(東京電力株式会社・中部電力株式会社・関西電力株式会社委託事業、国土交通省補助事業) 平成13年度 「住宅内のエネルギー消費に関する全国的調査研究」 報 告 書 平成14年3月 社団法人 日本建築学会 「住宅内のエネルギー消費に関する全国的調査研究」の実施にあたって 2001 年 10 月モロッコ会議(COP7)で「京都議定書」の批准の準備が整のい、日本をはじめと する議定書の批准国は「環境の21世紀」に地球温暖化防止の使命を担うことになった。 建築は、人間生活の場を形成する基本的要素であり、地域の歴史や文化の形成に深く係わるととも に、古くからより快適で安全な生活をめざした環境づくりに大きな役割を果たしてきた。しかしなが ら、地球上での人類生活圏が拡大し、経済活動が活発となった今、我々の狭い視点からの身近な環境 改善行為が、結果として地球規模での環境悪化に加担している。日本建築学会では、地球環境への負 荷増大の責任の一端が、建築や都市を作りまた使う側にもあることを認識し、1990 年より2期にわた り、建築と地球規模の環境保全に関する特別研究を実施し、さらに 1995 年からは地球環境委員会を 常置委員会とし、学術・技術・芸術の面からより幅広くまた深い研究を行ってきた。 1997 年には「今後の我が国の建築は LCCO2 を 30%削減、耐用年数3倍を目指すべき」との学会 声明を、2000 年 6 月には建築関連5団体とともに「地球環境・建築憲章」、同年 9 月には「運用指針」 を制定し、持続可能な社会の実現に向けた具体の取組みを始めている。 同憲章では、「地球温暖化への要因は4割が建築の生産から運用、廃棄に至るライフサイクルでの CO2 排出による」とし、石油をはじめとする化石資源の「エネルギー源としての利用は温暖化に直結」 することから、「在来エネルギーの利用を大幅に低減・効率化し、自然エネルギーや未利用エネルギー の活用」の必要性を強調している。ことに住宅部門のエネルギー消費は、我が国の総エネルギー消費 量の14パーセントを占め、将来の快適性の追求やIT化、新たな家電製品の普及、さらに高齢化や 在宅勤務などライフスタイルの変化が大きな影響を与えることが予想される。 以上を背景としてこの度日本建築学会では、 「住宅内のエネルギー消費に関する全国的調査研究」を 平成 13 年度〜15 年度に実施することになった。 本研究は、①住宅のエネルギー消費量を実測しデータベース化すること、②住宅内のエネルギー消 費機器評価手法を確立すること、③住宅のエネルギー消費量予測モデルを開発すること、を目的とし ている。 日本建築学会としては、本研究の成果を公表することを通じて、消費者や設計者が独自の判断で環 境に配慮した住宅や住宅機器を選択あるいは設計・建設し上手に使用すること、及びハウスメーカ・ 機器メーカが環境に配慮した開発を行う際の指針ともなること、が可能となる学術的根拠を提供する ことを目的としている。 なお、本研究は国土交通省から「住宅産業構造改革事業」としての補助金と、東京電力・中部電力・ 関西電力からの委託を受け実施するものである。 2002年3月 社団法人 日本建築学会 副会長 住宅内のエネルギー消費に関する調査研究委員会 委員長 村 上 周 三 目 次 1. 序 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 1.2 研究内容 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 1.1 目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 1.2.1 住宅のエネルギー消費量実測・データベース作成 1.2.2 個別機器のエネルギー消費効率の検討 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 1.2.3 住宅のエネルギー消費量予測モデル作成 1.3 研究期間とスケジュール ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 1.4 実施体制 2. 住宅内のエネルギー消費量実測・データベースの作成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 2.2 概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 2.3 詳細測定 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 2.1 目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 2.3.1 関東 SWG の先行的測定結果 2.3.2 詳細測定方法の統一 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 2.3.4 北海道 SWG ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 2.3.5 東北 SWG ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12 2.3.3 予備測定 2.3.6 北陸 SWG ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20 2.3.7 関西 SWG ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 27 2.3.8 九州 SWG ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34 