日本バイオロギング研究会会報

日本バイオロギング
日本バイオロギング研究会会報
バイオロギング研究会会報
日本バイオロギング研究会会報 No. 53
発行日 2010 年10月 29日 発行所 日本バイオロギング研究会(会長 荒井修亮)
発行人 佐藤克文 東京大学大気海洋研究所 国際沿岸海洋研究センター
〒028-1102 岩手県上閉伊郡大槌町赤浜 2-106-1
Tel: 0193-42-5611, Fax: 0193-42-3715, E-mail: [email protected]
会費納入先:みずほ銀行出町支店 日本バイオロギング研究会 普通口座 2464557
第53号
53号
もくじ
野外調査レポート
ウミネコと人は持ちつ持たれつ?
富田直樹(名城大学大学院農学研究科)
2
学会参加報告
Techno-Ocean2010 に参加して
林
果林(東京大学大気海洋研究所)
3
会員からの寄稿
Serge Daan 博士を大槌に招いて
佐藤克文(東京大学大気海洋研究所)
4
坂本健太郎(北海道大学大学院獣医学研究科)
5
お知らせ
写真:蕪島のウミネココロニー.左は蕪島神社,奥には八戸港が広がる (写真提供:富田直樹)詳しくは本文 2 頁で紹介
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野外調査レポート
野外調査
レポート
ウミネコと人は持ちつ持たれつ?
富田直樹(名城大学大学院農学研究科)
人間生活に近い場所に生息するカモメ類は、古くから漁
港や水産加工場からの投棄物やゴミ処理場の家庭ゴミを
餌として利用することが知られています。私が調査を行って
いる青森県八戸市の蕪島(かぶしま)は、八戸港内に位置し、
周囲には漁港や水産加工場だけでなく多くの人家も立ち並
んでいます。
写真 3: GPS データロガーによって得られたウミネコの街中
の移動経路
写真 1:蕪島のウミネココロニー内の様子.奥には漁港や
水産加工場,民家が立ち並ぶ
その蕪島には、2 月から 7 月にかけて約 3 万羽のウミネコ
が飛来し、日本有数のウミネコ繁殖地となります。蕪島は
「島」と言っても,戦前に本土と陸続きとなり、現在では繁殖
期に約 6~10 万人の観光客がやって来る八戸市の重要な
観光地となっています。ちなみにこの時期、観光客がばらま
く「かっぱえびせん」に群がるウミネコや、それにびっくりして
泣きじゃくる子どもたちの姿を頻繁に観察することができま
す。
このような環境で繁殖するウミネコは、どのような場所を
採餌場として、どのようなものを餌として利用するのでしょう
か?そして、どのくらい人間活動に依存して繁殖している
のでしょうか?私は、これらを明らかにするべく名古屋大学
の グ ル ー プ と と も に 、 GPS デ ー タ ロ ガ ー (GiPSy,
TechnoSmart)とビデオカメラロガー(LY30, Benco)を用いて、
ウミネコの行動圏、主に滞在した生息環境、周囲の様子、
行動を調査しました。
ここでは、これまで明らかになったことを紹介します。
調査は、2010 年に
行い、抱卵中のウミネ
コにデータロガーを装
着しました。
蕪島のウミネコは、
卵 を抱い てい るせ い
か、あるいは多くの観
光客を見慣れている
せ い か 、人が 近づ い
てもすぐに飛び立つこ
とはほとんどありませ
ん。
写真2:GPS ロガーを装着したウミネコ
-2-
そのため、他の調査地のウミネコに比べて捕獲、再捕獲とも
に行い易く、28 個体に GPS データロガーを、これらの個体とは
別の 17 個体にビデオカメラデータロガーをそれぞれ装着し,デ
ータを得ることができました。
GPS データロガーから得られた移動経路は多岐にわたり、
大きく分けて海に向けて移動するものと陸に向けて移動するも
のの 2 種類が見られました。海域へ移動するものは、蕪島から
30~90km 離れた沖合や、近場の堤防や河口部の中州に集
中的に滞在し、一方で、陸へ移動した個体は、水産加工場、
漁港、水田、民家に集中的に滞在していることが明らかになり
ました。
また、ビデオカメラロガーに記録された映像には、民家にお
いてパンが給餌されそれらに群がる多数のウミネコの姿が撮影
されており、ウミネコが個人的な給餌に依存する直接的な証
拠を得ることができました。ビデオカメラロガーの場合、撮影時
間は装着・放鳥後、1.5~2 時間であるため、ほとんどはカメラ
が羽に隠れた真黒な画面ばかりで回収するたびにげんなりして
いましたが、この映像が見られた時は大興奮でした。その後、
民家は GPS データロガーの装着個体によっても頻繁に利用さ
れていることも分かり、ウミネコが人による給餌に強く依存する
ことが明らかとなりました。また、目視観察によって、水産加工
