REV.1 08.7.20 労働災害の処理フロー 管理部門の対応 事 象 被災者・現場関係者の対応 ・指切断等の重大事故・死亡事故は 現場を保存し労基署・警察へ連絡する ① 労災事故発生 ・被災労働者を病院へ搬送 ・管理部門へ報告 ・被災者の家族や遺族に連絡 ・労災上乗保険に加入⇒保険会社へ連絡 ・二次災害の防止措置 ・警察・労基署による現場検証立会 ・事情聴取への対応 ・相手がある事故の場合は、 「第三者行為災害届」を労基署へ提出 ・事故報告書(社内用)の作成 【必要に応じて】 ・社内にて災害原因調査 ・労基署の是正措置、指導票への対応 ・災害防止対策の確立と実行 ・作業再開 通勤災害、業務災害の別 ・警察・労基署による現場検証立会 ・事情聴取への対応 ・社内報告書を作成し事業主へ提出 (事故の目撃者の意見を記載する) ② 事故概況の把握 負傷・疾病 又は死亡? 死亡 A 負傷・疾病 労災指定病 院で治療? 療養(補償)給付 指定外 業務災害 : 様式第7号 通勤災害 : 様式第16号の5 指定病院 ・療養補償給付たる療養の給付請求書 を作成し、労働者へ渡す 休業(補償)給付の申請 業務災害 労基署へ「様式8号」、 「労働者死傷病報告」を提出 通勤災害 [様式第16号の6]を提出 ・休業4日以上事故・死亡事故の場合 様式23号を遅滞なく、労基署長に提出 ・休業4日未満事故の場合 様式24号を指定期限までに提出 ・未提出は”労災隠し”と疑われる恐れあり 療養(補償)給付 業務 : 病院へ『様式第5号』を提出 通勤 : 病院へ「様式第16号の3」を提出 ③ 治療 ・休業した場合 *1ヶ月ごとに、労働基準監督署に請求 * 休業初日~3日までは会社が休業補償 有給休暇の利用可 *通勤災害は上記の補償は不要 *休業4日からは、労災補償を請求する 4日以上 会社を休業? 労災の認定 決定 治療中 又は死亡? 治療中 死亡 A ** 重要事項 ** ①就業規則・賃金規程の策定・周知・届出 ②労使協定書・届の作成及び届出 ③労働者名簿の作成 ④タイムカード等の作成、労働時間管理 ⑤賃金台帳の作成 ⑥労働条件通知書の作成・配布 ⑦安全管理体制の確立・実行 ⑧安全衛生法の届出 治ゆ又は 1年6ヶ月経過 傷病(補償)年金 ・請求せず、労基署が決定する 「傷病の状態等に関する届書」 ・療養開始後、1年6ヶ月を経過した場合 傷病が治ゆせず、傷病等級に該当時 重度な障害が 残ったか? はい 障害の給付を申請する (年金/一時金) 業務災害 : 『様式第10号』 を提出 通勤災害 : 「様式第16号の7」を提出 A 遺族(補償)給付を申請する (年金 / 一時金) 業務災害 : 年金 『様式第12号』又は 一時金 『様式第15号』を提出 通勤災害 年金 「様式第19号の8」又は 「様式第16号の9」を提出 葬祭料・葬祭給付を申請する 損害賠償請 求を行うか? ※安全配慮義務違反に ならないためには法令順守!! び健康を害さないように、労働時間な どの労働条件や労働環境を整備する 義務を負う。 逸失利益の有無の判断 損害賠償請求の必要性の判断 請求金額の決定 労災民事賠償請求書 はい 安全配慮義務とは 使用者は労働契約に付随する義務 として、労働者が労働によって安全及 業務災害 : 『様式第16号』を提出 通勤災害 : 「様式第16号の10」を提出 弁護士へ依頼する 損害賠償請求 次ぎのステージへ 【 補 足・特 記 事 項 】 (1) 「療養補償給付たる療養の給付請求書」(様式第5号) 労働基準監督署にて入手する 記載時の注意点 ・災害発生の状況欄は □ どこで 場所、住所 □ 何をしていて 作業の状態や行動 □ 何が 原因となるもの □ どうなって 落下したなど □ どこが 身体の部位 □ どうなったか 打撲・骨折したなど を、はっきりわかりやすい文章を作成する ・会社は被災者の氏名、生年月日、住所、職種、所属事業場の名称、所在地 負傷または発病の年月日、災害の原因及び発生状況について、証明する。 ・現認者が不明の場合は、「不明」と記入する。 (2) 交通事故など、第三者の行為によって業務災害が発生した時は(第三者行為災害) 遅滞なく、「第三者行為災害届」を労基署長へ提出する 【添付書類】 ・交通事故であって、自賠保険より先に労災の請求をする場合は「交通事故証明書」 ・示談が成立している時は「示談書の写し」 ・示談が成立しておらず、労災の請求前に損害賠償を受けていないときは、「念書」 (3) 労働者が業務上の傷病(通勤途上の傷病)により、賃金を受けれない日が4日以上の場合 ・「休業補償給付支給請求書」(様式8号)を労基署長へ、1ヶ月に1回提出する 注)会社から休業中に相当の賃金を受けている場合は、支給対象外となる場合がある ・負傷当日は、所定時間中に負傷した場合のみ、休業日数に算入する。時間外は除く (4) 労働者死傷病報告 (労働安全衛生法 則97条) ・労働者が労働災害により、死亡し、または4日以上の休業したときは 遅滞なく、所轄労働基準監督署長に提出する 「労働者死傷病報告」(様式23号) ・休業が4日未満の休業の場合は、次の期間における事実を取りまとめて提出する (様式24号) 事故発生月 提出期限 1~3月 7~9月 4~6月 10~12月 4月末日 10月末日 7月末日 1月末日 安全配慮義務 (労働災害を防止するために会社が守るべきこと) 1)安全衛生管理組織の確立 職場の規模に応じて、安全管理者、衛生管理者、産業医などを設置する 2)労働者の危険や健康障害を防止するための措置を講ずる 作業場に危険な箇所がないか、作業方法に危険はないか、事故が起きたときの救護施設は万全か 3)機械の検査や有害物の規制 作業機械の定期メンテナンスや有害物を扱う場合はその使用限度や作業衣などの不備がないか 4)労働者に対する安全への指導 重機や機械を扱う場合は免許保持者や有資格者を就業させる 5)健康保持への措置 定期健康診断の実施や、作業場の環境測定就業時間などのチェックを行なう 6)快適な職場環境の形成 トイレの場所や休憩所などを適切に設備する
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