第100号 2016年7月19日発行(2015年度決算) 全12ページ

E m p o w e r i n g W o men since 1900
発 行 日 ● 2016 年 7 月 19 日
発 行 ● 津 田 塾 大 学
編 集 ● 企 画 広 報 課
SUDA
津田塾大学
〒187-8577 東京都小平市津田町 2-1-1
Tel. 042-342-5113 Fax. 042-342-5121
http://www.tsuda.ac.jp/
ODAY
no.
100
P.2
千駄ヶ谷キャンパス
新校舎概要
P.5
津田 塾 大学
オフィシャルウェブマガジン
P.4
plum garden を
津田塾大学
×
University of British Columbia
ご 存知で すか?
交流授業
留学生 Q&A
P . 10
P . 6 わたしと津田塾大学
自分の学びを
実現できる大学
Kana Kurosawa
2015年度後期
授業アンケート結果
P . 11
留学フェア開催のお知らせ
図書館の新学習スペース
ご紹介
P . 12
学生英語弁論大会の
お知らせ
P . 7 人生と学び
エッセー・コンテストの
お知らせ
柔軟な生き方
各種公開講座のご案内
Sayaka Hitachi
変化を楽しむ、
TsudaToday
1
no.
100
総合政策学部 新設に向けた千駄ヶ谷キャンパス新校舎の建設工事
※
アクティブラーニングに対応した最新設備の概要など、
次第に建物のイメージがわかってきました。
※仮称、設置認可申請中
千駄ヶ谷キャンパス新校舎完成予定図
新校舎は、駅に面した北側の低層棟(3階建)と南側の中層棟(5
階建)からなる建物です。低層棟の外装は「あけぼの色」を淡くした
大判タイルが使われています。意匠設計を担当している槇総合計
画事務所によると、
「 あけぼの色」とは、やや橙色がかった桃色で、
夜明けの空を思わせる色であり、これからの始まりを連想させ、新
しい学部にふさわしい色だと考えたとのことです。建物内の内装も
落ち着いた色合いを用い、統一感のある空間設計になっています。
また、中庭や屋上庭園に緑地を配したほか、休息の場、交流の場と
して授業の合間の短い時間でも活用できる多目的室や多目的ラウ
ンジなどを設け、居住性にも配慮した設計になっています。
新校舎の主な施設として、図書館、講義室、演習室、研究室、大学
院生室があり、少人数教育やアクティブラーニング等に対応するた
め、さまざまな大きさの講義室、演習室、グループ学習室、ラウンジ
を各階に配置しています。建物内はどこでもWi-Fiを利用できるよ
うにアクセスポイントを設置する予定です。
セキュリティ面では、正面玄関にセキュリティゲートを設置する
など、都心の女子大学として充分な防犯設備を整備する予定です。
校舎への出入り、授業の出欠管理、図書館の手続きなどはICカー
ド学生証で行います。
ています。また、一部の講義室には遠隔講義システムを設置し、小
平キャンパスや他大学の講義を千駄ヶ谷キャンパスで受講できる
ように計画しています。
教室のほかには、さまざまな学修形態に対応可能なラーニング
コモンズがあります。グループで利用できるテーブル席や明るい窓
に面したカウンター席、空間が仕切られたグループ学習室が設けら
れています。
図書 館には、ラーニングコモンズ、グループ学習室と合わせて
114席を用意しています。開架図書は2万冊(完成年度予定)の所
蔵が可能です。
授業時間以外には、ラーニングコモンズ、多目的ラウンジのほ
か、空き教室を利用して、正課外の活動を営むことも可能となりま
す。多目的室はダンスなどができるように設計されており、更衣室、
講義室、演習室には、各室の規模に合わせて多様な教育ができ
シャワーなどが完備されます。
るようにAV機器などを整備しています。すべての教室にプロジェ
建 物内には他に就 職 資 料室、医 務室、面談 室なども配置され
クターを常設することで、効果的な資料提示や研究発表に対応し
千駄ヶ谷キャンパス新校舎概要
ます。
現在の工事の様子
所 在 地:東京都渋谷区千駄ヶ谷1−18−24
敷地面積:約7,340㎡
建築面積:約1,800㎡
延床面積:約6,840㎡(地上5階、地下1階)
最寄り駅:JR中央・総武線「千駄ヶ谷」駅 徒歩1分
都営地下鉄大江戸線「国立競技場」駅 A4出口 徒歩1分
東京メトロ副都心線「北参道」駅 徒歩9分
現在の外観の様子
屋上での鉄筋配筋作業
2
TsudaToday
鉄骨の組立工事
Empowering Women since 1900
2016年度 梅子スカラシップ(学業)受給者発表
梅子スカラシップ(学業)は2年生以上を対象とした給付奨学金です。各学科から推薦された学業・人物優秀者を対象に学生委員会で選考
されます。2016年度の授与式は6月22日に行われ、髙橋学長より受給者へ証書が授与されました。本年度の梅子スカラシップ(学業)受給
者は次の通りです(敬称略、順不同)。
●英 文学科
● 情報科学科
●数学科
●国際関係学科
氏 名
氏 名
学 年
氏 名
学 年
氏 名
学 年
2
窪田 希
2
渡邉 弥恵
2
中村 美雪
2
立川 絵梨
2
小西 咲樹
2
南 彩加
2
高田 真由
3
飯島 沙織
3
熊田 晴香
3
齋藤 典子
3
今井 慧子
3
木幡 瑛子
3
島津 貴久子
学 年
3
本田 侑紀乃
3
染谷 紗恵子
4
小林 優
4
渡邊 知彩杜
4
炭田 祐実
4
稲垣 葉子
4
福山 真莉子
4
石毛 美月
2016年度 課外活動奨励金受給団体決定
課外活動奨励金は、グループで行う課外活動(サークル活動や自主ゼミ等)を大学として積極的に支援し、学生生活の活性化を図るための
奨励金制度です。また、特に優れた実績をあげた団体には「特別賞」を授与することがあります。
今年度の課外活動奨励金受給団体は、面接の結果、次の通り決定しました。
団 体 名
津田塾大学オリエンテーリングクラブ
津田塾大学 本のサークル(Libro)
陸上競技部
津田塾大学軽音楽部
フィールドホッケー部
卓球部
チカスウニダス
Do! Tennis Team
津田塾大学 ギターアンサンブル
津田塾大学 ソフトテニス部
一橋大学・津田塾大学少林寺拳法部
津田塾大学 小学生英語のひろば
Peace Ar t Project
競技ダンス部
津田塾大学 英語会(TESS)
書道部
津田塾大学筝曲部
Glacier Ski Team
津田塾大学 学生団体 レアスマイル
草月流華道部
津田塾大学 放送研究会
津田塾大学ベリーダンス部(RaqsSharqi)
津田塾大学 弓道部
シェイクスピア研究会
津田塾大学 バレーボール部
津田塾大学 表千家茶道部
Dance Nuts
一橋大学津田塾大学 吹奏楽団
香港樹仁大学と新たに学生交換協定を結びました
このたび香港樹仁大学と本学との間で学生交換協定を締結しました。
香港樹仁大学は、初めての私立の4年制大学として1971年に香港に設立され、香港では唯一の私立大学
です。授業は基本的に英語で行われ、人文社会科学を中心に11の学科において幅広い専門分野を学ぶこと
ができます。これで本学の協定校は25大学となりました。
TsudaToday
3
no.
