広報誌「エコモ」55号 - 交通エコロジー・モビリティ財団

エコモ
フォメーショ
モ・イン
ン
エコ
Information
助成事業内容が
変わります!
平成29年度 ECOMO交通バリアフリー研究・活動助成募集について
来年度もわが国の交通バリアフリーの促進に寄与することを目的と
して、交通バリアフリーの研究助成の実施を予定しております。
詳細は当財団のホームページを後日ご覧ください。
1.
助成の対象
交通バリアフリーに関わる先進的な調査研究や技術の研究開発、
交通バリアフリーに関わる調査研究や活動を行う個人、団体等を対
象とします。
2.
助成対象者
(イ) 若手研究者部門
・平成29年4月1日時点で35歳以下の方。
・平成29年4月1日から助成事業完了時まで、国内の大学院、大学、
高等専門学校及びこれらに附属する機関の研究者、大学院生、研究
生、または研究機関、企業、NPO等の研究者等とします。
(ロ) 一般部門
・平成29年4月1日より助成事業完了時まで、国内の大学院、大学、高
等専門学校及びこれらに附属する機関の研究者、大学院生、研究生、
または研究機関、企業、NPO等の研究者等とします。
(ハ) 研究・活動支援部門
・個人や企業、NPO等で活動されている方とします。
3.
助成額 (イ) 若手研究者部門
1件につき原則として50万円以内
(ロ) 一般部門
1件につき原則として100万円以内
(ハ) 研究・活動支援部門
1件につき原則として20万円以内
(内容によっては最大30万円)
みんなでつくろう暮らしやすい豊かな社会
4.
公募期間及び実施スケジュール (1) 平成29年1月1日
(日)
∼1月31日
(火)
とします。
※消印有効。
(2) 助成対象および助成額の決定は、平成29年3月下旬頃の予定です。
(3) 助成期間は、平成29年4月1日(土)∼平成30年2月末日までです。
No.
55
2016/AUTUMN
エコモ
5.
申請の手続き (1) 助成を希望される方は、所定の申請書
((イ) 若手研究者部門、
(ロ) 一般部門は様式1-1∼1-5、(ハ) 研究・活動支援部門は所定の
申請書)に必要事項をご記入の上、書類とその電子データ各々
一式を郵送等によりご提出してください。また、(イ) 若手研究
者部門の方は助成金の振込先、助成金の管理について個人で管
理される場合は、新たに口座を開いていただく必要があります。
メール、ファクス等による申請書の受付は致しませんので、ご
了承ください。
(2) 申し込み件数は、特に制限致しません。
(3) 助成対象とならなかった場合には、申請書類等一式をご返却い
たします。
6.
問い合わせ先 バリアフリー推進部 E-mail [email protected] TEL03-3221-6673 FAX03-3221-6674 http://www.ecomo.or.jp/barrierfree/bfjyosei/bfjyosei_top.html
平成 28 年度エコドライブシンポジウムを開催します
11月のエコドライブ推進月間に、当財団と「エコドライブ普及推進協議会」
(エコドライブを推進している運輸関係等16団体)
主催で、エコドライブシンポジウムを下記日程で開催しますので奮ってご参加ください。
日時
会場
平成28年11月18日(金)13:30∼16:10
(開場13:00)
内幸町ホール:東京都千代田区内幸町1−5−1
(収容人員180 名)
http://www.uchisaiwai-hall.jp/
10月中旬のプレス発表後、当財団および
申込
「エコドライブ普及推進協議会」ホームページより
お申し込みください。
エコドライブ普及推進協議会ホームページ
http://www.ecodrive.jp/
当日は、慶応大学の飯田先生より
「自動車と環境問題(仮)」という題目で基調講演を頂く予定です。
また、プログラムの途中で「平成28年度エコドライブ活動コンクール」の表彰式を執り行い、国土交通大臣賞、環境大臣賞を受賞した事業
●
特
集
●
エコドライブの取組
●
活動案内
∼これまでとこれから∼
●
バリアフリー推進部/交通環境対策部
者の取組発表に続き、エコドライブを推進している各団体より取組紹介を頂く予定です。
詳しいプログラムは、ホームページをご覧ください。
第 55 号 発行日:平成 28 年 9 月
公益財団法人 交通エコロジー・モビリティ財団
〒102-0076 東京都千代田区五番町1 0番地 五番町K Uビル3階
TEL : 03-3221-6672 ( 代表 総務部 ) 03-3221-6673 ( バリアフリー推進部 )
TEL : 03-3221-7636 ( 交通環境対策部 ) 03-3512-5280(総務部 鉄道駅公共事業課)
