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新たな指標 - Northern Trust

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株 式 投 資 に とっ て 必 要 不 可 欠 と な っ た
エンジニアード株式
ス マ ート・ベ ー タ 指 数 の 効 率 性 の 評 価:新 た な 指 標
スマート・ベータ指数が、
リスクに見合った見返りのあるリスク・ファクターへのエクスポー
ジャーをいかに獲得し、意図せぬ見返りのないエクスポージャーを最小限に抑えるかとい
2015 年4月
うことで、
これらの運用商品のパフォーマンスの大きな相違を説明することができます。我
々は意図したリスク・ファクターへのエクスポージャーをより正確に測定するために、
ファク
ター効率性比率(Factor Efficiency Ratio = FER)
という新たな指標を開発しました。
これを
用いて、FER指標が高い指数ほど、
リスク調整済みリターンが高いことを示します。
いわゆる
「スマート・ベータ」株式指数の数は、
この数年間で大幅に増えました。現在運用
商品は数百にも達していますが、そのほとんどが、規模、バリュー、低ボラティリティ、配当
利回りといったごく一握りの明確なリスク・ファクターによる超過リターンの獲得を目指して
います。1これらの新たな指数の人気の一因は、比較的単純であることです。
同じファクターをターゲットと
しているものでも、
スマート・
ベータ指数のパフォーマンス
に大きな差が生じることがよ
くあります。
最新の株式ソリューション・リサーチ・ペーパーを発行時に入手するには、
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| 1 of 4
目標がほぼ同じであるにもかかわらず、
スマート・ベータ指数のパフォーマンスは、同じ
ファクターをターゲットとするものでも、大きく異なることがよくあります。例えば、
より高い利
回りを獲得するという意図は同じであるにもかかわらず、高配当指数のリスク調整済みリタ
ーンは広範囲にわたります。
この10年の間、
ダウ・ジョーンズUSセレクト配当指数のシャープ・
レシオ
(リスク1単位当たりのリターン)はわずか0.37でしたが、S&P配当貴族指数のシャープ・
レシオは0.67で、
ダウ・ジョーンズ指数を80%以上上回りました。
この差はどう説明できるの
でしょうか。
これらのアプローチは、利回り、規模、バリューといった見返りのあるファクターからの超
過リターンを追求しますが、幅広く認識されている見返りのないファクターが数多くあります。
これらは実際に存在し、
リスクに大きく寄与することがありますが、必ずしも超過リターンを
生むわけではありません。
これらの見返りのないファクターには、為替エクスポージャー、
レ
バレッジなどが含まれます。
リスク上昇への寄与を通じて、
これらのファクターに対する制
御されていないエクスポージャーによってリスク調整済みリターンが低くなる傾向がありま
す。おそらくもっと重要なことですが、特定の見返りのあるファクターをターゲットとすること
で、他の見返りのあるファクターへの望ましくないエクスポージャーをとることになる可能性
があります。例えば、小型株及びバリュー株へのバイアスでプラスの超過リターンを生むこと
ができますが、低ボラティリティの指数は、
自然に大型株へのバイアス及びバリュー株への
ネガティブ・バイアスとなる傾向があり、
リターンが低下することがあります。
これらのバイア
スはファクター間に存在する相関から生じるもので、低ボラティリティ株は規模が大きく、バ
リュエーションが高い傾向があります。
スマート・ベータ指数ならびにオルタナティブ・ベータ指数のパフォーマンスは、意図した
ターゲティングだけに左右されるわけではありません。見返りのないファクターやマイナス
の見返りが生じるファクターへの意図せぬエクスポージャーに、いかにうまく対処するかが
重要で、
このことが商品間のパフォーマンスの差の説明に役立ちます。本資料では、
スマー
ト・ベータ指数の意図したエクスポージャーならびに意図せぬエクスポージャーを測定する
