仲介業者は不動産を買えなくしよう! 宅地建物取引業法を改正すべし! この話は実話です。 首都圏で、相続が発生しました。相続人は、相続税を支払うため、相続財産のうち、 不動産を売却してその金銭で納税するしかないと判断しました。 某都市銀行の不動産部へ相談に行きました。すると、すぐに担当者を紹介され不動 産市場価格査定書なるものがすぐに出てきて、媒介契約のもと売却活動を開始しまし た。 しばらくして、なかなか買手がつかないという報告ばかりで3カ月が経過しました。 すると、不動産業者ならこの価格で購入していただけるということですが、いかが しますかと、その担当者は申し訳なさそうに言いました。 納税期限も近付いてきたので、最後は仕方なく、市場価格より安い価格で不動産会 社へ売却しました。 その後、謄本を見てみると、なんと同時で2件も不動産会社を転々と売買されてい るのではありませんか。同日です。 (こういうのを連続して登記されることを連件とい う。) その後、半年ほど謄本を注意深く見てみると、なんとその後も2件不動産会社を経 由して転々と売買され、最終的には4社間で転売が繰り返す結果となっていました。 後になってわかったことですが、この担当者は、先に最終買主から高い価格で買い 意向を書面で取得しており、その価格差の中で、3社も買い意向をとり、転売を繰り 返させてすべての仲介取引に絡み、手数料を3回も売主と買主からもらい、その間に 入った不動産会社は少しずつキャピタルゲインをもらっていたのです。 つまり、例えば、最終買主の価格が 8 億円で、最初購入する買主は4億円、その間、 5.5 億円、7 億円と中間に不動産会社を挟むことで、この担当者は手数料を本来であれ ば8億円の手数料 4,800 万円(3%+3%)のところ、4億円の取引で 2,400 万円、5.5 億円の取引で 3,300 万円、7億円の手数料で 4,200 万円、8億円の取引で 4,800 万円 と合計 1 億 4,700 万円も暴利を稼いだことになる。 本来、相談にきた相続人に、8億円の買主がいることを告げれば、相続税で苦しむ こともなく、今後の人生が変わっていたのに、悪党の担当者がついたばっかりにその 半値の4億円しか受け取ることができなかった。 こういったことがリーマンショック前のミニバブルのときに起きていたのだ。 よく似たケースは、全国で相談にきたお客様をエサにして安くたたいて不動産を購 入する不動産業者が存在し、建前は売却営業したが買い手がつかないと言って、実は ちっとも営業しておらず、その後、自ら購入し転売して荒稼ぎをする業者が後を絶た ないと思われます。 一般人が一生に一度の資産売却なのに、信頼できる不動産業者がいないということ はよく耳にしませんか。 そこで、提案です。不動産業者の免許である宅地建物取引業法を抜本的に改正すれ ばいいのである。これは一般消費者を守るための法律なのに、なぜか不動産業者を衛 法律のように思えてなりません。 具体的な内容は、仲介される方は仲介用の免許、不動産を購入して(付加価値をつ けて)売却される方は、購入用の免許と別々に分けるのです。 仲介の方は仲介に徹し、お客様のために仕事を為す。加えて、仲介者も売り手と買 い手にそれぞれ仲介人を立てることを原則とし(1人仲介人を禁止)、価格の調整、物 件調査、ローン調査など、仲介人が行うか、米国のようにエスクローを設立してエス クローを通して取引を行うように改正すればよい。 みなさん、いかがでしょうか。 なお、まともに誠心誠意、お客様のためを思って不動産営業している方はたくさん いますことを付記させていただきます。 以上
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