ための優れた基準を提供します。
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DP
サンプル
カメラ
Camera
カップ
光
Light
図2a: 滴点測定原理の説明図。滴下の様子はビデオにより記録され、
ビデオイメージ解析により評価されます。しかも記録したビデオはタッチ
スクリーンで見ることができます。
図2b:キャノーラ油
左:5.7℃で左のカップから滴下
右:5.6℃で右のカップから滴下
ココアバターと他の食用脂肪の滴点
自然由来の脂肪であるココアバターはダーク、ホワイトそしてミルクチョコレートの主要原料です。体温で溶ける毒性
の無い素材として、医療用の座薬や化粧品のベースとしても使われています。ココアバターの滴点はおよそ29 ℃ なの
で、正確な測定には室温以下からの温度上昇開始が不可欠です。
市販の冷蔵庫や冷凍庫に簡単に設置できる、DP90 のセパレート測定セルではそれが可能です。
(図3)一度、測定セ
ルを要求される温度まで冷却し、インラインでプログラムしたメソッドを開始して温度を上昇させ、上記のように自動
的に滴点を決定します。
図3a:DP90 Excellence 滴点・軟化点測定装置と外部測定セル
図3b:冷蔵庫内の外部測定セル
ココアバターの滴点はサンプル調製に影響されます。正しい結果を得るために、AOCS規格では、標準カップにサンプ
ルを満たすために、一度溶かします。画期的なサンプル調製ツールで、簡単に、カップの外面を汚すことなく、液体コ
コアバターを一度に4カップに満たすことができます。サンプルが固まったら、余分なサンプルをスパチュラで取り除
きます。これらの作業が、結果の繰り返し性を高めます。
(図4)
図4:画期的なサンプル調製ツールで4つのカップを同様に満た
すことができます。
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サンプル調製ツールを冷凍庫に入れて溶解したサンプルを入れます。測定前に冷凍庫に 15 分ほど置いておきま
す。33 ℃ 以下の滴点を正確に測定する最適な条件は、冷凍庫の温度が−20 ℃ の時です。
表2 では、Excellence DP90 システムで測定した食用脂肪の滴点を示しています。
表2:食用油脂の滴点:AOCS Cc18-80(アメリカ油脂化学協会規格-滴点)に則ってサンプルを調製。
サンプル
キャノーラ油
レッドパーム油
ココアバター
パーム脂肪
マーガリン
低温殺菌バター
精製バター
硬化植物油
平均値[℃]
n
4
4
4
4
12
12
12
12
標準偏差[℃]
–5.95
23.13
29.75
36.55
37.20
37.45
37.92
41.82
0.30
0.44
0.17
0.17
0.33
0.12
0.12
0.19
所見:測定の繰り返し性は非常によい。表 3 に示されている AOCS Cc18-80 の精度と比較して、非常に精度が良い。
表3:AOCS Cc18-80 規格で想定している繰り返し性
信頼水準95%
同じラボで 2 つの同じサンプルを測定する場合、この数値以上
の差があってはならない。※繰り返し性の温度差の上限
33 ℃ 未満の滴点
33 ℃ 以上の滴点
1.5 °C
0.7 °C
簡単で高信頼性、効率的かつ全自動
Excellence DP90 滴点・軟化点測定装置は食用脂肪、食用油の滴点を国際標準測定に準拠した高い信頼性で決定
できます。特徴的な外部測定セルを室温以下に冷却することで、従来の装置では不可能だった食用脂肪、食用油の
測定が可能となりました。革新的なサンプル調製ツール(図4)が、迅速かつ高信頼性、繰り返し性のよい簡単なサン
プル調製を後押しします。
結果はユニットに直接繋いだプリンタ、もしくは社内ネットワークに繋がれた HP 製やエプソン製のプリンタで印刷
できます。結果は PDF ファイルとして USB 記憶媒体、もしくは外部ネットワークコンピュータに保存できます。装置は
One Click™ コンセプトに基づいており、操作性は非常に簡単です。お客様のワークフローを補助するよう、最適かつ
効率良く、新しいユーザーでも早く習熟できるように、非常に簡単に操作できます。
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4. 示差走査熱量測定装置
熱分析手法である示差走査熱量測定(DSC)による油脂の分析は、食品加工において最も広く用いられているルーチ
ンアプリケーションの一つです。固体脂肪の多形構造により、曲線の解釈には、起こりうる変性と転移プロセスに関
する経験と知識が求められます。異なる性質のさまざまな結晶構造の存在と、それらの時に非常に速い変性により、
再現性のよい結果を得るためには実験条件の信頼性が高く要求されます。
ココアバターのような自然由来の脂肪は、多数の異なるトリグリセリドを含む混合物であるため広い温度範囲で融解
し、融点がありません。多形構造の脂肪に関して注目すべき点は、トリグリセリドの同じ組成であっても、結晶格子の
配列が異なることがあるということです。脂肪の固形化特性は、食品の加工における技術的な研究対象となっていま
す。例えば、ココアバターの結晶化はチョコレートの品質を左右する決定的に重要なプロセスステップです。
図5: 多形構造の固体脂肪が融解する様子を示した図
ココアバター中の少なくとも 4 つの多形体は、X 線解析で識別することができます。その変異は、y、a、ß' 、ßで示さ
れます。熱力学的安定性、融点、融解熱は、この順に高くなります。
熱分析技術に関する詳細情報、アプリケーション、結果の評価については、食品のアプリケーションデータを集めた
熱分析ハンドブック『Food Collected Applications』に掲載されています。こちらのサイトをご覧ください。
www.mt.com/ta-handbooks
5. 水分含量
カールフィッシャー滴定
カールフィッシャー滴定法は油脂と油の水分量測定に適した手法です。カールフィッシャー電量法は低量の水分を含
む油脂や油サンプルに最適です。しかしこの方法で一番問題となるのがサンプルを一定の時間内に測定溶媒に完全
に溶解する事です。油脂や油の溶解は、カールフィッシャー試薬に溶剤を添加する事で改善出来ます。一般的にクロ
ロホルムを含む溶剤が最も効果的です。溶剤添加以外の方法では測定セルを加熱し溶解を促進させます。恒温機に
接続した測定セルが必要です。メトラー・トレドでは容量法と電量法向けに二重構造の測定セルを提供しています。
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高温での電量法カールフィッシャーによる油の水分量測定
測定セルの温度を上げて油の水分測定を行った。測定セルの温度は結果に影響を与える可能性がある。測定サンプ
ルに最適な加熱温度を事前に求める必要がある。電量法カールフィッシャーは高精度と高い再現性が得られる測定
法である。
結果
サンプル
温度
ごま油
45 °C
ココナツ油
55 °C
45 °C
55 °C
平均
相対標準偏差%
639 ppm
613 ppm
785 ppm
782 ppm
0.86
1.52
0.48
1.13
n
na
na
na
na
容量法カールフィッシャーによる油の水分量
