第1655回例会 - 別府東ロータリークラブ

第1655回例会
V
O
L
.
3
5
-№ 1
4
2
0
1
3
年 1
0
月 1
0
日
-職業奉仕・米山月間-
■ 点 鐘 1
2
時3
0
分
■ ロータリーソング 君が代・我等の生業
■ 唱 和
四つのテスト
言行はこれに照らしてから
1.真実か どうか
2.みんなに公平か
3.好意と友情を深めるか
4.みんなのためになるかどうか
3124.3125ාഽˮ˥ٛಿ
υ ϋ ˠȆΨ Ȝ Π ϋ
୤ ५ ໌ ‫ޟ‬
઀ ५ ࢫ ೄ
໹ ࿤ ‫ ם‬ዎ
లijĸijı౷ߊ΄Ψ΢Ȝ
లijĸijı౷ߊ΄Ψ΢Ȝ΀τ·Π
ఱ໦లˏΈσȜί΄Ψ΢Ȝ༞ऎ
లijĸijı౷ߊġఱ໦లˏΈσȜί
༆ຸ൐υȜΗςȜ·ρή
႕ġٛġ඾ġȇġྀ ȁ ਩ ȁ ࿐ ȁ ဟ ȁ ඾ ȁ IJijশĴı໦
႕ġٛġાġȇġ༆ġຸġঌġ۷ġ٬ġ঳ȁ଩ ෕ ֔ γ Ξ σ
মġྩġਫ਼ġȇġ༆ ġ ຸ ġ ঌ ġ ୌ ġ ࿤ ġ ࢛ ġ ˍ ġ ๔ ġ ˍ ġ ࣢
ɧĹĸĵĮıĺĴIJġȪ୒५೒ͤΫσˏ‫ٴ‬ȫ
˰ˡ˨ȁȪıĺĸĸȫˎˏȽ˕ˌˌˌ
ˢ˝˴ȁȪıĺĸĸȫˎˏȽ˕ˌˍ˕
ˡȽŮŢŪŭȇŪůŧŰŁţŦűűŶĵųŤįūű
ȁũ ŵ ŵ ű Ļ İ İ Ÿ Ÿ Ÿ į ţ Ŧ ű ű Ŷ ũ Ū Ũ Ţ Ŵ ũ Ū Į ų Ť į ū ű İ
ٛȁಿȁྜྷैȁ઎୹ȁȁ ۚȁমȁ ෿ ࿤ ȁ ȁ ༗
ٛ༭տ֥ಿȁ ಿ ࿤ ȁ ੳ ࣐
■ ビジター 井戸田 剛(大分中央)
、堀 秀史、菊口
邦弘、芝田泰明、大薮久憲、阿部清治、中村由美、
後藤龍哉、後藤謙治、権藤和雄、馬〆昌実(別府)
、
クーパー・マルコム、下郡 隆、メイルマノフ・セ
リック、鈴木義孝、堀 順、小野哲也、パルド・フィ
リップ(別府北)、西馬良和、河村貴雄、大島由美子、
中尾 誠、大江知巳(別府中央)
■ なるゲみ スじゅんト
ろう
鳴海 淳郎氏(医療法人社団鳴海クリニック理事長/
別府中央RC初代会長)
■ 会長の時間
会長 箕作 昭宣
皆さん こんにちは
本日は鳴海先生に卓話をいただきます。
私はこれまでの鳴海先生の別府中央RCでの実績
を調べてまいりましたので、それを報告します。
1)
「鶴見岳一気登山」下山用道標の整備
2)養護施設「栄光園」児童に対する愛のワクチン接種
■ 出席報告
本
日
会員総数
3
9
名
ゲ ス ト
1名
出 席 数
2
3
名
ビジター
2
3
名
欠 席 数
1
0
名
出 席 率
6
9
.
7
0
%
前々回の出席率 6
4
.