FAX : 03-3221-6674
http://www.ecomo.or.jp
写真 平成27年度エコドライブ活動コンクールにて国土交通大臣賞を
受賞した茨城流通サービス株式会社の取組
●
特
集
●
エコドライブについて
エコドライブの取組
エコドライブとは、
“穏やかな発進”、
“加減速の少ない走行”、
“早めのアクセルオフ”などを意識することで、燃料の消費量を少なく
する運転です。エコドライブをすることで、燃料費の節約につながり、CO2排出量を削減することで環境保全に貢献でき、穏やかな
特 集
∼これまでとこれから∼
●エコドライブ普及連絡会
平成15年には、更なるエコドライブ推進のため、警察庁、経済産業省、国土交通省、環境省で構成される
「エコドライブ普及連
運転をすることで交通事故の減少にもつながります。
絡会」が設置され、平成18年に、
『エコドライブ普及・推進アクションプラン』
や
『エコドライブ10のすすめ』
を策定しています。現
エコドライブは、京都議定書目標達成計画において、
「環境に配慮した自動車使用の促進」の施策として位置づけられ、京都議定書
在も
「エコドライブ普及連絡会」
を中心に、関係団体が協力して積極的に推進しているところです。
が終了した現在においても、国民の誰もが手軽に実施できる地球温暖化防止策として取組まれています。
(一財)省エネルギーセンター
1 我が国におけるエコドライブ
「エコドライブ」や「ecodrive」と表記すると、何か外国から導入された活動の様な気がしますが、以下の西鉄バスやトラックメーカー
の例に示すように、日本人は昔から
「エコドライブ」
に取組んできています。
これらは、直接的には燃料節約を目的にしたものですが、その根底には日本人特有の
“もったいない”
精神が存在しているようです。
●西鉄バスの取組
エコドライブ普及連絡会と関係外郭団体
●
「京都議定書」
と
「エコドライブ普及推進協議会」
文献に残っている最も古い取組は、昭和33年頃に、西
平成9年12月に、京都で第3回気候変動枠組条約締約国
鉄バスが、
「エンジンカット運動」
(現在の「アイドリングス
会議(COP3)が開催され、先進国に温室効果ガス排出削減
トップ」)を踏切等で実施していたようです。
を課す「京都議定書」が採択されました。
(公財)交通エコロジー・モビリティ財団
自治体支援
インストラクター養成
教習ツール提供など
グリーン経営認証制度
エコドライブ講習認定など
(一社)日本自動車工業会
経済産業省
展示会
(モーターショー他)
各種CM
国土交通省
エコドライブ普及連絡会
(独)環境再生保全機構
環境省
警察庁
エコドライブコンテスト
エコドライブ診断システム
(一財)環境優良車普及機構
EMS普及事業など
(一社)日本損害保険協会
シンポジウム開催
ビデオ配布など
この対策として我が国の運輸部門では、自動車からの二
酸化炭素排出を抑制する『エコドライブ』への取組が提唱さ
(公財)公害地域再生センタ̶
れ、活動を推進する組織として運輸関係11団体で構成する
支援機器の貸出
調査研究など
「エコドライブ普及推進協議会」が設立されました。
(一社)日本自動車連盟
映画会開催
アドバイザー制度など
*各団体の取組はH20年頃を示す
当財団は、設立時より事務局を務めており、 協議会の初
期活動として、エコドライブの行動指針10か条(現在の『エ
コドライブ10のすすめ』
)
を制定し、ポスターやリーフレット
として配布しました。
2 当財団の取組
●「エコドライブ普及推進協議会」事務局活動
昭和30年代前半のバス
(提供:豊後高田市)
前述の通り、
平成9年より事務局を務めており、年一回、協議会を開催するとともに、
以下のような活動に取組んでいます。
●トラックメーカーの取組
・
『エコドライブ10のすすめ』
のチラシ・ポスターの配布
昭和48年の第4次中東戦争によるオイルショックを契機
・11月のエコドライブ推進月間における
「エコドライブシンポジウム」
の開催
に、ガソリンや軽油の価格が高騰し、この頃から国内のトラッ
・協議会ポータルサイトの運営 クメーカー各社が、実技指導運転を伴う『省燃費運転講習』
を、顧客サービスの一環として開始しています。
COP3
(公社)全日本トラック協会
(一社)日本自動車連盟
(一社)全国自家用自動車協会
(一社)日本自動車販売協会連合会
(一社)全国ハイヤー・タクシー連合会
(一社)日本自動車工業会
(一社)日本自動車整備振興会連合会
(一社)日本中古自動車販売協会連合会
(一社)全国個人タクシー協会
(一社)日本自動車運行管理協会
(一社)全国レンタカー協会
