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Title インプラント周囲炎治療への光触媒技術の応用 Author(s) 白井, 亮

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インプラント周囲炎治療への光触媒技術の応用
白井, 亮; 三浦, 直; 江川, 昌宏; 伊藤, 太一; 加藤,
哲男; 吉成, 正雄; 矢島, 安朝
歯科学報, 112(4): 538-538
http://hdl.handle.net/10130/2861
Right
Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College,
Available from http://ir.tdc.ac.jp/
538
学 会 講 演 抄 録
№3:インプラント周囲炎治療への光触媒技術の応用
白井 亮1)2),三浦 直1),江川昌宏1)3),伊藤太一1)2),加藤哲男1)4),吉成正雄1),矢島安朝1)2)
1)
2)
3)
(東歯大・口科研・インプラント)
(東歯大・口腔インプラント)
(東歯大・歯周)
4)
(東歯大・化学)
目的:インプラント周囲炎は,細菌感染等による周
囲骨の吸収を伴う炎症性疾患である。インプラント
周囲炎の病原菌は歯周病関連細菌と類似していると
考えられている。インプラント周囲炎治療では機械
的なデブライドメントやエアアブレーション,レー
ザー照射などの外科的・物理的なディコンタミネー
ションが行われるが,インプラント体の複雑なス
レッド形状や微細な表面形状により完全なディコン
タミネーションは困難であり,非外科的・化学的な
治療の併用が検討されている。
二酸化チタンは紫外線照射により電子が励起し,
フリーラジカルを生成する光触媒作用をもつといわ
れている。また光触媒は,超親水作用やフリーラジ
カルによる抗菌作用などをもつともいわれている。
光照射後の二酸化チタンは,遮光環境下においても
一定時間フリーラジカルを生成し続けることが報告
され,これまで主に好気性菌に対する抗菌性が発表
されてきたが,偏性嫌気性である歯周病関連細菌に
関する報告は少ない。したがって,本研究では光照
射後の遮光環境下における,二酸化チタンのインプ
ラント周囲炎に関連する偏性嫌気性菌に対する抗菌
性を検討した。
方法:アナターゼ型二酸化チタン(ST-21,粒径20
nm,石原産業)にブラックライト(FPL27BLB,
368nm,27W,三共電気)を6時間光照射した。光
照射終了後ただちに遮光環境下において Porphyromonas gingivalis ATCC33277菌液と混和し,嫌気
ボックス内でスターラーにて撹拌した。一定時間ご
とに混和液を採取し,階段希釈により血液平板培地
で嫌気培養したのち,生菌数をカウントして Colony
Forming Unit(CFU)を求めた。対照は遮光環境
下で6時間以上保存した二酸化チタンとした。
成績および考察:光照射後の二酸化チタンは,遮光
環境下において菌液との混和後1時間より CFU の
減少傾向を示した。二酸化チタンの光触媒作用は,
P. gingivalis に対して抗菌性を示すことが示唆され
た。これは二酸化チタンが光照射終了後も,フリー
ラジカルの生成が継続することによるためと考えら
れた。今後はインプラント周囲炎治療への応用を目
指し,光触媒の反応性向上の方法などを検討する予
定である。
会員外共同研究者:野浪 亨(中京大学情報理工学
部機械情報工学科)
№4:半透明ジルコニアと牛歯エナメル質の摩耗特性
原
舞1)2),小山 拓1)2),佐藤 亨2),宅間裕介1)2),吉成正雄1)
1)
2)
(東歯大・口科研・インプラント)
(東歯大・クラウンブリッジ補綴)
目的:患者の審美に対する要求,金属アレルギーに
対する懸念などによりオールセラミック修復への期
待が高まり,新しい材料と成形加工法の導入が検討
されてきている。このような背景の中,ベニア陶材
のチッピング防止などの観点から,ジルコニアを単
体で用いる歯冠修復が行われ始めた。これは咬合接
触やコンタクトなどを回復する際に陶材築盛を用い
ず,全てをジルコニアで回復する歯冠修復である。
ジルコニアは本来超硬質であり,単独で使用した場
合は対合歯の摩耗が懸念される。そこで半透明ジル
コニアのみで作製するオールセラミッククラウンの
対合歯への摩耗を想定して,牛歯エナメル質との摩
耗特性を検討した。
方法:摩耗試験は,曲面を持つ上部試料と平板を呈
する下部試料との蒸留水中下における二体摩耗試験
を行った。上部試料には,半透明ジルコニアの Zpex
100
(Zpex-Yellow,
東ソー)
,
陶材(VITA VMK MASTER TRANSLUCENT, VITA)を用い,先端の曲
率半径を5mm に調製した。両者の表面粗さが同レ
ベルになるように,Zpex100には鏡面研磨を施し,
陶材試料はメーカー指定に準じた焼成,ペーパー
コーン(中,大木化学工業)にて研磨を行った後,
920℃にてグレージングを施した。下部試料には鏡
面に仕上げた牛歯エナメル質を使用した。二体摩耗
試験は,上下部間荷 重:10N,ス ト ロ ー ク 幅:3
mm,ス ト ロ ー ク 速 度:90回/分 と し て,最 大
30,
000回の試験を行った。摩耗試験後の下部試料の
摩耗形状を,表面粗さ・輪郭形状測定器(Surfcom
130A,ACCRETECH)を用いて上部試料の運動方
向に対して直角に描記させ,摩耗深さおよび摩耗断
面積を求めた。加えて上部試料の摩耗体積を測定し
た。また,
硬さ試験機(MVK-E, Akashi)を用いて
ビッカース硬さ(Hv)を測定した。
成績および考察:ビッカース硬さ Hv は,Zpex100
が約1200,陶材が約570,牛歯エナメル質が約320を
示した。摩耗試験の結果,下部試料の摩耗面積,摩
耗深さは,Zpex100試料を上部に用いた試料が陶材
試料より小さな値を示した。また,上部試料の摩耗
体積においても,Zpex100が陶材試料に比べて小さ
く,摩耗しにくい結果であった。以上より,表面粗
さが同レベルであり,ビッカース硬さが大きかった
にも関わらず,半透明ジルコニア Zpex100の牛歯
エナメル質の摩耗に与える影響は,陶材より小さい
ことが示された。
― 82 ―
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