2.日本建築史作品(1) 【Ⅰ計画:過去問20年の類似項目別による出題問題一覧表】 注)一部の選択肢問題に「西洋建築史作品(灰色部)」あり(3.「西洋建築史作品」の一部に「日本建築史作品」あり)。 平成8年度 問題25 平成9年度 問題25 平成11年度 問題25 平成13年度 問題25 平成14年度 問題24 伝統的な住居等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。 日本の歴史的建造物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。 京都にある鹿苑寺金閣と慈照寺銀閣に関連した記述として、最も不適当なものは、次 のうちどれか。 日本の歴史的な建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。 歴史的な建築物とその様式に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。 1 江戸時代に建設された岐阜県白川村の民家は、合掌造りと呼ばれる。 1 浄土寺浄土堂は、重源によって建立された大仏様(天竺様)の建築である。 1 金閣は、足利義満が造営した北山殿の一部であり、最上層を禅宗様仏堂の形式と し、第2層に和様仏堂風、初層に住宅風の建築様式を用いている。 1 日光東照宮社殿(栃木県)は、本殿と拝殿との間を石の間でつなく権現造りの例であ る。 1 パルテノン神殿(アテネ)は、エンタシスのある柱をドリス式の神殿建築である。 2 朝鮮半島の伝統的な住居に用いられるオンドルは、壁体内に燃焼空気を通す暖房 方式である。 2 妙喜庵持庵は、小堀遠州作の書院茶室である。 2 銀閣と同じ敷地に建つ東求堂(とうぐどう)の同仁斎(どうじんさい)は、現存する最も古 い通い棚と付書院をもつ「四畳半」である。 2 西本願寺飛雲閣(京都府)は、外観、内部ともに住宅風に造られており、軽快で奇抜 な意匠が施されている。 2 薬師寺東塔(奈良市)は、三手先(みてさき)の組物を用い、裳階(もこし)が付いた三 重塔である。 3 モンゴル族の獣毛フェルトを用いた移動可能な天幕住居は、モンゴル語でゲル、中 国語でパオと呼ばれる。 3 桂離宮は、江戸時代に造営された数奇屋造りの代表例である。 3 金閣や銀閣は、敷地の南側の庭や池を、「コの字型」に囲んだ寝殿造の建築物のう ち、釣殿が残ったものである。 3 姫路城(兵庫県)は、小丘を巧みに利用して構築された平山城で、優美な外観が特 徴である。 3 ノートルダム大聖堂(パリ)は、双塔形式の正面をもつ初期ゴシック建築である。 4 ドイツの伝統的な住宅には、木材の軸組の間に石やレンガを充填して壁面を構成す るハーフ・ティンバー工法が用いられている。 4 円覚寺舎利殿は、禅宗様(唐様)の建築の例である。 4 金閣や銀閣が建てられた時代には、能楽・茶の湯・生け花・連歌・水墨画・枯山水の 庭園といった、日本の伝統文化がその形を整え、建築にも大きな影響を与えた。 4 厳島神社社殿(広島県)は、宮島の海浜に設けられたもので、自然美と人工美が巧み に調和している。 4 浄土寺浄土堂(兵庫県小野市)は、海老虹梁(えびこうりょう)を用いた禅宗様(唐様) の建築である。 5 イタリア南部のアルベロベロのトウルーロと呼ばれる住宅は、板状の石を積んだ円す い形の屋根をもっている。 5 日光東照宮の社殿は、本殿と拝殿との間を石の間でつなぐ権現造りの例である。 5 金閣や銀閣が建てられた時代には、武家住宅に、床の間・通い棚・付書院などの座 敷飾りが用いられるようになり、書院造が発展し、今日の和風住宅の原形が形成され た。 5 出雲大社本殿(鳥取県)は、正面の片方の柱間を入口とした非対称の形式をもつ中 門造りの神社建築の例である。 5 アルハンブラ宮殿(グラナダ)は、イスラム式の宮殿建築で、複数の中庭、アーケード、 塔等がある。 解答 (正解肢2) 解答 (正解肢) 解答 (正解肢3) 解答 (正解肢5) 解答 (正解肢4) ○ ○ ○ ○ ○ 1 2 1 × オンドルは、壁体内に燃焼空気を通すのではなく、土間に煙道を作って床を暖房す る方式である。 2 ○ 3 × 妙喜庵持庵は、小堀遠州作ではなく、千利休の茶室である。 ○ ○ 3 ○ ○ × 金閣や銀閣は、小規模建築となる寝殿造や釣殿ではなく、大規模となる庭園建築で ある。 4 ○ ○ ○ ○ 4 5 5 4 × 出雲大社本殿は、正面の片方の柱間を入口とした非対称の形式をもつが、中門造り ではなく、大社造りの神社建築の例である。 × 浄土寺浄土堂は、禅宗様(唐様)ではなく、大仏様(天竺様)の建築である。 ○ 5 平成15年度 問題24 平成16年度 問題25 平成17年度 問題24 平成18年度 問題25 平成19年度 問題24 既存の建築物の保存、再生、活用等に関する次の記述のうち、最も不適当なものは どれか。 江戸時代における居住施設に関する説明とそれに対応する平面図との組合せとし て、最も不適当なものは、次のうちどれか。 日本の歴史的な建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。 神社の形式とその一般的な特徴との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちど れか。 歴史的な建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。 沖縄県にある今帰仁城跡(なきじんじょうあと)や首里城跡等の歴史的な資産は、琉 球地方独自の文化遺産として2000年にユネスコの世界遺産に登録されている。 1 佐賀県の有田町は、江戸時代以来の町家を保存し、活用するとともに、耐火煉瓦塀 の復元や裏通りの整備等のまちづくりを進めている。 3 札幌市にあるサッポロファクトリーは、明示9年に開設されたビール工場の煉瓦造の建 築群を保存、再生し、それらを大きなアトリウムや地下通路等で結び付けて複合商業 施設としたものである。 4 京都市にある京都文化博物館の別館は、平安博物館として使用されていた旧日本銀 行京都支店を、竣工時の姿に復元し、整備したものである。 5 東京都にある東京国立近代美術館の工芸館の改修においては、免震構造を採用す ることにより、竣工時の姿を損なうことなく地震に対する安全性を高めている。 光浄院客殿の平面は、「匠明」の殿屋集に描かれている「主殿の図」とほぼ同じであ り、桃山時代の標準的な武家の住宅の形式を示すものと考えられている。 1.農家は、地方により架 構や平面が異なり、東北 地方の南部曲り家におい ては、馬を家の中で飼育 できるようになっている。 4.公家の社会に おいては、王朝 文化を反映した 別荘等が造営さ れ、桂離宮はそ の代表例である。 2.商家は、町家の一つで あり、今西家(橿原市今井 町)のように、表通りに面 し、片側が土間で奥に座 敷を設けたものがある。 3.寺院の塔頭等において は、茶室を設ける場合が あり、如庵は、京都の建仁 寺内に尾田有楽斎が建立 したとされる。 5.武士の住居に は、主として、書 院造りが用いら れ、二条城二の 丸御殿の白書院、 黒書院等はその 代表例である。 2 竜吟庵方丈は、東福寺の塔頭(たっちゅう)であり、現存する最古の方丈といわれてい る。 4 三仏寺投入堂は、修験の道場として山中に営まれた三仏寺の奥院であり、岩山の崖 の窪みに建てられた懸造り(かけづくり)である。 5 浄土寺浄土堂(兵庫県小野市)は、太い虹梁と束を積み重ねて屋根を支える構造の 大仏様(天竺様)の建築物である。 2 鹿苑寺金閣(京都市)は、方形造りの舎利殿で、最上層を禅宗様仏堂風、二層を和 様仏堂風、初層を住宅風とした三層の建築物である。 3 伊勢神宮内宮正殿(三重県伊勢市)は、東西に隣接する南北に細長い二つの敷地の うち、式年還宮によって交替で一方の敷地を用いて、造替が繰り返されてきている。 切妻造り、妻入り、丹塗りとし、正面柱間は1間のも のが多く、土台を設けている。 4 アルハンブラ宮殿(グラナダ)は、イスラム式の宮殿建築で、複数の中庭、アーケード、 塔等がある。 拝殿と本殿を相の間で連結し、拝殿と本殿は入母 屋造りのものが多く、相の間の屋根は両下りであ る。 5 サン・ピエトロ大聖堂(ヴァチカン)は、双塔形式の正面にバラ窓のある建築物である。 特 徴 神明造り 切妻造り、平入りとし、柱はすべて堀立柱を用い、2 本の棟持柱があり、平面四周に高欄付きの縁をめ ぐらせている。 2. 