(一社)日本損害保険協会
(一財)環境優良車普及機構
(一社)日本自動車リース協会連合会
(公財)交通エコロジー・モビリティ財団
(公社)日本バス協会
(2014.9)
トラックメーカーの省燃費運転講習
2 ECOMO/No.55
エコドライブシンポジウム
協議会ポータルサイト
エコドライブ10のすすめ
ECOMO/No.55
3
●
特
集
●
エコドライブについて
●エコドライブ活動コンクールの再開
●エコドライブ講習団体の認定および受講者への修了証発行
平成19年度より、運輸事業者等の要望に応え、
「トラックのエコドライブ講習認定」
と、認定団体での講習受講者へ修了証発行を
平成10年度と平成11年度に実施し、その後中断していた
「優れたエコドライブ活動を表彰する制度」
を、平成23年度より
「エコド
ライブ活動コンクール」
として再開しています。
開始しています。
これは、当財団が設定したトラックのエコドライブ講習認定基準に基づいて申請団体を審査・認定し、その団体でエコドライブ講
「エコドライブ普及連絡会」
と
「エコドライブ普及推進協議会」
の後援を受け、多くの事業者の参加を頂いており、平成26年度から
は、事業部門
(緑ナンバー)の最優秀事業者には国土交通大臣賞が、一般部門
(白ナンバー)
には環境大臣賞が授与されています。
習を受講したドライバーに、修了証を授与するものです。
上位入賞者は、11月開催の
「エコドライブシンポジウム」
の中で表彰され、その取組内容は事例集として、参加事業者や関係者に活
動推進のための資料として配布されています。
座学の状況
修了書
路上教習の状況
平成20年度からは、 同様の取組を乗用車に関しても開始しています。 この取組においては、一般財団法人省エネルギーセン
事例集
表彰式
ターと協働し、エコドライブ指導者の養成を同センターが、燃費解析ソフト等の教材提供、審査・認定を当財団が実施しています。
3 これからのエコドライブ
エコドライブは、
「京都議定書目標達成計画」
の中で、
“環境に配慮した自動車使用の促進”
として位置づけられ、現在では、
“国民の誰
もが手軽に実施できる地球温暖化防止策”
として、
関係団体が様々な取組を実施しています。
この取組の結果、環境保全への効果だけではなく、経済性の向上や安全性の向上など、様々な副次的効果があることが判明しており、
今後もより一層の普及が期待されています。
エコドライブの3つの効果
路上教習の状況
燃費計
(点線部)
と指導状況
環境
⇧
診断書
地球温暖化防止
大気汚染
エコドライブ
平成28年度修了証
累計修了証
トラック(平成19年∼)
16
9,482
139,364
乗 用 車(平成20年∼)
232
1,318
12,311
安全
⇧
4 ECOMO/No.55
認定団体
事故の減少
事故対応費の減少
荷主の評価向上
⇧
エコドライブ講習の認定及び修了証の発行実績(平成28年3月末実績)
経済
燃料費の節約
車両維持費の低減
保険料の低減
また、
エコドライブへの取組は、日系物流会社やトラックメーカーの取組を通じて、東南アジアや中南米等、世界にも広がりを見せてお
り、日本の
“もったいない精神”
を表す国民運動の一つとして、今後も世界的に普及していくかもしれません。
ECOMO/No.55
5
●
活動案内
●
認知症者の交通機関利用に関してのワーキングをキックオフしました
バリアフリー推進勉強会を開催しました
第32回「旅客施設の階段昇降と手すりの安全性について∼飾りじゃないのよ、手すりは∼」
平成22年度の厚労省の試算では認知症有病者は440万人にの
考えられます。
ぼり、65歳以上の高齢者人口の15%に相当します。さらに軽度
これまで認知症について内部で勉強をしてきましたが、正式に
元千葉工業大学教授の上野義雪さんと大阪で活動している
「手
認知障害を含めると、65歳以上の5人に1人は社会生活の中で支
6月から「認知症者の交通機関利用に関する対応マニュアル作成
障がでていることが予測されています。認知症者が公共交通機
ワーキング」をスタートしました。認知症介護研究・研修東京セン
すりについて考える会」のメンバーをお招きして5月28日
(土)
に
関を利用していることは交通事業者にとって現場感覚として受
ターの永田久美子先生を始め、支援者、介護職さらに当事者の方
開催しました。障害当事者が参画している「手すりについて考え
け入れられていますが、世間一般ではあまり認識されていないと
を交えて議論を進めていきます。
る会」では、様々な障害による波形手すりの安全性等についての
検証を行い、不特定多数が利用する公共空間においては,
直棒手