場、漁港、および水田においてもウミネコの採餌行動が観察さ
れています。
今後は得ら
れたデータを
定量的に解析
し、ウミネコの
人間活動への
餌の依存性と
繁殖成績への
影響を解明し
たいと考えて
います。
写真 4:人為的給餌(パン)に群がるウミネコとパンを頬張る
ウミネコ.左はパンを蒔く人のお尻,右は装着個体の後頭部
学会参加報告
Techno-Ocean2010 に参加して
報告者 林 果林(東京大学大気海洋研究所)
2010 年 10 月 14 日から 16 日にかけて神戸国際展示場で
開催された Techno-Ocean 2010 –A New Era of the Ocean-と
いう国際シンポジウムに参加して参りましたので、その様子を
報告させていただきます。
‘Techno-Ocean’は 1986 年に誕生して以来2年ごとに神戸
で開かれており、今年で13回目の開催となります。特に今年
は、創立 50 周年を迎える日仏海洋学会の記念大会と共催し
ており、“Towards sustainable use and management of the
oceans”というタイトルでスペシャルセッションも行われておりま
した。私は、両前肢が欠損しているため人工ヒレを装着したア
カウミガメの遊泳能力について、という内容で口頭発表させて
いただきましたが、他の発表者からは魚型ロボット開発、船舶
のナビゲーションシステム、船舶エンジン、海流、津波対策、
マリンスポーツ・観光に関することなどなど幅広い分野からの
発表があり、普段生物関係の方々としか接することのない私に
はとても刺激的な3日間でした。
同会場で行われていた展示会も同様に、海底探査に使わ
れる無人探査機の模型や、造船技術の紹介、海底ロボット、
人工リーフ、音響システムなど、大学や研究機関からだけでは
なく、様々な分野の企業からも出展がありました。その中にわ
れわれが人工ヒレを装着したアカウミガメの悠ちゃん(愛称)”
も水槽に入れられ展示されました。水槽の中でバタバタと泳ぎ
回る悠ちゃんは、ロボットや潜水艇の模型の展示の中でひと際
目立って(ういて)おり、「このカメもロボットですか?」などと質
問されてしまう一面もありました。
特に、全長 210 メートル、総トン数 56,752 トンの「ちきゅう」を
見た時にはその大きさに息を飲みました。船内の一般公開も
行われていたので、ぜひとも船内を見学したいと思っていまし
たが、考えることは皆様同じらしく、見学希望者の長蛇の列を
目にし、断念しました。もし、また機会があれば次こそは見学し
てみたいものです。今回のシンポジウムで私が強く感じたことは、
自分の研究に直接関係はないにしろ、他の分野で研究者や
企業がどのようなことに取り組み、どのような発見・開発をして
いるのかを知る事は、自身の視野を広げるために大切であると
いうことです。今回の経験を機に、異文化交流もとい異分野
交流を積極的にしていければと思います。
写真2:”悠ちゃん”用人工ヒレの展示
写真1:”悠ちゃん”の展示(人工ヒレ未装着)
写真3:地球深部探査船「ちきゅう」。大きすぎて
全貌が写せない
-3-
会員からの
会員からの寄稿
からの寄稿
Serge Daan 博士を大槌に招いて
佐藤克文(東京大学大気海洋研究所)
「大槌の国際沿岸海洋研究センターを訪れたいのだが都合は
いかが?」そんな電子メールが 9 月 8 日に突然届いた。差出
人は Serge Daan 博士。オランダのグローニンゲン大学ニコ・テ
ィンバーゲン行動生物学教室の教授だ。
忘れもしない昨年8月、Journal of Experimental Biology が
主催するシンポジウムで私はこのお方に遭遇し、数々の無礼
を働いたのであった(本ニュースレター第 39 号を参照のこと)。
シンポジウムの後、私は自らの記した論文を郵送したが、返事
が無かったためすっかり忘れられていたものと思っていた。
博士曰く、北海道大学の客員教授として 3 ヶ月間札幌に滞
在するので、その間一度東北地方を訪れたいとのこと。JEB シ
ンポの際、エクスカージョンの準備などを通して段取り力があ
るところを見せつけたおかげで、今回のご指名があったものと
推察された。
10 月 2 日(土)午後にいわて花巻空港に到着されると聞き、
空港まで車で迎えに行こうとしたところ、「貴重な時間を無駄に
しないで下さい」という丁重な断りのメールが届いた。結局釜
石駅まで電車で来ていた
だき、私はそこまで出向き、
車で大槌町にある国際沿
岸海洋研究センターまで
夫妻をお連れした。お土
産として、A brief history
of internal time と題する
小冊子をいただいた。
Daan 博士が専門とする
Chronobiology(時間生物
学)の歴史について自ら記
