【泰】政治ゲームとして腐敗を利用することが今や熱気を帯びるが タイ国の反政府デモをさすがに「人民の力」とは云い難いようだが、(日本)マスコミ にはデモ(大規模な大衆動員)=善、政府=悪と決めつけたい悪習が残っているようだ。 意見表明を越えて違法行動に走るものまでデモと称している。魯迅は彼らを阿Qと呼んだ。 ところでファシズムの危険を指摘したものがあるだろうか。 それはさておき、「腐敗」や「汚職」は大衆の意趣晴らしに格好のテーマだ。今タイ国 では表題のような政治状況だが、攻撃の急先鋒を務めるS氏は数々の疑惑に塗れた人物だ し、民主党も同じだ。だからその告発は悪い冗談に近い。考えずに納得しやすい「腐敗」 非難なるものがどうなのだろうか。原文はこちら→ http://thaishortnews.wordpress.com/2014/01/21/corruption-as-a-politicalgame-is-hot-in-bangkok-but-from-factual-point-how-corrupt-is-thaksin/。 《骨子》 1。現在、バンコクで、独裁を正当化する腐敗利用が熱いが、その議論を脇に置いて、先 ず最初にタクシンがどの程度腐敗しているのだろうか。 序 2。タイ国の非常に中立的な観察子は云う、タイ国について万事がタイ政治により腐敗し て来た、そして万事を敵味方に分けて来た。状況は共通して「大きなタイの政治分裂」と 呼ばれる。 3。その「タイの分裂」は以下のように結果して来た。 4。XXXXXXXが呼びつけクーデターの5ヶ月前の演説で懸案の憲法上の危機を解決する よう言って以来、判事らがタイ国政治で重要な役割を演じて来た。爾来、法廷はタクシン 政党が勝利した選挙を無効にし、彼に繋がる二つの政党を解党し、その盟友約200名の 資格を剥奪し、タクシン収監を判決して彼の富の460億バーツを没収した。 5。事実、タイ・エリート体制が上記全てをやった。タクシンを「芯まで腐った」「邪 悪」と見るからだ。エリートにとって、タクシンはタイ史の中で最も腐敗した政治家だ。 6。問題は誰が「公正且つ公平」なのかだ、監視団体諸氏よ。 7。取締役会が親アピシットと親エリート体制の人々で満杯のバンコク・ポストを採り上 げよう。インラック下の腐敗に関する報道は100%反インラックのプロパガンダだ。 8。例えば,数ヶ月前トランスペアレンシー・インターナショナルが年次腐敗認識報告書 と共に登場した。裸の数字はインラック下、腐敗がより少ない、改善を意味していた。し かしながら、その改善された数字でも依然タイ国が地球上の全体ランキングで下落してい た。 9。バンコクポストがそのトランスペアレンシー・インターナショナルの発見を報じた。 そして基本的に全球的ランキングが下落したからタイ腐敗は悪化しているとバンコクポス トは述べた。バンコクポストは生のデータが改善していると云わなかった、或はインラッ ク生データはアピシットのデータより良いと云ったか。 10。バンコクポストによるその報道は明らかにインラックに対する「プロパガンダ」 だった。ジャーナリズムに於いては「プロパガンダ」は「腐敗」と等式だ。私が指摘しよ うとしていることは、インラックの腐敗についてでなく、腐敗が非常に「繊細で微妙な」 主題であることだ。それは人々の絡む万事についてだ。 1)権力掌握と腐敗 11。私は1959年生れだから凡そ53歳になる。この53年の大半をタイ国に過した。 私が言おうとしていることは、タイ国に於ける無数の「権力掌握」を生き抜いて来たこと だ。若し私を信じないなら,ウィキペディアを研究されたい。実際上タイ権力掌握の中で、 権力を掌握しに登場した者が権力にある現政府は「腐敗している」と云う。 12。吃驚することは、再び、私を信じないならウィキペディアを研究せよだが、成功す ればその後タイ権力掌握は権力にある新政府に結果して来た。そしてこれら新政府の大半 が以前の政府の「腐敗」に倣うかもしれないことだ。 13。序章の結論は、すべての腐敗問題を伴いタクシンがやり通したことは、タイ国では なんら新しいことでない。事実、タクシンが腐敗を伴いやり通したことは、繰返されて来 たことであり、とても多くの回数演じ切られた。それは「壊れたレコード」に似ている。 14。併し,私の記述して来た上記が正しいことを所与として、タクシンが腐敗していな いことをそれが意味するか。明かに過去に起ったことは将来の蓋然性の指標にすぎない。 併し、将来は過去から独立し得る。 15。言おうとしているこのはタクシンが本当に腐敗している状態の中で例外たり得るか もしれないということだ。それならこの疑問、タクシンが腐敗しているかいないのかにど う答えよう。為すべき最善のことは「真実と事実」にこだわろうとすることだ。 16。しかしながら、タイ国は高度に腐敗した国だ。腐敗、単に金やビジネスだけでなく、 此処ではそれ以外の万事、政治から司法制度までだ。