0.1% 以下の水分を含むサンプルに対して、容量法カールフィッシャーは相対標準偏差 2 % 程度を示した。油を溶解
するために各試薬メーカーが販売している特殊な溶剤を使用した。しかし測定溶媒は 3 g サンプルを6回測定した後
には溶解限界が認められ、精度と正確性が失われた。
結果 サンプル
ヒマワリ油
ピーナッツ油
オリーブ油
ヤシ油
平均
相対標準偏差%
0.047%
0.074%
0.093%
0.088%
2.81
2.18
1.13
2.15
n
5
5
5
5
ヒントとコツ
• カールフィッシャー法で最も多い誤差の原因がサンプリングです。信頼性の高い結果を得る為には正確なサンプ
ルの計量と添加が必須です。
シリンジを使用する場合には、サンプルを添加する前にシリンジをサンプルで洗浄す
る必要があります。
• 例えばサンプルを計量する天秤が少し安定しないだけでも結果に大きく影響する場合があります。サンプル重量
を読み取る時は、天秤の表示が完全に安定している事が重要です。正確な結果には、分解能が0.01mgの天秤が
必要です。
• 一般的に食油に含まれる水分量は0.1%以下なので、容量法カールフィッシャーで測定する場合には検出可能な
水分量を確保する為にサンプルは10 g 程必要になります。電量法では1gが最適量です。
• メトラー・トレド社の Visco-Spoon はクリーム状や油脂サンプルを乗せたまま測定ビーカーに挿入できるので容
量法カールフィッシャー測定を簡単に行えます。
詳細の情報はアプリケーションNo.4とM490をご確認下さい。
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6. 水分率測定
水分率、または水分と揮発性物質は水分含量と違い化学薬品を使用せずに測定が出来るので水分含量の代替の指
標として使用されます。水分率測定装置はハロゲンヒーター技術で迅速に水分率を測定出来る優れた装置です。
しかしこの場合、最高温度は油脂や油が分解しない温度に設定する必要があります。
水分率測定についてはメトラー・トレド社の水分測定ガイドをご覧下さい。
7. 滴定測定法
滴定は歴史ある分析技術で現在も幅広く使われています。滴定測定法は、適切な溶媒に溶解されたサンプル中の特
定物質の定量化に最適です。定量物質は純粋または複合体でも可能です。サンプルが溶解している溶媒は理想的に
はイオン交換水ですが、油脂を含むサンプルには有機溶媒が必要です。
滴定法は、ガラスビュレットと指示薬で行われていた手動法から全自動化されセンサで化学反応を管理する滴定装
置へと大きく変化しました。手動法では測定者が手計算で結果を算出していたのに比べ、滴定装置では結果まで装
置が計算します。
遊離脂肪酸(FFA)
測定法
有機酸はトリグリセライドの加水分解で生成されます。よって遊離脂肪酸量は油脂や油の品質の指標になります。
遊離脂肪酸の量は非水性滴定法で求めます。単位はmg KOH/g(サンプル)です。油の種類によって遊離脂肪酸はオ
レイン酸(C18H34O2)、ラウリン酸(C12H24O2)、パルミチン酸(C16H32O2)などの特定の酸として表現されます。この場
合、単位は遊離脂肪酸 g / 100 g サンプルです。2∼4 g のサンプルをエタノール:エーテル溶媒に溶解し水酸化カリウ
ム(0.02M KOHエタノール)で滴定します。非水性用 pH 電極で終点を検知します。
結果 サンプル
平均
オリーブ油
0.846 mg KOH/g
ヒマワリ油
ピーナッツ油
ヤシ油
ココナツ油
1.319 mg KOH/g
0.307 mg KOH/g
3.814 mg KOH/g
4.771 mg KOH/g
相対標準偏差%
0.22
0.91
0.25
2.2
2.5
n
6
5
5
3
3
ヒントとコツ
• サンプルを溶解するエタノールとエーテル溶媒自体に酸が含まれる場合があるのでブランク測定が必要です。
• 手動滴定では添加したフェノールフタレイン試薬が薄いピンクになるまで滴定を行います。自動滴定装置ではpH
電極で中和カーブの変曲点を終点とし自動的に検出されます。
• 毎測定後には使用したpH電極(DG113-SC)をサンプルを溶解した溶媒で洗浄し、次のサンプルへのキャリーオー
バーを防ぎます。
• pH電極のガラス膜を水和する為、測定していない時は水に浸漬しておきます。測定前は、溶剤で洗浄し水を排除
します。
詳細はアプリケーションNo.01とM402をご確認下さい。
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ヨウ素価
測定法
ヨウ素価は100 g サンプル(油脂、油)が吸収するヨウ素の重量を示します。ヨウ素重量は二重結合の数の指標にな
ります。ウィイス試薬に含まれるヨウ素が油成分の二重結合と反応します。サンプルは暗所で 1 時間反応させます。
二重結合が多いほど、ヨウ素価は高くなります。よってヨウ素価は油の不飽和状態を表します。吸収されなかった余
分なヨウ素はチオ硫酸ナトリウム(0.1M Na2S2O3)と酸化還元電極で逆滴定します。
結果 サンプル
平均
ヒマワリ油
129.8 mg I2 / 100 g
ピーナッツ油
96.0 mg I2 / 100 g
脂肪
87.8 mg I2 / 100 g
ココナツ油
オリーブ油
菜種油(キャノーラ)
ラード
11.8 mg I2 / 100 g
82.5 mg I2 / 100 g
113.4 mg I2 / 100 g
57.6 mg I2 / 100 g
相対標準偏差%
0.12
0.58
0.06
0.11
0.16
0.15
0.13
n
6
6
3
5
6
4
5
ヒントとコツ
• 酢酸水銀の添加により反応が促進され反応時間を5分まで短縮することが可能です。
• ウィイス試薬の過剰添加量は 50 ∼ 60 % が最適です。よってサンプルの不飽和状態によりサンプル量を変える必
要があります。添加したウィイス試薬の約 50 % だけが反応するようにサンプル量を調整して下さい。
• ブランク測定は複数回行い、ブランク平均値を測定値から差し引く事を推奨します。
詳細はアプリケーションNo.02とM051をご覧下さい。
過酸化物価
測定法
油脂と油は保存中に空気と反応し酸化します。生成された物質は過酸化物として反応します。過酸化物はミリ当量 /
kg サンプルです。サンプルは酢酸−クロロホルム溶媒に溶解します。飽和ヨウ化カリウムを添加し過酸化物の反応が
開始しヨウ素が生成されます。生成されたヨウ素はチオ硫酸ナトリウム(0.02M Na2S2O3)で滴定します。複合プラチ
ナリングセンサと pH 電極で反応を管理します。
結果 サンプル
平均
オリーブ油
25.87 meq/kg
ヒマワリ油
5.58 meq/kg
マーガリン
ココナツ油脂
ヤシ油
11.76 meq/kg
5.54 meq/kg
11.68 meq/kg
相対標準偏差%
0.72
0.79
4.92
4.22
5.36
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n
5
5
6
5
5
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ヒントとコツ
• ヨウ素が生成される反応時間はデータの再現性に最も影響する重要なポイントです。厳密には 60 秒間が AOAC