夏休み期間中、学童保育において学習プログラムを実施しました
すりに比べ、波形手すりを導入することは好ましくないとの見解
を示しました。続いて、上野先生からは、手すりの重要性につい
上野義雪 氏
て講演いただきました。人間工学の視点からの説明と共に、特に
手すりについて考える会
バリアフリー学習プログラムフレッシュコースの冊子等に基
非常時はエレベーターやエスカレーターが使用できず、最後の命
づく座学とともに、車いす体験、高齢者疑似体験や弱視体験等の
綱として階段を使用することになるが、その時に手すりは助かる
体験を交え、最後は「バリアフリーしんぶん」を作成するという、
全体として2時間のプログラムを神奈川県で実施しました。
ために必要な手がかりであり、
誰もが安全に利用でき、
わかりやす
猛暑の中での実施でしたが、児童の皆さんからは沢山の質問
い形状でなければならないと指摘されました。
【上りの場合】
垂直部を「取っ手」のように持ち身体を引き付ける動作は、つかみ損ねる
と後方に転倒する恐れがあり、実際にはそのような使い方をしていない
ケースが多く見られた。
手すり利用者の声
(上り階段)
「第32回バリアフリー推進勉強会配布資料より」
が飛び交い、私たちも元気をもらうことができました。
8月10日(水)二宮学童保育
(二宮町) 54名
8月18日(木)和田河原学童保育所
(小田原市) 31名
8月19日(金)下曽我小学校区放課後児童クラブ(南足柄市) 10名
台湾の視察団と意見交換をしました
第33回「利用者が感じる『明るさ』
『 見やすさ』
『 眩しさ』の設計
∼輝度コントラストを用いた公共空間の視認性評価∼」
東京工業大学の中村芳樹教授をお招きして6月28日
(火)
に開催
しました。公共空間において高齢者やロービジョン者等が安全、
安心、快適に過ごすためには、照度だけではなく輝度コントラス
トによる照明設計が重要であるとの講演をいただきました。その
上で、近年の公共交通機関において普及の進むLEDやデジタルサ
イネージによる明るすぎる光の問題について、参加者と議論しま
中華民国行政院視察団
(団長:簡慧娟 衛生福利部社會及家庭署
視察団は国、地方公共団体、大学の研究者などから構成されて
署長)
29名が来日し、8月29日に
(公財)
共用品推進機構会議室に
おり、質疑においても様々な質問が出されました。当財団が実施
て意見交換会を行いました。今回の訪日は、台湾でも要介護者が
する交通事業者へのバリアフリー接遇教育実施のきっかけ、鉄道
70万人を超え、日本と同様の高齢社会に直面するなか、介護政
車両における優先席の整備状況、バリアフリー基本構想における
策や高齢者福祉をとりまく様々な施策やサービスを調査するた
自治体のスタンス、当財団と国や自治体との連携状況、東京都が
めのもので、交通バリアフリーもその一つの対象としたものです。
進めるヘルプマークの認知度などに関する質問が出されました。
会議では日本のバリアフリー法や交通機関の具体的なバリア
した。
中村芳樹 氏
3次元照明シミュレーションの設計例
『第33回バリアフリー推進勉強会配布資料より」
第34回「2016リオ大会に係る現地空港の準備状況」
フリー整備事例、
4月に施行されたばかりの障害者差別解消法、
当
財団のバリアフリー事業の説明を行いました。
【バリアフリー推進勉強会開催告知】
障害者差別解消法の冊子ができました
全日本空輸株式会社の白井昭彦さんをお招きして7月21日
「2016年版 すぐわかる!障害者差別解消法 社会の障壁をトリ
(木)に開催しました。8月からはじまるリオデジャネイロオリン
ピック・パラリンピック大会に向けて、海外からの選手や観客等
除こう 誰もが円滑に利用できる交通機関を目指して」
を発行しま
の受入窓口となる空港におけるバリアフリー化の整備状況と
した。交通分野の障害者差別解消法の周知、理解を図るために交
通事業者、障害当事者に向けたわかりやすい冊子です。
ANAが行っているバリアフリー化の取組について講演いただき
7月には羽田空港で航空会社職員等に向けたセミナーを開催し
ました。ネガティブな報道の多いリオデジャネイロですが、空港
ました。また、新潟市においても北陸・信越運輸局と共催でセミ
におけるハード面、職員の訓練などのソフト面のバリアフリー化
の準備は順調といえ、特に聴覚障害者への案内設備等は他に類
一行は2週間の行程で日本の高齢者福祉政策を幅広く学ぶ予定
とのことでした。
白井昭彦 氏
をみない充実したものであったとの報告をいただきました。
バリアフリー推進勉強会の最新情報:
聴覚障害者用手話案内モニター
『第34回バリアフリー推進勉強会配布資料より」
ナーを開催し、今後も各地で同様の取組を展開します!
