白馬村地域観光振興計画 (35KB 9ページ)

白馬村地域観光振興計画
平成19年3月
長野県白馬村
1
白馬村地域観光振興計画
外国人観光旅客の来訪地域の整備等の促進による国際観光の振興に関する法律(以下「外
客来訪促進法」という。
)第5条第1項の規定に基づき、本計画を定める。
1
地域観光振興計画の区域
本計画により、観光振興、とりわけ、外国人観光旅客の来訪の促進に資する観光振興を
図るべき区域(以下「振興地域」という。)は、長野県北安曇郡白馬村域全域とする。
2
振興地域における外国人観光旅客の来訪の促進に資する観光の振興に関する基本的な
方針
(1) 本村における外国人観光旅客の来訪促進の意義
信州西部の寒村だった旧神城村、北城村が昭和31年合併し白馬村が誕生した。白馬村
の今日の発展に寄与したものは、登山とスキーである。白馬岳一帯への登山の歴史は古く、
昭和21年頃から、八方の集落で登山家に宿を提供したことから、民宿発祥の地と言われ
ている。高度成長期となった昭和30年代後半から40年代にかけては、スキーブームが
到来し、白馬村を一大スキーエリアへと変貌し、スキーのメッカを自負する本村として、
オリンピック・パラリンピック・スペシャルオリンピックスと冬季スキー大会を開催し、
世界各地からのアスリート、観客で一躍国際観光都市としての知名度をあげることができ
た。また、本村の山岳美、自然環境は村の宝として、自然観光にも目が向けられており、
グリーンシーズン、ウインターシーズンと1年中観光客が集まる村となり、観光客数は、
概ね年間270万人で推移している。
外国人観光客の受入に関しては、本村は、長野県が外客来訪促進法に基づき新潟県及び
群馬県と共同して定めた「外客来訪促進計画」(平成14年5月)において、「外客来訪促
進地域の区域」として位置づけられている。外国人観光旅客の入り込み状況も、平成17
年度は、32,400人/延泊を超える来訪者数を数えており、近年拡大している。
国においては、「観光立国」の実現に向け、2010年までに1千万人の外国人観光旅客
の来訪を達成するべく、ビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)をはじめ積極的な取
り組みが行われている。また長野県においても外客誘致は最重要テーマの一つと位置づけ
られ、平成17年8月長野県・白馬村との VJC 地方連携事業の実施により、豪州スキー観
光客誘致事業の成果として、和田野区(宿泊施設12軒)での宿泊実績7,000延泊とな
り、平成18年度長野−新潟スノーリゾートアライアンス豪州スキー観光客誘致事業にお
いて宿泊目標9,000延泊目標に対して、現在、予約を含めて概ね10,000延泊と外客
誘致事業の成果が現れている。
県内外の日本人を含めた本村のスキー観光旅客の推計総数は、平成3年の約280万人
をピークに平成17年には、約130万人まで落ち込んでいる。また一般観光旅行を含む
村内観光総数は、平成4年の約387万人をピークに、平成17年では約270万と伸び
2
悩みの状況であるが、
「スキー観光客200万人、グリーンシーズン観光200万人の実現」
を目ざす本村においても、上記のような動きに乗り遅れることなく、外国人観光旅客、特
に豪州、東南アジア諸国からの観光旅客を、今後とも大きな伸びが期待できるマーケット
として認識し、その来訪促進を図ることにより、地域経済の活性化や、交流の拡大による
地域の国際化を図っていくことが必要である。
(参考)本村における観光旅客の推移
年
度
スキー客
平成元年
平成5年
平成10年
平成14年
平成15年
平成16年
平成17年
(単位:人)
グリーンシーズン客
外国人〈延泊人〉
2,729,000
1,001,300
(73.2)
(26.8)
2,705,400
995,700
(73.1)
(26.9)
1,616,200
1,620,100
(49.9)
(50.1)
1,695,000
1,385,600
(55.0)
(45.0)
1,464,000
1,308,200
(52.8)
(47.2)
1,258,800
1,472,000
7,000
(46.1)
(53.9)
〔100〕
1,,325,400
1,437,100
32,482
(48.0)
(52.0)
〔464〕
