バクスアルタ スパーク 私たちが約束する誠実さ バクスアルタのグローバル行動規範 セクションのタイトル 1 目次 CEOからのメッセージ 03 私たちの価値と行動規範 04 バクスアルタ スパーク 私たちの約束 1. 私たちのステークホルダー/患者さんの、 4. 私たちの世界/外部との積極的なつながり 15 概要 36 環境、健康、安全性(EHS) より良い人生にかける情熱 16 医療界との関係 17 腐敗行為の禁止 35 概要 37 供給業者 38 貿易コンプライアンス 18 公正な競争と独占禁止 40 ビジネスインテリジェンス 08 2. 私たちの治療法/イノベーションの探求 42 メディアおよび投資家とのコミュニケーション コンプライアンスに関する判断のフレームワーク 22 生命倫理 07 会社概要 09 効果的なコンプライアンスプログラムの要素 10 19 データのプライバシー 21 概要 25 バクスアルタの資産と財産 6. ツールとリソース 24 広告と販売促進 中核をなす期待事項 29 雇用慣習 28 概要 30 利益相反 31 従業員による贈答と接待 33 正確な業務記録 バクスアルタのグローバル行動規範: 目次 45 政府機関に対する情報提供 5. 懸念を提起し、正しい行動をとる/ヘルプライン 3. 私たちの会社/意欲あふれるチーム 13 43 行政と政治活動 23 患者さんの保護と高品質な製品づくり 一般的な期待事項 12 41 「内部情報」の適切な取り扱いと証券取引 2 47 49 7. バクスアルタにおけるコンプライアンス管理 51 あとがき 53 CEOからのメッセージ バクスアルタの皆さん バクスアルタで私たちがどんな仕事を、どのように 遂行するかは、世界中の多くの人々にとって極めて 重要な事柄だといえます。患者さんのために ―― そ れが私たちのインスピレーションの源です。患者さ んがより良い人生を過ごせるよう、私たちは絶えず 情熱を注ぎます。そして、患者さんのために有意義 な変化をもたらす仕事に就いていることを、私たち は光栄に思います。しかしこの光栄には、極めて高 い倫理観と誠実さをもって仕事をし、行動するとい う責任が伴います。そうした基準を達成することは、 私たちがサービスを提供する人々のためだけでな く、私たちのビジネスのためにもなることです。 「バクスアルタの行動規範」は私たちが守るべき基 準を明らかにすると同時に、益々複雑化するグロー バルな医療業界での日常業務の指針となるもので す。この「規範」には、私たちが全ての適用法令・政 府規定・法的要求事項を忠実に守るための実践的 なアドバイスが書かれています。またこの「規範」 は、 「バクスアルタの価値」そして「バクスアルタ スパーク 私たちの約束」の重要な要素です。私た ちの価値と行動規範は、私たちの信念、会社として の私たちの存在意義、そしてこれらの信念や意義を 私たちがどう体現していくかを表します。 「バクスア ルタ スパーク 私たちの約束」とは、患者さんや世 界中のコミュニティー、そしてお互いのためにどのよ うに貢献していくかを総括する理念なのです。 「行 動規範」、 「価値」、そして「私たちの約束」はとも バクスアルタのグローバル行動規範: CEOからのメッセージ に当社の基礎をなし、現在から将来にかけて私た ちを成功へ導く基盤となります。 人々やお互いのために貢献する、という私たちの約 束を果たすためには、バクスアルタの全従業員、供 給業者、その他のパートナーの皆さんが必ずこの「行 動規範」を読み、その指針に従うことに同意しなけ ればなりません。皆さんが正しいコンプライアンス についてさらに詳しく学んだり、問題や懸念につい て報告したりするためのツールやリソースも、当社 の全般的な「コンプライアンスプログラム」の一 環として、あるいはこの「行動規範」を補完するも のとして用意されていますので、それらの活用法を しっかりと把握し、疑問や懸念があればいつでも 提起できるようにしていただきたいと思います。 並外れた成果を目指してまい進し、互いに協力し合 い、最高度の誠実さをもって行動してこそ、私たちは 約束を果たし、患者さんが大きな夢を抱いて素晴ら しい人生を過ごせるよう貢献することができるので す。患者さんや世界中のコミュニティーのための、皆 さんの日々の努力と献身に感謝いたします。 バクスアルタ CEO Ludwig N. Hantson, Ph.D. 3 並外れた成果を目指してまい 進し、互いに協力し合い、 最高度の誠実さをもって行 動してこそ、私たちは約束を 果たし、患者さんが大きな夢 を抱いて素晴らしい人生を過 ごせるよう貢献することがで きるのです。 私たちの価値と行動規範 イノベーションの探求 私たちの価値と行動規範 は、私たちの信念、会社と しての私たちの存在意義、 そして私たちの行動を定 義します。 患者さんの、より 良い人生にかける 情熱 患者さんを全て の中心におき 行動する 価値と 行動規範 可能性を想像する バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちの価値と行動規範 4 意欲あふれるチーム 人材とチームを育成する 外部との積極的な つながり 高いパフォーマンスを 発揮する 私たちの価値と行動規範(つづき) 患者さんの、 より良い人生に かける情熱 • 患者さんは、常に私たちの活動 の中心にいます。 • 世界中の患者さんや患者さん を支える人々のニーズを理解 し、生命維持に必要な資源や 支援、革新的な治療法を提供 します。 バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちの価値と行動規範 イノベーションの 探求 • 患者さんの人生をより良いも のにすること、それが私たち の探求と革新の原動力です。 • 一丸となってサイエンスを根 付かせ、並外れた成果に向 け、努力を傾注していきます。 • リスクを恐れず賢明な判断 を下し、今日のチャレンジを 明日の革新につなげていき ます。 5 意欲あふれる チーム • 多様かつ優秀なチームで、目的 にまい進します。 • 結束、協働し、お互いに責任を 持って活動します。 • 機敏にアクションを起こし、卓 越したパフォーマンスを発揮し ます。 • 積極的に全員のユニークな貢 献を求め、自分ひとりより、み んなの方がさらに力強いと信じ ています。 外部との積極的な つながり • 医療業界の内外に積極的に目を 向け、新しいアイデアや働き方を 模索します。 • グローバル市民の一員として、変 化を受け入れ、多様性やパートナー シップを追求します。患者さん に利益をもたらし、社会に影響を もたらす企業を目指します。 私たちの価値と行動規範(つづき) 患者さんを全て の中心におき 行動する • 患者さんの声を代弁し、常に患 可能性を 想像する 人材とチームを 育成する 高いパフォーマンスを 発揮する • 大胆かつ多様なアイデアを、 • 情熱をもって人材開発に取り • 一人ひとりが高水準のパフォーマ 人々の声に心から耳を傾け、理 解することを、努力し続けま す。 • 信頼関係を築き、革新的で • 素晴らしいハイパフォーミング • 複雑なものをシンプルにし、人や 人生に有意義でポジティブな 変化をもたらします。 • しなやかな適応力と向上心 をもって活動し、ブレーク スルーとなるイノベーションの 創出を加速させます。 • 自分の本領を大切に、率直に 者さん中心に行動します。 • 患者さんや患者さんを支える • 何事も深く洞察し、患者さんの バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちの価値と行動規範 私たち自身がうみだし、周囲 からも取り込みます。 思慮あるリスクテーキングを 奨励します。 6 組み、優秀な人材やチームをひ きつけ、育てていきます。 チームをつくり、卓越した結果 をうみだします。 意見を交わし、多様性を尊重 する環境をつくります。 ンス、倫理感、誠実さ、そして責 任感を持って行動します。 チームが成功しやすくします。 • フォーカス、規律、そして患者さ んや社会、株主に新たな価値を うみだすという強い意志を持ち 続け、一人ひとりが責任を持って 業務を遂行します。 バクスアルタ スパーク 私たちの約束 患者さんのために。それが私たちのインスピレーションの源です。患者さんが、より良い人生を過ごせるよ う、私たちは絶えず情熱を注ぎます。 世界中のどこで、どのような仕事をしていようとも、私たちは、患者さんや患者さんを支える人々、そして医 療従事者に対して卓越した価値を提供するため、一丸となって全力を尽くします。私たちは患者さん一人ひ とりの人生に寄り添い、ともに歩んでいくための努力を惜しみません。何ごとも深く洞察し、画期的な治療 法や個別化したサービスを実現していきます。 無限の可能性をもつ世界に常に目を向け、想像力豊かに考え、バクスアルタの目的を実現していきます。 私たちはお互いの、そして世界中の大胆かつ多様なアイデアを積極的に受け入れます。 私たちは、機敏で自立した、活気のあるハイパフォーミングチームをつくります。