冊子のダウンロード:
http://www.ecomo.or.jp/barrierfree/sabekai/sabekai_top.html
www.ecomo.or.jp/barrierfree/benkyo/benkyo_top.html
6 ECOMO/No.55
ECOMO/No.55
7
●
活動案内
●
EST創発セミナーと人材養成研修会を開催しています
運輸事業におけるグリーン経営認証制度を実施しています
グリーン経営とは、環境マネジメントシステムであり、企業の社
会的責任として、環境対策を経営課題の一つと捉え、環境問題に
も積極的に取組むためのツールです。
グリーン経営認証制度は、当財団が認証機関となり、グリーン
経営推進マニュアルに基づいて一定レベル以上の環境保全の取組
を行っている事業者
(トラック、バス、タクシー、倉庫、港湾運送、
旅客船、内航海運の7業種)
に対して、審査の上、認証・登録を行う
ものです。
平成15年10月からトラック運送事業、平成16年4月からバス
事業、タクシー事業、平成17年7月から倉庫業、港湾運送事業、
旅客船事業、内航海運業の認証・登録を開始しました。
(1)EST創発セミナー
(2)業界団体や金融機関による支援
一般社団法人日本冷蔵倉庫協会と都道府県トラック協会
(38協
環境的に持続可能な交通や交通環境対策を全国に普及促進す
を実施している自治体と協力し、自治体の実務担当者などを対象
会)
は、グリーン経営に取組む会員事業者に対して、認証取得に要
るため、各地方ブロックの運輸局、EST普及推進委員会、当財団
として、現場見学、グループワーク、有識者との意見交換などを盛
した費用の全額または一部を助成しています。
等が主催し、これまで過去9年間(合計32回)セミナーを開催し
り込んだ体験型の人材養成研修会を例年開催しています。
また、一部の金融機関では、グリーン経営をはじめとした環境
マネジメントシステムを実施している事業者に対して、
「低金利の
運転・設備資金融資」
、
「私募債の発行保証・引受代行」
、
「損害保険
の保険料割引」
といった優遇を講じています。
(平成28年8月末日現在)
(3) グリーン経営認証永年登録表彰制度
グリーン経営認証永年登録表彰制度は、認証の初度登録日か
環境対策として評価し、国の政策(国土交通省「環境行動計画
ら10年以上継続して認証・登録をしている事業所を表彰する制度
2014∼2020」
)
として取組んでいます。
です。
表彰された事業所名は、国土交通省の地方運輸局ホームページ
自治体の中には、地域における環境保全の取組として、グリー
ン経営認証を活用した環境保全に尽力する事業者を評価するとと
てまいりました。平成28年度も好評につき、以下の3カ所で開
やグリーン経営専用ホームページ、プレスリリース等で公表して
います。
成や補助している自治体もあります。
に資するとともに、環境問題に積極的に取組む事業者の経済的負
(平成28年8月末日現在)
東京都中央区・墨田区・新宿区・葛飾区、神奈川県横浜市
長野県伊那市・塩尻市、広島県福山市 種別
事業者数注 )
登録件数
登録事業所数
トラック
2,987 社
3,593 社
5,633 事業所
バス
●低金利融資制度や信用保証付斡旋融資制度を実施している
(平成28年8月末日現在)
自治体
神奈川県横浜市・川崎市、福井県福井市、広島県広島市、
徳島県
タクシー
旅客船
内航海運
ぜひ、あなたのまちも
運輸事業者の認証取得費の助成や補助について
ご検討いただけないでしょうか
当財団では、自治体の皆様にグリーン経営認証制度をよりご
理解いただくための資料