28.022 では推奨されているが60秒では反応が完全には終了していないとの指摘もあります。実際には 200~300
秒が必要とも言われています。
• 過酸化物価が 10 ∼ 20 ミリ当量 / kg 以上では油の酸化が疑われます。
• 使用するビーカーの洗浄は念入りに行い油脂や金属類の残留がない事を確認して下さい。
追加情報はアプリケーションNo.03とM369をご覧下さい。
牛乳の脂質測定
測定法
牛乳の脂質量は CAC/RM 15-1969 によるライヘルト値(R)、ポレンスケー値(P)、キルシュナー値(K )で測定され
ます。
ライヘルト値(R)は 5 g サンプルから抽出した水溶性脂肪酸を中和するのに必要な 0.1 N のアルカリ溶液量です。
ポレンスケー値は 5 g サンプルから抽出した非水溶性脂肪酸を中和するのに必要な 0.1 N のアルカリ溶液量です。
キルシュナー値は塩化銀を生成する水溶性脂肪酸量を表します。
滴定液は水酸化バリウム(0.1M Ba(OH)2)です。pH電極で検知します。
結果 サンプル:バター
ライヘルト値
ポレンスケー値
キルシュナー値
乳脂量
平均
相対標準偏差%
29.741 mL
1.660 mL
20.983 mL
84.33%
2.33
36.9
2.22
2.28
n
5
5
5
5
ヒントとコツ
• 測定毎にビュレットの先端、センサと攪拌棒を念入りに洗浄して下さい。
• 鹸化中はサンプルを過熱しないように注意して下さい。過熱したサンプル液が薄い黄色より濃い色を示した場合
は新しいサンプルで前処理をやり直して下さい。
詳細はアプリケーションNo.5とM488をご確認下さい。
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8. まとめ
このガイドブックでは、食用油脂の特性評価のためのいくつかの手法とその原理をご説明しました。そして、よくある
問題解決のためのコツやヒントをいくつかご紹介しました。このガイドブックがお客様の日々の測定や機器の選定に
お役に立てば幸いです。
自動化ソリューションは、手動メソッドよりもより高度な正確性、繰り返し性、安全性を提供し、ラボにおける作業の
効率性を飛躍的に向上させます。また、自動サンプルチェンジャーは、現代の品質管理ラボにおいて求められるスピ
ードや実効性に大きく貢献します。
メトラー・トレドは、食品業界でご活躍されるお客様に最適なメソッドと機器を提供しています。ぜひ弊社の専門家
にお問い合わせください。また、以下のウェブページやその他のガイドブック、参考資料のアプリケーションノートな
どもぜひご参照いただき、メトラー・トレドの製品からどのような利点が得られるのかをご覧ください。
9. 追加情報
滴点測定に関する詳細情報
融点測定に関する詳細情報
滴定装置に関する詳細情報
www.mt.com/one-click-dropping
www.mt.com/one-click-melting
www.mt.com/MP70
www.mt.com/titration
このガイドブックがお役に立ちましたら、メトラー・トレドのその他の食品業界向けのガイドシリーズをぜひご覧くだ
さい。以下のリンクをクリックして、該当するガイドブックにアクセスしてください。
調合ガイド
酸度測定ガイド
水分率測定ガイド
砂糖測定ガイド(英語のみ)
塩分測定ガイド(英語のみ)
www.mt.com/salt-lab
www.mt.com/sugar-lab
www.mt.com/formulation-lab
www.mt.com/acidity-lab
www.mt.com/moisture-lab
外部ソース: ウィキペディア 例:http://en.wikipedia.org/wiki/Vegetable_fats_and_oils
10. 参考資料
DP アプリケーションノート 食用油脂の滴点
Ti-Note No. 01 食油に含まれる遊離脂肪酸の量
Ti-Note No. 02 ウィイス法(AOAC 993.20)による油脂と油のヨウ素価測定
Ti-Note No. 03 食品用油脂と油の過酸化物価
Ti-Note No. 04 油の水分測定 − 高温(40−50℃)での電量カールフィッシャー法
Ti-Note No. 05 乳脂の測定 − CAC/RM15-1969 法
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13
Dropping Point Application
食用油脂の滴点測定
定義
装置の適性検査
食用油脂の滴点は、サンプルが液体に変わり、標準カ
AOCS Cc18-80 に準拠し、正しい結果を得るには、DP 90 の
ップの底部の開口部から滴として落ちる時の温度とし
調整後に装置適合性検査をお勧めします。
て定義されています。
ラウリン酸(シグマ アルドリッチ製、純 度≧ 99%)に 0.5%
重量比のカーボン粉末(メルク製)を添加したものを使用し
参照メソッド
ます。
AOCS Cc 18-80:市販されている油脂の分析とサンプ
ル調整手法。2001年バージョンでは、メトラー・トレド
の FP 90 コントローラーユニットと FP 83 HT 、または
その同等物で標準化されています。
※上記製品 FP83HT は DP シリーズの旧機種で、現在
は販売が終了しております。
Scope
AOCS Cc18-80 は水素添加の有無に関わらず -5 ℃ 以
下で保持すると固まる油脂の測定に対応しています。
ある滴点に達したかどうかで、出荷前検査や中間生成
物の検査、脂肪の水素添加のレベル検査に使用され
ています。
• 0.5 % 炭素粉末を添加したラウリン酸(9.950 g のラウリ
ン酸と 50 mg のカーボン粉末)
• 60∼70℃に保持したホットプレートで融解し混合する
• カーボン粉末が離散するまでよくかき混ぜる
• 懸濁液を滴点カップに注ぐ
• 冷凍庫でサンプルを正確に15分間冷却する
• 下記のメソッドパラメータで測定する
温度セグメント
開始温度:
待ち時間:
昇温速度:
終了温度:
t(iso):
39 ℃
60 秒
1 ℃/分
55.0 ℃
0秒
2 Hz
サンプリング速度
装置 /アクセサリ
• Excellence 滴点・軟化点測定装置 DP90
• DP アクセサリボックス
校正と調整
装置のパフォーマンスを検査するには、温度校正検査
を毎週実施することをお勧めします。
校正検査は有効期限内の校正用標準物質を用いなけ
ればなりません。
DP アクセサリボックスに含まれている安息香酸(122.4±0.2℃)
評価
測定モード:
手動設定:
温度補正:
明るさ:
結果の丸め:
校正物質: No
No
50%
0.1
No
終点および終了時動作
イベントで停止:
終了動作:
開始温度
物質
は、校正検査に日常的に用いられています。より低い融
点を持つ校正用標準物質、ベンゾフェノン
(47.8±0.2℃)、バニリン(81.5±0.2℃)を代用、もし
くは追加で使用することもできます。
0.5%炭素のカー
ボン粉末を添 加
したラウリン酸
滴点
Yes
滴点 [°C]
許容範囲
[°C]
(2測定平均値)
44.9 – 47.3
46.2
校正検査には、DP90に初期登録されている、Mettler-