ための新たな指標を紹介します。
この指標をファクター効率性比率(FER)
と名付け、FERが高
い株式は、それに比例してリスク調整済みリターンも高くなる傾向があることを示します。
ここでわかったことは二つあります。一つは、少なくとも一見したところほとんど同じ指数
間のパフォーマンスのばらつきを説明することができます。二つめとしては、明らかに意図
せぬエクスポージャーを最小限に抑えるよう調整されている指数は、
リスク調整済みリター
ンが最高水準になることを示唆しています。つまり設計が重要なのです。
ファクター効率性比率
FERの考え方は非常に単純です。指数の意図せぬファクター・エクスポージャーに対する、
意図したエクスポージャーの比率です。
「効率的な」指数ほど、意図せぬファクター・エクス
ポージャーに対する1単位当たりの意図したエクスポージャーの比率が高くなります。
FER =(意図したファクター・エクスポージャー)/(意図せぬファクター・エクスポージャー)
FERを高くするには、指数は見返りのあるリスク・ファクターに大きく傾斜するか(分子が大き
い)、
または意図せぬファクター・エクスポージャーを最小限に抑えるか(分母が小さい)、
も
しくはこの2つを組み合わせなければなりません。
ファクター・エクスポージャーは、Barraや
Axiomaといった定評のあるリスク・モデルを用いて算出します。FER比率のテクニカルな詳
細は、Social Sciences Resource Network発行のハンスタッドおよびデカイザーの補足論文
(2014年)3に記載されています。
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FERが高い戦略ほど、それに
比例してリスク調整済みリ
ターンが高くなる傾向があ
ります。
次のセクションでは、小規模、バリュー、低ボラティリティ、
配当利回りをターゲットとする一般的なスマート・ベータ商品
のFERを測定します。
このFER指標を過去のシャープ・レシオと
関連付けて、効率性が高いとリスク調整済みリターンが高くな
ることを示すと共に、
ノーザン・トラストのエンジニアード株式
戦略も紹介し、慎重に設計するとファクター・エクスポージャー
の効率性が高まり、またパフォーマンスも高くなることを示し
ます。
小規模
全体として、見返りのあるファクターから超過リターンを獲得す
るには2つのアプローチがあります。一つめのアプローチは「オ
ルタナティブ加重法」
というもので、売上高や資産といったファ
ンダメンタルズ指標に基づく、時価総額加重でない方法を用い
ます。オルタナティブ加重の明示的な目的と、時価総額加重との
違いは分かりやすいですが、暗黙の目的は、超過リターンの源
泉として規模、バリューといったファクターへのエクスポージャ
ーを獲得することです。4
ファンダメンタルズに基づくアプローチなどのオルタナティ
ブ加重指数は、特定のファクターをターゲットにはしておらず、
意図せぬエクスポージャーを最小限に抑えるメカニズムもあり
ません。
このため、FERの観点からは効率性があまり低くならな
いとみられます。図表1(4ページ)は、実際にこれが当てはまるこ
とを示しています。
オルタナティブ加重法は小型株プレミアムを獲得できるとい
う考えが広がっていますが、
この結果を裏付ける方法はありま
せん。
ファクター・エクスポージャーはポートフォリオ構築にお
いて明確にターゲットを絞られたり、制御されたりしていないた
めです。実際、2014年12月31日現在、FTSE RAFI指数はわずかに
大型株バイアスで、FERはマイナスとなりました。意図せぬエク
スポージャーは、モメンタム、バリュー、マイナス成長に大きくバ
イアスがかかった結果生まれたもので、小型株指数にとっては
異例のことです
ノーザン・トラスト・エンジニアード株式ソリュー
ション
ノーザン・トラスト・エンジニアード株式戦略は、ポ
ートフォリオを投資目標に一致させて、見返りのな
いリスク・ファクターへのエクスポージャーを最小限
に抑えるよう調整しながら、長期でのアウトパフォー
マンスの提供を目的とする特定のリスク・エクスポ
ージャー(ファクター)
をターゲットとするよう設計さ
れています。エンジニアード株式戦略は、
この数十