2.4 アンケート調査 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 39 2.4.1 目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 39 2.4.2 調査方法の検討 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 39 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 40 2.5 まとめ 2.5.1 詳細測定の次年度計画 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 40 2.5.2 アンケート調査の次年度計画 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 42 3. 個別機器のエネルギー消費効率 3.1 目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 43 3.2 概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 43 3.3 家電機器の普及に関する調査 3.3.1 家電産業の現状 3.3.2 定義 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 43 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 43 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 44 3.3.3 機器別普及率の推移と現状 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 44 3.3.4 機器別国内出荷数量の推移と現状 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 47 3.3.5 機器別ストック台数およびストックエネルギー効率 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 50 3.3.6 エアコンのストック効率(推計) 3.3.7 冷蔵庫のストック効率(推計) 3.4 まとめ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 53 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 53 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 54 4. 住宅内のエネルギー消費量予測(ミクロ)モデル作成 4.1 目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 55 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 56 4.2 文献調査 4.3 ミクロモデルの基礎的検討 4.4 まとめ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 73 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 74 5. 住宅内のエネルギー消費量予測(マクロ)モデル作成 5.1 目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 75 5.2 概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 75 5.3 住宅部門のエネルギー消費量、CO2 排出量のマクロモデルに関する文献調査 5.4 住宅部門のエネルギー消費量、CO2 排出量原単位 5.5 マクロモデルに必要な基礎統計に関する調査 5.6 まとめ ・・・・・・・・・・ 76 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 106 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 120 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 137 <委員構成> 1.序 1.1 目的 住宅部門のエネルギー消費は、日本のエネルギー消費の 14%を占めるといわれている。また、快適 性の追求やIT化や新たな家電 製品の普及などに伴い今後も大きく伸びるものと予想されている。さらに高齢化や在宅勤務・ SOHO の導入によるライフスタイルの変化も住宅部門のエネルギー消費に大きな影響を与えること が予想される。 住宅と住宅内に設置された機器のエネルギー消費を実測しデータベース化すること、住宅内の エネルギー消費機器の評価方法を確率すること、さらに個々の住宅と住宅部門のエ ネルギー消費の予測に有効なモデルを開発することを目的とし、平成13年度は次 年度からの本格的な全国調査の準備期間として、文献の整理や既存データのまとめ を行う。 1.2 研究内容 平成13年度は次年度以降の全国調査のための準備期間とし、測定ポイントを決定するための実測調 査や文献整理、既存データを用いた機器効率調査を行う。 1.2.1 住宅のエネルギー消費量実測・データベースの作成(WG1) 学会・協会から発表されている家庭内のエネルギー消費に関するデータを、地域別・年代別・住宅種 類別に整理し、住宅のエネルギー消費特性の変遷を明らかにする。