これらすべてが腐敗している。 17。これがタイ国だ。此処では「真実と事実」が殆ど隠されており、公衆には見えない。 それこそが立論だ。それ故エリート・タイ体制がタイ国支配の為に殆ど裏手に隠された彼 らのネットワークを使うことが出来る。 18。タイ法廷でさえ、タイ国の民事裁判システムが「政治的」影響力下にあるとワール ド・ジャスティス報告書が云うように、「真実と事実」を発見する場所でない。事実、ほ んの数日前、タイ憲法裁判所判事の一人が、タクシンに近い首相を政治的に除去する為に 法廷が判決したことを認めた。下線強調は私。 19。タイ国では万事が腐敗している。そして最大の偏見は、自身が芯まで腐敗しながら 腐敗を追及する、タイ国の報道だ。常時腐敗を非難しているように見えるタイ報道の好み の一つは、なんとタイ国民の60%から70%が、世論調査に次ぐ世論調査で、腐敗を容 認出来ると云うことだ。 20。タクシンは腐敗しているのか。答はタクシンが腐敗しているかでない。答はタクシ ンはタイ人かだ。 2)タクシンがどれだけ腐敗しているか。 21。勿論、タクシンはタイ人で,多分典型的タイ人に似ている。彼には腐敗問題が殆ど ない。それなら次の質問は事実上タクシンがどれだけ腐敗しているかだ。 22。この質問は答えるのが非常に難しい!しかしながら、分析すれば、我々は他者と比 較し、問題の人物が本来あるべきより富んでいるかどうか調べられるかもしれない。そし て我々は亦格付を見られるかもしれない。 23。第一。格付に関して。タクシンはタイ国史上最も腐敗した政治家だと見られるけれ ども、しかし、腐敗認識を追いかける独立機関トランスペアレンシー・インターナショナ ルに拠れば、発見はこうだ。1995年タクシンがタイ国を統治する前、タイ国の格付は 低めの2.79だった。それから2003年、タクシンがタイ国を統治した後、タイ国は 3.3だった。そして2007年、依然タクシン、タイ国は3.2だった。点数Ⅹの意味は 腐敗なしだ。タクシンの数字は、数十年内でタイ国にとって腐敗度が最低だった。 24。第二。タイ法廷がタクシンの数十億ドルの資産を腐敗容疑で国有化した日,国際的 通信サービス、ブルームバーグが報じた。即、大半が株のタクシンの数十億ドルがタイ株 式市場と同一線上で価値が上昇した。ブルームバーグが云わんとしたことは、タクシンが 豊かになったのは権力利用の腐敗からだという証拠が全くないということだ。しかしなが ら、ネーション・グループといった大半の地元新聞はタクシンの保有財産が株式市場利得 よりも大きく成長したと報じた。ネーション・グループの云わんとしたことは、株式市場 の「ベンチマーク公正見返り」が言うものより「超富豪」となるのにタクシンが腐敗を利 用したということだ。 25。ウィキペディア曰く。腐敗。社会に対して合法的且つ潜在的な利益があるものの、 同時に彼の家族が所有する会社群を助けたインフラや自由化政策といった「政策腐敗」で タクシンは問責された。国家開発行政研究所のSupannee Chai-amporn や Sirinthip Arun-rueは、政策腐敗が国家にそうでなければ支出しただろうものよりほぼ30%多く 支払わせることになった、国家支出増4000億バーツと主張した。引用された他の例は 投資委員会の課税猶予で、2003年の合計164億バーツ相当、シン衛星のiPSTARプ ロジェクト向け、それと同年、タイ子会社を開設する低廉航空会社エアーアジアとのジョ イント・ヴェンチャーにシン・コープが正に参入する時、裁定航空運賃3.8バーツ/ kmを廃止した交通省の決定だ。 26。2006年クーデターの後、軍事政権任命の資産検証委員会は政策腐敗の咎に基づ きタクシン資産を凍結した。 27。タクシンは言いがかりを否定した。「彼らはただ私に対して使う為に美辞麗句を作 り上げた。この政府には決してそんなものはない。我々の政策は唯一国民多数派の利益に 奉仕するだけだ」と彼は述べた。 28。2002年から2006年、シン・コープの株価は38から104バーツに値上り した(173%の増加)、一方シン衛星の株価は下落した。同時期、タイ国証券取引所指 数は161%上昇し、他の主たるSET優良株は俄然もっと多く上昇した。産業の規制緩 和がAISの市場シェアを68%から53%へと下落させた。 29。トランスペアレンシー・インターナショナルが報じた、ビジネス役員間でタイ国の トランスペアレンシー評判がタクシン政権の数カ年若干改善した。2001年、タイ国の 腐敗認識指数(CPI)は3.2(61位)、一方2005年、CPIは3.8(59位) だった。しかしながら、世界銀行による世界統治指標はタクシン下2002年ー2005 年の期間中、腐敗制御に関して1998年ー2000年の民主党主導政府と比較してより 低い数字を与えた。 30。第三。