CA ARCserve Backup の復旧方法のご案内 (Rev. 1.2) はじめに 1. 他

CA ARCserve Backup の復旧方法のご案内 (Rev. 1.2)
はじめに
本書では、バックアップ サーバが破損したケースを考慮し、CA ARCserve Backup r16/r15/r12.5/r12 の 4 つの
バージョンを対象に、データ復旧方法とシステム復旧方法をご案内致します。
データやシステムを復旧するには、バックアップ データの入ったメディアが必須になります。テープ メディアやネッ
トワーク上のハードディスクにバックアップ データがあるか、事前にご確認ください。
注意:以下手順には、ARCserve Backup r12 の復旧手順もご案内しておりますが、r12 のサポートは 2011 年 12
月 31 日をもって終了しております。 r12 をご利用の場合、最新バージョンへの早めのアップグレードをご検討くださ
い。製品のご購入については、CA ジャパンダイレクト(0120-703-600)へお問い合わせください。
1.
他のバックアップ サーバからのデータ復旧 …… P. 1
2.
ARCserve データベースの復旧 …… P. 7
3.
システム復旧 (フルリカバリ) …… P. 12
4.
Disaster Recovery Option によるシステム復旧 …… P. 18
5.
参考情報 …… P. 17
1. 他のバックアップ サーバからのデータ復旧
他の ARCserve Backup を使ってデータ部分を復旧する場合、以下の手順で行うことができます。
システム全体を復旧する場合は、後述の 『3. システム復旧(フルリカバリ) 』 や 『4. Disaster Recovery Option
によるシステム復旧』 を参照してください。
テープ装置をご利用の方は、テープメディアを挿入し、P. 3 の手順②から進めます。
① ファイル システム デバイス、もしくはデータ デデュプリケーション デバイスの指定
バックアップされたデータが入っている、ハードディスク上のファイル システム デバイス (FSD) や、デー
タ デデュプリケーションデバイス (DDD) 領域の UNC 共有(¥¥からはじまる共有名) 名を使って、代理と
なる他の ARCserve Backup で FSD もしくは DDD を作成します。DDD の場合はインデックス領域も必要
になるため、インデックスが入っている領域の UNC 共有名も指定します。
すでにバックアップ データが入っているフォルダを FSD や DDD に指定すると、書き込み済みのメディアと
同じ扱いとなり、他の ARCserve Backup で処理できます。※ DDD は r12.5 からの機能になります。
(ア) FSDの作り方
A)
B)
FSD のバックアップ データ領域の UNC 共有名を確認します。
ARCserve Backup マネージャ画面から [管理] の下にある [デバイス マネージャ] (図 1)を選
択します。
図 1: デバイス マネージャの選択画面 (CA ARCserve Backup r15)
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C)
FSD を作成するため、[デバイス マネージャ] 画面の右下ペインにある以下の該当するリンクを
クリックします。
r16: ディスク ベース デバイスの環境設定
r15: ディスク ベース デバイスの作成
r12.5: ファイル システム デバイスの環境設定
r12: FSD の作成
D)
表示された画面にて、[追加] ボタンをクリックします。r16/r15 の方は [Windows ファイル シス
テム デバイス] にカーソルが選択されている状態で [追加] ボタンをクリックしてください。
E)
バックアップ データが入っている領域の UNC 共有名を、以下の該当エリアに指定します。
r16/r15: データ ファイルの場所
r12.5: 場所
r12: ロケーション
F)
画面右上にある [セキュリティ] ボタンをクリックします。
G) 表示されたセキュリティ画面にて、指定した共有フォルダにアクセスするアカウントを定義します。
(デフォルト値の ARCserve Backup システム アカウントは、ARCserve Backup のインストール
時に定義した OS の管理者アカウントになります。)
H)
アカウント指定後、[OK] をクリックし、セキュリティ画面を閉じます。
I)
[次へ] をクリックし、FSD を作成します。
J)
確認画面で [完了] をクリックし、画面を閉じます。
K)
r12.5 の方は、図 2 のボップアップ画面が表示されます。[いいえ]を選択し、ポップアップ画面を閉
じます。
図 2: ステージング グループの確認画面
(イ) DDDの作り方
A)
DDD のバックアップ データ領域とインデックス領域の UNC 共有名を確認します。
B)
ARCserve Backup マネージャ画面から [管理] の下にある [デバイス マネージャ] (図 1)を選
択します。
C)
DDD を作成するため、[デバイス マネージャ] 画面の右下ペインにある以下の該当するリンクを
クリックします。
r16: ディスク ベース デバイスの環境設定
