サン・フラワー京築 - 福岡県社会福祉協議会

第三者評価結果の公表事項(母子生活支援施設)
①第三者評価機関名
特定非営利活動法人 医療・福祉ネットワークせいわ
②施設名等
名 称: サン・フラワー京築
種 別: 母子生活支援施設
施設長氏名: 渡邉 哲也
定 員: 20世帯
所 在 地: 〒871-0928 福岡県築上郡上毛町大字西友枝1932-1
T E L : 0979-72-3460
③実施調査日
平成26年10月30日(木)~ 10月31日(金)
④総評
◇特に評価が高い点
Ⅰ.安心して生活ができる環境と柔軟なサービスが提供されています。
DV被害や被虐待で緊急入所される母親と子どもに対して、安心して生活が送れる
ように柔軟なサービスが提供されています。精神的に大きな不安を抱えた状態の母
親と子どもに対して、受容し寄り添うことを心がけながら支援が行われており、施設での
生活が落ち着くまでは、電化製品や日常生活に必要な物品の貸出しも可能とされて
います。福祉事務所や裁判所への同行、必要な手続きへの支援、就労に関する勤
務先との調整など、精神的・経済的に安定できるための個別の支援が展開されている
こともうかがい知ることが出来ます。また、子育てや家事のアドバイス及びサポートにも
取り組まれており、母親の成育歴による日常生活に対する不安軽減に繋がるような支
援にも努められています。それぞれの状況に合わせて、退所後も自立した生活が送
れるように、先を見越した支援が展開されています。
Ⅱ.交通の利便性が低い地域的環境への対策が講じられています。
公共交通機関等の利便性が低い地域であるため、個別の送迎支援が行われてい
ます。登園や出勤、通院、買い物など、自家用車を所有されていない利用者の外出
については、職員による送迎支援が行われ、交通の利便性の低さをカバーされていま
す。職員の勤務シフトを細分化し、それぞれの送迎時間に合わせて対応するなどの工
夫も見られ、母親と子どもの施設外での安全性の確保にも繋げられています。
Ⅲ.職員の希望を尊重した福利厚生事業が行われています。
福利厚生事業に関しては、職員の希望に沿って、ソウェルクラブと大分県北部勤労
者福祉センターに加入されています。また、希望があれば、内部(非常勤)の心理カウ
ンセラーや連携先(外部)の精神科医への相談が可能とされており、職員のメンタル
面への配慮も見られます。利用者(母親)との信頼関係を築くために担当制が採られ
ていますが、職員がバーンアウト等に陥らないように必要に応じて担当替えなどの対策
も講じられています。
1/10
◇改善が求められる点
Ⅰ.理念・基本方針について十分な理解を促すための取り組みが求められます。
権利擁護の推進の視点が盛り込まれて掲げられている理念や基本方針について
は、パンフレットに掲載され説明も行われています。しかし、職員や利用者に浸透して
いるとは言い難い状況がうかがえます。理念及び基本方針は、施設が提供する支援
の基本となるものなので、説明方法や周知状況の確認の仕組みなどを再検討され、
定期的及び継続的な取組に繋げられることを期待します。
Ⅱ.各事業計画の具体性及び整合性の見直しを期待します。
中・長期計画は、ビジョンがカテゴライズされ分かりやすく整理されていますが、将来
構想と現状のギャップ分析に基づく課題の抽出や、目標を達成するための具体的な
活動計画の検討等には課題が残ります。また、単年度の事業計画との整合性や更な
る具体性を持った活動計画の設定等も十分とは言い難い状況にあります。社会福祉
事業全体の動向や施設が位置する地域のニーズ等の外的要因及び施設の現状分
析から得られた内的要因などを明確化され、理念の実現に向けた各計画の策定・見
直しを期待します。
Ⅲ.人材の確保・養成に向けた仕組みの構築が待たれます。
理念を実現するための必要な人材に関するプランを持たれてはいますが、文書化に
は至っていない状況です。職員の教育・研修に関しても積極的に取り組まれています
が、一人一人の教育・研修計画に基づく取組とは言い難い状況にあります。施設が目
標とする支援の質を確保するためにも、必要な人材を明確にされ、その確保・養成に
向けてプランニングされることが求められます。養成に向けては、人事考課の仕組み
