出席議員(16名) 1番 平 口 朋 彦 君 2番 大 石 健 司 君 3番 藤 野 守 君 4

●
●
出席議員(16名)
1番
平
口
3番
藤
野
5番
名
波
7番
村
9番
彦
君
2番
大
石
健
司
君
守
君
4番
大
井
俊
彦
君
喜
久
君
6番
植
田
博
巳
君
田
博
英
君
8番
澤
田
隆
弘
君
鈴
木
千津子
君
10番
太
田
佳
晴
君
11番
本
杉
光
雄
君
12番
小
杉
康
男
君
13番
名
波
富
幸
君
14番
大
石
和
央
君
15番
中
野
康
子
君
16番
良
知
義
廣
君
欠席議員(0名)
朋
●
説明のため出席した者の職氏名
市
長
西
原
樹
君
副
長
坪
池
洋
君
建
設
事
池ヶ谷
弘
巳
君
総
務
監
鈴
木
精
治
政策協働部長
野
村
豊
市民生活部長
秋
野
健康長寿まちづくり専門監
辻
産業経済部長
小
会 計 管 理 者
教育文化部長
政 策 協 働 部
秘書広報課長
政 策 協 働 部
地域創生課長
健 康 福 祉 部
健康推進課長
産 業 経 済 部
商工観光課長
教 育 文 化 部
学校教育課長
教
政
防
●
育
策
理
災
茂
長
杉
本
基久雄
君
理
事
太
田
聡
君
部
長
大
石
志
君
君
防災まちづくり専門監
矢
部
昇
君
道
君
政策創生専門監
加
藤
彰
君
裕
之
君
健康福祉部長
大
石
朗
君
良
典
君
産業政策理事
横
山
裕
之
君
栗
弘
行
君
建
長
丹
所
正
和
君
小
池
留利子
君
消
長
富
田
幸
男
君
杉
村
明
彦
君
飯
塚
一
日
君
大
石
隆
君
内
山
卓
也
君
山
本
喜
宣
君
菅
沼
範
彰
君
鈴
木
郁
美
君
大
石
光
良
君
原
口
亨
君
原
木
哲
夫
君
永
井
夫
君
総
務
部
危機管理課長
政 策 協 働 部
企 画 課 長
健 康 福 祉 部
子ども子育て課長
産 業 経 済 部
お茶特産課長
教 育 文 化 部
社会教育課長
教 育 文 化 部
教育総務課長
田
形
正
典
君
勝
君
調
山
本
貴
子
君
久
君
常
市
設
部
防
一
事務局出席職員氏名
局
長
植
田
書
記
加
藤
伸
整
監
〔午前
9時00分
開議〕
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
開議の宣告
○議長(良知義廣君)
改めましておはようございます。傍聴席の皆様、一般質問の傍聴に来ていただきましてありがとうござ
います。議員と市当局との質問・答弁の中で、何かを感じとっていただければ幸いに思います。
これより本日の会議を開きます。
日程に入る前に諸般の報告をいたします。諸般の報告につきましては、あらかじめ配付しておりますの
で、朗読は省略いたします。
議事に入ります。
本日の議事は、あらかじめ配付しておりますので、朗読は省略いたします。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
日程第1
一般質問
○議長(良知義廣君)
日程第1
一般質問を行います。
一般質問においては、通告からそれることのないようよろしくお願いいたします。
それでは、通告に従い順次一般質問を許します。
11番
本杉光雄君。本杉議員につきましては、一問一答方式で行います。
〔11番
本杉光雄君登壇〕
○11番(本杉光雄君)
改めましておはようございます。傍聴者の方々にもおいでいただきましてご苦労さまでございます。本
日あいにくの空模様、一日この議場でごゆっくりお過ごしいただきたいと思います。
東海地震が叫ばれてから既に40年。また、東日本大震災からもあすで5年目を迎えております。当時、
この議場においてあの体感した揺れ、またその後、見るあの津波のすさまじさ。本当に全国の方々の脳裏
にも焼きついているのではないかと思われます。東日本大震災を教訓として、我が牧之原市でも防災対策
を最優先課題として、都市防災事業として事業着手し、津波避難施設など整備を進めているところです。
そんな中、2月27日、市独自の原子力防災訓練、広域避難訓練が地元市民とともに鈴木防災監のもと行
われましたが、牧之原市としても年2回の防災訓練を実施しており、各自主防災会も区長さんを中心に、
各区ごとそれぞれ独自に防災訓練を行っているところですが、災害が発生した折には、自助・共助・公助
ということで、「自分の身は自分で守り、自分たちの地域は自分たちで守る」が最優先で自主防災組織の
充実が大きな力となると言われております。
そこで、今回は自主防災組織、いわゆる地域コミュニティーの要である自治会組織についてと災害応援
協定についてお聞きいたします。これらにつきましては、これまで十分に検討、また議論されてきたわけ
ですが、復習の意味合いも兼ねてお尋ねします。
まず、大きな一つ目として、自主防災組織とその強化についてです。自治会組織のうち、いわゆる町内
会組織について、丸一つ目としてお伺いいたします。旧相良町・榛原町とも隣組というか、町内会という
組織があって、昔はほとんどの世帯が町内会へ加入していました。しかし、今は約8割程度の人の加入率
であると聞いております。自治会への加入率の低下は、新しいアパートもでき、また外国人も多くが入っ
てきていることもありますが、近くに住んでいた人が引っ越しをして、新しい町内会へ入らずに、もとの
町内会のおつき合いをというのが例になってしまって、新しい町内会が形成されていかないという実例も
-83-
あります。
もともと家のないところに広大な地所を求めて家を建ったのが最初で、もとの町内会のつき合いをして
いたが、今では新しい家がふえ続け、一つの団地が形成されているにもかかわらず、皆さんそれぞれ地元
の町内会に属しており、新しい町内会として独立していないので、集団避難訓練、一斉清掃などもできず、
防犯灯の設置もままならないという弊害が起きている地区があります。これは各地区の問題であり、地区
で協議し、解決していくべきことは承知しておりますが、もう地区でどうこうできるような状態ではない
ところまでなっていると思われます。
そこで、行政として助言できる手だてはないかお聞きいたします。また、自治会加入率を向上させるた
めの指導などないか、あわせてお聞きいたします。
丸二つ目、自主防組織の強化ということに関してお尋ねいたします。現在、各地区で防災訓練など行っ
ておりますが、各自主防によって訓練内容も千差万別であり、マンネリ化傾向であると思われます。行政
では各区の防災訓練の状況など把握していると思いますので、熱心にやっているいわゆるモデル地区にな
るようなところも幾つかあるのではないでしょうか。そんなところを市としてPRして、ほかの地区、自
主防の人たちに見学してもらい、学び合う機会をつくる。多くの地区で活発な訓練ができていけば、市と
しての防災力の強化につながっていくと思います。そんな試みはどうお考えですか。お聞かせください。
丸三つ目。自主防同士の災害時の相互応援について。災害時にはまず市内への避難が最初に考えられま
すが、各自主防の強化を図るとともに、市内の各地区同士での災害応援を図っておく必要があるのではな
いでしょうか。
例えば、海岸部と山間部の地区とで、お互いの相互応援協定みたいなものを結んでおくことなど、実際
にやっているところはあるのでしょうか。既にやっているところがあれば、市としてもさらに進めていく
ことを各地区へお願いしていくこともいいのではないかと思いますが、どうでしょうか。
大きな二つ目として、災害応援協定についてお聞きいたします。
災害応援協定を締結している市町との交流についてですが、現在、市では6件、8市町と災害時の相互
応援に関する協定を結んでいます。商工会や観光協会などの団体では交流もしておりますし、議会でも青
森県三戸町や長野県松川町など表敬訪問をし、議会同士の交流を深めていますが、一般市民同士の日ごろ
の行き来や交流はなされていないと思います。
実際の災害が起こって、いざ避難というときのことを考えると、全く知らない土地へ行くのではなく、
行ったことがある町へ避難するというほうが心強いのではないでしょうか。ですから、一般市民まで掘り
下げての交流、あらゆる分野、お互いの産業、文化、スポーツなどを通じて振興を深めることによって、
双方の理解が深まり、協定書の持つ意味合いも増すのではないかと思います。
現在、スポーツ少年団などで交流を図っている団体を支援するとともに、行政が持っている各種団体で
の交流など、市民レベルでの交流の方法を考えていくつもりはないかお聞きいたします。
以上、壇上からの質問とさせていただきます。
○議長(良知義廣君)
答弁を求めます。西原市長。
〔市長
西原茂樹君登壇〕
○市長(西原茂樹君)
おはようございます。本杉議員にお答えをいたします。初めに、自主防組織とその強化についてのうち、
自治会への加入の問題についてであります。
自治会は地域の防災、防犯、環境美化などに大きな役割を担っており、住みよいまちづくりには欠かせな
-84-
い存在であります。自治会における問題は各自治会や関係自治会の間において解決するのが基本であると
は思いますが、必要に応じて関係自治会に話し合いをお願いすることや、自治会、地区長会での検討を依
頼することなどを行ってまいります。
自治会への加入率の向上についてでありますが、市では従来から市民課窓口へ転入の手続に来庁する方
に対して、自治会への加入を促しておりますが、加えて、自治会への加入の必要性を広報することや各自
治会が地域内の未加入者に加入を呼びかけるときに使用できるチラシの作成なども行ってまいります。
次に、自主防災組織の強化を目的に、他の模範となるような防災訓練を行っている自主防災会の事例紹
介や訓練を見学する機会を設けたらどうかというご提案についてであります。
現在、防災訓練は夜間訓練も含め年3回実施しておりますが、議員ご指摘のとおり、その取り組みにつ
きましては、自主防災会によって温度差があり、慣例的な避難訓練にとどめるところ、一方では避難所運
営に至るまでの訓練を実施するところなどさまざまであります。
市といたしましても、やはり実効性の高い訓練が広く行われるよう底上げをする必要性を感じており、
現在、訓練実施前に開催している自主防災リーダーに対する説明会において、昨年度の各自主防災会にお
ける訓練内容や先進的な防災訓練の取り組みなどを紹介させていただいているところであります。
また、昨年12月に自衛隊や消防、医療等の関係機関参加の下に実施しました地域防災訓練におきまして
は、まさに訓練視察を通して、自主防災会としての活動方針と実効性ある訓練のあり方について、「気づ
き」を得ていただきたいとの狙いであります。
防災訓練の目的は、みずからの命を守るための「自助」と住民相互の連携を柱とした「共助」により、
減災へとつなげることが主な狙いであります。引き続き、先進的な防災訓練の事例紹介や視察調整を進め
るとともに、今回の防災訓練の状況をまとめましたDVDも作成しておりますので、こうしたものを活用
しながら研修会などを実施し、自主防災組織の強化を図ってまいります。
次に、自主防同士の相互応援についてであります。まず、海岸部と山間部の地区との間で応援協定を結
んでいる実例はあるかとのご質問ですが、細江区と菅ヶ谷区が文化・スポーツ面においての交流をされて
いることは承知しておりますが、防災面においての協定は市内に事例はなく、県にも問い合わせをしまし
たが、自治体内における地域間の協定は確認できる範囲ではないとのことでありました。
議員ご指摘のとおり、牧之原市で想定されている災害には、地震、津波のほか洪水、土砂災害などがあ
り、海側・山側ではそれぞれ起こり得る災害が異なりますので、地域相互の防災上の特徴をよく理解し合
い、助け・助けられる関係を築いていくことは大変重要だと考えております。
市では、これまでの避難所運営訓練や防災研修会などを通じて、津波避難者を山側の自治会で受け入れ
ることについての理解はいただけていると捉えておりますが、災害はいつ、どこで、どのような規模で発
生するかわかりませんので、あらかじめ具体的な地区同士での協定は難しく、全市的な対応が必要となっ
てまいります。
災害発生時には、その発生状況に応じて、市が主導的な統制をとり、避難所等を指定した上で、地元自
主防災会などによる開設業務や受け入れをお願いするという現在の体制を実施したいと考えております。
今後は、さらに災害時における地域間の連携や協力が図れるよう、訓練や研修会など学びの場を設け、
繰り返しになりますが、助け・助けられる関係づくりに取り組んでまいります。
次に、災害応援協定を締結している市町との交流についてであります。議員ご指摘のとおり、非常時に
備え、常日ごろの交流は大変重要なことであると感じております。災害協定を締結しております市町は、
以前から牧之原市とかかわりのある市町であり、産業祭への出店やスポーツなどを通して、民間の団体な
どによる交流が行われており、市民の皆様の中には身近に感じている市町もあるものと捉えております。
-85-
しかしながら、さらに多くの市民の方々に身近に感じてもらえるよう、交流事例などの情報発信や関係
市町の広報の配架など、これらの市町のことを知ってもらい、そして、相手方にも牧之原市のことを知っ
てもらえるよう努めてまいります。
市民の方々がそのような交流をしていくことは、商工業の振興、また空港利活用などによる制度の活用
や相手側との調整などの支援に取り組んでまいります。
○議長(良知義廣君)
11番
本杉光雄君。
○11番(本杉光雄君)
まず、一つ目の質問に対してですけれども、これ実際に起きていることでありまして、何らかの事情が
あって引っ越しをしなければならない。また、安全を求めて引っ越しをする。そうした地区において、現
在のような状況が起きている。そのことについて行政がいいとか、悪いとかではなくて、ここまで至る中
にある意味行政として一つのくくり、また、その地域へ対しての構想なるもののもとに変わっていく道路
構成とか、新たにでき上がっていく団地的な部分に対して、手おくれとなる前に、行政としてのくくりが
何らか手だてが必要ではなかったかな。そう思いますけれども、それについてはいかがでしょう。
○議長(良知義廣君)
答弁を求めます。政策創生専門監。
○政策創生専門監(加藤
彰君)
ただいまのご質問に対してお答えをいたします。現在、具体的に勝間田川の右岸側に対して静波側の方
が18件ほど移り住んでいるということが現実的にございます。そういうことについて行政としてのその時
点における対応について、もう少し何かなかったかというようなことだと思いますけれども、基本的には
PTAのおつき合いであるとか、または本当の向こう三軒両隣のつき合いであるとか、そういったものを
恐らく考えられてのもとの町内会でのおつき合いをしたいということで、そのような形になったかという
ふうに思います。ですので、行政のほうでそのことについてこの線から向こうがこの町内会でというよう
なことについての指導はできなかったのかなというふうに思っております。
しかし、現実的に議員おっしゃるとおり、防災面であるとか、環境面であるとか、その辺で支障が来し
ているということでございましたら、現在のこのまとまりのある皆さんの中で、今後についての対応につ
いてご検討いただくというような機会を持っていただくようなことについては、行政としてできることが
あれば、かかわりを持っていきたいというふうには思います。
○議長(良知義廣君)
11番
本杉光雄君。
○11番(本杉光雄君)
確かに移り住む人々によっては、親のいる町内会、兄弟のいる町内会、また深い親交のある知人のいる
町内会とのつき合いのほうが楽かもしれませんけれども、やはり新たに移り住んでいるところの向こう三
軒両隣というものが、非常に今後大切な部分になってくるのではないかな、そんなふうに感じております。
ぜひそうした地域にとって、今の状態のままで置くのではなくて、これから定住促進や移住促進事業など
が活発化してきてふえていった場合には、本当に手おくれになってしまう。そんな部分も感じますので、
今、答弁いただきましたようにご指導のほどよろしくお願いしたいと思います。
二つ目の質問に入ります。この質問の中で、各地区のモデル地区、防災訓練のマンネリ化ということに
つきましては、もうそれぞれ叫ばれているところでありますけれども、何か一つでも新たな手だてがあれ
ば、それを取り込んでいくことの必要性、僕の質問の焦点が合わない部分、一つの目的を持ったら、あら
-86-
ゆる手段、あらゆる手だてを使ってという、何でもあり的な部分があるものですから、本当に答弁するほ
うにとってはしにくい部分があろうかとも思いますけれども、一つには、せんだって行われました「い~
ら」での原子力防災訓練。防災監、あのときに僕感じましたのは、やはり区長さん的な立場、町内会長さ
ん的な立場、人たちの責任が非常に重いと。これ地域によって選出の仕方がそれぞれ違うと思いますけれ
ども、ああした現場で、いきなり一般の役職についている人が、防災に対しての指導者的な、また支持的
な言葉を発しなければならないというのは、すごく難しい部分もあったのではないかな。そんなふうに感
じておりますけれども、その点についてはいかがでしょう。
○議長(良知義廣君)
防災監。
○防災監(鈴木精治君)
ありがとうございます。まさに地域の防災力の向上、災害に強いまちづくりというふうなこと、この原
点というのは、やはり地区、地域の小さな区及び地域、地区ですね、だと思います。そこの司である区長
さん及び地区長さんがやはりいろいろそういった形でもって考えておらえると。しかし、区長さん、地区
長さんは、それぞれほかの業務、生活のためにいろんな業務があります、人の関係もございます。よって、
そこには自主防災会というものがあります。その自主防災会の会長さん及びそのスタッフの方が、やはり
防災に特化した形で、しっかりとその地域の危険なところ、いろいろ訓練はどうなってやっている。例年
の訓練はどうしている。今回、問題はどこにある。というふうなものをしっかり考えていただいて、地区
長さん、もしくは区長さんをしっかりと補佐をし、フォローをし、こうしたほうがいいよ、ああしたほう
がいいよというようなものを考えて、できない場合はどんどん市のほうにまたお話をしていただいて対応
すると。つまり、まず最初は自助から始まり共助、さらには公助というふうな形でもって進めていく。そ
のための必要な勉強会だとか、情報提供とか、こういったものはどんどん市としては進めていきたいとい
うふうに考えております。
○議長(良知義廣君)
11番
本杉光雄君。
○11番(本杉光雄君)
そのとおりだと思います。一つ例を申し上げますと、僕の地区では、町内会長さんが防災会長を兼任し
ております。自分の町内会を把握するという意味で、防災会長を町内会長が兼任している。というのも、
総務課からの招集となると町内会長さんを通して町内会へおりてきます。しかし、防災課からの招集だと、
防災会長を通じて町内会へ物事がおりてきます。そのときに二つの頭が本当に町内会で各行事、諸行事を
進めていくに必要かなという部分を聞いております。
そうした中で、うちでは結局、防災会のほうで補助的な部分が出る。お話を聞いてもその防災会長さん
は地元へ戻ったら町内会長さんに一部始終を細かくお話しして、予算取り、また要望を出していかなけれ
ばならない。そうした部分において、とにかく頭は一つのほうが各防災事業、また町内会の事業に対して
も進めていきやすいのではないかということを伺って、自分も納得しておるところでありますけれども、
今言われたように、地域において防災会長を兼任という重要な役職に加えて、ある意味、地域で防災指導
員的な、また防災リーダーという立場の人間が必要ではないかな。これ本当に自分の町内会を把握して支
持を出すということは、かなりの訓練、また研修が必要だと思われます。そうしたことに関してはいかが
でしょう。
○議長(良知義廣君)
防災監。
-87-
○防災監(鈴木精治君)
ありがとうございます。ただいま議員がおっしゃられたとおりでございます。やはり地区長さん、自主
防災会長さん、町内会長さん含めて、やはりいろいろ持っておられます。それと、新しくなった人は、や
はり過去の歴史だとか、地域がどういう状況というのは、非常にふなれなところがあるというふうなこと
で、防災指導員というものが、市長の職務でもってお願いをして委嘱している分があります。この方が今
13名の方を指定させていただいて、それぞれ地域のそういったつまり区だとか、地区とかそういうもので
はなくて、その地域の防災のあり方について、いろいろご指導とか、リーダー的なものをやっていただく。
あとは学校、小学校、中学校の防災訓練のときには出ていって、子供さんたちと一緒になって、やはりそ
ういうふうな防災の指導をしていただけるというふうなものが13名の方がおられて一生懸命やっておられ
ます。
私が思っているのは、そういう人たちが本当に地区の、及び区の町内会の人たちにしっかり浸透してい
るかどうかというふうなところですが、残念なことながら、全員がそういうふうな形ではなっていないと。
中には一生懸命地域に入って、そういうふうな形をされて、理解を得てやっておられる方もおりますけれ
ども、まだまだそこら辺のところが浸透ができないところもありますので、この辺のところは今後の行政
としてのやはり働きかけというものをしっかりやっていかなければいけないなというふうなことを感じて
いるところであります。
○議長(良知義廣君)
11番
本杉光雄君。
○11番(本杉光雄君)
勉強不足でまことに申しわけありません。ちょっとお聞きしますけれども、その13名の方々は、地区割
り的なものとか、自分の受け持っている地域というものがあるんでしょうか。
○議長(良知義廣君)
防災監。
○防災監(鈴木精治君)
お答えします。まずその指導員の方というのは、やはり全地域を包括して、分割して、こういうふうな
形でこの地区で1人というふうなことはなっておりません。それは本人の意思もありまして、自分がやり
たい、やっていく、やると。で、こちらからお願いして大丈夫だという人のやっぱり意向を受けてやって
おりますので、どうしても地域としてばらばらになっていたりするところもあります。
しかし、その分担する地域というのは、大体自分の住んでおられるところを中心としたところでもって
やっているということで、まだそこら辺の具体的なネットワーク的なものはまだつくっていないというの
で、これは今後の課題になっているというふうに考えております。
○議長(良知義廣君)
11番
本杉光雄君。
○11番(本杉光雄君)
まことに今ありがたい話をお聞きしたんですけれども、そうすると、その13名の方々が、最初の選抜さ
れる指導員という立場を与えられる根本は何から始まったのでしょう。そこをお聞きいたします。
○議長(良知義廣君)
危機管理課長。
○危機管理課長(飯塚一日君)
防災指導員の設立に関係してのお答えを申し上げます。これにつきましては、東海地震説が発せられま
-88-
して、やはり自主防災会の強化が必要だというような状況が昭和50年代にありました。そういった中で、
そういった自主防災会の指導、あるいは市に対する啓発、啓蒙、そういった部分を含めてできたのが昭和
60年前後だったと思いますけれども、各そういった防災意識の高い方、そういった方に対して、市あるい
は町がお願いをして、委嘱をさせていただいてきたというようなことでございます。
○議長(良知義廣君)
11番
本杉光雄君。
○11番(本杉光雄君)
すみません、もう少し詳しくお聞きしますけれども、そういった防災指導員、現在まで任期そのものは
どのくらいであったのか、また過去どのくらいの人がそういった立場において研修を受けたり、講習を受
けたりして地域に育っているのか。
それと、もう一点。地区別に選んだのではないということは、全然指導員の目の届いていない地域もあ
るというふうに解釈してよろしいですか。
○議長(良知義廣君)
危機管理課長。
○危機管理課長(飯塚一日君)
お答えを申し上げます。まず、防災指導員ですけれども、条例上では現在16名ということになっており
ますけれども、その中で今現在お願いできているのが13名ということで、ご就任いただいている皆さんの
中には、消防団長を経験されていた方、あるいは消防長を経験されていた方、あるいは地区のほうで防災
会の会長をやられていた方とか、そういったことでかなり防災意識の高い方ですね。そういった方たちに
委嘱をさせていただいておりまして、先ほど防災監のほうから話がありましたけれども、業務といたしま
しては、みずからいろんな知識を得ていただくということで、いろんな県等の研修会にも行っていただい
た中で、そういったことを地区のほうへ還元していただくということで、各学校において実施をしており
ます防災学習会ですとか、地区で開催されます防災研修会、そういったものに一緒に参加をしていただい
て、指導していただいているというようなことでございます。
○議長(良知義廣君)
11番
本杉光雄君。
○11番(本杉光雄君)
非常に心強く感じます。実はきょう自分のこの質問もできたら防災リーダー、これをきめ細かく育て上
げていただくことが要望の一つだったんですけれども、そうしたことによって、結局、かなり防災会長、
先ほどお話しした自分の地区では町内会長さんが兼任であります。そうしたときに、防災に対してだけは、
やはりもう一つレベルの違う部分で、各地区、町内会において、絶対に必要な立場の人ではないかな。こ
れはかなり時間もかかるだろうし、費用的な部分も当然考えなければならないところがあろうかとも思い
ますけれども、誰もができる指導者ではないということ。訓練と講習が必要で、ぜひ各地域に事細かく配
備していただけたらと思うんですけれども、どうでしょうか。
○議長(良知義廣君)
防災監。
○防災監(鈴木精治君)
議員のおっしゃられるとおりであります。やはり地域をよく知った方が、そこに住んでいろいろ問題点
を掌握されている方が自分の地域を守る。そういうふうな地域の防災力の向上というふうなところを、や
はりそれが原点だと思います。そうやって自分のところは自分でもって守る。さらに消防団の方が地域を
-89-
守る。で、消防署が専門的な見地から。そういうふうな形でもってつくられていく防災力というものは、
やはり何事も変えられない強いものだと思います。
よって、その地域の防災リーダーたる、防災指導者、指導員の方は、今、市でも県からいろいろそうい
うふうな形でもって講話をいただいたり、専修いただいて、いろんなもの、現状は最新の状況はこうです
よ。もしくは、地域に出ていって、こういったところは土砂災害が危険がありますよとか、そういったも
のを地域を回りながら、市としてもその防災指導員の方に気づいていただくと。自分の地域だけではなく
て、ほかの地域でもこういうものがあります。というふうなもので、考える場という、あと研修も含めて
やっております。これをさらに拡充していきまして、今、議員のおっしゃられるように、形でもって地域
防災力の向上と。あとは地域住民の防災意識の向上といったものを図ってまいりたいと考えております。
○議長(良知義廣君)
11番
本杉光雄君。
○11番(本杉光雄君)
三つ目の質問に入ります。今、10周年を牧之原市は迎えて、市内の融合ということを問われております。
これにつきまして、何でもあり、先ほど言いましたように、ではちょっと答弁のやりにくい部分があろう
かとも思いますけれども、やはり防災上だけの問題ではないと思います。市内のある地域が、交流し合う
ということは、いざというときには防災にも結びつく。またお互いの交流が深まる中に、避難した折には、
やはり手厚いおもてなしといったのではおかしいんですけれども、接待ができる。そういった部分で、各
地区へそれぞれ地形的な違う環境のもとで生活している人たちの交流を求めたいんですけれども、これは
不可能な問題でしょうか。ちょっとそこをお聞きしておきます。
○議長(良知義廣君)
答弁を求めます。防災監。
○防災監(鈴木精治君)
同じ市の中においても、やはり海側にいて津波の危険がある。山側にいて土砂災害の危険がある。あと
は河川の氾濫に伴うところの洪水もある。いろいろな災害想定状況というものがあります。それに応じて、
やはりどこに逃げたらいいのかというのは、その災害の状況によってまた変わっていくかと思います。そ
の情報を統括して考えるのが市災対本部であります。
そこにおいて、だからどこの地域が今、災害があって、その近くで一番避難しやすいところはどこかと
いう情報は、市の災対本部が持っているわけなので、それがやはり地域に最も迅速、的確なところはどう
なのかというふうなものを支持を出すというものがやはり市の責務だと思います。
地域同士の交流というのは、災害時にそれだけの大きな情報というか、包括的な情報というものが多分
ないと思います。勝手ばらばらに動いたらもっと大変なことになると思います。やはりそこには一つの情
報ネットワークというか、情報のエッセンス、これをしっかりと捉えたところでもって、的確に指示を出
さなければいけないというふうなことでありますので、常日ごろの交流というよりも、災害時におけると
ころの情報のネットワーク、伝達手段、そういったものに関してしっかりと整備しておくのが先決ではな
いかなというふうな考えです。
それともう一つは、先ほど言った防災指導員、地域の人たちがしっかりとそういうふうな連携をとりな
がら、どこの地区には何があるというものを知りながら、さらにそれを提言していただいて、自主防災会
長だとか、区長さんに対してここはこうだよというふうに言っていただくのも一つの方策かというふうに
考えております。
-90-
○議長(良知義廣君)
11番
本杉光雄君。
○11番(本杉光雄君)
確かに全て災害対策本部の指示によって大きな情報は得なければならないんですけれども、ふだんから
そこの地域に住みついている人が、自分たちの地域というものをよく把握して、よく聞きます本部の避難
勧告等がおくれた、早過ぎたというようなことがありますけれども、僕はもっと地元同士、また地元の人
たちが自分たちの危険を早く察知する。その折に、その地元と安全な災害は、確かに言われるように、土
砂災害にしろ、集中豪雨にしろ、津波の危険性とか、地震によってそれぞれが違います。その違ったもの
を自分の地域に当てはめてその対策を練る。それは自分たちで個々にばらばらではなくて、やはり一つの
町内会単位でもって避難することのできる、そういったことが市民みずからが行動できるような部分も必
要ではないかな。そう思うんですけれども、それについてはいかがでしょう。
それともう一つ、先ほどまで言っているように、ただ防災の関係だけでなく、市の融合、地域的な交流
を深めることによって、市民のこの10周年を迎えた年にもなおいい結果が残されていく状態になるのでは
ないかな。そんなふうに思うんですけれども、よろしくお願いいたします。答弁をお願いいたします。
○議長(良知義廣君)
防災監。
○防災監(鈴木精治君)
