平成22年7月30日 「とうきょう元気堆肥」ご利用の皆様 公益財団法人東京都農林水産振興財団 有機農業堆肥センター 堆肥利用説明会と堆肥販売再開のお知らせ 暑中お見舞い申し上げます 先般、当堆肥センターの堆肥施用による「トマト苗」等の生育障害の事例が報告された ため、7月の販売予約を一時中断し、堆肥等の調査・分析を続けておりました。 このほど調査結果の速報がまとまりましたので、下記のとおり堆肥利用説明会を開催し、 堆肥の販売予約を再開することと致しました。 調査結果の概要は同封のリーフレットの通りですが、この内容を説明会にてお話しした いと考えております。 ご多用のところ、急なご案内で恐縮ですが、ご参加いただきますようご案内いたします。 記 1.説明会 堆肥利用説明会 1)日時 平成22年8月6日(金)13時30分から14時30分 2)会場 公益財団法人東京都農林水産振興財団 青梅庁舎(旧畜産試験場) 講堂 住所:青梅市新町6-7-1 電話:0428-31-2171 2.堆肥販売予約の再開 1)日時 平成22年8月10日(火)9時00分から受付 2)方法 電話予約(従来と同様) 有機農業堆肥センター ご連絡・お問い合せ 電話:0428-33-3997 公益財団法人東京都農林水産振興財団 東京都有機農業堆肥センター 電話:0428-33-3997 事業課長 担当:武藤 美田(みた) 電話:0428-31-2171 堆肥を購入される皆様へ 使用に際しては、下記事項をお読みいただき、注意をお願いします 当センターの堆肥を活用して育苗用土をつくら れた農家で、トマトやナスの苗に新葉の縮葉・葉 巻・糸葉状を呈する症状がみられました。 これと似た症状はこれまでにも国内の複数の県 で報告されています。 この症状について国が中心となって調査・分析 が行われた結果、輸入飼料由来の除草剤「クロピ ラリド」が原因であることがわかりました。 今回の障害についてもマニュアルに従い調査・ 分析したところ「クロピラリド」が原因である可 能性が認められました。 トマト苗での縮葉 クロピラリドとは? 植物のホルモン障害を利用した除草剤で、国内で の農薬登録はありませんが、アメリカなどでイネ科 作物やトウモロコシなどに使われています。 輸入粗飼料に含まれた「クロピラリド」がふん尿 とともに排出され、堆肥に残留し影響を及ぼすと考 えられます。ほんのわずかな量でも感受性の高い作 物には影響することが確かめられています。 クロピラリドでの障害 ○家畜の健康に影響を与えるこ とはありません。また給与され た牛の肉や乳を飲食しても、障 害の発生した農作物を摂取して も、人の健康に影響する危険性 はないといわれています。 ○牛ふん堆肥のほ場での大量施 用(6t/10a 以上)や、育苗用土 に高い割合で混合すると発生す る場合があります。 ナス苗での葉巻き 作物の感受性 作物の耐性* 極弱 トマト、ダイズ、エダマメ、サヤエンドウ、ソラマメ、ヒマワリ、コスモス、アスター、 スイートピー、クリムゾンクローバー 弱 ニンジン、エンダイブ、トレビス、シュンギク、フキ、サヤインゲン、ピーマン、シシト ウ、キク、ヒャクニチソウ 中 強 極強 レタス類**、セルリー、パセリ、イタリアンパセリ、キュウリ、メロン、トウガン、ニ ガウリ、スイカ、ナス、バレイショ、ラッカセイ、アズキ、ササゲ、ソバ、オクラ、ゴボ ウ、モロヘイヤ、ツルムラサキ、ヒユナ、ミツバ、タバコ、ペチュニア、マリーゴール ド、ベニバナ、ルピナス、オステオスペルマム アブラナ科、ユリ科、アカザ科、シソ科、ナデシコ科、ヒルガオ科、バラ科 イネ科 * 品種により耐性評価のランクが変動する場合があります **レタス類:結球レタス、サニーレタス、グリーンリーフ、ロメインレタス、チマサン チュ、サラダ菜、ステムレタス 飼料及び堆肥に残留する除草剤の簡易判定法と被害軽減対策マニュアル(2009)より 堆 肥 セ ン タ ー の 取 り 組 み ○農林水産省が示した基本指針に沿って、生育障害の抑止に努めてまいります。 1.飼料の安全を追求します。 ・糞尿供給農家とともに、できるかぎりクロピラリドが含まれていない飼料を用 いることをめざしていきます。 2.堆肥の発酵期間を延長します。 ・バーク等と混合し、通気性を改善して堆積すると分解が促進されることが報告 されています。堆積期間を延長し、クロピラリドの分解を促します。 3.生物検定を行います。 ・障害発生を未然に防止するため、障害に弱いキヌサヤエンドウを用いて確認を 行っていきます。 障害があらわれやすい作物を栽培する場合には 堆肥施用上の注意 ○堆肥と土と混ぜておくとクロピラリドの分解が進むという報告があります。 育苗用土を作成する場合は、かなり前に堆肥と土を混ぜておくことも一つの方法です。 ほ場に堆肥を施用する場合も1ヶ月以上前に行って下さい。 ○育苗用土に使用する場合は混合割合を少なくして下さい。 腐葉土などと混用するのも1つの方法です。 また、ほ場での大量施用で発生する場合がありますので、 過度な施用は避けてください。 堆肥の確認検査(生物検定) ○大量に堆肥を施用する場合や育苗用土で使用する場合、 前もって、被害の確認をすることが効果的な方法です。 キヌサヤエンドウ(品種:兵庫絹莢)による生物検定です。 詳しい方法は関係機関にお問い合わせ下さい。 堆肥購入時のご注意 キヌサヤエンドウでの症状 ○農林水産省からの指導により、通常のたい肥の用量を超えて施用することが明らかな方 には販売できません。ご了承ください。 相談窓口・問い合わせ先 ○施用方法、栽培に関する疑問等については最寄りの普及センターにご相談ください。 ○堆肥に関する疑問、ご意見等については当センターまでご連絡ください。 中央農業改良普及センター (042-465-9882) 南多摩農業改良普及センター(042-674-5971) 西多摩農業改良普及センター(0428-31-2374) 農業振興事務所振興課 (042-548-5053) 〒198-0024 東京都青梅市新町 6-7-1 公益財団法人東京都農林水産振興財団 有機農業堆肥センター 直通 TEL0428-33-3997 FAX 0428-33-3998
© Copyright 2024 Paperzz