や一人一人の教育・研修計画の仕組み等を構築され、中・長期的な視点で運用され
ることを推奨します。
⑤第三者評価結果に対する施設のコメント
(H27.1.15)
今回、第三者評価を初めて受けましたが、事前の準備等から施設を客観的に考え
ることが出来き、また職員全体で考えたことにより仕事に対する団結力が強くなったと
感じました。評価の結果からは、十分でない項目が今後の施設課題として見えてきま
したので、改善が出来るようにしていきます。特に①理念・基本方針についての理解、
②中・長期計画と事業計画の具体性や整合性、③人材の確保及び資質向上の三点
を早急の課題として取り組みます。
福祉とは対人サービスと考えていますので、利用者が少しでも満足できる施設を目
指し、支援内容・方法等を工夫して職員個々の力が最大限発揮できるよう施設長を
はじめ全員で考え実行していきます。
⑥第三者評価結果(別紙)
2/10
(別紙)
第三者評価結果(母子生活支援施設)
1 支援
(1)
第三者
評価結果
支援の基本
①
母親と子どもそれぞれの個別の課題に対応して、専門的支援を行って
いる。
a
(2) 入所初期の支援
①
入所に当たり、母親と子どもそれぞれの生活課題・ニーズを把握し、
生活の安定に向けた支援を行っている。
② 新しい生活環境に適応できるよう、精神的な安定をもたらす支援を
行っている。
(特に評価が高い点、改善が求められる点)
a
a
福祉事務所からの情報により状況が把握され、母・子個別の面談により更なる情報が得られています。福
祉事務所には伝わっていない夫々の課題(借金や学習障害等)が出てくることも多く、その都度個別対応
が行われています。配慮の必要な母親には具体的に何度も説明を行い、理解が得られるよう努められてお
り、区域外就学等が速やかに出来るように行政や学校との細やかな連携も図られています。
施設はバリアフリーとなっており、身体に障害があっても安全に生活できるように配慮されています。生活
に必要な電化製品や備品類もすべて貸出可能な準備が整えられ、ミルクや紙オムツなども緊急入所に備
えて確保されています。居室についても、子どもの数や年齢に応じた間取りの部屋が準備されています。
施設には、いつでも相談対応が出来るように休日も職員が常駐されています。希望すれば、カウンセリン
グも受けられる体制が整っています。母親に対しては担当制が採られており、日常的にコミュニケーションが
図れるように努められています。声のトーンや言い回しなど、表情からも気持ちを汲み取るように心がけられ
ています。
職務規律には、利用者本位のサービスが位置付けられ、職員は傾聴、受容を心がけながら支援に当たら
れています。
第三者
評価結果
(3) 母親への日常生活支援
①
②
③
母親が、安定した家庭生活を営むために必要な支援を行っている。
母親の子育てのニーズに対応するとともに、子どもとの適切なかかわ
りができるよう支援している。
母親が安定した対人関係を築くための支援を行っている。
a
a
a
(4) 子どもへの支援
①
健やかな子どもの育ちを保障するために、養育・保育に関する支援を
行っている。
② 子どもが自立に必要な力を身につけるために、学習や進路、悩み等へ
の相談支援を行っている。
③ 子どもに安らぎと心地よさを与えられるおとなとのかかわりや、子ど
もどうしのつきあいに配慮して、人と人との関係づくりについて支援
している。
④ 子どもの年齢・発達段階に応じて、性についての正しい知識を得る機
会を設け、思いやりの心を育む支援を行っている。
(特に評価が高い点、改善が求められる点)
a
a
a
b
母親の状況を踏まえ、基本的な生活についての不安が軽減できるように配慮されており、自立支援に向
けて個別の必要なサポート(食生活、健康管理、金銭管理、清潔保持等)がタイミング良く行われていま
す。また、職員による家事、育児、学習、送迎等の支援も受けることもできます。子育て支援については、母
親の状況に応じて学校や保育園への送迎、学童保育や一時保育も行なわれています。子どもの発達につ
いては、状態に応じた適切な関わりができるように、母親に対して説明とアドバイスが行われています。ま
た、配慮の必要な子どもについては、関連機関との連携も図られています。母親同士の関係性の構築など