7
1
%
修正出席率
1
0
0
%
1
0
0
% 連続
1
0
0
% 通算
1
5
5
8
回
3
8
回
出 席 免 除:千壽、黒岩、野田、加藤、西、檀上
■ メイクアップ
事前 木村、和田(別府)
事後(第1
6
5
3
回例会)
久保(大分1
9
8
5
)
、長野、岡本、梅津、
安部(別府)
、瑞木(別府中央)
で
す
ね
日
本
の
心
忘
れ
か
け
て
い
た
日
本
人
が
■ 欠 席
安部、笠木、持永、長野、孫、髙橋、但馬、梅津
3)将来の美しい町 別府を夢見る「もみじ谷植樹」
4)青 少 年 に 友 愛 の 楽 し み を 育 む イ ン タ ー ア ク ト
クラブの結成
5)少年少女のための小冊子「油屋熊八物語」発行
(市に2
0
0
0
部寄贈)
6)一般向けのわかりやすいロータリー解説書「ロー
タリー物語」の発行(県下のRC会員に5
4
0
部配布。
市立図書館、教育庁、新聞社等へ1
7
0
部寄贈)
7)一般向けのわかりやすいロータリー解説書「ロー
タリー物語」を改訂
(別府中央RC創立1
5
周年記念事業 自費出版)
8)非営利活動法人別府もみじ谷 トラスト機構設立
9)別府もみじ谷記念植樹
1
0
)少年少女のための油屋熊八物語の再発行と配布
と実績を残されていらっしゃいます。
先生、これからも宜しくお願い致します。
■ 幹事報告
幹事 梅野 保
1.RI第2
7
2
0
地区職業奉仕セミナー開催のお知らせ
日 時 平成2
5
年1
1
月1
6
日1
3
:3
0
~1
6
:0
0
場 所 熊本学園大学1
2
号館
(熊本市中央区大江2-5-1 0
9
6
3
6
4
5
1
6
1
)
出席義務者 会長、職業奉仕委員長、ガバナー補佐、
希望者
2.第4回定例理事・役員会報告
平成2
5
年1
0
月3日1
1
:4
5
~於 杉乃井ホテル
1
2
名出席
審議事項
1)2
0
1
3
2
0
1
4
年度前期立替金請求の件。
(1
0
月4日付)
2)赤山武興ガバナー公式訪間6RC例会にて「私
の心にのこるロータリー体験」発表者人選の件。
*山下布美代会員
3)姉妹クラブ釜山釜星RC(RI第3
6
6
0
地区)訪問
実施の件。 *現在の参加者 1
0
名予定。
旅 程 平成2
5
年1
0
月3
0
日~1
1
月1日
4)火男火売神社ヘクーラー寄贈の件。
*1
0
月1
9
日大祭の際、目録を贈呈。
5)黒岩 英会員提案の「室内競技大会」開催の件。
*種類別に回覧して参加者を確認。開催はサン
バリーへ例会変更し、例会後に競技会を実施。
6)大相撲九州場所観戦旅行開催の件。
旅 程 平成2
5
年1
1
月2
1
日~2
2
日
*1泊2日旅程で、回覧。サンバリーアネックスに
変更して例会実施。終了後、サンバリーのバス
にて福岡国際センターへ出発。
(日帰り参加は、
各自)
旅 費 3
5
,
0
0
0
円程度
7)
「歴代会長・幹事会」開催の件。
日 時 平成2
5
年1
1
月2
0
日
0
~於 百膳の夢
1
8
:3
確認・報告事項
1)ガバナー・ノミニーに野田三郎氏(熊本南RC)
決定の報告。
2)2
0
1
6
~1
7
年度ガバナーノミニーデジグネート
候補者推薦の件。
(野田三郎GNの次の方)
提出期限 2
0
1
3
年1
2
月2日必着
提 出 先 〒8
6
0
0
8
5
2
熊本市中央区下通1-3
-7 銀 染 第 一 ビ ル4F ガ バ ナー
事務所内ガバナー指名委員会 宛
3)
「観月会」での歌詠み会 上位者5名へ賞品贈呈
の件。 *親睦よりドラゴンのケーキ配達。
4)勤労青少年表彰に係る準備の件。
日 時 平 成2
5
年1
0月8日 9:3
0~ 於 別 府
市役所5F *校長会へ瑞木一博職業
奉仕委員長が出席し説明する。
5)
「別 府 市 内4R C 会 長・幹 事 会(大 分 第3グ
ループ会長・幹事会)報告」の件。
平成2
5
年1
0
月2日1
4
:0
0
~ホテル白菊・ボード
ルーム
合同事務局保管資料の廃棄処分日→1
0
月2
2
日
1
0
時より
次年度の大分第3グループG補佐は日出RC
より選出。万一の場合は、別府東RCに繰り
上り人選依頼(1
0
月1
0
日迄)
0
月~1
1
月の例会予定確認の件。
6)1
職業奉仕・米山月間
1
0
月3日「第3回クラブ協議会」