ありがとうございます。まず、災害の形態でありますけれども、今は非常に広域、急激という言葉があ
ると思うんですね。常総市であった例の判断ですね。対応できなかった。広域にわたるものに関しては、
やはり地域では情報が先ほど言いましたようにとれないと。大きな情報というものは、やはり市が持って
おりますので、それに対して的確に統制しなければいけない。
それと、議員がおっしゃられたように、地域のきずなによるところの災害対応といったもの。この辺の
ところもありますので、そういったことを含めまして、地域の防災訓練等に生かせる形でもって、いろい
ろまた考えていきたいなというふうに思います。
○議長(良知義廣君)
11番
本杉光雄君。
○11番(本杉光雄君)
大きな2点目の質問については答弁いただいております。よろしくお願いいたしたいと思います。
最後に、地域自治組織が安全と安心、健全な発展を目指したまちづくりに取り組むよう要望して、私の
質問を終わります。
○議長(良知義廣君)
これで、11番
次に、9番
本杉光雄君の一般質問を終わります。
鈴木千津子君。鈴木議員につきましては、一問一答方式で行います。
〔9番
鈴木千津子君登壇〕
○9番(鈴木千津子君)
東北における津波の襲来からきょうで丸5年になります。被災地の皆様におかれましては、一日も早い
復興ができることをお祈りいたします。
本日はその海を利用する提案を主に申し上げます。
牧之原市の今後を見据えて。平成の大合併により誕生した当牧之原市もあっという間に10年がたち、こ
の平成27年におかれては、市制執行10周年記念事業が行われ、子供たちを含め、若い方々の各イベント等
-91-
の参加に、今後の活力ある牧之原市の方向が見えたことは喜ばしい限りであります。多くの市民の啓発に
つながったと思われます。
第2次牧之原市総合計画も、平成27年度から前倒しされ、国からも地方創生総合戦略としての高い評価
を受けたことは、議会としても、一議員としても今後大きく期待するところであります。
ただ一つ残念なことは、新聞報道となった市庁舎の位置と片浜小学校の記事であり、本来はどちらも市
や地域において核となすことにつながるそれぞれ多くの市民の賛同を得ることにより、次のステップも動
きやすくなっていくことから、当局においてはもう少し配慮が必要だったのではないでしょうか。
今後につながる都市計画マスタープランも発表されていると思われますが、市民から今後に寄せる声も
上がっていることから、以下の質問をお伺いいたします。
1、今回行われた10周年記念事業の成果を市はどのように捉えておられるのでしょうか。その中で、今
後続けていきたい事業はどのようなものがあるのでしょうか。
2、①、当市においての産業経済の中心は、中小企業が主体になっていると思います。相良地区、榛原
地区の各商店も当然その中に入るわけですが、商店街が形成されている地域には、多くの人々が住んでお
り、活性化が急務と考えられます。商工会さんのお話によると、「相良の商店街においては、移転して約
4カ月たちますが、立ち寄ってくださる方も2割ぐらいは多いと感じています。これだけしっかりした商
店街を形成されている町は多くないと思う。近くには市役所があり、学校があることが大きな強みです。
今後もっと多くの人がこの商店街を歩いてくださるよう頑張っていきたい。ぜひ行政も、議会も協力をお
願いしたい」と言われました。
そして、総合計画の中に商業環境の充実を図るとともに、活力あふれ、人を呼び込む魅力ある地域産業
をつくりますとありますが、具体的な施策をどのように考えておられるかお伺いいたします。
次に、御前崎港について。御前崎港については、大きな発展が望めることから、御前崎市とともに牧之
原市としては一体的に考えていく必要があると考えるからです。
最近の日本における貨物船の動向について。貨物船の入港は、名古屋港が一番で、京浜地帯の川崎・横
浜港は2番となっております。クルーズ客船の寄港においては、九州・博多港が一番多く、2番長崎港、
3番横浜港となっています。ちなみに、博多港について少しだけ申し上げますと、2000年も昔からアジア
諸国に対し、対外貿易の窓口として発展してきており、これまでにも、貨物船やフェリーを初めとする船
の数も多かったのですが、平成5年に中央埠頭の博多港国際ターミナルの完成により、クルーズ船の寄港
がふえたことに福岡市は着目し、寄港客船1隻当たりの経済効果を平均1億9,000万円と試算することに
より、担当課を立ち上げ、ポートセールスに力を注ぎ、その成果として横浜港をしのぎ日本で一番の客船
寄港地となったのです。
これにはJR博多駅からは15分、福岡空港から約20分という交通利便性もあり、北海道や東京など日本
各地から福岡空港を利用しての乗船誘客をしており、平成28年12月までのクルーズ客船寄港予約状況は、
世界一周するような世界最大級と言われるイタリア、イギリス、バハマ船籍などの乗客定員3,000人以上
から5,000人くらいまでの大型クルーズ客船が大半を占め、現在407隻となっています。もちろん日本が誇
る世界でも高い評価を受けている豪華客船飛鳥Ⅱもたびたび寄港しています。このように、飛行機で駆け
回る世界旅行だけでなく、ゆったりと優雅な時間を過ごしながら、世界をめぐりたいと思っている日本人
の乗客も確実にふえています。
そして、我が静岡県清水港においても、クルーズ客船の寄港が昨年は定かではありませんが14隻、二、
三年前に比べると倍になっています。平成28年のクルーズ客船予約状況もこの3月から10月まで16隻とな
ってふえております。そして、御前崎港についてですが、客船やフェリーの寄港については、博多港同様、
-92-
富士山静岡空港も30分の近さにあり、チャーター便の離発着も十分に可能なことから、日本各地への観光
も容易にでき、今後、期待される新幹線空港駅の利用客数の大きな伸びにつながると思います。
また、東名高速、新東名へのアクセスも簡単であり、平成29年度開通となる中部横断自動車道や急ピッ
チで工事が進められている三遠南信道の開通は、山梨県や長野県からの誘客にもつながります。今こそ御
前崎港へフェリーやクルーズ客船の寄港による経済効果を試算していただきたいと思います。御前崎港の
発展は、当市のみならず、近隣市町までの発展を促すことにつながります。貨物船だけでなく、世界の客
船を呼び寄せることに、県とともに当市から発信することに力を入れてもらいたい。
とはいえ、埠頭が足りないことにはどうにもなりません。私はこれまで御前崎港には4バースまでつく
る計画が県にあり、2バースからは牧之原市側になると聞いております。2バースの整備に向かって県に
より強く要望をしていただきたいものです。御前崎港の現状とポートセールスの状況をお伺いいたします。
3、①、財政について。市債の平成27年度末見込み高196億8,457万3,000円。平成28年度末見込み高
196億4,012万3,000円とさほど変わりません。次世代につけを残さないためにも、自主財源の確保となる
企業誘致にも力を注いでもらいたいと思っております。企業誘致の現状をお聞きいたします。
②、財政負担を軽くする施策の一つに、医療や介護保険の削減につながる健康寿命を延ばすことが挙げ
られると思います。お達者度における県ランクも牧之原市の男性は残念ながら上がっておりません。そう
したことから、特に男性の健康長寿を延ばす施策をお伺いします。
近未来において、牧之原市が輝いていることを期待して、壇上での質問を終わります。
○議長(良知義廣君)
答弁を求めます。西原市長。
〔市長
西原茂樹君登壇〕
○市長(西原茂樹君)
鈴木議員にお答えをいたします。初めに、10周年記念事業の成果及び今後続けて行いたい事業について
であります。
記念式典を初め多くの記念事業には、老若男女、たくさんの方々にかかわっていただき、広く市民が牧
之原市の歴史・文化、魅力などを再確認するとともに、郷土愛や一体感の醸成により、なお一層の発展の
契機になったものと思います。
継続的に実施していく事業等についてでありますが、市が実施をした事業におきましては、子供たちが
社会の仕組みを遊びながら学ぶ「キッズタウンまちのはら」、市の魅力を広く発信した「ツーデーウォー
ク」を引き続き実施していく考えであります。
次に、商業振興についてであります。市には、相良地区に本通商店街協同組合、しんまち遊ロード商店
会、ミルキーウエイ・ショッピングタウンの三つの商店街があり、夏夢舞台や軽トラ市などのイベントの
開催や、各個店が、それぞれのお店がそれぞれの知恵を絞って集客を図るなど、魅力あるお店づくりに力
を入れております。
榛原地区には商店街はございませんが、相良地区と同様に各それぞれのお店がそれぞれの工夫を凝らし、
魅力ある店づくりに力を入れております。
また、商業振興策としては、みずからの力で活性化策を行う事業に対しての創意工夫の商工業振興事業
補助金、企業成長戦略推進事業、利子補給、M-Bizなどの支援を行っております。
次に、御前崎港についてであります。県は、平成26年4月に駿河湾港整備基本計画を策定し、御前崎港
を県西部のものづくり産業を支える物流拠点港、海洋性レクリエーション、水産観光施設等の交流資源を
生かしたにぎわい空間として整備をしていく方針を示しております。
-93-
議員ご提案のように、大型客船などクルーズ船が寄港し、交流人口の拡大による経済効果が期待される
中、県では平成27年7月7日の県議会建設委員会において、県内の港湾に大型客船などクルーズ船の誘致
を推進する「ふじのくにクルーズ船寄港誘致戦略」を平成28年度までに作成する方針が示されましたので、
本市と御前崎市が中心となり、関連市町と連携し、客船誘致の可能性について実績のある清水港等を参考
に、誘致活動や寄港後の観光コースなどを研究してまいります。
また、御前崎港の整備促進でありますが、コンテナ等の取り扱い量が年々減少している状況において、
第2バースの建設につきましては厳しい状況であります。現状では、港を守る防波堤や港湾背後地の住民
の命、生命・財産を守る防潮堤の整備促進が喫緊の課題となっておりますので、引き続き国・県への要望
活動を実施してまいります。
次に、企業誘致の現状についてであります。今年度、環境衛生や医療応用の分野での活用が期待される
深紫外線LED事業等の研究開発を行う日機装技研株式会社が、日機装静岡製作所内に本社を移転しまし
た。また、白井工業団地内にバイオガス発電事業所が立地することが決定いたしました。引き続き、東萩
間地区及び大寄地区開発候補地を含め、市内の遊休地情報について県等と連携し、情報収集及び情報発信
に努め、新たな企業の誘致を実施しております。
また、市内企業におきましては、スズキ株式会社、ミクニパーテック株式会社、小糸製作所株式会社榛
原工場などが事業拡大を図るなど、企業活動が活発になってきており、引き続き既存企業への支援も行っ
てまいりたいと考えております。
次に、男性の健康寿命を延ばす施策についてであります。市では、平成26年度に第2次健康増進計画を
策定いたしましたが、この中で男性の健康づくりの取り組みが課題となっております。働き盛りの世代で
は、県と比較して、心疾患や脳血管疾患による死亡が多く、生活習慣病の予防が重要となっております。
そのためには検診が大切でありますので、多くの方に検診を受けていただくように、個別受診勧奨や受け
やすい体制づくりを進めております。
また、若い世代の男性に健康への関心を持っていただくために、消防団員を対象に体組成測定を行い、
食生活や運動などの生活習慣を見直す機会を設けております。
今後は県が推進する運動・食生活・社会参加に3人で取り組む「ふじ33プログラム」を青壮年期の男性
を対象に実施するなど、新たな取り組みを検討してまいります。
高齢期には外出頻度が多いことが介護予防となり、健康寿命の延伸につながると言われております。市
では、総合計画の重点プロジェクトである「活き活きと健康で活躍プロジエクト」において、趣味やボラ
ンティア活動などを通して、高齢になっても生き生きと暮らせる地域づくりを目指しております。このプ
ロジェクトを推進することにより、地域に男性が楽しんで外出できる居場所や活動の増加を目指してまい
ります。
○議長(良知義廣君)
9番
鈴木千津子君。
○9番(鈴木千津子君)
10周年記念事業におきましては、二つ残しておくという、「キッズタウンまちのはら」と、それから
「ツーデーウォーク」を二つ残していくというお考えのようですが、もちろんこの「ツーデーウォーク」
に関しましては、県外というか、本当に遠くの人が大勢来ていただいたなという、そういう思いをしてお
ります。もしよかったら参考のために金額的にどのくらいかかったのかなという、ちょっと教えていただ
ければありがたいと思います。
-94-
○議長(良知義廣君)
教育文化部長。
○教育文化部長(杉村明彦君)
キッズタウンにつきましては、1,200名を超える皆さんに参加をいただきまして、本当にありがとうご
ざいます。金額的には国の地域活性化・地域住民等支援交付金、地域創生の先行型を活用して行わさせて
いただきました。経費は全てあわせて511万2,000円というような金額でございました。
以上です。
○議長(良知義廣君)
9番
鈴木千津子君。
○9番(鈴木千津子君)
次に、移りますけれども、相良地区の商店街、本当に本通商店街、もちろんこれは榛原地区も含めてで
すが。
○議長(良知義廣君)
鈴木君、もう一つ回答がありますので。
○9番(鈴木千津子君)
申しわけありませんでした。
○議長(良知義廣君)
健康長寿まちづくり専門監
○健康長寿まちづくり専門監(辻
良典君)
ツーデーウォークの関係でございますけれども、ツーデーウォークは個人の参加の負担金、それから、
県からの負担金をいただいておりまして、総額で450万ほどの事業費で事業を行っております。収入とし
てはその感じで、支出といたしましては、やはり総額で450万円ということで事業を行っております。
以上でございます。
○議長(良知義廣君)
鈴木君、続けてください。
○9番(鈴木千津子君)
すみませんでした。次に、商店街のことですけれども、榛原地区、相良地区と二つに分かれておりまし
て、ここら辺のことを、これからのことを思うと、本当に心配になるんですけれども、ぜひ若い人たちに
この商店街を歩いてもらいたいという商工会さんの意向もありました。そうしたことから、今現在は夏夢
舞台とかは、本当に人も大勢来てくれますし、家族で皆さんで出てきてくださって頑張っているわけです
けれども、日ごろ歩いていただけるようにということで、よその町などでは若い方の起業などを考えてい
るところもかなりあるようですが、そこら辺に関しましては市はどのように考えておられるのでしょうか。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
○産業経済部長(小栗弘行君)
商店街に若い人が来ていただければ、非常に商店街も活性化するということで、何とか若い人に魅力あ
る商店街をつくってもらえるような形をとっていきたいなというふうに思っておりますが、それと、若い
人の起業ということでございます。起業でいろいろな店をつくったりですとか、そういったことを商店街
における空き店舗等を活用してやっているところもございますので、そういった投げかけはしておりまし
て、そういったものに対しての補助というのも用意してはございますが、まだ具体的にそういった起業に
-95-
至っているという事例はございません。そういった方々の相談等もM-Biz等で二、三受けている実績
もありますので、それらを引き続きしっかりPRして、起業できる人を募集なり、いろいろ方法で働きか
けながら、そういった人たちにも積極的にやってもらえるような形をとっていきたいとは考えております。
以上です。
○議長(良知義廣君)
9番
鈴木千津子君。
○9番(鈴木千津子君)
今の若い人の起業ということで、確かに店舗などもやめていらっしゃる方もいらっしゃるし、貸すほう
も借りるほうも、そのほうが本当にいいのではないかなと思いますけれども、商工会さんにおかれても、
若い人の話は今のところまだ入っておりませんということでした。しかしながら、もう少しそういったこ
との呼びかけとともに、市としては若い人の起業というのは、お金のない中でとりあえずお店だけでも借
りられたらなと思っている方も、ネット等でほかを調べてみますとかなりありますし、よその町では補助
金というか、助成金とかそういったことも考えながらやっているようです。そこら辺の感触は市としては
いかがでしょうか。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
○産業経済部長(小栗弘行君)
確かに若い人が起業していただければ、これからの町商店街もいろいろな面で活性化をしてくるという
ふうにも思いますので、実は起業につきましては、先ほど言いましたように、産業の企業成長戦略推進事
業補助金というのがございまして、その中で起業するに当たって、初期投資等いろいろ必要になりますの
で、その辺を補助させていただくということもその中で含まれておりますので、そういった部分、今ご指
摘のように、少しまだPR的には足らない部分があるのかなというふうに思いますので、そういったとこ
ろはもう少し力を入れてやっていきたいというふうに思いますし、逆に言いますと、移住定住等で若い人
たちがまたこっちへ帰ってくるというような手段にもうまく使える可能性がありますので、そういった面
はもっと広く働きかけていきたいと思います。
○議長(良知義廣君)
9番
鈴木千津子君。
○9番(鈴木千津子君)
もちろんそうしたこと、若い人ばかりではなくて、企業の中には定年を迎えた方たちも、居場所づくり
にもつながっていくということも考えられますので、そうしたことに補助金とかそういったこともぜひ考
えていただきたいと思います。
そして、次に御前崎港に移りますが、答弁の中にも海洋性レクリエーションとか、そうした観光施設等
の交流を資源を生かしたというふうに言っているんですけれども、どういったレクリエーションを考えて
いらっしゃるのでしょうか。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
○産業経済部長(小栗弘行君)
海洋性レクリエーションといいますと、御前崎側に御前崎のマリンパークがございます。それらをもっ
と充実させて活用していきたいということが主な計画の内容になっています。
-96-
○議長(良知義廣君)
9番
鈴木千津子君。
○9番(鈴木千津子君)
実は今回ちょっとお聞きしたいなと思っていることの一つに、ここにレクリエーションという言葉があ
りましてお尋ねしたんですけれども、もと貯木場といいますか、今もし、それをこれからどうするのかな、
あそこを生かした使い方ができないのかという、そういう声もあります。そこの辺の計画はどうなってい
るでしょうか。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
○産業経済部長(小栗弘行君)
今、貯木場、以前は木材を揚げて、非常に活発に使われていたところなんですが、今なかなかその中が
木を貯留するような施設があって、なかなか船が入ってこれないというところで使われていないような状
況になっております。そこを県のほうもいろいろ考えておりまして、そこに埋め立てをして、新たな工業
用地をつくるということの、長期の計画になるんですけれども、そういったことになっております。
それと、西埠頭のほうで、鉄くずですとか、そういったものを今、荷揚げとかをしているんですが、そ
こが自動車の並べてあるところと近いものですから、それと離したほうがいいとかという話もありまして、
それをそちら側に持っていきたいという話もございまして、そういった活用をこれからしていくかと思っ
ています。
○議長(良知義廣君)
9番
鈴木千津子君。
○9番(鈴木千津子君)
今のお話を聞きますと、なかなかすぐの計画にはなっていないのかなとちょっと思ったんですけれども、
しばらくの間、釣り客も御前崎市はかなり御前崎は名前もありますし、多いですし、土日なんか見ていて
も、あの周りはかなり釣り客が大勢いらっしゃっています。そうしたことから、しばらくの間でもいいか
ら、そこをもう少し開放して、かなり周りの土地も車を置くところもあるし、今バリケードされてしまっ
ているわけですけれども、浮き桟橋とか簡単に置いて、釣り客に楽しませてもらえないか。もし、お金が
かかるよということであるならば、高い入場料では困るけれども、経費分を割ったようなそのくらいのお
金なら払ってもいいので、あそこをぜひそういう形でしばらくでもいいので使わせてもらえないかなとい
うそういう声があります。そういうことに関してはいかがですか。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
○産業経済部長(小栗弘行君)
釣り客に関しましては、いろいろ西埠頭の突端でかなり皆さん釣られているという状況がございます。
一応マナー的な部分もあって、少しは問題にもなっておりまして、そういったところをしっかり釣りスポ
ットというところでうまく整備すれば、そういった人たちにもうまく活用できるかなというふうに思いま
すが、今のところ少しそういった県の港なものですから、県としてそういった計画は少し持ち合わせてい
ないということでございます。こういった提案があるということも、また県のほうには伝えさせていただ
きたいと思いますが、すぐにその計画を実行するということは、なかなか港湾計画上もありますので、難
しいことかなというふうに思いますが、御承知おき願いたいと思います。
-97-
○議長(良知義廣君)
9番
鈴木千津子君。
○9番(鈴木千津子君)
今の件に関しましてはわかりましたけれども、私が本当に望んでいるクルーズ客船、できればクルーズ
客船、大型客船がぜひ御前崎港に誘致してほしい。今この答弁によりますと、本市と御前崎市が中心とな
り、ふじのくにクルーズ寄港の誘客戦略といいますか、これを進めていくということで、ああ、本当によ
かったなという思いはあるんですけれども、この客船の誘致、清水港が主体になっているようなちょっと
思いをいたしました。しかしながら、静岡空港を使ってとか、それから東名などからも、清水にももちろ
ん東名のインターがあるわけですけれども、こちらのほうが、私としては御前崎のほうが、立地条件とし
てはもう十分有利に働くのではないのかなというそういう思いもあります。
例えば、清水港とか博多港なんかを見てみますと、このクルーズ客船というのは、例えば朝来て夕方出
ていってしまうとか、夕方について次の日の朝にはもうすぐ出ていってしまうとか、そういう形がかなり
多いようです。御前崎港の場合には、もう少し例えば長く停泊していただくことも十分可能ではないかな。
そして、乗ってきたお客さんを静岡空港から例えば日本各地、北海道とか九州とか、そちらを観光しても
らって、またクルーズの客船が例えば神戸とか長崎とか、そっちへ行っている間に、お客さんをそっちへ
またチャーター便で運んでもらうとか、そういったことも十分可能ではないか。
ここは南アルプスも抱えていますし、今言うように、長野県とかそうしたところからお客さんが来るよ
うになりますと、そういったところの南アルプスを利用しての山登りというか、アルピニストにとっては、
本当にこの地域は大きな枠で考えれば、そういう観光にもつながっていくと思いますので、ぜひ清水港で
はなくて、清水港は昨年というか、2年くらい前でしたでしょうか、クイーン・エリサベスが入って、そ
の後、本当に10万トン以上の船もたくさん入っていますし、今回も飛鳥Ⅱなんかも2回、3回と予定され
ているわけです。そうした船がつくというだけで、それを見に来る。それを本当に写真におさめたりとか、
そういうお客さんも昨年海王丸でしたでしょうか、御前崎港に入ってきたときも連日本当に押しかけてお
りました。そうしたことも経済効果というか、当然試算されるわけですし、食料などの試算も本当に大き
な試算ができると思います。ホテルごと背負ってくる客船ですので、ぜひこれにはもっともっと力を入れ
ていただきたいと思います。
そして、今、第2バースの建設については、貨物等も少ないし、今のままでということでしたが、やは
り今、第1バースのところには、大きなガントリークレーンがついていて、そこが主体となっているわけ
ですけれども、やはりこれから大型のクルーズ客船とかが来ることを思えば、2バース以降はこれから必
要になるのではないかな。足りなくなったから、さあ、やろうではなくて、これまでにも計画がありまし
た。そうしたことから、ぜひとも、もう少し力を入れていっていただきたいと思っております。
それで、この整備の促進でちょっと気になることは、御前崎港に外堤防がありますよね。沖の堤防とい
いますか、一番沖側にある堤防。あれを御前崎の上からちょっと眺めたときに、余り高さを感じないんで
すね。津波とかそうしたときの襲来を思うと、あの高さでいいのかなという、そういう不安を覚えるとい
うか、あの沖の堤防がもう少し堅固なものであって、もう少し高さがあれば、御前崎の地域だけではなく
て、私たち牧之原市にとっても大きな津波よけになっていくと私は考えております。そうしたことから、
ぜひ整備促進、そこらをぜひいかがかと思います。どうでしょうか。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
-98-
○産業経済部長(小栗弘行君)
まず、クルーズ船の関係でございますが、ふじのくにクルーズ船客船誘致戦略ということで、県がそれ
を進めておりまして、清水港が優位かなというのはちょっと否めませんが、それ以外に御前崎市とあと西
部の12市町が、御前崎港整備促進期成同盟会というものをつくっておりまして、その中で客船誘致の委員
会をつくって、そこでいろんな検討をしていきたいというふうに思っておりますので、その点は御前崎港
を活用して、うまく観光ですとか地域の活性化に結びつくような客船誘致の方法等を考えられるのではな
いかというふうに思いますし、御前崎港と静岡空港を結んだそういったツアーのルートですとか、そうい
った部分でも提案をしていけるのかなというふうに思います。
ただ、ここへ御前崎港に入ってそこへ停泊するのですが、実際いろいろなところの観光に行ってしまっ
て、地元にどれだけの経済効果があるかということもありますので、しっかりその経済効果があるような
形の取り組みはしていかなければいけないかなというふうにも思います。
あと、第2バースの件ですが、非常に貨物量が今、減少していまして、第2バースの構想のときには
15万TEUというか、コンテナの数が15万くらいの量が必要になるという予測で第2バースが必要という
ことになっていたんですが、今現在3万弱の取り扱い量に落ち込んでおりまして、それがなかなかそこま
で回復するかということになりますと、非常に厳しいものがあるだろうということですので、第2バース
の要望をするのも少し現実的ではない部分があるかなというふうに思います。
しかし、これからトップポートセールスですとか、いろんな部分で企業の誘致ですとか、荷物の誘致で
すとか、そういったものを図る中で、だんだん貨物量がふえていけば、またそういった話もしっかり出て
くるかなというふうにも思います。
それと、堤防の件なんですが、今それこそ地震で倒れないように、粘り強い構造に堤防を順次やりかえ
ているというところで、そういう事業をしております。そういう面では、その堤防はしっかりと津波に耐
えられるものになるというふうに思いますが、そもそも堤防自身は港への静音度を保つですとか、港に対
しての影響を極力おさえるというのが主な目的で、その沿岸地域まで津波が来るのをそこで防ぐというわ
けではちょっとないかなというふうに思いますし、そういった部分で、倒れないようにしっかりするとい
うことと、港については港のところの防潮堤をしっかりまた整備し直すということでやりますので、そう
いった二重にしっかり防災対策はこれからなされていくのではないかというふうに思います。
以上です。
○議長(良知義廣君)
9番
鈴木千津子君。
○9番(鈴木千津子君)
御前崎港についてはわかりました。
それで、企業誘致のところですけれども、この答弁によりますと、なかなか企業誘致も本当に今、大変
であるということはよくわかっていますし、既存企業への支援も行っていきたいということで結んでおり
ますけれども、やはり財政の自主財源の確保と考えることにおいては、やはり企業誘致が一番大きな形で
挙げられるのではないかなと思っています。確かに市としては高台開発ということで取り組んでいること
も承知しております。
私が心配するのは、本来は企業誘致は確かに若い人のためにも大きな企業、東証一部に乗るような大き
な企業が来てくれることが望ましいのですけれども、全体に市内を見回してみますと、歯抜けになってい
るというか、言い方は悪いかもしれませんけれども、やめた跡地とか、それから引っ越した跡地とかもか
なり目立っております。そうしたことから、遠くから来てくれなくても、静岡県内とか本当に近場の人の
-99-
もう少し広げたいとか、拡張したいとか、さっきの若い人の起業ではないですけれども、小さくてもいい、
本当に少し工場をちょっとやりたいなと思っている。そういう人たちにもぜひ働きかけをしていただくこ
とが、これからの定年を迎えた人とか、子育てをしている人がパートで出かける先ができるとか、そうい
うことにもつながりますし、もちろん大きな目で、金額は小さくても大きな目で税収につながっていくと
思いますので、そこら辺にもぜひ力を入れていっていただきたいと思います。そういう近くの市内、近隣
市町から入ってくるという、そういう情報はないのでしょうか。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
○産業経済部長(小栗弘行君)
市内いろいろ空き地がございまして、そういったところに企業誘致をということで、空き地情報という
ことで、宅建の組合の方々とかからも情報をいただきまして、そういった空き地情報をデータベース化し
ておりまして、それを県なりに紹介で投げております。そういったところにやはり来たいという業者もご
ざいまして、それこそ近場の隣のところから、ちょっと内陸部のほうに行きたいという話も二、三ござい
ますので、そういった部分ではしっかり来ていただけるように、支援をしっかりしていきたいというふう
に思います。
○議長(良知義廣君)
9番
鈴木千津子君。
○9番(鈴木千津子君)
それでは、男性の健康寿命を延ばす施策といいますか、なかなかお達者度といいますか、男の方のいろ
んなことを聞いて、特に老人会かなんかの話を聞いても、役員をやってしまうともうそれ以上は出てこな
くなってしまうということもありますし、なかなか奥さんがつくるものに関しては、健康に配慮した食事
をするけれども、ふだんはもう本当に外食を頼ったり、お酒に頼ったりという方も多いと聞きます。そう