Toledoメソッドが利用できます。
標準校正
物質
DP MettlerToledo
ベンゾフェ
ノン
安息香酸
滴点 [℃]
装置の準備
許容範囲
[℃]
(測定の平均値)
必要な設備:
• 冷蔵庫:上部が開くタイプで、-20 ℃ でサンプルを保持で
M001
47.8 ± 0.2
47.6
セルの温度測定時に安定していること、また DP90 の外部測
M003
122.4 ± 0.2
122.6
メソッド
きるタイプのものを推奨
定セルが冷蔵庫に設置できる程度十分長いことを確認して
ください。
もし結果が許容範囲に収まらなければ、装置の調整
が必要です。
METTLER TOLEDO
Edible Fats & Oils Guide
14
Dropping Point of Edible Oils
サンプルの調製
測定プロセス
必要なアイテム:
メソッドパラメータ:
• 予想される滴点よりも少なくとも 5 ℃ 低く開始 温 度を
•
•
•
•
•
•
DPサンプル調製ツール
DP用滴点カップ(ニッケルメッキの真鍮、又はアルミニウム)
設定する
カップ蓋
• 制御できない前溶解を防ぐために、10秒の短い待ち時間
回収ガラス
を設定する
サンプルキャリアとホルダ
• 昇温速度を1℃/分で設定する
• 予想される滴点よりも10℃高く終了温度を設定する
• 終了時動作をイベント時に停止に設定する
ホットプレート-サンプルが室温で固体の場合
サンプル調製の手順 - サンプルが室温で固体の場合:
• トルエン、イソプロパノール、又はアセトン等有機溶媒で
結果
洗浄するか、超音波洗浄機で洗浄した油脂の付いていな
いきれいなカップであることを確認する
サンプル
滴点 [°C]
標準偏差
[°C]
ココアバター
29.751
0.17
1.5
パーム脂
36.551
0.17
0.7
レッドパーム油
23.131
0.44
1.5
キャノーラ油
-5.951
0.3
1.5
低温殺菌バター
37.452
0.12
0.7
マーガリン
37.202
0.33
0.7
ピュアギー
37.922
0.12
0.7
硬化植物油
41.822
0.19
0.7
• サンプル調製ツール、カップ、蓋、回収ガラスとサンプル
キャリアは、サンプルを満たす少なくとも10 分前に、冷蔵
庫に入れる
•
•
•
•
サンプルをホットプレートで完全に融解する
融解したサンプルを冷凍庫の中のサンプルカップに満たす
スパチュラでカップ上部の余分なサンプルを取り除く
冷凍庫内でサンプルキャリアにカップ、カップ蓋、回収ガ
ラスを組み立てる
サンプル調製の手順 - サンプルが室温で液体の場合:
• 上記のように、カップを液体で満たす
• カップとその他のツールを冷凍庫内に少なくとも1時間
1
AOCS Cc18-80
で想定してい
る繰り返し性
[°C]
4回の測定の平均値, 2 12回の測定の平均値
置く
• カップ内のサンプルが完全に固まっていることを確認
全測定の繰り返し性は標準偏差として説明されますが、上記
する
のデータは AOCS Cc 18-80 規格で想定されている繰り返し
性よりも優れています。
• 冷凍庫内でサンプルキャリアにカップ、カップ蓋、回収ガ
ラスを組み立てる。温かくなってサンプルが液化するの
を防ぐため、手早く行う
写真1:キャノーラ油のビデオスクリーンショット
左のカップのサンプルは-5.7℃で滴下
右のカップのサンプルは-5.6℃で滴下
このビデオスクリーンショットは、AOCS Cc18-80 規格に準拠
する滴点測定が行われていることを立証しています。
www.mt.com/one-click-dropping
メトラー・トレド株式会社 ラボラトリー・ライフサイエンス事業部
東京 TEL:03-5815-5515
大阪 TEL:06-6266-1187
代理店名
For more information
FAX:03-5815-5525
FAX:06-6266-1379
E-mail:[email protected]
東京本社 〒110-0008 東京都台東区池之端2-9-7 池之端日殖ビル6F
大阪支社 〒541-0053 大阪市中央区本町2-1-6 堺筋本町センタービル15F
©02/2013 Mettler-Toledo K.K.,
Printed in Japan
METTLER TOLEDO
Edible Fats & Oils Guide
15
METTLER TOLEDO
Food & Beverage - Ti-Note No. 01
食油に含まれる遊離脂肪酸の量
食油の遊離脂肪酸(FFA)の定量 - エタノールとジエチルエーテルが 1 対 1(V/V)の溶媒にサンプルを溶解し、
エタノール水酸化カリウムを滴定液とした電位差滴定法
サンプル
オリーブ油 2 - 4g
サンプル前処
理と測定方法
- 2 - 4gのオリーブ油を滴定ビーカーにサンプリングする。
測定対象物
- mgKOH/gサンプルとしての遊離脂肪酸量
- 分子量(M)56.1g/mol,
- z(当量数) = 1
試薬
- 60ml エタノール:ジエチルエーテル(1:1)
滴定液
- エタノール水酸化カリウム KOH
- 濃度 = 0.02mol/L
標準物質
- 安息香酸 25mg
装置と
アクセサリ
- エクセレンス自動滴定装置 T50/T70/T90、コンパクト滴定装置G20
- サンプルチェンジャー(ロンドまたはロンドリーノ)
- ガラスビュレット 10ml (DV1010)
- 100mlプラスチックビーカー、XS205 天びん、LabX pro titration PCソフト
センサ
- DG113-SC(非水性複合pH電極)
結果
- 酸度: 0.846350 ± 0.001856 mg KOH/g 相対標準偏差=0.219% n = 6
- オレイン酸量:0.426071 ± 0.00934 g/100g 相対標準偏差=0.219% n = 6
廃棄処理
- 中和し、有機溶媒として廃棄する
コメント
- 保護メガネ、手袋と白衣を着用する。安息香酸は腐食性がある為、使用時には皮膚や目を
保護すること。
- ブランク値は溶媒のバッチ毎に測定する。B[Solvent FFA]として保存される。
- 本メソッドはオリーブ油に最適な条件に設定されている。サンプルに応じて条件を変更する必
要がある。
- 毎測定後、電極を溶媒で洗浄する。溶媒で脱水したDG113電極を回復させるために一晩水に
漬けておく。
- 測定前に、電極を溶媒で洗浄する。
参考資料
メトラー・トレド社 滴定アプリケーション M402-2006
メトラー・トレド社 滴定アプリケーション M403-2006
作者
Melanie Nijman,
MSG Anachem, July 2006
- エタノール:ジエチルエーテル(1:1)を60ml 添加する。
- 滴定を実施する。
- ブランク測定をサンプル測定前に行う。
METTLER TOLEDO
Titration Application – Food & Bevarage
Page 1 of 2
Edible Fats & Oils Guide
Titration Note No. 01
16
Titration method
001 Title
002
003
004
005
006
007
008
Type
Compatible with
ID
Title
. . . .