されたものだ。
さらに、「私の友人が是
非持って行けというの
で・・・」といいながら、John
Videler 著「Avian Flight」
を差し出されたのには驚
いた。この本は私にとって
重 要 な 教 科 書 で 、 2005
年に出版された後にすぐ
購入し、通読済みであっ
た。鳥の飛翔に関する力学を記述した本で、ニュースレター50
号で渡辺佑基さん(国立極地研究所)が内容を紹介している。
私は以前、Daan 博士に加速度データロガーを使って鳥の飛
翔行動を測定した結果を記した論文(Sato et al. 2009. PLoS
ONE)を送りつけている。Daan 博士が、その論文を Videler 博
士に紹介したところ、「私のこの本に興味を持ってくれるのでは
ないか」と言って本をプレゼントしてくれたのだとか。確かに
Videler 博士もオランダのグローニンゲン大学の所属だが、まさ
か一緒に鳥の研究をしたこともある知り合い同士であるとは思
わなかった。雲の上の世界は意外と狭い。
翌 10 月 3 日は日曜日。午前中は大学院生の中村乙水がマ
ンボウを解体しながら、彼自身が行っている研究について説
明を行った。午後には夫妻と大学院生を引き連れて、近くの
川にマハゼ釣りにいった。釣り上げたハゼを天ぷらにし、その他
ホヤやサンマの刺身を振る舞ったところ、大いに喜んでいただ
けた。
10 月 4 日(月)の午前中は、センターの水槽で飼育されてい
-4-
たウミガメを放流するため、調査船「弥生(12 トン)」を使った湾
内クルーズを行った。午後には Daan 博士による特別講義を
聴講した。
講演のタイトルは Optimal timing in a rhythmic world というも
ので、Daan 博士が行ってきた研究の中で、我々の興味を引き
そうなものを厳選した内容であった。時間生物学におけるメイ
ンテーマの一つは、体内時計に関するもので、近年分子生物
学的手法と結びついて大きく発展を遂げている。特定の遺伝
子を不活性化させたノックアウトマウスを使った室内実験など
が進められている。「時間生物学が分子生物学や医学と結び
つくのはある意味必然でもあり、その発展を否定するものでは
ない。しかし、動物の真の姿を理解するためにはフィールド調
査が必要不可欠だと信じている」、とは Daan 博士の言葉だ。
実際、博士自身フィールドで動物を観察する手法によって数
多くの発見をしており、潮間帯におけるミヤコドリの採餌行動パ
ターンが潮汐の影響を受けるといった研究や、チョウゲンボウ
の繁殖タイミングと繁殖成功度の関係といった研究を進めてこ
ら れ た 。 前 述 の
Videler 博士とはチョ
ウゲンボウのホバリン
グ行動に関する野外
調査も実施している。
特別講義に先立っ
て行われた研究室の
定例ゼミの中で青木
かがりがマッコウクジ
ラに関する研究発表
を行った。彼女は、デ
ータロガーを使って得
られた潜水深度や遊
泳速度の時系列デー
タに基づいて、クジラ
の行動を潜水、水面
休息、活発な水面滞
在の 3 つに分け、24
時間の行動時間配
分を調べた。水面休
息は 夜間に多く見ら
れたため、マッコウクジラは昼行性動物であると結論づけてい
た。それに対して Daan 博士は、「図を見る限り夜間でも 8 割近
い時間を潜水や水面付近の活発な遊泳に費やしているのだ
から、昼行性動物とは言えないのではないか」という疑問を呈
した。一方、博士の発表の中では、本来夜行性であるマウス
が、野外実験区で飼育していると昼行性にシフトするといった
話があった。マウスの行動パターンを示すアクトグラムを描く場
合には、ケージの中のネズミ車の回転数を活動性の指標とし
ていた。昼夜の行動パターンの推移を見るという目的がはっき
りしているために、そのようなシンプルな指標を用いているわけ
だが、ネズミの行動をもっと詳細に記録したら、実は違った解
釈になるのではないか、そんな事を私は考えていた。
青木かがりがもし海上に浮かぶ船から昼夜連続観察を行い、
直立した姿勢で水面に浮かぶマッコウクジラの休息行動が見
られた時刻のみを野帳に記録したら、休息行動は主に夜間に
見られたという結果となる。それを根拠に「マッコウクジラは昼
行性動物です」と結論づけていたなら、それに対して異論は出
なかったはずだ。しかし、データロガーはマッコウクジラの詳細
な行動モニタリングを可能にしてしまった。それにより、夜間に
休息するだけでなく、潜水や活発な遊泳も行っている事が判
明し、Daan 博士の疑問を引き起こしてしまった。
このあたりの事は、私や坂本健太郎さん(北大獣医)が加速
度時系列データによる行動モニタリング手法と、観察という手
法の違いとして意識してきたものだ(「遺伝」2010 年 5 月号参