極めて高い倫理観、誠実さ、 責任感を、全員が体現できる強い組織を目指します。そして、成功を讃えあう時間を大切にします。 これが、私たちバクスアルタのスパークです。これが、私たちがどのように心を傾け、知恵を絞って患者さん に貢献するか、なのです。そして、患者さんが大きな夢を抱き、素晴らしい人生を過ごせるよう、私たちにしか できない価値や変化をどのように創り出していくのか、なのです。 皆さんの人生が、バクスアルタの原動力です。 バクスアルタのグローバル行動規範: バクスアルタ スパーク 私たちの約束 7 会社概要 ヘルスケア業界のグローバル リーダーとしての当社の名声を 高めていく上では、私たちが 誠実さをもって行動し、正しい 方法で業務を遂行するというこ とが、事業のあらゆる面で極め て重要となります。 バクスアルタのグローバル行動規範: 会社概要 Baxalta Incorporated(バクスアルタ)はバイオ医 薬品分野におけるグローバルリーダーとして、ヘマ トロジー、オンコロジー、イミュノロジーにおける 稀少で慢性的な症状のための治療法の開発・製 造・商品化に取り組んでいます。バクスアルタの広 範かつ多様なパイプラインには、新しいメカニズム を持つ生物製剤や遺伝子療法などの先進テクノロ ジープラットフォームが含まれます。バクスアルタ・ グローバル・イノベーション兼R&Dセンターは米国 マサチューセッツ州ケンブリッジで運営されていま す。Baxter Internationalからの分社後、2015年に 始動したバクスアルタは、バイオ医薬品分野におい て何十年にも及ぶ実績を有します。バクスアルタの 治療法は世界100ヶ国以上で提供されており、12の 製造施設では最新鋭の遺伝子組み換え製剤や血 8 漿分画などを含む先端的生物製剤の製造も行われ ています。本社所在地は米国イリノイ州北部で、世 界中で16,000人の従業員数を擁します。 グローバルなバイオ医薬品会社としての当社の事 業は、それに携わる私たちの目的意識を高めるも のです。人々の生命に大きな影響を与えるような 製品をつくる業界に従事する私たちは、幸運に恵 まれているともいえます。そして、そのような事業 に私たちがどう取り組むかということもまた同様 に重要です。ヘルスケア業界のグローバルリー ダーとしての当社の名声を高めていく上で、私た ちが誠実さをもって行動し、正しい方法で業務を 遂行するということが、事業のあらゆる面で極め て重要となります。 コンプライアンスに関する判断のフレームワーク——3Pテスト 判断や交流のガイドとして、以下の3Pテストを利用しましょう。この3Pテストの質問事項は、Purpose(目的)、Perception(他者の目にどう映るか)、 Process(プロセス)に関するもので、結果がポジティブなものになるかどうかを予測するのに役立ちます。 1 Purpose 目的 • なぜそれをしようとしてい る のか? • それは正当か? Perception 他者の目に どう映るか • 新聞に否定的な内容が報道されたとし たら、それはどんな記事になるか? • 患者さんはどう思うか? Process プロセス • 文書や記録には透明性があるか? • 適切なバクスアルタの手順を踏んだか? • 適切なバクスアルタの専門家に相談したか? ポジティブな結果 バクスアルタのグローバル行動規範: コンプライアンスに関する判断のフレームワーク 9 ur Global Code of Conduct 効果的なコンプライアンスプログラムの要素 acinia justo sed dolor rutrum vehicula. Aliquam tristique placerat pretium. Lobortis ut, sagittis eget velit. コンプライアンス バクスアルタの グローバル 行動規範 倫理性 バクスアルタのグローバル行動規範: 効果的なコンプライアンスプログラムの要素 10 誠実さ 効果的なコンプライアンスプログラムの要素 コンプライアンス 「コンプライアンス」という概念は「法的制裁を避 ける行動」に根差していますが、それだけではあり ません。コンプライアンスには、定められたポリ シーや規則・法令を順守することに加えて、医薬品 業界やその従事者に期待される行動をとる、とい うことも包まれます。 コンプライアンスは従業員の活動の基準や期待さ れる行動を定めるものであり、その結果、問題解決 に前向きな企業文化や信頼関係が築かれ、革新性 や功績が讃えられるような環境が育まれるのです。 このような共通の原則と、組織のメンバー(お互い) の行動に対する共有のコミットメントのもとに団結 した私たちは、コンプライアンスによってさらに高 いレベルへとまい進することができます。 バクスアルタのグローバル行動規範: 効果的なコンプライアンスプログラムの要素 倫理性 「倫理」とは個人の行動の指針となるモラルと価 値観のことですが、個人の行動を決定するこの原 則はビジネスにも当てはまります。 倫理は「自主規制」の最も重要な要素であり、私た ちが一つひとつの決定を倫理的な面を意識して行 う—つまり、正しい行動をとり、正しい方法で業務 を遂行することを促します。 バクスアルタにおける倫理とは、組織によって具現 化される一連の理想に皆で取り組むことであり、 全員が等しく責任を負うことを意味します。 誠実さ 「誠実さ」は、仕事を遂行するにあたっての私たち の姿勢や態度を表し得る言葉です。 誠実な行動の基礎となるのは、私たちの倫理観と コンプライアンスです。 誠実さを達成するために、私たちは意思決定プロ セスと、究極的には私たちがとる行動においてモ ラルを守り、コンプライアンスに取り組む必要があ ります。 当社事業の原動力でもある誠実さは、約束を果た すことに向け私たちの言葉と行動を一致させる基 軸だともいえます。 一人ひとりが倫理的な行動をとれば、さらに素晴ら しい信頼関係と目的意識をうみだし、世界有数の 企業としてのバクスアルタの名声を支え、将来に向 けてそれを一層高めていくことができます。 11 一般的な期待事項 バクスアルタの評判は、私たち一人ひとりの業務上の行動に よって築かれます。当社のステークホルダー(利害関係者)と のすべての交流は、私たちが倫理的かつ合法的に業務を遂行 し、正しい方法で成果を挙げていることを示す良い機会とな ります。品質と誠実さにおける当社の評判、そして私たちの行 動がうみだすポジティブなイメージは、患者さんや顧客やコ ミュニティーとの信頼関係を築くのに役立ちます。 バクスアルタの従業員・管理職者・役員の一人ひとりは、当 社の顧客、供給業者、競合各社、そしてお互いを公正に扱わ なければなりません。私たちは、情報の改ざん、隠蔽、濫用、 重要な事実の不実表示、その他の公正を欠く行為を伴うビジ ネス慣行を容認しません。 私たちは、正しい方法で成果を挙げるための、当社独自の行 動基準を確立します。私たちの基準や慣行は競合他社のとる 行動に基づくものではなく、他社の行動によって影響を受け るものでもありません。私たちは、財務目標を達成するため に当社の基準を低下させることもありません。 私たち一人ひとりは、当社の業務を律する最新の(また、時と ともに変化し得る)法律・規則・規制・基準・ポリシーおよび 手順を理解し順守することに対して責任を負います。関係する 法律・規則・規制・基準・ポリシー・手順への準拠を怠ったバ クスアルタの従業員は、最悪の場合、解雇を含む懲戒処分の 対象となります。 バクスアルタでは、 「正しい方法で業務を遂行する」のは全 員の仕事なのです。 バクスアルタのグローバル行動規範: 一般的な期待事項 12 従業員の責任 • バクスアルタでの仕事に関係する「行動規範」の全ての基準を理解し、順守する • バクスアルタのポリシーや法規定に従い、正しい方法で業務を遂行する • 「行動規範」、ポリシー、手順を積極的にサポートすることにより、倫理的な行動 を支持し、バクスアルタの評判を守る • 質問や疑問がある場合は、用意された各種のリソースを利用する • 懸念やコンプライアンス違反の疑いについては、Ethics & Compliance Helpline または用意されたリソースを通じて報告する • 不正行為やバクスアルタの行動規範・手順・ポリシー違反の疑いに関わる調査に は、全面的かつ誠実に協力する 管理者の責任(上記に加えて) • 自分が接する相手に対し、コンプライアンスや「正しい方法で業務を遂行する」 ことに責任を持つよう喚起する • 従業員が躊躇したり報復を恐れたりすることなくコンプライアンスに関する質問 や懸念を提起できるよう、対話、議論、サポートを奨励するオープンな環境をつ くる • 各自の業務活動に特有のコンプライアンスリスクについてよく理解し、事前に対 処する • 自分自身とチームのコンプライアンス目標を立てる 中核をなす期待事項 誠実さとコンプライアンス バクスアルタの従業員は、当社のポリシーや法規定に従って業務を遂行し、正しい方法で成果を挙げなければなりません。バクスアルタ では、コンプライアンスは全員の責任です。 オープンなコミュニケーション バクスアルタの従業員は、当社のポリシーや法規定の順守に関する問題について、率直かつ徹底した討論を奨励しなければなりません。 