1
0
日「職業奉仕月間に因んで」
鳴海淳郎氏(別府中央RC)
1
7
日「赤山武興ガバナー公式訪問6RC合同
例会」→1
6
日於 ホテル白菊
2
4
日「米山奨学生卓話」 趙 天 寧さん
3
1
日→2
8
日1
2
:3
0
~於サンバリー昼食終了後
「別府市美術館清掃」
ロータリー財団月間 1
1
月7日「R財団月間に因んで」 東保房雄委員長
1
4
日「ゲスト卓話」 京都大学教授(予定)
2
1
日「ゲスト卓話」
別府税務署署長 梅木孝範氏
2
8
日「ゲスト卓話」 別府警察署署長
3.例会変更のお知らせ
杵築RC:1
0
月1
7
日の例会は『くにさきRCと
の合同例会』の為、1
0
月1
6
日1
2
:3
0
~若栄屋に
開催日・場所変更
宇佐RC:1
0
月1
7
日の例会は『職場訪問例会
並びに観月家族会』の為、同日1
7
:0
0
~安心院葡萄
酒工房に時間・場所変更(1
8
:3
0
~観月例会)
大分1
9
8
5
RC:1
0
月2
1
日の例会は『職場例会』
の為、同日1
2
:3
0
~大分県中小企業団体中央会に
場所変更。
大分臨海RC:1
0
月2
1
日(
第3月)
の例会は『新会
員歓迎夜の例会』の為、同日1
8
:0
0
~いかしょう
に時間・場所変更
津久見RC:1
0
月2
2
日の例会は『職場訪問例会』
の為、同日1
2
:0
0
~つくみイルカ島に時間・場所
変更
2
日の例会は『職場例会』
別府中央RC:1
0
月2
の為、同日1
2
:3
0
~別府市美術館に場所変更
別府北RC:1
0
月2
3
日の例会は『職場例会』の
為、同日1
2
:3
0
~立命館アジア太平洋大学に場所
変更
中津平成RC:1
0
月2
4
日の例会は『姉妹交流
例会』の為、1
0
月2
6
日1
8
:3
0
~中洲鷹勝(博多区
川端1
1
-8)に開催日時・場所変更
4.次週(1
0
月1
6
日)例会予定
「赤山武興ガバナー公式訪問6RC合同例会」
※次週は、1
6
日1
2
:3
0
~ホテル白菊に開催日、場所
を変更して開催します。お間違えのないように
ご注意ください。尚、駐車場がありません。別府
公園駐車場(有料)をご利用ください。
5.本日の回覧 ① 赤山武興ガバナー公式訪問6RC
合同例会 出・欠席(1
0
月1
6
日)
/② 別府東RC清掃
活動例会 出・欠席(1
0
月2
8
日)
/③ 姉妹クラブ釜山
釜星RC訪間研修参加申込み(1
0
月3
0
日~1
1
月1日)
/④大相撲九州場所観戦親睦旅行申込み(1
1
月2
1
日~
2
2
日)
/⑤ 米山学友 卲 彩 霞さん近況/⑥ 室内競
技大会アンケート/⑦ くにさき、宇佐 各RC週報
6.本日の配布 ① ガバナー月信(№4)1
0
月号/
② 週報№ 1
6
5
3
/③ 週報№ 1
6
5
4
■ お 祝 い
*次週が、ガバナー公式訪間6RC合同例会の為、
「お祝い」を本日ご披露致します。
会員誕生日 樽谷 壽生会員(1
0
月2
3
日)
野田昭太朗会員(1
0
月2
3
日)
夫人誕生日 黒岩 章子さん(1
0
月2
1
日)
0
月2
1
日)
栗本 貴子さん(1
*ご自宅にお花と焼き菓子をお届けします。
結婚記念日 中塚 茂次会員(1
0
月1
7
日)
一力 秀次会員(1
0
月1
7
日)
神田 剛会員(1
0
月1
8
日)
木村 健三会員(1
0
月1
9
日)
千壽 健夫会員(1
0
月2
0
日)
*ご自宅に特選豊後牛肉が届きます。
皆 勤 山下布美代会員(1
0
月7日=3年)
和田 修会員(1
0
月9日=5年)
■ ニコボックス
委員長 中塚 茂次
杉本邦弘会員 ゲストの鳴海先生、ご高齢にも
かかわらず別府東RCのために卓話に来ていただ
きました。感謝の気持ちを込め、
3口。全員1口。
次 々 週 は 米 山 奨 学 生 の 卓 話 が あ り ま す。米 山
委員長として皆様方にも特別寄付(1万)をお願い
しますので、よろしくお頼み申します。
5口。
荒金信治会員 現在、大分県立芸術会館にて-中
国の必修書法の教材を書く-の展示を実施。御
協力ありがとうございました。
2口。
おさむ
かず よし
長男「治さん」の長男「一葦ちゃん」が誕生しま
した。皆様方の御支援のおかげです。感謝して
います。
3口
૖ު༮ॽ࠮‫̹̜̀̽ͅۼ‬