年の金融理論の漸進的進化に従って発展していま
す。
これは、
システマティック・マーケット・リスク
(ベ
ータ)の上昇に従い、期待リターンも上昇するという
考え方を世に広めたウィリアム・シャープの資本資
産価格モデルから、複数のファクターを組み込んだ
より最近のモデルに及びます。我々のリサーチによ
ると、
システマティック・マーケット・リスク以外にも
株式リターンを左右するファクターがあり、いくつか
はリスク調整済みリターンの向上につながるもの
で、
これには以下のファクターが含まれます
高クオリティ ■■ 高配当利回り ■■ 高バリュー ■■
小型 低ボラティリティ ■■ 高モメンタム
■■
■■
単一ファクターをターゲットとする戦略に共通する
一つの問題は、期間が短いと、市場と比較したパフ
ォーマンスが変動する傾向にあることです。
このよ
うな「ファクター・サイクル」が、多くの投資家を躊
躇させています。彼らは、そのようなエクスポージ
ャーの長期的なメリットを理解しているものの、パ
フォーマンス低迷の長期化に対する許容には限度
があるためです。複数の相関のないファクターを組
み合わせることで、
このような状況を緩和すること
ができます。特に、我々のリサーチによると、
クオリ
ティ・ファクターを組み込むとリスク調整済みリター
ンは向上し、
またこれは、
リスク・マネジメントとパ
フォーマンスの双方に関して、他のファクター・エク
スポージャーを強力に補うことがわかっています。
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二つめの一般的なアプローチは、明らかに銘柄選択プロセスを通じたファクターをター
ゲットとします。小型株に関しては、たいていの場合これは時価総額に基づく商品ユニバー
スを明確にするのと同様に単純なことです。例えば、
ラッセル2000指数は、単純にラッセル
3000指数構成銘柄の時価総額が小さい方から3分の2を対象としています。ただし、
この方
法でのファクターのターゲッティングは、意図したファクターの明確な制御を考慮に入れて
いません。単に得たままのものが結果なのです。
ノーザン・トラスト・スモールキャップ・コア戦略は、保有株式を時価総額が最も小さい
部分に積極的に集中させて、図表2に示す他の大部分の指数と比べて小型株のエクスポ
ージャーをかなり高くしています。その際、意図せぬエクスポージャーを他のターゲット指
数を大きく下回る水準で維持し、それによって効率性とFERを高くしています。実際、
ノーザ
ン・トラスト・スモールキャップ・コア戦略の効率性は、分析した他の小型株指数を28%上回
っています
1.60
0.50
1.40
0.45
1.20
0.40
0.35
1.00
0.30
0.80
0.25
0.60
0.20
0.40
0.15
0.20
0.10
0.00
0.05
–0.20
シャープ・レシオ
(期間10年)
ファクター効率性比率(FER)
図表1:FER分析‐小規模ファクター
0.00
FTSE RAFI
US 1000
MSCI
欧州小型株
MSCI
米国小型株
MSCI
ワールド小型株
ファクター効率性比率
(FER)
ラッセル
2000
ノーザン・トラスト・
スモールキャップ
・コア戦略
シャープ・レシオ
(期間10年)
出所:ノーザン・トラスト・クオンティタティブ・リサーチ、バーラ・ポートフォリオ・マネジャー、FTSE、MSCI、
ラッセル
図表2:FERの比較‐小規模ファクター
FTSE RAFI
US 1000
MSCI
欧州小型株
–0.22
2.58
意図せぬエクスポー
ジャー
2.18
3.16
ファクター効率性比
率(FER)
–0.10
0.82
意図したエクスポー
ジャー(小規模)
MSCI ワール
ド小型株
ラッセル
2000
ノーザン・トラス
ト・スモールキャ
ップ・コア戦略
2.70
3.35
3.32
2.98
2.65
3.21
2.49
0.92
1.02
1.04
1.33
MSCI 米国小
型株
2.76
出所:ノーザン・トラスト・クオンティタティブ・リサーチ、バーラ・ポートフォリオ・マネジャー。データはバーラGEM2リスク・モデルからの
2014年12月31日現在のものです。エクスポージャーはリスク加重ベースで、比較し易くするために100倍にしてあります。
