後期 英語DVD感想レポート

後期
英語DVD感想レポート
看護学科 佐藤美希
~映画:ジェーン・エア(Jane Eyre)~
原作:シャーロット・ブロンテ
主演女優:Charlotte Gainsbourg・Anna Paquin(幼少時代)
《あらすじ》
自立した、No と言える女性を描いた最初の作品。
幼くして両親を失い、孤児院でのつらい日々に耐えながら育ったジェーン・エア。彼女は
やがて家庭教師としてソーンフィールド邸で過ごす。そしてソーンフィールド邸の主人で
あるロチェスターと出会い、二人は徐々に心を開き合い恋心を抱くようになる。ようやく
ジェーンにも幸せな日々が始まろうとしていたが、結婚を目前にロチェスターには夫人が
いたという衝撃の秘密が明らかになってしまい、ジェーンはソーンフィールド邸から去っ
た。その後、ジェーンは再びソーンフィールド邸へ戻った。精神的に不安定であったロチ
ェスターの夫人は、ソーンフィールド邸で火事を引き起こしその中で自ら死をとげていた。
ジェーンは、片腕を失い盲目になったロチェスターと再会し、そのすべてを受け入れて結
婚を近い二人はついに結ばれた。
《感想》
過酷な運命に生まれながら、ジェーンはとても強く知的で、冷静な表情は崩さないが、優
しく繊細な心を持った女性だと思った。幼いころ、孤児院で厳しく教育されながらも涙を
見せることなく耐え、また親友であるヘレンが病にかかると、部屋を抜け出しヘレンのベ
ッドに寄り添ったシーンが、ジェーンの親友想いの一面を感じた。
ロチェスターに出会ってからのジェーンには、強い心を持ちたくましくクールなジェーン
から、恋心という女性らしい一面がどこか感じられるようになった。ジェーンもロチェス
ターも、お互い好意を持ちながらも、強がりなかなか自分の本心を語らずに、二人とも冷
静な表情で会話を交わすシーンが多かったが、その似た者同士である二人の会話には二人
だけの独特な空気があるなと感じた。言葉には出さなくとも、二人が心の中でどこか通じ
合っているように感じられた。
ようやく二人が結婚を誓ったとき、やっとジェーンにも明るく幸せな日々が訪れて良かっ
たなと思ったが、ソーンフィールド邸でたびたび暴れていた精神が深く病んだ女性が、ロ
チェスターの夫人だと分かったときは私自身も衝撃であった。その場から走り去ったジェ
ーンの気持ち、ジェーンを心から愛しているが別れが成立できていない夫人がいるという
真実を知られてしまったロチェスターの気持ち、それぞれ複雑な心境でどちらの気持ちに
も共感した。
最後のシーンで、ソーンフィールド邸に戻ったジェーンが、ロチェスターの体の不自由と
盲目を知ったとき一体どう思うのか、以前の姿ではないロチェスターを知って衝撃を受け
悲しみまた再び去ってしまうのか…と心配だったが、姿は変わってしまっても、ジェーン
にとっては以前と変わらない、愛するロチェスターであるということが分かり、ほっとし
たのと同時に、改めて二人の深い愛と強い絆を感じた。
最後にはようやく結ばれた二人の姿を見ることができて、私自身もとても幸せな気持ちに
なることができた。
~がんと共に体づくり(アンモニア・肝臓)~
《感想》
患者の病気に対する治療だけでなく、栄養状態の回復と維持という治療がとても重要性を
秘めているということを感じた。
NST(医師・薬剤師・看護師・管理栄養士など)という医療に関するさまざまな専門家
が集まったチームにより行われる、患者への栄養管理のサポートが重要視されることが今
日の医療では注目されている。
しかし、実際にはまだ栄養管理のサポートチームの普及は十分ではないのが現状である。
その原因として、主治医の関心が低いということ・栄養管理サポートチームの活動時間が
限られてしまう、という問題がある。
私自身も、このDVDを見るまでは、栄養管理は、患者の健康状態の悪化を防ぐために経
過を注意して観察するものという考えであり関心が低かった。しかし、このDVDを見て、
栄養管理は健康状態を観察するための指標というだけでなく、栄養状態をコントロールす
ることによって、薬剤や手術による治療効果と同様の、高い回復効果を得られるものであ
ると知り、栄養管理が全身に及ぼす影響は大きく治療の基盤となるものだと感じた。薬剤
や治療の以前に、栄養管理は治療の第一歩であるといえると思った。
~再生医療 最前線~
Huge potential for Nobel-winning stem cell research
Nobel:ノーベル賞
Noble:高貴な、気高い
Novel:新奇な、小説
Research in reprogrammed cells, which on Monday earned the 2012 Nobel Prize, has been
hailed as a new dawn for regenerative medicine but remains troubled by several clouds.
