MassWorks Flyer

四重極型MSから精密質量スペクトル
MassWorksは米国Cerno Bioscience社※特許のMS IntegrityTM技術を用いた、
質量スペクトルキャリブレーション用の多機能ソフトウェアです。
MassWorksを用いることで、四重極型MS(ユニット分解能)の質量スペクトルの横軸の精度を飛躍的に
向上することができ、キャリブレーションで得られた関数を用いて同位体比の補正も行うことができます。
(高分解能 MS においても同位体比を補正します)
精密質量スペクトル
プロファイルモードで測定した四重極型MSデータを精密質量
スペクトルに変換(Agilent MSD など)
キャリブレーション
PFTBAなどを用いた外部標準、内部標準によるキャリブレーション
▼
補正能力
補 正 関 数 で 質 量ピークをガウス 分 布に変 換し、同 位体比も
補正
さまざまなMSへの適用
高分解能(TOF、二重収束、FT)MSへの適用も可能
▼
MassWorksを用いた四重極型MSデータの
キャリブレーション
キャリブレーションにより得られた補正関数をMSデータ
に適用することで、質量ピークの形状をガウス分布に変
換し、精密質量を小数点以下4桁まで求めることができ
ます。また同位体比補正も同時に行います。
MassWorksソフトウェア画面
※ゲステル株式会社はCerno Bioscience社の国内総代理店です。
四重極型MSで化合物組成を知る
CLIPS(Calibrated Lineshape Isotope Profile Search)はMassWorksで得られる
精密質量スペクトルと同位体比補正の結果を理論値と比較することにより、
質量ピーク確度(Spectral Accuracy)を算出し、化合物組成を推定する全く新しい手法です。
化合物の組成式推定の確度を飛躍的に向上することができます。
質量ピーク確度の算出
●精密質量情報 (指定の精密質量、構成元素、検索範囲で得られる組成式をリストアップ)
+
●同位体比情報 (同位体比情報を考慮した一致率による順位付け)
CLIPS結果(組成リスト)
理論値と補正後の実測値の重ね描き
CLIPSによる化合物の組成式推定結果
左記の条件では35もの化合物がヒットしますが、同位体比の一致率で
ある質量ピーク確度を使用して、順位付けを行います。
これにより、2-isopropyl-3-methoxy pyrazineの正しい組成である
C8H12N2Oがヒット順位1位となりました。
検索範囲 :152.0895 ±15 mDa, 元素 : C, H, N, S, O
(35ヒット中の15番目までを表示)
図は実測の質量ピーク(補正後)とC 8H12N2Oの理論値の質量ピークの
重ね描きで、互いに非常によく一致しています。
におい分析装置との組合わせで、
食品中の香気成分の同定
FEDHS® -1D GC-PFPD/MSによる
ヨーグルト分析
FEDHS® - 2D GC-PFPD/MSによる
ヨーグルト分析
試料 : ヨーグルト +水(1:1) 100μL
試料前処理・導入 : GERSTEL DHSによるFEDHS®
GC Column: DB-Wax; 30m x 0.25mm x 0.25μm,
GC-MS: Agilent 7890GC/5975MSD(Selectable 1D/2D
GC-MS/PFPD/ODP)
上記クロマトグラムの15.7 min付近にPFPD(Sモード)のピーク
が確認されましたが、スペクトルはマトリックスに埋もれており、化
合物を同定する事はできませんでした。
2
D GC-MS/PFPDにてハートカットした成分の詳細な分離を行い
ました。S化合物が溶出したR.T.のスペクトルを取得し、ライブラリ
サーチを行った結果、この化合物はMethional(C 4H8SO)である
と推測されました。
更に同定確度を上げるために、2D-GC-MS/PFPD分析より得
られた結果をMassWorks CLIPSにて解析しました。
PF TBAを用いたキャリブレーションの結果、この質量ピークの
精密質量値は104.0239 Daと算出されました。
ライブラリサーチと同様にMassWorks CLIPSの解析結果もC4H8SO
がヒット順位1位となりました。
このようにライブラリサーチとMassWorks CLIPSによる解析を組み合
わせることで、化合物の同定確度を向上する事ができます。
▲GERSTEL
(DHS-1D/2D GC-O/PFPD/MS)
におい分析システム
LC-QMSデータから化合物の定性 - CLIPS -
LC-QMSによる4種のサルファ剤の分析結果
Sulfamethazineの分子イオンをMassWorksで解析した
ところ、[M+H]+イオンの正しい組成であるC12H15N 4SO2
がヒット順位1位となりました。
MassWorksを使用する事で、LC-QMSで得られたデータ
から化合物の定性が可能となります。
LC-TOFMSデータのMassWorksによる解析 - sCLIPS ▲
LC-TOFMSによる分析
C45H30IrN3の分子イオン質量ピーク
Agilent 6100B シリーズ LC/MSD
左は精密質量の誤差、右側は同位体比の一致率(質量ピーク確度)順に
並べた結果です。
正しい組成であるC 45H30IrN3は精密質量の誤差では24個の組成の中
で19番目ですが、質量ピーク確度順の場合には1位にヒットしました。
Agilent 6500 シリーズ LC/QTOF
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Printed in Japan. 2016.7