この調査の過程でデータベースに必 要とされる項目の整理を行う。 あわせて家庭内の用途別(機器別)・時刻別エネルギー消費に関して実測を行うための測定ポイント を決定する。 1.2.2 個別機器のエネルギー消費効率の検討(WG2) エネルギー利用機器の効率に関する文献を調査する。特に機器の性能評価を行うときの負荷条件につ いて調査し、1.2.1で得られた実態との比較を行うための準備として、既存データの整理を行う。 1.2.3 住宅のエネルギー消費量予測モデル作成(WG3,4) 各種の統計(着工統計、家電製品出荷統計など)から、シェルターとしての住宅の特性、居住者の 属性、エネルギー消費機器の導入状況を調査する。 1.3 研究期間とスケジュール ‑1‑ 平成13年度 平成14年度 平成15年度 研究委員会 住宅のエネルギー消費量実測・データベースの作成 各地域の実測を14 年度のなるべく早い時期から実施し、15 年度にかけて1 年間以上の データを収集する。エネルギー消費機器への部分負荷・設置場所・経年変化の影響 などを解析するものとする。14 年度からデータベース化に着手。 13 1 軒ず 13年度は各地域 年度は関東地区で つ実測し、測定ポイントを 先行的に実測を実施 決定する。 個別機器のエネルギー消費効率の検討 13 年度は、次年度 以降の計画立案と 文献調査が主 部分負荷・設置場所・経年変化の影響について実験などにより解析し、それらを踏まえた エネルギー消費機器の効率の評価手法(試験パターン・試験条件など)を確立する。 住宅・住宅部門のエネルギー消費量予測モデル作成 13 年度は、次年度 以降の計画立案と 文献調査が主 住宅の基本特性(熱性能・構造など)やライフスタイルの変化を織り込んだミクロ・マクロ モデルを作成し、実測で得られたデータとの検証を行う。また、機器単体としての効率の他 に機器を組み合わせたシステム(たとえば換気と調理)としての効率を検討する 13 年度報告書 14 年度報告書 15 年度報告書 ・住宅基本特性・エネルギー消 費量、法規、機器効率ライフス タイルの文献のまとめ ・関東地区約20世帯のエネルギー 消費データ(用途別・時刻別) ・機器効率に関する調査 ・文献調査 ・各地域のエネルギー消費データ (用途別・時刻別) ・各種機器の効率実測 ・データベースの作成 ・予測モデル(ミクロ・マクロ) の構築 ・文献調査 ・全電化住宅・太陽電池設置住宅 の効率実測 ・各地域のエネルギー消費データ (用途別・時刻別) ・予測モデルを用いた将来予測 ・まとめ 1.4 実施体制 本委員会の下に必要に応じてWG、SWGを作成して対応した。図 1.4.1 に示す。 住宅内のエネルギー消費に関する全国的調査研究 社会発信サブワーキング (SWG−0) エネルギー消費量実測・ データベース作成ワーキング (WG−1) エネルギー消費量実測 SWG(北海道SWG) エネルギー消費量実測 SWG(東北SWG) 機器効率ワーキング (WG−2) エネルギー消費量実測 SWG(関東SWG) ミクロモデル作成ワーキング (WG−3) エネルギー消費量実測 SWG(北陸SWG) 図 1.4.1 実施体制 2 ‑2‑ エネルギー消費量実測 SWG(中部SWG) マクロモデル作成ワーキング (WG−4) エネルギー消費量実測 SWG(関西・中国・ 四国SWG) エネルギー消費量実測 SWG(中部SWG) 2. 住宅内のエネルギー消費量実測・データベースの作成(WG1の活動報告) 2.1 目的 家庭内におけるエネルギー消費量(電力・ガス・灯油等)を用途別に把握すること、エネルギー消 費の季節別・時刻別変動を明らかにすること、全国的なデータベースを作成することを目的とする。 2.2 概要 本調査は、来年度以降 78 軒程度の詳細測定、500 軒程度のアンケート調査を予定している。そのた め平成 13 年度については、詳細測定を行うにあたっての測定方法の統一を検討し、アンケート調査で は、その方法の検討を行った。 2.3 詳細測定 2.3.1 関東 SWG の先行的測定結果 中核となるメンバーが表 2.3.1.2 に示す家庭において 2000 年 7 月より計測を開始していた結果を利 用して、測定方法の統一について検討を行った。 (1)調査概要 前述の実測調査、アンケート調査の項目を表 2.3.1.1 に示す。調査対象住宅は当初東京近郊の 15 件であったが、解析には有効なデータが得られた 9 件を用いた。表 2.3.1.2 に調査対象住戸 9 件の一 覧を示す。 表表12.3.1.1 調査項目一覧 実 測 調 査 ー ア ン ケ ト 調 査 総使用量 電力 ① 計 測 器 に よ る 15分 毎 の 自 動 計 測 (2000年 7月 末 よ り 計 測 ) ②伝票での月ごとの調査 計 測 器 に よ る 15分 毎 の 自 動 計 測 ※自動計測は 無線式の計測 器を用いた。 