大社造り 切妻造り、平入りとし、前殿と後殿とを連結し、両殿 の間に生じた屋根の谷に陸樋を設けている。 3. 住吉造り 切妻造り、妻入りとし、平面は前後に外陣・内陣に 分かれ、前後に細長い形状であり、回り縁・高欄は ない。 4. 春日造り 5. 権現造り 法隆寺東院伝法堂は、桁行が7間であるが移建前は5間であり、聖武天皇橘夫人の 邸宅の一屋を移して建立したものと考えられている。 3 1 神社の形式 新薬師寺本堂は、一重、寄棟造りであり、前面1間を吹放しとしている。 解答 (正解肢5) 解答 (正解肢5) 解答 (正解肢5) 解答 (正解肢2) 解答 (正解肢5) ○ ○ ○ ○ ○ 1 1 ○ 2 1 ○ 2 ○ 3 ○ ○ 5 2 3 4 × 東京国立近代美術館の工芸館の改修は、外観を修理復元するなどしたものであり、 免震構造は採用されていない(設問は国立西洋美術館本館の改修工事)。 ○ ○ ○ 1 2 3 4 5 ○ 3 1. 2 ○ 2 3 ○ 5 1 2 ○ 4 5 1 2 ○ 3 4 1 1 注)類似の選択肢問題は、10色(黄色、緑色、紫色、水色、オレンジ色、薄い黄色、薄い緑色、薄い紫色、薄い水色、薄いオレンジ色)にて分類している。出題問題の図は、手書きとしている。 ○ 3 ○ 4 × 新薬師寺本堂は、寄棟造りではなく、入母屋造りである。 ○ 2 ○ ○ 5 × 大社造りは、切妻造り、平入りではなく、妻入りである(設問は、八幡造りの内容であ る)。 3 4 × 設問の図は、寝殿造りの東三条殿である。二条城二の丸御殿は、武家風書院造りで ある。 1 ○ 4 ○ 5 5 × サン・ピエトロ大聖堂は、双塔形式のバラ窓がない(双塔形式のバラ窓があるのはパリ のノートルダム大聖堂である)。 2.日本建築史作品(2) 【Ⅰ計画:過去問20年の類似項目別による出題問題一覧表】 1 2 注)一部の選択肢問題に「西洋建築史作品(灰色部)」あり(3.「西洋建築史作品」の一部に「日本建築史作品」あり)。 平成21年度 問題3 平成22年度 問題2 平成23年度 問題3 平成25年度 問題3 平成26年度 問題2 建築物の保存、再生、活用等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。 日本の歴史的な建築様式とその特徴との組合せとして、最も不適当なものは、次のう ちどれか。 建築物の保存、再生、活用等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。 建築物の保存、再生、活用等の事例に関する次の記述のうち、最も不適当なものは どれか。 日本の歴史的な建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。 同潤会青山アパート(東京都渋谷区)の市街地再開発事業においては、従前の建築 物のうちの1棟を集合住宅として保存し、その他は集合住宅から商業施設に転用して いる。 建築様式 特 徴 1. 神明造り 切妻屋根の棟の上に棟と直交する円形断面の堅 魚木(かつおぎ)が並び、棟の両端に斜めに突き出 した千木(ちぎ)がある。 2. 天竺様(大仏様) 組物は、柱頭だけでなく柱間にも並び、組物間の空 きが小さいことから詰組みと呼ばれている。 3. 唐様(禅宗様) 上部が曲線をなす開口部は火灯(かとう)と呼ば れ、鎌倉時代後半に初めて用いられている。 4. 寝殿造り 寝殿の左右や後ろに造られた独立の住屋は、対屋 (たいのや)と呼ばれ、渡殿(わたどの)で連結され ている。 京都文化博物館の別館(京都市)は、平安博物館として使用されていた旧日本銀行 京都支店を、竣工時の姿に復元し、整備したものである。 1 中京郵便局(京都市)は、明示時代に建てられて煉瓦造の洋風建築であり、ファサー ドの一部を保存し、内部を一新して鉄筋コンクリート造の建築物とすることにより、現在 でも郵便局として利用されている。 1 アートプラザ(大分市)は、図書館をギャラリー等からなる芸術文化の複合施設にしたも のである。 1 日光東照宮社殿(栃木県)は、本殿と拝殿との間を石の間でつないだ権現造りの例で ある。 2 三井本館(東京都中央区)は、国の重要文化財に指定された建築物であり、重要文 化財特別型特定街区制度を適用して超高層ビルと一体的に再生され、現在でも銀行 やオフィスビルとして利用されている。 