r15: ディスク ベース デバイスの作成
r12.5: デデュプリケーション デバイスの環境設定
D)
r16/r15 の方は、表示された画面にて、[デデュプリケーション デバイス] を選択します。
E)
[追加] ボタンをクリックします。r15 の方は [デデュプリケーション デバイス] にカーソルが選択さ
れている状態で [追加] ボタンをクリックしてください。
F)
バックアップ データが保存されている領域の UNC 共有名を、各バージョンとも[データ ファイル
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の場所] に指定します。
G) インデックス データが保存されている領域の UNC 共有名を、各バージョンとも[インデックス ファ
イルの場所] に指定します。
H)
画面右上にある [セキュリティ] ボタンをクリックします。
I)
表示されたセキュリティ画面にて、指定した共有フォルダにアクセスするアカウントを定義します。
(デフォルト値の ARCserve Backup システム アカウントは、ARCserve Backup のインストール
時に定義した OS の管理者アカウントになります。)
J)
アカウント指定後、[OK] をクリックし、セキュリティ画面を閉じます。
K)
[次へ] をクリックし、DDD を作成します。
L)
確認画面で [完了] をクリックし、画面を閉じます。
② スキャン処理
復旧するデータを探し出すため、スキャン機能にて、メディア内にどのようなバックアップ データが書き込ま
れているか確認します。
スキャン処理の方法
A)
ARCserve Backup マネージャ画面から [ユーティリティ] の下にある [メディア検証とスキャン]
を選択します。 (r12 の方は[スキャン] になります)
図 3: スキャン ユーティリティの選択画面 (CA ARCserve Backup r15)
B)
スキャン ユーティティの[ソース] タブにて、復旧対象のデータが入っているメディア (テープメデ
ィア、もしくは前述①で作成した FSD や DDD のメディア)を選択します。
図 4: メディア選択例 (CA ARCserve Backup r15)
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C)
各バージョンにて該当するツール バーのボタンをクリックし、スキャン処理を実行します。
r16/r15: サブミット ボタン
r12.5/r12: 開始 ボタン
D)
スキャン処理を実行すると、[ジョブ ステータス] 画面に自動的に切り替わります。スキャン結果
を確認するため、右下ペインにて、[ジョブ ログ] をクリックし、復旧対象のセッション番号を控え
ます。
図 5: ジョブ ログの表示画面 (CA ARCserve Backup r15)
③ マージ処理
リストア対象のデータとして表示させるため、復旧対象のセッションを ARCserve データベースにマージし
ます。
マージ処理の方法
A)
ARCserve Backup マネージャ画面から [ユーティリティ] の下にある [マージ] を選択します。
図 6: マージ ユーティリティの選択画面 (CA ARCserve Backup r15)
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B)
マージ ユーティティの[ソース] タブにて、復旧対象のデータが入っているメディア (テープメディ
ア、もしくは前述①で作成した FSD や DDD のメディア)を選択します。
C)
前述②のスキャンで確認したセッション情報をマージするため、[すべてのセッション] のチェック
をはずし、開始セッション番号を [セッション番号] のフィールドに指定し、右横のチェック ボック
スにチェックを付け、[セッション番号まで] のフィールドに終了セッションの番号を指定します。(図
7 を参照)
図 7: マージの対象セッション選択例 (CA ARCserve Backup r15)
D)
各バージョンにて該当するツール バーのボタンをクリックし、マージ処理を実行します。
r16/r15: サブミット ボタン
r12.5/r12: 開始 ボタン
④ リストアの実行
リストアを実施し、対象データを復旧させます。この文書では復旧の一例として紹介しています。他のリスト
ア手順や、詳細な設定などにつきましては、各バージョンの管理者ガイド『第 4 章 データのリストア』をご参
照ください。
管理者ガイド
r16: (18.4MB)
https://support.ca.com/cadocs/0/CA%20ARCserve%20%20Backup%20r16-JPN/Bookshelf_File
s/PDF/AB_ADMIN_W_JPN.pdf
r15: (14.97MB)
https://support.ca.com/cadocs/0/c013051j.pdf
r12.5: (6.96MB)
http://www.casupport.jp/resources/bab125win/manuals/pdf/AB_ADMIN_W_JPN.PDF
r12: (5.92MB)
http://www.casupport.jp/resources/bab12win/manuals/pdf/AB_ADMIN_W_JPN.PDF
