「健康は人間が自分に贈る最高の贈り物です」 ホロニクスグループ会長

Vol.10
2009 年 4 月
発行責任者 地域連携室
「健康は人間が自分に贈る最高の贈り物です」
ホロニクスグループ会長
谷
私は今年の五月で六十一歳になります。朝は
六時半~七時に起きて、朝食はごくごく軽く済
ませ事務所に向かいます。ストレスフルな職務
の為、眠りの浅い日もありますが、今のところ
寝つきはそれほど悪くはありません。便通は一
日一回、快便とは行きませんが、まあまあとい
うところです。夜間の尿回数に関しては、飲み
すぎない限り明け方に一度起きるか起きないか
というところです。軽い花粉症を抱えています。
一週間に二回程度、冷汗ではなく健康な汗を
かくことを目途に、グループが運営する大阪ヘ
ルスクラブ(大阪駅から徒歩 7~8 分)に通ってい
ます。
「動禅」と名付けたトレーニング内容はス
トレッチと筋トレが主体です。通い始めて、も
う三十年近くになりますが、今でも、開脚は 160
度以上、腹筋は百回以上可能です。これは私の
フィロソフィーなのですが、精神の疲れと同程
度の負荷を身体にかけることで両者のバランス
が維持できます。その実践を通して、かろうじ
て健全なる精神を維持しています。医療環境が
悪化する今日、病院事業に対する悩みは尽きま
せん。継続する医療費の削減、深刻な医師・看
護師不足の問題、未曾有の経済危機の影響、等々、
心休まる時はありません。
「QOL」という言葉が広く社会に受け止めら
れるようになった今、改めて「健康観」が問わ
れています。WHO 憲章によると、
「身体的健康」
「精神的健康」「社会的健康」、三つの健康がそ
ろって健康と定義するとあります。身体的健康
は医師、精神的健康はカウンセングや心理学を
学んだ臨床心理士や精神科医、社会的健康はソ
ーシャルワーカーがそれぞれに担当します。そ
ういう意味では、身体的健康をもって健康と定
義するのは狭い健康観です。戦後日本の医学教
育は少し偏重していたような気がしてなりませ
ん。戦後、アメリカ医学の導入に際し、背後に
ある社会性とか宗教性というものを置き忘れた
ような気がしています。
「宗教なき科学は盲目で
あり、科学なき宗教は貧困である」という叡智
に満ちた先人の言葉があります。科学は世界を
「知る」という理論的側面を持ち、宗教は世界
を「生きる」という実践的側面を持っています。
科学と宗教は互いに補完しあうものですが、科
学は人生の意味や価値を教えてくれません。科
学は宗教のように、苦しむ人に慰めを与え、死
にゆく人に心の平静をもたらすことはできそう
もありません。群れて生きることを宿命とし、
社会的動物として生を得た私達人類は、社会を
形成し社会の中で生活を共にします。一人では
生を永らえることのできない弱い存在です。曖
昧で、混沌として、不条理な世界にあって、そ
ういうことに耐えながらも自らの理想を持ち続
けることが人としての誠実さであり勇気である
と私は信じています。また、そうありたいと願
っています。
*WHO=World Health Organization、世界保健機構
*QOL=Quality of Life、生活の質
*動禅とは?
幸治
静禅である座禅と同様に、身体運動による修行
誌上医療講座
内科
松井
茂
日本は世界一の長寿国となりましたが、それとともに認知症高齢者も増え、65 歳以上の約 10 人
に 1 人が認知症と言われる状況になってきました。
1. 認知症?