疑問の提起 バクスアルタの従業員は、当社のポリシーや法規定の順守についての疑問を提起し、それを解決しなければなりません。 違反の報告 バクスアルタの従業員は、当社のポリシーや法規定の違反と見受けられる事態に気付いた場合、速やかにそれを報告しなければなりま せん。この報告は、Ethics & Compliance Helpline、Ethics & Complianceチーム、管理部門、法務部門、財務部門、人事部門のいずれ かを通じて行うことができます。 協力 バクスアルタの従業員は、監査、コンプライアンス評価、社内調査に対し、透明性をもって全面的に協力しなければなりません。 報復の禁止 バクスアルタの従業員は、当社のポリシーや法規定の順守について誠実な疑問や懸念を提起した個人に対し、処罰や報復を行っては なりません。 バクスアルタのグローバル行動規範: 中核をなす期待事項 13 1.私たちのステーク ホルダー 患者さんの、より良い人生にかける情熱 セクション 1: 概要 私たちバクスアルタは、人々がより良い人生を過 ごせるよう、日々情熱を注いでいます。ステークホ ルダーのために、私たちがどのように努力して貢 献するかは、私たちの活動そのものと同じぐらい 重要です。日々、正しい方法で業務を遂行するこ とによって、私たちは卓越した結果をうみだし、 社会にポジティブな影響をもたらします。 バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちのステークホルダー 15 医療界との関係 バクスアルタと医療界(医療従事者、医療組織、患者、患者団体、公務員、支払者など)との関係は世界各国で厳しく規制されており、 そうした規制は厳格に施行されています。 金銭の支払いや価値のある物品(贈り物、食事、接待、謝礼金、バクスアルタが出資する旅行、助成金、その他)の提供を律する規則 は複雑であり、国よって異なる場合もあります。これらの規則への順守を怠った場合は、バクスアルタや個人に対して高額な罰金が 科されたり、時には刑罰が科されることもあります。したがって、従業員は関係する規則の全てを理解し、順守する必要があります。 バクスアルタでは、世界各国における私たちと医療界との交流を律する具体的なグローバルポリシーとプロセスが確立されています。 バクスアルタよりも厳格な要件が課される国々においては、そうした法規やポリシーに従う必要があります。医療界のメンバーに対する 支払いや便益の提供は全てバクスアルタのポリシーに準拠し、当該メンバーが居住または勤務(もしくはその両方)する国で必要とされ るあらゆる承認を得た上で行わなければなりません。 一般的に、医療界のメンバーに提供される支払いや便益は、以下の基準を満たしている必要があります。 • 全ての支払いは正確に文書化され、透明性があること • 支払いは、直接的にも間接的にも、会社に影響を与えるような販売その他の決定に結び付いたり、賄賂・報酬・誘引あるいはイン センティブとして用いられるものでは決してないこと • 支払いは、正当なサービスの対価として、またはバクスアルタや科学界全般にとって価値のある正当な研究・教育の支援としてなさ れるものであること • バクスアルタは、サービスに対して公正な市場価値以上の価額を支払ったり、臨床または医学に関する教育および研究に必要とさ れる以上の価額を支払ったりしないこと 政府との契約 多くの国や地域において、政府機関に対する販売に携わるバクスアルタの従業員は、政府への販売に関する特別な法律や規則を確実 に順守する責任を負います。政府に対する販売や契約には、必ず法務部を関与させます。 バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちのステークホルダー 16 腐敗行為の禁止 公務員に対する不適切な支払いは、バクスアルタが事業を行うすべての国の法規定により禁止されています。多くの国や地域では、公 共部門で勤務する医師や病院管理者などの医療従事者も公務員と見なされます。 バクスアルタの従業員は、直接的にも間接的にも、公務員に対し、以下のような目的のために「価値のあるもの」を提供してはなりません。 • ビジネスを獲得または保持するため、または公務員・政党・行政官候補・公的国際団体の行為または意思決定に不適切な影響を与 えるため • 不適切な優位を得るため • 個人・顧客・企業・会社代表者の行動に不法に影響を与えるため 正確な帳簿と記録 バクスアルタの全ての役員・従業員・委託業者・代理人は、バクスアルタの社内会計管理手順に従い、実際の取引および支払いを示す 記録の正確性と透明性を保つことが求められます。 第三者との契約 バクスアルタはしばしば、第三者(代理人、代表者、独立請負業者、コンサルタント、代理店、供給業者など)とのパートナーシップによ り患者さんへの義務を果たすことがあります。バクスアルタとステークホルダーの信頼関係を保護するため、第三者との関係を選択し 監視する従業員は、以下を実行することが求められます。 • • • • 第三者であるパートナーについて十分なデューディリジェンスを実施し、定評があり有資格であることを確認する 第三者との関係を文書化し、全ての取引に透明性があることを確認する バクスアルタが製品またはサービスの対価として支払う額が、公正な市場価値を上回っていないことを確認する バクスアルタの従業員による直接従事が禁止されているような活動に、第三者がバクスアルタの代表として従事していないことを 確認する • 第三者との契約においては、バクスアルタのポリシーに準拠する バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちのステークホルダー 17 公正な競争と独占禁止 他社とのコミュニケーション 以下の情報を他社と共有してはなりません。 バクスアルタは、自由で公正 な競争を信条としています。 私たちは、品質、有効性、価 格に基づいて当社の製品を 販売します。 • • • • 価格、販売/マーケティングのコスト、R&D、供給に関する情報 顧客、供給業者、ベンダーとの契約の条件 顧客や政府機関に対する入札、見積り、価格提示、提案依頼書への回答や申し出 顧客/供給業者/ベンダーとの取引をバクスアルタが拒否する(あるいは拒否するつもり)かどうか 顧客または販売店とのコミュニケーション 以下に関して、顧客または販売店に連絡してはなりません。 • 顧客/販売店の競合相手との取引をバクスアルタが拒否するかどうか • 顧客の競合相手に対してバクスアルタが請求する具体的な価額 違法となり得る販売方法 • 抱き合わせ販売:一つの製品の購入条件として別の製品も併せて購入するよう顧客に要求する、あるい はいくつかの製品の一括購入(または購入の約束)を条件に製品価格を割り引くこと • 最低再販売価格:顧客/販売店が購入するバクスアルタ製品の最低再販売価格に関し、顧客/販売店と 合意すること • 独占的契約:顧客/販売店との間で、独占的な取引または販売契約を結ぶこと 質問や疑問点については法務部に問い合わせてください。 バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちのステークホルダー 18 データのプライバシー バクスアルタは、当社の顧客、患者さん、従業員に関する情報の機密性を尊重します。 データのプライバシーに関連してバクスアルタが保持し得る情報には、以下のようなものがあります。 • • • • • • 社会保障番号または国民ID番号 マーケティング情報 患者情報 臨床試験情報 社員情報 有害事象情報 ヒント 顧客、患者さん、従業員に関する情報を入手 あるいは開示する前に、以下について考えま しょう。 顧客、患者さん、従業員に関する情報を保護するために、バクスアルタの従業員は以下を行わなけれ ばなりません。 • • • • • 職場で取り扱う個人情報に注意を払う 情報の使用に関する法律上および契約上の制約を理解する 情報の収集、使用、開示は、データのプライバシーに関係するあらゆる法律および規制に従って行う 業務の遂行に必要、かつ、法務部の承認を得た上でのみ、情報を他の従業員と共有する 情報を適切に保管または転送する(暗号化、パスワードによる保護、鍵を掛けた安全な場所に保 管など) • 情報の不適切な使用、開示、紛失が発生した場合は、速やかに上司、IT、Ethics & Compliance Helplineのいずれかに報告する 私が使用または開示しようとしている情報 は、顧客/患者さん/従業員に関する情報と 見なされるか? その場合、この情報の使用や開示は、バク スアルタの社内ポリシー、社外の法規、あ るいは業務上の契約によって制限されてい るか? この情報を要求している個人または組織 は、バクスアルタのための業務を遂行する 上でそれを入手する必要があるか? この情報は、紛失、盗難、あるいは不正使 用などの被害に遭っているか? バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちのステークホルダー 19 2.