を目的に、行事等も気楽に参加できるように配慮されていますが、母親同士のトラブルも生じるため、参加
については柔軟に対応されています。また、トラブルが生じた場合には、施設長等管理職を含めた職員で
対策について検討され、解決できるように取り組まれています。
放課後の学習指導や長期の休みなどには、子供の状況に応じた個別指導が行われています。進路につ
いても、中学校からアドバイスを受けたり、安心して進学できるように経済的な支援の受け方についての情
報提供を行ったりしながら支援が行われています。性については、学校の養護教員による講演や産婦人科
医による命の大切さを話してもらう機会が設けられていますが、フラッシュバックの危険性もあり積極的な取
組には至っていない状況がうかがえます。
3/10
第三者
評価結果
(5) DV被害からの回避・回復
①
②
③
④
母親と子どもの緊急利用に適切に対応する体制を整備している。
母親と子どもの安全確保のために、DV防止法に基づく保護命令や支
援措置が必要な場合は、適切な情報提供と支援を行っている。
母親と子どもの安全確保を適切に行うために、必要な体制を整備して
いる。
心理的ケア等を実施し、DVの影響からの回復を支援している。
a
a
a
a
(6) 子どもの虐待状況への対応
①
被虐待児に対しては虐待に関する専門性を持ってかかわり、虐待体験
からの回復を支援している。
② 子どもの権利擁護を図るために、関係機関との連携を行っている。
(特に評価が高い点、改善が求められる点)
b
a
一時保護マニュアルに基づいての受け入れが行われています。生活に必要な物品等が準備されており、
母親と子どもが身体一つで来ても、日常的な生活が出来るように常に備えられています。また、乳児用のミ
ルクや紙オムツも数種類準備されています。保護命令や支援措置についての説明及び情報提供も行われ
ており、弁護士事務所、裁判所等への同行を行うなど、精神的なフォローにも取り組まれています。安全確
保のために敷地内には防犯カメラが設置され、二重の門扉により外部からの侵入にも備えられています。ま
た、夜間も職員が常駐されており、対応されています。
心理カウンセリングを受ける機会が設けられており、自己肯定感を持てるように支援が行われています。ま
た、将来のことを考えながらの情報提供にも取り組まれています。課題としては、子どもの権利条約につい
ての説明の実施等が挙げられます。
第三者評
価結果
(7) 家族関係への支援
①
母親や子どもの家族関係の悩みや不安に対する相談・支援を行ってい
る。
a
(8) 特別な配慮の必要な母親、子どもへの支援
①
障害や精神疾患のある母親や子ども、その他の配慮が必要な母親と子
どもに対する支援を適切に行い、必要に応じて関係機関と連携してい
る。
(特に評価が高い点、改善が求められる点)
a
当施設では、母親に対しては担当制が採られており、施設内でカウンセリングを受けることも出来ます。ま
た、日常的な状態が把握されており、悩みや不安を相談できるように常に声掛けも行われています。
配慮が必要な母親や子どもについては、福祉事務所や医療機関との連携が図られており、様々な福祉
サービスや行政サービス、医療サービスが受けられるよう支援されています。
第三者
評価結果
(9) 主体性を尊重した日常生活
①
②
日常生活への支援は、母親や子どもの主体性を尊重して行っている。
行事などのプログラムは、母親や子どもが参画しやすいように工夫
し、計画・実施している。
b
a
(10) 就労支援
①
②
母親の職業能力開発や就労支援を適切に行っている。
就労継続が困難な母親への支援を行い、必要に応じて職場等との関係
調整を行っている。
(特に評価が高い点、改善が求められる点)
b
b
母親と子どもが楽しめる行事を企画するために、日常の会話の中で聴き取りが行われています。行事の
中では、自己肯定感や自己実現に向けた取り組みに繋がる活動が展開されています。母親のみの行事の
際には保育を施設で担うなど、母親が安心して参加できるような配慮も見られます。
母親の就労については、介護等の資格取得についての相談や支援も行われています。ハローワークへの
