勉強を継続させるための条件 ~知る勉強と、意思の力と、目的と~ 著:資格とっ太郎 Copyright 2014 Shikakutottaro All Rights Reserved 1 「やろうやろうと思っていても、なかなか毎日の勉強を続けることができ ません。」 「勉強を継続させることが当面の私の課題です。 」 おそらく、これから頑張って勉強して資格試験に合格しようと思っている 人の多くが、このような悩みを抱えているのではないかと思います。 このレポートでは、そのような悩みを抱えている人達のために、勉強を継 続させるために極めて重要な“条件”を書いていきます。 その重要な条件を、ほとんどの人が満たすことができていないから 「勉強が辛くて、退屈です。」 「なかなか勉強が長続きしません。」 「もう勉強するのはやめました。私には無理だとわかりました。」 という、残念な状態に陥ってしまうのです。 そんな残念な状態を、少なくとも僕のサイトやメルマガにやって来てくれ たあなたには(今までどうだったかはわかりませんが)今後は絶対に経験 してほしくありませんので、このレポートでその打開策的なものをお伝え していこうと思っています。 ぜひ、印刷してメモでも取りながら読んでみてください。 そして、実際に勉強習慣が身に付くまでは大切に大切に保管して、たまに ふとした時に読んでいただき、 晴れて勉強習慣が身に付いたと確信した暁には、もうあなたにこのレポー トは必要のないものになっているでしょうから、心おきなく破り捨ててい ただければと思います(笑)。 Copyright 2014 Shikakutottaro All Rights Reserved 2 条件その1 “試験勉強から始めない” まず、一口に「勉強」といっても、その内容には大きく分けて2つのもの があるということを理解しておいてください。 1つは「試験のための勉強」。 そして2つ目は「知るための勉強」です。 多くの人が勉強を辛いものとしてしか感じることができない原因に、この 2つの勉強を全く区別できていないということが挙げられます。 そしてほとんどの場合、知らず知らずのうちに「試験のための勉強」から 始めてしまいます。 「試験のための勉強」とは、いわゆる試験対策用のテキストを読んだり、 過去問や問題集を解いていくようなやり方のことですが、「それ以外にど んな勉強があるんだ?」と思ってしまったなら、もしかしたらあなたも知 らず知らずのうちに「試験のための勉強」しかやっていないのかもしれま せん。 勘違いしてほしくはないのですが、「試験のための勉強」が必要ないと言 っているわけではありません。それも、試験に合格するためには大事な“勉 強”の1つです。 ただそれを、“最初から”やってしまうから上手くいかない(継続できな い)わけです。 なぜ「試験のための勉強」から始めると上手くいかないのかというと、大 抵の人はまだそのステージに立っていないというのと、それ以上に試験の ための勉強が“退屈で、つまらない”からです。 勉強好きの僕ですら、「試験のための勉強」は辛いし、できるならやりた くないといつも思っています。 Copyright 2014 Shikakutottaro All Rights Reserved 3 それくらい辛いのです。試験勉強は。 だからそんな辛いものから勉強を始めて勉強習慣が付かないことなんて、 なかば当たり前のことなんですよ。 僕が今年(2014 年)の年始に配信した『勉強の本質』というレポートの 中でもお伝えしたのですが、“勉強とは本来楽しいものであるはず”なの です。 それは勉強が、知的好奇心とか、知らなかったことを知ることができると か、そういった人間に本来備わっている“欲求”を満たす行為だからです。 それが勉強の本質なんですよ、みたいなことをそのレポートの中では僕の 体験談なんかも織り交ぜながらお伝えしたわけです。 「試験のための勉強」でなぜ楽しさや充足感を得ることができない(=続 かない)かというと、それが「知るため」ではなく「問題を解くため(点 数を取るため)」という目的にフォーカスされているからです。 一般的な試験対策本や、一般的な勉強法として知られる「問題集を解きま くる」というのは、知るためではなく、点数を取るためという目的をもっ て作られていますから、それらを使った勉強は当然のごとく「試験のため の勉強」に分類されます。 「第二種電気工事士」 「第一種電気工事士」 「危険物取扱者」みたいな比較 的やさしい資格を取得するのであれば、その「試験のための勉強」だけで も辛い時間は短期間で済むので合格することはそんなに辛い事ではあり ませんが、 「電験」や「行政書士」みたいに、合格率が 10%を切るような難関の部 類に入る資格になると、「試験のための勉強」だけではとても乗り切れな いと思います。 