3,701,100
3,236,300
3,080,600
2,772,200
外国人観光旅客数は、宿泊宿からの調査回答があった実数
(注2)
(
)内は総数に占める割合
(注3)
〔
〕内は平成17年を100とした場合の指数
(注4)
スキー客、グリーンシーズン客に外国観光客含む
おおいで
計
3,730,300
(注1)
加えて、地域の核となる施設として大出センター(愛称
合
2,730,800
2,762,500
あお に
ぜん き
カッパの館)、青鬼地区(お善鬼
の館)等の「古民家の再生」をはじめ、重要伝統的建造物群保存地区として、青鬼地区の
古民家14棟が指定されており、また、同地区の棚田も棚田百選として保存されており、
民家等に眠る資源を活用して近年進められている地域活性化の取り組みは、自分たちが住
む地域の魅力に村民が気づき、昔ながらの素朴なもてなしの心と、地域の豊かな自然景観
を観光資源として、外国人観光旅客と共有しつつ、一層の磨きをかけて観光地づくりを行
うことは、何よりも村民が一層愛することのできる地域づくりにつながるものである。
さらに、長野県においては、長野新幹線の開通に伴う観光客の流れの変化により、新幹
線を利用しての長野駅から当村までの新たな交通網が必要となったため、所要の整備を実
施してきた。長野県北部に位置する本村の観光振興を図ることは、「長野駅から先」の旅の
拡大により、長野県・新潟県・北陸地域を結ぶ新たな観光ルートの創設にも寄与し、日本
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の屋根とも呼ばれている「北アルプス、日本の山岳・高原郷と佐渡島を結び、美しい自然
と温泉を楽しむ」旅の始まりでもあると考える。
(2) 本村における国際観光の振興に係る施策の方向性
① 本村まちづくりの基本理念と観光コンセプト
平成18年の「白馬村第4次総合計画」において、まちづくり基本理念としてのキーワ
ードは、「住民と行政の協働」であり、将来の村づくり姿を、北アルプス山麓の資源に恵ま
れた村であるからこそできる「むらごと自然公園・白馬」を、理念の柱として進めること
とし、住民が一丸となって村づくりを進めるための共通理念である。
「むらごと自然公園」とは、村全体をひとつの自然公園と位置づけ、単なる自然環境の
保護や観光対策にとどまらず、「むらごと自然公園」としてのライフスタイルを再創造し、
さらには訪問者との関わりをも見直していこうという考えである。世界に誇る山岳自然環
境とその景観を守り、訪れる人々と村民が共にその価値を享受できるよう、農業と観光の
みならず他産業との連携も模索し、まちづくりや生涯学習活動などあらゆる分野と関連性
を持った取り組みとして広め、新しい白馬村の発展をめざす。
観光振興によるむらづくりの場面においても、これらの理念に従い、多様な人材の活用
や育成を図りつつ、恵まれた自然環境や先人達から受け継がれた豊富な伝統・文化・古民
家を、大切に守り・育てるとともに、個性豊かな特徴を発揮できるよう、整備し、磨きを
かけていくことが重要である。
観光再生を最重要課題として、平成13年に「観光推進本部」を立ち上げ、平成17年
には、官民一体となった法人格の組織体制である「有限責任中間法人白馬村観光局」を設
立した。観光産業の再生を進めるため、観光振興における行政と観光局の役割を明確にし、
相互の連携を図りながら通年型観光、長期滞在型観光及びインバウンド事業などに積極的
な取り組みを行う。
②
「核となる観光資源」の明確化
全国各地の観光地で、地域の特徴をいかした個性豊かなまちづくりが競われている。こ
うした時代の流れを的確に読み取り、競争力のある、個性が光る観光地を築いていくこと
が、観光振興の分野において、本村に課せられた課題である。
潜在能力の高い村内の7スキー場を活用し、他の地域にはない独自のスノーライフを提
供する環境づくりに一層の磨きをかけいくことが重要である。
またグリーンシーズンにおいては、北アルプスの山岳観光をいかした後立山連峰の最高
峰「白馬岳」を目指して日本三大雪渓のひとつ「白馬大雪渓」を歩く清涼感、咲き誇る高
山植物、白馬村内に湧出する5つの泉質の異なる温泉、白馬村ならではの歴史的建造物(古
民家等)を利用した地場産飲食の提供等を、核となる観光資源として整備することが必要
