X Windowの利用について - AFFRIT Portal

X Window の利用について
科学技術計算システムを利用するには?
2014 年 1 月 22 日
目次
LiveCD(DVD) による X Window アプリケーションの利用
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6.1
LiveCD とは . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
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6.2
KNOPPIX での利用 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
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本パンフレントに関するお問い合わせ
発行
農林水産研究情報総合センター
農林水産省 農林水産技術会議事務局 筑波事務所 情報システム課
TEL.
029-838-7345
FAX.
029-838-7340
問い合わせ総合窓口
E-Mail
request@affrc.go.jp
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科学技術計算システム URL
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c
⃝2014
Agriculture,Forestry and Fisheries Research Council
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6 LiveCD(DVD) による X Window アプリケーションの利用
6.1 LiveCD とは
LiveCD とは、PC のハードディスクにインストールすることなく、CD や DVD などから起動させること
ができるオペレーティングシステムです。
通常利用している MS Windows 環境を変更することがありませんので、一時的に Linux 環境にして X
Window 環境のアプリケーションを利用し、元の Windows 環境に戻すといったことを、簡単に行うことがで
きます。
KNOPPIX: Debian Linux ベースのディストリビューションで、日本語版は産総研で提供している。 派生版
には、KNOPPIX/Math(数学系) や KNOB(バイオ系) などがある。
Ubuntu: Debian Linux ベースのディストリビューションで、インストール用メディアが LiveCD としても
動作し、そのままハードディスクにインストールもできます。派生版には、Kubuntu や Lxubuntu な
どがある。
Fedora: RedHat 系のディストリビューションで、インストール用メディアが Live 版として動作し、そのま
まハードディスクにインストールもできます。
この他にも多くの Live 版の OS があります。
6.2 KNOPPIX での利用
KNOPPIX は CD-ROM(DVD-ROM) のみでブート可能な Linux ディストリビューションです。 Windows など既存のハードディスクの内容を変更することなく利用できますので、簡単に Linux を体験したり、
X Window アプリケー ションを使うときだけ起動することができます。 CD-ROM を取り出して再起動すれ
ば、もとの Windows パソコンに戻ります。
• KNOPPIX は、ドイツの Klaus Knopper さんが、Debian をもとに開発しています。
• 産業技術総合研究所の須崎有康さんらが日本語版を提供しています。
• 産総研 KNOPPIX 日本語版のページ: http://www.risec.aist.go.jp/project/knoppix/
6.2.1 KNOPPIX の動作環境
CPU:
Intel x86 互換の CPU
メモリ:
256MB 以上、利用するアプリケーションによって多くのメモリが必要
起動可能な CD/DVD-ROM: ブート可能であれば外付けでも可
ネットワークインターフェース: X 端末として使うなら必須
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6.2.2 KNOPPIX の入手と起動
入手と CD-R(DVD-R) 作成
• 最 新 バ ー ジ ョ ン 等 の 情 報 は 、産 総 研 KNOPPIX 日 本 語 版 (http://www.risec.aist.go.jp/
project/knoppix/) のページを確認してください。
• Linux 関連の雑誌付録 DVD などに入っていることがあります。
• Ring Server (MAFFIN の Ring Server) からダウンロードすることができます。
– http://ring.maffin.ad.jp/archives/linux/knoppix/iso/
• 入手した iso イメージファイルを CD/DVD-R に書き込みます。 このとき通常のデータファイルとし
て書き込んでしまうと、起動することができません。(iso イメージの書き込みについては、書き込みソ
フトの説明を確認してください。)
起動方法
• CD ブート可能なパソコンに、CD/DVD-ROM を入れて電源を ON にするだけです。
– CD からブートするようにするためには、PC の BIOS の設定変更が必要な場合があります。
∗ BIOS のブートデバイスの設定で CD-ROM がハードディスクよりも優先されるように設定し
てください。
– BIOS の設定変更は、パソコンの説明書を確認し慎重に行ってください。
起動すると右の様な画面が出ますので、boot:のところ
で Enter キーを押してください。 また、オプションの
指定が必要となる場合がありますので、インターネッ
ト上の情報などを参考に、パソコンの環境に応じたオ
プションを指定してください。