他者とタクシンとの比較に関して、彼が多少なりとも腐敗していたかを見る 為には、トランスペアレンシー・インターナショナルのデータをチェックして欲しい。事 実は、トランスペアレンシー・インターナショナルのデータが見るには、タクシン政府が 2006年クーデター政府或は軍の据えたアピシット政府より腐敗度は低いだ。事実、過 去10年かそこらで、タクシン政府はトランスペアレンシー・インターナショナルによれ ば全てのうちで最も腐敗度が低い。 31。繰返す、トランスペアレンシー・インターナショナルによれば、タクシン政府はア ピシット政府よりも腐敗度が低いのだ。 3)アピシットとワールド・ジャスティス報告書 32。だからもう一度、トランスペアレンシー・インターナショナルによれば、2006 年クーデター政府とアピシット政府はタクシン政府よりもっと腐敗している。 33。この点で、タイ司法システムについて考えねばならない。2006年クーデター政 府或はアピシット政府の犯した腐敗事件は絶対的に決して存在したことがない。タイ国に とって不運なことに、再び、2006年クーデター政府とアピシット政府が腐敗で訴追さ れたことが決してないのは、ワールド・ジャスティス報告書が云うように、タイ国の民事 司法システムが政治的影響力の下に置かれているということかもしれない。 34。ロイター、Ambika Ahujaの記事。バンコク発、2010年9月28日火曜日。 些細な賄賂から胡散臭い数十億ドルの調達取引まで、13年間で最速の経済成長とオク スフォードで教育を受けたテクノクラットに率いられる政府にも拘らず、タイ国では腐敗 がこれまで同様縮図だ。 35。英国生れの首相アピシット・ウェーチャチーワ、46歳のエコノミストは、仲間の オクスフォード大学卒業生、財務相コーン・チャチカワンジと共に2008年12月権力 に就いた時、賄賂に対し忍耐力ゼロの信号を発した。併し、腐敗指標は賄賂がアピシット 政権の2年に亘って深く根付いたままであることを示す。 36。理由は彼の首相性の基本的弱さの一つ−彼が権力に就いたのは、誠実性の評判が彼 自身のものと合致せず長くタイ国を悩まして来たパトロン政治を象徴する政治家、将軍や 官僚のネットワークの支持だけに拠ってだ−にある。 37。「タイ国の取締枠組は極めて良好だがそれが執行されるかどうかは別問題だ」と反 腐敗監視団体トランスペアレンシー・インターナショナルのタイ・プログラム管理者、 Kanokkan Anukansaiは云う。 38。「安定性の欠如が厳しい、潜在的に政治上打撃を与える決定を為すことを困難にす る」。 39。腐敗の主張がタイ国を景気後退から救う420億ドルの政府歳出計画に影を落とし て来た。治安部隊を含む調達プロジェクトを巡り疑問が提起された、一方警察や地方官吏 に対する権力濫用の苦情が地方メディア記事の定番のままだ。 40。アピシットは、気難しい連合政府を支配下に置き、大衆的支持を集め、大いに必要 とされる改革を達成する為に後援者に挑戦しようとすれば、上り坂の戦いに直面する。非 神聖同盟 41。政府を組成するため、アピシットは不安な連合を強いられて来た。要点にある事例 はプムチャイ・タイ党、六党連立政府にあるアピシットにとってその支持が死命を制する 政党だ。 42。同党の事実上の指導者ネウィン・チィトチョプは同国のパトロン政治の非常に練達 したやり手の一人として有名だ、併し、過去の主張された違反行為のせいで議会禁止だ。 43。彼は亦自分の家族を利する建設取引の指揮並びに盟友を助けるためタイ国東北部で の地方長官試験の操作幇助で問責されている。すべての告発を彼は否定して、政治的動機 によるものと呼ぶ。 44。タイ軍−その1000名を越える現役将軍は規模に於いて少なくとも3倍の米軍の それを上回る−も費用超過と腐敗告発の多年にわたる源泉だ。 45。2006年軍事クーデターが元首相タクシン・シナワットラ率いる政府を除去して 以来、陸軍予算が倍になった。タクシンは腐敗を問責され,後に就任中の利益相反法違反 の判決をタイ法廷で受けた。 46。最近の陸軍の調達取引がクーデター以来陸軍の腐敗が悪化したかどうかという問題 を提起した。 47。これらには、昨年の秘密が漏れやすい偵察飛行船と、恥ずべき詐欺だと判明した7 00超の英国製GT200爆弾検知器−機能しない機械部品のついたプラスチックの塊−の 購入3億5千万バーツが含まれる。 48。7月に軍部曰く、米国製造業者が修理費を支払うなら飛行船を持ち続けるだろう。 当初、1器当り90万バーツの爆弾検知器が機能良好と言い張っていたが、数週間の公衆 の叫びによりそれらには欠陥があると認めた。併し、購入は公明正大だと云った。 49。「こうした事件は突き止めるのが困難だ、誰に責任があるのか真剣な捜査なしだか らだ。それは通常正直な間違いと看做され、非難は製造業者にある。調達側は軽々と逃れ る」と統治を研究するチュラロンコン大学のエコノミスト、Nuannoi Triratは云う。 