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リストアの方法
A)
ARCserve Backup マネージャ画面から [クィック スタート] の下にある [リストア マネージャ]
を選択します。
図 8: リストア マネージャの選択画面 (CA ARCserve Backup r15)
B)
リストア マネージャの [ソース] タブにて、セッション単位を選択します。
図 9: リストア方法の選択 (CA ARCserve Backup r15)
C)
D)
同じく [ソース] タブにて、マージしたテープとセッションから復旧対象のデータを選択します。
リストアの設定をするため、リストア マネージャのツール バーにある [オプション] ボタンをクリ
ックします。
図 10: オプション設定の選択 (CA ARCserve Backup r15)
E)
表示された画面の [デスティネーション] タブをクリックし、[ベース ディレクトリを作成する] を選
択します。
図 11: デスティネーション設定 (CA ARCserve Backup r15)
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F)
[OK] ボタンをクリックし、画面を閉じます。
G) リストア マネージャの [デスティネーション] タブにて、[ファイルを元の場所へリストア] のチェッ
クをはずし、データの戻し先となるドライブやフォルダを指定します。 (戻し先はネットワーク上の
サーバでも大丈夫です)
図 12: リストア マネージャの選択画面 (CA ARCserve Backup r15)
H)
各バージョンにて該当するツール バーのボタンをクリックし、リストア処理を実行します。
r16/r15: サブミット ボタン
r12.5/r12: 開始 ボタン
I)
リストア処理が終了したら、データの復旧を確認します。
2. ARCserve データベースの復旧
バックアップ サーバの全体障害ではなく、バックアップ情報やメディア情報などを格納する ARCserve データベー
スのみが壊れた場合、データをリストアするために、ARCserve データベースをバックアップ データを使って復旧
する必要があります。
① ARCserve データベースの初期化
ARCserve データベースが壊れた場合、まず初期化を行う必要があります。初期化の方法は以下 URL の
サポート ページをご参照ください。
(r16/r15) http://www.casupport.jp/resources/bab15win/tec/021012474.htm
(r12.5/r12) http://www.casupport.jp/resources/bab125win/tec/021012475.htm
テープ装置をご利用の方は、②のステップはスキップしてください。
② ファイル システム デバイス、もしくはデータ デデュプリケーション デバイスの指定
前述 『1. 他のバックアップ サーバからのデータ復旧』 の①を参照し、バックアップ データのあるフォルダ
をファイル システム デバイス(FSD) や、データ デデュプリケーション デバイス(DDD) を指定します。
③ バックアップ データからの復元
バックアップ データに保存されているデータから、ARCserve データベースの情報を復元します。CA
ARCserve Backup のバージョンによって回復方法が異なります。r16/r15 の方は (ア) の手順を、r12.5 と
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r12 の方は (イ) の手順を実行してください。
(ア) ARCserve Backup r16/r15 のデータベース回復処理
A)
ARCserve Backup マネージャを閉じる
データベース回復ウィザード画面を起動するために、ARCserve Backup マネージャ画面を閉じ
ます。
B)
データベース回復ウィザードを起動
[スタート] – [プログラム] – [CA] – [ARCserve Backup] – [データベース回復ウィザード] を選択
し、画面(図 13) を起動します。
図 13: 回復ウィザード画面
C)
[<ドメイン>¥<アカウント>] と [パスワード] に OS の Administrator アカウントとパスワードを入
力し、[次へ] をクリックします。
D)
caroot 認証のダイアログで、ARCserve Backup の caroot アカウントのパスワードを入力し、
[OK] をクリックします。 (caroot アカウントは ARCserve Backup 導入時に指定されたアカウント
になります。)
E)
[リストア ポイント] の画面にて、[その他の復旧ポイント] をクリックします。
F)
[メディアのスキャン] 画面にて、バックアップ サーバ名を確認し、[接続] をクリックします。
G) 表示されたデバイス グループ名 (図 14 ではフォルダ アイコン、バックアップ装置によってアイコ
ンが異なります) を展開して、メディアを選択し、[スキャン] をクリックします。
H)