機 器 別 の 使 用 量 (2000年 7月 末 よ り 計 測 ) 住宅特性 建 物 構 造 、立 地 、間 取 り 、主 要 家 具 ・家 電 機 器 の 配 置 な ど 家族特性 人 数 、性 別 、 年 齢 、職 業 、在 宅 時 間 、起 床 ・就 寝 時 間 な ど エネルギー 使用機器 種 類 、定 格 容 量 、使 用 頻 度 、使 用 状 況 、使 用 年 数 な ど 計測が困難 である機器 平 均 的 な 平 日 ・休 日 そ れ ぞ れ の 使 用 時 間 な ど 表22.3.1.2 表 調査対象住戸一覧 所在地 住宅種別 M d邸 神 奈 川 県 川 崎 市 戸 C h邸 埼 玉 県 北 本 市 集 Is邸 千葉県白井市 集 Y邸 千葉県印西市 集 ※1 W邸 神 奈 川 県 大 和 市 戸 Ii邸 東京都杉並区 戸 M n邸 神 奈 川 県 横 浜 市 戸 O邸 東京都渋谷区 集 N邸 東京都目黒区 集 RC RC RC RC RC 木 木 RC RC 性 別 ・職 業 人数 ① 常 勤 ② 非 常 勤 ③ 在 宅 勤 務 ・主 婦 ④ 学 生 ⑤ そ の 他 4 5 3 4 3 3 5 3(1) 3 男① 男① 男① 男① 男① 男① 男① 男① 男① 女③ 男④ 男④ ― 女③ 男④ 女④ 男⑤ 女③ 男④ ― ― 女③ 男④ 男④ ― 女② 女① ― ― 女③ 男② ― ― 女① 男① 女④ 女③ 女③ 女 ④ (女 ④ )※2 ― 女③ 女④ ― ― ※ 1 メゾ ネ ットの 集 合 住 宅 ※ 2 ( )内 は 下 宿 な ど で 通 常 は 同 居 し て い な い 家 族 人 員 −3− (2)測定データ概要 (i)計測対象機器の選択 実測を始めた当初は主要と思われる機器を各世帯で選び計測していたため、図 2.3.1.1 の 2000 年 10 月のように全電力消費量のうち用途が 3 割程度しか把握できなかった。2001 年 9 月末に計測対象の 機器を見直し全世帯で計測器の増設と統一化を行った。使用頻度等を考慮し、共通計測対象機器とし たのは冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器、電気ポット、エアコン、テレビ、パソコンと周辺機器、洗濯機、 温水便座の 9 種類である。O邸では 2001 年 9 月下旬に増設を行った。図 2.3.1.1 の 2001 年 10 月分で は、全体から計測している機器の個別の電力消費量を引いた「その他」が減っているのが分かる。ま た照明は計測器の都合により計測が困難であったので、アンケートにより主要室の点灯時間を調べ[定 格電力×点灯時間]として推計した。その結果、図 2.3.1.2 のように全消費電力量のうちの 9 割近く の用途を推定できた。 (ii)電力消費量の年間変動 図 2.3.1.3 にO邸の電力消費量の年間変動を示す。総量については夏季と冬季が多く、夏季にはエ アコンの使用量が大幅に増え、冬季には温水便座と「その他」が増える。なお冬季の「その他」は増 設後のデータより床暖房が多く占めていることが分かる。一方 4,5,6,10 月には少なく、この期間は総 量・内訳ともにほぼ同じ値になっている。また居間のテレビ・ビデオ、ポット、炊飯器は年間を通し て大きな変動はない。 その他 12 12 照明 ベランダ側床暖房 10 10 玄関側床暖房 掃除機 一日の電力消費量[kWh/day] 電話+ファックス 8 8 6 6 4 4 洗濯機+ドライヤー 増 設 後 パソコンと周辺機器 電子レンジ 冷蔵庫 居間エアコン 寝室テレビ 温水便座 2 2 炊飯器 ジャーポット 0 0 2000年10月 2001年11月3日 2001年10月 図 図12.3.1.1 O邸増設前後の比較 O邸増設前後の比較 居間ビデオ 居間テレビ 図図 2 2.3.1.2 O邸11/3の電力消費量と O 邸 11/3 の電力消費量 照明の推計値 と照明の推計値 25 その他 照明 ベランダ側床暖房 玄関側床暖房 掃除機 電話+ファックス 洗濯機+ドライヤー パソコンと周辺機器 電子レンジ 冷蔵庫 居間エアコン 寝室テレビ 温水便座 炊飯器 ジャーポット 居間ビデオ 居間テレビ 一日の電力消費量[kWh/day] 20 15 10 5 0 年 00 8月 20 9月 10月 11月 12月 01年 20 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 図3 O邸年間の電力消費変動 図 2.3.1.3 O 邸年間の電力消費変動 −4− 9月 10月 11月 12月 増 設 前 2.3.2 詳細測定方法の統一 2.3.1 の関東 SWG の測定結果をもとに、以下のとおり測定方法の統一を図った。 (1)エネルギー消費量の必須測定項目の選定 用途別にエネルギー消費が大きい機器を測定の必須項目とし、以下にまとめた。 (a) エアコン(分電盤) :最大7台(関東 SWG 先行実測事例より) ※室外機の数を台数と呼ぶ。 (b) 冷蔵庫(コンセント) :最大2台( 〃 ) (c) 24 時間換気(分電盤・コンセント):最大2台( 〃 ) (d) 電気温水器(分電盤) :1台 (e) 電気調理器(分電盤) :1台 (f) 電気蓄熱床暖房(分電盤) :1台 (g) 都市ガス全体 :1台 (h) 灯油(給湯用、暖房用) :2台 上記以外は、環境共生住宅に付随すると考えられる設備(例えば中水設備、太陽熱温水器のポンプ など)を優先的に測定し、その他は対象家庭特有の電力多消費機器にあてることとする。 (2)エネルギー消費量の用途分解 照明、都市ガス等の用途分解については温度計により使用量を推定することとする。 (a) 照明は点灯時間の長い照明器具に温度計を取り付けて推定 (b) ガス厨房は、レンジフードに温度計を取り付けて推定 (3)気密性、断熱性、機器設置状況の調査 エネルギー消費量は、住宅性能や機器設置状況、日射などの外的要因に影響を受けるため、実測住 戸に対して、外的要因の調査項目を表 2.3.2.1 にまとめた。 表 2.3.2.1 外的要因の調査項目 測定項目 気密性 断熱性 室温 調査方法 機械持ち回り 図面より計算 温度計 調査箇所 − − リビング 水温 温度計 トイレの給水タンク 室外機設置状況 日影の状況 通風の状況 周辺環境 写真・図面 写真・アンケート アンケート 写真・地図 すべての室外機 東西南北 − 東西南北 −5− 備考 ※必須条件の住戸では暖房室と非 暖房室の2部屋を測定。 ※戸建ては1地区代表で1軒1箇 所測定。