したことから、ぜひ男性の健康寿命というか、それを延ばす施策をもう少しお聞きしたいと思います。
○議長(良知義廣君)
健康長寿まちづくり専門監。
○健康長寿まちづくり専門監(辻
良典君)
答弁のほうがありましたように、男性の健康寿命を延ばすということが非常に我々の市としての課題で
もあります。健康増進計画を作成する中でも、数年前の男性の自殺率も高いとかというようなことがあり
まして、男性についての健康を維持するための施策を進めなければいけないということは課題ではあるん
ですけれども、なかなか具体的にこの市施策が、事業が男性にぴったりだというものが非常に厳しい状況
にあります。
そうは言っても、やはり事業をやって、いろんなところから参加をしていただくということを考えてお
りまして、先ほど申しましたように「ふじ33プログラム」、これは県のほうでやるんですけれども、県が
開発したプログラムなんですが、健康と食事と運動と、それから社会参加というこのようなものを三つ掲
げました形で健康づくりを進めるということが一つある。こういうものを実施していきたいと考えていま
す。
あと、男性は女性と違って、理屈が健康づくりに対してこういうふうなことをやっていくとこういう効
果が出て、こういう健康になっていくんだよというような、結構理屈っぽいところがあるように思います。
そういうところで、そういう事業的な、内容的なものを少し検討していく必要があるというようなことは
考えております。
-100-
昨日ですが、少し話は直接的ではないですが、愛知県にあります介護デイサービスセンターのほうへ視
察に行かせていただきました。そこではいろんなプログラムが組まれておりまして、当然、囲碁とか、将
棋とかあるんですけれども、マージャンとかカジノ的なものもあると。そこに非常に男性が興味を持つと。
あるいは陶芸なんかもやっていたりするというようなことで、そればかりをやっているのではなくて、健
康づくりをやることによって、それを楽しめるという状況があるんですけれども、そういうようなものも
今後取り入れていかなければいけないのかなというところで、これは健康づくりの施策だけではなくて、
高齢者福祉の高齢者の健康づくりの施策の中でも検討していく必要があると思っています。
現状でこれをすぐやるというものが、今のところはそういう形、あるいはウォーキングというものは非
常に男性も参加が多いものですから、ウォーキングについては引き続き市民の皆さんに周知をさせていた
だいて、いろんなところで進めていきたいと考えております。
以上でございます。
○議長(良知義廣君)
9番
鈴木千津子君。
○9番(鈴木千津子君)
今おっしゃったように、公民館活動の内容とかを見ましても、男性の参加率というのは本当に少ないで
すね。しかも男の人たちが楽しめるのって、ちょっと少ないのかなと、そういうふうにちょっと思ってい
ます。ぜひともそういったことも考えていっていただきたいと思いますし、よその町、私たち視察に行っ
た先でのお話なんかですと、バーベキューをやったりとか、ダンスを楽しんだりとか、お料理教室をやっ
たりとか、本当に男の人たちの参加率が90%以上というようなところにおいては、そういった楽しめる、
そういったことがかなり多いように聞きました。ぜひともそういったことも取り入れたような施策になっ
ていくよう、お願いしたいと思います。
そして、最後に財政について、一つだけちょっと気になっていることがありますので、そこらをお聞き
して終わりたいと思うんですけれども、これまでの10年間を見た場合に、牧之原市は本当に財政力が静岡
県でワーストワンと言われながらも、私にとっては、かなり大型事業をこうやって数えて、本当によくや
ったなという部分も多少は持っています。しかしながら、起債残高を見てみますと本当に減っていないん
ですね。そうしたことから、今これまでの財政のお話を聞いていますと、200億を超えないようにという
言葉がたびたび聞かれまして、私たち民間なんかですと、借金したときには、年間幾ら返すよという、そ
ういう目標を持って頑張るわけですけれども、市だから違うよと言われれば言葉がないんですけれども、
年間の償還する目標金額というのを掲げてやっていくという考えはできないんでしょうか。お尋ねします。
○議長(良知義廣君)
政策協働部長。
○政策協働部長(野村豊道君)
起債残高についてお答えをします。起債の償還につきましては、もう年次計画が全て決まっておりまし
て、それ以外の償還となると、繰り上げ償還という形になります。繰り上げ償還ができる場合は、四、五
年前に起債が5%以上のものについては、国の指導により繰り上げ償還を実施をいたしましたけれども、
それ以外の繰り上げ償還をする場合には、違約金が発生したり、手数料的なものが発生することがありま
すということで、前回議員の質疑の中で少しお話をさせていただいたと思います。基本的には繰り上げ償
還を想定していないのが現在の起債システムということになります。
以上です。
-101-
○議長(良知義廣君)
9番
鈴木千津子君。
○9番(鈴木千津子君)
確かに私も以前議員になったばかりのころは、本当に財調が少ないとか、繰り上げ償還できないのかと
いうことをたびたびこれまでも質問してきました。現在は財調も確かに貯まっていますし、残念ながら、
減債基金のほうが、繰り上げ償還できないのであれば、減債基金のほうがもう少しふえていってもいいの
ではないかなとちょっと思っています。いかがですか。
○議長(良知義廣君)
政策協働部長。
○政策協働部長(野村豊道君)
今、臨時財政対策債という赤字の地方債なんですけれども、それを交付税措置で借り入れるようになり
ます。例えば、27年度で言いますと、9億円ほどの臨時財政対策債を借りる権利を有するわけですが、そ
れを3億円の借り入れにして、6億円は借り入れをしないで財政運営をするというような財政基調をして
おりますので、起債をふやさない仕組みとしましては新たな起債を借りない。借りる権利があるんですけ
れども借りない。そういうことで起債残高を抑制するというような財政運営をしております。
以上です。
○9番(鈴木千津子君)
これで終わります。
○議長(良知義廣君)
これで、9番
鈴木千津子君の一般質問を終わります。
ここで、暫時休憩といたします。会議の再開は10時55分再開をいたします。
〔午前
10時40分
休憩〕
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
〔午前
10時55分
再開〕
○議長(良知義廣君)
引き続き会議を再開いたします。
次に、1番
平口朋彦君。平口議員につきましては、一問一答方式で行います。
〔1番
平口朋彦君登壇〕
○1番(平口朋彦君)
改めまして、皆様、こんにちは。通告の順序に従い一般質問させていただきます。
まず1点目は、市立中学校の部活動における外部顧問、外部指導者制度導入の可能性についてでありま
す。
今日の中学校における部活動は、あくまでも生徒が自主的に取り組むものであり、教育課程外の活動で
ありますが、一方で、その教育的な効果を期待される余り、活動内容や教員の責任が拡大し、加熱の一途
をたどっているといった風潮が見られます。
しかしながら、その部活動の指導は、教職員のボランティアによって行われているという歴然たる事実
があり、さらに言えば、本来ボランティアであるはずの部活動の指導は、全員顧問制度という暗黙のルー
ル、慣習のもとに教員、教師に強制されているという実態は否めません。
さらに、本来の職責である生徒指導やそういった過重労働によって、全国的にもさまざまな不幸が起こ
っていることは、枚挙にいとまがありません。堺市で当時26歳の熱血教師が過労死した例も記憶に新しい
-102-
ところではないかと思われます。
そこで、教職員の負担軽減や生徒へのより高度な専門的技術指導を可能とする外部顧問や外部指導者の
導入を検討されてはどうか。以下お聞きいたします。
①、現在、市内中学校に在職している教員の朝の練習や放課後など、部活動指導の時間、また休日にお
ける校外遠征の引率などで、拘束されている時間をしっかりと把握をされているのか。また、平日の手当
は実質なし、休日の引率などの手当もごくわずかであると認識しているが実際はいかがでしょうか。
②、顧問を務められている教員の当該部活動における経験や指導力のマッチングはしっかりとれている
のか。経験のない種目などの指導では、根性論などに終始しやすい環境が容易に想像できますがいかがで
しょうか。
③、予算的なことや学校教育課程との連携、指導資格の取得など課題も多いとは思われますが、何より
も教員の負担軽減と本来の教師としての仕事を優先させ、教師自身の裁量で使える時間をふやすこと。結
果、質の高い授業を提供することができ、生徒にとっても利が大きくなると思われる外部顧問、外部指導
員制度の導入を検討される余地はおありでしょうか。お聞かせいただきたいと思います。
以上が通告の1件目です。
次は2件目。牧之原市制10周年記念事業の総括についてです。今年度、平成27年度に牧之原市誕生を祝
うべく行われた各種記念事業の総括として、以下をお聞きいたします。
執行された事業費と総合的な評価、また個別に特記すべきものがあれば、あわせてご説明をお願いいた
します。
②、合併から10年、今回の各種記念事業で全市的な機運は醸成されたと当局は考えておられますか。い
かがかお聞きをいたします。
次は通告の3件目。前回の12月定例会の私の一般質問内において、市長より公共施設マネジメントの推
進とともに、図書館建設に対しても前向きなご答弁をいただけたと感じております。その経緯も踏まえ、
今、かつてないほどに図書館建設の機運が高まっている中、図書館整備に関する基金には利息分がわずか
に積み上がっているのみであります。このことを踏まえ、財政面はどのように計画立てているのか。その
上で、今後現在の基金と切り離した形で、新たに図書館整備に資する基金を設立していく必要を感じてい
ますが、現在の文化会館等設置基金では、他の施設に流用できてしまう関係で、図書館建設に資する寄附
などが寄せられた場合、こちらの基金に積み上げられない可能性もあると思われます。そういった意味で
も、しっかりと図書館建設に特化した基金の設置が必要であると思われますがいかがでしょうか。
以上、簡単ではありますが、壇上からの質問として一旦降壇をさせていただきます。
○議長(良知義廣君)
答弁を求めます。西原市長。
〔市長
西原茂樹君登壇〕
○市長(西原茂樹君)
平口議員にお答えをいたします。私のほうからは2件目、3件目のご質問に最初にお答えをいたします。
初めに、牧之原市制10周年記念事業の総括についてのうち、事業費と総合的な評価また個別に特記すべ
きものについてであります。
記念事業として、市が主催または市民の皆さんに取り組んでいただき執行された事業費は、参加料など
も含め約1,550万円であります。総合的な評価でありますが、この節目を契機として試みた数多くのイベ
ントを通じて、子供からお年寄りまで、たくさんの市民の皆様に牧之原市の歴史や文化、地域の魅力の再
確認をしていただきましたことを大変ありがたく思っております。
-103-
事業の中には、思うように集客ができなかった事業もあったと聞いておりますが、全体的には成功裏に
事業実施できたものと捉えております。
次に、全市的な機運の醸成についてであります。それぞれの記念事業の実施により、参加者が交流する
ことで、改めて地域の歴史・文化を知ることができました。市の歌「うみ・そら・みどり牧之原」につき
ましても、現在、子供からお年寄りまで、多くの皆さんによって各所で歌われております。こうしたこと
からも、一体感を醸成することができたものと感じております。
今後におきましても、こうした事業を行う際には、一人でも多くの皆様にご参加をいただけるよう取り
組んでまいります。
続いて、図書館建設基金の設置についてのうち、現在の文化会館等建設基金とは別の図書館整備に特化
した基金の設置についてであります。
この基金は、相良総合センター「い~ら」の建設とともに、図書館等の建設を視野に設置造成したもの
で、基金条例第1条において、設置目的として文化会館、図書館、集会ホール、その他の文化施設の建設
のためと明文化しております。なお、基金の現在高は、26年度末で1,527万1,000円、27年度の積み立て見
込み額は4,000円となっております。
この基金の一部を取り崩して、図書館の建設費に充てることや、また図書館の建設に係る寄附金などを
受け入れ、積み立てることもできるものと認識しております。
図書館建設への寄附金などが、他の施設用に流用されてしまうのではないかとの懸念につきましては、
帳簿上の仕訳を明確にしておくことで、他の施設との区分けを行うことができるものと考えております。
このようなことから、現在のところ、文化会館等建設基金とは別に、図書館建設に特化した新たな基金の
設置は考えておりません。
なお、本年度末に、自治基本条例推進会議から公共施設マネジメントにかかわる答申を受けることにな
っており、それを踏まえて、市として図書館を含む各施設の基本方針を定めていく計画であります。
残余につきましては、教育長から答弁をいたします。
○議長(良知義廣君)
教育長。
〔教育長
○教育長(坪池
坪池
洋君登壇〕
洋君)
続いて、平口議員に第1点目についての質問にお答えをいたします。
現行の中学校学習指導要領では、前回の改訂で削除された「部活動」の記事が復活いたしました。生徒
の自発的・自主的な活動として行われている部活動について、学校教育活動の一環としてこれまで果たし
てきた意義や役割を踏まえ、教育課程に関連する事項としての重要性を再度確認した形であります。
記述には、部活動の意義として、スポーツ、文化、科学等に親しませ、学習意欲の向上や責任感、連帯
感の涵養、互いに協力し合って友情を深めるといった好ましい人間関係の形成に資することが挙げられて
います。
また、学校教育の一環として、教育課程との関連を図ることや、地域や学校の実態に応じ指導者などに
ついては、地域の人々の協力や社会教育関係団体等各種団体との連携など、運営上の工夫を行うことも述
べられています。各中学校では、こうした部活動の意義や配慮事項を踏まえて実施しているところであり
ます。
議員ご指摘のとおり、部活動における指導者としての教員の苦労や負担には少なくないものがあること
は事実です。しかし、その一方で、部活動に参加することが生徒にとって有形無形の財産になっているこ
-104-
とも確かな一面と考えています。
では、部活動の具体的な内容についてお答えいたします。部活動の朝練習や放課後練習、休日の指導、
練習試合や大会等の実態とその把握についてであります。これは運動部に限らず、文化部等でも基本的に
同様とお考えください。
各学校では、部活動の顧問がそれぞれ約1カ月ごとの計画を作成し、校長や保護者へ示しています。学
校によっては職員室の掲示板に張ったり、土日の練習計画を板書したりするなどして、活動内容について
情報提供をしています。
朝練習は、榛原中学校の一部の部活動のみで行われていますが、それ以外は行われていません。
次に、教員の勤務時間と手当についてであります。学校では、授業等の通常勤務時間は勤務実績簿で、
部活動従事時間については特殊勤務実績簿の記録でカウントしています。手当については、休日等の部活
動指導に対しては時間に応じて特殊勤務手当が支払われています。
具体的な金額としては、練習や公式の大会等の引率を行った時間が4時間以上7時間45分未満の場合は
3,000円、7時間45分以上の練習は3,200円、公式の大会等の引率の場合は4,250円となっています。教職
員の給与や手当は県費負担になっています。学校がある日の部活動には直接の手当はありません。
次に、顧問教員等の当該部活動の経験や指導力についてであります。
市内の3中学校に実態を確認したところ、3校の運動部・文化部の部活動顧問38人中27人は、自身が当
該部活動の経験者、または部活動指導の経験者でした。
中学校において、部活動の顧問の配置は、年度当初に配慮を要するものではありますが、一定の教員が
経験のない部活動を担当する場合が生じる可能性があります。そのような場合には、学校として外部指導
者を依頼する場合があります。現在、市内3校で12人の外部指導者を依頼していると聞いています。指導
者として校長が認めた上でお願いしています。なお、学校からの外部指導者への報酬等はなく、ボランテ
ィアでの支援であります。
先ほど申し上げたとおり、部活動は単に技術上達のみならず、学校教育の一環として、生徒の心身の成
長に資するものであります。その意味で顧問教師のかかわりは重要であり、外部指導者との連携が欠かせ
ないものになります。実際に指導の現場では、顧問教師と指導者が部活動本来の目的を達成できるよう、
協力・連携しながら指導に当たっています。
次に、外部顧問・外部指導者制度の導入についてであります。昨年末に国の中央教育審議会は、学外の
人材を活用して教職員を支援する「チーム学校」の体制づくりを促進するよう答申しました。答申では、
実際に顧問を務めている部活動について、競技経験がない教員が全国的に4割を占めており、負担感も重
いことを踏まえ、競技経験を持つ外部人材の方が教員と連携して指導できるようにする部活動指導員の導
入をうたっています。文部科学省はこれを受け、学校教育法を改正し、平成29年度の導入を目指していま
す。市といたしましては、今後この施策導入の推移を見守りつつ、対応を進めていきたいと考えておりま
す。
○議長(良知義廣君)
1番
平口朋彦君。
○1番(平口朋彦君)
再質問をさせていただきます。早速で申しわけありませんけれども、市長、まずこの質問の、1点目の
中学校の部活動の話なんですけれども、市長が今年度ですね、牧之原市制10周年記念事業の一環としまし
て、市長による出前授業ですか、出前授業を行われましたよね。それに私も何校かですけれども、見学を
させていただきました。
-105-
それ以外でも各校でやられた授業の中で、児童さん、生徒さんが夢を語るというコーナーといいますか、
そういうふうな話し合いがあったと思います。その中の夢というのは、すごい多様だったと思うんですけ
れども、やっぱり学校というのは、本来学業をなすところではあるとは思うんですけれども、子供たちに
将来自分の人生を切り開くすべを教えるところでもあると思います。スポーツで身を立てたというふうに
おっしゃった生徒さんが、私が聞いていても何名かいたとは思うんですけれども、全体的にはどれくらい
に市長、感じられましたか。
○議長(良知義廣君)
西原市長。
○市長(西原茂樹君)
まさかトップバッターで市長と来るとは思っていなかったものですから。平口議員も何度かいて、傾向
がはっきり出ているのは、小学生の子供は本当にプロのサッカーチームに行くとか、プロ野球の選手にな
るとか、そういった意味では、非常にスポーツにかかわる職種の希望というのはたくさんありました。
中学校になると、もう少し今度は具体的になってきて、中学校2年生でしたけれども、その子たちも野
球をやっている子はもちろん野球とか、サッカーをやっている子はサッカーというような話も出ましたけ
れども、さすがにニューヨークへ住むとか、バルセロナに住むまでは、小学校の子はそこまでいくのです
が、中学校の子は今度はかなり現実的で、具体的には野球だから静高に行くとか、そういうような具体的
な進路先まで示して考えているというようなことがありましたから、おおむねスポーツを希望するという
人たちが2割、3割いるのかなというような感触を受けました。
○議長(良知義廣君)
1番
平口朋彦君。
○1番(平口朋彦君)
先ごろ新教育長制度と、あと新教育会議ですか、そういうものが導入されまして、そこで首長の教育に
対するかかわり合いというものが非常に大きくなったと感じております。西原市長は、子供たちが夢をか
なえるため、自分の人生を切り開くために、もうそれはご自身のことだから、自助努力で何とかしなさい
と思われるのか、教育行政は粛々と教育だけを提供しますと思われるのか、いやいや、そういった部分の
ほかの部分でも人生を切り開くもの全てをできる範囲で提供していきたいと考えていらっしゃるのか、新
教育会議にご出席される首長として、その辺の見解をお聞かせください。
○議長(良知義廣君)
西原市長。
○市長(西原茂樹君)
いいですか、議長。もう質問と大分変わっているみたいですけれども、私の望むところのあれなもので
すからお話をさせていただきます。
新教育会議と議員おっしゃいましたけれども、正式には総合教育会議であります。総合教育会議は国が
法律改正をして、去年の4月から教育委員の皆さんと市長が入って会議をつくると。この座長といいます
か、会議の代表は市長が務めるということであります。
実は、数日前に牧之原市の総合教育会議を開催しました。そこの場で牧之原市の教育大綱を議論し、何
回かずっと議論して最終的に決まりました。そのときに、教育委員の皆さんと議論になって、お互いみん
なそうだねと言ったのは、やはり例えば子供たちはいきなり生まれてきて志を持つものではありません。
したがって、ある程度の年齢まできちんと、例えば算数とか、国語とか、理科とか、あるいは英語も含め
て、スポーツも含めてきちんとすり込んで教えるということ。それから、もう一つは、これは私たちもそ
-106-
うですけれども、長い歴史の中で、先人のすばらしい歴史や伝統や文化、人物、こういったものもきちん
と教えて、その両面をきちんと教えてすり込んだ上で、その後で今度はみずから志を持ったり、そして思
いやりを持ったりということを、みずからがやっていくというような形でいかなければいけないというこ
とでございますので、その過程過程で教育が果たす役割というのは非常に重要です。
教育というのは、先ほど言いましたように、最初のところは道徳とか、しつけだとか、そういったもの
というのは、やはり親とか地域社会がきちんと示す。それから、算数とか、国語とか、英語とか、理科と
かというものは、これは学校教育の中できちんと教えると。スポーツも含めて、スポーツは地域スポーツ
と、それから学校スポーツがありますけれども、そういうことを総合的にやっていきますので、これは学
校教育の果たす役割は非常に重要だというふうな認識を持っております。
○議長(良知義廣君)
1番
平口朋彦君。
○1番(平口朋彦君)
市長に指摘されたとおり、ちょっと通告から外れぎみな質問をまず最初にさせていただいたのは、非常
に前向きなご答弁をいただきたかったというのがあります。といいますのも、答弁にもありました。今回、
新たに最新の学習指導要項には、教育課程に関連する事項、関連づけられるということが記載されました。
ここがちょっとネックになりまして、それでも今現在この表現でいくと、教育課程外であることは確かで
はあります。しかし、ここの関連づけられるというところをどういうふうにこれから捉えていくのか。地
方の教育行政が捉えていくのかという意味で、市長なりのお考えをお聞きしたつもりです。
では、核心に入っていきたいと思うんですけれども、まず、今のこの質問というものは二つの意味合い
があると思います。まず1点目は、私が壇上でお話をさせていただきました。教職員の勤務の問題です。
ひいては教職員のQOL、クオリティ・オブ・ライフにもつながると思います。その側面と、あと生徒さ
んの部活動を通して自分の夢をかなえるとか、自分のこれからを見ていくというものに対して、どこまで
中学校が協力できるかという、その2点に尽きると思うんですけれども、まず1点目、いろいろ情報とし
てお聞かせいただきましたが、平日の手当についてはなし。また、休日の特殊勤務手当というものも、こ
れ非常に額が少ないと思うのですけれども、これは果たして妥当であるのか、ボランティアと言いつつも、
ほぼほぼ強制的な慣例の中であって、時間給に直すと非常に少ないとは思うんですけれども、この妥当性
というのはどういうふうに教育長、考えられますか。
○議長(良知義廣君)
教育長。
○教育長(坪池
洋君)
妥当かどうかというのは大変難しいところでありまして、結論的には、これは各市町の自治体が拠出す
るものではなくて、全て県費負担の教職員でありますので、県で設定をした金額でありますので、当然そ
の勤務に見合う、仕事に見合う金額をお願いしたいというのは、常々お願いは入れているところでありま
すけれども、県のほうで決定して、今年度の場合にはこれだけの金額というふうな形で示されているもの
であります。
これは制度的に教職員の給与に関しては、我々に決定権がないという言い方は変ですけれども、ありま
せんので、設定された中で進めていっているというようなところであります。
○議長(良知義廣君)
1番
平口朋彦君。
-107-
○1番(平口朋彦君)
長らく教育の現場におられた教育長ですので、実際、小学校課程と中学校課程と違うとは思うんですけ
れども、教職員さんの実態というものを見てきたと思います。どうでしょうかね、この手当ではちょっと
割に合わない。もちろん教員というのは聖職者ではありますけれども、同時に我々一般人と同じ、食べて、
寝てという生活をしていかなければいけない。そういう中で、この割に合わない休日の引率とかというの
を、できれば辞退したいよというふうな声が実際あったり、なかったりとか、もしくはそれが通例として
認められたことがあるのかどうか、経験の中でお話を聞かせていただければと思います。
○議長(良知義廣君)
教育長。
○教育長(坪池
洋君)
経験の中で申し上げるというと、大変古い時期になりますので、ということは、私が現職のころは、こ
ういった手当というのは全くありませんでした。そして、ないのが当たり前という意識でやっていました。
ということは、その当時の教職員は、部活動も含めて全て子供たちの教育に当たるものという意識の中で
やっていますので、幾ら手当をもらえるからやるとか、そういった認識ではありません。
だからといって、じゃあ、聖職だからというそういう思いはあるか。これは個人差がいろいろあろうか
と思いますが、やっぱり直接目の前にいる子供たちと対峙しながら、一緒になって頑張ってやっていくと
ころに、教師自身の生きがいを感じたり、喜びを感じたり、子供たちが泣いたり、笑ったり、苦しんだり、
喜んだりという、その姿がやっぱり教師としてのエネルギーにもつながっていく。それはもう事実であり
ますので、そこにクールな答弁で幾ら幾らということを申し上げましたけれども、そうした認識というの
は、基本的には薄いというのが正直な感想です。薄いということは、幾らだからこれだけやるとかですね、
きょうは、じゃあ何時間やって幾らもらおうとか、そういうようなものの認識は恐らくほとんどないので
はないかと思います。あってはならないかもしれませんが、だから、例えば今は勤務実績簿みたいなもの
をきちんとつけなくてはならないんですね。つけないと、これに基づいて手当が支払われるわけですけれ
ども、忘れることが多分あるんじゃないかと勝手に想像するくらい、金銭面でどうこうというような認識
はむしろ少ないだろうなというようなことを感じています。
以上です。
○議長(良知義廣君)
1番
平口朋彦君。
○1番(平口朋彦君)
金額のことを引き合いに出したのは、またちょっと論点がずれてしまったのかもしれませんけれども、
では、今回の質問の趣旨にもあるんですけれども、実際問題、市内に在職されている教職員の皆さんとの
個別面談等で、部活動の顧問に対する思いというものを、ヒアリングとか2WAY面談とかというものを
されたことがありますでしょうか。
○議長(良知義廣君)
教育長。
○教育長(坪池
洋君)
個々の教師と部活動そのものについてのことについて面談とか、語り合ったということはありません。
ただ、ほかのことからいろんなことの中で、教職員といろんな話し合いをしますけれども、そのときに部
活動に関して苦しいとか、困るとかというような直接的なことが話題になって、私の耳に入ったというこ
とも今のところございません。
-108-
○議長(良知義廣君)
学校教育課長。
○学校教育課長(永井常夫君)
学校におきましては、校長、教頭、管理職と教員の面談が2回、場合によっては3回設けられています。
そこで管理職として教職員の負担あるいは健康面等についてどうであるか、そういうところで例えば教員
が悩んでいること、こういうことで困っているんだ、それについてはこういうふうにしましょうというふ
うなことで意見交換をする。そういうような機会を設けております。そういうような中で、部活動につい
て非常に今、負担を感じているというふうなことを相談の中で出てきたというふうな情報は今のところ入
っておりません。
○議長(良知義廣君)
1番
平口朋彦君。
○1番(平口朋彦君)
当市の話でなくて恐縮なんですけれども、全国的な話でちょっと事例を挙げさせていただきたいんです
けれども、匿名でいろいろなところで、今はネットでいろいろな書き込みとか情報発信ができます。その
中で負担に感じられている教師の皆様から寄せられた声で、部活動で忙しくて授業の準備にまで手が回ら
ない。もっとよい授業をしたい。補習してほしいと言われても、放課後に教える時間すらない。勉強の苦
手な生徒を助けたい。土日も働きづめで心身ともに疲弊し、生徒としっかり向き合って接する余裕がない。
もっと生徒に寄り添いたい。こういった声が我が市ではありません。全国的にこういうふうな声があると
いうことも確かではあります。
そこで、今も当市ではそういった声は聞かれないということなんですけれども、どのような集団であっ
ても、皆が分担している仕事を一人だけ負わないとすれば、その人に対して否定的なリアクションがとら
れるのは容易に想像できます。ここで留意するべきは、そのリアクションに皆が同調してしまうと、個人
を非難してその物事が片づくという嫌いがありますよね。そういったところが目に見えてこない部分でな
いかどうかというのを、これからはちょっとよくよく精査していただきたいと思うんですけれども、その
辺はいかがでしょうか。
○議長(良知義廣君)
学校教育課長。
○学校教育課長(永井常夫君)
部活動につきましては、それぞれの部活の特性において、シーズンというかそういうようなものがあり
ます。確かにシーズン中、大会前については、やはり練習をしておかないと、いざというときに子供がけ
がをしたりということもありますので、そういうところも含めて、練習時間あるいは練習試合等の量がふ
えてくるということは事実です。ただ、学校としても教職員あるいは生徒自身の負担ということを考えた
上で、各部活動ですね、部活動のない日を設けています。基本的には月曜日と水曜日、この二つの日には
部活動は行いません。さらに、大会期間を除いて、基本的には土曜、日曜どちらかは休むようにというふ
うなこともありますし、基本的には夏休み、お盆以降についての部活動というのもしないというふうなこ
とが取り決められております。
また、顧問につきましても、複数の教員が当たるというふうなことでありますので、例えば、小さいお
子さんがいる母親の教員もいます。そのようなことについては、ほかの例えば独身男性と同じようにやれ
