Clinical Question 2014.9.1 JHOSPITALIST Network 東京医療センター 総合内科 レジデント 監修 林 良典 宇井 睦人 分野:皮膚科 テーマ:診断 80歳男性 主訴:発熱 既往歴:高血圧・脳梗塞 内服薬:アムロジピン10mg、 バイアスピリン100mg、アトルバスタチン5mg 現病歴:4日続く38度台の発熱、市販の風邪薬で様子を見ていたが受診前日より 腹部に皮疹が出現してきたため当院初診を受診した。上気道症状や消化器症状 なく発熱以外は自覚症状はなかった。 発熱+皮疹を来す疾患はどんなものがあるか? どのようにアプローチしたら良いか? 年齢 内服薬・サプリメント 病歴 アレルギー歴 既往歴 ワクチン接種歴 渡航歴 接触歴 性交歴 (食べ物・水・土壌・虫・動物・人) 免疫状態 (HIV感染リスク・癌・脾摘出後・ステロイドや免疫抑制剤の使用) 前駆症状の有無 皮疹はどこから始まったか 皮疹はどのように広がったか 見た目の変化 皮疹に対して何か治療を行ったか Sanders CV, Lopez FA.Cutaneous manifestations of infectious diseases:approach to the patient with fever and rash. Trans am Climatol Assoc. 2001;112:235-51;discussion251-2. バイタルサイン 肝臓・脾臓の大きさ General appearance 関節炎の有無 全身のリンパ節 口腔粘膜、眼瞼結膜 胸部・腹部・生殖器 髄膜刺激症状 神経学的所見 皮疹の特徴 Sellers TF Jr.Fever and rash. In:Medicine for the Practicing Physician. Third Edition,Hurst JW(Ed),ButterworthHeinemann,Stoneham,MA 1992. 及び Sanders CV. Approach to the diagnosis of the patient with fever and rash. In: The Skin and Infection: A Color Atlas and Text, Sanders CV, Nesbitt LT Jr (Eds), Williams and Wilkins, Baltimore 1995 種類 配列 環状 線状 蛇行 皮節性 分布 孤立性↔集簇 両側↔片側 対象↔非対称 進展 遠心性 求心性 Nesbitt LT Jr. Evaluating the patient with a skin infection: General considerations. In: The Skin and Infection: A Color Atlas and Text, Sanders CV, Nesbitt LT Jr (Eds), Williams & Wilkins, Baltimore 1995 血算・生化学・尿検査 各種培養、抗体・抗原検査 滲出液の検査 小水疱 :HSV・VZV 膿疱・水疱:グラム染色・培養 梅毒を示唆する場合は潰瘍病変からの滲出液の顕微鏡検査 皮膚生検 特に結節性病変で有用と言われている Sanders CV. Approach to the diagnosis of the patient with fever and rash. In: The Skin and Infection: A Color Atlas and Text, Sanders CV, Nesbitt LT Jr (Eds), Williams and Wilkins, Baltimore 1995 小斑:直径2cm未満、平坦な色調変化のある病変 