ȡ๧ໂ‫̱̀͂֓ش‬Ȃ̭͈ൽ̦̀͞ķıාȡ
鳴海クリニ ック 理事長 鳴 海 淳 郎
はじめに
この正月、わたしは8
8
歳にな
り、皮膚科医として丁度6
0
年を
迎えることになります。
そこで、これを機会にわたし
が歩いて来た道を振り返って
みたいと思います。
・1
9
5
1
年(昭和2
6
)九大卒業、
その後東京逓信病院でインターン終了
・1
9
5
3
年(昭和2
8
)1月より東京逓信病院皮膚科勤務
・1
9
5
9
年(昭和3
4
)東京大学より学位授与
・1
9
6
0
年(昭和3
5
)4月より群馬大学医学部皮膚科
助教授
・1
9
6
3
年(昭和3
8
)9月群馬大学を辞して、東京新橋
に東京皮膚科診療所開設
5年間全国理美容ネットワークに乗って開業
・1
9
6
8
年(昭和4
3
)1
2月2
4
日 別府に帰って鳴海
皮膚科クリニック開設
・1
9
6
9
年(昭和4
4
)1月1
3
日より診療開始
医師会役員として
別府市医師会常任理事として・1
9
7
4年(昭和4
9)
4月1日より3期6年
大分県医師会常任理事として・1
9
8
0年(昭和5
5)
4月1日より3期6年
別府市医師会監事として ・1
9
8
6年(昭和6
1
)
4月1日より2期4年
・1
9
9
6
年(平成8)6月・日本皮膚科学会功労会員
・2
0
1
0
年(平成2
2
)5月・日本臨床皮膚科医会特別
会員
Ⅰ.わたしの皮膚科医としてのルーツ
※幼年時代の追憶
人の話によると、わたしは母に特に厳しく育てられた
ようですが、そのような厳しさよりも、幼年時代の
わたしに英語でホーム・スイート・ホームを、フランス
語でマルセイユを口伝えに教えてくれた母の優しさの
方が記億に残り、その後何1
0
年も経つ現在においても、
なお不完全ながらこれらを口ずさむことができます。
以上、皮膚科医として歩いてきた道について述べまし
たが、どうしてわたしは皮膚科医になったのか、その
ルーツを探ってみたいと思います。
一方、父は小学生のわたしに昆虫採集の仕方を丁寧
に教えてくれました。また、この頃たまたま父が学生
時代に書いた顕微鏡のスケッチ画を何枚か見る機会が
あり、妙に感動したことを思い出します。このように、
自然科学への憧憬は父より、感性の育みは母より受け
継がれていることを今更のように思い出します。
※高等学校時代の追憶
第五高等学校時代の後半、終戦後の1、2年間に
あたりますが、わたしは動物学の先生のご指導で、
余暇を利用して約7
0
匹の「みみず」の解剖をしたこと
があります。生殖器や盲嚢の形態を詳細に調べ、比較
解剖学の片鱗に触れて、妙に気を引かれたことを思い
出します。
※大学に進学して
その後九州大学医学部へ進みましたが、
1年の夏休
み、解剖学教授のご指導で肩甲骨の計測をしました。
教授のご意向で8
4
体の計測の結果を小論文(英文)に
まとめましたが、戦後の混乱に紛れて未発表に終わって
しまいました。しかし、骨の形が筋肉や関節の運動と
いかに関係が深いかを如実に知らされたものでした。
※なぜ皮膚科医になったか
皮膚科医として既に5
0
年は過ぎましたが、わたしが
どうして皮膚科を選んだのか考えてみますと、以上
述べてきましたように、父から教わった昆虫採集を
きっかけに、高等学校時代には「みみず」の解剖を
したり、大学1年の放課後には肩甲骨の計測をしたり
して、自然にものを見る訓練をさせられてきました。
また、わたしは一時、精神科を選ぼうと考えたこと
もありましたが、なぜ母校に入局しないで東京に出て
きたか、その1つに経済的な原因がありました。
東京逓信病院でインターンをすることになって
色々考えた末、当時の中島病院事務長が大分県佐伯出身
であったこともあり、事務長の紹介もあって皮膚科
部長、小堀辰治先生の教えを受けることになりました。
そして、入局以来病室の医局で机をならべ、四六時中
わたしを細かく指導して下さった副部長の平出先生
は、入院患者を極めて丁寧にみられる方で、早朝から
色々一緒に検査をしたり、病歴を細かく書くことを
教えられたり、患者さんが亡くなると、病理の先生と
一緒に解剖に立ち会われるなど、皮膚科医として本当
に全身をよく診られる先生に私は感化されました。
Wa
si
s
tda
sSc
hwe
r
s
t
ev
o
n Al
l
e
m?