非直接的な賄賂 50。香港本拠政経リスク・コンサルタンシーの2010年調査はタイ国がアジア太平洋 経済16のうち5番目に多い腐敗として認識されていることを示した。 51。「新しい立法や規制の為に処方されたコメント期間は時に名誉あるものでない」と エコノミスト誌インテリジェント・ユニットは云い、「法律、勅令及び取締規則の複雑な 支配構造的システム」に関するトランスペアレンシー問題を非難する。 52。世界銀行の統治指標は2005年から2008年の間で腐敗が悪化したと指摘した、 指標が54.4/100から43.5に下落したからで、2009年に改善して51になっ た。 53。外国人投資家はそれが概して投資の中に入り込む要素的腐敗だが、リスク源泉のま まだと云う。 54。外国人高級不動産開発業者の役員は、会社が通常直接間接の賄賂用予算を立てるが、 それは時に現行の緩やかな用語法の取締規則向けだ、と語る。 55。「予見不能にならない限り、それは単にビジネス遂行上の費用だ」と同役員は云う。 56。腐敗がどれ程タイ国の競争力を損なうか正確な数字は皆無だが、エコノミストは悪 化する認識が確かに信頼を傷つけると云う。 57。「多くの投資家がこれに慣れて、最大の関心でない(政治的不安定に比して)。併 し、近年は特に建設及び調達ビジネスでより多くの苦情があるようで、これが確かに成長 を食い尽くす」とティスコ証券のエコノミスト、Poramet Tongbuaは云う。 58。「それはビジネスが仔細な監視を続け、悪化すれば真剣に考慮するかもしれないも のだ」。 59。アピシットの420億ドル3カ年政府景気刺激プログラムに入る数ヶ月で、2人の 政府閣僚が基金濫用に繋がるスキャンダルで辞任した。申立ては病院設備や学校消耗品調 達の不規則性から建設プロジェクトの不正な入札過程にまで及ぶ。 60。「賄賂や不正経営の機会は依然多い」とエコノミスト誌インテリジェンス・ユニッ トのダニー・リチャーズは云う。「可能な限り迅速に歳出プログラムを推進しようとする 間、品質管理を確実にすることに大きな優先度が置かれるようには見えない」。 61。低層行政官になされる苦情も亦、国家汚職防止委員会のPakdi Pothisiriによれば、 上昇中だ。ほぼ3000件が警察官に対して昨年は申し立てられ、2000件超が地方行 政当局に対してだった、と彼は云う。 4)ラチャダ土地腐敗 62。現在、タクシンはおよそ20から30の他の普通単純汚職事件について訴追されて いるが,すべて法的及び独立体の過程のどこかにある。これら腐敗事件はタクシンから数 十億ドルを国庫没収する類の事件ではない。国庫没収事件の大半が「政策腐敗」問責につ いてだ。 63。だからタクシンには依然として多くの他の単純な腐敗事件があり、どのように事件 が展開するのか言うことが出来ない。併し、一つの事件があり、他の事件の「ベンチマー ク」として仕え得る判決が既に下されている。 64。ウィキペディアが報じる。2008年タクシン・シナワットラは腐敗した土地取引 を巡って欠席のまま2年間の収監判決が出た。首相期間中に犯した腐敗で有罪となる最初 のタイ政治家にした判決の中で、彼の妻が国家機関から低廉な価格で土地を買うのを助け てタクシンは利益相反規則に違反したとされた。 65。ウィキペディア「脚注112」は英国の報道機関、ガーディアン紙からだった。 66。そのガーディアン記事全文が云う。タイ国の元首相タクシン・シナワットラが本日 腐敗した土地取引を巡り2年間の収監の判決を下された。 67。首相期間中に犯した腐敗で有罪となる最初のタイ政治家にした判決の中で、彼の妻 が国家機関から低廉な価格で土地を買うのを助けてタクシンは利益相反規則に違反したと された。 68。判決は2006年軍事クーデターで追放されて以来タクシンに対して初のものだっ た。他の腐敗事件が沢山あるに拘らずだ。 69。併し、保釈に飛びつき2ヶ月前元指導者と一緒に英国へ逃亡した彼の妻、ポジャマ ンは不動産取引での不正行為を綺麗にした。 70。5対4の多数派判決に掛るタイ国最高裁による分裂した決断は、叩き売り価格で土 地を取得する権力濫用というもっと深刻な訴因でタクシン59歳を綺麗にした。 71。「タクシンは、彼が首相であり政府の長、公益の為に働くと考えられた時に、利益 相反という憲法条項に違反した」と判決文を読む9人の判事席の1人が云った。 72。併し判事席は、7対2でポジャマン51歳を土地購入に絡む全ての訴えから放免し た。尤も彼女は既に別個の事件の脱税で3年間の収監の判決をされていた。 73。判決が下された直後、マンチェスター市フットボール・倶楽部の元オーナーにして 今や名誉議長のタクシンは判決を政治的動機によるものと斥けた。「結果を知らされたこ とがある」と彼はロイター通信社に告げた。「こんな風になるだろうと私は長いこと予想 していた」。 74。判決後、検事曰く。