送迎や、派遣業者への登録等も支援されています。母親の能力や心身の状況などにより、就労の継続は
困難な面も見られますが、そのようなケースでは、個別相談や助言、職場との関係調整などにも取り組まれ
ています。しかし、当初は就労意欲が高いものの、DVによるフラッシュバックなどで体調不良に陥られること
もあり、生活保護申請の手続きに繋げるケースも少なくないようです。
4/10
第三者
評価結果
(11)支援の継続性とアフターケア
①
施設の変更又は変更による受入れを行うに当たり、継続性に配慮した
対応を行っている。
② 母親と子どもが安定した生活を送ることができるよう、退所後の支援
を行っている。
(特に評価が高い点、改善が求められる点)
b
c
施設の変更については、経過や必要な情報について引き継ぎが行われていますが、その手順や引継ぎ
文書などを定めるには至っていない状況です。
母親と子どもが自立できる目途がついてからを退所と考えられ、支援が行われています。自立先の地域
の行政への手続きや、福祉事務所、児童相談所との連携も図られています。また、退所後も、電話や来所
での相談ができることについて説明されています。必要があれば、退所後の地域まで訪問しての相談も受
けられています。しかし、退所後について施設側からの積極的な関与は見られない状況です。
2 自立支援計画、記録
(1) アセスメントの実施と自立支援計画の策定
①
②
③
母親と子どもの心身の状況や、生活状況を把握するため、手順を定め
てアセスメントを行い、母親と子どもの個々の課題を具体的に明示し
ている。
アセスメントに基づいて子ども一人一人の自立支援計画を策定するた
めの体制を確立し、実際に機能させている。
自立支援計画について、定期的に実施状況の振り返りや評価と計画の
見直しを行う手順を施設として定め、実施している。
第三者
評価結果
b
b
b
(2) 記録の作成と適正な管理
①
②
母親と子ども一人一人の支援の実施状況を適切に記録している。
母親と子ども等に関する記録の管理について、規程を定めるなど管理
体制を確立し、適切に管理を行っている。
③ 母親と子ども等の状況等に関する情報を職員が共有するための具体的
な取組を行っている。
④ 日々の業務について支援内容を適切に記録し、支援の分析・検証や職
員間の情報共有に活用するとともに、説明責任を果たす取組を行って
いる。
(特に評価が高い点、改善が求められる点)
b
b
b
b
母親と子供の成育歴や、母親の意向、関係機関の職員の意見等に基づき、心身や生活状況を把握する
ための施設独自の支援シートを作成中であり、きめ細やかなアセスメントが可能となることが期待できます。
アセスメントにより抽出された課題に基づく自立支援計画には、領域ごとに具体的な目標と支援方法が定め
られており、母親と子どもが理解できるように度々説明が行われています。また、自立支援計画は福祉事
務所と共有されており、年に一度は福祉事務所からのヒアリングも受けられています。自立支援計画は、半
年ごとにアセスメントからの見直しと評価が全職員参加の職員会議の中で実施されていますが、施設として
の手順や仕組みの構築は十分とは言い難い状況が見受けられます。
記録に関しては、それぞれの職種ごとに作成され、子どもの様子や母親への助言並びに経過等が残され
ています。記録内容については、施設長のチェックにより視点や表現についての指導が行われ、記録に差
異が生じないよう努められています。記録の管理については、鍵付きのキャビネットで保管・管理されてお
り、職員への個人情報保護に関する教育や職員による守秘義務についての誓約書の提出なども行わせて
います。しかし、保管、保存、廃棄や開示に関する取り決めは十分とは言い難い状況がうかがえます。
情報の共有化については、職員会議や一人ずつ割り当てられたパソコンのメール機能を活用しながら図ら
れており、情報の分別や必要な情報が的確に届く仕組みが構築されていまが、支援についての分析や検
証への活用は今後の課題と言えます。
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3 権利擁護
(1) 母親と子どもの尊重と最善の利益の考慮
①
②
③
④
母親と子どもを尊重した支援についての基本姿勢を明示し、職員が共