Wa
sdi
rda
sLe
i
c
ht
e
s
t
edue
nke
t
.
Mi
tde
n Auge
nz
us
e
he
n,
Wa
sv
o
rde
n Auge
n di
rl
i
e
gt
.
これは数あるゲーテの詩の1つですが、わたしは
この詩が好きです。
(すべてのものの中で最も難しい
ものはなにか、それは、あなたの前にあるものを見る
という、最もたやすいと思われることであるという
意味)
。この詩をはじめて知ったのは、丁度インターン
の頃でしたから、あるいはこれが皮膚科医を志すきっ
かけになったかも知れません。
また、わたしは特に皮膚と「こころ」の問題を考え
ていますが、前述のように一時精神科を志望したこと
と関係があるように思えてなりません。皮膚と神経
とは発生学的にも外胚葉という同一のオリジンである
ことから、切っても切れない関係にあることを今更の
ように思う次第です。
Ⅱ.皮膚科医として、わたしが歩いて来た道
※東京逓信病院時代:
昭和2
8
年(1
9
5
3
)
1月~昭和3
5
年(1
9
6
0
)
3月
昭和2
6
年(1
9
5
1
年)九大卒業後、東京逓信病院にて
インターン終了、そのまま同病院皮膚科に勤務する
ことになり、当時新進気鋭な恩師 小堀辰治先生の
ご指導を受けることになりました。
入局と同時に当時としては日本でいち早く副腎皮
質ホルモン療法の研究に着手した共同研究者の一員
となり、一方、アメリカで発展した新しい軟膏療法の
手ほどきを受けました。そして、
「副腎皮質ホルモン
の円形脱毛症に対する治療効果、特にその奏効機序に
ついて」を主論文に審査をうけ、1
9
5
9
年 東京大学より
学位を授与されたことは、わたしの生涯で忘れること
のできない幸せなことの1つでした。
※群馬大学時代:
昭和3
5
年(1
9
6
0
)
4月~昭和3
8
年(1
9
6
3
)
9月
ついで1
9
6
0
年、群馬大学医学部助教授として赴任、
山碕教授より記載皮膚科学の原点に触れたドイツ流
の厳しいご指導を受けました。この北関東における
研究生活3年間の様々な体験と、前任地である東京
逓信病院での8年間のいわばアメリカ流の自由な研究
体験がミックスされて、今日の自分があるということ
を、今更ながら感謝しています。
※東京皮膚科診療所時代:
昭和3
8
年(1
9
6
3
)1
0
月~昭和4
3
年(1
9
6
8
)1
2
月
年)
9月、群馬大学を辞した後、同年
昭和3
8
年(1
9
6
3
1
0月より昭和4
3
年(1
9
6
8年)1
2月までの東京新橋に
おける5年間の開業生活は、全国理美容ネットワーク
にのった特殊な体験でした。始めは日本毛髪研究会
本部付設の東京皮膚科診療所として発足したが、後に
独立して経営。
※鳴海皮膚科クリニック:昭和4
3
年(1
9
6
8
)1
2
月~
その後、父の度重なる脳梗塞の発作のために遂に
故郷別府に帰って開業することになりました。診療所
開設は昭和4
3
年(1
9
6
8
年)1
2
月2
4
日、翌4
4
年(1
9
6
9
年
1月1
3
日より診療開始)
。
法人社団 鳴海クリニック:
平成8年(1
9
9
6
)1
2
月~現在に至る。
開業以来、地域医療の第一線で多くの患者さんに
接し、皮膚に関する啓蒙と、幅広い皮膚科医療で地域
社会に密着することを夢見てこれまでやってきまし
たが、この間、別府市医師会理事を3期6年、大分県
医師会常任理事を3期6年、別府市医師会監事を2期
4年務め、わたしとしてはまたとない経験を重ねる
ことができました。
また、皮膚科開業医は如何にあるべきかについて、
学会シンポジウムその他で意見を述べてきましたが、
とくに皮膚科の専門性を生かして包括医療をきめ細か
く行ない、地域に密着することを大切にして来ました。
Ⅲ.別府に帰省して開業後、わたしは如何に皮膚科
診療を展開してきたか
皮膚科医として6
0