タクシンをタイ国に連れ戻し判決に仕え他の腐敗訴訟に直面さ せるよう英国に正式の送還要求を出そうと準備している。 75。最高裁も亦タクシンに対する他の5つの腐敗事件聴取に合意し、8月の彼の逃亡に 続いて5通の逮捕状を出した。 76。今日の事件はタクシンが首相になった2年後の2003年にポジャマンが国立金融 機関から1290万ポンド、ちょうどひょうかがくの1/3で購入した5.3haの土地区 画の回りを回転した。 77。判事ら曰く。タクシンは妻を土地の入札過程に参加させることでタイ国の腐敗法に 違反した。 78。判決が読み上げられた時、数百人の強硬派元首相支持派が法廷の外に集結した。 79。元首相に対する判決が−タクシンの義弟ソムチャイ・ウオンサワットに率いられた −政府を数ヶ月も抗議者に掌握されたままにして来た政治的混乱を軽減しそうにはない。 80。首相府の閾値を占拠しソムチャイに使用されなくなった空港から国家経営を余儀な くさせたデモ者は、彼をタクシンの傀儡と責め、警察により彼らに行使された致死的力を 巡り彼が辞任するよう要求している。 81。要するに、ガーディアンによれば、タクシンが市場価格よりも低い価格で政府土地 を購入する妻を助けた。最初は彼の妻を助ける為に法を破り、それから市場価格よりも下 で土地を入手して公益を傷つけたのだ。 タクシンに疑いの利益なし 82。ガーディアンの提起したこの点が多くのタイ人の「逆鱗」に触れた。 83。タイ国では、タクシンの妻がラチャダ地区にある政府の土地を公平な市場価格で 買ったかどうか、しばしば熱を帯びた議論や論争がこれまで沢山あった。 84。此処で、論争は人がタクシン側か反タクシン・エリート体制側にいるかといった 「党派線」に従うだけではない。論争は、タクシンの妻がラチャダ土地を他の当事者も土 地入札する「公開入札」で買ったなら、公益が損なわれたのかどうかだ。 85。「公開入札」を理解する多くの人々は、タクシンの妻が土地を市場価格より下で入 手したのでなく丸々の価格を支払った、と云う。タイ人のこのグループは公衆が傷つかな かったと言い立てる。それでも他の者、より懐疑的な者は「気密」入札システムが皆無で、 妻を助けてタクシンが「入札システムに手を入れた」と云う。それ故、此処ではタクシン の妻が公益をそこなったかが議論の的だ。 86。生憎、「真実と事実」に基づくものが皆無で、此処での結論はあったかもしれない だ。多くのタイ人はこの問題で分裂しており、再び「党派基盤」を越えてだ。 87。タクシンの妻への助力に関して状況は悪化した。法廷でのタクシン側弁護人曰く、 妻を助けることが合法的かどうか、彼は多くの公的機関の助言や意見を求めた。法廷に提 出されたタクシン側文書によれば、実際、タクシンが妻に助力することが合法的だと、す べての機関が云った。 88。だから要するに、要点に戻れば、依然としてタクシンに係る単純な多くの腐敗事件 があり、どのように事件が決着するのか云うことは出来ないのだ。併し、一つの事件があ る。ラチャダ土地で、タクシンに係る他の事件の「ベンチマーク」たり得る判決が既に手 中にある。 89。ラチャダ土地事件の要約は他のタクシン事件の将来の判決が「物議を醸す」だろう ことを意味し得る。 90。明かにラチャダ土地事件で法廷はタクシンに疑いの利益を与えなかった。つまり、 土地購入が公益を傷つけなかった、或は妻の土地入札許可が合法的だと云った多くの公的 機関による支援をタクシンが実際受けているのかどうかについてだ。 91。しかしながら、法廷は、多分ワールド・ジャスティス報告書がタイ国の民事司法シ ステムについて語ったこと、繰返す、タイ国の民事司法システムは政治に影響される、か ら影響を受けた。 6)タイの腐敗を現実世界が見る 92。腐敗とトランスペアレンシーは「黒か白か」だと多くが言い立てる。 93。併し議論はあるが、タクシンに係る腐敗事件は詰まる所、すべてが語られ為された 後に、腐敗と腐敗疑惑とは如何に「細い青線」を越えたかどうかになり得ることを示す。 これまでタクシンによる「政策腐敗」があったのか。そしてこれまでタクシンにより「現 実腐敗」があったのか。何人が確信を持てるのか。 94。だがもっと確実なのは、タイ国全体が腐敗した国ということだ。事実は、タクシン 政府はアピシットより腐敗が少なかったにせよ、それにタイ国の記憶の中でタクシン政府 が最小の腐敗度でも、10を腐敗なしとして依然として3.5/10なのだ。 95。そして腐敗は何処にでもある! 96。数年前、タイ国をアピシットが統治していた頃、私はタイ国最大の工業家の一人の 息子、チャイヤポーンとバンコクの豊かなパーティー・センター、トンロー道路にあるあ る倶楽部、ワイン・ディッパーでワインを飲んでいた。我々はタイ国の腐敗についての議 論に入った。 97。文字どおり私に議論の勝ち目はなかった。チャイヤポーンは常時現実世界で腐敗と 向き合っているからだ。