100
Spotlight on Students
津田塾大学
University of British Columbia 交流授業
被災を語る言葉の共有
文学 研究 科修 士1年 財前
まどか
4月27日、3.11から5年を経て、
「海外にも被災地の思いを伝えたい」という思いで、津田塾
生11名がカナダのバンクーバーにあるUniversity of British Columbia( UBC)で日本語
を学ぶ学生と交流授業を行いました。この授業は、バンクーバーで「核なき平和な世界」を
テーマにして開催された、吉永 小百合さんと坂本龍一さんの詩の朗読会「T he S e co nd
Movement in Canada」の一環として企画されました。
東日本大震災がテーマの短歌集
『変わらない空 泣きながら、
笑いながら』
の対訳と、
福島在住
の詩人、佐藤紫華子さんの『原発難民の詩』の英訳を教材に、被災地出身の学生や翻訳コースの
履修生が、木村朗子先生(国際関係学科)と早川敦子先生(英文学科)のサポートのもと、UBC
の学生たちとテレビ会議システムを使って意見交換を行いました。一つ一つの作品から、何を伝
えたいのか、何が伝わってくるのか、また、異文化を超える翻訳がそこにどう関わっているのか、
日本語英語双方の視点から、
「被災を語る言葉の共有」
へと議論を重ねました。
日本文学の研究者であるUBCのChristina Laffin先生のもと、詩の英訳に取り組んだ学
生の一人が、被災地に降る雨は、
「 広島の原爆投下後の黒い雨を想定しているのではないか」
と指摘し、福島から広島へ、そして人類の問題へと深く言葉を捉える姿勢に、多くを学びまし
た。今後は、アメリカのマンハッタン計画(第二次世界大戦中の原子爆弾開発・製造計画)が
行われたハンフォードから生まれた詩集 Plume を英語から日本語に翻訳し、アメリカの被
爆を日本に伝えていきます。
写真提供 朝日新聞社
国際関係学科2年 三浦イリヤナはるかさんが
高円宮杯第50回全日本スペイン語コンクールでメキシコ大使賞を受賞
3月26日に開催された高円宮杯第50回全日本スペイン語コンクールで、国際関係学科2年の三浦
イリヤナはるかさんが、メキシコ大使賞を受賞しました。このコンクールは、スペイン語圏と日本との親
善を推しすすめる目的で、公益財団法人日本スペイン協会によって毎年開催されています。三浦さんは
「言語と文化のその先へ」というテーマの下、世界におけるスペイン語の規模や、友好関係を築くための
社会の創造についてスピーチし、見事に受賞しました。おめでとうございます!
留 学 生 に 聞 い て み た!
Ques
tio n
なぜ津田塾大学に留学に来ましたか?
Q.1
Q.4
Why did you choose Tsuda College to study?
Q.2 専攻は何ですか?
t
n
er
atio
n a l S t u d e nt
sQ
Q.5
&
Where is your favorite place on campus? Why?
日本で受けたカルチャーショックは何ですか?
Have you experienced any culture shock in Japan?
A
Q.3 どんな授業を取っていますか?
In
What is your major?
キャンパスで一番好きな場所はどこですか?それは何故ですか?
Which classes are you taking?
アメリカ スペルマン大学から留学
台湾 淡江大学から留学
Answ
er
A.1
I wanted to get to know what it felt like to be a university
student in Japan and to study alongside the best and
brightest Japanese students. I feel as though Tsuda was
the best choice for the cultural immersion that I wanted.
親戚が津田塾大学の学生だったので、
いろいろな情報を聞いて決めました。
A.2 International Studies with a minor in Japanese Studies.
A.2
日本語です。
A.3
A.3
留学生のための日本語授業と韓国語と文化に関する
授業です。
A.4 Walkway in front of buildings 5, 6, and 7
図書館です。図書館にいる学生さんが、
皆静かに勉強しています。
A.5
A.1
A.4
A.5
4
リュウ アイ テイさん 国際関係学科
Emerald Garrett さん 国際関係学科
TsudaToday
交通費が高いことにびっくりしました。
I am taking Japanese reading, writing, grammar
and conversation classes, and seminars.
because there are the most beautiful
trees there.
The funniest experience was getting adjusted
to taking a bath in the dorms. At my school, there are
separate showers, so I was very surprised by the showers
in the dormitories at Tsuda. But now that I am used to it,
it is a very good place to relax after a long day and even
get to know other students who live in your dorm. :)
Empowering Women since 1900
津 田 塾 大 学 オフィシャルウェブマガジン
をご存知ですか?
事に
わる記
心に伝
編集部員は、個人がそれぞれ自分の担当記事を持つのに
編集部には、
「 顧問」として英文学科 郷路拓也准教授
加え、
「 校閲局」
「 写真局」
「 広報局」のいずれかに所属しま
と企画広報課が 携わっていますが、何を津田塾大学の魅
す。校閲局員は毎週の配信に向けて、記事原稿の校閲を行
力と考え p lum g ardenで紹介するかは、学生の自主的判
い、写真局員は取材相手や普段のキャンパスの様子などを
断をできるだけ尊重するというスタンス。教職員は、学生へ
撮影します。広報局員はSNS を利用したplum g arden の広
のアドバイスや記事のチェック、写真やレイアウトに関す
報やアクセス傾向の分析などを行っています。
る技術指導など、完成度を高めるための機能を果たすこ
とに徹しています。
学生の自主性
plum gardenの記事の元となるのは、編集部員の学生一人
活動しています。大学のライティングセンターに依 頼して、編集
ひとりが見つけた「津田塾 大学の魅 力」です。企画案は編集会
部員向けの「記 事の書き方 講 座」を開 催したり、一眼レフカメ
議での議論を通して磨かれ、数ヶ月かけて一本の記事となりま
ラで人物写 真を撮る練習会を行ったりしています。編集のプロ
す 。編 集 が 学 生 に よって 行 わ れて い ることに より 、p l u m
のノウハウを学ぶべく、公開講 座やウェブサイト編 集会社のイ
gardenの記 事の内容はユニークで、バリエーションも豊富で
ンターンシップなどに参加している部員もいます。
す。例えば 職員へのインタビュー記事、中庭のミロのヴィーナス
このような努力を積み重ね、質の高い記 事を配 信し続けて
像の歴 史を紐 解く記 事、キャンパス内で収 穫された梅の実を
きたことで、plum gardenの名は学内外に少しずつ広まりつ
使って梅シロップをつくる記事など、大学公式ウェブサイトやガ
つあり、
「 毎 週 更 新される記 事を読 んで、受 験までのモチベー
イドブックでは伝えきれない魅力が発信されています。
ションアップにつなげていました」という高校 生や、
「 記 事が更
毎 週、クオリティの高い記 事を確 実に配信し続けるため、編
新される度に懐かしく感じ、毎 回 楽しみにしています」という
集 部員は切 磋 琢 磨しながら自発 的にスキルアップを目指して
卒業 生からの声が 寄せられています。
今後、Tsuda Todayでは、plum gardenで配信されている記事を定
ウェブマガジンはこちらからどうぞ
期的に掲載し、特に「ひと」に焦点を当てた大学の魅力を紹介していき
ます。できるだけ多くの人に、p l um gar de n 編 集 部の活 動の成 果を
[URL] http://pg.tsuda.ac.jp/
知っていただき、さらに本学の魅力を再認識して頂ければと思います。
TsudaToday
5
no.