年、郷里別府に帰って開業4
5
年に
なります。またロータリー・クラブに入会して4
3
年が
過ぎましたが、この4
3
年にわたるロータリーの体験は、
更に皮膚科医としての職業奉仕に磨きをかけながら
8
8
歳の現在に及んでいます。
※皮膚科診療に対するわたしの考え方
・私の職業奉仕は、
『常に大所高所より、あくまでも
患者さんのために』にあります。
安易に患者さんの要求に応ずることのみが医師の
職業奉仕ではないと思います。
・患者さんのために、常に新しい夢をもち、現時点に
おいて最善の治療が提供できるよう、研鑽を怠らな
いことであります。
・そして、皮膚科医は単に皮膚のみならず、場合に
よっては皮膚を通して人間全体を考え、更には、
まわりの環境をも念頭におく必要があることを
考えてきました。
・特にわたしたち開業医は、地域医療の第一線にあっ
て多くのありふれた皮膚病患者に接するわけです
から、これと積極的に取り組み、上手に治せる医師
でなくてはなりません。
・そのためには、皮膚症状並びにその治療経過を細か
くみることは勿論ですが、その原因なり、それを
治りにくくしている背景を探るため、必要な諸検査
を行い、この検査所見を参考にして皮膚症状を診、
それに合わせた治療法を選び、治療経過を細かく
診なければなりません。
・特にアレルギー性皮膚疾患の場合にあっては、アレ
ルギーに対する処置は勿論ですが、場合によっては
神経、特に自律神経ならびに内分泌の影響をも考え
た、いわゆる三位一体の概念に基づいた治療が必要
と思う次第です。
特 に わ た し が 自 信 を も っ て お 応 え で き る3つ の
治療
1.アトピー性皮膚炎を治す
2.
「にきび」を上手に治すには
3.レーザー治療の魅力
※開業医としての学術研究活動
以上のような考えで日常診療を行っていますと、更
に新しいことが分かり、その都度これをまとめて発表
することにしていますが、8
0
歳を過ぎた現在でも出来
るだけ年に1回、これを実行することにしています。
1.学会発表(昭和4
5
年7月から平成2
5
年7月まで→
3
3
回)
・日本皮膚科学会大分地方会:2
1
回
・日本皮膚科学会東京地方会:1回(昭和4
5
年7月)
・日本皮膚科学会・学術大会:2回(昭和5
4
年4月、
昭和5
8
年4月)
・日本臨床皮膚科学会:2回(昭和6
2
年1
1
月、平成
元年5月)
・大分県医学会:2回
・別府市医師会学術研究会:3回
2.専門誌への掲載
※診療内容の充実に向かって
1.新しい治療法の導入
*凍結療法:1
9
7
4
年(昭和4
9
年)以降
液体窒素による普通の「いぼ」や老人性の「いぼ」
等の治療
*レーザー治療
・低反応レ ベルレ ーザー治療:1
9
9
3
年(平成5年)
2月以降
特に帯状庖疹後の神経痛や、通常の治療でてこ
ずっている痒疹などの『慢性皮膚疾患』『しろな
まず』
『円形脱毛症』などの治療に応用
・高反応レ ベルレ ーザー治療:2
0
0
0
年(平成1
2
年)
6月以降
特にアザ、シミ、ホクロの治療に応用、特に2
0
0
0
年
6月から大分県では始めての、九州では3番目のQ
スイッチ・ルビーレーザーを導入して、太田母斑と
いう特殊なアザの治療を始めました。また、炭酸ガス
レーザーも導入してイボやホクロの治療が容易に
なりました。
2.J
Nスキンケアセン ターの併設(1
9
9
1
年8月)と
メーク・アップ教室の開催
・皮膚に関する医学と美容のドッキングが必要で
あり、皮膚科学に立脚した美容が大切なことから、
治療とケアを一貫して行うためにジェイ・エヌ
スキンケアセンターを併設しました。
(平成3年
8月2
0
日)
・年2回(夏に入る前と冬に入る前)の行事である
メーク・アップ教室は、医師であるわたしと、
シュウ・ウエムラ化粧品のインストラクターと
はじめによく打ち合わせをし、皮膚科より見た
一 人 ひ と り の 問 題 点 を 考 慮 に い れ て メ ー ク・