通の理解を持つための取組を行っている。
社会的養護が、母親と子どもの最善の利益を目指して行われることを
職員が共通して理解し、日々の支援において実践している。
母親と子どものプライバシー保護に関する規程・マニュアル等を整備
し、職員に周知するための取組を行っている。
母親と子どもの思想や信教の自由を保障している。
第三者
評価結果
a
a
c
a
(2) 母親と子どもの意向や主体性の配慮
①
母親と子どもの意向を把握する具体的な仕組みを整備し、その結果を
踏まえて、支援の内容の改善に向けた取組を行っている。
② 母親や子どもが、自分たちの生活全般について自主的に考える活動
(施設内の自治活動等)を推進し、施設における生活改善に向けて積
極的に取り組んでいる。
③ 施設が行う支援について事前に説明し、母親と子どもそれぞれが主体
的に選択(自己決定)できるよう支援している。
(特に評価が高い点、改善が求められる点)
b
b
b
施設の基本方針「利用者との対等な関係確立」に基づき支援が行われています。施設長や職員は虐待
や権利擁護の外部研修に参加され、職員間での周知にも努められています。母親に対しては、担当制が
採られており、信頼関係が構築できるように常に笑顔での対応を心がけ、日常生活の中で母親や子どもの
気持ちを汲み取れるように努められています。
居室へは、緊急性がない限り不在時に入室されることはなく、在室時に事前に了解を受け女性職員が入
室するなど、プライバシーに配慮されていますが、プライバシー保護に関する規程やマニュアルの整備には
至っていない状況がうかがえます。
利用者の意向の把握については、個別面談の他、母子支援員が常にコミュニケーションを図り、聴き取り
に努められています。施設内の自治会活動の実施には至っていない状況ですが、行事を通して主体的・自
主的に関われるように促されています。
第三者
評価結果
(3) 入所時の説明等
①
②
母親と子ども等に対して、支援の内容を正しく理解できるような工夫
を行い、情報の提供を行っている。
入所時に、施設で定めた様式に基づき支援の内容や施設での約束ごと
について母親と子ども等にわかりやすく説明している。
b
a
(4) 母親や子どもが意見や苦情を述べやすい環境
①
②
③
母親と子どもが相談したり意見を述べたい時に相談方法や相談相手を
選択できる環境を整備し、母親と子どもに伝えるための取組を行って
いる。
苦情解決の仕組みを確立し、母親と子ども等に周知する取組を行うと
ともに、苦情解決の仕組みを機能させている。
母親と子ども等からの意見や苦情等に対して対応マニュアルを整備
し、迅速に対応している。
a
b
b
(5) 権利侵害への対応
①
②
③
いかなる場合においても、職員等による暴力や脅かし、人格的辱め、
心理的虐待、セクシャルハラスメントなどの不適切なかかわりが起こ
らないよう権利侵害を防止している。
いかなる場合においても、母親や子どもが、暴力や脅かし、人格を辱
めるような不適切な行為を行わないよう徹底している。
子どもに対する暴力や脅かし、人格を辱めるような不適切なかかわり
の防止と早期発見に取り組んでいる。
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c
b
b
(特に評価が高い点、改善が求められる点)
支援内容が記載されたパンフレットを関連機関に配布されており、福祉事務所を介した希望であれば見
学や体験入所にも応じられています。施設を紹介するホームページは今年度中の掲載を計画されていま
す。
利用開始時には、支援内容やルール等について分かりやすく記載された説明用文書が準備されており、
状況に応じた説明に努められています。また、子どもに対しての説明文書は文字が大きく、ルビを振るなど
読みやすいものになっています。
苦情解決の仕組みが構築されており、施設内に掲示されています。また、苦情対応マニュアルも作成さ
れ、マニュアルに沿って対応されています。しかし、申出者には結果の報告のみで、途中経過の報告など
は今後の課題として挙げられます。
職員の不適切な関わりについては、外部研修や他施設の事例等を用いて、同様のケースが生じないよう