ということのほうは、やっぱりその辺は学校の中での理解の中で進められているものだというふうに考え
ております。
-109-
○議長(良知義廣君)
1番
平口朋彦君。
○1番(平口朋彦君)
我が市においては配慮がなされているという現状がわかりました。それは非常によかったと思います。
では、それでもいろいろな複数の顧問で見たりとかしているという中でも、マッチングがとれていない
部分がありますよね。当該スポーツ、スポーツだけに限らず、吹奏楽とかだったら音楽の教諭がいます。
美術でしたら美術の教諭がいます。ただ文化的な活動、茶華道とかそういった部分になると、そういった
経験をお持ちでない方も多いと思うんですね。そういったマッチングがとれていない部分というのは、私
が懸念するところは、小学校とかだったらスポ小とか、クラブチームとか、もっと言うと習い事とか、そ
ういうことを継続してやってきて、中学でいきなり部活動で指導者に恵まれないという可能性があります
よね。事実マッチングとれていないところもある。それでいて、高校に行ってまた専門的な高度な技術指
導を受けれるにしても、自分が望んでそういった野球チームが強いところとか、文化活動が活発なところ
に行ったとしても、小中高というところで連携がとれていない。中学校という12歳から15歳という、すご
いゴールデンエイジに、マッチングのとれていない指導者に当たってしまったというと言い方は悪いです
けれども、ちょっと恵まれなかった場合、その子がひょっとしたら将来メジャーで活躍するだけの潜在能
力を秘めていたかもしれないのに、その3年間がちょっと残念だったねということも考えられると思うん
です。そういった部分は、ではどういうふうにこれから配慮して、是正していこうと思われているか、お
聞かせください。
○議長(良知義廣君)
学校教育課長。
○学校教育課長(永井常夫君)
先ほど教育長の答弁にもあったわけですけれども、部活動の趣旨というものは、学校指導要領に定めら
れているとおり、生徒の心身の成長に資するというところにあります。一概に勝利至上主義あるいは技術
指導のみに偏ったというものではなくて、仲間との連帯感、やり遂げたことの喜び、そういう中で自己肯
定感を導いていく、そういうようなところにあります。そういう中で、確かに指導者として、自分が全く
経験のない部活の顧問を行う、引き受けるということは、かなり教員にとっては厳しいものがあることは
事実です。
ただ、その中で顧問の先生が、教員が、例えばルールブックを読んで、あるいは指導書を読んで、そし
てビデオを購入、個人で購入するわけですけれども、そういう中で自分なりにその競技に対して生徒にも
っともっといい競技をしてほしいという思いの中で打ち込んでいる姿、そういうものがやっぱり子供たち
には非常に大きな影響を与えている、そういう実例も確かにあります。
その中で議員がおっしゃるように、子供たちのもっとこういう指導をしてほしいという要望に全て満た
しているかということについては課題があったり、あるいは顧問の負担という面でも課題があることは確
かにある、ないとは言えないと思います。
そういうふうな中で、今、教育長の答弁の中でも申し上げましたとおり、学校においては必要に応じて
外部指導の方を依頼して、その専門的なところを顧問の教師と連携しながらやっていく。そこで一番大事
なことは、やっぱり部活動の趣旨、それを逸脱しない。そういうところで学校教員との、あるいは専門的
な知識を持った方との連携というものを図っているところであります。
○議長(良知義廣君)
1番
平口朋彦君。
-110-
○1番(平口朋彦君)
お答えいただきました。3点目の質問にも絡むんですけれども、そういった意味で外部指導者をボラン
ティアでお願いをしているという、今も実績があるということなんですけれども、3点目でちょっと国の
ほうの学校教育法の改正を待って推移を見守りたいというようなニュアンスでお話がありました。今現在
実績としてある外部指導者というものは、ボランティアというものもありますし、責任がどこまで負荷で
きるかちょっと微妙なところでもあります。また、外部顧問と違って外部指導者ですと、引率が単独でで
きないというのがあります。そういった意味で、外部顧問、外部指導者の導入を検討していただきたいと
いうことなんですけれども、中央教育審議会が昨年度こういうふうな指針を出したというのも私も調べた
上でわかりました。それでもあえて、先駆けてというわけではないんですけれども、一番初めに当初に市
長に思いをお聞きしました。教育というのは、もっと総合的に子供たちを助けるものだというふうな思い
があるという中で、この施策導入は今後どういうふうになるかわからないんですけれども、それに先駆け
て牧之原市ではやりましょうという考えはないのかどうか、もう一度お聞かせください。
○議長(良知義廣君)
教育長。
○教育長(坪池
洋君)
先ほど申し上げたとおり、課長も申し上げました。いわゆる、どんどんどんどん勝利至上主義、あるい
は、じゃあ文化部であっても、専門的なところへどんどん特化するというようなことではない。基本的に
やっぱり義務教育の中で、もちろん部活動でありますから、例えばスポーツであれば負けてもいいやなん
てことはあり得ないわけで、やるからには勝つために頑張ろうというようなことで、とても大事なところ
であります。
けれども、そういったようなことのために、いわゆる制度としてあえて外部顧問であったり、外部指導
者をどんどん導入しましょうというのを、先導的にやろうというところまでの考えはないというのは事実
であります。ですから、その中で今のところ本市においては十分対応できているというふうな押さえも持
っております。もちろん、じゃあ、それで本当に全く課題がないのかと言ったら、課題はあるよというよ
うなことは課長が申したとおりで、現実に課題があることは確かですけれども、制度を導入するところま
でやらなくてはならないというふうなことは考えておりません。
以上です。
○議長(良知義廣君)
1番
平口朋彦君。
○1番(平口朋彦君)
最初に申し上げました。この質問は、教職員のQOLと子供たちの夢の実現をなす制度ではないかとい
うことを私の見解として申し上げました。今のご答弁ですと、私が思うような答弁ではなかったんですけ
れども、今後いろいろな形で検討を続けていっていただければと思います。外部顧問制度についてはここ
までにさせていただきます。
次、牧之原市制10周年記念事業の総括についてお聞きしました。事業費的なものもお聞きして、当初予
算で1,000万でした。それが決算の認定をまだ経ていないので、幾らかちょっとわからなかったのでお聞
きしたというところがあったんですけれども、この金額がじゃあ改めて妥当であったかどうかをお聞かせ
ください。
○議長(良知義廣君)
政策協働部長。
-111-
○政策協働部長(野村豊道君)
事業費につきましては、市長が答えたとおり全体で1,550万円。この内訳を申し上げますと、市の主催
事業が約1,280万円、市民提案事業が270万円、その合計で1,550万円ということになります。確かに当初
予算の見込みをお話しした中で、全体事業費として1,000万ほどを想定していますというふうに私のほう
からお答えしたことも事実であります。ただ、市主催事業の1,280万円のうち、約700万円弱が国県の交付
金であったり、補助金を活用しております。市の一般財源としましては、提案事業を含めまして、全体で
860万円ほどに今なると想定をしています。決算ではもちろんご報告をいたしますけれども、金額的には
そういう押さえをしております。
その費用対効果という話ですけれども、それは市長答弁の中であったように、市民の一体感を醸成した
り、市の歌を今後使って市民のみんなに歌ってもらうようなことに取り組んでいくというように、将来に
つながる事業がたくさんあったというふうに思っておりますので、効果はあったものと解釈しております。
○議長(良知義廣君)
1番
平口朋彦君。
○1番(平口朋彦君)
何でもかんでもコストパフォーマンスをいうものではないとは思うんですけれども、私がお聞きしたか
ったのは、市主体でやられた部分も大きいですし、成功裏のうちに終わったものも多いです。それ以外の
助成金、補助金をして、皆さんにやっていただいたものが1件につき30万でしたね。この30万で何件かや
っていただいて、残念ながらこういうことを言うのは、ちょっとはばかられるんですけれども、ちょっと
目論見というか、期待にそぐわなかった事業もあったのかなというのが私の率直な意見です。そんな中で、
30万のほうですね、補助金、助成金のほうが30万というほうが妥当だったかどうか、そちらのほうをお聞
かせください。
○議長(良知義廣君)
政策協働部長。
○政策協働部長(野村豊道君)
市民提案事業につきまして、補助要項を定める際に、補助制度でありますので、基本的な市の補助金に
対する考え方の中で、2分の1を上限とするというようなことを考えておりました。それから、全体で
1,000万規模ということで、300万を提案事業に振り分けたいという思いもありましたので、その当時十数
件はあるかなと。全部が30万の上限を想定するものではないという判断の中で、30万くらいが適切ではな
いかということで予算化をしたものであります。
○議長(良知義廣君)
1番
平口朋彦君。
○1番(平口朋彦君)
と言いますのも、私はこの牧之原市制10周年記念事業、もうできる限り多くの方に、何らかの形でかか
わってほしいという思いが当初からありました。この節目を契機として試みた数多くのイベントを通じて、
子供からお年寄りの皆様が、たくさんの市民の皆さんが歴史や文化、地域の魅力を再確認していただけま
したとご答弁にもありました。実際問題、式典に来た、イベントに参加した、補助事業で観覧した、そう
いったもの全て含めて、おおよそでいいです。どれくらいの方がかかわられたのか、概算はどんな感じか、
お聞かせください。
○議長(良知義廣君)
政策協働部長。
-112-
○政策協働部長(野村豊道君)
来場者の集計を想定でしておりますけども、市の主催事業のほうで約7,000人、市民提案事業のほうで
も全体では十数件ありましたけれども、全体で7,000人というふうな数字を把握しております。
以上です。
○議長(良知義廣君)
1番
平口朋彦君。
○1番(平口朋彦君)
来年のことを言うと鬼が笑うと言いますけれども、今後、連綿とこの牧之原市というものは発展し、伸
びて、皆様に愛される市であるはずなんです。20周年記念事業、30周年記念事業、もっと言えば100周年
記念事業だって絶対あるわけで、そういった中で、やはり次回、次はもっともっと多くの方にかかわり合
いを持っていただいて、市を愛する心というのを育んでいただきたいと思います。
その中で、先ほど同僚議員の質問のご答弁にもありました。継続してやられる事業が、市主体の事業が
あるということで2点お話がありました。「ツーデーウォーク」と「キッズタウンまちのはら」ですね。
「キッズタウンまちのはら」のほうに関しましては、国からのお金でやったと思うんですけれども、今年
度はどのように考えて、財政的な面から規模が縮小してしまわないかという懸念もあるんですけれども、
その辺はどうでしょうか。
○議長(良知義廣君)
教育文化部長。
○教育文化部長(杉村明彦君)
キッズタウンについてお答えをいたします。昨年度からこの事業については二つの思いを持ってやりま
した。一つは、子供をこの町で将来、可能性のある町で自分が事業を通じて、この町で足を踏ん張って頑
張ってくんだという思いを子供に持ってもらうこと。もう一つは、子供を育てる市民を育てるというよう
なことで、本当に期待に応えてというと大変申しわけないですが、熱を持って大変やっていただきました。
皆さん終わってから来年に向けてということで、自分たちでどうするかという話し合いと活動が、その翌
日から皆さんスタートをして、現在組織化をするということで準備を進めています。この皆さんに対して、
来年度について皆さんともお話をしているんですが、市の考えとしては、今度はやっていただけるこの団
体の皆さんにある程度主体性を持っていただいて、子供を育てる人になっていただくということで、補助
金制度、そちらのほうに切りかえていきたいというふうに思っています。その旨で現在要項の整備をして
いるところです。
以上でございます。
○議長(良知義廣君)
1番
平口朋彦君。
○1番(平口朋彦君)
では、ツーデーウォークのほうを、ちょっとさらりと時間もないんでお聞きしたいんですけれども、私
も参加させていただいたツーデーウォーク、非常にすてきなイベントだったと思います。当初の目標人数
に達したかどうかというところはまたちょっと別の話なんですけれども、非常にすてきなイベントだった
にもかかわらず、残念ながら市民の皆さんでも存じ上げなかったよという話をお聞きもしております。次
回はどのような形でやっていくのか、また周知徹底というものをどのように考えていくのか、できるだけ
こちらも市内外から参加者を募りたいと思います。お聞かせください。
-113-
○議長(良知義廣君)
健康長寿まちづくり専門監。
○健康長寿まちづくり専門監(辻
良典君)
ツーデーウォークについてお答えいたします。本年度目標を下回る人数だったわけですけ れども、
800人を超す、運営まで含めますと1,000人くらいの規模のイベントとなりました。半数近くが市外から来
ていただいているということで、集客については可能性があるというイベントだと考えております。
ただ今年はどういうふうにやるかということなんですけれども、本年度の1回目の記念大会ということ
でやりましたけれども、市内に実行委員会を組織しまして、諸用の関係団体と役員さんに出ていただいて
運営をしたわけですけれども、実質的になかなかその皆様方、あるいは市民の皆様方にこういうイベント
をやっているという実感が直接的に伝わりにくかったというところがありました。当初は、やはり市外の
方をたくさん集めたいというのがかなりの部分を占めておりまして、外へのPRをかなりしていた経緯が
あります。そうした中で、市民への周知が少しおくれてしまったというところがありまして、最後にいろ
んなところで市民への周知、広報やチラシ配りをやらしていただきまして、参加者は集まったわけですけ
れども、その点も踏まえて少し反省をしております。
次回につきましては、自主的な運営主体をつくりたいということで、例えば商工会の青年部だとか、農
協の青壮年部であるとか、あるいは自主的に歩いている方、歩きたいという方、そういう方に集まってい
ただいた実行委員会、運営組織をつくりまして、市のほうはそちらに経費負担をして進めていきたいとい
うふうに考えておりまして、その目標としては、参加する人が楽しい、あるいはそれに運営する人も楽し
いというイベントとして考えておりまして、本年度の参加人数を超えることを目標に実施をしていきたい
と考えております。
以上でございます。
○議長(良知義廣君)
ここで政策協働部長から答弁があります。
○政策協働部長(野村豊道君)
訂正をさせていただきます。先ほど来場者の問いがありましたけれども、市の主催事業7,000人と言い
ましたけれども2,600でした。申しわけないです、間違えました。
○議長(良知義廣君)
1番
平口朋彦君。
○1番(平口朋彦君)
ちょっと残念な数字になってしまったのであれなんですけれども、ツーデーウォークに関してご答弁い
ただけましたので、そちらのほう、とかくイベントというのは、小さく産んで大きく育てるというのを
私はもうほうぼうで言っているんですけれども、今回せっかくいいイベントが誕生したので、これから大
きく広がりを見せて、牧之原の一つの売りになっていけばいいなと思います。
機運醸成に向けて。機運醸成されたとは思います。ハード的な隔たりというのはいまだにあります。い
ろいろまだ問題も抱えております。しかし、ソフトが機運醸成に果たす役割というのは非常に多いと思い
ます。そういった意味で今回市の歌ができました。市の歌ができて今、浸透しているところなんですけれ
ども、つくりました、CDも配布しました、皆さんにちょいちょい歌ってもらってます、名刺もつくりま
した、歌詞カードもつくりました。でも、これで浸透していくかどうかって、時間がかかるよって、日に
ち薬だよというものでもないと思うんです。今後お金がかからない形で、また市の歌を使ったイベントと
いうものを考えていらっしゃるかどうかお聞かせください。
-114-
○議長(良知義廣君)
政策協働部長。
○政策協働部長(野村豊道君)
市の歌を作成しまして、全体的な機運醸成、一体感には大いに役立てていきたいというふうに考えてお
ります。小学校ですとか、学校関係では歌っていただくようにお願いをしてまいりたいと思います。それ
から、各種のイベントでは区の主催のイベントでしたり、敬老会の主催のイベント等に歌っていただくよ
うにお願いをしていきますけれども、市の歌だけのイベントまでは今のところ考えておりません。
○議長(良知義廣君)
1番
平口朋彦君。
○1番(平口朋彦君)
通常よりも相当安くつくっていただいたすばらしい曲という印象はあるんですけれども、それでもお金
はかかっていますので、決して無駄にしないように、もう徹底的に浸透して、全員が歌えるよ。赤ちゃん
もバブバブで歌えるよくらいまで浸透していただければと思います。それこそが機運醸成につながると思
いますので、その辺をお願いして、最後、図書館建設基金の設置についてのお話をさせてください。
仕分けを明確にしておくことで、他の施設との区分けを行うものができると考えております。このよう
なことから新たな基金の設置を考えていないということなんですけども、実際問題、じゃあ今まで10年間
で図書館建設に資するための寄附をしたいという申し出はありましたかどうか。
○議長(良知義廣君)
社会教育課長。
○社会教育課長(原木哲夫君)
ここ10年間で図書館に寄附したいというのは今まではありませんです。最近の話として、図書館のもの
に寄附したいというお話がございました。ただ、基本的にはまだそちらの図書館のほうの建設の概要とか、
基本構想というものが備わっておりませんでしたので、今回につきましては図書の購入というような形で
寄附をいただいたというのが現状です。
以上です。
○議長(良知義廣君)
1番
平口朋彦君。
○1番(平口朋彦君)
図書の購入というのも大変ありがたい話で、本当にソフトが充実するというのは大事なところなんです
けれども、いかんせんハードがもういっぱいいっぱい、入らないくらいになっているところで、図書の購
入というのもちょっとちぐはぐな話になっているんですね。そういったことで、意味合いで、考えてはお
りませんということでした。ご答弁では考えておりませんということですけれども、できませんという話
でもないと思うんですね。逆にこの図書館建設基金というものが設置されれば、寄附をしていただける方
もひょっとしたらふえるかもしれない。そういう機運を醸成するという意味でも考えておりませんという
ことは今後できる可能性もある。何らかの動きがあれば、つくってもいいよというふうに捉えていいのか
どうかお聞かせください。
○議長(良知義廣君)
教育文化部長。
○教育文化部長(杉村明彦君)
先ほど市長答弁でもありましたように、現在のところは考えておりません。それは、理由として現在基
-115-
金を受け入れる基金の制度があるということです。しかしながら、具体的に図書館の方向性、または事業
計画というのがわかって、それについて需要というんですかね、皆さんの要求があれば、その段階でどう
いう方法が皆さんが一番寄附していただきやすいかということは、当然ながら検討したいと思います。
以上です。
○議長(良知義廣君)
1番
平口朋彦君。
○1番(平口朋彦君)
我が市の社会教育事業の一環の中で、講座『子どもの本』というものがありますよね。そちらのほうに
私も実は参加させていただきまして、函南町の図書館を見学させていただきました。そこで、当局の方と
いろいろとお話を聞かせていただく中で、函南町は本の町、図書館読書推進の町ということで、それを議
会で決めたときから基金を設立した。それから基金を積み上げていって10年くらいかかったという話なん
ですけれども、今現在、公共施設マネジメントの中で、新・増館は厳しいだろう。既存施設を利用してと
いうことで、財政的には函南ほどの巨額なお金がかからないにしても、でも、財政的なものを考えると時
間はある程度かかってしまうのかなと思います。そういった意味で、この機運を減速させないために、こ
の基金というものをできれば考えておりませんではなくて、できれば前向きに考えていただきたいと思い
ます。そういった意味で、他市町の図書館建設基金の状況と踏まえて、なぜ前向きに検討できないのかど
うか、その辺も踏まえてお話を聞かせてください。
○議長(良知義廣君)
教育文化部長。
○教育文化部長(杉村明彦君)
先ほどの話のとおりで、自分の説明がもし至らなければあれですが、現在基金がないということではな
くて、受け入れる基金の制度がもうとにかくあると、再三になりますけれどもあります。ですから、受け
入れる基金の制度がないということではないということだけはまずご理解いただいた上で、その上で先ほ
ど申しましたように、それであっても、もうちょっと例えば図書館の名前を明確にしたような基金のほう
が、寄附等についてしやすいという声が上がれば、そのことについては当然検討をしてまいります。現在
のところ、先ほども言いましたように、アセットマネジメントも進んでおりますので、その時期というの
はそんなに遠くないなと思っていますが、現段階で新たな基金をここでつくるとかということについては、
答弁のとおりということでお願いしたいと思います。
○議長(良知義廣君)
1番
平口朋彦君。
○1番(平口朋彦君)
12月の定例会で市長と1時間図書館について喧々諤々させていただきました。この間も草谷桂子先生と
東宏乃先生というお二人の碩学の対談の場で、市長も出席されて、私も出席させてもらいました。そこの
寄せ書きで市長が前向きな寄せ書きをされたのは私としても非常にありがたいですし、力強いですし、今
後に期待が持てました。図書館建設の機運というものを減衰させないように、今後も皆様方にはよろしく
お願いしたいということを最後に述べさせて、私の一般質問を終わらせていただきます。
○議長(良知義廣君)
これで、1番
平口朋彦君の一般質問を終わります。
ここで暫時休憩といたします。会議の再開は午後1時といたします。よろしくお願いします。
-116-
〔午前
11時55分
休憩〕
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
〔午後
1時00分
再開〕
○議長(良知義廣君)
引き続いて会議を開きます。
次に、15番
中野康子君。中野議員につきましては、一問一答方式で行います。
〔15番
中野康子君登壇〕
○15番(中野康子君)
通告に従い、市長、教育長並びに関係部長にお伺いいたします。牧之原市まち・ひと・しごと創生総合
戦略、絆と元気が創る幸せあふれみんなが集うNEXTまきのはら。大変心地よい言葉が踊る牧之原市の
総合計画にうたわれております重点プロジェクト五つのうちの一つであります宝こども育成プロジェクト
の推進についてであります。
総務省が先月の26日公表いたしました国勢調査の速報値によりますと、日本の総人口は1億2,711万
47人、減少率0.7%、1920年の調査開始以来初めての総人口が減ったとのことであります。安心して子供
を産み育て、子供が健やかに成長できる社会の実現に向けて、市民の皆さんはもちろん、企業、団体とも
連携を図りながら、今までも少子化対策の推進に取り組んできたと承知いたしておりますが、結果的には、
少子化の流れに歯どめをかけるまでには結びついておらず、厚生労働省が公表した平成20年から24年、人
口動態、保健所、市区町村別統計の合計特殊出生率を拝見すると、全国平均1.38、県平均1.53に対し、牧
之原市は1.52と全国平均は上回るものの、県内順位20位と年々下がり続ける状況が続いております。
今回、市が策定した総合計画の計画目標値は、平成31年度に1.70を目指すとのことであります。大変厳
しい数字ではないかと思いますが、目標値の達成に向かってともに頑張っていきたいと思います。
このような少子化の進行は、子供同士での遊ぶ機会が少なくなり、子供の自主性や社会性といった面に
も影響をもたらすほか、出生数の減少などによって生産年齢人口も減少していくため、経済成長、さらに
は地域の活力の低下にもつながるなど、さまざまな面でのマイナスの影響が懸念されるところであります。
子供を産み、育てやすい環境づくりのため、結婚、妊娠、出産、育児の切れ目ない支援と地域で子育て
を支える仕組みをつくるとともに、幼稚園、保育園、学校、地域、家庭、企業、行政の縦横の連携による
オール牧之原体制で取り組むとのことでありますが、市が目指す子供を産み育てやすい環境だと感じる市
民割合70%の達成目標は大変難しいと思います。目標達成のためには、少子化の状況、その影響、支援策
などについて、市民の方々の理解を深め、協働していただくことが必要不可欠なことだと考えます。
以下お伺いいたします。1点目です。少子化対策の主要な柱、施策はなんでしょうか。また、少子化問
題について、市民の理解を深め、協働していく、協働していただくための普及啓発への取り組みをどのよ
うに進めようとされておりますでしょうか。
2点目です。女性活躍推進法にうたう女性の社会貢献と少子化問題との関連についてはどのような見解
をお持ちでしょうか。
3点目です。国は28年4月から病児保育を充実するため、施設不足を解消し、親の育児と仕事の両立支
援につなげるとのこと。以前私はその必要性を提案した経緯があります。施設の採算、利用率等の課題は
あるものの、取り組むことについてのご所見を伺います。
以上お伺いして、一旦質問を終わります。
○議長(良知義廣君)
答弁を求めます。西原市長。
-117-
〔市長
西原茂樹君登壇〕
○市長(西原茂樹君)
中野議員にお答えをいたします。初めに、宝子ども育成プロジェクトの推進についてのうち、少子化対
策の主要な施策と普及啓発についてであります。
宝子ども育成プロジエクトでは、「子供を産み育てやすい環境づくり」を目標とし、結婚、妊娠、出産、
育児の切れ目のない支援と地域で子育てを支える仕組みづくりに取り組むものとしております。
市では、情報発信を目的とした「まきはぐ」、育児に対する自信づけ、スキルの提供として子育て支援
セミナー、地域で子育てを支える仕組みづくりとしてファミリーサポートセンターの開設等を平成28年度
に実施してまいります。
これらの事業により、子供を産み育てやすい環境づくりを図り、結婚、妊娠、出産、育児に迷われてい
る方、不安をお持ちの方への後押しができればと考えております。
また、少子化問題に対する市民の理解、協働への取り組みについては、先ほど申し上げましたファミリ
ーサポートセンターの開設を予定しております。ファミリーサポートセンター事業は、地域における育児
の支援を受けたい人と育児の支援を行いたい人をマッチングし、子育てを地域の人たちで支える仕組みで
あります。
他市町のファミリーサポートセンターの開設にかかわった有識者からは、「センターの開設後、地域の
子育て環境を底上げしている」との情報もいただいており、センターが地域で支える協働子育てに発展し
ていければと考えております。
そのほかの啓発につきましては、従来からの広報、市ホームページや各種事業の開催案内などに加え、
平成28年4月から運用する牧之原市子育て連携支援システム「まきはぐ」を活用してまいります。また、
「まきはぐ」の掲載内容につきましては、子育て世代の方々の意見を参考に、必要とする情報の充実を図
っていきたいと考えております。
そのほかの事業としましては、独身の男性・女性を対象に、出会い、恋愛、そして結婚に対して積極的
に臨むことのできる若者への意識改革を目的に男子力・女子力アップスクール事業を実施してまいります。
若者が牧之原市に定着し、さらに新たな家族形成へとつながることを期待しております。
次に、女性活躍推進法と少子化問題についてであります。出産は女性のみが可能であり、女性の社会に
おける活躍が進むことにより、少子化に影響が出る可能性は否定できないと考えております。しかし、昨
今の少子化の要因には、経済的理由による結婚機会の逸失や晩婚化、妊娠・出産の放棄なども挙げられて
います。このような状況下で、女性の活躍に対して企業が取り組み、対策や女性の活躍を公表することに
より、将来の雇用や経済的不安などが解消され、結婚、妊娠、出産へつながると考えております。
市といたしましては、「子供を産み育てやすい環境づくり」ということで、若者が結婚について前向き
に考え、女性が安心して出産できる環境、出産後、職場に戻りやすい育児環境づくりや少子化問題の軽減
につながるよう取り組んでまいります。
次に、病児保育の取り組みについてであります。まず、病児保育の施設についてでありますが、静波保
育園を初め、平成20年度以降に建設した4園につきましては、通常使う保育室とは別に病児保育室を設け
ております。しかし、現在、病児保育事業を実施している園はなく、保育中にぐあいが悪くなった園児を
休ませる場所として使用しているのが実情であります。
病児保育事業実施のためには、専任の看護師を確保する必要がありますが、地域的に看護師不足の状態
にあること、また年間を通した安定的な需要が見込めない中で、採算性をどのように考えるかなど、さま
ざまな課題があります。
-118-
今のところ利用対象者と思われる方からの具体的な相談がほとんどなく、実際の需要がどの程度である
かつかみかねている状況ですが、ニーズ調査では、就学前の児童を持つ保護者の3分の1の方から、制度
があれば利用したいとの回答をいただいています。そうした潜在的なニーズへの対応や緊急的な受け入れ
を行うため、子ども・子育て支援事業計画に掲げる平成29年度開設を目指して、今後各方面と検討を重ね
てまいります。
○議長(良知義廣君)
15番
中野康子君。
○15番(中野康子君)
再質問いたします。大変難しい問題で、どこの各自治体も少子化について答えがない中、いろんな取り
組みをしようということで頑張っております。牧之原市も今年度、宝子ども育成プロジェクトの推進につ
いて、さまざまな取り組みをしようということで、新規事業もたくさんある中でありますけれども、重複
したりする部分があろうかと思いますけれども、再質問いたします。
牧之原市の合計特殊出生率は、昭和58年から62年の調査では1.84で県下で2位。それで、次の調査では
2番が3回続いて、その後9位、12位、今回が先ほど言いましたけれども、1.52の20位と、ここ10年で急
激に落ち込んでいます。その原因を分析解明することが先決で、何を出すべきかの大きな糸口になるかな
というふうに思っているんですけれども、牧之原の落ち込みが激しい原因というのは、どこにあるのか考
