成和-上海快報 SSBC - Shanghai Express News Vol. 2011-11 現地スタッフの雇用 中国ビジネスを展開する上で、現地スタッフの活躍なくして進展は考えられません。中国ビジネ スを進展させる過程で、現地スタッフの雇用は非常に重要な課題と言えます。今回は、現地採用の 方法について説明します。 1.現地スタッフの募集 中国に現地法人や駐在員事務所を設立する場合は、日本本社からの赴任者の選任・着任手続きを 進めると同時に、現地スタッフの募集について検討することになります。 現地スタッフ募集の方法には、知人や取引先の紹介というケースも見られますが、日系企業の場 合、人材紹介会社を利用することが多くなります。また、工場などで一斉に多くの人材を採用する 場合は、人材マッチングサービスを行う場である「人材市場」(半官半民組織)やインターネット 上の人材募集サイトを利用することになります。 2.現地スタッフの雇用方法 雇用方法には、使用者と労働者が直接労働契約を締結する『直接雇用』と、人材派遣会社から人 材派遣を受け入れる『間接雇用』があります。駐在員事務所は政府より営業許可を受けた存在でな いため、法律上、間接雇用による雇用を選択せざるを得ない点に注意が必要です。 間接雇用においては、派遣先企業は労働者と直接労働契約を締結しませんが、法律上の効果の面 では、直接雇用と間接雇用の間に大きな差異はないものと言えます。中国では、労働契約法等の法 令により、労働契約において、重い使用者責任が人材派遣会社に課せられるため、人材派遣会社が、 派遣先企業に人材派遣契約でこの使用者責任を転嫁するからです。 しかし、間接雇用には、派遣先企業にとって、①社会保険料や個人所得税等の頻繁な制度改正に 関する使用者責任から解放される、②労働争議の発生時に人材派遣会社が間に立つため、比較的穏 やかな解決を期待できるというメリットも有すると言えます。 直接雇用と間接雇用をまとめると、下記のような相違点があります。 ■「直接雇用」 と 「間接雇用」の相違点 直接雇用 間接雇用 現地従業員との間の労働契約の有無 有 無 雇用期間 固定期間、終身雇用共に 可 固定期間、無期限共に可(た だし、固定期間は 2 年以上) 契約期間中における解雇(契約の打 切り) 可(ただし、法律の条件に 適合する必要あり) 可(ただし、労務派遣契約に 適合する必要あり) 駐在員事務所による雇用 不可 可 現地法人による雇用 可 可 個人所得税、社会保険の手続き 雇用主に責任 派遣会社に責任 Seiwa Global URL: http://www.seiwa-group.jp 成和-上海快報 は、一般情報の提供を目的としておりますので、特定の問題は専門家のアドバイスが必要となります。弊社の連絡先は以下の通りです。 ■ 上海事務所 上海成和ビジネスコンサルティング 上海市長寧区長寧路 1551 弄虹橋国際大厦 4 号 805 室 tel +86-21-5237-6737 fax +86-21-5238-2779 ■ 岐阜事務所 税理士法人 成和 / 株式会社成和ビジネスコンサルティング 岐阜県岐阜市菅生 2-3-19 tel +81-58-295-7077 ■ ホーチミン事務所 ベトナム成和ビジネスマネジメント C 2011 SSBC. All rights reserved. ○ No.27,Thu Khoa Huan,F.8,Q.Tan Binh,Ho Chi Minh City,Vietnam fax +81-58--295-7078 Tel:+84-8-864-0244
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