259 勃起不全治療薬 MS用 2007/09 富田薬品(株)医薬営業本部

259 勃起不全治療薬
MS用 2007/09
商品名
バイアグラ錠25mg/50mg
レビトラ錠5mg/10mg/20mg
シアリス錠5mg/10mg/20mg
一般名
クエン酸シルデナフィル
塩酸バルディナフィル
タダラフィル
メーカー名
ファイザー
バイエル
イーライリリー/日本新薬
発売年月
適
勃起不全
応
用法用量
1999年3月
2004年6月
2007年9月
○
○
10mg・分1(性行為約1時間前)
25~50mg・分1(性行為約1時間前)
高齢者(65歳以上)、肝障害のある患者及び重度の腎障 高齢者(65才以上)、中等度の肝障害患者:5mgより開始
(最高用量は10mg)1日の投与は1回(投与間隔24時間以
害(Ccr<30ml/min)のある患者:25mgより開始
上)
1日の投薬は1回(投与間隔24時間以上)
10mg投与で十分な効果が得られず、認容性が良好と判断
された器質性又は混合型勃起不全患者に対しては20mg
に増量
○
10mg・分1(性行為約1時間前)
10mgの投与で十分な効果が得られず、忍容性が
良好と判断された器質性又は混合型勃起不全患
者に対しては、20mgに増量可
軽度又は中等度の肝障害患者:10mgを超えない
こと。1日の投与は1回、投与間隔は24時間以上。
中等度又は重度の腎障害患者:5mgから開始、投
与間隔は24時間以上。
中等度の腎障害患者では最高用量は10mgを超
えない。10mgを投与する場合の投与間隔は48時
間以上。
重度の腎障害患者では5mgを超えないこと。
Tmax(hr)
体
T1/2(hr)
内
動 排泄
態
0.9±0.4(50mg)
0.75hr
3hr
3.23~3.31hr
3.2~5.3hr
14~15hr
糞中 92.5%(168hrまで)
糞中 60.5%(312hrまで)
尿中 4.89%(168hrまで)
尿中 36.1%(312hrまで)
食事の影響
食後投与によりCmax(42%)、AUC(14%)低下
なし
アルコールの影響
なし
なし
備考
EDは、「性行為に必要な勃起力の維持を持続的に欠く EDの発症機序については不明確な部分も多いが、ホス
状態」と定義される疾患で、欧州だけでも現在3,000万 ホジエステラーゼ(PDE)-5は、男性性器の勃起組織中に
人、全世界では約1億52,00万人の罹患者がいると推定 最も多く存在する酵素であり、本剤はこの酵素を阻害する
されており、さらに2025年までにはその数は約3億2,200 ことで、勃起反応を強化・持続させる効果を示す。
万人にまで達すると言われている。 本剤は、c-GMPホ 本剤は、シルデナフィルと同様、選択的かつ強力なPDEスホジエステラーゼ阻害作用を有する経口タイプの男性 5阻害剤である。神経および海綿体内皮細胞由来の刺激
用機能障害治療剤である。当初は、狭心症薬として開発 により産生されたNOは、可溶性グアニルシクラーゼを活
されていた。ホスホジエステラーゼ(PDE-5)を選択的に 性化し、GTPをcGMPに変換する。このcGMPが陰茎海綿
阻害し、陰茎海綿体平滑筋のc-GMPを増加して平滑筋 体平滑筋を弛緩させ、血流量を増加、陰茎を勃起、維持さ
を弛緩させ、海綿体に動脈血を流入させる。海綿体に血 せる。バルデナフィルのPDE-5に対するIC50値は(酵素活
液が流入すると、海綿体白膜が伸展して流出静脈を閉 性を50%阻害する濃度)は0.7nMで、PDE-1、2、3、4および
鎖し、陰茎海綿体内に血液が貯留し、勃起が成立する。 157に比べて小さい。標準的な食事による薬物動態への
FDAは本剤を服用していた患者の死亡例は、1998年7月 影響はない。
まで123例と発表した。血管平滑筋に存在するcGMPホ 12例の健常者のうち、8例に本剤を1日1回40mg、4例に
スホジエステラーゼタイプ5)を阻害することにより、シル プラセボをそれぞれ14日間投与したが、副作用として前者
デナフィルは循環血中NOのもつ血管拡張作用を高め、 の4例、後者の2例に頭痛が見られた。臨床検査値及び心