再生細胞における研究は、月曜日に 2012 年度 医学・生理学ノーベル賞を受賞し、再生医
療への新しい夜明けとして歓呼して迎え入れられたが、解決すべきいくつかの問題を残し
ている。
They discovered that a mature, adult cell can be turned back to an infant, versatile
state called a stem cell.
彼らは、成熟した成人の細胞は、幹細胞と呼ばれる発生初期の多機能に分化できる状態に
戻すことができることを発見した。
細胞シート 30 枚で臓器ができるという、夢のようだったことが現代の医療の最前線で実現
にされようとしている。太ももの筋肉から筋芽細胞をとり、筋芽細胞 3000 万個で1枚のシ
ートができる。そのシートを何枚も作り、心臓へ。心臓にその細胞シートを貼ると、サイ
トカインが分泌されて、毛細血管が新しくなる。毛細血管ができることによって、細胞が
活性化し、心臓を拍動させる力が回復するのである。
《感想》
細胞再生という治療法の確立によって、これまで不可能とされた病の治療が実現し、細胞
再生という方法によって救われる命はとても増えることが期待できると思う。最近では、
ノーベル賞を獲得したIPS細胞が記憶に新しいが、何人もの人々が細胞再生という治療
の実現を心待ちにしているはずなので、今後さらに研究が進み、できるだけ早く細胞再生
の治療が身近になる日が来てほしいと思う。医学の発展には、つねに副作用の問題もつき
ものであり難しい研究であるが、細胞再生が確立されれば、今後何十年か何百年先には、
人間は死の危機にさらされても細胞再生によって回復し不死身となり、永遠の命を手に入
れられる日もそう遠くはないかもしれないと感じた。しかし、永遠の命は本当に人々にと
って幸福なことであるのか…といった問題もまた起きる。医学の発展には、こういった功
罪も存在することも忘れてはならないと思う。
~睡眠障害・断眠修行・体内時計・光治療・睡眠メカニズム~
《睡眠障害》
睡眠障害にはさまざまな種類がある。そのひとつに、ナルコプレシー(発作性睡眠症)と
いうものがある。日中、場所や状況を選ばず起きる強い眠気を生じる睡眠障害である。一
方、それとは正反対に、睡眠が生じない睡眠障害も存在する。
スペインの女性イネス・パロミノさんは、30 年もの間眠らない時を過ごした。それが命に
関わる病気ではなかったものの、彼女は眠ることができないことを「孤独」であったと話
した。
《断眠修行》
比叡山延暦寺で行われる、千日回峰行、1日に山道を 40km も歩く。堂入りすると、9日間
の断食・断睡を行う。
《体内時計》
人間は平均8時間の睡眠を必要としている。睡眠は、生物の体内時計と大きな関わりを持
つ。すべての生物が体内時計を持っており、生活時間を管理している。体内時間が狂って
しまうと、ナルコプレシ―(上記参照)という睡眠障害を引き起こす。その治療法として、
「光治療」というものがある。光治療とは、睡眠障害の中でも概日リズム睡眠障害に有効
とされる治療である。アルコール睡眠障害や睡眠時無呼吸症候群などには効果が発揮でき
ない。光治療は、光などの外界の刺激によって、体内時計に端を発する生体リズム全体を
整えるよう働きかけるため、体の広い範囲に好影響をもたらす。
《睡眠メカニズム》
睡眠は、ノンレム睡眠(脳が眠っている・脳の疲労を休める)という深い眠りと、レム睡
眠(身体が眠っている・休息しすぎないよう脳の活動再開)という浅い眠りがあり、その
2つの睡眠が交互に現れるようになっている。人間にとって必要な睡眠時間は平均8時間
であり、その8時間は 90 分+6 時間 30 分から考えられる時間である。
睡眠は、ただ体を休めるというだけでなくさまざまな役割がある。
・疲労を回復し、脳機能や身体機能を健常に保つ、免疫系の増強やエネルギーの保存を行
い、日中の活動を元気に送れるよう備えている(回復説・エネルギー保存説)
・人体内のバランスを取り合っている自立神経系・内分泌系・免疫系の3つのバランスが、
熟睡することによって維持され、体調が良くなる
・人間の恒常性(ホメオスタシス)維持に関与する
・脳下垂体からホルモンが分泌され、細胞の新陳代謝を促進し、皮膚や筋肉、骨を成長さ
せたり日中の活動で傷ついた筋肉や内臓などを効率よく修復したりする
・情報処理をし、学習・記憶の定着に良い影響がある
・無意識の世界で心を癒すことにより、精神的ストレスを軽減し安定させる
・血圧が下がり、心拍数・呼吸数が減りリラックスモードになる
《上記の睡眠に関するDVDのまとめの感想》
私たちは普通、正常に眠気が生じる。私はこれまで、睡眠時間がなければ、もっと一日を