に注意が促されています。しかし、不適切な関わりが生じた場合の具体的な対応方法については、その
ルール化が十分とは言い難い状況にあります。
子供に対しての虐待については、日常のコミュニケーションや訴え、サインを見逃さないように関わりが持
たれていますが、子どもが自分自身を守るための知識や具体的な方法について学習する機会については、
フラッシュバック等を警戒するあまり、積極的な活動には至っていない状況が見られます。
4 事故防止と安全対策
第三者
評価結果
①
事故、感染症の発生時など緊急時の母親と子どもの安全確保のため
に、組織として体制を整備し、機能させている。
② 災害時に対する母親と子どもの安全確保のための取組を行っている。
③ 母親と子どもの安全を脅かす事例を組織として収集し、要因分析と対
応策の検討を行い、母親と子どもの安全確保のためにリスクを把握し
対策を実施している。
④ 十分な夜間管理の体制を整備している。
(特に評価が高い点、改善が求められる点)
b
b
c
b
事故や怪我、食中毒、不審者、DV加害者対応マニュアルが整備され、警察や学校との連携も図られて
います。また、火災、地震、台風、水害等を想定し、マニュアルの整備や訓練等にも取り組まれています。
休日や夜間対応としては、職員が常時配置あれ、防犯カメラも設置されています。しかし、リスクの種類別
の管理体制や定期的な検討会の開催、あらゆる災害を想定した備蓄(食料・備品等)、安全を脅かす事例
を用いた対策の検討等、課題も散見されます。
5 関係機関連携・地域支援
第三者
評価結果
(1) 関係機関との連携
①
②
施設の役割や機能を達成するために必要となる社会資源を明確にし、
児童相談所など関係機関・団体の機能や連絡方法を体系的に明示し、
その情報を職員間で共有している。
児童相談所等の関係機関等との連携を適切に行い、定期的な連携の機
会を確保し、具体的な取組や事例検討を行っている。
b
b
(2) 地域社会への参加、交流の促進
①
②
③
母親と子どもと地域との交流を大切にし、交流を広げるための地域へ
の働きかけを行っている。
施設が有する機能を地域に開放・提供する取組を積極的に行ってい
る。
ボランティア受入れに対する基本姿勢を明確にし、受入れについての
体制を整備している。
a
c
c
(3) 地域支援
①
②
地域の具体的な福祉ニーズを把握するための取組を積極的に行ってい
る。
地域の福祉ニーズに基づき、施設の機能を活かして地域の子育てを支
援する事業や活動を行っている。
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b
c
(特に評価が高い点、改善が求められる点)
関係機関との連携については、学校や保育園との定期的な連絡会や福祉事務所との情報の共有化など
に取り組まれています。また、関係機関の連絡先リストも備えられ、連携の必要性等も職員に周知されてい
ます。しかし、連携の必要性を含めた資料の作成までには至っていない状況が見られ、地域の共通の問題
をネットワーク的な対応で解決する取組等は今後の課題と言えます。
地域社会への参加、交流の促進については、基本的な考えが明文化されており、地域の広報誌の閲覧
や通院等への送迎支援、買い物ツアー等、柔軟な支援が行われています。また、施設には、卓球場等も
あり地域の子どもたちが遊びに来たりもしています。サービスの特性上、地域への施設の有する機能の還元
やボランティアの活用等は、困難な面も多く積極的な取組には至っていない状況がうかがえます。
地域支援に関しては、民生委員や福祉事務所との連携等が地域の福祉ニーズの把握等に繋がってはい
ますが、相談事業等による積極的な情報の収集には至っていない状況が見られます。また、地域性から高
齢者関係のニーズが多く、施設の機能を生かした活動には繋がっていない状況にあります。
6 職員の資質向上
第三者
評価結果
①
②
組織として職員の教育・研修に関する基本姿勢が明示されている。
職員一人一人について、基本姿勢に沿った教育・研修計画が策定され
計画に基づいて具体的な取組が行われている。
③ 定期的に個別の教育・研修計画の評価・見直しを行い、次の研修計画
に反映させている。
④ スーパービジョンの体制をつくり、施設全体の支援の質を管理し、職