だからこそ、勉強を始める最初は「知るための勉強」にフォーカスするべ Copyright 2014 Shikakutottaro All Rights Reserved 4 きだと僕は思うわけです。 僕はつねづね「最初から試験対策テキストで勉強するな。身の丈に合った 参考書を探してください。 」ということを、サイトやメルマガなんかでお 伝えしてきたわけですが、 それは、 「理解してから記憶する」のが大事ですよということでもあるし、 そうでないと勉強は継続しませんよ、ということでもあるのです。 ( 「理解してから記憶する」ということはメルマガで詳しくお伝えしてい ますので、忘れている方はメルマガを復習してください。 ) そして、 「試験のための勉強」というのはその性質上、往々にして「暗記」 に頼りがちになります。 ですが暗記で得たものは、知識として頭の中で昇華される(高いレベルに 高められる)ことはなく、時間とともに抜け落ちていく悲しい運命にあり ます。 そんなものは“本物の知識”といえるのでしょうか? “物事の本質を理解する姿勢” これは、僕が運営しているサイトやメルマガでも伝えてきていることです。 表面的なテクニックや、安易な暗記に頼るのではなく、物事の本質を理解 する姿勢を持って自分の知識や能力を高いレベルに高めることこそが、本 物の勉強であり、それこそが自信の人生をより良い方向へ導くことになる のではないでしょうか。ということを幾度となくお伝えしているわけです。 にも関わらず、よく僕のメールボックスにはこんなメッセージが届きます。 「メルマガ読ませていただいてます、とても参考になります。相談ですが 今○○のテキスト(←試験対策本)を勉強しているのですが、なかなか理 解できず心が折れそうです。どうすればいいでしょうか?」 Copyright 2014 Shikakutottaro All Rights Reserved 5 メルマガを読んでくれたうえでこのような相談が来てしまうと、僕の伝え 方が適切でなかったのかと不安になってしまうのですが、それはさておき、 この相談内容がすべて示してくれているように、「試験のための勉強」か ら始めてしまうとこういうことが起こるわけです。 文字通り、心が折れる。という現象です。 「三日坊主」という昔からの言葉があるように、人間の意思の力とは非常 に脆くて弱いものなんです。 「三日坊主」という言葉はこの事をよく示してくれています。 それは、その言葉が単に怠け者を指す言葉ではなく、人間とはそういう生 き物なんだよ、ということです。 「絶対合格するぞ!」と意気込んでも、勉強が辛ければ、1週間後には勉 強そっちのけでテレビでも見ながら酒飲んでぐーたらしたくなるのが人 間の性(さが)です。 そしてそれは、その人が特別怠け者だからというわけではなく、それが“普 通”なんです。 「あの人は特別意思の力が強いよね」なんてことは滅多にありません。 かくいう僕も、意思の力なんてものはおそらく人並み以下です。 筋トレは始めて3日も続かないくらいですから。(汗) だからこそ、勉強を継続させるためには、勉強自体を“意思の力が必要な いものとする”必要があるわけです。 勉強そのものが欲求を満たす行為であり、充足感を得られるものである、 という本質的な勉強をする事ができるなら「意思の力」なんてものは全く 必要ないわけです。 Copyright 2014 Shikakutottaro All Rights Reserved 6 勉強したいからしてるだけ、そんな状態。 僕が普段から勉強を継続している(自然と勉強してしまう)のは、この状 態を体現できているからです。 だから、資格試験に合格したいのであれば、最初から心が折れてしまうよ うなテキストで勉強するのではなく、身の丈に合った理解できる参考書に 出会うこと。 そうすれば心は折れるどころか、勉強自体が欲求を満たす行為になるので 苦痛なく勉強を継続することができるようになるでしょう。 勉強を継続させるための条件その1は、 “試験勉強から始めない”です。 Copyright 2014 Shikakutottaro All Rights Reserved 7 条件その2 “明確な目的意識” 条件その1は、“試験勉強から始めない”つまり“勉強そのものを苦痛で はないものとする”という内容でした。 しかし、勉強を継続させるためには実はそれだけでは十分ではありません。 確かに、条件1を満たせば勉強は辛くない(楽しい)ものにはなるかもし れません。 