(パンフレット・DVD
(グリーン経営認証
制度と取得の効果)
等)
をお送りしています。
ご希望の方は、グリーン経営専用ホームページにあるバナーか
らお申込みください。
港湾運送
150 社
113 社
316 事業所
295 社
316 社
457 事業所
10 社
10 社
13 事業所
32 社
32 社
41社
35 社
http://www.estfukyu.jp/training2016.html
北海道の観光と公共交通の活性化
∼観光ESTの推進に向けて∼(仮)
日 時
平成28年9月29日(木)
13:30∼16:50
平成28年12月19日(月)
13:30∼16:45
平成29年2月頃(予定)
会 場
松江ニューアーバンホテル別館
2階「湖都の間」
アスティ45ACU12階「中研修室1206」
未定
主 催
国土交通省中国運輸局、松江市、
EST普及推
進委員会、エコモ財団、一般社団法人日本モ
ビリティ・マネジメント会議
国土交通省北海道運輸局、
EST普及推進委員会、
エコモ財団
国土交通省北陸信越運輸局、
EST普及推進委員会、
エコモ財団
テーマ
まで
34 事業所
81事業所
倉庫
162 社
258 社
619 事業所
合計
3,634 社
4,400 社
7,153 事業所
注:事業者数は、登録されている事業者数、登録件数は申請件数です。1 社で複
数申請書を出される場合がありますので、事業者数よりも登録件数が多く
なっています。
第34回EST創発セミナー
〔北陸信越〕
(黒部)
第33回EST創発セミナー
〔北海道〕
(札幌)
未定
地域バス交通活性化セミナーを開催します
グリーン経営認証取得事業所数 (平成28 年 8 月末現在)
●認証取得費用の助成や補助を実施している自治体
詳しくは
第32回EST創発セミナー
第32回EST創発セミナー
〔中国〕
(松江)
〔中国〕
(松江)
( JCOMMセミナー2016 in 松江 )
(JCOMMセミナー2016 in 松江)
人口減少社会に負けない交通まちづくり
-まち・ひと・モビリティ-
永年登録事業所用ゴールドステッカー
る低金利の資金融資制度や信用保証付斡旋融資制度を実施してい
る自治体もあります。
まで
として実施します。
地域の交通と環境に関わる課題を解決するためには、その地
こうした助成や補助は、環境保全の推進による生活環境の向上
また、
助成や補助の他に、運転資金や設備資金として使用でき
http://www.estfukyu.jp/sohatsu2016.html
(2)地域の交通環境対策推進者養成研修会
もに、その普及や拡大に向け、認証取得に要した費用の一部を助
担の軽減にも通じるものとなっています。
EST交通環境大賞で国土交通大臣賞を受賞した仙台市を研修地域
催します。皆様のご参加をお待ちしています。
詳しくは
今回は、平成28年10月26日
(水)
∼28日
(金)
の3日間、第7回
域で交通環境対策を主導する人材が不可欠です。そこで、EST
国土交通省は、
この認証制度を運輸部門における実効性のある
(1)自治体による支援
普及推進委員会と当財団は、地方運輸局や積極的に交通環境対策
公共交通の衰退と地方部におけるマイカー移動の増加に対し、環境負荷の軽
第11回地域バス交通活性化セミナー
第
発見
減や生活の足を確保するためには、地域バス交通の維持・活性化が重要となって
きます。
∼
・バス、タ
バ
・バス、タクシー、トラック等の女性ドライバーになりたい方!
・女性にも
・女性にも使いやすい公共交通にしたい方!
・女性運転
い
い。
・女性運転士を採用したい会社の方!