100
わたしと津 田 塾 大 学
自分 の学びを
実 現 で き る大 学
黒澤 果奈 さん |
Q
国際関係学科 3年
津 田 塾との出 会 いを教 えてください 。
黒 澤さんが 学 生代 表を務 める 、
Q 「 国 分 寺 子どもクラブ 」について 教 えてください 。
幼い頃から、外国の文化や英語が好きだったので、大学では国際
国分寺子どもクラブは、障がい児の余暇活動の保証を目的に設
関係について学びたいと考えていました。そんな中、たまたま高校
立された、ボランティアサークルです。障がいを持った子ども達と
の資料室で津田塾大学のパンフレットを見てピンときました。先生
遊ぶことが、主な活動内容ですね。水族館にお出かけしたり、パン
に相談しに行ったら「あなたにぴったりじゃない!」と言われて、乗
ケーキを作ったりしています。私は、サークルの雰囲気が良かった
り気になりましたね(笑)。いま考えると、当時から、縛られるのが
のと、子どもが好きだという理由で入ることを決めました。でも考え
嫌いで、自分の意見をはっきり言うし、先生やクラスメイトから、男
ていた以上に学びが多いんです。例えば障がいを持っている子ども
子と同じ扱いをされたりするいわゆるおてんばな性格だったので、
は、すごく自分の感情に素直です。隠すということをしない。私が与
津田塾ならのびのびと自分の個性を伸ばせるのではないかと、先
えた愛情を、ストレートに受けて、返してくれます。もちろん負の感
生方もわかってくれていたんだと思います。
情も素直に出すので、接し方に悩むこともありますが、それでも、子
Q
大 学 で 学んでいることはなんで す か 。
どもたちのパワーに触れると、本当に元気になるんです!こんなに
エネルギーに満ちている人たちは他にいないと思うので、とにかく
ぜひ会って、そのエネルギーを感じてみて欲しいです。一方、子ども
私は社会福祉に関心があります。実は入学直後は、アフリカの子
たちの安全を守るための危機管理体制の徹 底や、保護者への連
どもの貧困の支援について勉強しようと考えていたのですが、サー
絡、学生同士の連携などもしっかりとしなければなりません。
「 締め
クル活動を通して障がい者の方々と関わったことや、学童保育所な
るところはしっかり締めて、楽しむときは思いっきり楽しむ」、こう
どでのアルバイトの経験から、目の前の子どもたちに対して関心が
いったメリハリをつけていくことの大切さも学びました。
移りました。国際関係学科には海外に興味がある学生が多く、そ
の中で社会福祉に興味があると言うと、周りの人に驚かれます。で
も津田塾大学は、私のように社会福祉に興味を持っても、自分の意
Q
将 来はどんな人になりたいかを教 えてください 。
思の強さがあればしっかり学びを実現することが出来る大学です。
正直、まだはっきりとした将来像はありません。とにかく今は、国
国際関係学を学んだ私だからこそ出来る考え方や感じ方があると
分寺こどもクラブの学生代表として、やらなくてはならないことを
思うので、独自の視点から、社会福祉に対する学びに繋げていきた
しっかりやっていきたいと思っています。目の前にあること一つ一
いと考えています。
つに全力を注いで、一生懸命にやっていけば必ずどこかには繋がる
と信じています。いろんな分野に寄り道するからこそ出せる答えが
あると思います。だから、学科や分野にとらわれないで、学生時代
は自分が心から楽しいと思えることに全力で取り組み、その最終
地点に立つ自分が、将来なりたい自分ですね。
夏合 宿で チーフを務
めた 際にメンバーか
らもらった色 紙と 、
スタッフ名札。
文 ● 国際関係学科 3年 大橋 実結
写真 ● 英 文学科准教 授
郷路 拓也
6
TsudaToday
この記事は2016 年 4月29日に p lu m ga rd en に掲載されたものです。
ht t p://p g .t su da . a c .jp/my_t su da/ ku rosawa . ht m l
Empowering Women since 1900
人 生と学び
変 化 を 楽 し む 、柔 軟 な 生 き 方
常陸 佐矢佳 さん 日経ウーマンオンライン/NIKKEI
ST YLE(WOMAN SMART)編集長
どのような大学生活を過ごされましたか。
その後、経済部の記者として仕事をしているうちに、
常陸さんの心には、ある変化が生まれました。
大学時代は、何か一つに熱中したというよりも、とにかくいろい
経済の大きな流れを追うなかで、次第「一人ひとりに寄り添い、
ろなことをしましたね。一番思い出に残っているのは、たくさん旅行
心の声を丁寧に聞く取材をもっと重ねたい」という気持ちが芽生
したことです。その中でも、中国人の友人のガイドで中国を1カ月ほ
え始めました。そんな思いを持つ中で、働く女性にフォーカスした
どかけて車で旅したことは印象深かったですね。在学している間
雑誌「日経ウーマン」の編集の仕事に興味を持ちました。もともと
は寮に住んでいたので、留学生との交流もあり、旅先で留学生の家
新聞社系列の出版社なので、書くことの楽しさも、編集の「形作る」
を訪ねることもありました。
面白さも両方味わえるという点が魅力的でした。
大学で出会った友人とは今でも繋がっていて、同級生ながらに
尊敬できる人たちばかりで、彼女たちから刺激を受けることが多々
あります。その度に、自分と違うタイプの人の話を聞くことは、とて
も大事なことだと思いますね。
大変なイメージのある新聞社に、
記者として入社することを選んだのはなぜでしょうか。
高校生の時、学級通信で書いた私のコラムを先生が褒めてくれた
ことが嬉しく、大学時代には、講義の内容や難易度などの情報をま
とめた通信を作って配っていました。そんな中で、記事を書いて伝え
る楽しさを知るようになりました。情報で人を幸せにする、その醍醐
味を追求できる仕事と言えば新聞社だと思ったのがきっかけです。
入社当時は、拙い文章を徹底的に直され、ミスを叱られてばかり
で、何度も「もうダメだ」と思うことがありました。しかしそんな中
でも、たまに受ける記事への評価がとても嬉しくて。支局時代に取
材であちこち飛び回ったことで、書く力も足腰も鍛えられました
し、何より諦めずに指導をしてくださる上司・先輩がいました。その
後移った部署では、編集の楽しさを知りました。どの記事を一番大
きく掲載すべきか、タイトルやレイアウトをどうするか、ということ
を考える仕事をしていました。取材自体も好きでしたが、何かを
「形作る」ことにはまた違った面白さがあり、とても新鮮でしたね。
様々な局面で選択する機 会がある中で、
心がけているのは
「来たものを全力で打つ」
ということだそうです。
自分自身で無理に決断の期限を設定しないようにしています。
転機は向こうからやってくると思っているので、タイミングがきたら
それに乗る、という感じですね。
「 この仕事を成し遂げられたら、次
はこの仕事に挑戦してみよう」とか、日々の仕事の中で小さな目標
設定はしています。それを続けているうちに自然と前に進んでいた
り、仕事の幅が広がっていたりしています。
最後に、これから社会に出る人 生の後 輩に向けて、