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バリュー
バリュー・プレミアムを獲得しようという意図的な追求にもかかわらず、バリュー型スマート・
ベータ指数で、
この10年間、時価総額加重ベンチマークを上回るリスク調整済みリターンを
あげているものはほとんどありません。
これは、バリュー・ファクター自体がアンダーパフォームしたからではなく、一つには意図
せぬエクスポージャーのパフォーマンスが低迷したためです。5ノーザン・トラスト・ワールド・
クオリティ・バリュー・ポートフォリオは、バリュー・エクスポージャーにターゲットを絞り、意
図せぬリスクの管理に重点を置いており、FERは分析した他のすべてのバリュー型商品の2
倍を超えています(図表3)。
分析した他のバリュー指数の多くは、規模、モメンタム、ボラティリティといったファクタ
ーに対して大きくエクスポージャーを有していました。例えばMSCI米国バリュー指数の規模
への絶対エクスポージャーは、バリューに対するものを上回り、ボラティリティのエクスポー
ジャーはかなり大きくなっていました。
この意味において、MSCI米国バリュー指数は、バリュ
ー指数ではなく、大型株の低ボラティリティ指数のように見え、
またそのように動くはずです。
同様に他の指数にも、大きな意図せぬエクスポージャーが混じっていました。
バリュー型スマート・ベータ指
数で、時価総額加重ベンチマ
ークを上回るリスク調整済み
リターンをあげているものは
ほとんどありません。
図表3-FER分析-バリュー・ファクター
0.60
0.60
0.50
0.50
0.40
0.40
0.30
0.30
0.20
0.20
0.10
0.10
0.00
シャープ・レシオ
(期間10年)
ファクター効率性比率(FER)
0.70
0.00
MSCI
ワールド
MSCI欧州
バリュー加重
MSCI米国
バリュー
FTSE RAFI
米国1000
MSCI
ワールド・バリュー
ファクター効率性比率(FER)
MSCI欧州
バリュー
ノーザン・トラスト・
クオリティ・バリュー・
ワールド・ポートフォリオ
シャープ・レシオ
(期間10年)
出所:ノーザン・トラスト・クオンティタティブ・リサーチ、バーラ・ポートフォリオ・マネジャー、FTSE、MSCI
図表4:FERの比較‐バリュー・ファクター
MSCI
ワールド
MSCI
米国
バリュー
0.05
0.50
意図せぬエ
クスポージ
ャー
0.94
ファクター
効率性比率
(FER)
0.06
意図したエク
スポージャー
(バリュー)
MSCI
欧州バリュ
ー加重
MSCI
欧州バリ
ュー
ノーザン・トラス
ト・クオリティ・
バリュー・ワー
ルド・ポートフ
ォリオ
FTSE RAFI
米国1000
MSCI
ワールド・バ
リュー
0.58
0.36
0.56
0.71
0.54
3.17
3.04
1.60
2.36
2.93
0.92
0.16
0.19
0.23
0.24
0.24
0.59
出所:ノーザン・トラスト・クオンティタティブ・リサーチ、バーラ・ポートフォリオ・マネジャー。データはバーラGEM2リスク・モデルからの
2014年12月31日現在のものです。エクスポージャーはリスク加重ベースで、比較し易くするために100倍にしてあります。
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低ボラティリティ
意図せぬエクスポージャーの大きさから、商品設計がはっきりと分かります。S&Pミニマム・
ボラティリティ指数は、ボラティリティ・エクスポージャーをMSCI米国ミニマム・ボラティリテ
ィ指数のような商品と同じ水準に保っていますが、S&Pのアプローチの意図せぬエクスポー
ジャーはMSCI指数を20%程度上回っています。特にレバレッジ、
グロース、規模のエクスポー
ジャーが大幅に上回りました。
これらの意図せぬエクスポージャーは必ずしもパフォーマンスの低下をもたらしてはい
ませんでしたが、指数の意図に疑問を投げかけています。つまり、真の低ボラティリティ指数
なのか、あるいは意図的に規模およびグロースのプレミアムを獲得しようとしているのかと
いうことです。
この意味では、FERをファクター「純度」の指標と考えることができます。