班 :直径2cm以上の平坦で触知不能な病変 丘疹:直径0.5cm未満で充実性で周囲よりも隆起し触知可能な病変 結節:直径0.5cm-5cmの隆起し触知可能な硬い病変 腫瘤:直径5cm以上で充実性の隆起性病変 局面:直径1cm以上の平坦だがやや隆起した病変 小水疱:直径0.5cm未満の液体を含む隆起性病変 水疱:直径0.5cm以上の液体を含む隆起性病変 膿疱:膿を含む水疱 膨疹:隆起した紅色浮腫状丘疹や局面 斑点状丘疹:斑と丘疹の融合した紅斑 紫斑:赤血球の血管外漏出のため消退しない丘疹や斑 Harrison’s principles of internal medicine 18th edition 及び Sanders CV, Lopez FA.Cutaneous manifestations of infectious diseases:approuach to the patient with fever and rash. Trans am Climatol Assoc. 2001;112:235-51;discussion251-2. 皮疹の写真は入手できたもののみ掲載 Harrison’s principles of internal medicine 18 th edition などより引用 中心性の皮疹 ① 伝染性単核球症 思春期・若年成人 肝脾腫・咽頭炎・LN腫脹 ② HIV初感染 最近のHIV感染 咽頭痛・LN腫脹・関節痛 ③ 紅斑丘疹型薬物性発疹 主に数日~2-3週間後 発熱・好酸球増加 発疹チフス コロモジラミと接触 頭痛・筋肉痛 ④ ツツガムシ病 ダニ媒介 頭痛・筋肉痛・LN腫脹 ⑤ リケッチア紅斑熱 ダニ媒介 頭痛・筋肉痛・LN腫脹 びまん性の斑状皮疹 眼窩周囲の浮腫(50% 口蓋の点状出血(25% 非特異的なびまん性の 斑・丘疹 ① ② 掻痒の強い明赤色の斑・ 丘疹 体幹や四肢に対称性 腋窩から体幹や下肢へ 斑状皮疹 顔面・手掌・足底は稀 ④ 体幹から始まるびまん性 の斑状皮疹 刺された部位に痂皮 四肢近位部の斑状皮疹 体幹や顔面に広がる事も 刺された部位に痂皮形成 ③ ⑤ 中心性の皮疹 ① レプトスピラ症 動物の尿が混入した水に暴露 筋肉痛・無菌性髄膜炎 ② ライム病 ダニ媒介 頭痛・筋肉痛・悪寒・羞明 ③ Master病 ダニ媒介 ライム病に比べて症状少ない ④ 腸チフス 菌の混入した植物や水の摂取 腹痛・下痢・頭痛・肝脾腫 デング熱 蚊により伝搬。 頭痛・筋痛・WBC↓・Plt↓ 鼠咬症 鼠による咬傷 局所LN腫脹 斑状皮疹・結膜炎 強膜出血を認める事も 班が広がって中心が正常 な環状紅斑。遊走性紅斑 平均直径15cm ライム病の遊走性紅斑に 似る 皮疹が小さい(直径8cm ① ② 一過性の樹状紅斑様の斑 や丘疹(2-4mm大 通常は体幹に出現 初期:びまん性潮紅 中期:体幹から四肢・顔 面に広がる斑状皮疹 噛まれた部位に痂皮 体幹と四肢にシミのよう なスミレ色・赤褐色皮疹 ③ ④ 中心性の皮疹 ① 環状紅斑 リウマチ熱患者 咽頭炎・多発性関節炎 体幹と四肢近位部に紅 斑性の環状丘疹と局面 が周期的に出現 ② SLE 斑状・丘疹状の紅斑 日光暴露部に好発 蝶形紅斑 ③ Still病 体幹や四肢近位部に発 熱期に一過性に生じる 2-5mm大の紅斑丘疹 若年から中年女性 関節炎・他臓器の疾患 小児と若年成人 スパイク状の発熱 関節炎・脾腫 ④ トリパノソーマ症 ツェツェバエ 血液リンパ系→髄膜炎 ① ② 体幹に環状の紅斑丘疹 刺された部位の下疳が 数週間で皮疹に進展 Arcanobacterium 咽頭炎 若年成人 滲出性咽頭炎 LN腫脹 びまん性の攪拌用皮疹 が体幹と四肢近位部に 落屑を伴うことも その他:麻疹 急性髄膜炎菌血症 薬物誘発性過敏症 風疹 