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糖尿病の治療は、①食事療法、②運動療法、③薬物療法があります

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糖尿病の治療は、①食事療法、②運動療法、③薬物療法があります。①②は患
者さんの自己管理により改善することが期待できますが、③薬物療法は内服療法
とインスリン療法に大別されます。初期の軽症糖尿病では内服療法が選択されま
すが、進行して膵臓からのインスリン分泌能が低下するとインスリン療法が選択
されます。インスリン療法は不足しているインスリンを外から補うという体にと
っては優しい治療法と考えられますが、患者さんにとって「自分で自分の体に針
を刺す」という多くの人が経験したことがなく、特に最初は戸惑うことの多い治
療法です。インスリン療法がいやな理由を尋ねると、①頻回に注射しないといけ
ない、②低血糖が心配、③人前で打つのが恥ずかしい、④外出時に持ち歩くのが
面倒くさいなどの答えが良くきかれます。インスリン療法は内服にすることが困
難であるため、一般的にはペン型のインスリン器具を使用し1日1~4回自己注射
を行います。
この方法以外のインスリン療法として、持続的にインスリンを体内に注入する
方法が生まれました。それが持続皮下インスリン注入療法(CSII)です。CSIIは、
インスリンポンプ療法とも呼ばれ、電動式の携帯型ポンプを使って、皮下に挿入
した細いチューブからインスリンを注入する治療法です。操作は手元の機械で行
うため人前で肌をさらしたり、一日に何度も針を指したりする必要はありません。
(穿刺は基本的に3日に1回です。)
図1
また人間本来のインスリン分泌パターンに近いように機械の設定が出来るため、
ペン型のインスリンを使用している場合よりも血糖値が安定しインスリン使用量
が減ることが期待されます。先に述べた CGM のデータを用いながら患者さんに
合わせた注入量の設定をすることが可能になります。さらに慣れてくると、
「今日
は運動量が多いから basal(基礎インスリン)量を少し減らしてみよう」あるいは
「今日の食事は炭水化物が多いから bolus(追加インスリン)を調節してみよう」な
ど、インスリン療法でも柔軟な自己管理が実現できます。
CSIIに向いている方は以下の通りです。
・従来の頻回注射法で血糖コントロールが難しい1型糖尿病
・膵摘出後の糖尿病
・低血糖を頻発する不安定型糖尿病や、夜間低血糖を伴う方
・勤務時間や食事時間が不規則な方
・妊娠中、もしくはこれから希望される方
デメリットとしては最も大きなものは、機械トラブルがあげられます。うまくセ
ットできていない、体内に入っている管が曲がってしまうなどの可能性がありま
す。このため当院ではうまく使用が出来るようになるまでは入院管理として安全
性を確かめて頂いています。万が一のトラブル時には 24 時間使用されているポ
ンプメーカーの電話サポートもあります。
当院では一度入院してこの治療法を導入していますが、この治療法を希望される
方は
ご相談ください。
糖尿病の治療の目標は、合併症の発症や進展を予防し健常人と変わらない人生を
送ることです。そのためには日々の血糖管理が重要ですが、これまでは簡易血糖
自己測定を用いた方法が一般的でした。この方法では通常 1 日数回の測定で一日
を通して詳細な血糖変動があるかは不明でした。持続血糖測定装置はこれまでも
ありましたが、2012 年 4 月に発売された新しい持続血糖測定装置(CGMS:
iPro2)を使って測定を行うと、より簡便に 3 日間連続して 5 分ごとに自動的に
血糖を測定することが可能になりました。具体的には下の図に示されているよう
な 3-4cm 大の器具の先に取り付けたセンサーを皮下に挿入します。患者さんは
装着中でも軽い運動や入浴が可能です。
具体的な結果は、下の図のように表示されます。今までの血糖測定では血糖値が
測定時点でしかわからないのに対して、CGM では線で把握できます。下の図で黒
い所が今までわかっていたところ、緑の線の部分が今までわからなかった血糖値
の動きです。
比較的落ち着いている人であれば問題ないですが、血糖値の変動の大きな方だと、
知らない間に低血糖を起こしていたり、高血糖になったりしていることもありま
す。最近の研究では低血糖を起こすことの様々な悪影響が報告されており、この
結果を用いて低血糖を起こしにくい薬物療法の選択や生活習慣の改善など、個々
の患者さんに対するきめ細かい治療法が可能になります。
こんな方にお勧めです
・1 型糖尿病
・血糖値をはかると特に問題ないのに HbA1c が高い方
・HbA1c は高いのに低血糖が頻回に起こる方
・糖尿病歴の長い方
現在中京病院では主に入院患者さんを中心に CGM を行っていますが、外来でも
導入を検討しています。
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