このよ
うな規模が大きな意図せぬエクスポージャーによって、S&Pミニマム・ボラティリティ指数の
FERは低くなっています。
ノーザン・トラスト・クオリティ・ロー・ボラティリティ・ワールド戦略は、すべての低ボラティ
リティ商品の中で意図したエクスポージャーが最大で、
また意図せぬファクター・エクスポー
ジャーも最低水準にあり、FERは2番目のMSCI米国ミニマム・ボラティリティ指数を約34%上
回っています。
これは、意図せぬリスクを厳しく抑えることで実現していますが、そのため、低
ボラティリティ・ファクターへのエクスポージャーはきわめて
「純度が高く」集中度の高いも
のとなってています。
3.50
0.80
3.00
0.70
2.50
0.60
0.50
2.00
0.40
1.50
0.30
1.00
0.20
0.50
シャープ・レシオ
(期間10年)
ファクター効率性比率(FER)
図表5:FER分析-低ボラティリティ・ファクター
0.10
0.00
0.00
MSCIワールド
S&Pロー・
ボラティリティ、
MSCI EAFE
ミニマム・
ボラティリティ
MSCIワールド・
ミニマム・
ボラティリティ
ファクター効率性比率
(FER)
MSCI米国
ミニマム・
ボラティリティ
ノーザン・トラスト・
クオリティ・ロー・
ボラティリティ・
ワールド・
ストラテジー
シャープ・レシオ
(期間10年)
出所:ノーザン・トラスト・クオンティタティブ・リサーチ、バーラ・ポートフォリオ・マネジャー。データはバーラGEM2リスク・モデルからの2014年12月31日現
在のものです。エクスポージャーはリスク加重ベースで、比較し易くするために100倍にしてあります。
図表6:FERの比較-低ボラティリティ・ファクター
意図したエ
クスポージ
ャー(低ボラ
ティリティ)
MSCI
ワールド
S&Pロー・
ボラティリ
ティ、
MSCI EAFE
ミニマム・
ボラティリ
ティ
MSCI
ワールド・
ミニマム・
ボラティリ
ティ
MSCI
米国ミニマ
ム・ボラティ
リティ
ノーザン・トラス
ト・クオリティ・ロ
ー・ボラティリテ
ィ・ワールド・スト
ラテジー
0.21
3.17
2.53
3.14
3.00
3.94
意図せぬエ
クスポージ
ャー
0.79
1.53
1.14
1.35
1.29
1.26
ファクター
効率性比率
(FER
0.26
2.08
2.23
2.32
2.33
3.12
出所:ノーザン・トラスト・クオンティタティブ・リサーチ、バーラ・ポートフォリオ・マネジャー。データはバーラGEM2リスク・モデルからの
2014年12月31日現在のものです。エクスポージャーはリスク加重ベースで、比較し易くするために100倍にしてあります。
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FERをファクター「純度」の指
標と考えることができます。
配当利回り
FERはスタイル・ドリフトを測る重要な指標でもあります。S&P500配当貴族指数は、分析した
配当指数の中で最も高いリスク調整済みリターンをあげましたが、実際には配当利回りの
エクスポージャーはかなり小さく、MSCI指数のエクスポージャーの半分以下、
ノーザン・トラ
スト・クオリティ・ディビデンド・フォーカス戦略の3分の1以下でした。6実際、S&P500配当貴
族指数の意図したエクスポージャーは、S&P500指数自体をわずかに上回る水準でした。
S&P500配当貴族指数が有していたのは低ボラティリティへのエクスポージャーであり、
意図した配当エクスポージャーをはるかに上回っています。
この意味において、
シャープ・レ
シオは他のS&PやMSCIの低ボラティリティ指数と非常に似ており、S&P500配当貴族指数はも
っと正確には低ボラティリティ指数に分類されるべきかもしれません。
この一因としては、同
指数の設計において特に制御されていない意図せぬエクスポージャーがあげられます。
図表7:FER分析-配当利回りファクター
0.80
0.70
0.50
0.60
0.40
0.50
0.30
0.40
0.30
0.20
0.20
0.10
シャープ・レシオ
(期間10年)
ファクター効率性比率(FER)
0.60
0.10
