「 いざ、読書 」 秋の深まりとともに、野山が赤や黄色で彩られる季節に なってきました。 校庭の桜の葉も冷たくなってきた風に乗って次々と舞い落ち、 本格的な秋の深まりを感じる今日この頃です。 さ て 、 10月 27日 か ら 第 70回 「 読 書 週 間 」 が 始 ま り ま し た 。 今 年 の 標 語 は 「いざ、読書」です。本を選ぶことの楽しさ、難しさが込められた言葉ですね。 読書好きな子どもは、頭の中にイメージを描く能力がぐんぐんついてくると言 われています。教科の学習によって学力は次第についてくるわけですが、その場 合 、イ メ ー ジ 構 成 能 力 が 高 い 子 ど も は 、大 き く 学 力 を 伸 ば す 傾 向 を 示 し て い ま す 。 逆に読書嫌いの子どもは、このイメージ化が苦手なのです。ややもすると、イ メージを思い浮かべるといった手間の省略できるアニメやテレビに心がひかれて しまうのです。 オックスフォード大学の調査によると、読書は脳全体を使用する活動であるた め、集中して本を読むことは脳の活性化に繋がり、脳のトレーニングになるそう です。読書をしていると風景を想像することがあると思いますが、この時に脳が 活 性 化 し 、 働 き が 高 ま る 効 果 が あ る と い う こ と が わ か っ て い ま す 。「 読 書 習 慣 の あ る 子 ど も は 集 中 力 が 増 す 」、「 物 語 の 展 開 を 想 像 す る こ と に よ り 論 理 的 な 思 考 力がはぐぐまれる」という研究結果もあるそうです。 読書週間のシンボルマークは「ふくろう」です。ギリシャ神話 の世界で「ふくろう」は、学問・技芸・知恵を司る女神アテナの 使者とされています。古代のギリシャ人たちは、賢そうな丸い目 をして、森の奥ふかく、静かに瞑想にふける「ふくろう」を知恵 の象徴として大切にしたといいます。 いろいろなものをどんどん吸収する子ども時代、いつでもどこでも本の世界に 飛び込み、幅広い読書をとおして興味や関心を引き出し、教養を高める楽しみを 味わわせたいものです。 校長 田端 孝司
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