私たちの治療法 イノベーションの探求 セクション 2: 概要 私たちバクスアルタは、仕事の綿密さと製品の 品質において妥協のない高い基準を満たしな がら、革新的な治療法の開発に取り組んでい ます。バクスアルタの「命を救う」治療薬の品 質に期待し、それが手に入ることを望んでいる のは、現実に存在する人々です。私たちはこの 事実を真摯に受け止め、何事においても、高い 品質基準を達成することへの責任とコミットメ ントを見失いません。 バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちの治療法 21 生命倫理 バクスアルタは、製品や治療を 商品化する前に、患者さんと 社会にもたらすリスクと恩恵を 慎重に考慮しなければならな いことを認識しています。 バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちの治療法 バクスアルタによって、またはバクスアルタの指導によって、またはバクスアルタのサポートを 受けて行われる研究は、以下の条件を満たしていなければなりません。 • 関係する法律、規則、一般に認められた倫理および医療基準を順守する • 臨床試験に参加する人の生命、健康、プライバシー、尊厳を守る • 研究における動物の使用を極力減らし、他に有効な科学的代替手段がない場合は、研究 用動物の良心的な使用と最高水準のケアをサポートする • 環境を保護し、グローバルな生物学的多様性と持続性を保つ 生命倫理に対する私たちのコミットメントは、バクスアルタの指導の下で外部機関(開発業 務受託機関、コンサルタント、第三者であるベンダー)が行う研究や作業にも適用されます。 22 患者さんの保護と高品質な製品づくり バクスアルタの名声は、 安全で有効な生命維持製品を患者さんに届けることは、当社の事業の最も重要な側面です。 患者さんと世界中のヘルスケア バクスアルタの名声は、一貫して高品質な製品を市場に提供するという、私たちの能力の上 に築かれています。顧客の信頼を守るため、バクスアルタの従業員一人ひとりが、品質に対 コミュニティーに一貫して高品質な する妥協のない献身を示すことが求められます。 製品を提供するという、私たち バクスアルタの従業員は以下を実行しなければなりません。 の能力の上に築かれています。 •Baxalta Corporate Quality Systemに従って質の高いサービスを提供する • 製品品質および品質保証システムの担い手として行動する • 規制当局に対する約束を果たす • 品質に関する懸念が生じた場合は、速やかに上司や適切な品質担当者に問題を提起する • 製品に関するあらゆるソースからの苦情は全て、1営業日以内にProduct Surveillanceに 報告する • あらゆるソースからの有害事象は全て、1営業日以内にDrug Safetyに報告する • 部門のSOPを完全に理解し、その訓練を受け、順守する バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちの治療法 23 ヒント 製品品質および医薬品安全性に関しては、 以下のリソースを利用することができます。 Global Drug Safety 電話番号 1-800-999-1785 ファクス:1-800-874-7528 メールアドレス:[email protected] 広告と販売促進 バクスアルタの顧客が当社を信頼できるのは、私たちが製品およびサービスについての誠実かつ正確な記述に尽力し ているからです。 広告と競合各社 バクスアルタの従業員は、競合相手の製品やサービスを不当に批判してはなりません。安全性や有効性に関する製品の 比較は、当該製品についての主張を裏付ける適正な臨床データなしに行ってはなりません。また、そうした比較を初め て使用する場合は、事前に当社の所定プロセスを経て承認を得なければなりません。国によっては競合相手やその製 品/サービスついてコメントすることが禁止されています。そのため、そうした場合は特に注意を払い、コンプライアンス を徹底する必要があります。 販売促進 バクスアルタの全ての販促資料および活動(製品やサービスに関する広告、パンフレット、発表など)は、承認済み製 品ラベル(適応症)との一致、初回使用前の承認取得、リスクと恩恵に関するバランスのとれた情報提供、という条件 を満たさなければなりません。販促資料は適正な科学的根拠による裏付けを必要とし、虚偽または誤解を招く恐れ のある情報が記載されていてはなりません。 オフラベル(承認済み適応症外)販売促進の禁止 バクスアルタの従業員は、承認前、または適切な規制当局による承認済み適応症外の製品の使用について、不法な販 促活動を行ってはなりません。私たちは、承認済みの処方情報に基づくオンラベルの販売促進のみを行います。 バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちの治療法 24 バクスアルタの資産と財産 知的財産と秘密情報 バクスアルタの従業員は、 バクスアルタの物的・知的 財産および金融資産を維 持、保存、保護しなければ なりません。 バクスアルタの知的財産と機密情報は貴重な資産であり、従業員はそうした資産の価値を最大限に生かす ため、あるいはそれらの機密性を維持するために、全ての適切な手順を踏まなければなりません。 たとえば、バクスアルタが特許出願中または出願予定のイノベーションの機密性、商標やサービスマークの 使用に関する会社の計画、著作権で保護されたマテリアルに関する戦略といったものについて、従業員は 機密性を維持しければなりません。バクスアルタの権利を守るためには、企業秘密を厳密かつ徹底的に保 護しなければなりません。 機密情報を、法務部承認済みの秘密保持契約なしにバクスアルタ社外で共有してはなりません。守秘義務 はバクスアルタ退社後も継続されます。 バクスアルタの財務情報は機密情報であり、承認を得ずに社外で共有してはなりません。 バクスアルタの機密情報が承認を得ずに開示された場合は、不注意によるものか否かにかかわらず、速や かに法務部に報告しなければなりません。 製品 製品の保護、保管、輸送は、所属部署の規定に従って行わなければなりません。 バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちの治療法 25 バクスアルタの資産と財産(つづき) 物的財産と在庫 バクスアルタの従業員は、 バクスアルタの物的・知的 財産および金融資産を維 持、保存、保護しなければ なりません。 設備および機器は良好な状態に保ち、盗難や不正使用に対しては適正な保護対策を講じなければなりませ ん。バクスアルタの財産は、上級管理職者により承認された場合を除き、当社の事業目的以外に使用するべ きではありません。 モバイル機器、電子メディア、インターネット、電子メールの使用 モバイル機器、電子メディア、インターネット、電子メールなど、バクスアルタはグローバルビジネスに欠かせ ないツールを多数有しており、従業員はそうしたツールを保護するための対策を講じる必要があります。 業務上の機密情報およびモバイル機器(ノートパソコン、外付けドライブ、ディスクなど)については、以下の ような特別な保護対策が必要です。 • • • • • • バクスアルタのポリシーで義務付けられている場合は、暗号化やパスワードによりデータを保護する 移動中はモバイル機器を手元から離さないか、ロックしておく バクスアルタの機密情報および電子メディアを保護する 現地のデータ保護法を順守する 上記のツールは主に業務目的で使用するものとし、個人的な使用は偶発的なものに限定する 上記のツールはバクスアルタの電子メディアの使用(Electronic Media Use)に関するポリシーに従って 使用する バクスアルタは、関係する法律に従い、電子通信を監視する場合があります。 バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちの治療法 26 3.私たちの会社 意欲あふれるチーム セクション 3: 概要 私たちバクスアルタは、極めて高い品質、誠実さ、 責任感を、全員が体現できる強い組織を目指し ます。私たちが全力を尽くして卓越したレベルを 達成するとき、私たちは良い評判を確立し、患 者さん、顧客、 そしてグローバルなコミュニティー の信頼を獲得することができます。多様性は私 たちの底力となり、外部との積極的なつながり は私たちの成功を推進します。 バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちの会社 28 雇用慣習 バクスアルタの最大の強みの一つは、私たちの多様かつ優秀なチームです。私たちは結束、協働し、お互いに責任を持って活動すると同 時に、常に相手に対する尊厳と敬意を重んじます。 多様性を大切にし、差別を否定する バクスアルタは、性別、年齢、人種、出身国、性的指向、性別意識や表現、従軍経験者または身体障害者など法律で保護された立場のい かんにかかわらず、優秀で意欲的な従業員を求め、そうした従業員を保持することに努めます。