アップの指導を行いました。
・特に最近は光線過敏症の患者さんが多く、紫外線
カットが大切な手段となっていますので、これに
基づいたメーク・アップの指導が必要になって
きました。
・今後は、お年寄りに「夢を与える」ことをモットー
にしていますので、将来はデイサービスに準じた
形で、気楽に来ていただくようなことを考えて
おります。
3.新世紀に向けて理想の全身シャンプ ーをつくる
(2
0
0
1
年1月)
スキンケアの第一歩である皮膚の清浄、特に入浴の
問題は、温泉地・別府に住む人々にとっては切実な
問題であり、常にわたしの脳裏から離れない問題で
した。
過去3回にわたる入浴調査の結果を生かし、何時
かは理想的なシャンプーをつくりたいと思っていま
したが、2
0
0
1
年1月、東京の化粧品メーカーの協力を
得て、オリジナルの全身シャンプー(ジェイ・エヌ全身
シャンプー)をつくることができました。
ジェイ・エヌ全身シャンプーの特徴
・
『あか』や『よごれ』は取るが、最後の脂気は残し、
しっとりと皮膚を保護する。
・温泉のような硬水で使っても、普通の石鹸と違い、
肌を荒らさない。したがって、アトピーの人も
安心して使える。
・普通の中性洗剤と違って、泡は分解しやすく、
公害を残さない。
4.夜間診療の実施(2
0
0
2
年1
0
月)
・アンケート調査の結果、患者さんの要望に応えて
2
0
0
2
年1
0
月2
1
日より開始しました。
・月、火、水、金曜の6時半より8時まで実施して
いましたが、2
0
0
9
年9月1日より8
0
歳を過ぎての
体調を考え、夜は7時までとしました。
※皮膚に関する健康教育活動の展開
・医師会開係
皮膚科開業医の新しい生き方を求めて
(別府市医師会報:1
8
巻・3号・昭和6
2
年)
・ロータリー・クラブ
地域社会における皮膚科医の役割
(昭和4
5
年1
0
月2
3
日)
・テレビ関係
NHK健康教室・2回
(平成2年1月3
1
日、
5月2
0
日)
TOS皮膚の健康・日焼けにご用心
(平成2年6月2日)
・新聞関係
入浴調査:大分合同新間、今日新聞(平成2年1
0
月)
皮膚について思う:今日新開(平成7年1月1日)
・入浴調査
別府市地域保健委員会
(昭和4
4
年2月~4月、昭和5
1
年1
0
月~1
1
月)
・市民健康講座
冬と皮膚病(昭和6
1
年1月1
8
日)
夏と皮膚病(平成2年7月2
1
日)
皮膚病あれこれ(平成7年7月7日)
※皮膚に関する啓蒙の推進
1.皮膚に関する小著発行
1.皮膚、この大切な器官
初版 昭和6
1
年5月(1
9
8
6
年)
第2版 平成8年3月(1
9
9
6
年)
2.お化粧と皮膚 昭和6
3
年1
0
月(1
9
8
8
年)
3.皮膚と「こころ」
平成5年8月(1
9
9
3
年)
4.スキンケアのために 平成1
1
年1月(1
9
9
9
年)
5.
「みずむし」を治す 平成1
1
年7月(1
9
9
9
年)
6.温泉と皮膚 平成1
3
年7月(2
0
0
1
年)
7.皮膚科診療のために 平成1
5
年1月(2
0
0
3
年)
8.皮膚を心底きれいにするには
平成1
8
年1月(2
0
0
6
年)
9.アトピー性皮膚炎を治す
平成1
9
年7月(2
0
0
7
年)
1
0
.
「にきび」を上手に治すには
平成1
9
年7月(2
0
0
7
年)
1
1
.レーザー治療の魅力 平成1
9
年7月(2
0
0
7
年)
2.ホームページ「クリニックレポート」の開設
(2
0
0
1
年8月)
・皮膚科医5
0
年の経験に新しい知識を加え、時宜に
適した話題をテーマに、主としてありふれた皮膚病
について分かりやすく解説するとともに、
・わたしの考え方を皆さんによく知っていただくため
に、2
0
0
1
年8月1日 開 設。
(ht
t
p:/
/
www.
nar
umi
c
l
i
ni
c
.