えたことがおありでしょうかしら。
○議長(良知義廣君)
健康福祉部長。
○健康福祉部長(大石
朗君)
平成26年度に第2次総合計画及び子ども・子育て支援事業計画を策定する際にアンケート調査等をし、
現状分析をした際には、一つには本市は東日本大震災以降、自然減よりも社会減による人口減少が大きい
というようなこと。特に20歳代後半から子育て世帯の転出人口が大きいこと、あるいは周辺市町がここ数
年合計特殊出生率が若干回復しているのに対して、牧之原市は横ばい状況であるよというような、そんな
分析をした事実はございます。
以上です。
○議長(良知義廣君)
15番
中野康子君。
○15番(中野康子君)
非常に難しくて、先ほども答弁の中にも少しありましたけれども、女性の労働力が高まると出生率は下
がるというふうに言われています。日本の少子化の原因は、晩婚化、非婚化、結婚をしない人がふえて、
晩婚化が問題となっています。これは大変大きな課題なんですが、社会の仕組みをどのように変えていく
のかというのが今問われております。それぞれの市町村でできることを探して、施策に盛り込んでいくこ
とが必要ではないかというふうにある方が言っておられたんですけれども、そういった意味で、配偶率を
高めるような、先ほど市長答弁の中にありましたけれども、結婚しない人、お見合い作戦みたいな形をす
るというふうなことを言われていましたけれども、そういったことの中で、やっぱり若年女性の結婚を高
めるような、魅力ある男性をつくると言ったらおかしいですけれども、やっぱりすてきな人はみんな結婚
していると若い人は言うんですよ。それだとやっぱりだもんだから、男女がともに育つようなそういった
施策みたいなものを盛り込んでいくようなことって、やっぱり考えていかないといけないかなと思うんで
すけれども、どのように考えていますでしょうか。
-119-
○議長(良知義廣君)
健康福祉部長。
○健康福祉部長(大石
朗君)
非常に難しい課題で、市長の答弁にありましたとおり、一つには、男子力アップ・女子力アップスクー
ルというようなものを通じて、魅力ある人づくりを進めているということであります。魅力ある男性づく
りというのは、行政としてこれという手段はなかなか難しいと考えております。
以上です。
○議長(良知義廣君)
15番
中野康子君。
○15番(中野康子君)
魅力ある男性、魅力ある女性をつくるということは、魅力ある地域をつくるということにもつながって
いくんだというふうに思います。ここで合計特殊出生率が高い長泉町と裾野市で共通していることという
のは、やっぱり住民の満足度、子育てママのサポート体制の充実というようなことが挙げられています。
そういうことで、子供を産み育てやすい環境づくりのため、結婚、出産、育児の切れ目ない支援を掲げて
牧之原市もいるんですけれども、子育てに対する不安や悩みが多くなる傾向が見られるんですけれども、
出産から1歳までの間におけるサポート体制というのは、どんなことがされておりますか。
○議長(良知義廣君)
健康福祉部長。
○健康福祉部長(大石
朗君)
出産から1歳くらいまでの方に対するサポート体制としましては、子育て支援セミナーの開催が一つあ
ります。セミナーとしましては、ベビープログラムとか、ノーバディーズパーフェクト、あるいはウエル
カムベビーというような名前で、いろいろな講座を開催しております。
あと、その年代のお子さんをお持ちのお母さん方に対する支援は、子育て支援センターでの支援という、
そこら辺が中心でございます。
以上です。
○議長(良知義廣君)
15番
中野康子君。
○15番(中野康子君)
やっぱり行政が中心になってやっているんですけれども、裾野市なんか、長泉町だったかな、この出生
率が高いところの人たちというのは、子育て中のママライターって、ママラッチと言われている人たちが、
20代から30代のママたちが、結局子育て中の情報がいろんな部分で欲しいものだから、自分たちで歩いて、
そして企業、店舗、事業所の魅力を取材して、行政にかわって発信しているんです。行政に頼らない、自
分たちのことは自分たちでやっていこうという意識が、こういうことにかかわり合いながらやっていくこ
とで芽生えたという女性の声をお聞きしています。それで、牧之原の宝こども育成プロジェクトの中に、
子育て支援連携システム導入事業というのが28年度から予定されていますが、これがこういうのに当たる
のかなというのをちょっと感じたんですけれども、その辺はいかがでしょうか。
○議長(良知義廣君)
健康福祉部長。
○健康福祉部長(大石
朗君)
子育て支援連携システムは、ご存じのとおり「まきはぐ」という名前で、スマホとかパソコン等に保健
-120-
センターとか、子育て支援事業とか、保育園あるいは小中学校からの情報等を提供していくと。あと、ご
自身のお子さんの健診歴とかそういうことが確認できるそういうシステムでありますので、裾野市等のマ
マラッチという事業も新聞で拝見したことがありますけれども、ちょっとそれとは直接は違う、内容が違
うと思います。
以上です。
○議長(良知義廣君)
15番
中野康子君。
○15番(中野康子君)
やっぱり民間の方たちにこういう活動をしていただいて、本当に行政にかわって身近な情報を子育て中
の方々に配信していただくという事業も大切だと思うんですよ。それで、こういう人たちを育てることが、
いずれ牧之原市の魅力あるまちづくりのほうにつながっていくのではないかなというふうに考えますので、
またそんなことも考えていただければ大変ありがたいというふうに思いますが、いかがでございましょう
か。
○議長(良知義廣君)
健康福祉部長。
○健康福祉部長(大石
朗君)
また、裾野市さんのほうのどんな活動をされているか調査等をさせていただいたり、検討していきたい
と思います。
○議長(良知義廣君)
15番
中野康子君。
○15番(中野康子君)
女性活躍推進法が成立いたしまして、子育て期の25歳から44歳の就業率が70.8%に上がっている一方、
女性の就業率が先ほど申し上げましたけれども高くなると出産率が下がるというふうに言われています、
下がるという数値があります。一億総活躍社会と言われているんですが、一億総活躍社会と現在の出生の
問題と今の世界では矛盾しているということを県立大学の鬼頭先生、大学長が言っていらっしゃるんです
けれども、私、まさにこれはそのとおりだというふうに思います。
男女共同参画から30年くらい、本当に私たちも男女共同参画ということを言って、頑張って女性をいろ
んなところで活躍していただくようなこともいろいろやってきましたけれども、今、女性を外へ外へと押
し出して、社会参加するようになってきています。
そういった中で、ゼロ歳から3歳って、どんなに愛情をかけてもかけ足りないくらい子育てに向き合う
ことが大切な時間だと思います。三つ子の魂百までもというくらい、一番大切なこの時期をゼロ歳から預
ける。それで、いろんな社会の体制が整われて最近きています。そういった中で、子供は物を言わない、
当たり前としてそれを預けられることが当たり前としてそういう中で育つ。それで、いっぱい愛情をかけ
てもらう。私たちの世代の中では、本当にばかみたいに愛情をかける時期だというふうによく言ったんで
すけれども、そういうような愛情をかけていない子供たちが、今の社会の中で登校拒否になったりという
ような社会的な問題を起こしているというふうに、私たちの仲間の中ではそういった議論がよくされてい
るんです。しかし、結局、一億総活躍社会と言って、いっぱい女性を外に出すその制度ができたことは大
変ありがたいんですけれども、一方でそういうことも考えて私たちはいます。
それで、育児休暇をしっかりとって、そして、子育てするようなことを応援するようなサポートができ
ないかなというふうに思っていますけれども、どこでお答えいただけますでしょうか。
-121-
○議長(良知義廣君)
健康福祉部長。
○健康福祉部長(大石
朗君)
市長の答弁にもありましたとおり、女性の社会進出が出生率に全く影響しないということはないという
ことでございますけれども、ただ女性活躍推進法の中では、そのこと以上に、長時間労働の問題とか、そ
れから企業における男女の役割分担の意識の見直しなどによって、女性が働きながら子供を産み育てやす
い環境が整備できる、整備しなければならないとこううたわれております。それに向けてワークライフバ
ランスの問題等、市においても企業への啓発等していく必要があるかと考えております。
以上です。
○議長(良知義廣君)
15番
中野康子君。
○15番(中野康子君)
本当に大きな課題で大変なんですけれども、結局、育児をしている間に、本来なら3年くらいしっかり
休んでから仕事に戻れればいいんだけれども、以前の仕事がさっぱりわからなくなってしまうというよう
なことで、結局は早目早目に職場に戻るような、今、公務員でさえもそういうような形で、1年とらない
まま戻るというような方が大変ふえております。
ある年齢になったら限りなくサポートできるような体制、もう一度社会に復帰できる体制が必要ではな
いかなというふうに思います。もうそういう体制ができていれば、安心して子供を育てられると思うんで
すけれども、そういった体制づくりというのは施策に盛り込んでいくということは難しいでしょうか。
○議長(良知義廣君)
健康福祉部長。
○健康福祉部長(大石
朗君)
企業における雇用の問題等だと思いますので、市としましては、そういう制度の必要性を国に求めてい
くことと、市内の企業により女性が働きながら子供を産み育てやすい就業環境の整備を求めていくという
ことだと思います。
○議長(良知義廣君)
15番
中野康子君。
○15番(中野康子君)
ドイツでは35歳からの新しい出発という、そういった州と行政がやっているんです。それは子供を育て
終わってから、35歳くらいになったときに、職場に復帰できるように6カ月間前の職場でやっていた仕事
がそのまま続けられるように、州が応援して、そして、女性を職場に戻しする率先力となれるような体制
をとるようなことをしております。
これは大変市でやれというのは難しいですけれども、先ほど部長がおっしゃってくださったように、や
っぱり企業なんかにも働きかけをしていただいて、ぜひとも育児をしている間にも、安心して子育てがで
きるような、そんな体制がぜひとれたらいいなというふうに思います。家族がきちんと確立できてこそ、
社会が確立していると言えると思いますので、家族の体制の中でやっぱりきちんとした安心して子供を育
むような体制というのは必要ではないかなというふうに思いますが、いかがでございましょうか。
○議長(良知義廣君)
健康福祉部長。
-122-
○健康福祉部長(大石
朗君)
すみません、しっかりした家族制度がまず必要だということで、子育て支援課のほうでも家庭児童相談
室等を設け、そうしたことに相談に乗っているということでございます。
○議長(良知義廣君)
15番
中野康子君。
○15番(中野康子君)
子供を育てている中で、いろんな方から言われることは、子供を持つ前の教育の必要性を感じている。
子育てをしている人たちに光が当たらないということをよく私自身も思っていますけれども、今いろんな
自治体では、中学生や高校生や大学生に地域の魅力を伝えていくような事業を行っています。可児市だと
か、神戸市の長田区だとかは、高校生や大学生が中心になって、ふるさとのよさを小さいころから学んで、
卒業してから自分の住むところに帰ってくるようなことを行っている事業なんです。グランドワーク三島
の渡辺豊博さんなんかも、若者にふるさとに帰れという事業を盛んにやっています。こういうようなこと
って、突如、大学に行くようなころになってやるのではなくて、やっぱり中学生くらいからこの地域って
すばらしいよって、ふるさとってすごいいいところだというようなことを学ぶところが、親から伝え聞い
たり、隣近所から伝え聞くことはあっても、なかなか学校の中でそういうことってはないかなというふう
に思うんですけれども、そういう部分では教育文化部のほうではいかがでございましょう。すみません。
○議長(良知義廣君)
教育長。
○教育長(坪池
洋君)
いつも中野議員さんからいろんな質問にかかわって、教育委員会のほうへ学校教育の部分までいつも指
摘していただいて、学校教育で取り組んでいる中身をこの場で話をさせていただくという、大変ありがた
く思います。ありがとうございます。
今、ふるさとのよさを理解をさせるという大切さ、中学とか、高校とか、大学という話がありましたけ
れども、むしろさらにその以前の小学校くらいから、やっぱりとても大事なことであろうと考えます。そ
れは、ふるさとの、故郷を愛する、ふるさとを愛する。その前にやっぱり家族を愛する、自分を愛する、
周りの友達を愛する。全てそうしたこととの絡みの中でやっぱり教育が行われていくということはとても
大切なことだと思います。その中でふるさとを愛するということに特化して考えても、まずはやはり自分
たちの地域、特にここで考えれば牧之原市のことについてよりよく知る。そして、そのことをいろいろ考
えるということがとても大切なことであろうと思います。
実際に学校の授業の中でも取り組んでおりますし、その大切さについては理解をするというような形の
教育が教科の中でも行われますし、総合的な学習の時間という、そういう授業でも行われますし、いろん
な形の中で取り組んでいるというのが実態であります。
○議長(良知義廣君)
15番
中野康子君。
○15番(中野康子君)
大変ありがたいです。少子化対策の突破戦略というのをあちこちで掲げてやっていますけれども、やっ
ぱり若い人を自分の住む地域のよさをしっかりと教えて、そしてまた戻ってくる、そして、自分の地域っ
てすばらしいと思えるようなことを広げていくということが、すごく大きな戦略になるというようなこと
を私自身も思っていますので、そういったことをご認識させてくださる教育長のお話の中で大変ありがた
いというふうに思いました。これは小学校、中学生、小さいころからのそういったふるさとを愛する心と
-123-
いうのはとても大事だなというふうに思っています。
それから、宝こども育成プロジェクトの中で、病児保育のことを先ほど、病児保育は利用者が少ないか
ら、でも、アンケートをとったら利用したい人もかなり、3分の1ですか、あったということですけれど
も、やっぱりなければわからないですよ、病児保育って。やっぱり病児保育と病後児保育というのは、病
院や保育所などに専用スペースや専用施設を設けて看護師や保育士さんが対応する。これだから病児保育
のほうも病後児保育も体制は同じなんです。なものだから、病後児保育はやるけれども病児保育はやらな
いのではなくて、お医者さんがいないからではなくて、榛原病院の一角でもいいではないですか。前にそ
んな話をしたような気がするんです。常時病院には医師も看護師もいるわけで、どこかそういうところを
お借りしてやるというようなことはできないでしょうか。
○議長(良知義廣君)
健康福祉部長。
○健康福祉部長(大石
朗君)
病児保育も病後児保育も、看護師と保育士の両方が必要であるという点は同じであります。榛原病院等
に看護師さん等はいるわけですけれども、どうしても現在の看護師不足の中で、本来の病院業務にも看護
師が不足しているような状況の中で、こういった病児保育、病後児保育に看護師さんを回せるかどうかと
いう問題もあるかと思います。
病児・病後児保育については、もう一つ制度の中で、訪問型の病児・病後児保育というのがあります。
これですと、いわゆるベビーシッターのようなイメージですけれども、この場合には、看護師でなければ
ならないということはなく、ある一定の研修を受けた保育士等でも務まるというようなこともございます。
ただ、その場合も市がやると、国・県からの補助金制度はないけれども、民間がやると国と県で3分の1
ずつ、それに市が3分の1上乗せして事業実施できるというようなメニュー もありますので、今後子ど
も・子育て支援事業計画の中では、平成28年度にできれば開設したいというふうな計画になっております
ので、それに向けて各方面と協議したいと考えております。
以上です。
○議長(良知義廣君)
15番
中野康子君。
○15番(中野康子君)
私も言っていることは本当に矛盾しているんですよね。一億総活躍社会というのがあって、女性の就労
をすごく促す半面、子供の教育を中途半端にしてしまうのではないか。だから、もっと充実させたほうが
いいとか、自分で言っていてもすごく矛盾は感じながらやっているんだけれども、今の社会ってそういう
社会なものだから、行政で体制ができるようなことはやっぱりしていかなければいけないのかなと思いな
がら質問をしています。
それで、この病児保育でも病後児保育でもそうなんだけれども、市だけで考えるのではなくて、やっぱ
り同じ施設が地域全体の病児を預かる拠点化みたいな形で考えていったらどうかなというふうに思うんで
すけれども、その点はいかがでしょうか。
○議長(良知義廣君)
健康福祉部長。
○健康福祉部長(大石
朗君)
病児・病後児保育についてですと保育園等でもできますし、病院とか、あるいは開業医さん等でも、そ
ういうところでやられている全国的な例が多いわけですけれども、当然やる際には市内で1カ所拠点化し
-124-
て実施していくということになると思います。今後の検討だと思っております。
○議長(良知義廣君)
15番
中野康子君。
○15番(中野康子君)
最後といたします。やっぱり少子化問題もさまざま課題があって、我が市でも宝こども育成プロジェク
トの推進に向けてさまざまなプログラムをつくってくださっています。そういった中で、今どんな少子化
対策戦略突破会議とかというのに出ても、最終的に言われることは、その地域の特性をそれぞれの市町村
が出すことですというふうな結論なんです。だものだから、なおのこと、みんなで知恵を絞って、少子化
対策に当たって人口減をとめたいなという思いがあって、できることは市民もみずから自分たちの手でで
きることをやっていこうという、そういった意識の盛り上げになってくれたらありがたいという思いで質
問をいたしました。
以上です。ありがとうございました。
○議長(良知義廣君)
これで、15番
次に、14番
中野康子君の一般質問を終わります。
大石和央君。
〔14番
大石和央君登壇〕
○14番(大石和央君)
午前中の一般質問の中にもありましたけれども、防災対策ということでありますけれども、まさにあし
たで東日本大震災から丸5年ということ。そして、福島第一原発事故からも5年ということであります。
こうした中で、昨日高浜原発に対して、大津地裁が運転差しどめを決定したということであります。この
判決、原発直接利害関係のない住民に寄り添うそういう判決というふうに私は評価をしています。このよ
うな判決を聞きながら、やはり私たちの営みといいますか、暮らしは本当に安全・安心でなければならな
い。これが第一だというふうに改めて考えざるを得ません。
その上で、きょうの一般質問、地方創生ということで、まず質問をしていきたいというふうに思ってお
ります。国は平成28年度においても、まち・ひと・しごと創生事業費について、前年度に引き続き1兆円
規模を確保したと言います。これまでに私は地方創生、人口減少社会について質問をしてきております。
今回は市の総合計画や総合戦略を実施する中で、市が本当に必要な施策に事業費を有効活用できるのかと
いうことでありますけれども、私のこれが問題意識であります。
先日、議会研修会が開催され、「人口減少時代のまちづくりのヒント」と題して、牧瀬
稔氏の講演が
ありました。職員も多数参加されました。牧瀬先生の人口減少を克服する視点という切り口も理解すると
ころでありますけれども、私は別の角度からいま一度地方創生について質問をいたします。
まず、1点目でありますけれども、総人口が減少する中で、自治体間での人口の奪い合い、施策競争に
陥っているというふうに私は感じますが、市長はどのような認識をお持ちなのかということをお伺いをい
たします。
2点目に、人口が減少してもみんなが幸せになる仕組みややり方が必要ではないかというふうに考えま
すけれども、その点についても伺います。
3点目に、昨年、全国8自治体が「ふるさと住民票」の提案を行いました。簡単に説明しますと、住民
登録していない市外の人で、例えば牧之原市に関係を持ちたいと考えている人に、ふるさと住民票を発行
してまちづくりに参加してもらう。あるいは必要なサービスを提供する制度であります。地方分権推進の
視点からも検討したらどうかということを提案をしたいというふうに思います。
-125-
次に、保育園の民営化についてであります。公共施設最適化プロジェクトにおいて、自治基本条例推進
会議で公共施設のマネジメントの施設分類別の方向性等が議論されてきました。公立保育園及び幼稚園の
統廃合や民営化については、先の常任委員会合同協議会においても、健康福祉部から計画の説明がありま
した。牧之原保育園を除く市内の公立保育園の民営化案ということでありますが、非常に私としては唐突
感が否めないということであります。
そこで、まず1点目に、本計画は公共施設マネジメントのほかにどのような経緯で検討・計画されたの
かお伺いをいたします。
2点目に、民営化のメリット、デメリット及び官民の保育士の年収比較についてお伺いをいたします。
3点目に、行政の保育園の責務についての見解を伺います。
次に、2件目といたしましてTPP問題についてであります。昨年のTPP大筋合意を受け、先月には
TPP協定の署名式が行われたところであります。これから国会承認と関連法案の成立が必要であります
けれども、関連11法の改正事項を一括した法律案が衆議院に提出されたと報じられているところでありま
す。政府は承認と法案成立を5月中に成立させたいとしております。なぜ急ぐのか。TPPについてはさ
まざまな問題が指摘されているところであり、農水業生産者や市民生活へさまざまな悪影響を及ぼすこと
を懸念をいたします。
また、国会における2013年の決議は、米や牛、豚肉など、農業の主要5項目について政府に保護を求め
たものであります。しかし、一部で関税の削減、撤廃が決まりました。TPP交渉は非公式で大筋合意内
容も全容はわからないわけであります。これでは国民に対して空手形ではないのかというふうに私は懸念
をしているところであります。そこで、TPPの影響についてお伺いをいたします。
1点目に、市長はTPP協定をどのようにご認識されているのかお伺いをいたします。
2点目に、TPPの影響額をJA静岡中央会は最大257億円、静岡県は約49億円減少すると試算してい
るところであります。市への影響額は幾らでしょうか。
3点目に、影響は避けられないと思いますが、市としてのどのような対応策を検討するのかお伺いをい
たします。
次に、食の安全についてであります。TPPにより例えば成長ホルモン剤使用の輸入牛肉や食品添加物、
遺伝子組み換え農産物や加工品輸入がさらに緩和され、食の安全が脅かされると言われております。
そこで1点目に、国だけに任せるのではなく、市民の健康を維持するためにどのような対応をするのか。
2点目に、学校給食への影響についてどのように考えるのかお伺いをいたします。
次に、ISD条項についての見解をお伺いをいたします。ISD条項とは、多国間における企業投資家
と政府との賠償を求める紛争の方法を定めた条項のことであります。輸出企業にとって相手国に輸出を妨
げるような法律や規制など、企業利益が損なわれると判断された場合は賠償を求められる内容であります。
例えば、日本の場合ですけれども、農業への補助金、これも対象になるとも言われておりますけれども、
そのようなISD条項についての見解をお伺いをするところであります。
壇上からでは以上です。
○議長(良知義廣君)
答弁を求めます。西原市長。
〔市長
西原茂樹君登壇〕
○市長(西原茂樹君)
大石議員にお答えをいたします。初めに、地方創生についてのうち、総人口が減少する中で自治体間で
の人口の奪い合いに陥っていると思われることに対する認識についてであります。
-126-
地方創生は、地方の活力を取り戻すことによって、人口減少などへの対策を行うものであり、都会に集
中し過ぎた人口を地方へ移動させ、人口バランスをよくするというものであります。
自治体間で人口の奪い合いになるという側面は否めませんが、活力を取り戻し、魅力ある地域をつくり
出すということによって、人口の減少を食いとめるという「まち・ひと・しごと創生総合戦略」は、市民
にとって住みよい地域を実現することでありますので、積極的に推進するべきものと認識しております。
次に、人口減少してもみんなが幸せになる仕組みとやり方が必要ではないかについてであります。本市
の総合戦略においても、人口減少を前提として、活力ある住みよい地域をつくり出すことを目指しており
ますが、議員ご指摘のとおり、人口減少社会の中でみんなが幸せになる仕組みをつくることが必要だと考
えております。
重点プロジエクトとして進めている公共施設マネジメントでは、人口減少社会における最適な施設のあ
り方を検討しており、地方創生の交付金事業である地域における住民主体による元気な高齢者創出モデル
事業では、地域の方々みずからが住みよい地域をつくり出す仕組みづくりを行っております。このような
仕組みにより、人口減少社会においてもみんなが幸せになる仕組みづくりを進めてまいりたいと考えてお
ります。
次に、ふるさと住民票についてであります。牧之原市の出身の方、ふるさと納税をされた方、牧之原市
を訪れた方などに、牧之原市をふるさととしての強い愛着を持っていただくためには、ふるさと住民票を
初め、さまざまな手法が考えられますが、牧之原市では合併以降、首都圏等における本市出身者の皆さん
との交流や「まきのはら大使」の委嘱など、人的ネットワークの構築を行うとともに、それらのネットワ
ークを活用して、市のPRや各種事業への協力もしていただいているところであります。
今後におきましても、これまで構築してまいりました本市出身者の皆様との連携をさらに深め、新たな
人的ネットワークを広げていくことが大事だと考えております。ふるさと住民票につきましては、課題や
コスト、効果などについて調査検討してまいります。
次に、保育園の民営化についてのうち、どのような経緯で検討・計画化されたかであります。公立保育
園の運営費につきましては、平成16年度に国の三位一体改革により国庫補助が廃止され、一般財源化され
ました。また、施設整備費についても平成18年度に同様となりました。
これを受けて、行政コストの削減を目的に、公立保育園を民営化することが全国的な流れとなり、牧之
原市においても平成20年度から2年間をかけて検討を行い、静波保育園を初めとする3園を指定管理に移
行したものであります。
今回の計画はそれを引き継ぐもので、市の総合計画においても民営化を検討すると規定しており、子ど
も・子育て支援事業計画においては、27年度に民営化実施計画を策定するとしております。
なお、常任委員会合同協議会において説明したものは、たたき台となる案であり、今後さまざまな方面
からご意見をいただき、検討を進めて正式な計画にしたいと考えております。
次に、民営化のメリット、デメリットなどであります。民営化のメリットとしては、保育所の運営や施
設整備に対し国庫補助があり、市の財政負担が軽減されることや、公務員定数の抑制が図られること、そ
のほか保育サービスの面で延長保育の実施などに柔軟な対応ができることが挙げられます。
一方、デメリットとしては、切りかえ直後の保育士の入りかえによる子供への負担や、切りかえ時の業
務負担が大きいことなどが一般的に言われています。これにつきまして、本市では指定管理に移行する前
に引き継ぎ保育を行い、保育士や保育方針の継続性を保つことで、大きな問題もなく円滑な移行が行われ
てきたと考えております。
官民の年収の比較についてでありますが、民間法人の職員給与については、詳細は承知しておりません
-127-
が、一つの指定管理園の総人件費を、市が直営で運営したと仮定して試算したものと比較してみますと、
指定管理園の給与は市の職員給与の9割程度であると推察されます。
次に、行政の保育の責務についての見解であります。保育の実施義務につきましては、児童福祉法第
24条第1項において、市町村は保育を必要とする児童を保育園で保育しなければならないと規定されてお
ります。言うまでもありませんが、これは市町村が運営する保育所で保育をすることを求めているもので
はなく、官民を問わず、保育の質と量を確保することで、実施義務が果たされるものと考えております。
続いて、2件目のTPP問題についてのうち、TPPの影響についてであります。初めに、TPP協定
についての私の認識についてでありますが、TPPの直接の効果は、関税のみならず、投資・サービスを
含めた市場アクセスにかかわる諸条件が改善され、TPP各国との貿易投資が活発化することであります。
TPP参加には、メリットとデメリットがあるわけでありますが、貿易の自由化は世界の潮流であり、
貿易立国の日本においても、世界の国々との交易には積極的に関与していく必要があると考えております。
次に、TPPにおける市の影響額は幾らかについてであります。JA静岡中央会では、県内主要農畜産
物30品目の2013年の生産額より256億8,000万円減少するとの試算をした一方で、静岡県では、農産物30品
目中6品目、水産物5品目をあわせて49億3,000万円減少すると試算をしました。両者の試算は、JA静
岡中央会が品質格差を考慮せず、生産量が減ることを前提としたのに対し、県は県産品は品質が高く、外
国産と競合しない。生産量も国内対策がとられて維持できると考え、価格の下落率も低く設定するなど、
前提条件が異なることにより大きな差異が生じたものであります。
市単独の試算につきましては、前提条件の設定方法や今後のTPP参加国の輸出戦略、品質の向上など
の状況変化により大きく変化する可能性があることから、現時点で試算は行っておりません。
次に、TPPの対応策についてであります。市の基幹作物であるお茶は、アメリカ、カナダ、シンガポ
ールといった主要輸出先が既に関税をかけていないことや、TPP参加国からの緑茶の輸入はごくわずか
であることなどから、大きな影響はないものと考えておりますが、今後、輸出側のメリットを生かしてい
きたいと考えております。
対応策としましては、国によるTPP対策に加え、農産物の国内販路の拡大、輸出対策、生産者による
加工・販売業への進出など、販路の拡大対策と付加価値を高めるための支援をしてまいります。
特に、影響が大きいとされております畜産につきましては、老朽化が進む県内2カ所の食肉センターを
1カ所に集約し、衛生的で高品質な食肉処理ができる輸出対応型施設の整備について、県が協議会を設置
し、検討を進めているところであります。
次に、食の安全についての市民の健康への対応についてであります。食品の安全基準は国が定めており、
海外と比較しても水準は高く、私たちの健康が守られているところであります。