その結果として、血圧が有意に低下する。よって、硝酸 電図上臨床的に重要な変化は認められなかった。
薬との併用が禁忌になっており、国内でも硝酸薬を併用 EDの21例に本剤を1回20mg、40mgおよびプラセボを経
した男性の死亡例が報告されているため、厚生省では 口投与したが、陰茎が60%以上硬くなる時間は、プラセボ
医薬品等安全性情報においてアメリカファイザー社のド 群の12.76分に対し、20mg投与群で48.71分、40mg投与群
クターレターの仮訳を掲載している。これらの死亡は、シ で48.74分であった。また、80%以上硬くなる時間はそれぞ
れ5.23、18.45、22.6分で、本剤投与群で有意に長かった。
ルデナフィルの薬理作用に基づくものではない。
20mg投与と40mg投与との間で有意差はなかった。
本剤はプラセボに比べて、心拍数、収縮期圧、拡張期
圧、心電図などに大きな影響を与えず、また臨床検査値
への異常変動をきたすことが少なく、安全性が高いことが
特徴といえる。
併用禁忌
なし
なし
シアリス®は経口のPDE5阻害剤で、従来のED
治療薬の効果持続時間が約4時間であるのに対
し、投与後36時間まで有効性が認められていま
す。また、食事の影響も受けないため、患者さん
にとって焦りやプレッシャーのない新たなED治療
の選択肢となります。
シアリス®は海外では2003年から発売され、世界
100カ国以上で1,000万人以上の患者さんに使用
されています。2006年度の全世界での売上げは
約10億ドルで、20ヶ国以上でPDE5阻害剤のトッ
プシェアを獲得しています。
従来のPDE5阻害剤では効果継続時間が約4時
間とされ、また、高脂肪食などにより影響を受ける
とされています。従来のPDE5阻害剤使用患者さ
んの約7割は、効果継続時間の短さや食事が薬
効に影響するから困ったという体験をされていま
す。患者さんを対象としたアンケート調査の結果、
66%が「服用のタイミングを計るわずらわしさ」を
感じており、具体的には、「治療薬の効果が切れ
てしまっていた」「食事の影響を心配した」「性行為
のタイミングを待っていたら深夜になってしまっ
た」「性行為を始めたが、まだ効果が現れていな
かった」※1などがあげられました。
シアリス®は、投与後36時間にわたり効果が継続
し、高脂肪食であっても食事の影響を受けませ
ん。このようなED治療に伴う焦りやプレッシャー
を大きく軽減し、EDに罹患する前のような自然体
で受けられるED治療が期待されます。
硝酸剤及びNO供与剤
ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド等
硝酸剤及びNO供与剤
ニトログリセリン、
リトナビル、インジナビル
(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、
亜硝酸アミル、
アタザナビル、サキナビル、メシル酸サキナビル
硝酸イソソルビド 等)
硝酸イソソルビド等
ホスアンプレナビル、ロピナビル・リトナビル
ケトコナゾール、イトラコナゾール
併用禁忌
相
互 併用注意
作
用
クラスⅠA又はクラスⅢの抗不整脈薬
CYP3A4阻害薬
エリスロマイシン
CYP3A4阻害剤
シメチジン、エリスロマイシン
ビカルタミド
HIVプロテアーゼ阻害剤
ケトコナゾール、イトラコナゾール
SYP3A4誘導薬
CYP3A4誘導剤
リトナビル、サキナビル等
カルペリチド
α遮断剤
CYP3A4誘導薬
α遮断薬
降圧剤
降圧剤
カルペリチド
α遮断剤
カルベリヂト
薬物代謝酵素
CYP3A4
副作用発現率
25.48%(40/157)
その他の副作用 頭痛 12.74%
ほてり 10.19%
視覚障害 1.91%
CPK上昇 6.82%
CYP3A4
44.98%(94/209)
ほてり 25.17%
頭痛 9.79%
鼻炎 5.59%
心悸亢進 4.31%
消化不良 1.44%
CYP3A4
27.2%(70/257)
頭痛 11.3%
潮紅 5.1%
ほてり 3.5%
消化不良 2.3%
富田薬品(株)医薬営業本部