集合住宅は全軒測定。 2.3.3 予備測定 2.3.2 の詳細測定方法の統一を踏まえ、関東以外の SWG において電力についての予備測定を行った。 (1) 測定対象 北海道、東北、北陸、関西・中国・四国、九州・沖縄の各地域より1軒の一般住宅を対象とした。 (2) 測定項目 電力について用途別に消費量の多い機器について測定を行った。分電盤の配線回路より 3 点、家電 機器のプラグとコンセントの接続部分より5点を基準に測定した。測定項目を以下に示す。 ① 必須測定項目 ・分電盤…家全体、エアコン等専用回路2つ ・コンセント…暖房器具、冷蔵庫 ② その他の測定項目 ・コンセント…各家庭で使用頻度が多く、かつ消費電力の大きい家電機器 (3) 測定機器 住宅内のエネルギー使用量の測定は、東京電力(株)と日本ベンディング(株)が共同開発した「家 庭用エネルギー使用量表示・記録システム」を用いて行った(写真 2.3.3.1、2.3.3.2)。個々の家電機 器や個別回路の電力消費量を計測する測定器とそれらの使用量データを蓄積する受信器により構成さ れている。各測定器で測られたデータは、無線通信により 15 分間隔で受信器に蓄積される。 電力消費量の測定器には、「コンセント接続型測定器」と「分電盤用測定器」がある。コンセント型 は、家庭用の電源コンセントに設置し、この測定器に接続された家電機器の電力消費量を測定する。 分電盤用は家庭内の回路ごとの消費量をクランプを使用して測定している。 受信器は、1台につき最大 20 個の測定器データの受信が行え、最大3ヶ月間のデータが蓄積され る。受信器に蓄積されたデータは、パーソナルコンピューターによって、シリアルケーブルを介し 9600bps で回収される。コンピューターに回収されたデータは、記録時間ごとに行分けして記録(csv 形式)されており、一般的な表計算ソフトで利用できる。 各測定器には、測定開始時から積算値が、0.0Wh から 9999.9Wh までの 0.1Wh 単位まで記録され ており、受信器からの単位時間ごとの命令を受け、データ送信を行う。受信器には、各データの受信 日時と、各測定器の積算データの値が記録される。 写真 2.3.3.1 分電盤用測定器 写真 2.3.3.2 受信器 −6− 2.3.4 北海道 SWG (1) 調査対象住宅の概要 ① 所在地:北海道札幌市(集合住宅) ② 建築年:平成13年6月 ③ 床面積:104m2(14 階建ての8階) ④ 建物種別:集合住宅 ⑤ 構造・工法:SRC(ラーメン構造) ⑥ 測定器の設置状況 (a) 取付日:2002 年 1 月 25 日 (b) 東京電力からの分電盤用測定器(合計 3 台) 測定方法:分電盤にクランプを設置し、15 分間毎の電力量の積算値を受信機に記録 測定箇所:全体、電磁調理器、洋室 1・2・3 の照明コンセント (c) 東京電力からのコンセント接続測定器(合計5台) 測定方法:コンセントに設置し、コンセントに接続される家電について 15 分間毎の電力量の 積算値を受信機に記録 測定箇所:冷凍冷蔵庫、電子レンジ・炊飯器、電気ポット・コーヒーメーカー、テレビ・ビデ オ、ボイラー・凍結防止ヒータ (d) 灯油メータ(1台) 測定方法:積算油量メータを1月に1回検針 ⑦ 家族人数:4人(夫、妻、娘2人)(在宅時間:夫:10 時間、妻:24 時間、娘:15 時間) ⑧ 断熱仕様:熱損失係数=約 1.3W/(m2・K) 換気も含む 外壁:40mm ウレタン吹付け(内断熱) 窓:アルミ製サッシ(シングルガラス) +プラスチック製サッシ(ペアガラス 12mm)平均 K 値=2.5W/m2・K 程度 ⑨ 冷房設備:なし ⑩ 暖房設備:給湯・追炊き・暖房機能一体型ボイラー(ノーリツ製OTH‑405AFF)(灯油) +温水パネルヒータ全室暖房、暖房能力:17.5kW ⑪ 換気設備:全熱交換型第一種換気システム (三菱製 VL-200PZM, Lo;45W, 75m3/h, Hi;71W,110m3/h) ⑫ 給湯設備:給湯・追炊き・暖房機能一体型ボイラー(同上)給湯:44.2kW、追炊き:15.1 ⑬ 台所・衛生設備:調理設備:電磁調理器(電気式ヒータあり、専用配線) ⑭ 環境共生設備:なし ⑮ ペットの有無:なし ⑯ 機器リスト:表 2.3.4.1 に示す。 ⑰ 平面図:図 2.3.4.1 に示す。 −7− (2) 測定結果 (i) 電力消費量 図 2.3.4.2:2002 年 2 月 1 日〜2 月 28 日までの全体の電力消費量の推移 図 2.3.4.3:2002 年 2 月 1 日〜2 月 28 日までの1日の電力消費量 図 2.3.4.4:2002 年 2 月 1 日〜2 月 28 日までの1ヶ月間の電力消費量の内訳 (ii) 灯油消費量 2002 年 2 月 1 日〜2 月 28 日までの灯油消費量は 285 リットルであった。なお、この灯油消費量には暖 房分と給湯分が含まれている。 