2 リンゴットエ場再開発(トリノ)は、巨大な自動車工場を、見本市会場、音楽ホール、ホテ ル、会議場等からなる複合施設にしたものである。 2 伊勢神宮正殿(三重県)、平入りで、切妻屋根に堅魚木(かつおぎ)と千木(ちぎ)をも ち、柱を全て掘立て柱とした神明造りの例である。 3 自由学園明日館(東京都豊島区)は、F.L.ライトと遠藤新とが設計した木造校舎であ り、国の重要文化財の指定を受けて、使い勝手を向上させながら耐震補強等の改修 がなされ、現在では結婚式やパーティーにも利用されている。 3 倉敷アイビースクエア(倉敷市)は、連続するのこぎり屋根をもつ平家建ての紡績工場 の棟の一部を撤去してできたオープンスペースを中心として、展示施設、ホテル等か らなる複合施設にしたものである。 3 厳島神社社殿(広島県)は、神体山とする宮島の弥山(みやま)を祀るために島の海浜 に設けられており、本殿は身舎(もや)の前後に庇を付けた両流造りの例である。 4 東京駅丸の内駅舎(東京都千代田区)は、辰野金吾が設計した赤レンガのファサード をもつ駅舎であり、総合設計制度を適用して未来用容積を別の敷地に売却して事業 費を捻出し、戦災により焼失した部分の復元を行っている。 4 旧大社駅舎(出雲市)は、創建時の赤レンガの外観を再現するとともに、地震に対する 安全性を高めるために免震工法を採用し、観光施設にしたものである。 4 出雲大社本殿(島根県)は、正面の片方の柱間を入口とした左右非対称の平入りの形 式をもつ大社造りの例である。 3 横浜赤レンガ倉庫(横浜市)は、明治時代末期から大正時代初期に建築された煉瓦 造の倉庫を改修し、文化施設、商業施設として整備したものである。 4 門司港レトロ地区(北九州市)は、門司港駅前に広がる明治・大正時代に国際貿易港 として栄えた門司港地区の歴史的建築物の修復・復元等を通して、地域の活性化を 目的としている。 解答 (正解肢1) 解答 (正解肢2) 解答 (正解肢4) 解答 (正解肢4) 解答 (正解肢4) ○ ○ ○ ○ 1 × 同潤会青山アパートの市街地再開発事業は、1棟を集合住宅として保存したもので はなく、集合住宅から商業施設への建替えである(転用ではない)。 1 ○ 2 2 ○ 3 1 × 天竺様(大仏様)は、柱頭に詰組みの組物を置かない(詰組みの組物を置くのは唐様 (禅宗様)である)。 ○ 4 ○ 2 ○ 3 × 東京駅丸の内駅舎は、総合設計制度ではなく、特例容積率適用地区を適用して未 利用容積を別の敷地に売却したものである。 茶室に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。 妙喜庵待庵(みょうきあんたいあん、大山崎町)は、16世紀に造立された、利休好みの 二畳の草庵茶室である。 2 密庵(みったん、京都市)は、17世紀に桂離宮の敷地南端に造立された、茅葺寄棟屋 根や深い土庇等の農家風の外観をもつ格式にこだわらない自由な造形の茶室であ る。 3 如庵(じょあん、犬山市)は、17世紀にもと建仁寺内に造立された、大小五つの窓や躙 口(にじりぐち)の配置が特徴的な茶室である。 4 孤蓬庵忘笙(こほうあんぼうせん、京都市)は、17世紀に小堀遠州によって造立され た、縁先にわたした中敷居の上の障子とその下の開口が特徴的な書院風茶室であ る。 解答 (正解肢2) ○ 1 2 × 密庵(みったん、京都市)は、17世紀に桂離宮の敷地南端に造立された、茅葺寄棟屋 根や深い土庇等の農家風の外観をもつ格式にこだわらない自由な造形の茶室であ る。 ○ 3 ○ 4 注)類似の選択肢問題は、10色(黄色、緑色、紫色、水色、オレンジ色、薄い黄色、薄い緑色、薄い紫色、薄い水色、薄いオレンジ色)にて分類している。出題問題の図は、手書きとしている。 ○ 2 ○ 3 平成27年度 問題2 1 ○ ○ 4 1 2 3 ○ 4 1 4 ○ 3 × 旧大社駅舎(出雲市)は、「赤レンガの外観」となっていない。 4 × 出雲大社本殿は、大社造りの例であるが、平入り形式ではなく、妻入り形式である。
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