Sample
Number of IDs
ID 1
Entry type
Lower Limit
Upper Limit
. . . .
Titration stand (Rondolino TTL)
Type
Titration stand
Dispense (normal) [1]
Titrant
Concentration
Volume
Dosing rate
Condition
Stir
Speed
Duration
Condition
Dispense (normal) [2]
Titrant
Concentration
Volume
Dosing rate
Condition
Stir
Speed
Duration
10s
Condition
Titration (EQP) [1]
Titrant
Titrant
Concentration
Sensor
Type
Sensor
Unit
. . . .
Stir
Speed
Predispense
Mode
Volume
Wait time
Control
Control
Titrant addition
dE (set value)
dV (min)
dV (max)
Meas. Value acquisition
dE
dt
t (min)
t (max)
Evaluation and recognition
Procedure
Threshold
Tendency
Ranges
Add EQP criteria
General titration
T50/T70/T90
M402
Free Fatty acid content
1
Edible oil
Weight
0.0g
5.0g
Rondolino TTL
Rondolino TTL 1
009
Solvent FFA
1
20 mL
60.0 mL/min
No
35%
10 s
No
Solvent FFA
1
40 mL
60.0 mL/min
No
010
35%
No
KOH in EtOH
0.02 mol/L
011
pH
DG113-SC
mV
35%
Volume
1.0 mL
0 s
012
Termination
At Vmax
At potential
At slope
After number of
recognized EQPs
Number of EQPs
Combined termination
criteria
Accompanying stating
Accompanying stating
Condition
Condition
Calculation R1
Result
Result unit
Formula
Constant
M
z
Decimal places
Result limits
Record statistics
Extra statistical func.
Send to buffer
Condition
Calculation R2
Result
Result unit
Formula
Constant
M
z
Decimal places
Result Limits
Record Statistics
. . . .
Record
Results
Raw results
Table of meas. values
......
E - V
dE/dV - V
......
End of sample
......
10.0 mL
No
No
Yes
1
No
No
No
Content
mg KOH/g
R1=(Q - B[Solvent FFA]*C/m
C=M/z
M[Potassium hydroxide]
z[Potassium hydroxide]
6
No
Yes
No
No
No
Oleic acid content
g/100g
R2=(Q-B[solvent FFA]*C/m
C=M/(10*z)
M[Oleic acid]
z[oleic acid]
6
No
No
Per series
Per series
Last titration function
Last titration function
Last titration function
User
Dynamic
12.0 mV
0.01 mL
0.3 mL
Equilibrium controlled
1.0 mV
2 s
2 s
15 s
standard
20 mv.mL
Negative
0
No
Titration curve
METTLER TOLEDO
Titration Application – Food & Bevarage
Page 2 of 2
Edible Fats & Oils Guide
Titration Note No. 01
17
METTLER TOLEDO
Food & Beverage - Ti-Note No. 02
ウィイス法(AOAC 993.20)による油脂と油のヨウ素価測定
AOAC993.20 の推奨に基づくウィイス法での油脂と油のヨウ素価測定
サンプル
ヒマワリ油
サンプル前処
理&測定方法
- 0.10-0.15gヒマワリ油を100ml滴定ビーカーに測り取る)。
- 10ml溶媒(1:1)を添加する。
- 10mlウィイス液(一塩化ヨウ素0.1mol/L)を添加し、常温の暗所に1時間放置し完全に反応
せる。
- 10mlの15%ヨウ化カリウムと5mlイオン交換水を添加する。
- 直ちに0.1mol/L Na2S2O3で滴定を行う。
対象物質
不飽和炭素二重結合
試薬
- シクロへキサン:酢酸(1:1)
- 15% ヨウ化カリウム
- イオン交換水
- 2.5% 酢酸水銀(II) (任意で氷酢酸を使用)
滴定液
チオ硫酸ナトリウム
Na2S2O3
濃度(Na2S2O3)=0.1 mol/L
標準物質
ヨウ素酸カリウム KIO3
分子量 = 213.99 g/mol, 当量数(z) = 6
装置と
アクセサリ
- 自動滴定装置 Excellence T50/T70/T90
- コンパクト滴定装置 G20
- サンプルチェンジャー(ロンド、ロンドリーノ)
- 10ml ガラスビュレット(DV1010)、レイニン10ml ピペット
- 100ml プラスチック滴定ビーカー
- XP205天秤
- LabX pro titration PCソフト
センサ
DMi140-SC(複合プラチナリング電極)
結果
ヨウ素価: 129.82939 ± 0.149997 相対標準偏差0.116% n=6
廃棄処理
ハロゲン有機廃棄物
コメント
- 保護メガネ、手袋、白衣を着用のこと。酢酸水銀(II)は劇毒物なので注意。
- 本メソッドの条件はヒマワリ油に最適化してある。サンプルによっては条件を変更する必要
がある。
- サンプルサイズと暗所での反応終了までの時間はサンプルの予測されるヨウ素価により変
わる。(ヨウ素価<150は1時間、ヨウ素価>150は2時間)
- ウィイス液添加後、2.5%酢酸水銀(II)(氷酢酸使用)を10ml添加する事で反応時間を3-5分
に短縮できる。
参考資料
メトラー・トレド社 滴定アプリケーション M051-2012
作者
Vineesh Pallath, IMSG, March 2012
Revised: Valeria Gärtner, MSG AnaChem, May 2012
METTLER TOLEDO
Titration Application – Food & Bevarage
Page 1 of 2
Edible Fats & Oils Guide
Titration Note No. 02
18
Titration method
001 Title
002
003
004
005
006
007
Type
Compatible with
ID
Title
. . . .
Sample
Number of IDs
ID 1
Entry type
Lower Limit
Upper Limit
. . . .