バックアップ メディア内に ARCserve データベース セッションが存在する場合は、図 14 の赤枠
内にセッション情報が表示されます。セッション情報の左にある□にチェックを付け、[リストに追加]
をクリックします。
セッション情報が表示されない場合は、他のメディアをお試しください。複数のセッション情報が表
示される場合は、バックアップ時間を確認し、最新のセッションを選択してください。
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図 14: 回復ウィザードの ARCserve データベース セッション例
I)
図 14 の一番下の項目にセッション情報が追加されたら、[OK] をクリックします。
J)
[リストア ポイント] の画面に追加されたセッションを確認し、左にある□にチェックを付け、[次へ]
をクリックします。
K)
回復処理が終わったら、[完了] をクリックします。この作業で ARCserve データベースの回復処
理は終了になります。
図 15: データベース回復完了
(イ) ARCserve Backup r12.5/r12 のデータベース回復処理
A)
メディアのスキャン
前述 『1. 他のバックアップ サーバからのデータ復旧』 の②を参照し、バックアップ メディアか
ら以下の ARCserve データベースのセッション情報を探します。
ARCserve データベースのセッション名
¥¥バックアップ サーバ名¥dbasql@ARCSERVE_DB
B)
ARCserve データベース セッションのマージ
前述 『1. 他のバックアップ サーバからのデータ復旧』 の③を参照し、スキャンで確認した
ARCserve データベース セッションをマージします。
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C)
SQL Data フォルダの権限追加
管理者ガイドを参照し、ARCserve データベースで利用する SQL Data フォルダの権限を追加し
ます。
管理者ガイド
r12.5: (6.96MB)
http://www.casupport.jp/resources/bab125win/manuals/pdf/AB_ADMIN_W_JPN.PDF
r12: (5.92MB)
http://www.casupport.jp/resources/bab12win/manuals/pdf/AB_ADMIN_W_JPN.PDF
該当ページ
r12.5: P. 279 – 280 (12 – 23 のステップを実施)
r12: P. 243 – 244 (8 – 19 のステップを実施)
D)
ARCserve データベースの復元
同じく管理者ガイドを参照し、『CA ARCserve Backup データベースを回復する方法』 を実施し
ます。
該当ページ
r12.5: P. 280 – 281 (1 – 6 のステップを実施)
r12: P. 245 (1 – 6 のステップを実施)
以上の作業で、ARCserve データベースの回復処理は終了になります。
3. システム復旧 (フルリカバリ)
ARCserve Backup によるシステム復旧方法は、管理者ガイドに掲載されております。各バージョンの管理者ガイ
ドをご参照ください。
① CA ARCserve Backup r16 (管理者ガイド 第 4 章: データのリストア)
https://support.ca.com/cadocs/0/CA%20ARCserve%20%20Backup%20r16-JPN/Bookshelf_Files/P
DF/AB_ADMIN_W_JPN.pdf(18.4MB)
(ア) バックアップ サーバの復旧
参照ページ: P. 357
ベスト プラクティス – Disaster Recovery Option を使用せずに CA ARCserve Backup サーバを惨
事から復旧する方法
(イ) ネットワーク上のClient Agent導入マシンの復旧
参照ページ: P. 353
Disaster Recovery Option を使用しない CA ARCserve Backup メンバ サーバのリストア
※ このセクションはメンバサーバ用になりますが、Client Agent 導入マシンでも同じになります。Client Agent 導入マシンを
復旧する場合、手順 9 および手順 10 の CA ARCserve Backup 本体の導入は不要です。
② CA ARCserve Backup r15 (管理者ガイド 第 4 章: データのリストア)
https://support.ca.com/cadocs/0/c013051j.pdf
(14.97MB)
(ア) バックアップ サーバの復旧
参照ページ: P. 301
ベスト プラクティス – Disaster Recovery Option を使用せずに CA ARCserve Backup サーバを惨
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CA ARCserve Backup の復旧方法のご案内 (Rev. 1.2)
事から復旧する方法
(イ) ネットワーク上のClient Agent導入マシンの復旧
参照ページ: P. 297
Disaster Recovery Option を使用しない CA ARCserve Backup メンバ サーバのリストア
