平成 28 年 8 月発行 大正大学 保健室 夏休みは、海外へ渡航される方も多いと思います。渡航先での行動によって 異なりますが、最も多いのは食べ物や水を介した消化器系の感染症です。渡航 先に関する情報を入手し、予防接種を行いましょう。感染症にかかることのな いように、海外で注意すべき感染症、その予防対策についてご紹介いたします。 海外渡航のための予防接種(ワクチン) 海外では、日本にはない病気が発生しています。また、日本にいる時よ りも感染する危険が大きい病気があります。予防接種を受けることで予防 できる病気は限られていますが、受けることで感染症にかかるリスクを下 げることができます。必要な予防接種は、渡航先、渡航期間、渡航形態、 自身の年齢、健康状態、予防接種歴などによって異なります。事前に渡航 先の感染症情報を収集するとともに、それぞれの予防接種について理解し た上で、渡航する人が、どの予防接種を受けるかを決める必要があります。 予防接種の種類 -予防接種の計画は余裕をもって早めに- 予防接種の種類によっては、数回(2~3 回)接種する必要があるものもあ ります。海外に渡航する予定がある場合には、なるべく早く(できるだけ出 発 3 か月以上前から)、医療機関や検疫所で、接種するワクチンの種類と 接種日程を相談しましょう。麻しん(はしか)について、国際保健機関 (WHO)では、10 代や成人の方で 2 回接種を受けていない場合、海外 渡航前に予防接種を受けることを検討すべきとしています。 予防接種 対象 黄熱 感染リスクのある地域に渡航する人 A 型肝炎 途上国に中・長期(1 か月以上)滞在する人。特に 40 歳以下 B 型肝炎 血液に接触する可能性のある人 破傷風 冒険旅行などでけがをする可能性の高い人 狂犬病 イヌやキツネ、コウモリなどの多い地域へ行く人で、特 に、近くに医療機関がない地域へ行く人 動物研究者など、動物と直接接触する人 ポリオ 流行地域に渡航する人 日本脳炎 流行地域に長期滞在する人(主に東南アジアでブタを飼 っている農村部) 出典:首相官邸内閣官房内閣広報室 HP「海外で注意すべき感染症対策」/厚生労働省検疫所 HP 海外で注意すべき感染症、その予防対策 感染症には、潜伏期間が数日から1週間以上と長いものもあり、帰国後しば らくしてから具合が悪くなることがあります。その際は、早急に医療機関を受 診し、渡航先、滞在期間、現地での飲食状況、渡航先での職歴や活動内容、動 物との接触の有無、ワクチン接種歴などについて必ず伝えてください。 感染経路 飲食物 病名 主な流行地域 予防対策 ・旅行者下痢症 ・A 型感染症 発展途上国 ・ポリオ 南アジア・アフリカ ・コレラ アジア・アフリカ・南米 ・インフルエンザ 全世界(冬期) ・結核 発展途上国 ・マラリア 発展途上国(熱帯・亜熱帯) ・デング熱 東南アジア・中南米 ・日本脳炎 アジア ・黄熱 アフリカ・南米 ・B 型肝炎 アジア・アフリカ・南米 ・梅毒 発展途上国 ・HIV 感染 全世界(特に発展途上国) 動物 ・狂犬病 全世界(特に発展途上国) ・動物に近寄らないようにしましょう。 傷口 ・破傷風 全世界 ・皮膚の露出を避けましょう。 飛沫感染 蚊が媒介 性行為 8 月のレシピ ・水道水は飲用せずに、ミネラルウォー ターを飲みましょう。 ・加熱した料理を食べましょう。 ※食べ物や飲み水に注意しましょう。 ・手洗い・うがいをしましょう。 ・人込みを避けましょう。 ・皮膚の露出を避けましょう。 ・虫よけの薬などを塗りましょう。 ・殺虫剤を散布しましょう。 ※蚊にさされないように蚊よけ対策を 行いましょう。 ・HIV 感染症・AIDS など性感染症に感 染することもあるので、行きずりの性 行為を避けましょう。 ~バンバンジー風サラダうどん~ 【材料・作り方(2 人分)】 うどん 2 玉 、鶏ささみ 2 本 、レタス 2 枚 、トマト 1/2 個、きゅう り 1/2 本、【つゆ】ごまだれ 焙煎粗挽き 大さじ 5、追いがつおつゆ 2 倍 大さじ 5 、水 大さじ 5 ・鶏ささみと水少々(分量外)を耐熱皿に入れ、ラップをして電子レンジ (600W)で 2 分加熱し、粗熱がとれたら手で裂きます。 ・レタス、きゅうりは細切りにする。トマトは角切りにします。 ・うどんをゆでて冷水でしめ、水気をよく切ってから器に盛り、 【つゆ】 を混ぜ合わせてかけます。 ・ 出典:厚生労働省 HP/(株)インタープレス「海外で注意すべき感染症」より/農林水産省公式 HP「夏野菜レシピ」より
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