boot オプションを表示するには、ファンクションキー (F2, F3) を押してください。
図1
boot オプションの表示
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利用環境
起動に成功すると、以下のようにデスクトップが表示され、X Window(LXDE) 環境が利用できます。
ユーザ名は knoppix となりますので、リモートのサーバにログインする際は、接続先のログイン名を指定
する必要があります。
図2
KNOPPIX デスクトップ画面
ネットワーク設定
DHCP 環境 DHCP 環境であれば、自動的に IP アドレスを取得してネットワークに接続できる状態になり
ます。
固定 IP アドレス環境
固定 IP アドレスで利用する場合は、ネットワークカードの設定が必要です。
固定 IP アドレスの設定は以下の様にします。
ツールバー (画面下方) のターミナル (端末) アイコン
をクリックしてターミナル
を開きます。
コマンドプロンプトから netcardconfig と入力し、ネッ
トワークカード設定ツールを実行します。
DHCP を使うかどうかの選択で「NO」を選択します。
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ネットワークカード設定ウィンドウが潰れていて見え
にくいのですが、ウィンドウを広げると 5 つの項目
がありますので、自分の環境に合わせて設定してくだ
さい。
IPAddress 150.26.xxx.yyy
Netmask
255.255.255.0
Broadcast 150.26.xxx.255
DefaultGateway 150.26.xxx.1
Nameserver 150.26.222.222
各項目の設定ウィンドウも潰れていて見えにくいので
すが、ウィンドウを広げると入力することができます。
動作確認
Web ブラウザなどで、インターネットへのアクセスができることを確認してください。
KNOPPIX の起動に失敗したり、ネットワークインターフェースを認識しないなどのトラブルがある場合
には・・・。
• KNOPPIX のトラブルに関して、サポートは出来ませんのでご了承ください。
• 様々な原因が考えられますので、ブートオプションや設定情報に間違いがないか確認してください。
(単純なタイプミスから、KNOPPIX がサポートできないデバイスが組み込まれた PC など)
• KNOPPIX のトラブル対応に時間がかかりそうであれば、他の手段をご利用ください (お手軽に X
Window を使えるというが目的ですので)。
• どうしても KNOPPIX や LiveCD を使いたい場合は、インターネット上の情報を検索したり、関連す
るメーリングリストなどを活用して自己解決するようにしましょう。
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6.2.3 科学技術計算システムアプリケーションの利用
アプリケーションで利用するデータについて
• パソコンで作成したデータやプログラムは、KNOPPIX を起動する前に SCP(SFTP) を使ってセン
ターのサーバに転送しておく必要があります。
• センターのアプリケーションを使って出力した結果などのファイルは、パソコンで処理を行う場合、
KNOPPIX を終了し再起動後に Windows の SCP(SFTP) を使って転送してください。
• KNOPPIX でローカルのディスクをマウントすれば、KNOPPIX 起動中にコマンドなどでファイルを
保存することができます。
• KNOPPIX のホームディレクトリは、KNOPPIX 終了時に全て消失しますのでご注意ください。
ターミナルを開きます
ツールバー (画面下方) のターミナル (端末) アイコン
をクリックしてターミナル
を開きます。
SSH コマンドを使って接続
ssh(OpenSSH) が標準で導入されていますので、ターミナルからコマンドを使って科学技術計算システムに
ログインすることができます。
ssh(slogin) コマンドの「X11 port forwarding」オプションを有効にして接続します。Xterm から以下の様
に入力します。
ssh -Y [ログイン名]@[接続先のホスト名]
コマンドオプション -Y は、X11 port forwarding を有効にします。
ホストキーを登録するかどうかを聞いてきますので
「yes」と入力し登録します。
KNOPPIX 起動中は known hosts ファイルに保存さ
れますが、KNOPPIX を終了すると全て消失します。
接続先のパスワードを入力してログインします。
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アプリケーションの利用
接続先にログインし、アプリケーション起動コマン
ドを入力すれば、X Window のアプリケーションが
KNOPPIX 側に表示されます。
アプリケーションを起動します。 アプリケーションの起動コマンドは、AFFRIT Portal「アプリケーショ
ン起動コマンド一覧」http://itcweb.cc.affrc.go.jp/affrit/inside/starting を御覧ください。
MOE を起動するには、”moe” と入力します。
n o r i n @ f e 0 1 $ moe
MOE を実行すると、以下のような画面になります。 アプリケーションの操作方法は、マニュアル等を参照し
てください。
図3
MOE を起動した表示画面
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6.2.4 KNOPPIX の停止
メニューからログアウトを選択します。
セッションの終了を聞いてきますので「シャットダウ
ン」を選択してください。
CD-ROM が自動的に出てきますので、CD-ROM を取り出して Enter キーを押してください。
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