図 2.3.4.1 測定住戸の平面図 −8− 表 2.3.4.1 機器リスト 室名 居間・食堂 居間・食堂 居間・食堂 居間・食堂 居間・食堂 居間・食堂 居間・食堂 居間・食堂 居間・食堂 居間・食堂 居間・食堂 居間・食堂 居間・食堂 和室 和室 台所 台所 台所 台所 台所 台所 台所 台所 台所 台所 洋室1 洋室1 洋室1 洋室1 洋室2 洋室2 洋室2 洋室2 洋室3 洋室3 洋室3 洗面所 洗面所 洗面所 洗面所 洗面所 浴室 浴室 玄関ホール 玄関ホール トイレ 物置 その他 その他 その他 機器名 照明 照明 照明 テレビ テレビ ビデオデッキ BSチューナー ステレオ パソコン PCモニター パソコン プリンター 電話・fax 照明 照明 照明 照明 照明 電子レンジ・オーブン 電磁調理器 冷蔵庫 コーヒーメーカー 電気ポット 炊飯器 トースター 照明 アイロン ラジカセ 電気ピアノ 照明 電気スタンド 電気暖房 ラジカセ 照明 ラジカセ 電気スタンド 照明 照明 照明 洗濯機 ヘアドライヤー 照明 照明 照明 照明 照明 照明 24時間換気 ボイラー 凍結防止ヒーター メーカー コイズミ 松下電工 松下電工 松下電器 松下電器 松下電器 松下電器 ソニー アップル ソニー デル エプソン サンヨー 松下電工 松下電工 松下電工 松下電工 松下電工 東芝 三化工業 東芝 松下電器 タイガー 松下電器 日立 松下電工 松下電器 ソニー ヤマハ 松下電工 松下電工 東芝 ケンウッド 松下電工 アイワ 松下電工 松下電工 松下電工 松下電工 東芝 松下電器 松下電工 松下電工 松下電工 松下電工 松下電工 松下電工 三菱電機 ノーリツ 機器番号 消費量[W] 数量 合計[W] ASN440407 12 3 36 HA8805 81 1 81 白熱電球 60 2 120 TH36FP30 255 1 255 TH21XS1 131 1 131 NV-H220G 16 1 16 TU-BHD100 25 1 25 MHC-P311 70 1 70 PM7600/120 60 1 60 PCD-17F8R 70 1 70 Inspiron3200 30 1 30 PM-750C 40 1 40 SFX-73CL 48 1 48 HA8805 81 1 81 SF503W 100 1 100 FDL27EX-L 27 3 81 FL30S 30 1 30 白熱電球 40 1 40 ER-FX5 1280 1 1280 SIH-233G 6000 1 6000 GR-K41M 140 1 140 NC-A14 650 1 650 PVA-E300 905 1 905 SR-YD10A 1100 1 1100 TO-S85 810 1 810 S447 81 1 81 NI-SL-46 1400 1 1400 CFD-38 25 1 25 CVP-50 60 1 60 HA8860 81 1 81 蛍光灯 15 1 15 SF-C1202G 1250 1 1250 MIDX-E3 38 1 38 HA8860 81 1 81 CSO-M01 40 1 40 蛍光灯 15 1 15 白熱電球 60 1 60 蛍光灯 12 3 36 蛍光灯 15 1 15 AW-60X7 380 1 380 EH538 1200 1 1200 白熱電球 60 1 60 蛍光灯 40 2 80 白熱電球 60 4 240 蛍光灯 12 1 12 白熱電球 40 1 40 蛍光灯 12 1 12 VL200PZM 45 1 45 OTH406AFF 130 1 130 10 3 30 −9− 2000 1800 1600 電力量W 1400 1200 1000 800 600 400 200 0 2/1 2/4 2/7 2/10 2/13 2/16 2/19 2/22 2/25 2/28 月日 図 2.3.4.2 全体の電力消費量の推移 20 18 照明・コンセント 24時間換気 ボイラー テレビ・ビデオ ポット・コーヒー 電子レンジ・炊飯 冷蔵庫 個室 IHクッキング 14 12 10 8 6 4 2 図 2.3.4.3 1 日の電力消費量 −10− 2月27日 2月25日 2月23日 2月21日 2月19日 2月17日 2月15日 2月13日 2月11日 2月9日 2月7日 2月5日 2月3日 0 2月1日 電力消費量[kWh/day] 16 合計409kWh IHクッキング 7% 照明・コンセント 27% 個室 19% 24時間換気 7% 冷蔵庫 15% ボイラー 11% 電子レンジ・炊飯 2% ポット・コーヒー テレビ・ビデオ 2% 10% 図 2.3.4.4 1ヶ月間の電力消費量の内訳 −11− 2.3 東北 SWG の測定例 2.3.1.はじめに 仙台市内に建設された全電化住宅において冬期の室内熱環境とエネルギー消費量に関する実測調 査の結果を報告する。 2.3.2.調査の概要 (1) 調査対象住宅の概要 写真-2.3.1 に対象住宅の外観を、図−2.3.1 に平面図を示す。調査住宅は、仙台市宮城野区に位置 し、平成 12 年 2 月に竣工した 2 階建ての戸建て住宅である。居住者は夫婦及び子供 2 人の 4 人家族 である。延べ床面積は 144.5m2(1F:87.8m2、2F:57.8m2)、住宅全体の容積は 318.6m3 であり、 設計図書による熱損失係数は 1.3W/m2K、実測による床面積あたりの隙間の相当開口面積は 1.48cm2/m2 である。住宅には熱交換器付き第1種機械換気システムが設置されており、台所、浴室、 トイレには局所排気ファンが設置されている。暖房設備として電気蓄熱暖房機が居間に1台設置され ており、それにより家全体を暖房する。 (2) 測定の概要 1)温湿度:温湿度の測定は温湿度計付き小型データロガー(測定精度:温度±0.3℃、相対湿度:±5%) を用いて、10 分間隔で記録する。測定点は居間、子供室 2 及び外気である。測定開始は 2001 年 12 月 22 日である。 2)電力消費量:電力消費量の測定は「コンセント接続型測定器」と「分電盤用測定器」を用いて行う。 このシステムは電力消費量の測定器および使用量データを蓄積する受信器により構成されており、各 測定器で計測されたデータが 15 分間隔で受信器に蓄積される。これらの測定器は、交流 100V もし くは 200V を得て動作する。測定開始は 2002 年 1 月 10 日である。 測定器は、分電盤では、①昼間電力、②エアコン、③電気調理器の 3 箇所、コンセント接続型測 定器では、①冷蔵庫、②温水便座、③ステレオ、④洗濯機、⑤テレビの 5 箇所に設置した。