照のこと)。そこで、その説明のために私は特別講演の後、
Daan 博士に加速度時系列データの解析例を紹介した。幼稚
園の運動会で娘にとりつけた加速度データロガーによって得ら
れた時系列データに対して、“Ethographer”を使ってどのよう
にして行動判別していくのか実演して見せた。「親馬鹿がビデ
オ撮影をすれば、かわいいシーンとか個人的興味に基づく行
動要素に情報が偏ってしまうことは容易に想像出来る。しかし、
対象個体に付けっぱなしにした加速度ロガーは、淡々と運動
motion を測定し続ける。その時系列データを客観的に解析す
ることで、観察者の興味に左右されない行動モニタリングが可
能となり、それによって得られるであろう想定外の結果に我々
は期待しているのです」そんな事を話した。Daan 博士はしばら
く考え込んだ後、「確かに、加速度データに基づくやり方は、こ
れまで私たちが信じていた成果を覆してしまう可能性がある」
というコメントをくれた。「この解析ソフトを作った男が札幌にい
ます」と話したところ、「是非会いたい」とのことであった。今後、
坂本健太郎さんと Daan 博士の間でどのようなやりとりが起こる
のか、楽しみだ。
計 3 日間の滞在期間中、ポスドクや学生達が次々に博士に
対して自らが行っている研究を紹介した。博士はひたすら
encourage に努めてくれた。それも、interesting を連発するおざ
なりなものではなく、まず学生の話を聞いた上で、実に的確な
コメントを発し、良い点を褒めるというやり方であった。「バイオロ
ギングをやっている人じゃないのに、部外者っぽくない的確な
コメントが来るのに驚きました」とは、楢崎友子の感想だ。
5 日午前にセンターを出発する直前まで学生の話に耳を傾
けてくれたため、飛行機の出発時間に間に合う電車がなくなり、
私が車でいわて花巻空港まで送っていった。2 時間の車中で
は、気になっていたことを尋ねてみた。「プレゼンテーションの
スライドの中で、有名な名字の人との共著論文が引用されて
いましたが、アレは Niko と何か関係あるのでしょうか?」。曰く、
ニコ・ティンバーゲンの甥っ子が鳥類行動学者で、その人との
共同研究とのことであった(Krebs & Davis による Behavioural
Ecology: an evolutionary approach. 4th edition の Chapter 13
“Adaptation of life histories” を Serge Daan & Joost M.
Tinbergen で執筆している)。
博士はメモ魔で、気がついたことは何でも書き留める。道中、
遠 野 を 通 過 す る 時 、 私 が 河 童 に つ い て 話 す と 、 Kappa:
amphibian like creature in folktale 等と、いちいちメモに書き込
むので、私もつい嬉しくなりあれこれくだらないおしゃべりをして
しまった。当初、東北観光の運転手として連絡をくれたのだろ
うと思っていたが、結局一切観光せずに博士夫妻は札幌に帰
っていった。「私たちの研究に興味があってわざわざ大槌に来
てくれたのかもしれない」、と思わせてくれた博士は、私自身に
とっても良き encourager であった。我々は大いに勇気づけられ、
頭の皿がぬれたような思いにしばし浸ったのであった。
グローニンゲン大学名誉教授サージ・ダーン博士
Prof. Dr. Serge Daan
NikoTinbergen distinguished honorary
chair in Behavioral Biology,University
of Groningen, The Netherlands
オランダ グローニンゲン大学ニコ・ティンバーゲン行動生物学教室の主任教授。
専門は時間生物学で 2006 年第 22 回国際生物学賞を受賞。
http://www.rug.nl/staff/s.daan/index
©The University of Groningen
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お知らせ
<Ethographer ver.2.0 を公開しました>
報告者 坂本健太郎(北海道大学大学院獣医学研究科)
これまでの Ethographer から、大幅な改訂を致しました。主な変更点は以下の通りです。
・IGOR Pro ver.6.0 以上で動作します(ver.5 では動作しません)。
・グラフに同時に表示出来るウェーブの数を自由に変更できます。
・解析が早く・簡単に出来るようになりました(Data Summary 機能)。
・スペクトログラムの時間間隔を自由に変更できます。
・メニューを整理して、使いやすくなりました。