ぜひご参加ください。
参加費
そこで平成24年度から地方運輸局等と連携し、これまでに各地で10回のセミ
ナーを開催しています。
今年度は、10月1日(土)に愛知県名古屋市で国土交通省中部運輸局との共催
で、女性ドライバーの活躍をテーマとした
「発見!!女性運転士の魅力 ∼あなたの
気遣いも生かせる新たな公共交通∼」
を開催します。 第 29回EST 創発セミナー
〔北海道〕
(札幌)
その他平成29年1月から3月頃に、福島県会津若松市、
兵庫県神戸市、岡山県
高梁市でセミナーを開催予定です。
女性運転士の魅力
∼あなたの気遣いも生かせる新たな公共交通
∼あ
公
公共交通
定員
無料
150名
平成28年10月1日(土)
場所
受付 12:30
開始 13:00
栄ガスビル
5階
男性の参加も
大歓迎です!
キッズスペース
あり
栄ガスホール
★事前申込の方には、
生活に役立つグッズをプレゼント★
入退場自由
<プログラム>
13:00 開会
13:15 講演①「バス・鉄道等 公共交通機関で女性が働く意義
∼女性ならではの視点を活かした事業者の取組み∼」
福井工業大学環境情報学部 准教授
三寺 潤 氏
13:55 講演②「女性の力を生かせる働き方を応援!
∼女性の活躍と多様性あふれる社会の実現にむけて∼」
株式会社グローバルママ・ゲートウェイ 代表取締役
矢上 清乃 氏
14:35 講演③「女性ドライバーの活躍に向けたわが社の取組み」
桜運輸株式会社
代表取締役
15:00 休憩
細江 良枝 氏
15:20 パネルディスカッション
「女性運転士の活躍による公共交通の活性化を目指して」
パネリスト
コーディネーター
バス・タクシー・鉄道の運転士
福井工業大学環境情報学部
准教授
桜運輸株式会社
代表取締役
株式会社グローバルママ・ゲートウェイ 代表取締役
三寺 潤
氏
細江 良枝 氏
矢上 清乃 氏
16:35 閉会
16:40 個別相談会(パネルディスカッション出演者との個別相談会)
講
福井工業大学
環境情報学部
准教授
三寺 潤 氏
平成18 年 福井大学 工学研究科
システム設計工学 博士課程,修了
(独)日本学術振興会特別研究員、福
井工業大学コーディネータ、福井大学
研究員等を経て、福井工業大学に着任。
トランジットモール社会実験協議会、
福井市福井駅周辺まちづくり調整委員
会等の委員を歴任。NPO 「ふくい路
面電車とまちづくりの会」理事も務め
る。
師
紹
介
株式会社グロー
バルママ・ゲー
トウェイ
代表取締役
矢上 清乃 氏
米国に留学し、MBA取得後、日本
IBMに勤務。
1 年間の育児休暇中の2009 年7 月
に愛知県の新米ママ応援&未就園児親
子コミュニティを創造する団体として
ママスタート・クラブを立ち上げる。
団体拡大により2010 年末に日本
IBMを退社しNPO活動に専念。
桜運輸株式会社
代表取締役
細江 良枝 氏
平成25 年6 月 社長就任
平成26 年6 月 女性支援プロジェクト
「木桜咲弥(このはなさくや)開始。
平成27 年11 月 エコドライブ活動コン
クール 優秀賞受賞
女性ドライバーの積極的な採用と環境
整備に乗り出し、その取組みは新聞・テ
レビ等様々なメディアに取り上げら
れている。
主催
主催:国土交通省中部運輸局・(公財)交通エコロジー・モビリティ財団
団
後援
後援:中部バス協会・中部タクシー協会連合会・中部トラック協会
中部鉄道協会
「くらしの足をみんなで考える全国フォーラム2016」開催のご案内
日 時:平成28年10月29日
(土)
午後∼30日
(日)
夕方
場 所:東洋大学白山キャンパス
(東京都文京区白山 5-28-20)
主 催:くらしの足をみんなで考える全国フォーラム実行委員会
(実行委員長:岡村敏之 東洋大学教授)
共 催:エコモ財団
詳しくは グリーン経営専用ホームページ
8 ECOMO/No.55
https://www.green-m.jp/
まで
詳しくは 『 くらしの足をみんなで考える全国フォーラム 』
http://zenkokuforum.jimdo.com/
まで
ECOMO/No.55
9
●
活動案内
●
交通・観光カーボンオフセット支援システム説明会を開催しました
札幌市と川西市が平成28年度JCOMM賞を受賞されました
当財団がこれまでに支援を行った札幌市(平成23∼25年度)
当財団が運用する交通・観光カーボンオフセット支援システム
と川西市
(平成25年度と27年度)
がJCOMM賞を受賞されました。
の説明会を、7月28日
(木)
に東京で開催しました。