※ このセクションはメンバサーバ用になりますが、Client Agent 導入マシンでも同じになります。Client Agent 導入マシンを
復旧する場合、手順 9 および手順 10 の CA ARCserve Backup 本体の導入は不要です。
③ CA ARCserve Backup r12.5 (管理者ガイド 第 4 章: データのリストア)
http://www.casupport.jp/resources/bab125win/manuals/pdf/AB_ADMIN_W_JPN.PDF
(6.96MB)
(ア) バックアップ サーバの復旧
参照ページ: P. 275
ベスト プラクティス – Disaster Recovery Option を使用せずに CA ARCserve Backup サーバを惨
事から復旧する方法
(イ) ネットワーク上のClient Agent導入マシンの復旧
参照ページ: P. 271
Disaster Recovery Option を使用しない CA ARCserve Backup メンバ サーバのリストア
※ このセクションはメンバサーバ用になりますが、Client Agent 導入マシンでも同じになります。Client Agent 導入マシンを
復旧する場合、手順 9 および手順 10 の CA ARCserve Backup 本体の導入は不要です。
④ CA ARCserve Backup r12 (管理者ガイド 第 4 章: データのリストア)
http://www.casupport.jp/resources/bab12win/manuals/pdf/AB_ADMIN_W_JPN.PDF
(5.92MB)
(ア) バックアップ サーバの復旧
参照ページ: P. 241
ベスト プラクティス – Disaster Recovery Option を使用せずに CA ARCserve Backup サーバを惨
事から復旧する方法
(イ) ネットワーク上のClient Agent導入マシンの復旧
参照ページ: P. 237
Disaster Recovery Option を使用しないでシステムをリストアする
※ このセクションの冒頭にローカル バックアップ サーバをリストアする方法と記載がありますが、こちらのセクションはネッ
トワーク上の Client Agent 導入マシンをリストアする方法になります。尚、手順 9 は不要です。
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4. Disaster Recovery Option によるシステム復旧
Disaster Recovery Option (DR) をお持ちの方は、前述 『3. システム復旧(フルリカバリ)』の手順よりも簡単にシ
ステムの復旧を行うことができます。
尚、Disaster Recovery Option によるオンラインデモが以下 URL からご覧いただけます。最初にご覧いただくと、
復旧のイメージが掴みやすくなります。
Disaster Recovery Optionのビデオ ファイル
r15: http://arcserve.com/Images/ShockwaveFlash/arbu_r15_w2k8dro_exp_jp_242480.swf (18.4MB)
ここでは、バージョン共通の復旧手順をご案内しますが、r16 をお使いの方は、WinPE を利用した惨事復旧もご利
用いただけます。WinPE を利用した惨事復旧については以下をご参照ください。
Disaster Recovery Optionのセルフデモ
r16: http://www.svp.jp/hosting/ca/backup/demo/06/base.html
Disaster Recovery Optionのマニュアル
『J: WinPE を使用した惨事復旧』
https://support.ca.com/cadocs/0/CA%20ARCserve%20%20Backup%20r16-JPN/Bookshelf_Files/PDF/
AB_DIS_RECOV_W_JPN.pdf
バージョン共通のDisaster Recovery手順
① 復旧方法
Disaster Recovery Option を使用するシステム復旧は、各バージョンの Disaster Recovery Option のマ
ニュアルをご参照ください。テープ ライブラリ装置 (チャンジャ装置やオートローダを含む) をご利用の方
は、復旧時間短縮のため、クリーニング メディアを含め、復旧に不要なメディアを全てテープ装置から抜い
ておく事をお勧め致します。
Disaster Recovery Optionのマニュアル
r16: (4.02MB)
https://support.ca.com/cadocs/0/CA%20ARCserve%20%20Backup%20r16-JPN/Bookshelf_File
s/PDF/AB_DIS_RECOV_W_JPN.pdf
r15: (4.05MB)
https://support.ca.com/cadocs/0/c013211j.pdf
r12.5: (2.22MB)
http://www.casupport.jp/resources/bab125win/manuals/pdf/AB_DIS_RECOV_W_JPN.PDF