ご自身の経験から得た学びを教えていただきました。
常陸 佐矢佳 さん
1997 年 3 月津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業
同年 4 月毎日新聞社入社後、横浜支局配属。東京編集制作総センター、経済部を経て、
2005 年に日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社。
日経ウーマン編集部に配属、本誌ムックを担当。
社会には思い切って飛び出てみてください。軌道修正しながら人
生を歩んでいけば良いのではないかと思います。仕事の面白さを
知ることは、その先の人生にもつながります。とくに出産などで一
度仕事から離れて、子どもが大きくなって再出発するという時に
2012 年より日経ウーマンオンライン編集部に配属、
も、働くことの楽しさを知っていると再スタートを切る上で心強い
2016 年1月より同編集部/
ですよね。また困ったときに「助けて」と言える相手を見つけておい
NIKKEI STYLE(WOMAN SMART)編集長
常陸さんのお仕事道具と癒しグッズ。良い香り
のオイルやこだわりの水で気分をリフレッシュ。
文 ● 国際関係学科 4 年 高森 真弓
写真 ● 松 尾 奈々絵(2015年度 英文学科卒業)
たり、環境を作っておいたりすることも大事です。そして周りの人た
ちの力を借りながら、それぞれの道を選び、力強く前に進んでいた
だきたいと思います。
この記事は2016 年1月22日に p lu m ga rd en に掲載されたものです。
ht t p://p g .t su da . a c .jp/ li fewo r k/ hi t a chi . ht ml
TsudaToday
7
no.
100
学校法人 津田塾大学 2015(平成27)年度 事業報告書(抜粋)
※事業報告書(全文)、決算書は公式ウェブサイトで公表しています。
http://www.tsuda.ac.jp/about/disclosure/index.html
2015( 平成27)年4月1日から2016( 平成28)年3月31日まで
1.事業の概要
プログラムを拡充した。教員採用試験対策としては、新たに小論文対策講
2015年度においては、さまざまな改善を加えつつ学芸学部の教育・研究活
座を4回開講、面接対策を2回開講した。全国的に教員志望者が減少する
動を継続するとともに、千駄ヶ谷キャンパスに設置する総合政策学部の設置準
傾向の中、約30人が教員採用試験に合格し、健闘した。また、公務員採用
備、認可申請を行い、また、小平キャンパス改革について検討を行った。
試験対策としては、1次合格者を対象に面接対策講座を実施し、その結果、
26名が公務員採用試験に合格し、公務員として就職した。
2.主な事業の目的・計画及びその進捗状況
(1)千駄ヶ谷キャンパス新教学組織
千駄ヶ谷キャンパス新教学組織設置に向けての準備のうち、教学面の詳細を
確定させ、2015年度末に総合政策学部設置認可申請を行った。また、千駄ヶ谷
キャンパスでは第一期新築工事に着手した。千駄ヶ谷キャンパスの新校舎は
2016年12月竣工予定である。
④大学生精神医学的チェックリスト(UPI)を用いて新入生の心身の健康状態
を把握し、全学生にカウンセリングサービスを提供できる体制を整えた。
⑤フィールドワークや語学研修における学生の安全な活動を支えるために安
否確認システムの利用等の危機管理体制を強化した。
⑥★フィールドワークに関わる(事前・事後を含む)書類作成から管理、さらに各
地の危機管理情報も含めた把握・指導を行う補助的な指導要員を配置した。
⑦ ★ 学生の学外 学修を組 織 的・安定的に支援する体制を確立するために、
「学外学修センター」を新設する準備を始めた。
(2)教育事業
学生の個性を尊重する少人数教育を実践し、リベラルアーツと外国語(英語)
に重点をおいた教養教育を行うという基本的姿勢は維持しつつ、時代の変化に
対応した施策を講じた。なお、2015年度に新たに始めたものについては★印を
⑧派遣留学生危機管理サービスを継続し、派遣留学生をはじめとする海外で
活動する学生に対し、日常の相談や緊急時対応のサポートを行った。
⑨2014年度に実施した学生生活実態調査報告書を公式ウェブサイトの情報
公表ページに公開した。
付した。
①Tsuda English Coordination Center(TECC)の活動の一環である全学
科1、2年生の英語教育における習熟度別カリキュラム(PACE)を継続した。
②入学時にクラス分けテスト(文系TOEFL-ITP、理系TOEIC-IP)を実施し、そ
(5)国際交流、大学間ネットワークによる交流
①グローバル化推進支援
のスコアによりレベルに応じたクラス分けを行った。さらに1学年の終わり
2014年度の津田梅子生誕150周年を期に開始した国際交流強化計画に
に2年次のクラスを決めるための同様のテストを実施した。
基づき、海外で学び、活動する学生を支援する海外奨学金制度も継続して
③★英語の基礎力増強と授業外学習時間の有効活用のためのe-learning教
材を更新した。この実効性を見るため、効果測定を行った。
④学生の個性に応じたきめ細かい教育の一環として、ティーチング・アシスタン
ト(TA)活用による学習相談・履修指導を継続した。さらに授業の効率を上げ
るため、一定受講生数の授業科目にクラス・アシスタント(CA)を配置した。
実施した。
②国際交流
・新規に韓国および中国香港の大学との交渉の結果、協定締結にむけ合意
に至った。
・国際交流の強化のために、学生交流に加え、教員の研究交流も含めた新
⑤2012年度に採択された関西大学との「大学間連携共同教育推進事業〈考
たな協定の枠組みを検討し、策定した。
え、表現し、発信する力〉を培うライティング/キャリア支援」を推進した。
・★国連難民高等弁務官事務所UNHCR
⑥ ★初年次教育の一環として、
「 レポートの書き方講座」を全1年生対象に実
施し、小冊子を全学に配付した。
の難民高等教育事業による難民学生の
受け入れに関して協定を締結した。同協
⑦★FD委員会を設置し、教 員対象に教授 法の更なる向上を図った。また、
定による2016 年度 入学試 験を実 施し1
FD研修会を実施し、各会共に80%以上の参加率を得た。個々の教員だけ
名を選考し、そのための修学支援奨学金
ではなく、学内の各組織、学科等がFD支援費に応募し、例年通り多数の申
を設置した。
請があった。また、新たに優良教育賞を設け、学生からの評価が高い授業
科目の担当教員を表彰し、公表する活動を始めた。
⑧★電子黒板を整備し、教職課程の教科教育法の充実を図った。
⑨★平成27年度大学教育再生加速プログラムの採択を得て、学生が主体的
に行う学外学修活動を履修計画に組み入れられるカリキュラム改革につい
て、平成29年度の実施に向けて検討を開始した。
協定調印の様子
・国連アカデミック・インパクト(UN Academic Impact)を活用して、地
球的規模の課題解決へ貢献する取り組みを実施した。
・国際交流強化計画に基づく、High Level協定校への留学促進のための