0.00
0.00
ラッセル1000
S&P 500
S&P 500
配当貴族
ファクター効率性比率
(FER)
MSCI米国HDY
ダウ・ジョーンズ
米国
セレクト配当
ノーザン・トラスト・
クオリティ・
ディビデンド・
フォーカス
米国戦略
シャープ・レシオ
(期間10年)
出所:ノーザン・トラスト・クオンティタティブ・リサーチ、バーラ・ポートフォリオ・マネジャー、S&Pダウ・ジョーンズ、MSCI。
図表8:FERの比較‐配当利回りファクター
ノーザン・トラス
ト・クオリティ・デ
ィビデンド・フォ
ーカス米国戦略
ラッセル
1000
S&P 500
S&P 500
配当貴族
MSCI
米国HDY
ダウ・ジョーン
ズ米国セレク
ト配当
0.03
0.11
0.38
0.96
1.18
1.27
意図せぬエ
クスポージ
ャー
1.22
2.21
4.21
5.03
4.87
2.41
ファクター
効率性比率
(FER)
0.02
0.05
0.09
0.19
0.24
0.53
意図したエ
クスポージ
ャー(配当
利回り)
出所:ノーザン・トラスト・クオンティタティブ・リサーチ、バーラ・ポートフォリオ・マネジャー。データはバーラUSE3Lリスク・モデルからの2014
年12月31日現在のものです。エクスポージャーはリスク加重ベースで、比較し易くするために100倍にしてあります。
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MSCI米国高配当利回り指数の配当エクスポージャーはかなり大きいですが、ボラティリテ
ィ、モメンタム、規模など多くの意図せぬエクスポージャーも大きくなっています。
ここでも指
数のパフォーマンスの少なくとも一部は、
こうした意図せぬエクスポージャーによるものであ
ると言ってもいいでしょう。配当貴族指数と同じく、MSCI米国高配当利回り指数は意図せぬリ
スクを管理しようとしていません。
ノーザン・トラスト・クオリティ・ディビデンド・フォーカス戦略は、
スタイル・ドリフトとは関
係なく、純粋な配当エクスポージャーを提供するよう設計されています。
このことは、意図し
たエクスポージャーが相対的に大きく、意図せぬエクスポージャーが他のアプローチの半分
程度であることから明らかです。
これによって効率性が大幅に向上し、FERも上昇します。
設計が重要
我々は直感的に、FERが高い指数ほど高いリスク調整済みリターンが期待します。FERの分子
は、いくつかの見返りのあるファクターへのエクスポージャーの指標です。分子が大きくなる
と、
リターンは比例して上昇すると考えられます。分母は、見返りのないものと見返りがマイ
ナスのものを含むすべての意図せぬエクスポージャーの指標です。分母を最小限に抑えるこ
とで、必ずしもリターンを生み出さない超過リスクの指数を取り除きます。
この結果、
ファクタ
ー・エクスポージャーの効率性とFERが上昇し、
シャープ・レシオでみたリスク調整済みリター
ンは高くなるでしょう。7
世界各地の株式市場のパフォーマンスには大きな差があることから、FERとシャープ・レシ
オの実証的関係の予測は複雑です。
この差によって、線形回帰モデルの基本的な前提の一つ
が崩れるため、単にFERをシャープ・レシオに回帰しただけでは十分ではありません。8その代
わりに、変量効果モデルを利用してこれを修整します。詳しくはハンスタッドおよびデカイザ
ーの論文(2014年)
で説明されています。
図表9は、変量効果の推定結果を示しています。FERから予測したシャープ・レシオと実際
のシャープ・レシオには強力な関係があります。
このモデルのR2は約0.54で、FERとシャープ
図表9:変量効果の推定
0.7
実際のシャープ・レシオ
0.6
0.5
0.4
0.3
0.2
0.1
0.0
0.0
0.1
0.2
0.3
0.4
0.5
FERから予測したシャープ・レシオ
出所:ブルームバーグ、MSCI、バーラ、
ノーザン・トラスト・クオンティタティブ・リサーチ
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0.6
0.7
0.8
ノーザン・トラスト・クオリテ
ィ・ディビデンド・フォーカス
戦略は、
スタイル・ドラフトは
なく、純粋な配当エクスポー