バクスアルタでは、いかなる種類の差別も 一切容認されません。 ハラスメント バクスアルタは、全ての従業員に安全な職場を提供します。言葉による暴力、身体的嫌がらせ、威嚇や脅迫は容認されません。 薬物とアルコール バクスアルタの従業員は、バクスアルタの敷地や建物内で違法薬物を所有、使用、販売したり、飲酒または違法薬物の影響下で仕事をし たりしてはなりません。バクスアルタは、薬物のない職場を保証するため、薬物検査を受けるよう従業員に要求することができます。 従業員の最低年齢 ほとんどの場合、一般正社員の最低年齢は18歳以上とします。バクスアルタは、強制または年季契約による児童労働を利用した製品の 製造や販売を行いません。 上記の基準の違反については、当該従業員の上司、人事部、Ethics & Compliance、その他の管理職者に直ちに報告する必要があります。 バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちの会社 29 利益相反 従業員は、バクスアルタのために、客観的かつ効果 的に仕事をしなければなりません。つまり、従業員 の私的な利害関係がバクスアルタの利害関係の妨 げとなったり、あるいはそう見受けられるようなこと があってはならないということです。 利益相反には、以下のようなさまざまなケースが あります。 • 経済的利益相反 — 従業員またはその親族が、 バクスアルタの競合相手/供給業者/代理店/ベ ンダーにおいて経済的利害関係を有する、勤 務している、あるいは取締役に就任している、 といった場合に生じ得ます。 従業員またはその親族が、直接的もしくは間 接的に、バクスアルタの競合相手または提携 会社、あるいはバクスアルタとの提携を希望し ている会社に「重大な経済的投資」をしてい る場合は、潜在的な経済的利益相反が存在す るかもしれません。 「重大な経済的投資」は、 以下のいずれか、もしくは両方に該当する場合 に存在します。 –従業員またはその親族が当該会社の発行済 み資本の1%以上を所有する場合 –投資額が、従業員またはその親族の総資産 の5%を超える場合 • 縁故関係による利益相反 — 従業員の家族、ド メスティックパートナー、その他の近しい関係 にある者が当該従業員の部署あるいは管理部 バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちの会社 門に勤務している場合に生じ得ます。そうした 縁故関係がある場合は上司に知らせ、利益相 反が存在するかどうかの判断を仰ぎ、利益相 反が存在する場合は対応策を決定します。 • 時間的利益相反 — 従業員が、バクスアルタで の職務とかち合うような副職や自営のサイドビ ジネスに従事している場合に生じ得ます。 • 事業機会の利益相反 — 従業員が、バクスアル タを通じて入手した情報に基づく個人的利益獲 得の機会を利用する場合に生じる可能性があり ます。従業員は、バクスアルタの財産や情報、あ るいはバクスアルタでの地位を通じて見出した り進展させたりした機会によって、個人的利益 を獲得してはなりません。従業員はバクスアル タと競合してはならず、通常、機会が生じた場 合はバクスアルタにとっての利益を推進するた めに行動する義務を負います。 上記のいずれかの状況が生じた場合や利益相反 の存在が疑われる場合、バクスアルタの従業員は 外見上または実際の利益相反について、上司また はEthics & Complianceチームにその情報を開示 しなければなりません。バクスアルタの管理部門 またはEthics & Complianceが外見上もしくは実 際の利益相反を承認する場合、そうした承認の決 定はバクスアルタのポリシーに従って文書化され なければなりません。 30 ヒント 自分自身または近親者が、バクスアルタと 過去に取引をした(または取引を希望して いる)供給業者/コンサルタント/代理店/そ の他の第三者の経済的利害関係者である、 いずれかに勤務している、あるいはそれら の会社を所有/経営しているか? 上記以外で自分の近しい関係にある者が、 バクスアルタと過去に取引をした(または 取引を希望している)供給業者/コンサルタ ント/代理店/その他の第三者の経済的利害 関係者である、いずれかに勤務している、 あるいはそれらの会社を所有/経営している か? 自分自身または近親者が、バクスアルタの 競合相手の重大な経済的利害関係者であ る、あるいは競合相手に勤務しているか? 上記の質問のいずれかに「はい」と答えた場合 は、潜在的利益相反が存在する可能性がある ため、そのことを上司またはEthics & Complianceに相談し、査定してもらった上で 適切な文書化の手続きをとってください。 従業員による贈答と接待 多くの国や文化圏においては、 控えめな贈答品や接待など による礼節は商取引上欠かせ ない要素とされています。しか しながら、不適切な贈り物や 接待の授受は、バクスアルタ のビジネスや評判を損なった り、違法行為になることさえ あります。 バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちの会社 受け取って良いもの 贈り物や接待を受ける場合は、それらがバクスアルタのビジネスに関連するものでなければなりませ ん。一般的には、控えめな贈り物、接待、その他のビジネス上の礼節は、それらが取引関係/政治的関 係/コミュニティーとの関係を向上させるものである場合に認められています。バクスアルタの従業員 は、控えめな食事・接待や小額の贈り物を受け取ることができますが、そうした接待や贈り物の提供 が購入や契約に関する決定プロセスの間に行われないこと、かつ、当該契約を進めるかどうかの全般 的な意思決定に影響を与えるものでないことが条件となります。 状況によっては、バクスアルタの従業員が現地の習慣にならって高価な会社宛ての贈答品を受け取 ることもありますが、そうした贈答品はバクスアルタの所有物となり、適切な会計処理が行われま す。そうした贈答品の妥当性に関する疑問点については、Ethics & Complianceチームまで問い合わ せてください。 受け取ってはならないもの • • • • • 31 供給業者が主催するイベントでの高額な行楽、旅行、宿泊 スポーツ観戦や公演のチケット(チケットの贈与者が同席しない場合) 営利団体が提供する「賞品・賞金」 バクスアルタのポリシーの下、等価で返礼することができないと思われる価値の贈り物 バクスアルタとの取引がない潜在的供給業者やベンダー、または、既存/新規の契約についてバク スアルタと交渉中の供給業者やベンダーからの贈り物 従業員による贈答と接待(つづき) バクスアルタの従業員は、供給業者に贈り物を要求したり、その他の仕事関係者に慈善事業への寄付 を求めたりしてはなりません。 多くの国や文化圏においては、 贈呈してよいもの 私たちの業界では、医師、病院の職員、ビジネスパートナー、公務員に対する贈り物や価値のある物品 控えめな贈答品や接待など (食事、接待、無料の製品など)の提供は、特定のルールによって規定されています。これら全ての活動 による礼節は商取引上欠かせ については、本書「私たちのステークホルダー」のセクションの「医療従事者との関係」、「医療組織」、 「腐敗行為の禁止」で述べられた基準により規定されています。 ない要素とされています。しか その他の仕事関係者との贈り物や接待の授受に際し、バクスアルタの従業員は以下を実行しなければ しながら、不適切な贈り物や なりません。 • 現地の法律や規制を順守する。事業部門や地域によってさらに厳格なポリシーが定められている 接待の授受は、バクスアルタ 場合はそれらを順守する • 品位ある贈り物であることを確認する のビジネスや評判を損なった • 贈り物の価値が妥当かつ慣例的なものであることを確認する • 先方企業の贈答ポリシーに従う り、違法行為になることさえ • 現金、ギフト券、換金性のある物の授受は行わない • 賄賂または不正なリベートの授受と見られる状況を避ける あります。 • 後ろめたい行為は避ける(社会一般の人々に見られてもよい行動をとる) • バクスアルタを最優先した意思決定行う能力を損ねたり、そのように見られる状況を避ける 取引のための賄賂・リベート・報酬として贈り物を授受することは、決して許されません。 バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちの会社 32 正確な業務記録 バクスアルタ内外の多くのステークホルダーが、私たちの業務記録の完全性を信頼しています。不正確な記録は当社を法的なリスクに さらし、当社の競争優位を脅かします。 バクスアルタの従業員は、バクスアルタの要件に従って、情報を正確かつ完全に、判読可能な文字で記録しなければなりません。オリ ジナルのデータ(オリジナルの観察および活動の結果)は、最初に観察されたとおりに記録する必要があり、指定外の端数処理、推測、 変更は認められません。 以下の記録については、紙面または電子形式のいずれの場合でも、特別な配慮をする必要があります。 • • • • 財務記録(財務諸表、会計上の記載事項とそれらを裏付ける詳細情報など) 製造および研究に関する記録(生産データ、品質レポート、研究試験結果など) 政府機関に提出済み、または政府機関により要求された記録 その他の業務関連記録(タイムレコード、経費など) 記録管理 業務の遂行には記録の保存が欠かせませんが、業務改善のためには不要になった記録を定期的に削除することも必要です。 適切な記録管理のために、従業員は以下を実行しなければなりません。 • ビジネス、地域、部門に関係する記録管理ポリシーまたは品質システムに従い、記録を保持する • 少なくとも年に一度は各自の管理下で文書を見直し、必要な文書が存在していること、および、不要な記録が作成または保持され ていないことを確認する • 係属中または予想される訴訟、および政府による監査または調査に関わる全ての文書を保管する バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちの会社 33 4.私たちの世界 外部との積極的なつながり セクション 4: 概要 バクスアルタのチームメンバーは、世界各国の多 くのステークホルダーと共存し、協力し合い、積 極的なつながりを築きます。私たちは文化や考え 方の違いを乗り越え、グローバルコミュニティー に有意義な変化をもたらします。 バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちの世界 35 環境、健康、安全性 バクスアルタは、環境、健康、安全性(EHS)におけるグローバルリーダーとなるために、日夜努力を重ねています。当 社のEHSポリシーは以下の目的のために策定されています。 • 従業員、近隣社会、環境を保護する • 最も実績のある管理基準およびシステムを生かし、規制への準拠を含むEHS関連の問題を管理する • 資源を節約し、コスト削減に努め、当社の製品・サービス・業務に関連し得るEHSへの悪影響やリスクを最小限 に抑える • 持続可能なプラクティスおよびコミュニティーを推進する 私たちは、関係するバクスアルタおよび政府のEHS要件の全てを理解し、順守しなければなりません。私たちは、自 身および同僚の安全を確保するような方法で仕事をしなければなりません。事故または緊急事態が発生した場合や、 法規定またはポリシーへのコンプライアンス違反の疑いがある場合は、速やかに上司またはEthics & Compliance に報告し、対処してもらわなければなりません。 バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちの世界 36 供給業者 バクスアルタは、供給業者のネットワークを信頼することにより、顧客に高品質の製品とサービスを提供することがで きます。バクスアルタの全ての供給業者は、 「正しい方法で業務を遂行する」という当社のコミットメントを共有する必 要があります。 供給業者と契約または取引を行うバクスアルタの従業員は、以下を実行しなければなりません。 • 要件を明確に定義し、Global Purchasing Policy(グローバル購買ポリシー)に従って公正かつオープンな競争 • • • • • に参加させる 供給業者は定評があり有資格であることを確認する 供給業者との契約が、実質的あるいは外見上の利益相反を生じさせないことを確認する バクスアルタのSupplier Quality Standard(供給業者の品質管理基準)、Global Purchasing Policy(グローバ ル購買ポリシー)、その他の要件に従い、供給業者を評価かつ承認した上で、材料、部品、製品、サービスを購入 する バクスアルタのEthics and Compliance Standards for Suppliers(供給業者に関する倫理と順守基準)、または 供給業者の倫理および順守基準がバクスアルタで期待される基準に適う場合は、供給業者の基準を契約書に盛 り込む バクスアルタが業者をビジネスパートナーとして推薦する前に、Corporate Communications(コーポレート コ ミュニケーションズ)の許可を得る バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちの世界 37 貿易コンプライアンス バクスアルタは、関係する貿易規制(輸出入規制など)の順守に努めています。これらの法律 に違反することは、顧客に製品やサービスを提供する当社の能力を脅かすだけでなく、当社 に高額な罰金その他の罰則が科せられる結果を招くことにもなります。 貿易規制は複雑なため、従業員はバクスアルタのInternational Trade(国際貿易)ポリシー に従い、規制に関する疑問点についてはEthics & Complianceチームに問い合わせることが 奨励されます。 守るべき重要な規制の例としては以下のようなものがあります。 制裁措置 米国は、いくつかの国に対して制裁措置や貿易制限を科しています。各国に対する米国の制 裁措置とその他の制裁についての最新情報は、米国財務省 Office of Foreign Asset Control(外国資産管理庁)の制裁措置プログラムリスト (http://www.treasury.gov/resource-center/sanctions/Pages/default.aspx)を参照する か、Ethics & Complianceチームに問い合わせてください。 取引禁止の対象 貿易コンプライアンス法に違反している、またはテロリスト、テロリズム支援者、麻薬密輸業 者として指定されているなどの、特定の個人・団体・組織との取引を行うことは禁止されてい ます。 適正な関税を決定するためには、全ての輸入品が正確に分類され、正しい関税番号が割り当 てられなければなりません。 バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちの世界 38 ヒント この取引には、貿易規制または貿易禁止の 対象となっている個人や組織への製品の発 送、商取引、技術提携のいずれかが含まれ るか? 私は、ボイコット活動に参加することへの同 意、あるいはボイコット関連情報の要請が 関与するような貿易取引に気付いているか? 私は、不正確な記録(不正確な関税情報、不 正確な評価額を記載した文書など)が関与 するような貿易取引に気付いているか? 上記の質問のいずれかに「はい」と答えた場合 は、懸念事項についてInternational Trade and CustomsまたはEthics & Compliance チームに相談してください。 貿易コンプライアンス(つづき) 禁止される活動 化学兵器や生物兵器の開発、弾道ミサイルの開発、機微な原子力活動に携わる「エンドユーザー」と の取引は禁止されています。 反ボイコット法 米国の法律では、アラブ連盟によるイスラエル排斥を支援することが禁止されています。 制約の対象となる製品と技術 バクスアルタののポリシーにより、特定の製品、ソフトウェア、技術を輸出する場合は、たとえそれら が平和利用の目的で友好国の適正な顧客に出荷される場合でも、輸出承認書(EL)を取得すること が義務付けられています。外国人(米国内に居住するバクスアルタの従業員を含む)への技術データ の転送は「輸出」と見なされます。 商品の分類 適正な関税を決定するためには、全ての輸入品が正確に分類され、正しい関税番号が割り当てられ なければなりません。 評価額 関税を下げるために商業書類上で商品の価値を過小評価することは禁止されています。 バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちの世界 39 ヒント 私の工場やオフィスへの訪問者は、規制/禁 止対象の国の人、あるいは取引禁止対象者 リストに載っているかもしれないという懸 念があるか? この取引は、貨物の最終出荷先が書類に記 載された情報と異なる場合、疑惑や「危険 信号」の対象となるか?たとえば、その貨物 には使用電圧110ボルトの国用の電気機器 が含まれているにもかかわらず、書類上の 最終出荷先の使用電圧は220ボルトになっ ているか? 上記の質問のいずれかに「はい」と答えた場合 は、懸念事項についてInternational Trade and CustomsまたはEthics & Compliance チームに相談してください。 ビジネスインテリジェンス グローバルで急ピッチな今日のビジネス環境において、情報は私たちの事業活動に欠か せない要素となっています。バクスアルタは、業務遂行とビジネスの成功のために、必 要なビジネスインテリジェンスを合法的かつ倫理的な方法で入手することに努めてい ます。 バクスアルタの従業員および代理人は、以下のどの種の活動に関わることによって、 当社のビジネスインテリジェンスの追求における誠実さを損なってはなりません。 • • • • • • 詐欺または詐称 不法侵入・侵害などの侵略的手法 贈答・賄賂・強制による機密情報の入手 機密情報関連法規により保護されている情報の入手または提供要請 正当な守秘義務契約に対する違反 バクスアルタの従業員による参加が禁止されている活動に第三者を参加させること バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちの世界 40 ヒント バクスアルタの従業員は、業界の最新トレンド をつかむために見本市に出席することがよくあ ります。そうしたイベントに参加する際には、 以下のような基本ルールを心に留めておきま しょう。 バクスアルタの従業員は、自分とバクスア ルタの関係を正確に表す名札を常に着用 しなければなりません。 バクスアルタの従業員は、見本市の会場 で、いかなる類の詐称や欺瞞によっても情 報を入手してはなりません。 バクスアルタの従業員が、許可を得ずにプ ライベートまたは招待者限定のエリアに立 ち入ることは許されません。 「内部情報」の適切な取り扱いと証券取引 バクスアルタは、定期的に、会社に関する重要情報を公表します。このような情報の開示は、完全、公正、正確、適時かつ理解可能でな ければなりません。 バクスアルタが会社に関する重要情報を公表するまで、従業員にはその情報の秘密を守る義務があると同時に、従業員がその情報を 個人的な利益を得る目的で利用することは許されません。重要な未公開情報に基づいてバクスアルタの株式を売買することは、米国 法違反となります。 バクスアルタの従業員は、業務遂行の過程で、他社に関する重要な未公開情報を入手する場合もあります。従業員にはその情報の秘 密を守る義務があると同時に、従業員がその情報に基づいて他社の株式を売買することは許されません。 一部の従業員は重要な未公開情報を定期的に入手できる立場にありますが、そうした従業員には四半期ごとの売買禁止期間が適用さ れたり、法務部の事前承認を得ることが義務付けられたりする場合があります。さらに、従業員がバクスアルタの株式に関して特定の 攻撃的または投機的行動をとることは、一般的に禁止されています。上記の義務(および証券取引全般に関する詳細情報)は、Baxalta Securities Trading Policy(バクスアルタの証券取引ポリシー)に記載されています。 「重要情報」とは? 重要情報とは、証券取引において投資家が「重要」と見なす情報のことです。より厳密には、 「開示された場合、当該会社の証券価格 にある程度の影響を及ぼす可能性のある」情報、もしくは「合理的な投資家が当該証券の売買を検討する際に「重要」と見なすか、投 資家の市場行動を変化させる可能性のある」情報のことを指します。 重要となり得る情報の例としては以下のようなものがあります。 • • • • 事業、製品ライン、技術の買収または一部売却 新製品、研究、臨床試験の開始 財務実績および傾向 規制、訴訟、契約における重大な進展 バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちの世界 41 メディアおよび投資家とのコミュニケーション メディアへの対応 メディア(報道機関)に対して発言する権限は、グローバルコミュニケーション部また は各国のコミュニケーション担当者によって指名された正式なスポークスパーソンの みに与えられています。メディアからコメントを求められた場合は丁重に辞退し、質 問内容をメモした上で、 (自国またはグローバルの)コミュニケーション部にリクエス トを転送してください。 投資家への対応 投資家に対して発言する権限は、それを許可されたスポークスパーソンのみに与え られています。投資家からコメントを求められた場合は、インベスターリレーションズ (IR部)に照会してください。 パブリックスピーキング活動 会議などでの講演を依頼された場合は、事前に所属部門のバイスプレジデント/事 業部長の承認を得てください。一人の専門家として講演を行う場合でも、自分の意 見や見解は会社の評判に影響を与える可能性があるということを認識してください。 講演の内容は自分の専門分野に絞り、Corporate Communications(コーポレート コミュニケーションズ)の承認を得た場合を除いては「私の発言は個人としてのも のであって、バクスアルタを代表するものではない」ということを事前に述べてくだ さい。当社に関する承認済みコーポレートメッセージの入手についてはCorporate Communicationsに問い合わせてください。 バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちの世界 42 ヒント メディアや金融界に対して、またはメディアや 金融界関係者が出席するイベントで発言する にあたっては、事前に以下を自問しましょう。 Corporate Communications または Corporate Investor Relationsによって、 バクスアルタを代表して発言する権限が 与えられているか? 上記に「はい」と答えた場合は、さらに以下 を自問しましょう。 メディアや金融界に対する発言についての バクスアルタのポリシーを確認したか? 自分が提供しようとしている情報は既に公 知の事実となっているか?上記への回答が 定かでない場合は、上司またはCorporate Communicationsに問い合わせてくださ い。 上記のうち一つにでも「いいえ」と答えた場 合は、その情報の開示についての承認 を Corporate Communications または Corporate Investor Relationsから事前に 得る必要があります。 行政と政治活動 政治的プロセスへの参加を律する規則は国によって著しく異なり、複雑であるばかりでなく、多くの場 合は違反に対する厳しい罰則が設けられています。一般的に、そうした活動の全てはバクスアルタの Patient, Innovation and Policyチーム(PIP)とともに実施しなければなりません。 バクスアルタは、当社およ び患者さんの利益を促進 するために、日頃から世界 中で、議員に対するロビー 活動や規則制定に関する 意見提供などの適切な政 治活動に参加しています。 ロビー活動に関するグローバルルール 従業員は、勤務地がどこかにかかわらず、以下の事柄に関する政策決定に影響を及ぼすためのあらゆ る活動について、事前にPIPの担当者に相談することが求められます。 • 法律および規制の制定 • 入札、契約、助成金 • バクスアルタが利害関係を有するその他全ての事柄(情報・査察・調査・訴訟の請求を除く) 政治献金に関するグローバルルール 勤務地がどこかにかかわらず、従業員が公務員の指示の下、バクスアルタを代表して政治運動・政党・ 政治イベント・政治団体等に献金を行う場合は、事前に所属部門のリーダー、PIPチーム、および法務 部の担当者と相談・連携することが求められます。 公務員への贈り物に関するグローバルルール 公務員への贈り物に関するバクスアルタのポリシーは、勤務地の如何にかかわらず制限的なものとなっ ています。 従業員は、バクスアルタの「医療界との交流に関するポリシー」および「腐敗行為防止に関する ポリシー」を参照し、順守することが求められます。 バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちの世界 43 行政と政治活動(つづき) 米国における政治活動に関するその他のルール • 連邦および州政府に対するロビー活動:全てのロビー活動はPIPチームと連携して行わなければな りません。 バクスアルタは、当社およ び患者さんの利益を促進 するために、日頃から世界 中で、議員に対するロビー 活動や規則制定に関する 意見提供などの適切な政 治活動に参加しています。 バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちの世界 • 会社としての政治献金(連邦):一般的に、バクスアルタは連邦公務員候補者やその政治運動に対 して金銭または現物による寄付を行うことはできませんが、BaxaltaPACを通す場合は例外となり ます。 • 会社としての政治献金(州):米国の20を超える州では、バクスアルタが政党や候補者に対して会 社としての寄付・献金を行うことが禁止されています。州または地方公務員候補者への寄付・献金 については、事前にPIPチームの承認を得る必要があります。 • 旅行・贈り物・食事バクスアルタが政治家やそのスタッフ、あるいは政治家候補に対して贈り物や 旅費を提供できる範囲は極めて限定されており、そうした行為については事前にPIPチームの承認 を得る必要があります。 個人的な政治活動 バクスアルタの従業員が個人的な政治活動に参加することは奨励されますが、その場合は以下を条件 とします。 • 活動は純粋に個人的なものであり、バクスアルタを代表するものではないこと • ディレクター以上の役職者が州の政治運動に寄付・献金を行う場合は、最新の州法に準拠してい ることを確認するために、事前にPIPチームの承認を得ること • バクスアルタの施設や設備を利用しないこと • 活動が職務と相反するものではないこと 44 政府機関に対する情報提供 バクスアルタの事業は厳しい 規制の対象となっており、政 府が当社に情報の提供を求め ることは頻繁にあり得ます。