員の援助技術の向上を図っている。
(特に評価が高い点、改善が求められる点)
a
c
c
c
組織としての教育に関する基本的姿勢等が基本方針や中・長期計画から読み取れ、スーパーバイザー
の育成等が掲げられています。しかし、一人一人についての教育・研修計画の策定には至っておらず、スー
パーバイザーによるスーパービジョンと共に課題として挙げられます。研修受講後のレポートの作成や会議
での報告等は実施されていますので、それらの評価・分析を生かし、一人一人の教育・研修計画の策定、
評価・見直しにつなげられることを期待すると共に、来年度に予定されているスパーバイザーの養成及び
スーパービジョンへの取り組みを期待します。
7 施設運営
第三者
評価結果
(1) 運営理念、基本方針の確立と周知
①
②
③
④
法人や施設の運営理念を明文化し、法人と施設の使命や役割が反映さ
れている。
法人や施設の運営理念に基づき、適切な内容の基本方針が明文化され
ている。
運営理念や基本方針を職員に配布するとともに、十分な理解を促すた
めの取組を行っている。
運営理念や基本方針を母親と子ども等に配布するとともに、十分な理
解を促すための取組を行っている。
a
a
c
c
(2) 中・長期的なビジョンと計画の策定
①
②
③
④
⑤
施設の運営理念や基本方針の実現に向けた施設の中・長期計画が策定
されている。
各年度の事業計画は、中・長期計画の内容を反映して策定されてい
る。
事業計画を、職員等の参画のもとで策定されるとともに、実施状況の
把握や評価・見直しが組織的に行われている。
事業計画を職員に配布するとともに、十分な理解を促すための取組を
行っている。
事業計画を母親と子ども等に配布するとともに、十分な理解を促すた
めの取組を行っている。
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b
b
c
c
c
(特に評価が高い点、改善が求められる点)
権利擁護等の視点を踏まえた理念及び基本方針がパンフレットに掲載され、職員及び利用者にも配布・
説明が行われています。しかし、いずれも理念・基本方針が浸透しているとは言い難い状況が見受けられ
ます。また、職員や利用者等に説明を行った記録等も確認できない状況にあります。
中・長期計画に関しては、5年を中期、10年を長期と捉えて策定されています。ビジョンを7つにカテゴラ
イズされており、「職員の資質向上」や「利用者ニーズの多様化」等を課題としたプランが策定されています
が、課題の分析や計画の具体性は十分とは言い難い状況と言えます。また、単年度の事業計画も中・長
期計画との整合性が十分とは言い難く、その具体性にも課題が残ります。その策定についても、行事計画
は職員参画の下に評価・見直しに繋げられていますが、事業計画の策定への職員の参画は十分とは言い
難い状況がうかがえます。各計画は、職員へ配布されているようですが、説明等の記録は確認できない状
況にあり、利用者に対しては行事計画のみの配布といった状況にあります。
第三者
評価結果
(3) 施設長の責任とリーダーシップ
①
②
③
④
施設長は、自らの役割と責任を職員に対して明らかにし、専門性に裏
打ちされた信念と組織内での信頼をもとにリーダーシップを発揮して
いる。
施設長自ら、遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行い、
組織全体をリードしている。
施設長は、支援の質の向上に意欲を持ち、組織としての取組に十分な
指導力を発揮している。
施設長は、経営や業務の効率化と改善に向けた取組に十分な指導力を
発揮している。
b
b
b
b
(4) 経営状況の把握
①
②
施設運営をとりまく環境を的確に把握するための取組を行っている。
運営状況を分析して課題を発見するとともに、改善に向けた取組を
行っている。
③ 外部監査(外部の専門家による監査)を実施し、その結果に基づいた
運営改善が実施されている。
(特に評価が高い点、改善が求められる点)
b
b
c
管理規程等に施設長の職務が明示されていることが職員へは伝わっておらず、役割と責任を表明した記
録も確認できない状況が見られます。施設長は、積極的に研修等に参加されており、専門性の向上や遵