ジャーを提供するよう設計さ
れています
の相関が0.73を超えていることを示しています。FERベータはプラスで、信頼係数99%で統計
的に有意です(詳細は付記を参照のこと)
。
このため、FERとシャープ・レシオの関係は予想ど
おり、
プラスで統計的に有効であると結論付けます。
ノーザン・トラスト株式戦略は、FERが高くなるように調整されています。
そのため、意図し
たファクターへの効率性の高いエクスポージャーとなっており、不要なスタイルからの逸脱
や意図せぬベットはありません。
このように効率性が高いことから、戦略全体でリスク調整済
みリターンは高水準になっています。
見返りのあるリスク・ファクターの効率的な利用について詳しくは、
ノーザン・トラストの資
料「優れたリターンを目指したリスク・ファクターの結合」
を参照してください。9リスク調整済
みリターンが高いターゲット戦略の重要性については、我々の資料「アクティブ・リスク・バジ
ェッティングの向上」
で取り上げています。10
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付記
図表10は、本資料で分析しているすべてのスマート・ベータ指数のファクター効率性比率
(FER)
と10年間のシャープ・レシオを示しています。欧州指数のシャープ・レシオは、米国や
世界全体をカバーする同様の指数を大きく下回っています。実際、欧州指数とEAFE指数の
平均シャープ・レシオは0.25ですが、米国指数の平均は
0.50です。
この違いにより、市場パフォーマンスの違い
図表10:10年間のシャープ・レシオとFER
による影響を受けないFERを、
このような差から明らか
10年間のシ
ファクター
に影響を受けるシャープ・レシオと関連付けようとする
ャープ・レ
効率性比率
シオ
(FER)
際に問題が生じます。商品グループ全体でFERとシャー
プ・レシオを単純に関連付けると、誤った結果になるで
FTSE RAFI(規模)
0.45
(0.10)
しょう。
MSCI欧州小型株
0.30
0.82
この問題を修整するための一つアプローチは、
グリー
0.37
0.92
MSCI米国小型株
ン
(2002年)
で詳しく説明されている変量効果モデルを
MSCIワールド小型株
0.35
1.02
使用することです。いろいろな意味で従来からの線形回
帰と似ていますが、変量効果モデルは、
もしあれば地域
NT小型株コア
0.40
1.33
的なバイアスを適切に修正します。変量効果モデルの
MSCI米国バリュー
0.37
0.16
適用性をテストするために、
ブルーシュおよびペイガン
MSCI欧州バリュー加重
0.12
0.19
(1980年)のラグランジュの未定乗数テストと、ハウスマン
FTSE RAFI(バリュー)
0.45
0.23
(1978年)の規格検定を行いました。
データは、地域によ
って2つのグループに分けられました。具体的には米国
MSCIワールド・バリュー
0.28
0.24
指数をグループ1、米国以外の指数とグローバル指数を
MSCI欧州バリュー
0.11
0.24
グループ2としました。
NT ワールド・クオリティ・バリュー
0.48
0.59
ブルーシュ・ペイガン検定の値は270.8778で、
カイ二
乗分布の95%の臨界値を大幅に上回っており、1自由度
S&Pロー・ボラティリティ
0.73
2.08
は3.8415です。
したがって、従来型の線形モデルは不適
MSCI EAFE ミニマム・ボラティリティ
0.46
2.23
切であると結論付けてこの空値を却下し、変量効果モ
MSCIワールド・ミニマム・ボラティリティ
0.52
2.32
デルを選択します。ハウスマン検定の値は0.2636で、臨
MSCI米国ミニマム・ボラティリティ
0.65
2.33
界値の3.8415を下回っています。
このため、地域効果は
FERと無相関であるとの仮説を却下することはできませ
NTワールド・クオリティ
・ロー・ボラティリティ
0.61
3.12
ん。地域効果の存在が明白であるブルーシュ・ペイガン
S&P500配当貴族
0.67
0.09
検定と、
これらの効果がモデルの他の変数とは無相関
MSCI米国HDY
0.54
0.19
であることを示すハウスマン検定に基づき、変量効果モ