ですが、目の前にそれ(勉強)よりももっと楽しいもの(ゲームや漫画な ど)が転がっているとしたら、人はどちらを取るでしょうか? 残念ながら・・・・誘惑の多い現代ですからね。。。 それに、たとえ「知るための勉強」を継続する習慣が身に着いたとしても、 試験に合格するためには「試験のための勉強」を乗り切る必要もあります。 すでにお伝えしてきたように「試験のための勉強」は辛いです。 それを乗り切るには、かなりのエネルギーが必要になります。 そこで重要になるのが、条件その2“明確な目的意識”です。 目的意識を持つことが人を動かすエネルギーになる、という至って当たり 前のことですが、その当たり前のことをここではより噛み砕いて、さらに 高いレベルで体現していただこうと思います。 まず、目的意識がエネルギーになるということですが、そのエネルギーに も2種類あります。 1つは正のエネルギー。 2つ目は負のエネルギーです。 Copyright 2014 Shikakutottaro All Rights Reserved 8 この二つ、何が違うのかというと、簡潔に述べるなら、 正のエネルギーは“未来への希望や期待”から生まれるものであるのに対 して、負のエネルギーは“現状への不満”から生まれるものであるという ことです。 つまり、“未来への希望や期待”があるならそれは正のエネルギーになっ て、それを実現しようとそこに向かって動き出そうとしますし、 “現状への不満”があるならそれは負のエネルギーとなって、そこから脱 却しようと動き出そうとします。 大事なのは、どちらか一方のエネルギーに頼るのではなく、どちらのエネ ルギーも大いに活用すべき、ということです。 経験上この二つのエネルギーのバランスが取れていないと、上手く行動を 起こす継続的なエネルギーにはなかなかなりません。 「負のエネルギー」が強くて「正のエネルギー」が皆無だと、うつになっ ちゃうだけですし、 「正のエネルギー」だけで「負のエネルギー」が存在しないと、単なる夢 見がちの痛い人になってしまいます。 まあ、ほとんどの人は「負のエネルギー」は持っていても「正のエネルギ ー」が弱いというパターンが圧倒的に多いですけどね。 現状への不満はポロポロといくらでも零れおちてくるのに、「将来どうな っていたいか?」という問いにはぼんやりとしたものしか思い浮かんでい ません。 「もう少し給料が増えたらいいな」とか 「もう少しいい条件で転職したいな」とか 「資格を取って独立できたらいいな」とか Copyright 2014 Shikakutottaro All Rights Reserved 9 そんなぼんやりとした願望レベルではなく、目を閉じれば目の前に映像が 思い浮かぶくらいの鮮明さが必要です。 資格を生かしてバリバリ働いている姿とか、 転職の面接で熱心に自分をアピールできている姿とか、 「ぜひわが社に」と企業の採用担当者から笑顔でお願いされている姿とか、 そのくらいの映像がイメージできるくらいの明確さでなければ、 「正のエ ネルギー」としては不十分です。 もしあなたが、この2つの「正のエネルギー」と「負のエネルギー」、ど ちらかが不足していると感じるなら、今すぐにでもご自身の過去・現在・ 未来を見つめ直すことをおすすめします。 Copyright 2014 Shikakutottaro All Rights Reserved 10 おわりに はい、もう終わりです。 難しい事はありません、勉強を継続させるための条件はたったの2つ。 1、試験勉強から始めない 2、明確な目的意識を持つ これだけです。簡単ですよね? そしてこの2つは今すぐにでも実行できるような内容です。 勉強が続かないのは、意志が弱いとか怠け者だからとかそんな事ではなく て、最初から続かないような勉強になっているから続かないのです。 決してあなたが極度の怠け者というわけではないですし、ダメ人間なわけ でもありません。 自然に続けられる状態を整えればいいだけ、それだけのことです。 辛い勉強に耐える努力をするのではなく、条件を整えるために努力すれば いいのです。 そうすれば、きっとあなたの人生は自ずとより良い方向へ向かうことにな るでしょう。 それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました! ―資格とっ太郎― Copyright 2014 Shikakutottaro All Rights Reserved 11
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