英語強化プログラムを実施した。
・国際交流の推進のため、教職員のSDとして「英文ライティング(Email、
手紙等)講座」を実施した。
③大学間ネットワーク
(3)研究支援
学務担当学長補佐、研究支援室を中心に下記の研究支援を行った。
①研究支援体制の充実と外部資金獲得のため新規事業への申請および採択
に向けた取り組みを行った。
② ★研究者としての行動規範を策定し、研究活動における不正行為・不正支
出を防止するための不正防止計画の周知、講習会の開催、研究倫理教育
(e-learning)の全学的導入を行った。
③★ソーシャル・メディア・センターの取り組みの一つ「演劇教育による子ども
たちのエンパワーメント―PETAの Safety Zone 構築に学ぶ―」が国際
交流基金「アジア文化創造協働助成プログラム」の採択を受けて活動を展
開した。
・多摩アカデミックコンソーシアム(TAC)の活動を継続した。
・EU Institute in Japan(EUIJ)、EU Studies Institute in Tok yo
(EUSI)の活動を継続した。
・日加戦略的留学生交流促進プログラム日本コンソーシアム(JACAC)の
活動を継続した。
・東京外国語大学との学術教育交流協定による学部・大学院の単位互換
制度を継続した。
・一橋大学および東京外国語大学との単位互換制度、大学院単位互換制
度(数連協、英専協、enPit)、沖縄大学との学生交換を継続した。
・★総合研究大学院大学との単位互換制度を開始した。
④語学研修
夏期語学研修として、ヨークプログラム(英国)30名、マギルプログラム
(4)学生支援
(カナダ)30名、インディアナプログラム(アメリカ)16名を実施した。
①2016年4月に「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者
差別解消法)」が施行することに対応し、
「 障害のある学生・参加者のための
差別解消と包括的教育の基本方針」を策定した。また、インクルーシブ教育
支援室の下、インクルーシブ活動支援室を設置し、障害学生支援体制の更
なる強化を図った。
8
(6)学生募集
①受験生と直接会う機会を増やすため、学外進学相談会への参加回数を増
やした。
②2017年度の新教学組織設置および2020年度に予定されている新テスト
②海外活動奨励金や課外活動奨励金などの奨学金支給を継続した。
に対応するため、全学統一試験実施等、新たな選抜試験方式について検討
③就職対策講座、とりわけ★教員採用試験および公務員採用試験のための
を行った。
TsudaToday
Empowering Women since 1900
(7)広報活動について
パス第一期工事費を組み入れたこと等により14億46百万円となったた
①学生・教員・職員の編集によるオフィシャルウェブマガジン plum garden
め、当年度収支差額は△16億59百万円となった。
の内容を更に充実させ、受験生を含め広く学外に大学の魅力を伝えた。
②2017年度開設予定の新教学組織についての広報の準備を行った。
2)資金収支計算書
1.建物支出は、主に記念館厨房改修である。
(8)★数学科・情報科学科設置10周年記念事業
2.構築物支出は、府中街道沿いフェンス擁壁工事等によるものである。
情報数理科学科を改組し、数学科と情報科学科を新設して10周年という機
3.教育研究用機器備品支出は、無線LAN他の取得によるものである。
会に両学科の存在を広報し、志願者増と卒業生のネットワーク形成を図った。
4.管理用機器備品支出は、主に記念館厨房機器類の取得によるものである。
5.資産運用支出では、第2号基本金組入計画(図書館、新館、南校舎の建替
(9)施設整備計画
のための引当)による特定資産への繰入を行った。
①千駄ヶ谷キャンパスでは第一期新築工事として、新校舎の建設に着手した。
②図書館計画委員会において2020年度に建替えを計画している小平キャン
パスの新しい図書館を社会やメディアの変化に対応したものにするべく、そ
の機能・役割について整理を行った。
③小平キャンパス2015年度施設整備計画として以下のような事業を実施した。
★5号館3階CALL教室新規システム更新
事業
6.翌年度繰越支払資金は、7億55百万円を確保した。
●
資金収支計算書
収入の部
(単位:千円)
2011年度
学生生徒等納付金収入
2012年度
2013年度
2014年度
本年度末
2,917,067
2,870,268
2,869,043
2,791,246
2,904,470
手数料収入
148,534
132,811
115,371
114,228
116,077
寄付金収入
87,961
98,493
66,609
97,271
16,391
補助金収入
398,457
400,086
363,100
348,429
310,647
資産売却収入 ※1
−
−
−
−
0
★5号館3階教室の机、椅子の更新
付随事業・収益事業収入 ※1
−
−
−
−
116,423
★記念館食堂厨房改修工事
受取利息・配当金収入 ※1
★学生用ロッカー更新
−
−
−
−
33,883
資産運用収入 ※2
271,361
254,309
271,125
250,241
−
事業収入 ※2
144,122
142,637
139,264
137,954
−
89,566
93,583
177,783
120,805
274,511
雑収入 ※1
借入金等収入
★府中街道沿いフェンス改修工事第1期
南側改修
前受金収入
借対照表の順に説明する。なお、事業活動収支計算書および資金収支計算書に
おけるそれは、特にことわらない限り予算額に対する決算額の増減を表し、貸
借対照表の説明における「増」、
「 減」は、前年度に対して表す。また、金額は計算
書を除きすべて百万円未満を四捨五入している。
0
591,170
1,061,324
517,491
527,566
782,964
2,511,808
▲779,771
▲ 869,991
▲ 689,526
▲ 803,561
収入の部合計
当年度決算の概要について、事業活動収支計算書、資金収支計算書および貸
0
584,519
▲786,234
前年度繰越支払資金
(1)決算の概要
0
564,601
資金収入調整勘定
構内外灯設備改修2期工事
3.財務の概要
0
622,332
その他の収入
府中街道沿い樹木枝下ろし第2期
★新学科対応新教務システム導入調査
0
635,416
905,691
868,736
653,883
440,393
453,282
5,873,264
5,220,974
4,878,354
4,978,524
6,525,100
※学校法人会計基準改正に伴い、※2印科目が廃止され※1印科目に振り分けられた。
支出の部
2011年度
2012年度
2013年度
2014年度
本年度末
2,142,490
2,154,844
2,263,883
2,151,560
2,281,428
教育研究経費支出
707,260
708,381
778,223
695,782
1,160,855