ダウ・ジョーンズ米国セレクト配当
デルは適切であると結論付けます。
これらの検定につい
0.37
0.24
て詳しくは、
グリーン
(2002年)
またはデビッドソンとマッ
NTクオリティ・ディビデンド・フォーカス
0.50
0.53
キノン
(2003年)
を参照してください。
出所:ノーザン・トラスト・クオンティタティブ・リサーチ、S&Pダウ・ジョーンズ、MSCI、FTSE、
地域効果のある変量効果モデルの結果は、図表11に ラッセル
示してあります。先に述べたように、
このモデルはかなり
有意であり、FER係数は0.10656で予期どおりです。
さらに、
このモデルはデータセット全体で
のシャープ・レシオの変動の50%以上を説明しており、FERとシャープ・レシオとの関係がしっ
かりしていることを示しています。図表11の指標は、最小二乗回帰と同じように解釈されます。
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図表11:変量効果と地域効果
標準誤差
t値
DF
p値
切片
0.32824
推定
0.07228
4.5412
18
0.000252
FER
0.10656
0.02684
3.9694
18
0.000899
R2
0.5369
調整済み R
2
0.5112
AIC
–19.726
BIC
–15.743
出所:ノーザン・トラスト・クオンティタティブ・リサーチ
参考文献
ハウスマン J.A.、
『Specification Tests in Econometrics(計量経済学における規格試験)』、エコノメトリカ第46.6号(1978年)
ブルーシュT. S.、ペイガンA. R.、
『The Lagrange Multiplier Test and its Applications to Model Specification in Econometrics(ラグランジュ乗数法とその計量経済学におけるモデル仕
様への応用)、
レビュー・オブ・エコノミック・スタディーズXLVII(1980年)
グリーンW.、
『Econometric Analysis(計量経済分析)第5版』、
プレンティスホール、ニュージャージー州(2002年)
デビッドソンR.、マッキノンJ.、
『Econometric Theory and Methods(計量経済学の理論論と手法)』、オックスフォード大学出版(2003年)
脚注
1
見返りのあるリスク・ファクターに関する詳しい分析は以下を参照してください。
『Understanding Factor Tilts(ファクター・ティルトに関する理解)』、
ノーザン・トラスト、2013年6月。
2 2014年12月31日現在のデータ。
3 ハンスタッド、マイケル、デカイザー、ジョーダン、
『Evaluating the Efficiency of ‘Smart Beta’ Indexes(「スマート・ベータ」指数の効率性の評価)』、
ノーザン・トラスト、2014年10月
4 リサーチ・アフィリエイツ、RAIファンダメンタル指数
5 2014年12月31日に終了した10年間については、MSCIワールド指数のうち最も安い5分の1の銘柄が、最も高い5分の1を年200ベーシスポイント以上アウトパフォームしました。
6 2013年12月31日現在の実際の配当利回りは、S&P 500が1.96%、S&P 500配当貴族指数が2.27%、MSCI USA HDYが3.07%、NTクオリティ・ディビデンド・フォーカスが3.24%でした。
7 シャープ・レシオは上記の商品の年平均リターンで、
リスクフリー・レートを超過リターンの標準偏差(年率)で割ったものです。
8 具体的には、ガウス・マルコフの定理では、誤差項は独立変数とは無相関であると想定しています。株式リターンの地域格差は、
この前提に反するため、回帰推定値は無効となりま
す。
9 『株式インペラティブ:優れたリターンを目指したリスク・ファクターの結合』、
ノーザン・トラスト、2014年10月。
10 『
“ 株式インペラティブ:アクティブ・リスク・バジェッティングの向上』、
ノーザン・トラスト、2014年5月。
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