これら の①〜⑤は分電盤の昼間電力から供給される。また、蓄熱暖房と電気温水器の電力消費量の測定は 2 月 11 日に開始した。測定器の設置位置を図-2.3.2 に示す。●表示は分電盤測定器で測定し、×表示 はコンセントで測定している。 2.3.3.室内温湿度の測定結果 (1)外気と室内温湿度変動 図−2.3.3 に 2002 年 1 月 2 日〜1 月 8 日の外気と室内温湿度変動を示す。外気温は−3.6〜9.4℃ の範囲で変動し、室内温度は 10〜24.9℃の範囲で変動している。この期間の外気の平均温度は 2.1℃、 居間の平均温度は 19.1℃。1階居間より2階子供の室温が 5℃程度低く、居間では蓄熱暖房を行うた め、夜間の室温の低下は小さい。居間の相対湿度は 30〜45%RH、子供室の相対湿度は 50〜70%RH の範囲で変動している。居間の絶対湿度は 5.6g/kg 程度で一定であり、外気より 2.5g/kg 程度高い。 (2)温湿度の平均日変動 図−2.3.4 は 2002 年1月 2 日〜8 日の一週間における温湿度測定結果を時間毎に平均し、日変動 としたものである。この期間の外気温は 0.5〜5℃の範囲で変動し、居間の温度は 17〜21℃の範囲で 変動している。外気温は 10 時頃から上昇し、午後 2 時頃最も高くなる。居間の平均温度は 20.9℃で −12− あり、子供室に比べて 5℃程度高い。子供室の温度は 16 時頃に最も高く、その時間は子供の帰宅時 間と一致する。子供室の温度の日較差は6℃である。外気の相対湿度は大きく変動しているのに対し て、居間の相対湿度は 60%RH 前後で推移している。子供室の相対湿度は 45%RH 程度で一定であ る。絶対湿度は居間と子供室でほぼ同じような変動を示す。 2.3.4.エネルギー消費量の測定結果 (1) 1 月 10 日〜2 月 15 日の測定結果 1)各機器の電力消費量の一週間の変動 図−2.3.5 に 1 月 12 日〜1 月 18 日の用途別の電力消費量を示す。昼間電力の電力消費量は休日と 平日で大きな差はない。昼食時と夕食時は調理器を使用するため、電力消費量が多くなる。 2)各機器の電力消費量の一日の変動 図−2.3.6 に 2 月 9 日 20 時〜2 月 10 日 20 時の主な電化製品における電力消費量の変化を示す。 ①エアコン 対象住宅では 2 月 9 日の 20 時〜21 時 30 分まで居間でエアコンを使用しているため、 電力消費量が上昇している。 ②電気調理器 電気調理器の電力消費量は昼食時と夕食時の 13 時、16 時及び 18〜20 時頃に 500 か ら 1,000W 程度まで上昇している。 ③冷蔵庫 冷蔵庫の消費量は深夜は 20 から 50 W の範囲で変動しているが、電気調理器の消費量が 上昇する時間帯では、100 から 150W 程度まで増加する。これは調理をする時間帯に、冷蔵庫の開 閉回数が増え、電力消費量が増加したものと推測される。 ④テレビ テレビの消費量は、24 時から 6 時にかけて、使用されない時間帯では、5W 程度の待機 電力が消費される。午前中及び夕方から 23 時頃にかけて 150W程度の値を示し、この時間帯では、 電源が ON になっているものと思われる。 ⑤温水便座 温水便座の電力消費量は 1 日を通して 34 W程度で一定である。 3)各機器の電力消費量の一週間の日積算値 図−2.3.7 に 1 月 12 日〜1 月 18 日の各機器消費電力の日積算値を示す。このうち、最も消費量が 多いのは、テレビで 1,500〜2,000Wh となり、次いで、冷蔵庫が 1,300〜1,500Wh と多い。洗濯機 の電力消費量は約 240Wh である。調理器の電力消費量は調理時間に依存し、1 月 14 日で 1,994.4Wh と最も多い。一日の電力消費量の平均は 5,967Wh である。 4)1 ヶ月間の電力消費量の内訳 図−2.3.8 に 1 月 11 日〜2 月 10 日の 1 ヶ月間の電力消費量の内訳を示す。その他用が最も多いが、 それ以外では、テレビの電力消費量が最も多く 50,893.1Wh であり、昼間電力の 14.24%を占めてい る。居間のエアコンによる電力消費量は昼間電力の 0.25%と最も小さいが、これは暖房の大半を蓄 熱暖房器でまかなっており、エアコンをほとんど使わなかったためである。 (2) 2 月 16 日〜3 月 17 日の測定結果 1)各機器の電力消費量の一日変動 図-2.3.9 に 2 月 24 日の主な家電製品の消費量変化を示す。 ①昼間電力 昼間電力を使用している機器の電力消費量変化の様子は 2 月 9 日 20 時〜2 月 10 日 20 時の変動とほぼ一致している。 ②深夜電力 夜 23〜7 時に蓄熱暖房器と深夜温水器を使用しているため、その時間帯は消費量が 上昇している。 −13− ③住宅全体 蓄熱暖房器と深夜電気温水器の両方に通電する 2 時に最も多くなり 12kWh に達する。 2)一週間に各機器の電力消費量の日積算値 図-2.3.10 に 3 月 3 日〜3 月 9 日の一週間にわたる各機器の消費電力の日積算値を示す。 ①昼間電力 テレビは 1,400〜2,000Wh、調理器は 1,400〜1,800Wh、冷蔵庫は 1,300〜1,500Wh、 洗濯機は 0〜240Wh で変化する。昼間電力の日積算値は約 10kWh である。 ②深夜電力 蓄熱暖房器は 20kWh〜57kWh、深夜電気温水器は 13kWh〜23kWh で変化する。 ③住宅全体 45kWh〜80kWh である。 3)1 ヶ月間の累積値 図-2.3.11 に 2 月 13 日〜3 月 12 日の 1 ヶ月間の累積値を示す。