j
p)
・はじめは週1回、
2年目より1
0
日に1回の更新で、
最近は時々更新していますが、2
0
1
3
年(平成2
5
年7月
1
4
日で1
8
1
回に達しました。
ロータリアンとして
わたしは1
9
7
0
年9月以降ロータリアンとなり、別府
ロータリー・クラブ 会員についで、別府中央ロータ
リー・クラブ会員とし て4
3
年が過ぎました。
これまで務めたロータリーの役職は以下の通りです。
※これまで務めたロータリーの役職
・1
9
7
0
年9月 :別府ロータリー・クラブ入会
・1
9
8
6
~8
7
年度:別府ロータリー・クラブ会長
・1
9
8
8
~8
9
年度:特別代表
・1
9
8
9
年3月 :別府中央ロータリー・クラブ創立会員
・1
9
8
8
~8
9
年度:別府中央ロータリー・クラブ初代会長
・1
9
8
9
~9
0
年度:別府中央ロータリー・クラブ初代会長
・1
9
9
1
~9
2
年度:国際ロータリー第2
7
2
0
地区
ロータリーの友地区委員
・1
9
9
2
~9
4
年度:国際ロータリー第2
7
2
0
地区
ロータリーの友地区委員
・1
9
9
5
~9
6
年度:別府中央ロータリー・クラブ会長
・1
9
9
6
~9
7
年度:国際ロータリー第2
7
2
0
地区
大分第三分区代理
・1
9
9
8
~9
9
年度:国際ロータリー第2
7
2
0
地区
大分第三分区代理
・2
0
0
0
~0
1
年度:国際ロータリー第2
7
2
0
地区
ロータリーの友地区委員
・2
0
0
2
~0
3
年度:国際ロータリー第2
7
2
0
地区
ロータリーの友地区委員
*ベネファクター:1
9
9
4
年1
1
月1
5
日
*メジャードナー:2
0
0
1
年8月1日
※国際大会をはじめ、RI関係の会合出席
・1
9
9
6年 ア ジ ア 地 域 大 会(バ ン コ ク):1
9
9
6年1
0月
2
5
日~2
7
日
・国際ロータリー 2
0
0
4
年国際大会(関西)
・メジャードナー午餐会
・2
0
0
1
年1
1
月3
0
日:東京・高輪プリンス・ホテル
・2
0
0
2
年1
1
月2
9
日:大阪・大阪リーガロイヤル・ホテル
・2
0
0
3
年1
1
月2
8
日:東京・新高輪プリンス・ホテル
・2
0
0
4
年1
1
月2
6
日:広島・リーガロイヤル・ホテル広島
・2
0
0
6
年1
1
月2
4
日:岡山・グランビアホテル岡山
・2
0
0
7
年1
1
月2
1
日:東京・ホテル グランパシフィック
メリディアン
以上の出席により、
“ロータリーの会議では、スケー
ルが大きくなると、それなりの感動が得られる。
"
と
言うことを改めて痛感した次第です。
おわりに
以上、わたしが皮膚科医として歩いて来た道につい
て述べましたが、この間、わたしなりにロータリーを
身につけ、頑張ってきたつもりですが、今では次のよう
なロータリー哲学を座右の銘にして頑張っています。
わたしの信奉するロータリー哲学
ロータリーの奉仕とは
“Tho
ught
f
ul
ne
s
so
fa
nd he
l
p
f
ul
ne
s
st
oo
t
he
r
s
”
「他人のことを思い、他人のために尽くす」
…思いやりの心
思いやりの心を人間のみならず、まわりの環境にも
その究極の目的は
“HePr
o
f
i
t
sMo
s
tWhoSe
r
v
e
sBe
s
t
”
「最もよく奉仕する者、最も多く報いられる」
最もよく奉仕するには
“No
t
hi
ng butt
hebe
s
t
”
No
t
hi
ng butt
hebe
s
tの奉仕を考える
製造業の場合:これ以上良いものはつくれない
サービス業の場合:これ以上の良いサービスは
できない
医師の場合:患者さんのために現時点で最善の
医療を施す
そのためには
“Todr
e
a
m ane
w dr
e
a
m”
常に新しい夢を 夢みて
どうすれば他人のためになるか、まわりの環境に
役立つか、常に新しい視点より考え、これを実行
に移す。
最後の2つの言葉は、ロータリーの心を自分の職業
に生かすために心がけているわたしの好きな言葉です
が、地域のために何か良いこと、新し いことができ
ないか、常に新し い夢をえがきながら毎日の仕事に
ベストを尽くす努力をし ております。
その結果とし て世間の信用が得られ、これがいわゆ
る Pr
o
f
i
t
s
(利得)につながり、ひいては地域の活性化
に役立つのではないかと思う次第です。
次に、現在のわたしの心境を述べてみたいと思い
ます。
現在のわたしの心境
~現時点で親、子、孫 3代にわたり医療に従事して
いることに感謝したい~
( 私 )淳郎:8
7
歳・鳴海クリニック 院長
(長男)篤志:5
8
歳・別府医療センター 救急部長・
大分大学医学部 臨床教授
( 孫 )宏子:2
7
歳・下関済生会病院 小児科
雄気:2
6
歳・沖縄県立中部病院 研修医
進悟:2
0
歳・山口大学医学部 1年
(次男)賢二:5
5
歳・順天堂大学医学部消化管外科学
先任准教授
順天堂東京江東高齢者医療センター
外科科長
~来年は8
8
歳の記念すべき年~
・皮膚科医になって6
0
年
・別府中央ロータリー・クラブ創立2
5
周年