国では、TPP実施後も、日本の基準は変わらないと説明しておりますが、国民の健康にかかわる問題
でありますので、今後も注視することが必要と考えております。
市の対応といたしましては、市民の食の安全に対する意識の向上を図っていくことが重要と考えます。
平成25年度実施の健康と食育に関するアンケート調査によりますと、「食品の安全性について知識がある
と思う人」の割合は、「十分にある・ある程度ある」と思う人の割合が約55%となっております。年代別
に見ると若い世代の割合が低い状況にあります。
市民が安全な食の選択ができますように、市、保育園や幼稚園、学校、生産者及び関係機関が連携しな
がら、食の安全・安心に対する知識を学び、啓発を進めてまいります。
また、地元の生産者団体、食品関連業者に農薬や食品添加物等の少ない新鮮でおいしく、安全な食材を
提供していただき、市内の地産地消を推進することが、市民の健康な食生活につながると考えております。
-128-
次に、学校給食の影響についてであります。現在、学校給食で使用している食材につきましては、学校
給食法の学校給食衛生管理基準に沿って食品の購入をしております。食品の購入に当たっては、食材選定
のための物資選定会を毎月開催し、翌月に使用する加工食品等の食材を選定しております。納入業者から
食品サンプルを提供していただき、原産地や食味等を確認するとともに、できるだけ国内産を使用するよ
うにしております。
食品の納入業者は登録制としており、登録の際には可能な限り生産履歴や微生物検査等の結果を提出し
ていただき、安全性の確保に努めております。また、献立にはなるべく原材料を仕入れ、手作りのメニュ
ーにする工夫もしております。
学校給食は安心して食べることが第一と考えますので、今後も食材の購入に当たっては、安全・安心を
心がけてまいります。
次に、ISD条項の見解についてであります。ISD条項は、TPP協定を含む投資関連協定において
規定される手続で、投資家と国家間の紛争解決条項です。ISD手続は、日本の締結済みの投資協定及び
全ての投資章を含む、経済連携協定、EPAにおいて規定されているもので、TPP協定で初めて採用さ
れる制度ではありません。
ISD手続の濫用や我が国の公的医療制度・食の安全・環境基準が脅かされることがないかという懸念
がありますが、濫用防止の規定がありますし、健康、食の安全、環境等の公共の福祉に係る正当な目的の
規制措置を講ずることが妨げられないと規定されておりますので、現時点で問題となるようなことは想定
しておりません。
今後も状況が刻々と変化していくと思いますので、情報収集に努め、影響を注視してまいります。
○議長(良知義廣君)
14番
大石和央君。
○14番(大石和央君)
再質問をさせていただきます。まず地方創生ということでありますけれども、答弁がありまして、非常
にさらっと言われた感じもするので、重複する部分がありますけれども、いま一つお伺いをしていきたい
というふうに思います。
いろんな子どものというか、少子化減少させるためにいろんな施策をしているわけであります。それが
全ての自治体で地方創生という形で行われているということは説明することもないと思うんですけれども、
その中で非常に似通った施策がとられているということで、例えば、結婚新生活支援とか、移住者定住支
援、あるいはこれは少し違いますけれども、子どもの医療費助成という形で、特に子どもの医療費の助成
というのは、年々どんどん枠が広がっていくということであります。各自治体が競争するように事業化を
しているということであります。これが悪いということではありませんけれども、しかしながら、財源が
限られる中で、こうした施策を競い合っても人口減少は食いとめられないというふうに思われます。そこ
で人口減少しても、持続可能な仕組みをつくっていくこと、高齢化しても、今ここに住んでいる人たちが
住みやすい、また生活の利便性が高まる工夫ということが非常に重要になるというふうに思います。
市としても、地域創生の交付金を使ってそうした事業を行っているというふうに答弁がありましたけれ
ども、かなり交付金事業というのは限られているというか、やはり大もとのところで国が絞っている。つ
まり、各自治体が本当にやろうという事業がそのまま採用されるということではない。常にひもは国が握
っているということで、いつでも閉じることができるというふうな状況であるわけなんです。
こうした中で、交付金に頼ることだけでなくて、やはりさっきも言いましたように、いかに自分たちの
この町を住みやすくしていくかという、独自の施策ということを検討していくということ、これが必要か
-129-
というふうに思います。
そうしたことで、本当にやらなければならない、考えなければならない事業ということを、どこかで先
ほど言いました、答弁の中に地域における住民主体による元気な高齢者創出モデル事業というものを始め
ているということではありますけれども、多方面からこうした議論をしていく必要があるのではないかと
いうふうに思いますがいかがでしょうか。
○議長(良知義廣君)
政策創生専門監。
○政策創生専門監(加藤
彰君)
地方創生に絡んだご質問にお答えをいたします。まず、地方創生の目指すところは人口減少の克服と成
長力の確保ということではございます。その人口減少の克服に関して言えば、これまでも少子化対策、ま
たそれに加えて高齢化であるとか、産学連携、農業の再生など、そういったものにつきましては、いずれ
も無視できない課題としてこれまでも捉えてきております。
そんな中で、なかなか予算の制約がある中で、そういったものに取り組めなかったというものも現実的
にはございます。今回の地方創生の財源を確保する中で、そういったこれまでも取り組んできましたけれ
ども、新しい視点を置いていく中で、少子化対策などに取り組んでいくということで進めているというふ
うに考えております。
今回の地方創生というある面ムーブメント、それを一つは賢く利用するということも必要ではないかと
思います。しかしながら、議員ご指摘のとおり、過度に国に依存するのではなくて、地域のことは地域が
自分たちにそもそも備わっている力により解決していくということが必要ではないかということは思って
おります。
その意味で、具体的には一つの地方創生の事業として挙げさせていただいた地域における住民主体によ
る元気な高齢者創出モデル事業であるとか、また人がどんどん集まる仕組み構築モデル事業などを地区に
おいて進めているところでございます。そういった事業を進める中で、地域としてのそもそも備わってい
るものを見つけ出し、それを成長させていくということもしながら、成長力の確保も進めていく必要があ
るというふうに考えております。
○議長(良知義廣君)
14番
大石和央君。
○14番(大石和央君)
この議論は本当に別の場でもじっくり議論しなければならないのかと、一般質問では非常に時間がかか
るということもありますので、じっくりとした議論を別の場で行いたいというふうに思いますけれども、
本当に住みやすい、子育てしやすい町をつくることと、若い世代の取り合いとは異なるというふうに考え
るところであります。
そこで、例えば、吉本哲郎氏が地元学ということで、本市にもたびたび来られていますけれども、そう
した地元学を提唱しておりますけれども、いいところ探しをしていくということも必要かなというふうに
思います。私は田舎暮らしのよさをつくることを進めることを提唱したいというふうに思いますが、いか
がでしょうか。
○議長(良知義廣君)
政策創生専門監。
○政策創生専門監(加藤
彰君)
恐らく価値観の問題にもなってくるかと思いますけれども、以前一般質問の中でも上勝町の取り組みに
-130-
ついてのことを今少し思い出しました。自分たちの住んでいる地域を自分たちでつくり、その環境を自分
たちのものという、そういった意識のもとに全国で初めてゼロ・ウェイスト宣言をするなどというような
取り組みでございます。そこには恐らく地方創生への示唆を得るものであるかと思います。ですので、本
市においても、あるものを生かすということをしながら、またすばらしい人たちもたくさんいると思いま
すので、そういう人たちの力を一致してまちづくりを進めていくというふうには考えております。
○議長(良知義廣君)
14番
大石和央君。
○14番(大石和央君)
その点進めていただきたいというふうに思います。
次に、ふるさと住民票ということでお聞きをいたします。ふるさと納税制度があるわけでありますけれ
ども、景品目当ての寄附に偏っていることに評価が分かれるところでありますけれども、これについて元
消費者庁長官の福嶋浩彦氏がこのように言っているんですけれども、福嶋氏も当市に来られて講演をして
いるところでありますけれども、「納税してくれた人へ景品ではなく、まちづくりに意見を言ったり、参
加したりする権利を保障するほうが、ふるさと納税の本来の趣旨を生かせるのではないか」と述べていま
す。それぞれの自治体の工夫で、ふるさと住民票制度を組み立てていくことが自治を深めていくことだと
私は理解をしております。そこで、答弁は調査・検討していくということでありますけれども、具体的に
どこでどういうふうにこれを検討されるのかお聞きをいたします。
○議長(良知義廣君)
政策協働部長。
○政策協働部長(野村豊道君)
ふるさと住民票についてお答えをします。議員のご説明のとおり、ふるさと住民票というのは、市民以
外の人を対象に、対象自治体へのまちづくりの参加の機会や必要なサービスを提供し、つながりを確かに
する制度ということで、非常に有用な制度と思っておりますが、行政サービスは本来住民にすべきもので
ありまして、ふるさと納税と同様に、サービス合戦にならないかとかという危惧がされているというふう
に聞いております。市としては、ふるさと納税をやった人だけが、ふるさと住民票というものではないも
のですから、それ以外にかかわり合いを持つ人もふるさと住民票の対象になるというような見地から言い
ますと、そういうことも言えるのではないかと思っています。
検討を今後していきたいということは、まだ発足するときの市町団体である8市町が手がけているとい
うように聞いておりますので、その辺の情報収集をする中で、当市にある今までの榛原郷友会ですとか、
静岡県県人会の関東支部、大阪支部というような皆さんとの話し合いの中で、十分機能しているであるか
どうか、そういった検証をする中でこの検討をさせていただきたいという意味での答弁です。
以上です。
○議長(良知義廣君)
14番
大石和央君。
○14番(大石和央君)
今、部長の答弁の中で、ふるさと住民票についてもサービス合戦になっているというような答弁があり
ましたけれども、これはどういうことなのかよく理解できないんですけれども、サービスを提供するとい
うことの前に、まちづくりに参加してもらうというところがみそであります。その点で誤解のないように
していただきたいというふうに思います。
次に移ります。保育園についてでありますけれども、この民営化再整備計画策定において、現場の保育
-131-
士の意見はどのように反映されているのかお聞きをいたします。
○議長(良知義廣君)
健康福祉部長。
○健康福祉部長(大石
朗君)
今回、議員の常任委員会合同協議会へお出ししたたたき台をつくるに当たっては、所管の課と、あと現
場の保育士で話し合ってつくったものであります。
現場の保育士については、最初に園長会でどんな手続でこれを進めましょうかという協議をした中で、
園長から各園から2名ずつ代表を出して、そして協議の場をつくりましょうということで協議に入り、そ
の協議の過程で話し合われたことは、その2名が各園に持ち帰って各保育士の意見を聞いて、次の会に報
告するというような形で協議を進めました。
以上です。
○議長(良知義廣君)
14番
大石和央君。
○14番(大石和央君)
あわせてお聞きしたのが、保育士官民の年収ということで、年収は出てこないということなんですけれ
ども、これはそうすると比較しようがないのでどうなのかということで、次の質問ができないわけであり
ますけれども、それだったらば、市の嘱託保育士ですね、正規とどれくらいの違いがあるんですか。
○議長(良知義廣君)
健康福祉部長。
○健康福祉部長(大石
朗君)
嘱託の保育士に関しては、市の嘱託も、それから法人の嘱託も余り大きな差はないと。市の嘱託の場合
も1年目から4年目までは徐々に上がっていきますけれども、その後は一定額ということで、大体平均年
収で220万円くらいだと思います。一方、法人の嘱託についても、具体的なデータはいただいておりませ
んけれども、お聞きしたところでは同じように1年目から徐々に上がっていって、5年目以降は一定額と
いうことで、こちらも大体平均220万円くらいと嘱託については聞いております。
それから、正規職員につきましては、市長答弁の中にありましたとおり、公立の保育園の職員の年収は
給与と手当あわせて大体平均で490万円くらいであります。
一方、ある法人さんの決算資料から、その給与と賞与等の手当の予算額を正規職員の人数で割って算出
した平均額で見ますと、大体430万円くらいということで、9割くらいの数字ということでございます。
以上です。
○議長(良知義廣君)
14番
大石和央君。
○14番(大石和央君)
わかりました。いずれにしても官民の格差があるということでありますし、特に嘱託に関しては、さら
に格差が拡大をするという答弁でありましたけれども、結局、民営化のメリットの中で言われているよう
に、市の財政負担が軽減されることというふうにされているわけであります。公務員の定数が抑制される、
いずれにしても、市の財政負担減という形で民営化を行うというようなことだというふうに思います。そ
れでいいのかどうかということですね。要は全体の今まさに所得が抑えられている中で、収入でもいいん
ですけれども、やっぱり労働者の賃金アップを行っていかなければならないという中で、保育士の給料と
いうのは、公務員の中でも低いと言われているのでありますので、この辺の待遇改善ということをしてい
-132-
かなければならない。そうでなければ、やはり民営化することによって、どんどん保育士が私立保育園、
幼稚園に流れるというか、そちらに移しかえられることによって、賃金が抑えられるということであるな
らば、これはやはり公がそうした賃金を抑制していくところに加担をしているというふうに言われても仕
方がないなというふうに思います。それでいいのかという問題があると私は思っております。そういうこ
とを助長するということで、果たして保育の質が高まるのでしょうか。市長どのようにお考えでしょうか。
○議長(良知義廣君)
健康福祉部長。
○健康福祉部長(大石
朗君)
私のほうから市長の答弁の前に、市の財政負担が抑えられるというのは、民間の法人さん等が運営した
場合は、国・県から運営費の4分の3補助金が来ると。市が公立でやった場合には補助金制度はないとい
うことで市の財政負担が抑えられるということでございます。
それから、民間の保育園さんと、あるいは指定管理の保育園と、市の公立の保育園の人件費について、
先ほど言いましたとおり、正規職員で市の正規の平均を100とした場合、民間さんが90であるというのは
事実でありますけれども、これは職員の、あるいは法人さんの年齢構成とか経験年数にもよります。公立
の保育園の場合は、園長核を中心に、経験年数の長い職員がいて平均給与を上げているという事実がある
のだと考えます。
以上です。
○議長(良知義廣君)
西原市長。
○市長(西原茂樹君)
周辺の市町を見ましても、全て私立でやっているところもございます。それから、老人等、以前は公立
でやっていたものを全て民間でやっているということでありますので、基本的に公務員でやらなければな
らないという必要はないというふうに思っています。
○議長(良知義廣君)
14番
大石和央君。
○14番(大石和央君)
吉田町の場合、これはもう町立でやっていこうということで、牧之原市と方向性が違うわけであります。
そうした中で、確かに民営化問題については過去議論していますけれども、私も公、公立保育園でなけれ
ばならないというふうなことは思っていません。ただ、やはりお金をかけなければならないところに、お
金をかけなければならない保育に、十分その辺をお金を使っていくというには、やっぱり公の力がどうし
ても必要になるのではないかというふうに思います。
例えば、先にも言いましたけれども、きめ細かい障害児保育、こういった保育や教育というのが今後本
当に求められるというふうに思います。厚労省の社会保障審議会障害者部会では、今後の障害者支援のあ
り方に関する検討会というのがありまして、そこで2008年に報告書を出しています。それは、障害のある
子とない子が互いに触れ合いの中で育ち、できるだけともに学び育っていくことが共生社会の実現につな
がるということであります。そこで、発達障害等支援を要する園児の官民各園の就園の状況についてお聞
きをしたいと思います。
○議長(良知義廣君)
健康福祉部長。
-133-
○健康福祉部長(大石
朗君)
官民各園の発達障害等あるお子さんの就園状況ということでございます。指定管理の保育園では、現在、
細江とあおぞらに一人ずつお子さんがいて、それに一人ずつ加配の保育士を当てております。それから、
私立の相良保育園にも対象児が一人いて、加配の保育士を一人当てております。公立のほうでは、勝間田
保育園と地頭方保育園に2名、それから坂部・菅山・萩間の保育園に五、六名の園児がいまして、加配の
職員を園児が2人のところについては加配の保育士1人、園児が四、五名いる園については加配の保育士
を2人当てております。
以上です。
○議長(良知義廣君)
14番
大石和央君。
○14番(大石和央君)
結局、加配をすることで非常に経費がかかるよということであります。こうしたことを私、保育園、幼
稚園できちんと手当していくということであるならば、そんなに問題はないかと思いますが、これはやっ
ぱり限界があると思うんです。やはりそこは公、公立がカバーをしていくという、こういうことで公立保
育園の存在というのが重要になるのではないかと私は思っておりますが、そういうことで積極的な障害者
保育ということは、公立が受け皿になるということであるというふうに思っています。
また、障害児の社会参加とインクルージョン、障害のある子とない子が互いに触れ合う中で育っていく
ということを推進するということでは、公立の保育園、幼稚園が責任を持つということが、今後本当に重
要になるのではないかというふうに私は思っております。
来年度、子ども・子育て会議でこの民営化について審議をするということでありますけれども、その中
で支援をしなければならない幼児等の保護者というのは、どのような形でかかわるのかということについ
てお聞きをいたします。
○議長(良知義廣君)
健康福祉部長。
○健康福祉部長(大石
朗君)
子ども・子育て会議のメンバーは一応定められていますので、この保育園の民営化等に関する整備計画
につきましては、各園の保護者会等にも案を示してご意見を伺っていきたいと思っております。
少し先ほどの中で、障害のあるお子さんに対して加配の保育士を手配するということについては、国の
公定価格の中でも、大体加配の必要な園児2人について保育士1人の人件費を公定価格の中でも見ており
ます。それから、市ではさらに従前は民間保育園の運営費の一律5%を市単で上乗せ補助していた制度を
やっていたんですけれども、その財源を活用して、平成27年度からは、加配をした保育士について、その
経費の2分の1を補助するという制度に改めまして今後やっていく。これらの財源は今後、加配がふえて
いけば当然必要になりますので、それらの財源を生み出すためにも、できるだけ国・県の補助金が受けら
れるような、そういう財政運営ができるような保育園形態を目指してまいりたいと思います。
以上です。
○議長(良知義廣君)
14番
大石和央君。
○14番(大石和央君)
加配についても、公定価格の中に含まれるということでありますけれども、それは承知しているところ
でありますけれども、しかしながら、これは限界があるのではないかというふうに思うんです。何でもか
-134-
んでもいいでしょうという話ではないと思うので、何人でも構いませんということではない。そこで、や
はり保育、子育てネットワークの拠点として、公立保育園の役割というのがあるのではないかというふう
に思いますけれども、市長、ここのところでは最後お伺いしておきます。
○議長(良知義廣君)
西原市長。
○市長(西原茂樹君)
議員の思いはよくわかります。ただ、いわゆる公がきちんと負うということと、公務員が負うというこ
とは別だろうというふうに思っております。日本の例えば教育において、国立大学が全部担うというわけ
ではない。私立大学もきちんと担っているわけでありまして、公私がバランスよくやっていくというよう
な状況を考えますと、保育とか、あるいはさまざまな障害も含めた支援につきましても、両者が適宜振り
分けながらやっていくと。片一方がゼロになってしまうということではありませんので、そういうご認識
をいただければと思います。
○議長(良知義廣君)
14番
大石和央君。
○14番(大石和央君)
TPP問題についてです。時間がないので、本当にはしょってお聞きをしたいと思います。TPPに関
する市長の認識というものはわかりました。しかしながら、それからさまざまなところでご答弁をもらっ
ているんですが、一つは、やはりTPPの内容というものが、いまだにはっきいりしないところもあると。
全く交渉から大筋合意まで、余り明らかになっていないところがあるということで、徐々には情報が開示
されているところではありますけれども、それでもわかりにくいところがたくさんあるわけです。だから
といって、どうも答弁を聞いていますと、危機意識が少ないなというふうな思いであります。
先ほど冒頭の質問の中でも言いましたけれども、農業者に対して言えば、補助金というのがあるのだけ
れども、これもやっぱり規制されてくるというようなこともあるわけであります。それがISD条項の中
で触れるということ、抵触してくるというようなこともあってそのようになるのかなというふうに思いま
すけれども、メリット、デメリットあるというふうに言いましたけれども、具体的な事例が余り示されて
いないのでわかりませんけれども、一般的に言われるのは、完全撤廃で輸入品が安くなっていいよという
よ うな ことは 消費 者に 向か って 言われ るわ けな んで すけ れども 、し かし なが ら、 完全撤 廃で 税収が
4,000億円減になるということですね。では、その4,000億円はどうするのかというふうなことであります。
税収をどうするのかというところの議論については、消費税の軽減税率で6,000億円ですか、これが減っ
てしまうということで大騒ぎになっている。これと比較するとかなり大きな税収の減というふうになるわ
けでありますので、そうした意味でも非常に問題だということだと思います。
食の安全についても同じように危機意識がないなというふうに思います。今でもやはり食の安全という
中で、この間の質疑の中でも言いましたけれども、認可されている食品添加物、それから遺伝子組み換え
等も含めて安全だと言われている。規制しないなら大丈夫だというふうに言われているんだけれども、や
はりそこは複合的な摂取によって人体的に影響があって、単体でもがん、あるいは遺伝子を傷つける、そ
ういうような物質も許可されていると、認可されているというところでありますので、それがさらにこの
TPPによって緩和をされていくと。こういうことが実際言われておりますし、そのような内容になって
いるとTPPに詳しい人たちが解説をしてくれております。その点についてもう一度お聞きをいたします。
○議長(良知義廣君)
健康長寿まちづくり専門監。
-135-
○健康長寿まちづくり専門監(辻
良典君)
TPPそのものの問題は国の施策の問題でもありますので、直接そこにということではないんですが、
食の安心・安全というところでございます。説明、答弁にもありましたけれども、食品添加物等について
は、国の基準によって安全基準が設けられているという状況があります。なお、TPPを行っても、これ
についての国の評価、あるいは遺伝子組み換えの表示については、現状どおり行うというようなことが国
からは示されています。
しかしながら、今後どういうふうになっていくかわからないということはありますので、その辺は注視
する必要があるかと思いますけれども、先ほどおっしゃられたように、このTPPの問題以外で、例えば、
甘味料であるだとか、着色料であるだとか、そういうものがそのままとりますと非常に危険だと。余り体
によくないと言われているものが、一般的に食料品の中に含まれて使われているのは事実でございますの
で、それについてはやはりそれを市民に知っていただいて、自分でその食の安全・安心を確かめて、食を
とっていただくということが重要だと思います。
これは国全体の施策の中にもかかわりますので、これはこういうものが入っているから、危険だから市
としてこれは食べないほうがいいですよとか、飲まないほうがいいですよということはなかなか言えるも
のではないんですが、こういうものが入っているので、自分でそういうことを確認して、自身での健康に
ついての、食についての安全を確認してくださいということを勧める必要があると思います。これは我々
が食育の中で、安全・安心というものを含めて進めていくものだと思っておりますので、各家庭、あるい
は学校等でもそういうことの指導を進めていく必要があるかと思いますので、食育の関係者の中で、そう
いう課題を共有していきたいと考えております。
以上です。
○議長(良知義廣君)
14番
大石和央君。
○14番(大石和央君)
了解するところと、了承できないところがあるんですが、市長、最後にTPPの学習会というか、やっ
ぱり知らなければいけないと思うんです、議員もそうですけれども。そういった学習会を早急にやってい
ただきたいと思うんですが、国会でも5月には通したいなと言っていますので、なるべく早くどうでしょ
う。
○議長(良知義廣君)
西原市長。
○市長(西原茂樹君)
改めて議会の皆さんと当局とお話し合いをさせていただきたいというふうに思います。
○14番(大石和央君)
終わります。
○議長(良知義廣君)
これで、14番
大石和央君の一般質問を終わります。
ここで、暫時休憩としまして、2時50分から再開いたします。
〔午後
2時39分
休憩〕
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
〔午後
2時50分
-136-
再開〕
○議長(良知義廣君)
引き続き会議を開きます。
次に、3番
藤野
守君。藤野議員につきましては、一問一答方式で行います。
〔3番
○3番(藤野
藤野
守君登壇〕
守君)
それでは、今回1件の一般質問をさせていただきます。中小企業振興への取り組みとして質問をさせて
いただきます。
2014年6月20日、小規模企業振興基本法が成立しました。この基本法は、中小企業政策にとっての憲法
とも言うべきものであります。また、国と全ての自治体に小規模企業への支援を求める内容となっており、
地域の小規模企業や小企業の支援策の一つとなります。
従来、中小企業政策は中小企業の中でも比較的上位の部分、例えば人材が豊富であるとか、成長力がか
なり備わっている、そういう技術、あるいは能力が充実しているといった企業の支援が中心となっており
ました。
この2014年制定の小規模企業振興基本法は、特に5人以下の小規模な商工事業者への支援に光を当てた
中小企業政策として画期的であると言えるのではないかと思います。小企業、家族経営の役割の重要性や
必要な政策の方向を提示する内容となっているとも言えます。
最近、市内の商店主から売り上げが低下している。このままではこの通りもシャッター通りになってし
まうとの声を聞きました。小規模事業者の経営を困難にしている要因の上位に、仕事や顧客の減少、消費
税の負担、競争の激化、低い下請単価、経費の増大などがあります。この基本法では、地方自治体の役割
がますます重要となってきています。制定当時の茂木経済産業大臣は、地方公共団体はこの基本法につい
てそれぞれの地域には特性があり、具体的な施策の企画等については地公体を中心に進めていくスキーム
をとりたい。さらに、国と地公体の連携、また商工団体、地域の金融機関との連携が必要、このように述
べております。また、国は小規模企業について総合計画を策定するとしております。このように、特に地
方自治体の責務に関して、地域特性を踏まえた小規模企業振興計画を策定し、実行していく具体的な施策
の企画、立案、実行は地公体の役割である、このように述べてもおります。
そこで次の質問をいたします。従来、国は稼ぐ力のある一握りの中小企業を支援の対象としているが、
当市の中小零細企業へはいかなる施策を講じていくか。
二つ目、政策の立案や条例制定のためには、市内業者の商品の特徴、雇用の状況、販路、仕入先、販売
先などの把握が必要であります。これら実態の把握はされているか。また把握のための具体策はあるか。
3番目、中小企業振興条例制定などによる仕組みづくりの計画があると聞いておりますが、これについ
て単に理念条項でなく、具体的に家計、市、市内企業の行動基準等が必要と考えるがいかがか。この3点
についてお聞きいたします。
○議長(良知義廣君)
答弁を求めます。西原市長。
〔市長
西原茂樹君登壇〕
○市長(西原茂樹君)
藤野議員にお答えをいたします。初めに、小規模企業への施策についてであります。
牧之原市内の企業は、そのほとんどが小規模企業でありますが、本市の産業や雇用を支える重要な存在
であり、小規模事業者を支援することが重要な課題であります。小規模企業への支援策として、がんばる
中小企業応援事業を実施しておりまして、小規模企業が相談する窓口であるM-Bizを平成23年度に立
-137-
ち上げ、セミナーの開催により成長の気づきを触発し、個別相談会の開催により事業者が抱えるさまざま
な課題を解決するための提案や売り上げを伸ばす方法を専門家からアドバイスすることにより、企業成長
の支援を行っております。今後もこの事業を通して、小規模事業者への支援を商工会、金融機関、県、各
種支援機関などと連携を組みながら、地道に続けていくことが必要と考えております。
次に、市内企業の実態把握についてであります。中小企業振興基本条例の制定につきましては、中小企
業家同友会榛原支部や商工会を初めとする市内企業者の方々が中心となって策定することが望ましいため、
対話を通じて本市の現状に合った条例が制定できるよう、支援及び協力をしてまいります。
政策の立案や条例制定時には、市内産業の現状を把握することが大切であり、小規模事業者の実態把握
調査などの結果を踏まえて方向性を決めていくことになります。
最近このような調査は実施しておりませんが、条例の制定の際は、中小企業家同友会榛原支部や商工会
