Embedded Host in Automotive

車載用 USB:
: PC 分野以外での応用
By (Brian Ellis, プロダクト マーケティング マネージャ, サイプレス セミコンダクタ社)
Executive Summary (概要)
USB は、今やあらゆる機器に搭載されるインターフェースとして普及しています。これが車載用にも標準となるのは時間の
問題でしょう。この記事では、車載用に USB を採用する場合の知識や注意点について述べられています。
USB は、長い間 PC 周辺装置接続用としてユビキタスの標準でしたが、最近、車載用市場への参入が始まりました。MP3 をサ
ポートするステレオ、DVD プレーヤ、高度な GPS ナビゲーション システムは、
「インフォメーション」と「エンタテインメ
ント」を兼ねているので「インフォテインメント」と呼ばれ、車載用電子装置の一部となりました。これらのハイテク装備を
自動車に搭載するには、高性能でしかも単純な形の通信が要求されますが、USB がその役割を担うのに最適でしょう。
自動車内で使用されるメディアは、民生用電子機器と同じ発展の歴史をたどってきました。8 トラック プレーヤ、カセット、
CD、そして MP3 が次に待っていることは明白です。1 億 5 千万人を超える消費者が iPod あるいは MP3 相当品を所有してお
り、現在の FM 送信機や工場装着済みの iPod ドックは、ステレオに直接接続機能が付くまでの一時しのぎに過ぎません。
タッチスクリーン式ナビゲーション装置、折りたたみ式ビデオ画面および携帯電話用スピーカ システムなどもインフォテイ
ンメントです。このように自動車は、突然、車輪が付いた PC になりました。インフォテインメント ユニットにインタフェー
スする携帯型民生用電子機器が増加するにつれて、ほぼすべての機器で使用できる接続の標準形式が必要になります。同じジ
レンマは、10 年以上前の PC 市場にも存在し、これが USB の誕生につながりました。ほぼすべての民生用電子機器が、ある
種の機能(MP3 のダウンロード、写真のアップロード、その他)について PC に依存しており、最も広く使用されている接続
が USB です。自動車業界にとって、利用できる「汎用」の標準はすでに存在しているのです。
USB を用いたインフォテインメント設計の詳細
自動車内で USB を使用するには、データフローを制御する USB ホストを携帯型民生用機器またはインフォテインメント シ
ステムに組み込む必要があります。これらの機器で使用する USB ホストは、通常の PC の一般的な USB ホスト コントローラ
ではなく、携帯型民生用電子機器を対象に最適化された ASIC または組み込みホスト IC です。ハイエンドのインフォテイン
メント システム(高度 GPS ナビゲーション、フル機能のステレオ)には、多くの場合、ある種の専用機能を果たすようカス
タマイズされた ASIC が含まれています。これらの ASIC は一般的に IP ライブラリから構築されるため、多くの場合、USB ホ
スト IP が集積化され USB 周辺装置をサポートしています。これよりも簡単なシステム(標準タイプのステレオ、携帯電話
ドック)では、それ程大きな処理能力は要求されず、非常に単純な ASIC または組み込みマイクロプロセッサの使用を選択で
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きます。これらの場合、USB ホストは、ディスクリートの組み込みホスト IC を使用して付加することができます。組み込み
ホストの使用によって、USB をサポートしながら、ASIC の機能セットを縮小することでスペースとコストの削減が可能にな
ります。ディスクリートの組み込みホストによって、商品化までの時間の短縮も可能になります。設計者が、集積化されたソ
リューションあるいはディスクリート ソリューションのいずれを選択した場合も、すべての USB ホストにホスト スタックが
必要です。ホスト スタックは、基本的に、ユーザのホスト コントローラの中枢部となり、民生用アプリケーションの中です
べての USB 機能を実現します。標準的ホスト スタックには、ユーザのアプリケーション プログラミング インタフェース
(API)
、リアルタイム オペレーティング システム(RTOS)およびコア USB ドライバが含まれます。
USB ホストをインフォテインメント システムの設計に盛り込む場合、アプリケーションおよび使用モデルによって必要帯域
幅が決まります。ほとんどの車載アプリケーションは、フルスピード USB(12 Mbps)で十分です。たとえば、平均的な MP3
は 128 Kbps~192 Kbps の範囲、最高品質の MP3 は 320 Kbps 近くで圧縮されますが、これらは 12 Mbps のフルスピード USB
でサポート可能な速度に比べて十分低い値です。最大 1.5 Mbps のデータ転送速度で CD ドライブからストリーミングされる
非圧縮 WAV ファイルでも、フルスピード USB の速度範囲に十分入ります。ハイスピード USB(480 Mbps)を検討する必要
があるのは、システムに 1 GB 以上の記憶装置が搭載されているか、あるいは高解像度ビデオをストリーミングする場合だけ
です。
車載用インフォテインメント システムは、極限温度で動作する準備ができていなければなりません。すべての車載用機器が
あらゆる条件下で正常動作することを保証するために、Automotive Electronics Council(AEC、自動車向け電子部品評議会)
は、AEC Q100 と呼ばれる仕様を定義していますが、この中で、車載用コンポーネントは、-40°C~150°C の温度範囲内のさま
ざまなグレードで動作することが要求されます。いくつかの自動車メーカは、インフォテインメント システムに含まれるす
べてのコンポーネントについて、AEC Q100 仕様書に記載されたある特定のグレードへの適合を要求するかも知れません。詳
細については、AEC の Web サイト www.aecouncil.com をご覧ください。
USB ソリューション
適切な USB ソリューションの選択は、多くの仕様および要件を考慮しなければならないため、難しい問題です。サイプレス
セミコンダクタの EZ-Host(CY7C67300)組み込みホスト ソリューションは、全製品サポートの付いた AEC 認定デバイスで
す。サイプレスは、CY4645 リファレンス設計と組み合わせたターンキー ソリューションを提供し、あらゆるインフォテイン
メント プラットフォームについて素早い商品化までの時間と容易なカスタム化を可能にします。完備したファームウェア、
結線図、ホスト スタックおよび文書によって、選択の権限は設計者の手にあります。詳細については、www.cypress.com をご
覧ください。
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