である。
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目的別観光客数
単位:人
年
登山
スキー
一般観光旅行
合計
昭和50年
77,000
1,711,200
545,100
2,333,300
55年
151,000
1,348,000
651,000
2,150,000
60年
99,000
2,100,000
810,000
3,009,000
平成 2年
86,000
2,542,200
955,500
3,583,700
7年
51,900
2,482,600
1,119,000
3,653,500
12年
91,300
1,786,200
1,380,900
3,258,400
13年
94,000
1,358,700
1,583,000
3,035,700
14年
78,600
1,695,000
1,307,000
3,080,600
15年
69,800
1,464,000
1,238,400
2,772,200
16年
63,800
1,258,800
1,408,200
2,730,800
17年
54,700
1,325,400
1,382,400
2,762,500
スキー場別スキー客数
上段:最新(平成 16.12∼17.3)
下段:ピーク (平成 4.12∼5.3)
単位:人
スキー場
白馬さのさか
白馬五竜
Hakuba47
白馬八方尾根
白馬岩岳
白馬みねかた
白馬ハイランド
合 計
12 月
1月
2月
3月
計
1,145
16,805
21,728
19,039
58,717
12,242
40,913
38,825
25,856
117,836
43,380
102,260
107,090
88,870
341,600
66,484
167,056
164,844
132,382
530,766
14,779
40,998
43,528
38,943
138,248
29,700
59,300
55,700
57,700
202,400
51,318
116,352
144,524
101,758
413,952
135,277
352,823
373,956
356,625
1,218,681
3,132
48,349
74,307
54,712
180,500
38,639
128,583
124,235
111,176
402,633
106
2,709
4,087
2,961
9,863
2,013
6,710
7,429
6,007
22,159
444
5,165
5,920
7,150
18,679
3,714
13,128
10,235
9,318
36,395
114,304
332,638
401,184
313,433
1,161,559
288,069
768,513
775,224
699,064
2,530,870
5
比較(%)
49.8
64.4
68.3
34.0
44.8
44.5
51.3
45.9
宿泊施設種目別数
上段:平成16年4月1日現在
下段:ピーク平成2年5月1日
区分
旅館
棟数
収容人数
民宿
118
197
6,910
9,096
ペンション
174
219
7,070
8,898
283
303
8,082
8,653
ロッジ・
ヒュッテ
74
57
4,273
3,291
ホテル
貸別荘
67
46
5,063
3,476
16
15
744
698
合計
732
837
32,142
34,112
③ 想定する観光の形態
ア
観光産業
(ア)長期滞在型観光
世界共通でみられた戦後のベビーブームは、日本では「団塊の世代」を生み出し、日本
の人口構成の中でひときわ突出している。団塊の世代がここ数年のうちに定年退職を迎え、
その人口は1,000万人を超えると言われている。また、海外旅客の形態として長期滞
在型が主流であり、海外旅行者のニーズにあったプラン想定し、余暇を有効に活かすため
のプログラムを求める海外旅客者を対象に様々な企画を開発し、長期滞在型観光の確立を
進める。伝統・文化と併せ、日本の風景美を盛り込んだ自然体験の実施により、リゾート
ライフの楽しみを併用する長期滞在の可能性を探るものである。
(イ)海外誘客
外国人観光客については、近年韓国、台湾を中心としたアジア各国及びオーストラリア