それに私は言い界のジャーナリストで、概ねニュースの中にある ことや彼のような人が私に語ることを呼んだり、追跡しているだけだからだ。 98。チャイポーンが私に教えた。タクシンの本当の問題は、タクシン時代の腐敗が殆ど 現実で、国家のことになれば、政府プロジェクトに対して20%から30%のキックバッ クを要求した。彼曰く数十年の間タイ国ではそうして来た、誰もがそれに従った、タクシ ン輩であろうとエリート体制派であろうと。 99。「タクシン自身が腐敗しているとの他のニュースはすべて政治的なデタラメだ」と チャイポーンは語った。 100。併しそれから彼は亦もや私に「ショックを与えた」。こう云ったのだ。「タイ国 で最大の腐敗詐欺はタイ銀行業独占体だ。私の父のような人間から非常に多くを取り立て、 見返りに私の父のような人間に対して極めて少ししかやらない」。 101。「タイ国の歴史上最大の腐敗は銀行業独占体だ」と彼は云う。 102。それは聞くに衝撃的だったが、それを受容せざるを得なかった。彼が非政治的で 現実経験を持っていたからだ。チャイヤポーン曰く、彼の父は「汚い政治家」と一緒に仕 事が出来るが、銀行の恩恵がある。 103。「貸付で如何なるリスクも取らずに済むよう彼らはあなたに何でも欲する、それ から背を向け貸付から最大のものを要求する、まるであなたが無価値のようにだ。それこ そ独占の腐敗した力だ」とチャイヤポーンは云う。 104。亦チャイヤポーンは、自分にとってタイ国での腐敗に係る最重要ニュースの一つ は報道では語られないが実業界では熱くなってニュースを議論している、と云う。 105。ニュースの中には殆どないチャイヤポーンの云うタイ実業界が熱くなって議論し たニュースとは、アピシット政府腐敗のタイ人世論調査についてだった。同調査曰く、タ イ人はタクシン時代よりアピシット下の腐敗の方が悪いと見る。 106。「…タイ報道の99%が世論調査結果を報じなかった。併しそれこそが我々の 語った全てだった。そのニュースが我々を怖じけさせた。事態は悪いのに誰も気にかけな い。タイ商工会議所も亦声明を出していた、アピシット下通常20%から30%のキック バックが30%から40%に跳ね上がった。腐敗を叩かれれば腐敗領収書を政府に回収す るとアピシットが云った。それが本当に本当に我々を怖じけさせた。腐敗の証拠は殆どな い。資金の痕跡は上手に隠される。アピシットの云うことは、本当に腐敗を気にしないと いうことだ」とチャイヤポーンは云う。[太字強調は私] 7)タクシンはマイナス・エネルギーを避ける 107。要すれば、このタイ・インテリジェンス・ニュースの「調査報道」1)から6) 章までで、腐敗の有無にかかわらず、タクシンが「腐敗問題」に関するエリート・タイ体 制派による「政治的訴追」の犠牲者だったと結論づけても、公平かもしれない。 108。事実は、タクシンはタイ政界に入る前に、裸一貫からテレコム帝国を築き上げ数 十億ドルを成していた。タイ政界に入る規則として、同じくタクシンは政治入り前に数十 億ドルの資産を申告した。 109。数十億ドルを成し資産公開した後で,彼は政治に入った。政界にいて、彼はエ リート・タイ体制派との問題に突入し、政界前に成したその資産数十億ドルの大半が腐敗 訴訟で国庫に没収された。 110。この要所は、彼の政府の期間中の腐敗訴追で、如何にしてタクシンが政界入り前 に成した資産を法廷が国庫没収出来るのかだ。 111。通常、エリート・タイ体制派がタクシンに対してしたことを自分にされたら、何 人でも怒るかもしれない。タクシンには事実、「苦さと復讐」の権利全てがある。ぶっ切 ら棒に云えば、タクシンには「殴り返す」権利がある。「苦さと復讐」のようなその全て が人々のしばしば落ち込む「マイナスのエネルギー」の古典的例だ。 112。「マイナスのエネルギー」と「腐敗」とはしばしば関連する。でもタクシンは、 しかしながら、「前向き主義」に決めた。 113。ジャカルタポストの記事。 洞察:タクシン、アンワール&ホルタ 復讐に対する理性 2012年7月20日 1人の男が辛うじて暗殺謀略を生き延びた。もう1人は厳しく叩かれ、いかがわしい訴 追で6年間投獄された。3人目は軍事クーデターで権力追放となり亡命を余儀なくされた、 彼の野党が民主的に彼を打ち負かせなかったからだ。 114。これら三人の男ーホセ・ラモス・ホルタ、東チモールの元大統領、アンワール・ イブラヒム、マレーシアの野党指導者、そしてタイ国の元首相タクシン・シナワットラ− が今週ジャカルタで同じ舞台に登場した。ジャカルタで発行される季刊の政策及び着想の 雑誌,戦略批評により一緒にされた和解に関するフォーラムの為だ。戦略批評と一緒にこ れら指導者3人全員と会える機会を持てたのは私の喜びだ。 115。大統領スシロ・バンバン・ユドヨノの基調講演で幕を開いた火曜日のフォーラム は、タクシンとアンワールの2人にとっては故国に戻って決して起こり得ない催し期間中 に、心中を極めて解放的に語る招待された3人の指導者の見事な写真撮影機会になった。 