といった商工団体と調査項目や調査方法などについて協議をし、実施の有無も含めて検討してまいりたい
と考えております。
次に、条例制定の際の内容についてであります。中小企業振興基本条例の先進地の条例の構成は、基本
的に理念条例でありますが、基本方針も位置づけがあり、また市の責務、中小企業者の努力、中小企業関
係団体の役割、大企業者の役割、金融機関の役割、学校の自主的な協力、市民の理解及び協力などの条文
が規定をされ、それぞれの責務等が記載をされております。
したがいまして、牧之原市においても関係する団体が中心となり、誰が、いつ、どのように実施をする
のかなど、各関係者それぞれの責務を自分事として認識することが必要であると考えております。
○議長(良知義廣君)
3番
藤野
守君。
○3番(藤野
守君)
今の市長の答弁の中で、M-Bizが特に取り上げられて、政策として成果を出しているということで
お話がありました。先日、総務建設委員会で私たちも中小企業政策について講義を受けた、説明を受けま
した。その中で、現在までの中小企業、市の支援策、それについての取り組みの現況、それから、その中
から出た課題、それについて説明がございました。
幾つか挙げますと、がんばる中小企業応援事業、これはM-Bizですね。これの課題は一定の成果の
出ているものの、商工会との連携によりこの事業を進めているが方向性を検討する必要がある、やや課題
があると。フーズ・サンエインスヒルズプロジェクト、これは食品産業が少ないため事業効果が出にくい。
企業立地補助金事業、現時点で交付した件数はない。企業成長戦略推進事業、これは補助金を利用する業
者が少ない。もう一つ、5番目、創意工夫の商工業振興事業、申請する団体が固定化している。やや課題
が、少し利用状況がいま一つ伸び悩んで課題がある、そんな印象を受けました。
これから想像するに、ややいろんな交付金とかいろんな通じてそういう事業もやっている面もあるんで
すが、あるいは県の窓口としてやっているのがあるかもしれないんですけれども、幾つかの施策の説明が
あったんですけれども、やや業者のニーズに、私たち、市のほうが提案する政策がマッチしていないので
はないかというふうに、私、少しその辺を気がかりなこととして思いました。その辺のことについて答弁
を求めます。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
○産業経済部長(小栗弘行君)
お答えをさせていただきたいと思います。今、いろいろ商工観光課のほうで施策、補助金ですとか、企
-138-
業成長戦略推進事業ですとか、そういったことをやっておりますが、なかなか成果は出ないではないかと
いうことですが、特に補助金等につきましては、相談会、M-Biz等で相談を受けた人が急にそういっ
た事業を、アドバイスをされて事業をやるという段階で、国の補助金がタイムリーにあればすごくいいん
ですが、なかなかそういうのに恵まれないというときに市の用意した補助金を使って、一足出してそれを
事業につなげていただくということで用意させていただいております。
そういったところですが、国のほうもいろいろと中小企業庁を初め、充実した施策も打ってきている中
で、ちょうど国の補助金がうまく合ったりして、市の補助金を使うまではいかないよというふうなことも
ございまして、市の補助金までは至っていないということでありますが、それ以外でも販路拡大の取り組
み等におきましては、3件ほどその補助金を使ってやっているという実績もございますので、必要なとこ
ろには必要な分だけ補助金のほうが行っているかなというふうに思います。
あと、効果的な部分でも、すぐにそれをやったから売り上げがすぐに上がったということでもございま
せんので、もう少し長い目で見ながら、長い支援も必要かなというふうにも考えています。
それと、そういったところで、業者が求めるところと、補助金のほうが少しミスマッチをしているでは
ないかというところでございますが、そういったことも含めまして、やはり商工会等も通じまして、商工
業者の今の現状を把握して、要望等を受けて、では何が本当に必要なのかというのも精査する中で、事業
と補助金とまた組み立て直しをするということも必要ではないかと考えております。
以上です。
○議長(良知義廣君)
3番
藤野
守君。
○3番(藤野
守君)
今のお話でやはり十分予算が消化されてからであるとか、だから、それが残ったから、消化されてから、
あるいは残ったからうまくいった、うまくいかないとかというふうには、はかれない部分はもちろんある
んですが、例えば、周知するのが弱かったり、それからなかなか踏み込めない、役所の産業経済部のほう
に足を運べないとか、いろいろそういったこともあるのではないかと思います。やっぱり周知の仕方、広
報宣伝のやり方ということもやはりもっともっと考えていただきたいというふうに思います。
中小企業債はそうべらぼうに多いわけではないですし、一つ一つ丁寧に説明しながら利用を図って、地
元の企業を育てていく、成長していってもらうと、そういうことをぜひ念頭に置いて、対応をぜひお願い
したいというふうに思います。
それから、2番目ですけれども、市内産業の現状を把握するということなんですけれども、最近調査し
ていないということです。これから3番目の質問にあるように、中小企業振興条例を制定する方向で今、
検討に入っているということですし、これはやはり基本的には市内の商工業者も全社調査するくらいでや
らないと、実態というのはつかめないと思うんです。それはなかなか人海戦術の問題もありますけれども、
人の問題もありますから、なかなか大変な作業になると思うんですけれども、条例をつくるんですから、
しっかりした実態調査、そこに踏み込んでいかないと、企業の実態というのはわからないと思います。
大体、先ほど申し上げたとおり、中小企業といっても大企業に近い企業もありますし、ほとんどは従業
員が5人以下の企業とか商工業者、そういったものが多いわけですし、そこの現状を把握するということ、
その点はかなり丁寧にやっていかないとならないと思うんですけれども、どのように考えているか答弁を
お願いします。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
-139-
○産業経済部長(小栗弘行君)
議員の皆様にもいろいろご提案をいただきまして、中小企業振興条例のほうを策定を進めるということ
でございまして、主には中小企業同友会のほうの方々と協議を重ねております。条例を制定するに当たっ
て、やはり市内企業の実態調査ということは必要になろうかと思います。それもどんな形で、どんな項目
を設定して、どんなことを聞くかということがちゃんと決まっていないと、調査したけれども使い物にな
らないということにはしたくないので、そういったしっかり把握したい事項等を、やはり同友会の皆さん
等も含めて協議し、市だけが動いて実態調査するだけではなくて、やはりその皆さんと一緒になって市内
の実態を調査していきたいというふうに思っております。
ですので、中小の大きなところだけではなくて、今、議員さんも言われるように、5人以下の小規模企
業の皆さんのほうにも、やはり足を運ぶ中でしっかり対面して意見等、状況を聞いてくるということも必
要ではないかというふうに思いますので、関係する団体の皆さんと話をして、調査のほうは進めていきた
いというふうに考えております。
○議長(良知義廣君)
3番
藤野
守君。
○3番(藤野
守君)
牧之原市の場合、商工会への加入率は70%ちょっとというところなんです。あとの30%の中にも非常に
家庭的小規模な事業者がいます。そういうところもぜひ調査に入ってもらって、現状の把握をしていって
いただきたいというふうに思います。
それで、質問がシンプルですからもう3番目に行きますけれども、振興条例の件ですけれども、私、一、
二カ月前に初めて知ったんですけれども、どういう経緯でこれを制定しようということになったか、そこ
を少し教えてください。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
○産業経済部長(小栗弘行君)
どういう形で条例制定に至っているかというところですが、市のほうも、あるいは中小企業振興条例と
いうところの必要性は感じておりましたが、そのときに中小企業同友会のほうからお話がありまして、や
はり中小企業の振興にはそういった条例をしっかりつくって、市の責務ですとか、あるいは関係する皆さ
んの責務、これから市としてどんな形で中小企業を振興していくんだというような明文化したものが必要
ではないかというところのご提案がありましたので、それをもとに協議をする中で、議員の皆さんも勉強
していただきまして、提案をいただいたということでありまして、関係する皆さんが一堂に会して検討し
て、これから振興条例をつくっていこうというふうな形に今なっております。
○議長(良知義廣君)
3番
藤野
守君。
○3番(藤野
守君)
経緯はわかりましたけれども、一番もとにあるのは、先ほど来言っています2014年6月の小規模企業振
興基本法、これができたものだから振興条例も制定しようという動きになっているんじゃないですか。そ
こをちょっとお願いします。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
-140-
○産業経済部長(小栗弘行君)
申しわけありません。同友会さんのほうもこういう形で動かれているというのは、法律が制定されたの
がきっかけにはなっているかとは思います。
○議長(良知義廣君)
3番
藤野
守君。
○3番(藤野
守君)
静岡県知事が最近、小規模基本法に基づき小規模条例をつくると明言しているということを聞いており
ます。もともと知事は静岡県には受注機会増大条例、あるいはものづくり条例があり、中小企業振興条例
は積極的に制定するとはしていなかったんですね。しかし、中小企業基本法による自治体の責務があると、
自治体の責務ですね。あることから制定するとの発言になったと言われています。
先ほど言ったように、中小企業基本法というのは、相当地域のことをある面で考慮した地元の経済、あ
るいは商工業者の発展に寄与するために、資するためにできている基本法なものですから、やっぱりその
辺を最初の条例の制定に向かって動くにしても、この辺が基本になると思いますから、この辺を押さえな
がらぜひ進んでいっていただきたいというふうに私は思います。
それと、これから審議会なり協議会なり立ち上がっているか、立ち上げるかして、条例化の協議をされ
ると思うんですけれども、それはどういう名称の審議会なり協議会になって、どういうメンバー、何人く
らいで、どういう業種の方がいらっしゃるのか、その辺大体もし計画があるようなら教えてください。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
○産業経済部長(小栗弘行君)
今どういう形で検討を進めていくかということで、内部のほうでも協議をしておりますし、同友会の皆
さんとも少し関係する人たちとは話をさせていただきまして、委員会といいますか、中小企業振興基本条
例策定委員会というものをつくって、その母体で検討していきたいなというふうに思います。メンバーは
それこそ中小企業の皆さん、同友会のメンバーの皆さん、あるいは商工会ですとか、関係する皆さんが実
際に入っていただいて、そこで実際の声を聞きながら、自分たちの責務まで含めて、本当に先ほど答弁に
ありましたように、自分たちが自分事としてうまくできるような形、認識できるような形での検討はして
いければというふうに思っています。
○議長(良知義廣君)
3番
藤野
守君。
○3番(藤野
守君)
それでは、そういうふうな方向でぜひお願いしたいと思うんですけれども、それは今、ごめんなさい、
人数言われましたか。何人くらいの規模になるか、計画にありましたらお教えてください。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
○産業経済部長(小栗弘行君)
今、何人というふうには決まっておりませんが、そんなに多くなっても議論がまとまりませんので、あ
る程度適正な規模で開催したいなというふうに考えています。
○議長(良知義廣君)
3番
藤野
守君。
○3番(藤野
守君)
-141-
それでは適正な規模でぜひお願いしたいと思います。
私、市のほうに要望することは、やはり中小企業条例をつくる場合、財政的な裏づけを伴って、条文の
中に市も財政的に支援するというものをぜひ条文として入れ込んでいただきたいと思います。それがやは
り理念だけに走らない、具体的な方策ではないかと思います。そういう財政的な裏づけも市が責任を持っ
てやると。全部でなくても、一部責任を持ってやるというふうにぜひ折り込んでいただきたいというふう
に思います。
それと、細かなことなんですけれども、これは基本条例とは直接的なもので、関係するものではないか
もしれないんですけれども、例えば、今度の妊産婦の通院等支援事業、これ3万円の。
○議長(良知義廣君)
通告外です。
○3番(藤野
守君)
そうですか。それでは、そのことは外しますけれども、商品券なんかも発行するとき、大きな量販店に
全部使ってしまうと。そういうことではなくて、そこは縛りをかけて、そこを2割か3割にしてもらって、
地元の商店街で使うとか、そういう形で具体的な振興策、戻りますけれども振興策をぜひそういう形で進
めてもらいたいというふうに思います。
では、以上です。終わります。
○議長(良知義廣君)
これで、3番
次に、2番
藤野
守君の一般質問を終わります。
大石健司君。大石健司議員につきましては、一問一答方式で行います。
〔2番
大石健司君登壇〕
○2番(大石健司君)
皆さん、こんにちは。声がうわずってしまいました。通告書の提出がおくれ、図らずも大トリを務めさ
せていただきます。
ここまでの6人の同僚議員の皆さんと当局との白熱したやりとりで、ちょっと皆様の疲労も極限かと思
いますが、ちょっとこの重苦しい雰囲気を吹き飛ばすような明るい夢のある建設的な一般質問を心がけた
いと思いますので、どうぞいましばらくご静聴ください。
とは言うものの、今回は斬新なテーマがちょっと思い浮かばずに、以前から何回か取り上げたこともあ
る話題に関する質問になってしまいました。今この場でこちらをごらんになっている皆さんの「またです
か」というような表情を確認するまでもなく、自分でも少しマンネリ感を隠せないところではございます
が、ご承知のとおり今回質問する二つのテーマは、いずれも私が過去の一般質問で市長に提案したことを
機に日の目を見た施策、また具体化に動き始めた構想でございます。だからこそ、その検証とこれからの
課題や問題点の洗い出しは、決して二番煎じでも自己満足でもなく、提言者として大切で必要不可欠な作
業であると自負しております。
夢を見ること、そして夢をかなえることは全く違うと私は思っています。夢のある話に喜んで期待をす
ることと、浮かれて無我夢中になって突き進むことは全然違う話だと私もわかっております。私は決して
浮かれてはおりません。極めて冷静でございます。ほとんどの市民の皆さんが感じておられる疑問や不安
の声を代弁する立場として、市長以下当局の皆さんに率直にお聞きいたします。
前置きが長くなりましたが、通告に従い私の一般質問を始めさせていただきます。
一つ目は、2020年東京五輪サーフィン競技の開催地・合宿地招致活動の現状についてであります。4年
後に迫った東京オリンピックで、新種目に採用されることが確実なサーフィン競技の開催地・合宿地の誘
-142-
致に関しては、昨年11月の事前合宿地にかかわる情報交換会を機に設立された招致準備委員会、それが今、
招致委員会となって名を変えて活動をしております。
私自身は議会運営委員長とともに、議会代表のメンバーとして招致委員会に毎回出席しております。そ
して、これまでも委員長である西原市長を中心とした招致活動、誘致運動の報告は随時受けております。
しかしながら、一番大切な牧之原市民、そしてオリンピックを抱える日本国民、ひいては全世界に向けた
告知やPRは絶対に不足していると認識しております。
ところがそんな中、この質問通告書の提出期限後に開催された3月3日の第3回委員会で、牧之原市民
から見れば余りにも唐突に市長の口から衝撃的な発表がございました。少し環境、前提条件に変化があっ
て起こってしまったわけですが、それを踏まえても改めて通告どおり以下の2点について質問させていた
だきます。
①、ことし8月のリオデジャネイロオリンピックの会場におけるIOC、国際オリンピック委員会総会
での正式決定まで半年を切った現時点での運動の進捗状況と今後の活動予定。そして、勝算への皮算用を
総合的に伺いたい。
②、今定例会の施政方針で、西原市長は五輪開催を契機にして、「沿岸部でのスポーツを生かした観光
まちづくり事業として、沿岸部のリノベーションと若者を中心とした定住・交流人口の増加に取り組む」
と宣言されました。誘致の実現、そして観光まちづくり事業の成功に向けた「切り札」についての現時点
で可能な範囲の具体的説明を求めます。
続きまして、二つ目は、平成28年度のふるさと納税事業についてであります。昨年度から市を挙げて
大々的にスタートした本市のふるさと納税事業は、初年度には2,327万3,000円もの納付、つまり寄附がご
ざいました。今年度は一気に2億円に迫る勢いと聞いています。本格導入から3年目を迎える事業の概要
と課題を総合的に伺います。
①、納税額の寄附金急伸の理由と背景をどう分析されていますか。これまでの反省と総括、今後の目標
は。ここまでの成功例、または失敗例をお教えください。
②、平成28年度には3億円の寄附を見込んでいるとのことですが、果たしてその根拠は何でしょうか。
市役所庁内の人員や協賛の生産者や業者の状況や反応から推察されて、この先どこまで事業の伸展が見込
めるでしょうか。
以上の2件に対し、明確で率直、そして具体的なお答えを披露していただけることをお願いして、ひと
まず壇上からの質問を終わります。
○議長(良知義廣君)
答弁を求めます。西原市長。
〔市長
西原茂樹君登壇〕
○市長(西原茂樹君)
大石議員にお答えをいたします。初めに、招致活動の進捗状況と今後の活動予定についてであります。
招致活動の状況につきましては、今回の定例会での施政方針や3月3日に開催をされました第3回牧之
原市東京五輪「サーフィン」開催地・事前合宿地招致委員会で報告いたしましたとおり、2月4日に一般
社団法人日本サーフィン連盟の酒井理事長を訪問し、開催地として選定されるよう直接訴えてまいりまし
た。
今後は、開催地選定の最終的な決定権を持つであろうと思われる国際サーフィン連盟のフェルナンド・
アギーレ会長に要望書を送る予定であります。今回の東京五輪でのサーフィン競技を追加種目に提案しま
したのが、このフェルナンド・アギーレ会長でありまして、この方への要望書は大変効果的であると考え
-143-
ております。
また、現在の正式種目となっています他の競技の全ての会場は、各競技の国際競技連盟の技術要件を満
たす機能や仕様が備わっていることが条件となっており、このサーフィン競技につきましては、まだ正式
種目ではなく、東京五輪での開催が初めてのことからまだ技術要件が示されておりません。その技術要件
を示すのが国際サーフィン連盟であることからも有効であると考えております。
次に、議員のおっしゃる「切り札」とは、市内民間事業者によるウェイブ・プール構想のことかと思い
ますが、現時点で私から説明できる内容としましては、その民間事業者はかねてからウェイブ・プール構
想を持っており、市がサーフィン競技の開催地として名乗りを上げたことから構想を具体化し、実現しよ
うとする計画であります。
現在は、実現に向けて建設可能な用地の選定、また波を起こす造波装置技術の取得方法、さらには東京
五輪後における商業ベースとしての採算性など、さまざまな角度からの検討をされているようで、諸条件
が整えば構想が具体化されてくるものと伺っております。それが具体化されてくれば、現在開催地の選定
作業を進めている東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会への強力な加点要素となるもの
と確信をしております。
また、先に述べさせていただきました国際サーフィン連盟のフェルナンド・アギーレ会長の要望書でも、
このウェイブ・プール建設構想をお伝えし、牧之原市での開催を猛烈にアピールしていきたいと考えてお
ります。
何としてもこの牧之原市がサーフィン競技の開催地に選定されるよう、このウェイブ・プール建設は民
間事業者の構想ではありますが、五輪でのサーフィン競技第1回目の開催地として、我が牧之原市の名が
刻み込めるよう、市としてもできる限りの支援を考えており、ぜひ議員の皆様にもご理解、ご協力をいた
だくとともに、ご支援を賜れればと強く希望しております。
続いて、2件目の平成28年度のふるさと納税事業についてのうち、金額急伸の理由と背景についての分
析、これまでの反省と総括及び今後の目標についてであります。
平成27年度のふるさと納税の状況でありますが、2月末現在で1万2,199件、約1億8,000万円の寄附を
いただいているところであります。年度初めの4月は、新しい記念品をふやしたことと、住民税の控除の
限度額が2割になったことから、多くの方に寄附をいただき、1カ月で26年度の実績に迫る金額となりま
した。また、11月及び12月におきましては、平成27年分の税額控除が12月までの分が対象となるため、こ
の2カ月だけで1億円余りの寄附をいただきました。
今年度の納税額の急伸ですが、全国的な要因としましては、住民税控除の限度額が2割になったことに
加えて、ワンストップ特例制度により確定申告が不要になる場合があることなど、ふるさと納税の制度が
変更されたことが要因であると考えられます。
また、牧之原市においては、記念品の種類をふやしたこと、市内で販売している商品であれば記念品と
して参加できるようにしたこと、納税金額を1万円だけではなく、11の納税コースに拡充したことなど、
これらの取り組みが寄附をくださる方々の関心を多く引き、納税額が急激にふえた大きな要因であると考
えております。
この記念品の充実と納税コースの拡充の取り組みは、事業者の売り上げの増加に直結し、この事業によ
り約9,000万円の売り上げにつながっており、市内産業のPRと活性化に大きく寄与し、大いに成果があ
りました。
一方、寄附申し込みが多かった月は、申し込みから記念品の発注までの事務が滞ったり、記念品の発注
が多かった事業者は、記念品の調達が間に合わない状態で、記念品の到着におくれが生じ、寄附者の方に
-144-
ご迷惑をおかけしてしまいました。寄附者の方が申し込みをしてから記念品が届くまでの時間を短縮する
こともリピーターとなっていただくためには重要でありますので、今後はレスポンスよく業務ができるよ
う体制を整え、おもてなしの心を持って業務を進めてまいります。
次に、平成28年度の見込みについてでありますが、3億円の納税額を目標とし、記念品を充実すること
により、多くの方に関心を持ってもらえるよう、また現在の納税コースをさらに細分化し、多くの事業者
が記念品を出すことにより全国から牧之原市に寄附をいただけるよう取り組んでまいります。
また、人員体制につきましても、事務の迅速化、新たな記念品の発掘及びおもてなしの質の向上のため、
職員1人、臨時職員1人の計2名を増員し、2人体制から4人体制で業務を進めてまいります。
ふるさと納税により収入がふえるだけでなく、記念品を贈ることによって本市の特産品を全国にアピー
ルすることができ、さらに市内産業の活性化にもつながることから、今後もアイデアを駆使して魅力ある
記念品を提供できるよう、事業者と連携するとともに、牧之原市の記念品をもらってよかったという満足
度の向上を目指して事業を推進してまいります。
○議長(良知義廣君)
2番
大石健司君。
○2番(大石健司君)
答弁いただきましたが、最初のほうのサーフィンの件ですが、やはりこのニュースが出た段階で、牧之
原市民、また日本国民も含めた皆さんが大丈夫かよ、本当にやれるのかよ、これ大丈夫と思っている最大
の理由は、施設をつくるだけでもちょっと調べましたが7億から10億くらいかかるという莫大な費用だと
思っています。
市民も含めた皆様方がどうもいまいちこの話に乗れないという最大の理由を今言いましたけれども、ま
さかそのために市民の皆さんが納めてくださる税金、景気動向に左右されるような市民税、法人市民税の
ようなものを原資とした財政的支援は絶対にすべきでないと私は思いますが、市長はどう思われますか。
○議長(良知義廣君)
西原市長。
○市長(西原茂樹君)
全て市が行う事業については、市民の皆さん、あるいは国や県からの交付金、あるいは補助金、そうい
ったもので運用されております。したがいまして、もちろん市民の皆さんの税金を使うということは考え
ておりませんが、国や県あるいはさまざまな新しい税制度の中で、企業のふるさと納税というものも出て
まいります。さまざまなもので支援の必要があれば、支援を考えていく必要があるだろうとは考えており
ます。
○議長(良知義廣君)
2番
大石健司君。
○2番(大石健司君)
少し安心しました。やはり今回の招致運動の予算に関しては、それは持ってくるためのいろいろ活動す
るためにお金も必要でしょうし、また先ほど同僚議員も言っていましたような国の補助金、地方創生を根
拠にした補助金等もあるということで大丈夫なんですけれども、少なくとも私も議会の一員として参加し
ている招致委員会が、この民間が進めている莫大な費用がかかる施設に対して、金銭的な支援、直接的な
支援をしないということは、今、市長がおっしゃっていただいたので納得いたしました。
そうなると、今回の先ほどのご答弁にありましたが、建設可能な用地の選定、また波を起こす造波装置
技術の習得、商業ベースとしての採算性など、民間が検討を進めているということですけれども、では一
-145-
体、市としてはどういう協力ができるかということをいま一度確認したいと思います。
○議長(良知義廣君)
副市長。
○副市長(杉本基久雄君)
市といたしましては、企業誘致という観点でご支援をしていきたいというふうに考えております。候補
地の選定に当たって、具体的には国土利用計画法であるとか、あるいは都市計画法であるとか、農地法、
農振法ですね、等々の規制がございます。そういった中から幾つかの事業主からの候補地が上がっており
ますけれども、一番妥当性があるものというものを、市としてこれがいいのではないかというようなご支
援をさせていただいたり、あるいは関係地域の住民あるいは地権者の同意等々、関係の皆さんの同意をい
ただく、合意形成をするというようなご支援ができるんだろうというふうに思っております。
○議長(良知義廣君)
2番
大石健司君。
○2番(大石健司君)
確かにそれは必要ですけれども、8月のリオデジャネイロの総会で決まる。それ以前にはもう内定、国
際サーフィン連盟、もしくは日本サーフィン連盟の中では、静岡牧之原だよと言っていただくような環境
にしなければいけないと思うのですが、そのプロセス、環境整備のリミットといいますか、いつまでにこ
ういうことをしたいというスキームがあれば教えてください。
○議長(良知義廣君)
副市長。
○副市長(杉本基久雄君)
早ければ早いほどいいというふうに思っております。市では産業経済部あるいは建設部等々と庁内にプ
ロジェクトを組んで、今現在検討されている候補地の選定委員会、あるいはそういった地域の選定に当た
りまして、関係地域へ入っての合意形成をとるなど、今月中をめどにスピード感を持って進めていきたい
というふうに思っておりますのでよろしくお願いします。
○議長(良知義廣君)
2番
大石健司君。
○2番(大石健司君)
確認ですけれども、では今月中にも候補地も含めたある程度めどが立った形でできるというふうな目標
で頑張っているということでよろしいですか。
○議長(良知義廣君)
副市長。
○副市長(杉本基久雄君)
そういった目標で進めていきたいということで進めてまいります。
○議長(良知義廣君)
2番
大石健司君。
○2番(大石健司君)
となると、やはり先ほど市のお金は出さないということで、こういう環境整備に協力するということで
すが、では、実際にその民間の企業がやはりこれだけお金出せないよとなったときにどうするかというこ
とも考えておかないと、結果的にやりたかったけれどもできませんでしたと。お金足りませんということ
になりかねないわけですが、私個人としては、例えば、クラウドファンディングみたいなものを立ち上げ
-146-
て、世界に向けて牧之原市で世界初のこういうのをつくりたいんだと。だから、世界のお金持ちの皆さん、
サーフィンや海を愛するマリンスポーツを愛する皆さん、100ドルでも200ドルでもいいですから募金して
くださいと。そういうファウンドをつくったらどうかなと個人的には思っています。
そういうところに対してアイデアであるとか、相談であるとか、人材派遣とか、そういうことを自治体
としてそこに参画、自分はお金出さないけれども、そういう呼びかけ人になるということは、ちょっと僕、
今思いついたので制度的なことがよくわからないんですけれども、そういうことって可能なんですかね。
ちょっと政策協働部長とか、そういうの詳しそうなんですけれどもわかります。
○議長(良知義廣君)
政策協働部長でいいですか。
○政策協働部長(野村豊道君)
すみません、ちょっと勉強不足で調べていなくて申しわけないですが、先ほど来言うように、いろんな
面で支援していく方策を考えたいというふうに思っています。
○議長(良知義廣君)
2番
大石健司君。
○2番(大石健司君)
それ以外にもやはりいろんな企業を紹介するであるとか、全国の自治体に呼びかけるであるとか、ほか
の静岡県の2市にも話を持っていくとか、いろんなやり方があると思いますので、まずこの計画が打ち上
げ花火だけで終わってしまうというのはもったいないなと私は思っています。
ただ、今回のこの構想が、例えばヤフーニュースのトップページにダーンと出たということは、西原市
長が招致委員会の席上で「民間がやりますけど」と言ったんだけれども、西原市長が言ったということで
信用がついて記事になったと思われるんですけれども、そこのところの意気込みですかね、あれもし本当
にやるということになったときに、一緒になってやっていくというところの意気込み、またいろんな方々
に対する先ほど言いました農家の皆さんや業者の皆さん、住民の皆さん、もしかしたら空港と同じように
反対運動が起きるかもしれませんけれども、そういうところには市長も出ていって説得工作には副市長と
一緒にやっていただけるのでしょうか。
○議長(良知義廣君)
西原市長。
○市長(西原茂樹君)
今回ヤフーニュースに出たというのは、某議員さんが日刊スポーツの記事を配信していただいて、その