Titration stand (Manual stand)
Type
Titration stand
Dispense (normal) [1]
Titrant
Concentration
Volume
Dosing rate
Condition
Instruction
Instruction
Mode
Print
LabX command
Condition
Stir
Speed
Duration
Condition
Titration (EQP) [1]
Titrant
Titrant
Concentration
Sensor
Type
Sensor
Unit
. . . .
Stir
Speed
Predispense
Volume
Wait time
Control
Control
Titrant addition
dE (set value)
dV (min)
dV (max)
Meas. Value acquisition
dE
dt
t (min)
t (max)
Evaluation and recognition
Procedure
Threshold
Tendency
Ranges
Add EQP criteria
General titration
T50/T70/T90
M051
Iodine Value
1
Sunflower oil
Weight
0.0g
5.0g
Manual stand
Manual stand1
15%KI
1
10 mL
60.0 mL/min
No
Add 5mL Water
Confirmation
Yes
No
No
30%
60 s
No
Termination
At Vmax
At potential
At slope
After number of
recognized EQPs
Number of EQPs
Combined termination
criteria
Accompanying stating
Accompanying stating
Condition
Condition
008 Calculation R1
Result
Result unit
Formula
Constant
M
z
Decimal places
Result limits
Record statistics
Extra statistical func.
Send to buffer
Condition
009 End of sample
60.0 mL
No
No
Yes
1
No
No
No
Content
mg I 2 /100g
R1=(B[Back Wijs]-Q)*C/m
12.69
M[None]
z[None]
5
No
Yes
No
No
No
Blank value determination has to be performed with the same method. The
Formula R1= Q and the mean value is stored under blank as Backvalue.
Na 2 S 2 O 3
0.1 mol/L
mV
DG140-SC
mV
30%
None
60 s
User
Dynamic
5.0 mV
0.03 mL
0.5 mL
Equilibrium controlled
1.0 mV
3 s
2 s
60 s
standard
200 mv.mL
None
0
No
Titration curve
METTLER TOLEDO
Titration Application – Food & Bevarage
Page 2 of 2
Edible Fats & Oils Guide
Titration Note No. 02
19
METTLER TOLEDO
Food & Beverage - Ti-Note No. 03
食品用油脂と油の過酸化物価
油脂、油とマーガリンの過酸化物価をヨウ素滴定法で求めます。チオ硫酸ナトリウムを滴定液として、遊
離されたヨウ素を滴定します。
サンプル
- ヒマワリ油 4-5g
- オリーブ油 1g
- マーガリン 2g
サンプル前処
理と測定方法
- サンプルを20mlの酢酸/クロロホルム(3:2 v/v)に溶解する。
- 飽和ヨウ化カリウム(KI)1mlを添加する。ヨウ素が生成される反応が始まる。
- イオン交換水を50ml添加する。
- チオ硫酸ナトリウムで滴定を行う。
対象物質
過酸化基
R-OOH
試薬
3:2 v/v 酢酸/クロロフォルム 20ml
1ml飽和ヨウ化カリウム(KI)
50mlイオン交換水
滴定液
チオ硫酸ナトリウム
Na2S2O3
濃度(Na2S2O3) = 0.02mol/L
標準物質
ヨウ素酸カリウム
KIO3
装置と
アクセサリ
・自動滴定装置 Excellence T70/T90
・サンプルチェンジャー(ロンドまたはロンドリーノ)
・10ml ガラスビュレット(DV1010)
・100ml プラスチック滴定ビーカー
・分析天びんXS205
・LabX® titration PCソフト
センサ
DMi147-SC (複合プラチナリング電極)
結果
オリーブ油: 25.874 ± 0.187 meq/kg 相対標準偏差=0.724% n=5
ひまわり油: 5.583 ± 0.044 meq/kg 相対標準偏差=0.791% n=5
マーガリン: 11.759 ± 0.578 meq/kg 相対標準偏差=4.918% n=6
コーン油: 3.980 ± 0.043 meq/kg 相対標準偏差=1.087% n=5
廃棄処理
廃棄液はハロゲン化有機溶媒を含むので適切に廃棄する必要がある
コメント
-保護メガネ、手袋、白衣を着用し、可能であればドラフト内で作業を行う。
-本メソッドの条件は特定サンプルに最適化してある。サンプルによっては条件を変更する必
要がある。
-サンプル測定前に、同じ条件にてブランク測定を行う。
-飽和ヨウ素カリウムを添加後の反応時間は再現性の高い結果を得る為に最も需要なポイント
である。
参考資料
メトラー・トレド社 滴定アプリケーション M369
作者
Maria-José Schmid,
MSG AnaChem, October 2007
METTLER TOLEDO
Titration Application – Food & Bevarage
Page 1 of 2
Edible Fats & Oils Guide
Titration Note No. 03
20
Titration method
001 Title
002
003
004
005
006
007
008
009
Type
Compatible with
ID
Title
. . . .
Sample
Number of IDs
ID 1
Entry type
Lower Limit
Upper Limit
. . . .
Titration stand (Rondo/Tower A)
Type
Titration stand
Lid handiling
Dispense (normal) [1]
Titrant
Concentration
Volume
Dosing rate
Condition
Stir
Speed
Duration
Condition
Dispense (normal) [2]
Titrant
Concentration
Volume
Dosing rate
Condition
Stir
Speed
Duration
Condition
Pump
Auxiliary reagent
Volume
Condition
Titration (EQP) [1]
Titrant
Titrant
Concentration
Sensor
Type
Sensor
Unit
. . . .
Stir
Speed
Predispense
Mode
Volume
Wait time
Control
Control
Titrant addition
Show parameters
dE (set value)
dV (min)
dV (max)
Meas. Value acquisition
dE
dt
t (min)
t (max)
Evaluation and recognition
Procedure
Threshold
Tendency
Ranges
Add EQP criteria
General titration
T50/T70/T90
DM147
Peroxide Number
1
Olive Oil
Weight
0.0g
5.0g
Rondo/Tower A
Rondo60/1A
No
010
Chloroform
32
20 mL
60.0 mL/min
No
40%
30 s
No
KI
63.5
1 0 mL
60.0 mL/min
No
011
30%
60s
No
Water
50.0 mL
No
012
Na 2 S 2 O 3
0.01 mol/L
mV
DM147-SC
mV
30%
Volume
0.1 mL
0 s
Cautious
Redox
Yes
6.0 mV
0.005 mL
0.1 mL
Equilibrium controlled
0.5 mV
2.0 s
5.0 s
15.0 s
Standard
200 mv/mL
Positive
0
No
013
014
015
016
017
018
Termination
At Vmax
At potential
At slope
After number of
recognized EQPs
Number of EQPs
Combined termination
criteria
Accompanying stating
Accompanying stating
Condition
Condition
Calculation R1
Result
Result unit
Formula
Constant
M
z
Decimal places
Result limits
Record statistics
Extra statistical func.