管理経費支出
368,064
390,154
364,438
345,337
228,183
借入金等利息支出
0
0
0
0
0
借入金等返済支出
0
0
0
0
0
施設関係支出
666,079
120,354
11,156
204,484
1,139,760
設備関係支出
566,164
165,781
349,664
101,472
221,589
資産運用支出
930,162
632,289
825,495
778,650
839,926
その他の支出
366,192
570,307
312,873
495,589
277,584
▲741,881
▲175,019
▲ 467,771
▲ 247,632
▲ 379,427
868,736
653,883
440,393
453,282
755,203
5,873,264
5,220,974
4,878,354
4,978,524
6,525,100
人件費支出
資金支出調整勘定
次年度繰越支払資金
支出の部合計
①収支計算書の状況
1)事業活動収支計算書
1.経常費等補助金は、前年度の学生生徒等納付金に対する教育研究経費
の割合が低かったことにより一般補助が低水準であったため、31百万円
減となった。
2.教育研究経費のうち修繕費は津田ホール維持のための改修工事や入学
試験のセキュリティ対策工事等で15百万円増となった。委託費は夜間の
防犯対策や入学試験のセキュリティ対策、千駄ヶ谷本館別館解体費用等
により28百万円の増となった。一方、光熱水費は主に電気料金の減によ
り12百 万円、賃借 料は14百 万円の減となった。また、減価 償却費は千
駄ヶ谷キャンパスの仕訳の変更があり、37百万円の増となった。教育研
究経費トータルでは27百万円の増となった。
3.管理経費のうち手数料・報酬と減価償却費は千駄ヶ谷キャンパスの仕訳
の変 更があり、それぞれ14百万円、3 0百万円の減となった。管 理 経 費
トータルでは59百万円の増となった。
②貸借対照表の状況
1.固定資産
建物は記念館厨房改修、構築物は、府中街道沿いフェンス擁壁、教育研
究用機器備品は、無線L AN、CALL設備、管理用機器備品は、記念館厨
房機器等が増加した。
2.有価証券
100%出資する千駄ヶ谷キャンパスサービス株式会社への出資金として
の株式である。
3.第2号基本金引当特定資産
図書館、新館、南校舎の建替のために第2号基本金組入計画にもとづき、
引き当てている。
4.退職給与引当特定資産
退職給与引当金と同額を引き当てている。退職給与引当金は、従来、期末
要支給額の50%を基にして私立大学退職金財団に対する掛金の累積額
4.教育活動収支差額は△1億84百万円であった。
と交付金の累積額との繰入調整額を加減した金額を計上していたが、文
5.教育外活動収支差額は34百万円であった。
部科学省通知により2011年度から期末要支給額の100%を基にして上
6.教育活動収支差額と教育外活動収支を合わせた経常収支差額は△1億
記の方法による繰入調整額を加減した金額を計上する方法に変更し、変
51百万円であった。
7.施設整備補助金はICT活用推進事業(アクティブラーニングを推進する
無線LAN環境の充実とICT整備)
の補助金を獲得し、
13百万円増となった。
8.特別収支差額は△62百万円となった。
(収支状況)
更時差異の776百万円は、10年間毎年均等に繰り入れている。
( 経過処
理年数5年)
5.減価償却引当特定資産
有形固定資産の維持・更新のための資金を引き当てている。
6.特定目的引当特定資産
9.事業活動収入は81百万円の増で37億84百万円、事業活動支出計は70
第三号基金の利子果実、退職給与引当金特別繰入のための資金および
百万円の減で39億97百万円であった。これにより、基本金組入前当年
特定目的寄付金である。退職給与引当金特別繰入のための資金について
度収支差額は△2億13百万円となった。基本金組入額が千駄ヶ谷キャン
は、期末で必要額を超える額に取崩し、支払資金に充当した。
TsudaToday
9
no.
100
新入生歓迎礼拝
「女の友情、男の友情」フィリピの信 徒への手紙 第4章2∼9節
(青山学院大学 宗教主任 理工学部准教授) 福嶋 裕子 氏
私たちの夢の実現のために必要なのは、無条件に信頼し合える
友の応援です。津田梅子にとって、ともに官費留学生として米国で
であった二人の女性、エボディアとシンティケに対し、
「 同じ思いを
学んだ永井繁子(後の瓜生繁子)と山川捨松(後の大山捨松)がそ
抱きなさい」
( 4章2節)、と勧めています。パウロの目には、この二
のような友人でした。三人は留学中に友情を築き、日本人女性の教
人のあいだに諍いがあり、友情が途切れたように映っていたようで
育に尽くすという共通の夢を抱きました。繁子と捨松は結婚し、梅
す。これ以上の情報は聖書にないため、想像するしかありません
子は独身を貫きましたが、彼女たちの絆は変わることなく生涯続き
が、私は、この二人の女性のあいだに本当に争いがあったのかどう
ました。津田塾大学の前身となる女子英学塾の建学のために尽力
か疑わしくも思っています。パウロと同じキリスト者であった彼女
する梅子を、捨松と繁子は、陰に日向に支え続けたのです。大きな
たちの絆は、目に見えない部分において、しっかりとつながってい
夢や願いは、一個人の領域を突き抜けるような何者かに自分が対
たのではないでしょうか。友情は、時に壊れることもあります。友人
峙しているという感覚によって磨かれます。米国のキリスト教に触
としての絆を結び、強めていく秘訣は、
「 同じ思いを抱く」つまり、私
れた捨松と梅子は、神の存在を心に留めていました。
「 神の目には、
たちの真実の友、すなわち無条件に私を信頼し、私たちの間に立
小さな自分とは違うものが見えているに違いない」という感覚に
ち、互いの信頼を回復させてくださる「イエス・キリストの思いをも
立っていた梅子は、大きな夢に向かって勇気ある行動を起こすこと
つ」ことです。新入生の皆さんもぜひ、梅子のように、大きな目標、
ができました。
夢をともに育むことのできる真の友をこの大学で見つけられますよ
伝道者パウロは、フィリピの信徒への手紙の中で、教会の指導者
うにお祈りします。
2015年度後期 授業に関するアンケート実施結果
2015年度後期の授業に関するアンケートを12月∼1月に実施しました。延べ 26,247人の履修者に対して回答者数は 19,923人、回答率は 75.9%でした。
ほとんどの設問において高評価(5点または4点)の回答が最多でした。設問16(授業時間外の学習時間)については平均値が2(1時間未満)であり、特に講義
科目・健康余暇科学科目で減少する傾向がみられました。この結果について学内でさらに検討し、授業改善に努めてまいります。
共通設問
平均値
1 この授業を受講する際に、
シラバスは有用でしたか。
2 各回の授業のねらいは明確に理解できましたか。
17 総合的満足度
3 各回の授業の内容は理解できましたか。
16 授業時間外の学習時間
4 授業で到達目標としている内容が身についたと思いますか。
5 課外学習の指導(参考文献の提示、