日刊スポーツの記事をヤフーがトップニュースで取り上げたということでございますので、まさに牧之原
初で出ていったというようなことだろうと思って感謝をしております。
それから、今一番の課題は、副市長のほうから話がありましたけれども、用地が確定すれば、お金のこ
とは議員ご指摘のとおりのことですし、それから、これは某銀行も入っていますので、銀行の融資とか、
ファウンドとかそういったこともいく。そこへ、今ファンディングですね、こういったものも入れていけ
ばいいと思うんですが、土地が決まらないことには、全ての作業、これは水の問題も含めて進みませんの
で、その土地の問題、今、複数あるところを1カ所に絞るという作業が、余りオープンでできないもので
すから、そこが今言いましたように、牧之原市とそれから事業者と含めて、あとそれぞれ地権者の皆さん
とも相談をしながら、最終的にそこが決まったら一気に行きたいというふうに考えています。もちろん私
も出てまいります。
-147-
○議長(良知義廣君)
2番
大石健司君。
○2番(大石健司君)
今、本当にネット社会になって、瞬時に情報が世界を駆けめぐる時代になりましたので、本当に夢みた
いなことが起こる。こっちはお金を何にも出さなくても、いろんな何とかちゃんを救う会とかっていろい
ろありますよね。募金は本当に情熱をかけて訴えれば世界中から集まってくる。お金あるところにあると
いうのは私はずっと思っていますので、ぜひできる限り、牧之原市はお金は出さないけれども知恵は出す。
市民の協働でみんなですごいものを、構想は持つというのを、この10年間の西原市政でやってきたと思い
ますので、ぜひ実現したちゃんとした器ができることを私は祈っております。
そんな中、やはりこれをつくること、民間業者がつくるとは言っても、牧之原市のどこかにできるとい
うことで、いろんな方々からそんなの必要なのという声がいまだに大きく私のところにも届いてまいりま
す。幾つか質問をしますので、それについてわかっている範囲でお答えいただけますか。
この施設、このスタイルがオリンピックの競技場として本当に認められているんですか、これでいいん
ですか。
○議長(良知義廣君)
副市長。
○副市長(杉本基久雄君)
先ほど市長答弁の中にございましたけれども、国際サーフィン連盟のアギーレ会長でございますけれど
も、アギーレ会長もこのいわゆるウェイブ・プール、これについてはこれがあれば最高だというふうにお
っしゃっておりますので、これはウェイブ・プールができるということになれば、先ほどの答弁のとおり
非常に大きい価値になると思います。
○議長(良知義廣君)
2番
大石健司君。
○2番(大石健司君)
民間企業の出資で建設して、今後も民間企業が運営していくということですけれども、それで本当に大
丈夫とお考えですか。
○議長(良知義廣君)
副市長。
○副市長(杉本基久雄君)
民間だからできるのではないかというふうに思っております。現在そういったいわゆる採算性に合うの
か、あるいはオリンピック開催後における収支が合うのかということを事業者は入念に計算をしておりま
す。公共がやってもなかなかそういった商業ベースには乗りませんけれども、民間がやることによってそ
ういった商業ベースに乗るというふうに、私は事業者が判断すれば十分採算性が合うというふうに思って
おります。
○議長(良知義廣君)
2番
大石健司君。
○2番(大石健司君)
とは言うものの、サーフィンというのは空を見て、天気を見て、風を見て、波を見て、そして自然の波
にチャレンジするスポーツだというふうに言われています。こういう人口的なコンスタントな波が来るプ
ールの中でサーフィンをするということが、オリンピックの後に人が恒久的に来るかどうか。昔千葉にあ
-148-
ったような人工のスキー場ザウスのように、人が来なくなって廃れてしまうのではないかという住民の声
も強いですけれども、それについてはどうですか。
○議長(良知義廣君)
副市長。
○副市長(杉本基久雄君)
やはりこのオリンピックが開催されたということになれば、その後においては、こうした例えばウェイ
ブ・プールもある、自然界の海もあるという中から、国内外から多くのサーファー、あるいは観光客がお
見えになると思います。
そうした中で、自然界のいわゆる波というのは、台風が来ればできませんし、あるいはべた波でもでき
ません。そうしたときに、こうしたウェイブ・プールとセットであるということは、非常に強みになると
いうことでありますので、そういった観点からもこれは継続的にいわゆる採算性が合うということであれ
ば、十分生かせる施設だというふうに思います。
○議長(良知義廣君)
2番
大石健司君。
○2番(大石健司君)
今、牧之原市でよく人口が減るとか、大変だということの一番の理由でよく言われるのがJRの駅がな
い。バスの路線しかないと言われます。私もその旧国鉄の時代に生きていたわけではございませんが、物
の本によると、どうしてこの地に国鉄が通らない、東海道線を通したかった国鉄の意向に沿わずにできな
かったかというと、やはり当時の漁民であり、農民が魚が逃げる、田んぼが燃えると、家が焼けてしまう
と、そういう反対運動があって適宜を逸してしまったと聞いております。
また、富士山静岡空港においては、関係各位の血の出るような努力で二十数年かけて完成しましたけれ
ども、でき上がるまでに関空であったり、中部国際空港であったり、羽田が拡張されたり、そしてバブル
もはじけて経済も苦しくなっている中での開港で、本当に今やっと7年目に向けてやっと上向きになって
きたというふうに感じております。
やはり私もオリンピック千載一遇のチャンスだと思っておりますので、やっぱりやってみて、やってみ
て可能性を探ってみて、それでやっぱり無理だったということになればいいと思うんですけれども、最初
から否定的な考え方で無理だ、無理だと、こんなの無理だということは避けていただきたいなと思います
ので、私も半信半疑ながら、とにかく実現に向けて大きい声を出し続けますので、市長以下市役所の皆さ
ん、また同僚議員の皆さんも少しこれについて勉強いただいて、理解を深めていただきたいなと思ってい
ます。
二つ目の質問です。ふるさと納税、1年目が2,300万円余り、そして2年目が2億、そして今度3億円
ということで、今、3億円の根拠は説明いただきましたけれども、お近くの焼津市は牧之原市にちょっと
おくれて始めたんですね。こういうのをやるからというふうな話を僕が友人に伝えたところ、我々もやる
ということで、あそこも同じようなタイミングで少し牧之原よりおくれて始めました。ところが、ことし
に至って、焼津市は34億円ふるさと納税がありまして、全国でも2位というすごい活況を呈しております。
当然、焼津の成功例は新聞とかテレビでがんがん報道されていますけれども、それについてどういう理由
があったというふうにお考えでしょうか。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
-149-
○産業経済部長(小栗弘行君)
お答えをしたいと思います。焼津につきましては、非常に34億ということで、まさか全国2位になると
いうことも焼津の担当者も思ってもみなかったという情報も入っておりますが、なぜかと言いますと、や
っぱり商品のラインナップが充実しているところかなというふうに思います。聞くところによると、水産
品を中心に600種類以上の記念品のラインナップがあるということですので、そういったところで、非常
に魅力があって、焼津に納税が集中しているのではないかというふうにも思っております。
○議長(良知義廣君)
2番
大石健司君。
○2番(大石健司君)
焼津の品目は確かに600ありまして、日本有数の魚市場でございますから、当然そういうことがありま
すし、また10万円寄附された方には、天然マグロ、カツオの詰め合わせであったり、いろんなズワイガニ
であったり、物すごい景品がついてくるということではございますが、牧之原市は2億円、今度3億円と
いうことですけれども、では一体、牧之原市の品目は幾つで、どういうものが今一番人気なのか教えてく
ださい。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
○産業経済部長(小栗弘行君)
牧之原市の品目は現在124品目ございます。その中で今年度の人気なんですが、金額ベースではふるさ
と干しいもセットが一番多くなっております。それが全体では9%ほど、1,150件ほどの申し込みがござ
います。その次が遠州夢咲牛の焼き肉セット、これが全体で8.4%くらいになりまして、1.029件の納税が
ありました。3番目としましては、お米のセット、続いて夢咲牛の焼き肉のまたセット。あと、アローマ
メロン等々と続いております。
○議長(良知義廣君)
2番
大石健司君。
○2番(大石健司君)
先ほどのご答弁で焼津は品目が多いと。私がつけ加えましたけれども、日本有数の漁港であるというこ
となんですが、今、伺ったのを聞くと、1位の干しいもセットは牧之原市でも芋がとれますからありだと
思いますけれども、牧之原と言えばお茶だというふうに我々は思っていますし、世の中でもそうだと思い
ますけれども、まず先に聞きますが、お茶はどのくらい出ていますか。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
○産業経済部長(小栗弘行君)
お茶に関しましては、8番目、9番目くらいにランクがありまして、両方で一つが525件、もう一つは
522件ということで、1,000件ちょっとの希望がございます。
○議長(良知義廣君)
2番
大石健司君。
○2番(大石健司君)
そこでもう既に世の中の我々が考えているふるさと納税のことと、世の中の需要というんですか、人気
というのがちょっとずれてきているということを私も気づきましたし、皆さんも気づけたと思います。先
ほど2位が遠州夢咲牛、2位がすき焼きセット、4位が焼き肉セットということですけれども、これは牧
-150-
之原市の肉ではないですよね。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
○産業経済部長(小栗弘行君)
市内の肉屋さんが提供してくれている隣の夢咲の肉でございます。
○議長(良知義廣君)
2番
大石健司君。
○2番(大石健司君)
そうです。何を言いたいかというと、何でもありなんですよね。最初の1年目は牧之原のものというふ
うにこだわったと思いますけれども、それ以外、2年目、今回急激にふえた理由は、支払い方法をクレジ
ットにしたり、いろんな品目をふやしたというのはあると思うんですけれども、やはり一番多いのはメニ
ューをふやして、消費者が飛びつくようなものを持ってきたからではないですか。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
○産業経済部長(小栗弘行君)
商品のラインナップがやっぱりいかに魅力的で、手に入れたいというふうに思えるものがそろっていれ
ば、おのずとそこに納税をするということになると思いますので、そういったものが充実しているのが非
常に重要だとは思います。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
○産業経済部長(小栗弘行君)
つまり牧之原市の業者さんが努力をして、自分のところで扱っているものを外に向けて発表して売って
いけば、必ずしも牧之原でとれたり、牧之原でつくったりしたものでなくても、十分経済の活性化になる
という認識でよろしいですか。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
○産業経済部長(小栗弘行君)
そのとおりだと思います。牧之原でないものしかそれを扱わないというわけではなくて、市内と関連し
ているもの、業者が扱うものを商品に載せるということも可能だとは思います。
ちなみに、貴金属の物を商品として出してありますけれども、それも全国からは人気で、そういったも
のを欲しいというものもおりますので、市内の物だけということに限定しないで、幅広くこんなものが本
当に売れるのかなということも含めて、いろんなもののラインナップをそろえていけば、それに求めてく
る人も多々あるかなと思います。
○議長(良知義廣君)
2番
大石健司君。
○2番(大石健司君)
いろいろまどろっこしい聞き方をしているわけですけれども、どうして焼津が34億になったのは品目が
多いから、そして漁港を抱えて水産物がいっぱいあるから。そういう認識で世の中も、皆さんもあると思
うんですけれども、では、よそのものでもいいんだったら、人をふやしてやる気のある人を連れてきて体
制を変えれば、3億じゃなくても、もっとふえるのではないですかということを聞きたいわけです。どう
-151-
ですか。焼津はどのくらいの体制でやっているんですか。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
○産業経済部長(小栗弘行君)
焼津市でございますが、正職員を専任で4人、それと兼務で1人、あと臨時職員を7名ということで、
12人体制でやっております。
○議長(良知義廣君)
2番
大石健司君。
○2番(大石健司君)
つまり12人体制で最初から取り組んだらこれだけ出たということですよね。焼津や南駿河湾漁協で揚が
ってくる魚を、こっちの業者が買ったりしてやるということもありですよね。だから、何を言いたいかと
いうと、それがもう既にそんなことはふるさと納税ではないよという、もうそもそも論を言われてしまう
と、私の言っていることは全部意味がないし、市民の理解も得られないんですけれども、今、部長がおっ
しゃったような形で、市内の業者が努力して自分が調達してきたものを、いいものを、いいパッケージと
いい名前といい宣伝をして、牧之原のホームページに載せれば、さっきの夢咲牛のようにぼんと去年以上
に上がってくるということは可能だということなので、人をふやしたり、もうちょっとやることを、来年、
再来年は検討していってもらいたいなと思うんですけれども、それは検討に値するとは思いませんか。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
○産業経済部長(小栗弘行君)
焼津の例にように、人がふえればそれだけ商品のラインナップも、いろんな市内を回って集めてライン
ナップに載せるということができますので、そういった面は非常に人がいればできるかなと思います。そ
ういう形で来年度ですけれども、実質的には2人ふえて、そういった今まで発注ですとか、そういったの
に手間がとられまして、営業活動といいますか、そういった商品を出しませんかとか、営業に回るところ
が少しできなかった部分もありますので、そういった人がふえる分については、そういった外への営業が
できるかなと思いますし、今言われたように、本当に水産物が当然漁協があったりして、牧之原市のほう
はそういったのがあるんですが、しっかりラインナップの中に乗っていませんので、カツオ船とかも牧之
原市内の業者が船を持って動いていますので、そういった人たちのほうにも積極的に働きかけをする中で、
もっと水産物等を充実するなり、そういったことで商品のラインナップは充実させていきたいとは思って
います。
○議長(良知義廣君)
2番
大石健司君。
○2番(大石健司君)
私もそう思います。前回質問したときに、これからふるさと納税をしてもらうときに、どういう理由で
あなたは牧之原市に寄附する、納税することにしたんですかというアンケートをとるというふうに明言さ
れましたけれども、その結果はどうですか、教えてください。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
○産業経済部長(小栗弘行君)
アンケートといいますか、申込書のところにどういう理由で、どこに納税しますかという記述する欄が
-152-
ありますので、それを集計をさせていただいてありますけれども、まずは理由でよろしいですかね。特産
品に関心があるからというところが一番納税の理由としては多いです。それと、次が特に回答なしという
ことで、あとはふるさと、出身だからというのが1%くらいの状況になっています。ですから、特産品が
一番興味があるということになろうかと思います。
○議長(良知義廣君)
2番
大石健司君。
○2番(大石健司君)
以前、牧之原市が例えば脱原発の施策をやっているからというような理由で寄附したいけれどもという
人が市長のところに来られたという話を聞いていますけれども、それも含めて特産品に関心があるからと
いう人の割合とまたそういうのを割合だけ教えてください。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
○産業経済部長(小栗弘行君)
特産品に関心があるかというのが全体の38%くらいです。それと、牧之原市の施策に共感したからとい
うところかなと思いますが、それが1.6%ということです。
○議長(良知義廣君)
2番
大石健司君。
○2番(大石健司君)
ということは、まとめますと、牧之原市出身だから、ふるさとだからと言ってやってくれた人は1%だ
と。そして、回答なしの人が40%くらいいるけれども、特産品に関心があるからという人が38%というこ
とですよね。つまり、特産品を世の中の人に関しては、牧之原市のどういう町で、1回来てみたとか、ど
ういうことというのは、きっかけにこれからはなるかもしれないけれども、スタートの地点では、すばら
しいおいしそうなもの、お買い得なもの、そういうものを提供すれば確実に数字は上がっていくというふ
うに私は考えますけれども、部長はどう考えますか。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
○産業経済部長(小栗弘行君)
特産品の充実というのは非常に重要かなと思います。それが市内の産業、商店等の活性化にもつながり
ますので、その点はしっかりそろえていきたいと思います。
○議長(良知義廣君)
2番
大石健司君。
○2番(大石健司君)
わかりました。では、逆に理由ではなくて、使い道もどういうふうに使ってもらいたいかという、それ
も申し込み欄にいろいろ記述するというふうに前回言っていただいたんですけれども、その項目と内訳を
教えてください。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
○産業経済部長(小栗弘行君)
使い道でございますが、申し込み欄に例えば健康福祉の施策ですとか、教育の施策ですとか、産業経済
への施策と、施策ごとに分かれておりまして、その中で一番多いのは、市政経営というところで、市政の
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経営に使ってくださいというのが32.3%ほどございます。その次が市長にお任せというところが22.6%、
あと、健康ですとか、教育ですとかというのは11~12%くらいになっております。
○議長(良知義廣君)
2番
大石健司君。
○2番(大石健司君)
もう余り質問をぐだぐだ続けたくないので、時間があるので、今の項目を全部挙げてください。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
○産業経済部長(小栗弘行君)
まず一つ目は、健康福祉施策というところで、子育てですとか高齢者、福祉、健康医療、その分野です。
2番目が教育文化施策ということで、学校教育ですとか社会教育、芸術文化に関するものです。あと、産
業経済施策ということで、農業、水産業、中小企業、観光の施策に対してです。それと、生活基盤施策と
いうことで、道路、河川、水道、環境、交通、移住定住というところです。次が防災施策ということで、
危機管理、防災施設、消防防犯、交通安全等になっております。それと、6番目の一番多い市政経営とい
うのが、人材育成ですとか住民自治、行財政運営ということです。その他とあとは市長にお任せという項
目があります。
○議長(良知義廣君)
2番
大石健司君。
○2番(大石健司君)
最後の質問の一つちょっと戻った質問をさせていただきます。ふるさと納税は、先ほど言ったように人
数をふやしてやる気のある人をふやして、やる気のある業者を使って、近隣からも物を集めてがんがんや
れば、少なくともやればやっただけ金額がふえるというふうに私は認識しています。そして、これは景気
や動向に左右されるものではなく、ある程度消費者は生活が苦しければ苦しいほどこういうのに目をつけ
て、少しでもやすくいいものをゲットして、還付金も受け取ろうというふうに、そういう消費行動になる
ので、景気が悪いから、景気がいいからといって金額が上下するものではなくて、一生懸命やる、ほかと
の絡みもありますけれども、物をそろえて一生懸命やれば、着実に進展が望めるほかの事業とは全然違う
スタイルの新しい税収アップの切り札になると私は思いますけれども、どう思われますか。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
○産業経済部長(小栗弘行君)
焼津までどうっとやっていくかということもありますけれども、やはり今、配置ができる人員の中でと
りあえずやりまして、その辺本当にどこまで、人がいればどこまでもやれそうな感じもしますけれども、
その辺は状況を見まして、例えばそういうところが本当に可能性があれば、一つの独立した部署みたいな
形にしないと、なかなか人もうまく回っていかないかなと思いますので、そういったことも含めまして、
やるならやるということで、しっかり方向性を決めてやっていけば、非常に可能性は大きいかなというふ
うに思います。
○議長(良知義廣君)
2番
大石健司君。
○2番(大石健司君)
市長はこれについてどう思われますか。
-154-
○議長(良知義廣君)
西原市長。
○市長(西原茂樹君)
実は私も大石市議と同じ考えなもので、焼津くらい目指せって大分葉っぱをかけたんです、僕と副市長
はね。だけど、やっぱり担当の職員とすると、ことし1億幾らで、2億くらいのやつを3億に上げるくら
いが予算折衝の中で一つの限界だったわけです。それはご理解いただきたい。それで、その上で本当に人
数をやれば、やりますよということで今回人を少しつけました。だから、そのメンバーでできるだけやる
と。
僕が一番やってほしいと思ったのはカツオなんです。カツオというと御前崎というイメージなんですが、
実は近海のカツオの船を持っているのは牧之原市でありまして御前崎ではないんですね。牧之原市の地頭
方に船が2杯あって、これがまさにおいしい生の一本釣りのカツオですね、近海のやつを持ってくるわけ
です。遠洋は藪田さんとか、日光とか全部焼津で冷凍で揚がるわけですから、そういうふうに考えますと、
カツオとか水産品というのは、それから今、最高のワカメが揚がって、ゆでたら真っ青のああいうものと
か、幾らでも水産品は卸の皆さんもいますので、これがないんですよ。だから、魚を入れるとぐっと上が
るだろうというふうに考えておりますのでぜひやりたい。
それから、実はお金持ち、僕は多少静岡とかどこか・・・1,000万とか、2,000万ふるさと納税で買った
というんです。だから、いかにそのくらい税金を納める方がそういう買い物を全国にするというようなこ
とを聞きました。だから、私はちょっと心配なのは、牧之原市民でもお金のある人は、これ物すごく今、
買いまくっているのではないかなというふうに思うんですけれども、それは逆にやったり、やられたりで、
そのものが動いて活性化するということは悪いことはないわけですから、さらにこちらが納税してもらう
というために、あるいは地域の商店街の活性化のために、全力かけてやりたいなというふうに思っており
ます。
○議長(良知義廣君)
2番
大石健司君。
○2番(大石健司君)
逆に牧之原市民が出してしまっている分については、先日のあれは全協だったかな、同僚議員の質問に
対してお答えがあって、正確ではないけれども大体2,000万くらい、10分の1だったかなということで、
牧之原市に関しては間違いなく入りのほうが出より多いというのは聞いていますので、やればやるだけふ
えるというのは間違いないことかと思います。
何でこれを何度も何度も言うかというと、2年前はなかったものが2億入ったわけですよね。だから、
1億円の納税を集めるのはどれほど大変か。景気の動向や為替差益によってあっという間に飛んでしまう。
そういう中で、何の色もついていない一般財源に組み込めるお金が工夫次第で入ってくる。それがサービ
ス競争で悪い評判が出て、こんなに物で釣っているのかというように報道されるならともかく、焼津の報
道を見ている限り、もうよくやった、すごい、これまねしようという全国的な報道ですよね、たしか。焼
津が水産物がすごいすごいと言っていますけれども、焼津で今一番売れているのはiPadなんですね、
iPadがプレゼントなんです。そういう電子機器、焼津に電子機器の会社があると、販売店があっても、
そういうコンピューター関係も高額に出してくれた方、10万、20万出してくれる人には配っている。そし
て、例えば、今、いろんな深海のブームですけれども、例の鳥羽水族館で脱皮したとか、死んでしまった
とかというオオグソクムシですか、でっかいカブトカニみたいな、古代生物みたいな深海があるんですけ
れども、あれ1万円寄附すると生きたまま2匹もらえるんですよね。そのまま揚げ物にして食べることも
-155-
できますけれどもおいしくないです。ですけれども、今、深海魚が好きな方がいっぱいいて、そういうち
ゃんとした水槽があればずっと飼えると。餌も要らないという物すごい人気で、そういうものが売れてい
るわけです。ですから、同じ海がある牧之原市ができないわけがないものですから、どんどんやってもら
いたいなと意味で今この話をさせていただきました。
そして、最後になりますけれども、先ほどの使途別集計の中に、私がちょっといつも気になっているの
で、いつも一般質問でするとお金がないと、それはちょっと無理というような、例えばスポーツ施設とか、
芝のグラウンドとか、体育館とか、そういうことはやっぱり健康福祉施策というところにくくられてしま
っているんでしょうか。それはどのくらい出て、どのくらいのお金が入金ベースでありますか。
○議長(良知義廣君)
産業経済部長。
○産業経済部長(小栗弘行君)
健康福祉施策のところは1,356件ほどの納税がありまして、金額ベースですと1,456万7,000円の寄附が
されています。
○議長(良知義廣君)
2番
大石健司君。
○2番(大石健司君)
最後に市長に伺います。ここのところ、何もなかったところが今、全部の割合でいうと8%くらいです
かね、1,456万円入っているわけですよね。全体では2億円。もちろん業者に払う分もやりますので、2
億円あっても1億円にしかならないとは思いますけれども、そういう形で入ってくる中で、例えば先ほど
景気動向に左右されるような市民税や法人市民税を頼りにするようなお金は一切出さないですということ
を私が質問したらそうですということですけれども、例えば、ここのところに牧之原市にできるであろう
こういう民間の施設に基金をつくるから、そこに寄附したいんですけれども、サーファーの皆さんという
ような形のアンケートを入れれば、市民税ではなくて、もともと1円もなかったところから生まれたお金
ですから、同じ一般財源でも振り分けることは可能だと思いますけれども、そういう可能性はありますか。
○議長(良知義廣君)
西原市長。
○市長(西原茂樹君)
可能性はあります。ただ、今この場でいきなり振られてどうするんだといって答えるべき問題でもない
だろうと。思いはよくわかりますけれども、そういう答弁にとどめさせていただきたいというふうに思い
ます。
○議長(良知義廣君)
2番
大石健司君。
○2番(大石健司君)
すみませんでした。というわけで、頭といろいろ策を労せば、いろんな形でお金はつくれるということ
を私は最後に述べさせていただいて終わらせていただきたいと思います。本当に私が二十数年前、東京で
仕事をしていたときに、日本サッカー協会の当時の総務部長であった川淵三郎さんという方がいました。
その後Jリーグのチェアマンになって、日本サッカー協会の会長をやって、今、日本バスケットボール協
会の会長で、今、bjリーグと日本リーグの合併を果たして頑張っていらっしゃる方でございます。
その方が1980年代の後半にJリーグをつくろうと。プロサッカーリーグをつくろうというふうにサッカ
ー協会のある会議の中でぶち開けたそうです。それを私、本人から聞いた話があるんですけれども、その
-156-
ときに、当時まだ40代前半ですね、彼は。ほかのベテランの委員の皆さん、協会の役員の皆さんが全員反
対した。なぜか、日本にはプロ野球という球技の大スポーツがあると。そんなのサッカーをやったって全
然お客は入らないではないか。そんなのやったって失敗するよ、時期尚早だよ、100年早いよ。そういう
ふうに言われたそうです。
そのときに川淵三郎さんは机をたたいて立ち上がって、「時期尚早という人は100年たっても時期尚早
だと言う」。そう言ったそうです。前例がないという人は200年たっても前例がないって言ったそうです。
何もしないでこのままずるずるいったら大変だというのはみんな知っているし、皆さん大変だ、大変だと
いっていろんな話が出ます。でも、やっぱり先立つものはお金ですので、お金がないものをこういう施策、
こういうものをつくりましょう、こういうことをやりましょうといっても、お金がなければできないとな
ると、やはり自分たちで生み出せない以上は、そういう形でアイデアを出して、いい町、もっともっと経
済が回って人が来るような魅力ある施設をつくるというのも一つの作戦かなと思います。いろんなものを
つくるのは大変ですし、今、公共施設マネジメントでどんどん物を減らしていかなければいけない時代、
ダウンサイジングしていかなければ生き残っていけない時代であるのはよくわかりますけれども、やはり
お金はあるところにはあるし、つくるものはつくって、人を呼んで活性化させるということはできるなと
私は思っております。
話半分の段階でどんどん発表していくことは、本当は弊害があって、本当に行政とか責任がある立場の
人にとっては、本当にもろ刃の剣で、それは余り言えないことかもしれませんけれども、適宜を逃したら、
先ほどの電車が通らなくなった話、空港の建設がおくれてしまったという形で、オリンピックというきっ
かけにして物ができれば、この先何がどうやって使うかというのは、後の世代に任せればいいのではない
かなと私は思っています。
以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(良知義廣君)
これで、2番
大石健司君の一般質問を終わります。
以上で一般質問は終わりました。
あす3月11日は請願第1号の採決を行いますので御承知おきください。
本日はこれをもって散会といたします。
〔午後
4時18分
-157-
散会〕