などからの来訪が増えており、平成16年度には延べ宿泊数で7,000泊を超えている。
国においては、訪日外国人旅行者が平成16年度600万人を達成(過去最高)した。さ
らに平成17年度には、2010年までに1,000万人に倍増することを目標にビジッ
ト・ジャパン・キャンペーン(VJC)を国、地方自治体及び民間企業などが連携しあい、
活発に事業が実施されている。このような背景のもと、白馬村が真の国際観光地として相
応しい、安心して滞在できる環境づくりの推進と、効果的な誘客事業を進めるため、VJ
Cなどとの事業連携を図りながらインバウンド事業を積極的に展開する。
イ.資源の利活用
本村には、豊かな自然や心和む美しい田園景観が広がり、これらを「むらごと自然公
園」と唱えている。都市部と農村部を自由に往来・滞在できる選択的居住実現のために
は、懐かしい古民家再生・美しい棚田保全や地域の活力確保に向けた地域観光・農業の
振興をはじめ、生活環境の整備、自然や景観に配慮した田園環境の整備、さらには地域
資源の利活用などを総合的に推進し、魅力ある資源の保全・充実を図るとともに、観光
面などに活かすことが重要である。
④ 施策の取り組み方針
近年の本村における観光振興にあたっては、前段でも述べたとおり、「有限責任中間
6
法人白馬村観光局」を軸に、白馬村観光施策と一帯となった取り組みの実施により、各
民間団体等との観光戦略を進めている。地域の活性化に取り組む民間団体、地域のリー
ダーの存在が重要な役割を果たしている。
観光振興、とりわけ、従来、取り組みが課題となっている、外国人観光旅客の来訪促
進を目標にした観光地づくりにあたっては、国や県との適切な連携を図りつつ、村とし
ての施策とこれら民間の活動が有機的なパートナーシップを形成し、各種活動を進めて
いくことが重要である。
外国人観光旅客の受入に際しては、宿泊は欠かせない要素となるため、白馬山麓地域
である和田野区・八方区を中心に連携を図りつつ、他地区への波及効果を織り込みなが
ら施策を進めて行くことが必要である。
また、近年観光宿泊宿の空き家が、多く見られることからも、海外旅客の普及に伴もない、
新たな経営者の掘り起こしや再生による経済の復旧を図っていく。
3
振興地域における外国人観光旅客の来訪促進に資する観光の振興目標
(1) 本計画の計画期間は、平成18年12月から白馬村第4次総合計画に併せた概ね1
0年間とし、平成28年を目標年度に設定する。
(2) 計画期間中における観光の振興目標として、以下の数値目標を設定する。
① 外国人観光旅客の来訪に関する目標
項
目
2005年度
2010年度
2015年度
(昨年度実績)
(5年後)
(10年後)
32,500 延泊
65,000 延泊
100,000 延泊
3カ国語
5カ国語
5カ国語
古民家の再生
2006年度
2010年度
2015年度
再生保存軒数
2軒
3軒
4軒
来訪者数(延泊者数)
外国人パンフレット
の言語数
② その他
(3) さらに、外国人観光旅客の来訪拡大に向けての取り組みを効果的に実施していくた
め、国別の外国人観光旅客の訪問状況や、来訪外国人の顧客満足度等に関する基礎
的なデーターの整備を図る。
4
振興地域における地域観光振興事業に関する基本的な事項
(1) 本村における基本的な課題
来訪外国人観光旅客数を今まで以上に拡大し、本村の観光振興や地域経済の活性化につな
げていくためには、以下のような課題に対応し、観光魅力の増進や受入体制の整備を図って
いく必要がある。
① 外国人向けイベントの開催や、周辺地域とも連携した観光商品の造成に関する取り
7
組みやツアー造成
② 長期滞在や外国人観光旅客に対応した泊食分離のための交通アクセス整備
③ ガイドブックの作成、案内機能の充実、情報発信の充実により、内外の観光客の利
便向上
④ 家庭的雰囲気の伝統を活かしつつ、外国人向け接遇向上を図る
⑤ 空き店舗の活用による外観整備、起業家の募集
⑥ 古民家再生による外国人観光旅客の交流広場の取り組みと地元食材での飲食の提
供
(2) 地域観光振興事業の振興施策の方針
(1)に揚げる課題を解決し、観光魅力の増進や受入体制の整備を図っていくため、具体
的には以下のような取り組みを進めていく必要がある。
本村及び本村観光局等においては、引き続き、国内外での各種キャンペーンの展開やP