文献の調べ方など)
は適切でしたか。
15 欠席の回数
6 この授業を受講して、テーマとする分野への問題意識や関心が深まりましたか。
7 この授業はよく準備・計画されていたと思いますか。
5
4
1 シラバスは有用だったか
2 授業のねらいの理解度
3 授業内容の理解度
3
4 到達目標の達成度
2
1
14 授業への取り組み
5 課題学習指導の適切さ
8 教員は受講者とコミュニケーションをとる努力をしていましたか。
9 教科書・授業レジュメプリントや参考文献は、
講義内容の理解に効果的でしたか。
10 教員の声の大きさや話し方は適切でしたか。
6 分野への問題意識・関心
13 学生の静寂さへの努力
12 教員の静寂さへの努力
11 板書やパワーポイント等の資料はわかりやすかったですか。
12 教員は静かな環境で受講できるよう努力していましたか。
7 授業の準備・計画性
11 板書や資料のわかりやすさ
8 教員の積極的なコミュニケーション
9 理解度に関する教材の効果
10 教員の声の大きさ・話し方
13 授業を静かな環境で受講できるよう努力しましたか。
14 この授業に積極的に参加し、
意見や質問を述べるよう努力しましたか。
15 この授業の今までの欠席回数は何回ですか。
16 この授業に関して、授業時間外で学習に当てた時間は毎週どれくらいでしたか。
17 総合的に判断してあなたはこの授業に満足しましたか。
平均値
区分別設問
25 教員は時間を守ったか
18 教員は何回ぐらい休講(補講のないもの)
をしましたか。
21 教員は自主的発言を重んじ、
評価していますか。
4
3
19 クラスレポートの実施
2
19 教員はクラスレポート(口頭発表)
を課し、
論評していますか。
20 教員はレポート等の返却(またはその告知)
をしていますか。
5 18 休講の回数
1
24 宿題・小テストの実施
20 レポート等の返却
22 教員は学生一人一人の学習状況、
理解の程度を把握していますか。
23 教員は質問の機会を与え、
適切に答えていますか。
24 教員は宿題や小テストを課しましたか。
23 質問の機会・回答
25 教員は授業の時間を守っていましたか。
21 自主的発言の尊重
22 学習状況・理解度の把握
設問別 回答内容
10
TsudaToday
問1∼14
問15
問16
問17
[5]:大いにそう思う
[5]:0回
[5]:3時間以上
[5]:満足
[4]:そう思う
[4]:1回
[4]:2-3時間
[4]:やや満足
[3]:どちらともいえない
[3]:2回
[3]:1-2時間
[3]:ふつう
[2]:あまりそう思わない
[2]:3回
[2]:1時間未満
[2]:やや不満
[1]:そう思わない
[1]:4回以上
[1]:ほとんど行わなかった
[1]:不満
Empowering Women since 1900
rd
a
o
TSUDA留学フェア2016開催のお知らせ
b
Bill
日 時
●
10月4日(火)∼10月18日(火)
(土日を除く)
会 場
●
小平キャンパス 7号館1階 7101教室
昼休み(12:15∼12:55)
国際センターでは10月に留学フェアを開催します。協定校派遣学生および交換受入学生による協
定校紹介、
「 留学手続きに関する説明会」
( 教務課)、
「 留学と就職に関する説明会」
( 学生生活課)な
どを予定しています。留学から帰国したばかりの本学学生や本学で学んでいる交換受入学生による
プレゼンテーションは、現地や留学の様子がよくわかると好評です。協定校について、および留学の
準備や進め方について情報を得るよい機会です。これから留学を考える皆さんは、是非ご参加くだ
さい。
2015年度留学フェアの様子
津田梅子記念会&ホームカミングデー開催のお知らせ
2016年10月9日(日) 会場:津田塾大学 小平キャンパス
午前の部(10:30-12:10)
午後の部(13:30-15:00)
学長挨拶、同窓会会長挨拶
―2017年 津田塾大学は更なる進化を遂げます―
津田梅子記念礼拝 講 演 ●「総合政策学部開設のめざすもの」
津田梅子賞贈賞式
講 師
高校生エッセー・コンテスト表彰式
●
萱野 稔人
(国際関係学科教授/総合政策学部創設準備室長)
その他のイベント
連絡事項
・当日の行事参加の申込みは不要です。ただし、
「 Let's国際交流」は事
・津田梅子資料室企画展示 ・交流館プログラム 自主フォーラム「小学生英語のひろば」企画
「Let's国際交流」―ゲストの国はどんなところ?
前申込みが必要です。
・お弁当(1,000円税込)をご希望の方は、9月15日(木)までに交流館事
務室にお申込みください。
(対象は中学生/事前申込要)
・多文化・国際協力コース 第一線で活躍するOGによるミニシンポジウム
・茶道部によるお点前
・大学構内の「さくらんぼ保育所」での保育をご希望の方は、8月末まで
にご連絡ください。
・当日、同期会や有志で集まりたい場合は、大学の教室等を会場として
・華道部による展示
・開催される同期会(20周年、30周年、40周年、50周年、60周年同期会)
お使いいただけます。ご希望の方は交流館事務室にお申込みくださ
い。なお、使用会場・時間帯は行事との関係で調整させていただくこと
があります。
申込み・連絡先
津田梅子記念交流館事務室 〒187-8577 東京都小平市津田町2-1-1 Tel.042-342-5146 E-mail:[email protected]
寄付者ご芳名
(2016年6月21日現在 掲載希望者のみ)
中庭池の環境整備のため
教育振興資金
育児と学業の両立支援
匿名
神志那 一成 様
吉岡 成泰 様
本郷 三和子 様
100,000円
他18名様
他1名様
理事会・評議員会開催報告
第255回理事会 2016年4月28日
【審議事項】
1.理事(財務担当学長補佐)選任に関する件
2.千駄ヶ谷キャンパスサービス株式会社役員の選任に関する件
【報告事項】
図書館に新しい学習空間が誕生しました
2016年3月に図書館1階南側閲覧室の一角をアクティブ・ラーニン
1.名誉教授の称号授与について
2.2016年度入学者数について
3.外部資金獲得状況報告について
4.今後の理事会において決定を要する重要事項について
グ・スペースとして整備しました。可動式の机と椅子を組み合わせ、プ
ロジェクターやノートPCなども利用しながら、学生が自由にグループ
ワークを行うことができます。学内L ANの充実を背景に、インター
ネット資料と図書館資料を活用して、ゼミ形式の授業も含む多様な
第 57 回 津田塾祭開催のお知らせ
学習・研究活動の展開も可能です。また、あわせて図書館入口左手に
は小さなラウンジも設け
ました。
なお、これらの事業は、
片倉邦雄様(1962年卒・
故 片倉もとこ様 御夫君)
11月11日(金)∼13日(日)に
第57回津田塾祭を開催します。
(小平キャンパス)
ならびに大塚昌子様より
今年度もたくさんの企画を予定し
いただいた寄付によって
ています。是非お越しください!
実現しました。
TsudaToday
11
no.
100
公開講座のご案内
I F Y OU’RE I NTERESTED...