r12: (1.55MB)
http://www.casupport.jp/resources/bab12win/manuals/pdf/AB_DIS_RECOV_W_JPN.PDF
② Machine Specific Disk の復元
バックアップ サーバが破損し、Disaster Recovery Option の復旧に必要な Machine Specific Disk がお手
元にない方は、以下の方法にて Machine Specific Disk を作成してください。(テープ装置の OBDR: One
Button Disaster Recovery 機能を利用されている方は、Machine Specific Disk の作成は不要です。)
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CA ARCserve Backup の復旧方法のご案内 (Rev. 1.2)
Machine Specific Disk がお手元にある方は、②のステップと、後述の③のステップは全て不要です。
(ア) 復旧情報の複製を行っている方
図 16 の Disaster Recovery の復旧情報の複製先設定画面にて、復旧情報の複製を実施されている
場合、複製先の情報から Machine Specific Disk (MSD) を作成できます。
図 16: 復旧情報の複製先設定画面 (図内の入力項目は参考例)
複製先の情報から MSD を作成する方法は、前述 『① 復旧方法』 にリンクされているマニュアルを
開き、各バージョンの該当ページにある”複製先からの Machine Specific Disk の作成” をご参照くだ
さい。
r16 の該当ページ: P. 28 – 31
r15 の該当ページ: P. 26 – 29
r12.5 の該当ページ: P. 27 – 29
r12 の該当ページ: P. 26 – 28
Machine Specific Disk の作成が完了したら、前述 『① 復旧方法』 を参照し、システム復旧を実施
してください。
※ Windows 2008 システムの Machine Specific Disk で必要な ADRCDInput¥Autounattend.xml
ファイルは、複製先フォルダの DRPATCH.W2K8 フォルダにあります。
※ Windows 2008 システムの復旧で、Machine Specific Disk として USB メモリを利用される方は、
フロッピー ディスクを USB メモリに置き換えてお読みください。尚、複製先からコピーして MSD を
作成すると、復旧中に以下の画面 (図 17) が表示される場合があります。この画面が表示された
場合は、参照ボタンをクリックし、USB メモリ内の MSD の情報のあるフォルダを指定してくださ
い。
図 17: Machine Specific Disk 選択画面
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※ Windows 2003 システムを復旧する場合、作成した Machine Specific Disk のフロッピー ディス
クのラベルを、プロパティ画面から ”CADRIF” に変更してください。 (図 18 参照)
図 18: フロッピー ディスクのラベル名変更
(イ) 復旧情報の複製を行っていない方
バックアップ メディア内に含まれる DR セッションから情報を取り出し、Machine Specific Disk (MSD)
の作成を行います。
復旧するサーバと同じバージョンの ARCserve Backup のバックアップ サーバがある場合は、手順
B) から実施してください。サーバに Disaster Recovery Option が導入されていない場合、一時的に
導入してください。(復旧完了後、Disaster Recovery Option のアンインストールをお願いします。)
破損したサーバと同じバージョンのバックアップ サーバが存在しない場合や、異なるバージョンの
ARCserve Backup の場合は、手順 A) のバックアップ サーバの構築から実施します。
A)
バックアップ サーバの構築
各バージョンの動作要件 ”CA ARCserve Backup for Windows (Backup Server)” に掲載され
ている Windows OS に ARCserve Backup 本体と Disaster Recovery Option を導入します。
バックアップ サーバを新規に構築するため、復旧に必要なステップが多くなります。復旧処理を
進める前にこの先の手順を確認いただき、前述 『3. システム復旧 (フルリカバリ)』の方法もご検
討ください。
動作要件
r16: http://www.casupport.jp/resources/bab16win/sysreq.htm#01
r15: http://www.casupport.jp/resources/bab15win/sysreq.htm#01
r12.5: http://www.casupport.jp/resources/bab125win/sysreq.htm#01