Send to buffer
Condition
Calculation R2
Result
Result unit
Formula
Constant
M
Z
Decimal places
Result Limits
Record statistics
Extra statistical func.
Send to buffer
Condition
Record
Results
Raw results
Table of meas. values
......
E - V
dE/dV - V
......
Rinse
Auxiliary reagent
Rinse cycles
......
Conditioning
Type
Interval
Position
.......
Rinse
Auxiliary reagent
Rinse cycles
.......
Conditioning
Type
Interval
Position
.......
End of sample
......
Park
Titration stand
Position
Condition
20.0 mL
No
No
Yes
1
No
No
No
Consumption
mmoL
R1=Q
1
M[None]
z[None]
3
No
Yes
No
No
No
Content
meq/Kg
R2=(Q-B[1]*C/m
1000
M[None]
z[None]
3
No
Yes
No
No
No
Per series
Per series
Last titration function
Last titration function
Last titration function
Water
1
Fix
1
According to interval
water
1
Fix
1
Actual position
Rondo60/1A
Conditioning beaker
No
Titration curve
METTLER TOLEDO
Titration Application – Food & Bevarage
Page 2 of 2
Edible Fats & Oils Guide
Titration Note No. 03
21
METTLER TOLEDO
Food & Beverage - Ti-Note No. 04
油の水分測定 - 高温(40-50℃)での電量カールフィッシャー法
熱安定性滴定ビーカーを使った高温電量法での油の水分測定。オーブンを使った間接法も有効である。
サンプル
- ゴマ油、ココナツオイル、パラフィン油、バター
- モーターオイル
サンプル前処
理と測定方法
- 適切なサンプル量を容量法カールフィッシャー測定セルに添加する。
- サンプル添加前に必ず安定したドリフトであるかを確認する事。
- 正確なデータには水標準物質1.0mg/g と0.10mg/gを慎重に扱う必要がある。
対象物質
水、H2O
分子量(M)=18.01 g/mol
試薬
無し
滴定液
HYDRANAL® Coulomat AG (Riedel-de Haën Prod. No. 34836)
標準物質
HYDRANAL®- Water Standard 1.00 (Riedel-de Haën Prod. no. 34828)
装置と
アクセサリ
- コンパクトKF電量計C30X 膜なしセル
- 分析天秤 XS205
- LabX titration pro PCフト
- 恒温槽用ヒーター
- 水標準品およびサンプル添加用の5mlシリンジ
センサ
DM143-SCダブルプラチナピン分極電極
結果
平均水分量(ppm)
- サンプル
温度
- 1000ppm 標準物質
25ºC
998.937
35ºC
994.750
45ºC
994.834
55ºC
1006.635
- ごま油
679.717
637.196
639.430
613.252
- ココナッツオイル
761.155
759.088
784.571
781.873
- パラフィン油
35.260
44.378
49.322
61.852
廃棄処理
有機溶媒の廃液
コメント
- 保護メガネ、手袋と白衣を着用する事。
- 水標準品に含まれる有機溶媒が気化するのでマスクかドラフト内で作業を行う。
- シリンジを水標準品で満たす前に、少量の水標準品でシリンジ内を洗浄する。
- サンプルサイズは油サンプルが電解液に完全に溶解するサイズに設定された。複数の測定
が同じ電解液で可能な最低量を検討した。
- 45-55℃で電解液は薄い黄色から蛍光緑に変化した。
参考資料
メトラー・トレド社 滴定アプリケーション M490-2012
作者
Robin Isyas, IMSG, January 2012
Revised: Cosimo De Caro, MSG AnaChem, March 2012
METTLER TOLEDO
Titration Application – Food & Bevarage
Page 1 of 2
Edible Fats & Oils Guide
Titration Note No. 04
22
Titration method
001 Title
002
003
004
005
006
007
008
Type
Compatible with
ID
Title
. . . .
Sample
Number of IDs
ID 1
Entry type
Lower Limit
Upper Limit
. . . .
Entry
Titration stand (KF Stand)
Type
Titration stand
Source for drift
Max.start drift [µg/min]
Mix time
Duration
Titration (KF Coul) [1]
Sensor
Type
Sensor
Unit
Indication
Ipol [µA]
Stir
Speed
Control
End point [mv]
Control band [mv]
Rate
Generator current
Termination
Type
Drift [µg/min]
Min. time [s]
Max. time [s]
Calculation RI
Result type
Result
Result unit
Formula
Constant
Decimal places
Result limits
.......
Record
Summary
End of sample
Open series
KF Coulometric
C20/30
Hightempprecision
Water std
1
std 1
Weight
0.0g
5.0g
After addition
KF stand
KF stand
Determination.
25
10 s
Polarised
DM143-SC
mV
Voltametric
5.0
50%
100.0
400.0
Normal
Automatic
Drift stop relative
3.0
0
3600
Predefined
Content
ppm
R1 = ICEQ/10.712-Time*Drift)/(C*m)
c=1
3
No
Per sample
Yes
Titration curve
METTLER TOLEDO
Titration Application – Food & Bevarage
Page 2 of 2
Edible Fats & Oils Guide
Titration Note No. 04
23
METTLER TOLEDO
Food & Beverage - Ti-Note No. 05
乳脂の測定 - CAC/RM15-1969 法
乳脂量は Codex Alimentarius Commission CAC/RM 15-1969 により定められたライヘルト値(Reichert
(R)), ポレンスケー値(Polenske (P))とキルシュナー値( Kirschner (K))を求め、総量を推測する。
サンプル
脂肪分80%以上の純粋バター
サンプル前処
理と測定方法
・5gサンプルをポレンスケーフラスコに測り取り、20gグリセロールと2mlの50%NaOHを添加
する。
・蒸留したサンプルでライヘルト値を求める。
・更にサンプルの処理を行い、ポレンスケー値を求める。
・最後にキルシュナー値を求め、3つの結果から乳脂の量を精算する。
対象物質
油脂(トリグリセリド)
試薬
・50% m/m 水酸化ナトリウム(NaOH)
・硫酸、H2SO4
・エタノール、C2H5OH
・グリセロール
・硫化銀、Ag2SO4 (粉末)
滴定液
水酸化バリウム、
Ba(OH)2 , 濃度(1/2 Ba(OH)2) = 0.1 mol/L
標準物質
塩酸溶液
THAMで標準化する
装置と
アクセサリ
・自動滴定装置 Excellence T50/T70/T90
・サンプルチェンジャー(ロンドまたはロンドリーノ)
・10ml ガラスビュレット(DV1010)
・100ml プラスチック滴定ビーカー
・分析天びんXS205
・LabX® titration PCソフト
センサ
DGi116-Solvent (複合pHガラス電極 非水性サンプル用)
DGi111-SC (複合pHガラス電極)
結果
ライヘルト値(ml) 英語同様
ポレンスケー値(ml)
キルシュナー値(ml)
乳脂量(%)
廃棄処理
有機廃液として中和後に廃棄する。
コメント
- 保護メガネ、手袋と白衣を着用する事。
- 本メソッドの条件は特定サンプルに最適化してある。サンプルによっては条件を変更する必
要がある。
‐サンプル測定前に、同じ条件にてブランク測定を行う。
- 毎測定後はビュレット先端、電極とスターラーを水で洗浄する。
- 鹸化中はサンプルを過熱しすぎないように注意する。過熱されたサンプル液の色は薄い黄
色より濃い色を示す。濃い色が認められた場合はサンプルの前処理をやり直す。
- 蒸留中にフラスコ内でサンプルが沸騰する場合、ガラスビーズの数を増やす。
参考資料
メトラー・トレド社 滴定アプリケーション M488-2011
作者
Robin Isyas, IMSG, Nov 2011
Rev.: C. De Caro MSG AnaChem
Titration Application – Food & Bevarage
Page 1 of 2
Titration Note No. 05
METTLER TOLEDO
Edible Fats & Oils Guide
24
Titration method
Blank – Reichert Value
001 Title
Type
Compatible with
ID
Title
. . . .