お問合せ
場 所
総合2016
現代のさまざまな問題を取り上げ、学生が主体となり教員と協力
して運営にあたる
「総合」
。
今年度は
「
『進歩』
再考 ―その先の私―」
をテーマに、
各界でご活躍の方々にご講演いただきます。
◆
◆
講 師
日 時
お申込み
参 加 費
教務課 Tel.042-342-5130
小平キャンパス
◆
◆
◆
◆
ウェルネス・センター
「希望−Challenge−」
公開講座
お問合せ
場 所
◆
◆
講演予定者については、本学ウェブサイトをご参照ください。
授業期間中の毎週木曜日 13:00∼14:30
不要。本学正門守衛所にて、住所、氏名等をご記入ください。
無料。どなたでも参加できます。
ウェルネス・センター Tel.042-342-5147 Fax.042-342-5144
小平キャンパス
第3回「右脳が奏でる新たな世界」
第4回「被災者の困難と選択。そして、あると嬉しい応援支援」
講 師
日 時
会 場
共 催
講 師
日 時
会 場
聴
講 料
舘野 泉 氏 (ピアニスト)
◆ 10月6日
(木)13:00∼14:30
◆ 小平キャンパス 特別教室
◆「総合2016」
◆
◆
◆
日 時
参 加 費
◆
お 知 ら せ
◆
◆
◆
◆
◆
お申込み
◆
柳田 利枝 氏 (翻訳家)
10月8日∼12月3日 隔週土曜日5回 10:00∼12:00
10,000円
石黒 真理子 氏 (津田塾大学オープンスクール講師)
10月11日∼11月8日 火曜日連続5回 10:30∼12:30
10,000円
2016年度 第17回 高校生エッセー・コンテスト
ジェンダーの平等を訴えた
募集内容
エマ・ワトソンに手紙を書こう
エマ・ワトソンに宛てた手紙形式のエッセーを書いてください。英語
の場合は400words程度、日本語の場合は1,200字(横書き)程度
にまとめてください。
応募資格 ● 高校生(国籍・学年・性別・居住地は問いません)
応募方法 ● ①A4用紙でパソコンまたは手書き。
②応募作品に、氏名(フリガナ)
・性別・住所・電話番号・高校名(所在
県名)
・学年を記載した表紙(A4用紙)を添付して、下記に郵送して
ください。
(ホッチキス留めはしないでください)
●
髙橋 紀子 氏 (福島大学子どものメンタルヘルス事業推進室 特任准教授)
11月21日(月)13:00∼14:30
小平キャンパス5号館 5101教室
教務課 Tel.042-342-5130
小平キャンパス
授業期間中の毎週木曜日 16:20∼17:50
無料。
18歳以上であれば、どなたでも参加できます。
「多読のすすめ」
講 師
日 時
参 加 費
◆
◆
◆
「翻訳を体験しよう」
◆
お問合せ
場 所
受付時間
交流館プログラム
講 師
日 時
参 加 費
◆
熱田 敬子 氏
(大学非常勤講師、
ゆる・ふぇみカフェ運営委員)
◆
◆
各回無料(申込要)。どなたでも参加できます。詳細は大学ウェブサイトでご案内いたします。
女性学B(後期)
講 師
◆
9月26日(月)∼9月30日(金) 9:00∼16:00(11:15∼12:15を除く)、先着40名
教務課窓口で受け付けます。
お問合せ
場 所
◆
◆
津田梅子記念交流館事務室 Tel.042-342-5146
E-mail:[email protected]
小平キャンパス
アンチエイジングシリーズ
講 師
◆
日 時
参 加 費
◆
「浮世絵からお江戸の謎解き」
牧野 健太郎 氏
(NHKプロモーション上席執行役員・日本ユネスコ協会連盟評議委員)
◆
10月14日、21日、28日 金曜日連続3回 10:30∼12:00
6,000円(60歳以上の方は無料)
詳細は津田梅子記念交流館で検索し、ホームページをご覧ください。
本学在校生の参加費は半額です。
お問合せ
◆
津田塾大学ライティングセンター 高校生エッセー・コンテスト係
Tel.042-342-5129 E-mail:[email protected]
募集期間 ● 2016年8月1日
(月)
∼9月6日
(火)
必着
表 彰 ● 最優秀賞1名
(賞状及び副賞5万円を贈呈)
優秀賞若干名
(賞状及び副賞1万円を贈呈)
最優秀作品は、10月9日(日)津田塾大学において表彰し、津田塾
大学広報誌『Tsuda Today』と津田塾大学ウェブサイトに、優秀
作品は津田塾大学ウェブサイトに掲載・公表します。
また、入賞者には10月7日(金)までに本人に通知します。なお、応募
作品は返 却しません。応募作品の著作権はすべて津田塾大学に
帰属します。
【郵送先】〒104-8189
東京都中央区銀座1-15-6 KN銀座ビル8階 (株)栄美通信 津田塾大学 高校生エッセー・コンテスト係
第14回 津田塾大学梅子杯争奪学生英語弁論大会のお知らせ
「 津 田 塾 大 学 梅 子 杯 争 奪 学生 英 語 弁 論 大 会 」
( 通 称:梅 子 杯 )は 、津 田 塾 大 学 英 語 会
(TESS)主催の英語スピーチ大会です。全国から集まる予選通過者9名と本学代表者1名の
計10名のスピーカーが、11月12日土曜日に津田塾大学でスピーチを披露します。
梅子杯は、
例年温かいおもてなしで好評を博しており、
さらに昨年度は数多くある大会中で最
も多くの応募を頂いた非常に人気のあるハイレベルな大会です。今年度はSniper-Shoot the
Heart, Trigger the Spark- をコンセプトとして掲げ、
来てくださった方々の心に感動を与えられ
るような大会にすることを目標としています。
普段英語に触れる機会のない方や、
英語会に所属し
ていない方にも大会を楽しんで頂けるよう、
様々な工夫をしたいと考えております。
新しい伝統となる梅子杯のため、そしてスピーカーとオーディエンスに最上の舞台をご用意
するべく、実行委員一同、心を尽くします。皆様のご来場をお待ちしております。
開 催 ● 11月12日土曜日(津田塾祭期間中)
タイムテーブル ● 11:00開会(10:30開場)予定
会 場 ● 小平キャンパス 新館特別教室
ホームページ ● http://umekocup2016.wix.com/sniper
お問い合わせ ● [email protected]
12
TsudaToday
おススメ図書
Vol.1
原田マハ
「本日は、お日柄もよく」
職員(企画広報課)
ごく普通のOLだった主人公が、友人の結婚式で友人
代表のスピーチを任されたことを機にプロのスピーチ
ライターを目指 す 物 語 。私自身 、親 友の 結 婚 式 でス
ピーチを依頼されて悩んでいた時に、母に勧められて
読んだ本です。スピーチのポイントや工夫を学ぶと同
時に、言葉には、人に感動を与え、心を動かす力がある
と改めて感じられる1冊でした。今後、演説やスピーチ、
プレゼンテーションを控えている人におススメです!