オーストラリア メルボルン・シドニー編

OSCN 文書番号:W-A-006-2014Ke
国名:
オーストラリア
取材場所:ウィットルシー・メルボルン ・シドニー
取材場所の基本情報:公道 ・ 自転車専用道(レーン)
参考 HP:ウィットルシー市 サイクリング関連ページ
https://www.whittlesea.vic.gov.au/facilities-and-recreation/things-to-see-and-do/cycling-and-bike-paths
ビクトリア州 VIC ROADS ロードセーフティエデュケーション
https://www.vicroads.vic.gov.au/safety-and-road-rules/road-safety-education
サイクリングセーフ 自転車教育機関
http://www.cyclingsafe.com.au/
オーストラリア全土をカバーする自転車団体 バイシクルネットワーク
https://www.bicyclenetwork.com.au/racv-great-victorian-bike-ride/schools/
サイクリングビクトリア 競技&サイクリング統括団体
レポート期日 : 2014 年 8 月現在
http://vic.cycling.org.au/About
写真:Kent Katayama 参考文献:ウィットルシー市 HP 他、上記参考 HP より
( ※ 実際に見学や走行を体験した感想を基に記述しています。下記全ての内容は変化している可能性もあります。ご了承ください。 )
実際に見学・走行した道路/コース状況: 路面状況( アスファルト舗装 ・ ダート ) 使用車輛: Specialized MTB
実走コース:
ウィットルシー市住宅街周辺道路(メルボルンの北東約 40km)
実走行距離: 5 km
現地の人々の自転車とのつきあい方:
メルボルンやシドニーのある、ビクトリア州やニューサウスウェールズ州では、サイクリングを日常のレク
リエーションとして楽しむ事は、かなり一般的と言える。都市部では、通勤の足としての利用も多く、自転
車レーンなども、しっかりと整備されている。自転車の安全利用教育も定着しており、大人でもヘルメット
を着用したり、サイクリストとして安全面でのスタイルを整えた自転車利用者を多く見かける。また、「サイ
クリングビクトリア」という大会統括団体が、ビクトリア州で様々なタイプの自転車レースや、この広大な
エリアで景色を味わう事を目的としたサイクリングのチャレンジシリーズを年間約 6 回ほど主催している。
100 ㎞を超えるサイクリングイベントからチャリティサイクリングイベント等、南半球の暑い時期である、11
月~2 月を避けた、3 月~10 月の秋から春にかけての開催が一般的のようである。メルボルンから約 40kmほ
ど離れた、郊外の都市ウィットルシー市(Whittlesea city)では、サイクリング大使を選び、市の公式ホー
ムページなどでも、サイクリングコースやBMXコースの紹介等のページがある。サイクリング文化への関
心の高さが伺える。先ほどの、チャレンジシリーズにも、5 月(オーストラリアは秋)に行われるウィットル
シーチャレンジという長距離サイクリングイベントがあり、大都市メルボルンから近いということと、風光
明媚な丘陵地帯が広がっているという点から、300 名ほどのサイクリストが参加するイベントとなっているよ
うだ。レース人口が多いというようりも、日常の交通手段やフィットネスやリラクゼーション目的でのサイ
クリング人口の方が多いという印象である。また、ウィットルシー市のセカンダリーカレッジ(中高一貫校)
プレゼンツの、約 800 の学校から生徒や教員、保護者を中心とした参加者が 4000 人・ボランティアスタッフ
1000 名ほど集まり、9 日間で約 500 ㎞ほど走破する「Great Victorian Bicycle Ride」というイベントがある。
このイベントを通し、生徒や教員は様々な体験や出会いを通じ精神的・肉体的な成長が期待できるそうであ
る。交通社会での客観的空間把握能力を育てる意味合いもあると記述されている。こういった、学校を中心
とした大きなサイクリングイベントが可能となるのも、オーストラリア自体に、自転車を含んだ交通教育が、
学校教育や外部教育団体との連携により、システマチックかつ随所に存在していることが挙げられよう。
現在のサイクリング環境( 自転車交通教育・道路整備・コース整備・社会的認知度等 ):
ウィットルシー市は、サイクリングコースを整備し、健康やトレーニング目的での啓発活動を、市のホー
ムページなどでもアピールしている。市のあるビクトリア州を含みオーストラリア全土で、「Ride 2 School」
ライド トゥ
スクールという「自転車で学校へ」というキャンペーンを実施していることも有り、自転車
の交通教育指導者の育成を含めた交通教育が充実している。このキャンペーンの意図は、子どもたちのフィ
ジカル面での運動効果定着や交通教育を目的としている。車必需社会により、運動不足・肥満傾向からの脱
却を狙いとした登校下校時での運動習慣の定着や、将来的なドライバーとしての交通基礎教育の狙いもある
と HP 等で記述されている。メルボルン郊外のカンガルーなどが民家横の草原に群れている地域でもあり、
この市から山間部へと、さらに素晴らしい景色の世界へ旅だっていくサイクリストも多いとのことである。
左:「Great Victorian Bicycle Ride」の生徒への紹介 PDF
状況写真 :
右:Ride2School の紹介ページ
( ※ 動画をご覧になりたい方は、左記 HP へ⇒ 只今準備中! ※ フラッシュプレーヤ―再生 )
報告者:片山 絢斗(OSCNユーススタッフ・中学3年時、尾張旭市中学生海外派遣事業のメンバーとして、メルボルン郊外のウィットルシーセカンダリ
-カレッジへの短期留学・ホームステイの際の体験を基に記述)
オーストラリアのメルボルンやシドニーでは、自転車の安全利用に力を入れていることがわかります。街中を見ると、まず、ヘルメットの
着用が、大人から子どもまで義務付けられている成果か、大人でもヘルメットを着用して走る姿が目立ちます。
夜などに、車からよく見えるよう、反射板をつけている人もいます。さらに、特に都市部では、道路の脇の自転車専用レーンが
一般的です。 シドニーでは、片側二車線で、自転車の絵が浮き出る自転車専用の信号までありました。
歩行者や自転車・自動車などがシェアする道なのか、自転車や自動車専用なのか明示されています。
サイクリストは、皆安全走行をしていました。日本も、このようにマナーの徹底や、道路を歩行者や他の乗り物と安全にシェアし合う意識
が必要だと思います。 安心して走行可能な自転車専用レーンが、日本全国にできるといいなと感じました。
上記写真のように、メルボルンやシドニーなどの大都市ほど、わかりやすい専用走行帯や自転車用の標識が充実しています。
日本でいえば、一時停止の箇所にある「Give Way」。一時停止をして前方優先道路の安全を確認してから進めという意味。
「道をゆずって」の表現がカッコいい。大都市郊外の家の裏地に普通に生息するカンガルー。日本でいえば「鹿飛出注意」の標識。
シドニー中心部のレンタサイクル屋さんの看板。やはりカンガルーがデザインに用いられている。オーストラリア警察の車輛。ブルー
のチェック柄で、さわやかでクールな印象。現地タクシーのチェック柄と似ていました。
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