第 24 回関東ミドルボート選手権 2012/5/3.4.5 ゴールデンウィークといえばミドルボート、ミドルボートいえばシーボニア。関東のセー ラーの間では恒例となった関東ミドルボートも今年が第 24 回となりました。昨年は大震災 のため中止となったこともあり、IRC クラス 29 艇、5 日に開催のオープンクラスに 10 艇、 同時開催のビッグボートレガッタ 3 艇 合計 42 艇、準備万端で 5 月 3 日を迎えました。 3 日はあいにくの強い雨、天気予報も海上海岸での強風に注意することを呼びかけていま した。局地の予報ではレースが出来ない事もない風でしたが、視界が悪く公平なレースと ならない恐れもあり、数日前、沖縄―東海レースの落水事故で尊い命が失われたこともあ り大事を取って第 1、第 2 レースは中止となりました。集まっていたクルーの皆さんは 1 日空いてしまい、三浦市の資源ゴミの増大にだいぶ貢献したような話をお聞きしました。 4 日は朝から静かな南風です。第 3 レースは 1 回のゼネラルリコールの後、29 艇がスタ ート。スタート後徐々に風が落ち始め第 2 上マークでコース短縮となりました。 1 時間半ほどの風待ちのあと、14 時ビッグボートのスタート、14 時 05 分ミドルボートの スタートとなりました。徐々に吹き上がる風にスタート前にあわててジブ交換した艇も多 く、セール選択も勝敗の行方を左右する結果となりました。吹き上がりそうな風だったに もかかわらず結局は 15-6 ノットをピークにレース後半は 10 ノット程度まで落ちる事にな りました。予定されていていた第 5 レースは時間切れのため中止となりましたが、レース 成立条件である 2 レースを行うことが出来たので一安心です。 初日の結果は IMS ボートを IRC 対応に改造して参加の写楽が A グループで1.4位の 好成績で総合 1 位。ついで GP33 のセンチュリーファースト GP、FAR30 のラッキーレデ ィーVIII とライトウィンドと言うこともあり、軽量艇が上位を占めます。B グループでは 葉山マリーナヨットクラブ、クラブレースで揉まれてきた実力を発揮し、Y33 フェロ−ズ が 1.2 位で他を大きく引き離して 1 位。ついでセールプランの変更などで戦闘力を増した VITE31シャークエックス、Y33 パルティーダが続きましたが、2 位以下は得点差が少な く最終日のショートディスタンスの結果で大きく順位が変わりそうなおもしろい展開とな りました。 最終日となった 5 日子供の日、穏やか過ぎる朝を迎えました。スタートラインはシーボ ニアマリーナ沖、一昨日の大雨で流れ出た流木、流れ藻などがたくさん漂っています。実 際この藻を絡めて大きく順位を下げた艇も出てしまいました。 9 時のスタート号砲時は 4-5 ノット程度の風、各艇ヒールをつけながら南西沖ブイを目指 します。10 分後スタートのオープンクラスの号砲がはっきり聞こえた艇も多かったのでは ないでしょうか。徐々に東に振れた風のため、第 1 の回航点である南西沖ブイにむかって ポートタック1本になっていました。単純なコースですが、岸寄りの艇は少しオーバーセ ーリング、沖側の艇が丁度だったところ、回航点近くで南方向への大きなシフトがあり、 今度は沖側の艇は上がり切れず大きく順位を落とす事になりました。 南西沖ブイから秋谷沖の回航ブイまでは 8-9マイルほど、ライトウィンドのスピンラン です。多くの艇が岸よりにコースを取る中、数艇がラムラインに落とすことができ沖の海 面を維持することが出来ました。シフトもあり岸の艇に対して大きくゲインして、生き返 った艇も出たのはディスタンスレースのおもしろさでもあります。数艇は大きな藻を絡ま せて明らかにスピードダウン、思いがけない結果を招いてしまいました。 秋谷沖ブイからシーボニア沖のフィニッシュまではクローズホールド、徐々に吹き上が る南風に喜んだ艇もいたようですが、結局は10ノット程度を境に落ち始めて悪い波の中 イライラとフィニッシュラインを目指すことになってしまいました。 結果は前日までトップだった A グループ「写楽」B グループ「フェローズ」が1位を取 り優勝に華を添えることになりました。立派なミドルボート会長杯、IRC 総合は「写楽」 「ラ ッキーレディーVIII」「フェローズ」となりました。 三浦市観光協会会長杯オープンクラスでは VITE31-2 「プルメリア」が良く艇を滑らせ 着順2位、修正 1 位。2 位 SWAN NY42 エスメラルダ、3 位 X332 アフロディーテとなり ました。 同時開催のビッグボートレガッタは沖縄レースの関係で参加艇も 3 艇にとどまりました が各艇が 1 度 1 位を取るという接戦で、最後は FAR ILC40 タートルが優勝を飾りました。 16 時からシーボニア、ハーバーサイドで開かれた表彰式はいつものプールサイドとは違 った開放感のある空間で、海風に吹かれて疲れを癒やすのには丁度良かったかもしれませ ん。 ミドルボートオーナーズクラブという同好のメンバーが集まって運営しているこのレース は、豪華な賞品もありません、大きなスポンサーもありません、あるのはヨットレースだ け、ミドルサイズのボートのメンバーが自分たちで楽しむために手弁当で作っているヨッ トレースです。来年も皆さんとシーボニアでお会いしたいと思っております。 レース結果は http://www.geocities.jp/middlekantoh/ 関東ミドルボートオーナーズクラブ 関根照久
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