伝染性紅斑 突発性発疹など ③ ④ 末梢性の皮疹 ロッキー山紅斑熱 ① ダニ媒介 頭痛・筋肉痛・腹痛 ② 第2期梅毒 性感染 発熱・全身症状 チクングニア熱 蚊が媒介 多発性移動性関節炎 ③ 多形紅斑 HSVやマイコプラズ マ感染症 薬剤性も ④ 細菌性心内膜炎 手首と足首から中心性に広が る 手掌や足底にも 樹状斑から点状出血に変化 初発の下疳と同時は10% 銅色の鱗屑丘疹が手掌と足底 優位にびまん性に ① 斑状丘疹が上肢と顔面優位に 出現 体幹と下肢に認める事も 2cm大までの標的状病変 膝・肘・手掌・足底に対称性 に生じ体幹に向かって広がる 心臓弁の異常 経静脈的薬物投与 新規・増悪する心雑音 亜急性:オスラー結節(有痛 性)、皮膚・粘膜の点状出血、 爪下部の線状出血 急性:Janeway病変(無痛 性) その他:手足口病 慢性髄膜炎菌血症 ヒトパルボウイルスB19型感染症 播種性淋菌感染症 など ③ ④ ② 落屑を伴う紅斑 ① 連鎖球菌性TSS 重症A群連鎖球菌感染症 多臓器不全 血圧低下 ② ブドウ球菌性TSS 毒素産生黄色ブドウ球菌 多臓器不全 血圧低下 ③ SSSS 毒素産生黄色ブドウ球菌 腎機能障害者 ④ 剥脱性紅皮症症候群 50歳以上 男性に多い 発熱 悪寒 LN腫脹 ⑤ 薬物誘発性症候群 アレーンオキシド無毒化障害 N-アセチル化代謝障害 ⑥ SJS及びTEN 薬物(80%) 感染等が原 因 脱水 敗血症 皮疹がないことも多いが、 ある場合は猩紅熱様 手掌全体のびまん性紅斑 粘膜面の明瞭な紅斑 結膜炎 1週間程度で落屑を生じる ② ① びまん性の圧痛を伴う紅斑 しばしば水疱・落屑を伴う 基礎疾患(乾癬・湿疹・薬疹 等)の皮膚病変と共に広がる びまん性紅斑(鱗屑伴う事も) 斑状丘疹 顔面を中心に浮腫・膿疱 時に剥脱性紅皮症に進展 紅斑や紫斑 時に標的状病変やびまん性の 紅斑が水疱に進展 表皮剥離や壊死を伴う ④ ⑤ ③ ⑥ TSS:毒素性ショック症候群 SJS:Stevens-Johnson症候群 SSSS:ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群 TEN:中毒性表皮壊死剥離症 蕁麻疹様皮疹 ① 蕁麻疹様血管炎 感染症・薬物等による血清病 発熱の程度様々 関節痛 紅斑性・浮腫状の蕁麻 疹様局面 完全に消退しない 結節 ② 播種性感染症 免疫不全患者 原因菌により様々な症状 ③ 結節性紅斑 15-30歳の女性に多い 感染 薬物 sarcoidosis等 ④ Sweet病 30-60歳の女性に多い 頭痛・関節痛・WBC増加 細菌性血管腫症 ⑤ 通常はHIV感染者 肝臓・脾臓性紫斑病・菌血症 皮下結節(3cm以下) 壊死性結節のものも ① ② 巨大なスミレ色の非潰 瘍性皮下結節 強い圧痛 通常は下肢 圧痛のある紅色・青色 の浮腫状結節(水疱様) 顔面・頚部・上肢に 紅斑やなめらかな血管 性結節など様々 紅斑性局面・皮下結節 ④ ③ ⑤ 小水疱・水疱・膿疱 ① 水痘 斑(2-3mm)から丘疹 紅斑を基底部に持つ水 疱 ② 緑膿菌毛包炎 掻痒を伴う紅斑性で毛 包一致性の丘疹・水 疱・膿疱 通常小児・成人の10% 冬~春 倦怠感 浴槽・プール・集団発生 耳痛・眼痛・咽頭痛 ③ 天然痘 舌や口蓋の赤色斑が丘 疹や小水疱に進展 ④ HSV初感染 小児と若年成人 局所LN腫脹 紅斑から集簇した水疱 特に粘膜面では潰瘍性 の有痛性病変 播種性ヘルペスウイ ルス感染症 膿疱かや潰瘍へ移行す る全身性小水疱 免疫のない人 発熱・頭痛・筋肉痛 ① ② ③ 免疫抑制状態、湿疹部 ④ 小水疱・水疱・膿疱 ① 急性汎発性発疹性膿疱症 薬物療法開始後2-21日後に発症 急性の発熱・掻痒・リンパ球増加 ② 播種性Vibrio vulnificus感染 症 ③ ④ 紅斑がある浮腫状皮膚に 小さは無菌性非毛包性膿 疱が顔面と体の皺に出現 紅斑が出血性水疱となり その後壊死性潰瘍となる ① 肝硬変・DM・腎不全 汚染された海水や海産物の摂取 壊疽性膿瘡 好中球減少患者 緑膿菌血症 敗血症 リケッチア痘 鼠のダニ 頭痛・筋肉痛・局所LN腫脹 ② 硬化性の局面が出血性の 水疱や膿疱となり痂皮を 形成 腋窩・鼠径・肛門 に多い 刺された部位に痂皮形成 顔面・体幹・四肢全体の 皮疹 丘疹と局面 Harrison’s principles of internal medicine 18 th edition 及び ③ Sanders CV, Lopez FA.Cutaneous manifestations of infectious diseases:approuach to the patient with fever and rash. Trans am Climatol Assoc. 2001;112:235-51;discussion251-2. より改変 ④ 紫斑 ① 急性髄膜炎菌血症 初期はピンク色の紅斑丘 疹が点状出血に移行 体幹・四肢に最も好発 ② 電撃性紫斑病 明瞭な不整型の巨大出血 斑から出血性水疱となり その後黒色の壊死病変へ ③ 慢性髄膜炎菌血症 ピンク色の斑状皮疹や結 節性・点状出血性・紫斑 病変等様々な再発性皮疹 小児・無脾症・補体欠損症 血圧低下 髄膜炎 敗血症患者・悪性腫瘍 血圧低下 補体欠損症 発熱 関節炎 筋痛 頭痛 性的活動性の高い人 微熱 腱鞘炎 関節炎 丘疹(1-5mm)が数日 で中心に灰色の壊死部を 伴う出血性膿疱となる 末梢の関節周囲に分布 エンテロウイルス性 点状出血様皮疹 播種性点状出血病変 紅斑丘疹性・小水疱・蕁 麻疹となることも ④ 播種性淋菌感染症 突発 咽頭痛 頭痛 ウイルス性出血熱 発熱・ショック・粘膜や消 化管からの出血が三徴 ① ② 点状出血様皮疹 ③ ④ 紫斑 TTP及びHUS 点状出血 発熱・溶血性貧血・Plt減 少・腎障害・神経障害 O157:H7胃腸炎 免疫不全患者 ① 皮膚小血管性血管炎 触知可能な紫斑病変が足 やその他の病変部に複数 丘疹や小水疱や潰瘍にな ることも 結合組織病や悪性腫瘍患 者など様々 発熱・倦怠感・関節痛 TTP:血栓性血小板減少性紫斑病 ① HUS:溶血性尿毒症症候群 潰瘍・痂皮 ② 野兎病 ダニやアブ 感染動物へ の接触 発熱 頭痛 LN腫脹 炭疽 ③ 感染動物や動物製品に接 触 炭疽菌の芽胞に暴露 LN腫脹 頭痛 その他:鼠咬症 リケッチア紅斑熱 リケッチア痘 紅斑様で圧痛のある丘疹が 辺縁が盛り上がった壊死性 の圧痛のある潰瘍となる。 掻痒のある丘疹が小水疱で 囲まれた1-3cm大の圧痛 のない潰瘍となる その後浮腫を伴う中心性の 黒色痂皮を形成 ツツガムシ病 壊疽性膿瘡 ② ③ 関節炎・関節痛 落屑 リンパ節腫脹 髄膜炎 髄膜炎菌血症 頚部:川崎病 髄膜炎菌血症 アレルギー性紫斑病 Arcanobacterium haemolyticum感染症 風疹 クリプトコッカス症 淋菌感染症 薬剤過敏症 猩紅熱 エンテロウイルス リウマチ熱 移植片対宿主反応 全身性:血清病 レプトスピラ症 HBV感染症 川崎病 ライム病 ライム病 麻疹 全身性エリテマトーデス 伝染性単核球症 ロッキー山紅斑熱 第2期梅毒 第2期梅毒 パルボウイルスB19感染症 ロッキー山紅斑熱 ライター症候群 猩紅熱 ロッキー山紅斑熱 ブドウ球菌性熱傷様皮膚 症候群 第2期梅毒 サルコイドーシス トキソプラズマ症 肺門部:非定型麻疹 風疹 Stevens-Johnson syndrome 血清病 中毒性表皮壊死症 局所:野兎病 スチル病 Toxic shock syndrome 猫ひっかき病 全身性エリテマトーデス 