r12: http://www.casupport.jp/resources/bab12win/sysreq.htm#01
テープ装置をご利用の方は、B)のステップはスキップしてください。
B)
ファイル システム デバイス、もしくはデータ デデュプリケーション デバイスの指定
前述 『1. 他のバックアップ サーバからのデータ復旧』 の①を参照し、バックアップ データのあ
るフォルダをファイル システム デバイス(FSD) や、データ デデュプリケーション デバイス
(DDD) を指定します。
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CA ARCserve Backup の復旧方法のご案内 (Rev. 1.2)
C)
メディアのスキャン
前述 『1. 他のバックアップ サーバからのデータ復旧』 の②を参照し、バックアップ メディアか
ら以下の DR セッションの情報を探します。
DRセッション名
※ セッション名が長いため、”¥DR¥” を目印にして DR セッションを探してください。
図 19: DR セッション
D)
ARCserve データベース セッションのマージ
前述 『1. 他のバックアップ サーバからのデータ復旧』 の③を参照し、スキャンで確認した DR
セッションをマージします。
E)
DR セッションのリストア
DR セッションをリストアし、Machine Specific Disk の情報を復元します。
Ø
ARCserve Backup マネージャ画面で [リストア マネージャ] を選択します。(図 8 参照)
Ø
リストア マネージャの[ソース] タブにて、[セッション単位] を選択します。(図 9 参照)
Ø
同じく [ソース] タブにて、DR セッション(図 19 参照)を選択します。
Ø
リストアの設定をするため、リストア マネージャのツール バーにある [オプション] ボタンを
クリックします。(図 10 参照)
Ø
表示された画面の [デスティネーション] タブをクリックし、[ルートから全体のパスを作成す
る] を選択します。
図 20: デスティネーション設定 (CA ARCserve Backup r15)
Ø
[OK] をクリックし、画面を閉じます。
Ø
リストア マネージャの [デスティネーション] タブにて、[ファイルを元の場所へリストア] のチ
ェックをはずし、データの戻し先となるドライブやフォルダを指定します。(図 12 参照)
Ø
各バージョンにて該当するツール バーのボタンをクリックし、リストア処理を実行します。
r16/r15: サブミット ボタン
r12.5/r12: 開始 ボタン
Ø
リストア処理が終了したら、エクスプローラを開き、リストアした DR セッション 情報を
ARCserve Backup のフォルダにコピーします。
コピー元
戻し先として指定したフォルダ¥Program Files¥CA¥ARCserve Backup フォルダ内の
DR フォルダ全体
(破損したバックアップ サーバが 64bit OS の場合、Program Files (x86) になります。)
コピー先
C:¥Program Files¥CA¥ARCserve Backup フォルダ
F)
Machine Specific Disk の作成
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CA ARCserve Backup の復旧方法のご案内 (Rev. 1.2)
Ø
ARCserve Backup マネージャ画面を開き、[ユーティリティ] の下にある [ブートキット ウィ
ザード] を選択します。
図 21: ブートキット ウィザード選択画面 (CA ARCserve Backup r15)
Ø
ブートキット ウィザードの画面にて、ユーザ名に caroot、パスワードに caroot のパスワード
を入力し、[次へ] をクリックします。 (caroot のアカウントは ARCserve Backup の導入時に
指定したアカウントです。)
Ø
クライアント サーバの選択画面で、復旧するサーバ名を選択し、[次へ] をクリックします。バ
ックアップ サーバが複数台表示される場合は、破損したバックアップ サーバ名から選択し
ます。
図 22: 復旧対象サーバの選択 (CA ARCserve Backup r15)
Ø
Machine Specific Disk を選択し、[次へ] をクリックします。
Ø
バックアップ情報のサマリ画面でセッションを確認します。
ARCserve Backup サーバを復旧する場合は表示されるセッション情報を確認します。
セッション情報が全て揃っている場合は、図 23 のようにドライブ データとシステム状態以外
に幾つかの ARCserve に関連するセッションが表示されます。
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CA ARCserve Backup の復旧方法のご案内 (Rev. 1.2)
図 23: 全てのセッションがあるケースの表示例 (CA ARCserve Backup r15)
セッション情報に不足がある場合は、図 24 のようにドライブ データとシステム状態のみにな
ります。このケースでは、Disaster Recovery Option における復旧処理の後、前述 『2.
