●●●●●●●●● 「安全装備品と消防活動」 ●●●●●●●●● 池田町消防団 平成 23 年度の安全装備品等助成事業におい 術館)から見る北アルプスの山々の壮大な景色 て消防団員用の反射チョッキを整備していただ は絶景であり、毎年多くの来場者にお越しいた きましたので、整備するに至った経緯、整備後 だいております。美術館にはこの地を愛した山 の効果、使用状況等を報告させていただきます。 下大五郎画伯、小島孝子画伯、奥田郁太郎画伯、 全国の消防関係者の皆さまにご愛読されてい 陶芸の篠田義一氏の作品を展示してあり、当地 ると聞いておりますので、最初に当町の簡単な の芸術的側面も垣間見ることができますので、 紹介をさせていただきたく思います。池田町は、 ここで紹介させていただきます。 長野県の北西部に位置し、人口 1 万 500 人余で 近隣の地域としましては、冬季五輪が開催さ 2 面積 40.18km の全国的には小さな町でありま れウインタースポーツの盛んな白馬村や小谷 す。 『花とハーブの町』を掲げ、町を挙げて花いっ 村、黒部ダムで有名な大町市、鈴虫で有名な松 ぱいの明るい町を作り上げています。最近では 川村があり、観光や行政活動にとどまらず様々 『日本で最も美しい村』連合に加入し、花いっ な活動をご一緒させていただいております。消 ぱいの明るく美しい町を目指しております。大 防活動も例外ではなく、5 市町村からなる大北 峰高原にある七色大カエデはテレビや雑誌等で 消防協会を核として各市町村連携の下、日々の 大きく取り上げられるなど、池田町の観光のシ 消防活動を遂行しております。 ンボルとなっており、紅葉の時期には町内外よ 以上池田町の簡単な紹介をさせていただきま り多くの観光客にお越しいただいております。 した。多くの方に池田町にお越しいただき、地 特産品は池田町内で栽培されたぶどうから加工 域の良さや特産品の素晴らしさを実感していた されるワイン、古くからある造り酒屋で醸造さ だければ嬉しく思います。春の芽生え、夏の避 れる日本酒、ハーブセンターで生育・販売して 暑、秋の紅葉、冬の雪景色などの思い出作りに是 いるハーブ製品等々が代表的な特産品でありま 非足を運んでいただくようお願いいたします。 す。また、北アルプス展望美術館(池田町立美 さて、本題に入りますが、池田町消防団は団 美術館よりの眺望(北アルプスの景色) 18 大峰高原の七色大カエデ 広報 消防基金 平成 24 年 10 月 No.185 P9-20 消防基金185_公務災害防止事業の推進_0929.indd 18 12/09/29 10:24 長以下 285 名で、数年前には女性隊も組織され 安全性が向上したものと確信しております。配 ました。近年は若者の地域離れや少子化により 備後現在に至るまで緊急出動はありませんが、 入団する若者が減少し、団員確保に苦労してお 消防活動の一環でもある地域活動のお手伝いで りますが、その中でも地域は自分の手で守ると も使用しています。写真は 8 月 13 日に行われた、 いう強い意志により消防団員として活躍してい 池田町と松川村合同で開催している池田・松川 る団員は地域の宝であるとともに、地域の誇り 高瀬川納涼大花火大会に警備で出動した時の様 でもあります。 子であります。消防団は緊急時の出動以外にも 消防団活動は消火や行方不明者の捜索、災害 三九郎(どんと焼)やお祭りの警備など地区行 時の活動等多岐にわたり、長時間に及ぶケース 事へ積極的に出動しております。夜間の出動時 も少なくありません。多くの場合夜間にまで及 に着用することで安全性が格段に向上したこと ぶことが想定され、実際に行方不明者の捜索で は、消防団員の安全を確保する観点からは大き は夜遅くまでの捜索も多々あります。このたび、 な意味のある事業であると考えております。 より安全に夜間の活動を遂行するために反射 前段でも触れましたが、池田町は小さな町で チョッキを配備していただきました。特に悪天 あり財政的にも余裕はなく、消防団の備品整備 候時は車両等からの視界も悪くなることから反 に関しても、限られた予算内での整備となりま 射チョキを身に着けることにより、消防活動の す。このような状況下で補助金や交付金を頂戴 花火警戒 広報 消防基金 平成 24 年 10 月 No.185 P9-20 消防基金185_公務災害防止事業の推進_0929.indd 19 19 12/09/29 10:24 することは財政的にも非常にありがたいことで ことも重なり、未整備のままでした。今回の整 あり、消防団といたしましても消防設備の強化 備で消防団員 285 名全員に配備できたことは、 は必要なことでありますので、非常に有益であ 池田町といたしましても長年の願いが叶い大き りました。情けない話でもありますが、反射 な喜びであります。 チョッキの整備については、話題に上がったこ 最後になりましたが、消防団員 1 人 1 人が『地 とはありましたが、ホースや活動服の配備など 域は自分の手で守る』という強固な意志を持ち、 の基本的装備の整備にとどまり、基本的装備を 消防活動に取り組んでいきたいと思います。 超えた安全装備の整備まで予算が許さなかった 七色大カエデと『てるみん・ふーみん』(池田町のキャラクター) 池田町のキャラクター『てるみん・ふーみん』 20 広報 消防基金 平成 24 年 10 月 No.185 P9-20 消防基金185_公務災害防止事業の推進_0929.indd 20 12/09/29 10:24
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