R活動等を行う他、それぞれの国に応じた受け入れ態勢の構築を図っていくため、国別の
整理を行う。加えて、交通・旅行業者とのタイアップによる観光商品の造成や、通訳・案
内体制の充実、空き店舗・古民家再生等の事業による外国人旅客者の拠点造り、地場産を
用いての飲食の提供等にも取り組んでいく。
また、外国人観光旅客の来訪の促進に資する事業として、以下のような活動を実施する
民間組織に対し、国、県等の関係機関と連携しつつ必要な支援、協力を行う。
① 外国人向けイベントの開催
外国人観光客向けのイベント(外国人客・在日外国人・白馬村民との交流の場)として、
音楽による交流、ワインを囲んでの交流、日本的な雪を使っての交流等、白馬らしさを
活かしたイベントを実施することにより、海外への有効な情報発信の場として活用する。
また白馬マイスター(白馬地元案内人)ツアーイベントを実施し新たな観光資源、ツア
ー造成を設けることにより、外客誘致を一層進めるとともに国内観光客を再構築する。
② 長期滞在や外国人観光旅客に対応した泊食分離のための交通アクセス整備やツア
ー造成
外国人観光旅客・長期滞在客が安心して快適に利用できる、アクセスあるいは、村内の
移動手段として、宿泊施設を中心とした村内への循環バス等、各交通拠点と村内を結ぶ
二次交通の整備を図る。
③ ガイドブックの作成、案内機能の充実、情報発信の充実により、内外の観光客の利
便向上
街中マップやスキーゲレンデマップの充実を図り、マップと連動した村内案内の充実ま
たインターネットを活用した多言語情報発信の充実を図る
④ 家庭的雰囲気の伝統を活かしつつ、外国人向け接遇向上を図る
村内外国人による宿泊施設等の満足度診断を踏まえた調査に基づき外国人向け接遇向
8
上を図り、関係事業者等に対するユニバーサルデザイン研修、接遇・語学研修を実施し
て外国人向け接遇の向上
⑤ 空き店舗の活用による外観整備、起業家の募集
空き店舗の利用による街中再生を図り、案内所の設置・運営等による情報発信や観光案
内・各種ショーウインドーの設置による外観整備の実施
⑥ 古民家再生による外国人観光旅客の交流広場の取り組みと地元食材での飲食の提
供
古民家再生による拠点造りをすることにより、外国人・国内の観光客の拠点としての整
備を図り、地場産での飲食の提供また情報発信の場、白馬村歴史資料館としての役割を
図る
5
その他振興地域における外国人観光旅客の来訪の促進に資する観光の振興に関する事
項
本村の観光振興にあたっては、前述のとおり、適切な役割分担の下、行政と民間が連携し
て各種取り組みを進めていくことが有効であるが、古民家の再生事業をはじめ、
「観光資源」
としての「むら」づくりは、現実の村民生活が行われる場で、村民参加型の取り組みとして
実施されてきた。
外国人観光旅客の来訪の促進にあたっても、引き続き、村民の理解や協力・支援を得つつ、
取り組んでいく必要があり、このため、行政としては、地域観光振興事業を実施する民間組
織に対する支援・協力とあわせ、施策内容に関する村民への情報提供や村民意識の高揚・啓
発にも積極的な取り組みを行っていくこととする。
日本の伝統的な生活文化が感じられ、北アルプス山麓ブランドである自然景観を活かし、
外国人観光旅客から見て「行ってみたいな」と思えるような観光地づくりを目ざし、各種イ
ベントの開催の他、他の観光地にない自然景観・田舎の田園風景・山岳観光・温泉施設を売
り物にして、長期滞在の拠点としての観光施策を実施する。
またウインタースポーツの振興として、スキー滑走は12月初旬から5月連休過ぎまで滑
ることができる自然環境を活かしたプランを構築すると共に、7スキー場リフト券の共通化
は、当村のスキー観光振興にとっての切り札でもある。また地域7スキー場リフト券の共通
化にあわせた地域内スキー場への交通の共同運行も重要課題である。
スキー観光は、本来スキー場を滑る事が主であるが、忙しい時代を反映して、新しいス
タイルでのスローに滑る、のんびり歩く、ランチを楽しむ、レンズを向ける、等の自然と
のふれあいを楽しむスキーへと変わっている。そんな楽しみも外国人観光旅客の来訪の楽
しみとして紹介していくこととする。
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