認知症とは、脳細胞の一部が死んだり、働きが悪くなったりしたため、物忘れや理解・判断力
の低下などとそれに伴う不安・焦燥・興奮等により、日常生活や社会生活に支障をきたすよう
になった状態をいいます。
2. 認知症の症状
中核症状と呼ばれる脳細胞が壊れたことによる症状とそれに伴い起きてくる周辺症状(精神症
状・行動症状)があります。
○中核症状:①記憶障害(新しい事を覚えられない)②見当識障害(今がいつであるかや自分
がどこにいるのかがわからなくなる)③理解や判断の障害 ④実行機能障害(計画を立てて順序
良く物事を進めていくことが困難になる)⑤失認(視力や聴力は正常なのに、よく知っている
はずの物や人がそれとわからない)等
○周辺症状(BPSD ともいいます)
:不安・うつ状態・幻覚・妄想・徘徊・興奮・暴力・不潔行
為・せん妄など様々な症状が現れます。
3. 認知症の原因疾患
認知症を引き起こす原因としては①アルツハイマー型認知症②レビー小体型認知症③前頭側頭
葉変性症などの変性疾患とよばれる脳細胞の性状がゆっくりと変化していく病気と④脳血管性
認知症と呼ばれる脳梗塞や脳出血などのために脳細胞が死んだり脳細胞間の連絡が悪くなった
ことによるものが大半です。その他、⑤甲状腺機能低下症⑥慢性硬膜下血腫⑦正常圧水頭症⑧
ビタミン欠乏症など同様の症状を認める場合でも薬や手術により症状が明らかに改善するもの
もあります。
4. 認知症を疑うとき
○同じことを何回も行ったり聞いたりする
○置き忘れが増え、探し物が多くなる
○計算や料理・運転などでミスが増えた
○財布や通帳を盗まれたと言う
○だらしなくなった
○夜中に急に起きだして騒いだ
○物の名前が出てこなくなった
○些細な事ですぐ怒るようになった
等
心当たりがある場合は受診をお勧めします。
部署紹介
4A 病棟
4A 病棟は本館4階にあり、60名の
患者様が療養生活をすごしておられま
す。
食事は食堂でとっていただき、患者様
同士や時には家族の方も一緒に会話を
しながら楽しく食事時間をすごしてい
ただいています。
食後には職員といっしょに歌を歌ったり、
リハビリ体操をしたりとレクレーションをし
ています。
患者様にあたたかく、思いやり
のある看護、介護をめざし、職員
一同笑顔でがんばっています。
近畿理学療法学会学術局長受賞!!
第 29 回近畿理学療法学会において、リハビリテーシ
ョン科スタッフが上記を受賞しました。
日本の高齢者人口は増加の一途をたどっており、今後
も加速していくと予想されています。高齢者の転倒は
様々な骨折を引き起こし、日常生活動作に重大な障害を
及ぼす原因であり、特に大腿骨頚部骨折に至っては寝た
きり状態になる患者様も少なくありません。そんな現状
を踏まえ、今回「転倒リスクチェックシート」を用いて
外来患者様に指導を行い、その結果転倒要因が明らかに
メンバー 左から笠井・平田・古野
なり、また患者様自身も転倒予防に対する知識が向上し、転倒率が減少した成果を報告しました。
今後さらに加速していく高齢化社会の中で重要な課題と言えます。
これからも患者様に満足していただけるリハビリを目指し努力してまいります。
お知らせ
公開医学講座
NST とは・・・?
「内視鏡について」
Nutrition Support Team
<栄養サポートチーム>
講師
澤村医師
日時
4 月 30 日(木)
14 時から
場所
本院 2 階会議室
興味のある方はどなたでも
のことを示します。
主な活動内容は・・・?
低栄養のリスクの高い方を対象に、医師、看護
師、薬剤師、管理栄養士、リハビリ科スタッフ、
臨床検査技師がそれぞれの専門性を活かして
患者様に対してサポートを行っていきます。
診療科目:内科・外科・整形外科・泌尿器科・皮膚科・
〒529-1445
耳鼻咽喉科・リハビリテーション科
人工透析センター
診療時間:午前診察
9:00~11:30
午後診察
13:30~16:00
診察日
:月~金
土
午前診察・午後診察
午前診察
※ 日曜日・祝日は休診
東近江市五個荘清水鼻町 95 番地
TEL 0748-48-5555
FAX
0748-48-5556
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URL http://www.kanzakihp.com/
<地域連携室>
TEL 0748-48-5558
FAX 0748-48-5722