・カメラロガーのデータを解析できます。
1、必要かつ
必要かつ十分
かつ十分な
十分なデータを
データを同時に
同時に表示できます
表示できます。
できます。
これまでの Ethographer では、3つのウェーブと3つのマスクをグ
ラフ表示していました。しかし、解析を進めていく中では、もっと多
くのウェーブを表示出来た方が便利な場合もありますし、逆にウェ
ーブ3つを表示するためのスペースが邪魔に思える場合も出て
きます。そのようなことから、新しい Ethographer では、同時にグラ
フ表示を行うウェーブやマスクの数を自由に設定できるように致
しました(最大64個)。新規に作成した Graph Toolbox というパネ
ルから、Redraw Graph ボタンを押すことで、グラフの数を設定で
きます。
2、単純な
単純な解析は
解析は、これまで以上
これまで以上に
以上に簡単に
簡単に出来ます
出来ます。
ます。
Ethographer での解析は、マスクを使う事によって行って
います。マスクを使った解析方法は大変強力で、プログラ
ミングせずとも、バイオロギング論文に出てくるデータ解析
のかなりの部分をボタン操作だけで行う事が出来ます。し
かし、例えば、肺呼吸動物の潜水持続時間を調べると言
った、シンプルなデータ解析については、もっと直観的で
簡単な解析方法があっても良いのではないかと以前から
考えていました。そこで、新しい Ethographer では、Data
Summary パネルを新たに作成しました(左図)。簡単な解
析については、このパネルを直感的に操作するだけで、解
析結果を得ることが出来ます。
3、マスク解析機能
マスク解析機能が
解析機能が充実し
充実し、分かりやすくなりました。
かりやすくなりました。
Ethographer は 2007 年に最初に公開され、その後バージョンアップを重ねなが
ら、すこしずつ機能を充実させてきました。機能を付け足すという事を繰り返した
結果、不必要に複雑化し、分かりにくいソフトウェアになってしまいました。そこで、
マスク解析に必要な機能をもう一度見直し、再構成することで、ソフトウェアの操
作性を向上させました。また、数が増えてしまった操作パネルを一新し、一つのパ
ネルにまとめました。マスク解析の個々の機能と使用法は、英語および日本語の
マニュアルに詳細に記されています。
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OA のお知らせ
NHK「ダーウィンが来た!生きもの新伝説」番組内で東
京大学バイオロギングサイエンスプロジェクトの活動が
紹介されます。お見逃しなく。
放送日:11 月 28 日(日)午後 7 時 30 分~7 時 58 分
NHK 総合・地上波デジタル
http://www.nhk.or.jp/darwin/
原稿を
原稿を募集しています
募集しています!
しています!
編集局では、これまでどおり常時原稿を募集していま
す。野外調査レポートや新しい発見、学会参加報告な
どはもちろん、「野外調査お助け道具」(ちょっと意外で
便利な調査道具や、野外調査についてのアドバイスな
ど)、「書評」(本のジャンルは問いません。印象深かっ
た本、自著の紹介も大歓迎です)、「バイオロギング川
柳」なども募集しています。
原稿は編集局の田上か
(htanoue”atmark”aori.u-tokyo.ac.jp)
森阪(morisaka”atmark”aori.u-tokyo.ac.jp)
[“atmark”を@に代えてください]までメールでお送りい
ただくか、BLS ホームページに掲載してください。
ホームページへの原稿掲載方法については、ホーム
ページ内「会員の皆様へ」内にある「簡単な Wiki コン
テンツの作り方」や BLS 会報13号内の解説をご覧くだ
さい。会報のバックナンバーの PDF ファイルは、ホーム
ページよりダウンロードできます。ホームページ編集の
ための凍結解除パスワードは、会費の領収書とともに
送付されます(年度ごとに変更されます)。
会費納入のお
会費納入のお願
のお願い
■運営を円滑にすすめるためにも、会費のお早めの
納入にご協力をお願いいたします。会費の納入状況
は、お届けした封筒
封筒に印刷されています。振込先は、
封筒
本会報の表紙をご覧ください。正会員5000円, 学
生会員(ポスドクも含みます)1000円です。
■住所や所属を変更される会員の方は、お早めに事
務局
※メール: [email protected]
※電話: 0193-42-5611)までお知らせください。
S.K
指導教官の皆様、卒業と同時に退会された学生会
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