002 Sample
Number of IDs
ID 1
Entry type
Lower Limit
Upper Limit
. . . .
003 Titration stand (Manual stand)
Type
Titration stand
004 Stir
Speed
Duration
Condition
005 Titration (EP) [1]
Titrant
Titrant
Concentration
Sensor
Type
Sensor
Unit
.......
Control
Mode
Tendency
End point value
Control band
Dosing rate [max]
Dosing rate [min]
Termination
At EP
Termination delay
At Vmax
Max. time
........
006 Calculation
Result
Result unit
Formula
Constant
M
Z
.........
007 Blank
Name
Value B=
Unit
..........
008 End of sample
Sample – Reichert value
.......
006 Calculation R1
Result
Result unit
Formula
Constant
. . . . .
007 Calculation R2
Result
Result unit
Formula
Constant
......
008 Auxiliary value
Name
Formula H=
......
009 End of sample
Blank – Polenske Value (P)
Follow the same method as the sample method for polenske value. Formula=
R1 = Q/0.1, C=1. The value is taken as blank value (Polenske value).
Sample – Polenske Value (P)
General titration
T50/T70/T90
DM147
Peroxide Number
005 Titration (EP) [1]
Titrant
Titrant
Concentration
Sensor
Type
Sensor
Unit
......
Control
Mode
Tendency
End point value
Control band
Dosing rate [max]
Dosing rate [min]
Termination
At EP
Termination Delay
At Vmax
Max.time
......
006 Calculation
Result
Result unit
Formula
.......
007 Auxiliary value
Name
Formula H=
1
Olive Oil
Weight
0.0g
5.0g
Manual stand
Manual stand 1
30%
10 s
No
½ Ba(OH)2
0.1 mol/L
pH
DG111-SC
pH
Absolute
None
7.0pH
1 pH
0.5 mL/min
10 µL/min
Yes
0 s
10.0 mL
infinite
Reichert Blank
mL
R1 = Q/0.1
C=1
M[None]
z[None]
ReichertBlank
R1
mL
Consumption
mL
R1=(Q/0.1)
C=1
Reichert value
mL
R2=1.10*(R1-B[RiechertBlank]
C=1
½ Ba(OH)
0.1 mol/L
pH
DG116-Solvent
pH
Absolute
Positive
7.0 pH
2 pH
1 mL/min
10 µL/min
Yes
0s
25.0 mL
infinite
Consumption
mL
R1= (Q1/0.1)- B[PolenskeBlank]
PolenskeValue (P)
R1
Blank – Kisrschner Value (K)
Follow the same method as the sample method for Kisrschner value. Formula=
R1=Q/0.1, C=1. The value is taken as blank value (Kisrschner Value).
Sample – Kisrschner Value (K)
......
005 Titration (EP) [1]
Titran
Titrant
½ Ba(OH)
Concentration
0.1 mol/L
Sensor
Type
pH
Sensor
DG111-SC
.....
Control
Mode
Absolute
Tendency
Positive
End point value
7.0 pH
Control band
2 pH
Dosing rate [max]
3 mL/min
Dosing rate [min]
10 µL/min
Termination
At EP
Yes
Termination delay
0 s
At Vmax
25.0 mL
Max. time
infinite
.....
006 Calculation R1
Result
Consumption
Formula
R1= (Q/0.1)-B[KirschnerBlank]
007 Calculation R2
Result
Kirschner Value
Formula
R2=
121*(100+H[ReichertValue(R)])*R1/10000
008 Calculation R3
Result
Milk fat %
Formula
R3=(R2-(0.1*H[PolenskeValue])0.24)/0.244
009 End of Sample
ReichertValue (R)
R2
Titration curve
Reichert Value (R)
Kisrschner Value (K)
Polenske Value (P)
Titration Application – Food & Bevarage
Page 2 of 2
TitrationEdible
NoteFats
No.
05
& Oils Guide
METTLER TOLEDO
25
Good Measuring Practices
測定結果を改善する5つのステップ
メトラー・トレドの Good Measuring Practice は、
ラボや生産環境で天びん、
はかり、ピペット、分析機器の品質保証をサポートするグローバルガイドライ
ンです。
Good Measuring Practice ガイドラインは 5 つのステップで構成されていま
す。まずはお客様のプロセスに求められる測定ニーズと、それに伴うリスク
の評価から始まります。
また、各業界に関連する規制要件や標準も考慮に
入れています。
これらを踏まえて、Good Measuring Practice は、機器の選定、据付、校正、計
量機器および測定装置の日常点検のための分かりやすいガイドラインを提
供します。
www.mt.com/gwp 天びんのための Good Weighing Practice
www.mt.com/gpp ピペットのための Good Pipetting Practice
5
Routine
Operation
4
Calibration /
Qualification
1
Evaluation
Good
Measuring
Practices
2
Selection
3
Installation /
Training
www.mt.com
For more information
メトラー・トレド株式会社 ラボラトリー・ライフサイエンス事業部
東京 TEL:03-5815-5515
大阪 TEL:06-6266-1187
FAX:03-5815-5525
FAX:06-6266-1379
E-mail:[email protected]
東京本社 〒110-0008 東京都台東区池之端2-9-7 池之端日殖ビル6F
大阪支社 〒541-0053 大阪市中央区本町2-1-6 堺筋本町センタービル15F
©02/2013 Mettler-Toledo K.K.,
Printed in Japan
●製品の仕様・価格は予告なく変更することがありますので、あらかじめご了承ください
代理店名