守すべき法令等の把握に努められていますが、法令等のリスト化や職員への周知に向けた具体的な取り組
みは今後の課題と言えます。
支援の質の向上に関しては、積極的な姿勢で取り組まれ、課題等も設定されていますが、その分析や検
討は十分とは言い難い状況が見られます。また、改善策の明示や職員への周知、改善のための体制構築
も今後の課題と言えます。
経営や業務の効率化については、月次の成績等により分析に取り組まれており、30分単位の勤務シフト
など、働きやすい職場環境の整備にも取り組まれていますが、組織内の体制整備には課題が残ります。
第三者
評価結果
(5) 人事管理の体制整備
①
②
③
④
施設が目標とする支援の質を確保するため、必要な人材や人員体制に
関する具体的なプランが確立しており、それに基づいた人事管理が実
施されている。
客観的な基準に基づき、定期的な人事考課が行われている。
職員の就業状況や意向を定期的に把握し、必要があれば改善に取り組
む仕組みが構築されている。
職員処遇の充実を図るため、福利厚生や健康を維持するための取組を
積極的に行っている。
c
c
b
a
(6) 実習生の受入れ
①
実習生の受入れと育成について、基本的な姿勢を明確にした体制を整
備し、効果的なプログラムを用意する等積極的な取組をしている。
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(特に評価が高い点、改善が求められる点)
必要な人材や人員体制に関するプランについては、具体的に文書化するには至っていない状況がうかが
えます。人事考課に関しても導入は困難との見解で、今後の課題として位置づけられています。人事考課
は、賃金の査定といった定義ではなく、人材育成の一つの仕組みとして取り組まれることが求められます。
職員の就業状況や健康状態は把握され、分析等に取り組まれていますが、改善策を検討する仕組みづ
くりや人材に関するプランへの反映等は今後の課題と言えます。職員のメンタルヘルスについては、カウン
セラーや精神科医の協力が得られる体制にあり、職員がバーンアウトしないですむように利用者の担当を変
更する等の策を講じながら対応されています。職員との個別面談は必要に応じて随時実施されています
が、定期的な取組には至っていない状況です。
福利厚生事業については、職員の希望によりソウェルクラブと大分県北部勤労者福祉サービスセンター
に加入されています。
実習生の受け入れに関しては、地域的に希望者がいないことから、受け入れ体制の整備には至っていな
い状況が見られます。
第三者
評価結果
(7) 標準的な実施方法の確立
①
②
支援について標準的な実施方法を文書化し、職員が共通の認識を持っ
て支援を行っている。
標準的な実施方法について、定期的に検証し、必要な見直しを組織的
に実施できるよう仕組みを定め、検証・見直しを行っている。
b
c
(8) 評価と改善の取組
①
施設運営や支援の内容について、自己評価、第三者評価等、定期的に
評価を行う体制を整備し、機能させている。
② 評価の結果を分析し、施設として取り組むべき課題を明確にし、改善
策や改善実施計画を立て実施している。
(特に評価が高い点、改善が求められる点)
c
c
支援についての標準的な実施方法の文書化が見られます。個々の状態に応じて柔軟な対応が必要な
場合には、施設長の判断により共通認識を持って対応できるよう周知が図られています。また、職員や利
用者の意見・提案の反映については、業務の中で得られた気付きや情報を職員会議に諮り見直しに繋げら
れています。しかし、文書化には利用者尊重やプライバシー保護に関する姿勢が反映されているとは言い
難い状況が見られます。また、見直しについても定期性はなく、その必要性が生じた際に行なわれていると
いった状況です。
自己評価は2年前より年一回実施されていますが、評価結果の分析や検討までには至っていない状況で
す。評価により抽出された課題について、職員参画の下で改善策の検討や改善計画の策定などが行われ
る仕組みづくりが求められます。
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