長く有意義に過ごすことができるから、睡眠時間がなくなったらいいのにと思っていた。
しかし、30 年間不眠であったイネスさんのDVDを見て、眠ることができないことは「孤
独」だと言っていた言葉がとても印象的だった。眠気が自然に生じて、睡眠という時間を
過ごせることは、あたりまえのことだと思っていたけれど、幸せなことなのだと感じた。
断眠修行は、正常に睡眠が生じる私たちにとってはとても厳しく耐えがたいものだと思う。
私たちが感じる「欲」の中には、自分の我慢で制御できる欲もあるが、睡眠は自分の我慢
だけで抑制することはとても困難な欲であるので、この修行はとても困難な修行ではない
かと思う。
体内時計・睡眠メカニズムにおいては、睡眠にこれほどたくさんの役割があることはとて
も驚きだった。たしかに、嫌なことがあった時、眠ることによって気持ちがスッキリする
ことがある。ホルモンの調節や体内環境の維持においても睡眠は必要性を持っているが、
こうした精神的な効果をもたらすということは人間にとってとても大切なメカニズムであ
ると思った。
サヴァン症候群~SAVAN~
DVD ~脳と心・人生をつむぐ臓器・記憶~
《感想》
サヴァン症候群は、盲目や知能障害の子供など、知的障害のある者の、ごく特定の分野に
限って、特別な記憶力・優れた能力を発揮する者の症状である。自閉症を伴っていること
も多い。
例として、何年間分ものカレンダー記憶をしている者や、音楽を瞬時に記憶し、ピアノで
完璧にコピー演奏できる者、一度見た景色を長期記憶し写真のように正確に景色を描く者
などがいる。
ある日突然「記憶」ができなくなってしまった男性もいる。彼は数十秒で記憶を忘れてし
まう。そのことによって、彼は周囲に心を開くことができなくなり、新しい人間関係を築
いていくことができなくなった。彼にとって、母の離婚という苦い記憶がその症状を引き
起こすきっかけになったと考えられる。この症状によって彼は、弁護士という自信に満ち
た将来とはかけ離れた人生を歩まなければならなくなった。いくら努力しても戻ることが
難しい記憶力というこの症状の苦しさは、はかり知れないと思った。
記憶力を失うこと、優れた記憶力を持つこと、どちらも、とても苦しいものであると思う。
優れた記憶力は、勉強やテストに有利であるし羨ましいと思ったけれど、苦い記憶や悲し
い記憶をも忘れることができないことは、とても苦しいことであり、場合によっては忘れ
るということは人間にとってとても大事な機能であるのだと思った。
脳の記憶器官:海馬(ヒポキャンパス⇒ポセイドンが乗っていた馬に形が似ている)
脳の中にあり、唯一細胞分裂を繰り返す神経細胞が集まる器官である。入力された情報の
整理(取捨選択)
、および記憶を司っている。
海馬は、遠い昔から受け継がれたものである。
~世界水紀行~
★プリンスエドワード島(カナダ東海岸)
…赤毛のアンの島
★セントローレンス湾
…四国の3分の1の面積、赤毛のアンの話の中では、世界で最も美しい島と言われている
★シャーロットタウン
…プリンスエドワード島の中心となる街
★セント・ダンスタンズ大聖堂
…建物の形が天を目指すようなゴシック様式
★プロビンスハウス
…1864 年、日本でいう江戸末期に、植民地の代表が集まり会議が行われ、連邦が発足した
場所
★ビクトリア・ロウ
…お洒落なカフェなどが並ぶ街
★キルト(Quilt)
…伝統の手陶芸、布の切れ端を縫い合わせて、間に綿などを入れた物。身体を温める物で、
毛布を買うお金がない時代に毛布の代わりとなる役割を果たしたことから生まれた物
★キャベンディッシュ周辺
…地区の名前、赤毛のアンのストーリーの舞台となった場所
★ルーシー・モンゴメリ
…赤毛のアンの作者
《感想》
とてもきれいな場所で、癒しをもたらしてくれそうな場所だなと思った。ぜひ、人生のう
ちで一度は行ってみたいなと思った。
キルトの柄は、昔、クッションや座布団のカバーとしても見覚えがあったので、この柄が
キルトという伝統の手陶芸であったことは初めて知った。
~グロースターの仕立て屋~
The Tailor of Gloucester
1903
作者:ビアトリクス・ポター(ピーターラビットの絵本)
《感想》
クリスマスという季節のお話ということが、作品をさらに素敵に感じさせてくれると思っ
た。ねずみ達が、仕立て屋が寝込んでいる間に、上着を縫っていたというのがとても感動
したし、小さなねずみ達が、みんなでせっせと力を合わせて縫っている姿は可愛らしいと
思った。また、最後まで完成していたのではなくて、ボタンホール一つを残して出来上が
っていたというのが、さらに感動した。心がほっこりするお話だった。