犬山動物総合医療センター 第134号 動物病院だより 愛知県犬山市羽黒大見下29 2016年3月15日 TEL 0568-67-1267 FAX 0568-67-8008 http://www.inuyama-vet.com/ E-mail [email protected] ★ 療法食とは ペットフードの中で、特定の病気等に対して特別に栄養のバランスが調整された食事の事です。 獣医師による専門的なアドバイスや処方が必要な製品です。 動物たちも人間と同様に、心臓病になったら塩分を控えたり、糖尿病になったら食物繊維を とったりと、病気によってそれまでと食事内容を変える必要が出てくる場合があります。 病気にかかった場合、症状を悪化させる栄養素を減らしたり、病気の改善に効果のある栄養素 を増やしたりしてあげなければいけません。 しかし、犬や猫の病気に合わせて栄養素を考えた食事を、飼い主様が毎日手作りするのはかな り難しいことです。 ★ 療法食使用時のポイント 診察を受け、獣医師が選んだものを使用しましょう 療法食は症状に合わせて栄養素を増減させたり調整したりしているため、健康な犬や猫にとって 必要な栄養素がまんべんなく配合されているわけではありません。 また、病気の症状や段階によって必要な栄養素や与えてはいけない栄養素も変わってきます。 そのため、間違った療法食を選んで与えていると、かえって体調を悪くしてしまうこともあるの です。 やめる・続けるの判断は自分でせず、獣医師に相談しましょう 療法食を続けていても、症状の経過によって療法食の見直しが必要な場合もあります。 また、症状が治まっても継続して与えた方が良い食事もあります。 おやつは、なるべく与えないようにしましょう 食事を療法食に切り替えても、おやつをたくさん与えていたりすると、せっかく療法食で調整し た 栄養バランスが崩れてしまいます。おやつは基本的に与えないようにしましょう。 与える量を守りましょう 減量のための療法食はもちろん、他の療法食でも、正しい給与量を守ることはとても大切です。 その子に合った給与量をきちんと把握して、計量カップや重さで量って与えるようにしましょ う。 ★ 療法食への切り替え 療法食は病気の動物に対してとても大切ですが、食べてもらえなければ意味がありません。 いきなり食事をすべて療法食に切り替えると、味も匂いも違うため、なかなか口をつけてくれない ことが多いです。また、お腹の弱い子などは一時的に便が柔らかくなってしまうこともあります ★療法食へ切り替えるときは、1週間~10日かけて徐々に変更しましょう! 療法食 今までのフード 1日目~ ~約10日 今までのフードに少しずつ療法食を混ぜていき、徐々に療法食の割合を増やします。 1週間~10日を目安に、完全に切り替えましょう。 ★ なかなか食べてもらえない時は・・・ ・レンジで温める 電子レンジで30秒ほど温めてください。ドライフードの脂成分が溶けて匂いが強くなり、食欲が ・お湯を加える 食感を変えてみましょう。特に犬は、べちゃべちゃした食感を好む傾向があります。 40℃前後のお湯を加えてふやかしてみましょう。 ・匂いをつける ささみを茹で、茹でたお湯のほうをフードにかけて与えてみてください。お湯にささみの匂いが移 るので、食欲を増進させることができます。 ・回数を増やす 仔犬や仔猫、また高齢になってくると一回の食事でたくさん食べることができません。 そこで、食事を与える回数を増やし、少しずつ与えてみましょう。 春になり予防の季節になりました。 ご来院の際にフードの事も獣医師へお気軽にご相談ください。
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