ARCserve データベースの復旧』 などの処理が別途必要になります。
尚、ネットワーク上のサーバ (リモート サーバ) を復旧する場合は、図 24 の状態になります。
リモート サーバの場合は、『2. ARCserve データベースの復旧』 などの処理は不要です。
図 24: 一部が不足しているケースのセッション表示例 (CA ARCserve Backup r15)
Ø
[次へ] をクリックします。
Ø
Machine Specific Disk の保存先を選択し、[開始] をクリックします。
フロッピー ディスクの場合は A:¥
USB メモリの場合は USB メモリのドライブを指定
※バックアップ メディアがネットワーク上のファイル システム デバイスやデータ デデュプリ
ケーション デバイスの場合は、[ネットワーク アダプタ ドライバを Machine Specific Disk
にコピーする。] にチェックします。
Ø
[完了] をクリックし、ブートキット ウィザードを終了させます。
G) Disaster Recovery の実行
前述 『① 復旧方法』 のマニュアルを参照し、復旧処理を実施してください。
H)
Disaster Recovery の完了確認
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CA ARCserve Backup の復旧方法のご案内 (Rev. 1.2)
OS 起動後、Windows OS の管理メニューからサービスを起動し、”CA ARCserve Database
Engine” サービスが起動しているか確認します。
”CA ARCserve Database Engine” サービスが起動している場合、復旧処理は完了になります。
他のサーバの復旧処理が残っている場合は、復旧したバックアップ サーバにて前述 F) の
Machine Specific Disk の作成を行い、G) の Disaster Recovery にてリモート サーバの復旧を
行います。
図 25 のように、”CA ARCserve Database Engine” サービスが一時停止になっている場合、
ARCserve Backup の関連情報が復旧できていないため、後述の 『③ ARCserve Backup サー
バの復元』 のステップに進んでください。
図 25: OS のサービス画面
③ ARCserve Backup サーバの復元
このステップは、1 つ上の H) のステップで、”CA ARCserve Database Engine” サービスが一時停止にな
った場合のみ実施します。
(ア) ARCserve データベースの復旧
ARCserve データベースを復旧させるため、前述 『2. ARCserve データベースの復旧』 を実施して
ください。
(イ) ジョブ キューの復旧
スケジュールされている各種ジョブを復旧します。復旧方法は管理者ガイドの『ジョブ キュー セッショ
ンを回復する方法』 を参照してください。
管理者ガイド
r16: (18.4MB)
https://support.ca.com/cadocs/0/CA%20ARCserve%20%20Backup%20r16-JPN/Booksh
elf_Files/PDF/AB_ADMIN_W_JPN.pdf
r15: (14.97MB)
https://support.ca.com/cadocs/0/c013051j.pdf
r12.5: (6.96MB)
http://www.casupport.jp/resources/bab125win/manuals/pdf/AB_ADMIN_W_JPN.PDF
r12: (5.92MB)
http://www.casupport.jp/resources/bab12win/manuals/pdf/AB_ADMIN_W_JPN.PDF
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CA ARCserve Backup の復旧方法のご案内 (Rev. 1.2)
該当ページ
r16: P. 366 – 367
r15: P. 309
r12.5: P. 282 – 283
r12: P. 246 – 247
以上で ARCserve Backup サーバの復元が終了になります。
5. 参考情報
① 技術文書
サポートにお問い合わせの多い内容や、設定方法などが ARCserve Backup のサポート ページに掲載さ
れています。
(r16) http://www.casupport.jp/resources/bab16win/tec/
(r15) http://www.casupport.jp/resources/bab15win/tec/
(r12.5) http://www.casupport.jp/resources/bab125win/tec/
(r12) http://www.casupport.jp/resources/bab12win/tec/
② 注意/制限事項
ARCserve Backup の注意点や制限事項が ARCserve Backup のサポート ページに掲載されています。
(r16) http://www.casupport.jp/resources/bab16win/notice.htm
(r15) http://www.casupport.jp/resources/bab15win/notice.htm
(r12.5) http://www.casupport.jp/resources/bab125win/notice.htm
(r12) http://www.casupport.jp/resources/bab12win/notice.htm
注意/制限事項の一番上の項目に最新の Readme のリンクがあります。Readme ファイルにも注意/制限事
項を掲載していますので、こちらもあわせてご参照ください。
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CA ARCserve Backup の復旧方法のご案内 (Rev. 1.2)
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に限定されません)、このドキュメントに関連する直接損害または間接損害については、CA Technologies がその損害の可能
性の通知を明示的に受けていた場合であっても一切の責任を負いません。
CA Technologies
平成 23 年 3 月 23 日 作成 (Rev1.0)
平成 23 年 3 月 31 日 更新 (Rev1.1)
平成 24 年 6 月 13 日 更新 (Rev1.2)
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