116。実際、これは非常に高層の政治劇場だった。最もいかがわしい性的訴訟で何度も 法廷に連行されて、アンワールは今年後半の総選挙を期待している。独立以来マレーシア を統治して来た連合を退席させようとしているからだ。 117。ビリオネアのタクシンは、自身の賭け金の高い策略に関与している。今首相の妹 とともに、強力な軍及び政治的人物の難治性の反対にも拘らず、いつの日かタイ国に戻れ ることに賭けている。 118。併しホルタとともに、これら3人は全員赦しのメッセージをジャカルタに運んだ。 アンワールはインドネシアを「過去の重荷にのしかかられない」能力と賞讃した。彼は急 いて資本回収する要求に抵抗し、その代りに、和解への道としてマレーシアが単純に公平 な選挙を許せと訴えた。 119。「私に唯一出来ることは赦し」、アンワールが舞台から云った、「前に進むこと だ。必ずしも忘れていないが、前に進む。(民主主義に)全面的に関与するなら、報復す る時間はない」。 120。タクシンは自国の政治的危機対処に平穏の必要を語った。「思うに我々には真実 が必要だが、真実が将来の紛争に繋がってはいけない」と云った。「我々は過去の失敗か ら學ばねばならない。併し同時に前に進まねばならない」。 121。最良の例はラモス・ホルタだった。彼は現実に他の2人がこれ迄語るだけのこと を成し遂げたからだ。2008年、大統領の時、彼を攻撃した男らを赦免した。1999 年の独立国民投票とインドネシア軍の流血の撤退の後、彼と独立の闘士Xanana Gusmao は、東チモールで犯された犯罪を取り調べる国際法廷の要求にも拘らず、インドネシアと の和平を第一優先事項とした。「10年前に私は、インドネシア人が自らの魂を内省し解 決策を発見するだろうと述べた」。加えて、彼が好むのは「回復型の正義だ。時に我々は 報復型正義の欲望を呑み込まねばならない」。 122。部外者はしばしば根深い紛争を隠そうとする東南アジアの傾向に苛立つ。併し, 和解の道は、それが欲求不満になり勝ちである程、意味がある。新秩序時代により残され た恨みを晴らす本物の企てがあったなら、インドネシアは今日これ程物質的に豊になろう か。そうなりそうにない。同様に、長期支配の将軍に対して大衆の怒りが放出されれば ミャンマーが混沌になる膨大な潜在力がある。アウンサンスーチーが進むべき道を交渉し ていることへの信頼だ。 123。今週ジャカルタで表明された緩しと理性のメッセージがマレーシアとタイ国双方 で実現されること、それに権力に昇るならタクシンとアンワールとが約束を守る人間と証 明されることを私は希望する。 124。それは此処と東チモールとで機能して来た。それがミャンマーで結実し始めてい る。フォーラムへの演説中の湯度夜の大統領の言葉で云えば、「癌性の紛争のタネと憎し みとを我々の社会から取り出し、それを友好と善意に取り代えない内は平和、自由、安定 はない」。 125。A・リン・ニューマン、ジャカルタ・グローブの創立編集者がベリタサツTVの 「洞察インドネシア」対談ショーの主持人だ。彼は亦戦略的批評発行人でもある。8)腐 敗、反腐敗システム 126。タクシンはエリート・タイ体制派による腐敗問題での攻撃から大いに被害を受け ても、「前向き」に留まり「後ろ向き」に陥るまいと決めたのだけれども、彼の妹、タイ 国の首相、インラックも同様に腐敗攻撃に面し、首相職を失うかもしれない。 127。要点はエリート・タイ体制派がタクシンに使ったと同じ「腐敗政治トリック」に 訴えて、今それをインラックに使っていることだ。だが明かに、エリート・タイ体制派タ クシンの跡を追い今インラックに集中しているので、殆ど失効間近の大きな「腐敗事件」 がある。 128。問題はエリート・タイ体制派が腐敗を気にしないのかだ。 129。中立的な地元タイ字紙、M・タイはタイ国の反汚職団体に、タイFBIが腐敗を 発見した後、数カ年凍結されていた事件に掴まった民主党を巻き込む腐敗事件に前向きに 取組めと要求している。 130。再びタイFBIにより腐敗原因有りと発見された事件が来年失効となる。 131。この民主党事件でのタイ国への損害額は驚異的で、凡そ100億ドルから200 億ドルだ。 132。M・タイ報道では、タイ国の金融メルトダウン後、民主党下で、機能不全になっ た会社からの資産が国有化され、競争入札された。資産の最終数字は入札後価格の1/4 にしかならなかった。 133。斯くして多くのタイ人がタイFBIに苦情を寄せた、つまり資産売却過程が規則 に従っていない、資産の外国人購入者に高度に有利な取得価格を申し出たというものだ。 134。タイFBIは事件を受理した。 135。資産処分が凡そ10の取締規則に違反したことを発見し、事件をタイ反汚職部隊 に送付した。タイFBIによる発見が破産として司法長官事務所により確認された。 