急性汎発性膿疱性乾癬 サルコイドーシス 粘膜疹 口内炎(潰瘍・小水疱) 手掌・足底 肺浸潤 単純ヘルペス 手足口病 急性髄膜炎菌血症 非定型麻疹 伝染性単核球症 単純ヘルペス 非定型麻疹 コクシジオイデス症 麻疹 ヒストプラズマ症 デング熱 クリプトコッカス症 川崎病 炎症性腸疾患 薬疹 脂肪塞栓症 猩紅熱 第2期梅毒 多形性紅斑 ヒストピラズマ症 Toxic shock syndrome 全身性エリテマトーデス 手足口病 マイコプラズマ肺炎 川崎病 オウム病 麻疹 ロッキー山紅斑熱 ロッキー山紅斑熱 サルコイドーシス 第2期梅毒 水痘帯状疱疹 水痘帯状疱疹 黄色ブドウ球菌性心内膜炎 Sanders CV. Diagnosis of the patient with fever and rash. In: The Skin and Infection: A Color Atlas and Text, Sanders CV, Nesbitt LT (Eds), Williams & Wilkins, Baltimore, 1995. 及び Hurst JW (Ed). Medicine for the Practicing Physician., 3rd ed, Butterworth-Heinemann, Boston, 1992. 「SMART・TT」と覚える。 S: Sepsis M: Meningococcemia A: Acute endocarditis R: Rocky mountain spotted fever T: Toxic shock syndrome T: Toxic epidermal necrolysis T: Travel-related infection 髄膜菌感染症 最も一般的な症状は髄膜炎・敗血症 劇症例では数時間以内に死亡することも 死亡率10%程度 圧迫で消退しない点状出血性・紫斑性の皮疹 最重症例では紫斑部分が大きく拡大し電撃性紫斑病へ 細菌性心内膜炎 Duke診断基準をもとに診断 急性大動脈弁閉鎖不全・僧帽弁早期閉鎖の併発例・Valsalva洞 膿瘍の右心への穿破・心膜腔への穿破例は即日緊急手術 疣贅による弁の閉塞・動揺性の人工弁・心不全を伴うARや MR・中隔穿破例では1-2日以内の手術適応 ロッキー山紅斑熱 マダニ咬症が原因、およそ1週間程度(2-14日)の潜伏期間 抗菌薬がない頃は20-25%の死亡率 現在でも3-5%程度の死亡率 初診時発熱・発疹・ダニとの接触歴という三徴を示すのは3%程度 手首・足首から四肢および体幹に広がる紅斑・点状出血 間接蛍光抗体法により診断。(診断的意義は7-10日目) 急性期では唯一皮膚生検による免疫組織化学的検査 Toxic shock syndrome 38.9度以上の発熱 低血圧 びまん性斑状紅斑(1-2週間で落屑を生じる) 多臓器病変 (肝臓・血液・腎臓・粘膜・消化器・筋・中枢神経系) 麻疹・レプトスピラ症・ロッキー山紅斑熱の除外 Stevens-Johnson syndrome 重症薬疹 2箇所以上の粘膜糜爛あり 暗紫色斑上または非典型的な標的状病変上の小水疱 表皮剥離<他表面積の10% ほぼ全例で発熱あり 10-20%で原因不明 TEN(中毒性表皮壊死剥離症) 重症薬疹 2箇所以上の粘膜糜爛あり SJSと同様の病変 癒合性の紅斑 側方外力によって基底層から容易に表皮が剥がれる 表皮剥離>体表面積の30% 10-20%で原因不明 発熱+皮疹を呈する疾患は多岐に渡り膨大な鑑別になる。 問診・身体診察が大事。 皮疹の性状をしっかりと把握すること。変化にも注目。 問診や皮疹・随伴症状が診断の糸口に成り得る。
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