た社会科の副読本として授業に取り入れられている点を含めて評
価され、JCOMMデザイン賞※1を受賞されました。
当日は、カーボンオフセット協会の松尾会長から地球温暖化対
札幌市では、当財団の支援が終了した26年度以降も工夫をこ
川西市は14年度にモビリティ・マネジメント
(以下、
「MM」)
に
策とカーボンオフセットのありうべき姿についてご講演をいただ
らした取組を継続されており、教材を開発されるとともに、普及
取り組まれ、18年度からは小学校教員とのコミュニケーションを
き、ダイキン福祉サービスより事例紹介をいただいた後、当財団
のための活動もされています。26年度には、小学3年生の社会
通じて、地域特性を反映したMM教育を継続的に実施されてきま
から支援システムの説明をおこないました。
科の単元にそった副読本「私たちの暮らしを支える公共交通」
を
した。MM教育の実施にあたり、兵庫県や交通事業者、学校だけ
作成されました。27年度には副読本の普及・活用を目的として
ではなく、保護者の協力も得て、活動を展開され、近年のバス利
教師向け指導書を作成され、指導書には単元構成や授業毎の板
用者数が増加した点などが評価され、JCOMMマネジメント賞※2
書も掲載されるなどの工夫がされています。小学生用教材に留
を受賞されました。
まらず、教員の使い勝手を熟慮した教員用資料も準備され、ま
開催風景
電動小型低速車の活用を考える取組を開始しました
我が国の地方における公共交通の衰退は、マイカーの増加に伴
そこで当財団は、平成28年度は国内外の事例調査を行い、普及
い環境負荷が増大する等の問題を引き起こしています。今後の更
可能性を検討するとともにセミナーを開催し、今後の活用を考える
なる低炭素社会を見据えたときに、環境負荷の少ない電動小型低
取組を開始しました。6月30日
(木)
には、
これらを推進する委員会
速車は、歩行者とも共存できる新たなモビリティとして、地域内に
を立ち上げ、第1回委員会を開催しました。
おける生活の足や観光地での移動手段として、
その解決策の一つに
なることが期待されます。
また、
8月5日
(金)
に大船渡市、8月23日
(火)
に輪島市に訪問し、
現地調査をおこないました。現地調査では、公道で利用されている
電動小型低速車の活用に関する調査研究は少なく、一昨年から
ゴルフカートに試乗するだけではなく、運営主体や自治体等とも意
ゴルフカートの公道走行が可能になったことに伴い、ようやく社会
見交換を行い、今後の利用や普及に向けた議論を行うことができ
実験が始まったところであり、必要な情報も国内の関係者間で共有
ました。
札幌市作成の副読本
(左)
と教師向け指導書
(右)
表彰式での様子
(川西市)
※1:JCOMMデザイン賞とは、
MMにおける実務的なプロジェクトにおいて実際に使用されたマップ、
リーフレットフォルダー、
アンケート票等の各種ツールの中でも、
とりわけ秀逸なデザインがなされた一個、
ないしは、
一群のツールについて、
個人(複数可)
あるいは団体
(複数可)
を対象として授与するものです。
されていません。
※2:JCOMMマネジメント賞とは、
MMにおける実務的な
「一連の持続的マネジメント」
の中でも、
とりわけ、
都市・地域のモビリティの質的改善や渋滞、
環境問題、
公衆の
健康増進問題や都市構造問題などの交通に関連する諸問題の解消に向けて、効果的に推進されている一連の持続的マネジメントについて、個人(複数可)あるいは
団体
(複数可)
を対象として授与するものです。
Transport and Environment in Japan 2016を発行しました
「運輸・交通と環境2016年版」を英訳した「Transport and
Environment in Japan 2016」
を発行しました。
公道利用可能なゴルフカート
(大船渡)
自動走行中のゴルフカート
(輪島)
本書は、日本の運輸・交通分野における環境問題
(地球温暖化、
排出ガス、廃棄物・リサイクル、騒音、海洋汚染等)
の現状とその対
策について、包括的な情報を英語で提供するものです。当財団や
自治体、
市民団体、企業等の取組も紹介しています。
当財団ホームページからダウンロードにて入手することが可能
です。
コンセプトカート
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意見交換会
(輪島)
ECOMO/No.55
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