要 請が合法的なものである場合、 私たちは適切な手段を通じて 情報提供に協力します。 バクスアルタのグローバル行動規範: 私たちの世界 • 政府機関による定期的な情報提供要請については、各事業部または部門担当 の弁護士に報告しなければなりません。ただし、法務部が、別の事業部または 部門がその種の事柄を処理することに同意している場合は例外とします。 • 全ての召喚状、裁判所命令、宣誓証言・供述書・面接・文書の提出の要請に ついては、各事業部または部門担当の弁護士に報告し、弁護士はそのことを 訴訟担当の主任弁護士に報告しなければなりません。 • バクスアルタの施設に対する抜き打ちの査察や捜査令状発行の要請について は、直ちに各事業部担当の弁護士に対応を求め、弁護士はそのことを訴訟担 当の主任弁護士に報告しなければなりません。現地法によって義務付けられ ている場合は、施設への立ち入りを許可しなければなりません。 • 米国議会による情報提供要請については、Office of the General Counselに 報告した上で適切な行動をとらなければなりません。 45 5. 懸念を提起し、正しい 行動をとる/ヘルプライン セクション 5: 懸念を提起し、正しい行動をとる/ヘルプライン バクスアルタは規制の厳しい複雑な環境に置かれているため、適切な意思決定を行うことが難し い場合もあるでしょう。また、特定の問題を解決するにあたっては助言や支援が必要となるかもし れません。そのような場合には、倫理とコンプライアンスの基準に関する情報や指示を積極的に 求めましょう。 バクスアルタは、基準に違反する恐れのある不適切な意思決定や行動を避けるため、疑問や懸念 についての率直な話し合いを奨励しています。バクスアルタの従業員には、財務・会計処理・監 査・汚職・詐欺に関する当社ポリシーの違反と見受けられる事態に気付いた場合や、当社の利益、 従業員または資産の道徳的・物理的完全性が危険にさらされるような深刻な懸念が持ち上がっ た場合に、そのことを提起する義務があります。 懸念に対処するにあたっては、 まず現地の管理部門または Ethics & Complianceチーム に支援を求めましょう。 懸念に対処するにあたっては、まず現地の管理部門またはEthics & Complianceチームに支援を 求めましょう。 バクスアルタでは報復の禁止を励行しており、倫理やコンプライアンスに関する懸念を誠実に提 起する従業員や関係者の安全は守られています。バクスアルタの上級管理職は報復の禁止ポリシー を積極的にサポートしています。 Ethics & Complianceヘルプライン Ethics & Complianceヘルプラインの担当者は年中無休で待機しており、ほとんどの言語に対応 しています。報告はオンラインで提出、またはウェブサイトに掲載の各国のフリーダイヤルまで電 話連絡することができます。 Ethics & Complianceヘルプラインを利用する場合、個人の身元は秘匿され、報告や調査に対処 するために知る必要のある担当者のみに知らされます。報告者の個人情報は、バクスアルタの Data Privacy Policy(データのプライバシーに関するポリシー)およびデータのプライバシーに関 する法律に従い保管され、使用されます。報告は匿名で行うことができます。 これらのリソースを利用して意思決定を行うことは、従業員のパフォーマンスと誠実さが尊重され る、責任ある一流企業としてのバクスアルタのの名声を保つ上で役立ちます。 バクスアルタのグローバル行動規範: 懸念を提起し、正しい行動をとる/ヘルプライン 47 ヒント Ethics & Compliance Helplineへの連絡に は以下をご利用ください: • 報告をオンラインで提出する場合は、 www.baxalta.com/compliance をご覧ください • 米国内からの電話:1-844-294-5419 • 米国外からの電話: www.baxalta.com/compliance に掲載の各国のフリーダイヤルをご覧く ださい 6.ツールとリソース セクション 6: ツールとリソース 当社の全般的な「コンプライアンスプログラム」の一環として、あるいは この「行動規範」を補完するものとして、皆さんが正しいコンプライアン スについてさらに詳しく学んだり、問題や懸念について報告したりするた めのツールやリソースが用意されています。 重要な連絡先 コンプライアンスに関する報告や懸念については以下に連絡してください。 • 上司、マネージャー、事業部長 • 各部門(法務、人事、品質)の専門家 • Ethics & Complianceチーム • Ethics & Complianceのイントラネット・サイト •CRO連絡先:[email protected] •Ethics & Complianceヘルプライン:www.baxalta.com/compliance バクスアルタのグローバル行動規範: ツールとリソース 49 7.バクスアルタにおける コンプライアンス管理 セクション 7: バクスアルタにおけるコンプライアンス管理 バクスアルタの取締役会、品質およびコンプライアンス委員会、企業責任室(CRO) CROは、バクスアルタの倫 理およびコンプライアンス 基準についてコミュニケー ションをとり、従業員の指 導とトレーニングを行う責 任を負います。 バクスアルタのグローバル行動規範: バクスアルタにおけるコンプライアンス管理 バクスアルタの取締役会は、倫理的な環境をサポートし、正しい方法による成果の達成において私たちを 支援するような、強い組織基盤を持つことの重要性を認識しています。 取締役会の品質およびコンプライアンス委員会(Quality and Compliance Committee)は、バクスア ルタが誠実さをもって業務を遂行し、効果的なコンプライアンスプログラムを有し、グローバルコミュニ ティーの一員としての社会的責任を担いながら企業活動を行うことを徹底する、という任務を負います。 CROは、バクスアルタの倫理およびコンプライアンス基準についてコミュニケーションをとり、従業員 の指導とトレーニングを行い、従業員が懸念について報告をするための複数の手段を維持し、コンプラ イアンスの実施状況を監視する責任を負います。CROは、コンプライアンス関連の問題については品質 およびコンプライアンス委員会に報告し、財務関連の問題については取締役会の監査委員会(Audit Committee)に報告します。 バクスアルタの役員や取締役に対する当社「行動規範」の免除はどのようなものであっても、品質および コンプライアンス委員会によってのみ行うことができ、取締役会において全員一致の承認を得ることを条 件とします。免除については、関係する法律や証券取引法の定めるところにより、株主に対して速やかに開 示する必要があります。 51 セクション 7: バクスアルタにおけるコンプライアンス管理(つづき) 各国/クラスターのコンプライアンス委員会 CROは、バクスアルタの倫 理およびコンプライアンス 基準についてコミュニケー ションをとり、従業員の指 導とトレーニングを行う責 任を負います。 バクスアルタのコンプライアンス委員会は世界中に設けられています。これらの委員会は事業部門によっ て統率されており、以下のような責任を負います。 • • • • コンプライアンスプログラムを運用する コンプライアンスに対する当事者意識と責任感を強化する 事業戦略や業務の中に倫理とコンプライアンスを取り入れる 競争優位としてのコンプライアンスを推進する バクスアルタのEthics & Complianceチーム Ethics & Complianceチームは、組織全体にわたるコンプライアンスの実行に取り組んでいます。Ethics & Complianceチームは各事業部や地域をサポートする担当者を擁しており、コンプライアンスポリシーの 策定、トレーニング、コンプライアンス実施状況の評価、監視、カウンセリング、および調査を担当してい ます。Ethics & Complianceチームは、質問に答え、問題や懸念について話し合い、当社ポリシーの要件に 沿った業務遂行を支援するために、年中無休体制で対応しています。 バクスアルタのグローバル行動規範: バクスアルタにおけるコンプライアンス管理 52 あとがき 本書に記載された基準とそれらを支えるポリシーは適宜変更される場合が あり、皆さんが遭遇する全ての状況に対応するものではありません。バクスア ルタの従業員は、当社の業務を律する最新の法律・規制・基準・ポリシーお よび手順を理解し順守することに対して責任を負います。質問や疑問点があ る場合は、本書に記載の各リソースに問い合わせてください。 本書の最新版はバクスアルタのイントラネット・サイト上のEthics & Compliance ホームページに掲載されています。 本書はバクスアルタとその従業員間の雇用契約ではありません。 バクスアルタのグローバル行動規範: あとがき 53
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