136。ほぼタクシンの腐敗を追及するタイ体制の一部として知られるタイ反腐敗部隊は、 事件をタイFBIから受理後今では数年経つのに民主党を巻き込むこの事件に決定を下し ていない。 9)要約 逃亡者タクシン? 137。私は決して理解出来そうにない。何人がタイ司法システムは公平且つ公正だと云 えるだろうか。ワールド・ジャスティス報告書でさえ、タイ民事司法システムが政治的影 響力下にあると云う。 138。Reuters, AFP, AP, DPA, UPI などの全球的通信社のタクシン関連記事を見ると、 私はいつも一抹の失望を感じる。全部の通信サービスがタクシンを「逃亡者タクシン」と 呼ぶからだ。 139。記事の末尾に多くがタクシンは国有土地への妻の入札への助力で有罪になったと 付け加えるかもしれない。 140。もう一度云う、Reuters, AFP, AP, DPA, UPI などのようなこれら通信社の ジャーナリストはタイ国で非常に長期間営業して来た、そこから逃げ出せないということ がいつも私を奇妙な気持にさせて来た。「これら通信社はタイ国で進行中のことを知って いる」。 141。基本的疑問は、2006年クーデター後以来、裁判所、独立部隊、メディアや残 りの全てのような全てがタイ国ではタクシン追求に捩れてしまったことをどうして通信社 は知り得ないのかだ。 142。それを知った上で、タクシンが決して公平な裁判を受けなかった可能性さえ、通 信社のジャーナリストがどう無視するのか。私は常に通信社がこの事実を受容しないのか、 少なくともタクシンの性格付けを「疑問の多いタイ司法システムからの逃亡者」のような もに質向上させないのか、疑問に思う。 143。事実は、ワールド・ジャスティス報告書でさえ、繰返し云う、タイ民事司法シス テムは政治的影響力の下にある。そんなことをワールド・ジャスティス報告書が何故云っ たのか。多分、だが誰であれ、黄服指導者ソンティが如何にタイ法廷に取り扱われている か、今でも大量の寛大さと免責があるという実例を思い出さねばならない。それに200 6年クーデター腐敗とアピシットの腐敗は? 144。どうすればReuters, AFP, UPI, DPA, UPIなどの通信社がこれ迄タイ国の性格付 けを「二重基準」ありとし損なえようか。 145。タクシンが有罪とされたものより遥かにずっと深刻な犯罪や腐敗に対して、アピ シットやソンティに許されたその種の寛大や免責は別物だ。タクシンは決して見なかった。 146。事実は反対のことが起った。タクシンは大いなる偏見を以て訴追された。 147。例えば、彼の資産没収事件で、タイ法廷はタクシンの資産没収判決後の声明に示 されたように、没収判決の根拠をタクシンが首相として行為し、タイ国の利益を傷つけた と云い、他の学問的反論を拒絶したTDRIの1学者に置いた。 148。もっと云えば、繰返す、タクシンは彼が政界入りする前でさえ米ドル建てで自分 の資産を申告した。論理的に、どのように法廷はその多くを没収する判決が下せるのか。 全てがタクシンの政界入り前、ひと度政界に入れば政治活動の為に収録されたものだ。 もっと繰返そう。国有資産への当時の妻の入札への彼の承認に於いて、承認が合法的かど うか、タクシンは実際にタイ国銀行といった多くの意見を徴した。タクシンの尋ねた誰も が合法的だと云った。 149。最低限、タクシンの行為が腐敗しているとの疑念があるならば、タクシンは今で も公平な裁判を求める権利を持つ。(止め) *** 正直云って、翻訳しながらムカついた。タイ国の伝統的支配階級は酷いものだ。その政 党の代表がアピシットやステップなのに、亦ゾロ違憲非合法な反政府デモを組織して三ヶ 月近くも首都バンコクを騒がしている。タクシンよりも腐敗したと思われる連中が腐敗の タクシン体制残存物を一掃すると称して事実上のクーデターを謀っている。政府の中に、 或は我関せずとする本来中立的な機関、つまり軍、裁判所、汚職防止委員会、選挙管理委 員会、会計検査院がみな反政府側と結託しているか、少なくとも応援団なのだ。タクシン の出身母体である警察だけは政府の味方だが、残念ながら微力だ。2007年クーデター 後憲法による上院議員任命制導入が制度的鍵で、上院を支配すれば軍を除くすべてに意向 が貫徹出来る。軍は超然として政府の意向に従わない。非常事態宣言が出ても対策本部に 軍が参加しない異様さだ。 まあ、煎じ詰めれば、諸悪の根元は軍隊の政治的色気にある。国家や国王に忠誠は誓っ てもタイ国憲法に忠誠を誓わない異様さがある。軍を国軍として実質的に政府の軍隊にし なければ悪弊は断ち切れない。非合法活動により政府顛覆を謀る民主党の存在は憲法下認 められない。軍と民主党、この二つに大鉈を入れなければ未来永劫病は治らないだろう。
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