一ヶ月間で消費量が多い順に並べ ると深夜電気温水器、蓄熱暖房器、テレビ、調理器、冷蔵庫、温水便座、ステレオ、洗濯機となる。 昼間電力とテレビ〜洗濯機の合計との差は昼間電力の 52%であり、それは照明器具など消費されて いる。 2.3.5.電力消費量と温度の関係 (1)蓄熱暖房器の消費量と日平均外気温度の関係 図-2.3.12 に示す。両者は負の相関を示し、相関係数 0.45 である,外気の影響を若干受けている。 (2)冷蔵庫の消費量と日平均居間温度の関係 図-2.3.13 に示す。両者は正の相関を示し、室内の温度が冷蔵庫の電力消費量影響を及ぼしている。 2.3.6. まとめ 全電化住宅の室内熱空気環境や電力消費量などを長期にわたって実測した。得られた結果を以下に まとめる。 (1)室内温度は安定し、夜間でも室温の低下が小さく、断熱気密性能の効果が相まって良好である。 室内湿度は、相対湿度が 40%以上であり、極度な乾燥は見られない。 (2)各機器における電力消費の実態を明らかにした結果、全体で深夜電力消費量は昼間電力消費量よ り多いことがわかった。昼間電力については、実測していない照明などで最も多く消費され、次いで、 テレビ、調理器や冷蔵庫で消費されていることがわかった。 (3)蓄熱暖房器、冷蔵庫の電力消費量はそれぞれ、外気温度と室内温度の影響を受けており、蓄熱暖 房器の電力消費量と外気温度には、負の相関関係が見られる。また、冷蔵庫の電力消費量と室内温度 には、正の相関関係が見られる。 −14− 写真-2.3.1 測定対象住宅の外観写真 洗濯機 温水便座 長期温湿度測点 N 浴室 ▲ 冷蔵 庫 玄関 ホール 台所 クロー ゼット 和室 居間 蓄熱暖房 ステレオ 寝室 テレビ 2F 1F 図-2.3.1 測定対象住宅の平面図 昼間電力 エア工ン 電気調理器 その他 テレビ 冷蔵庫 全体 洗濯機 ステレオ その他 深夜電力 蓄熱暖房 電気温水器 図-2.3.2 測定器の設置図 −15− 子供室2 子供室1 相対湿度(%) 100 外気 80 60 子供室 40 居間 7 6 5 居間 子供室 4 外気 2 居間 外気 子供室 1/2 1/3 1/4 1/5 1/6 1/7 1/8 (2002) 図-2.3.3 1 月 2 日〜1 月 8 日の温湿度変動 100 外気 80 60 40 20 居間 子供室 居間 子供室 外気 25 20 7 6 5 4 3 2 1 0 絶対湿度(g/kg') 相対湿度(%) 居間 15 10 子供室 外気 5 0 0:00 1:00 2:00 3:00 4:00 5:00 6:00 7:00 8:00 9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00 19:00 20:00 21:00 22:00 23:00 0:00 30 25 20 15 10 5 0 -5 温 度(℃) 温 度(℃) 3 図-2.3.4 1 月 2 日〜8 日の温湿度の平均日変動 −16− 絶対湿度(g/kg') 8 20 3000 電 力(Wh) 2500 2000 1500 1000 500 0 1/12 1/13 1/14 洗濯機 温水便座 1/15 調理器 テレビ 1/16 1/17 居間エアコン ステレオ 1/18 冷蔵庫 全体 図−2.3.5 各機器の電力消費量の一週間の変動 1200 3:00 4:00 5:00 4:00 5:00 6:00 0:00 400 2:00 600 60 50 40 30 20 10 0 1:00 電 力(Wh) 800 200 調理器 テレビ 居間エアコン ステレオ 2500 2000 1500 1000 500 1/12 1/13 洗濯機 温水便座 1/14 1/15 調理器 テレビ 1/16 1/17 冷蔵庫 ステレオ 図−2.3.7 各機器電力消費量の日積算値 −17− 1/18 19:00 18:00 17:00 16:00 15:00 冷蔵庫 図−2.3.6 各機器の電力消費量の一日変動 (2002 年 2 月 9 日〜2 月 10 日) 0 14:00 13:00 12:00 11:00 10:00 9:00 8:00 7:00 3:00 2:00 1:00 0:00 22:00 23:00 洗濯機 温水便座 電 力(Wh) 21:00 0 20:00 電 力(Wh) 1000 1 0.48% 2 3 13.22% 0.25% 4 11.39% 8 53.09% 5 6.94% 6 7 14.24% 0.39% 1. 洗濯機 2. 調理器 3.エアコン(居間) 4. 冷蔵庫 5. 温水便座 6. テレビ 7. ステレオ 8. その他(照明、コンセントなど) 図−2.3.8 1 ヶ月の消費電力量の内訳 12000 全 体(深夜電力+昼間電力) 8000 0 深夜電気温水器 (深夜電力) 6000 蓄熱暖房器(深夜電力) 4000 昼間電力合計 2000 0 昼間電力 調理器 600 400 テレビ 洗濯機 200 温水便座 冷蔵庫 24:00 22:00 20:00 18:00 16:00 14:00 12:00 8:00 6:00 4:00 2:00 0 10:00 ステレオ 0:00 電力消費量 [Wh] 4000 図 2.3.9 各機器の電力消費量の変動 (2002 年 2 月 24 日) −18− 電力消費量 [Wh] 60000 50000 蓄熱暖房器(深夜電力) 深夜電気温水器(深夜電力) 昼間電力合計 40000 30000 20000 10000 0 調理器 温水便座 2000 テレビ 洗濯機 冷蔵庫 ステレオ 1500 1000 500 0 03/03 03/04 03/05 03/06 03/07 03/08 03/09 図-2.3.10 各機器の電力消費量の日積算 2000 蓄熱暖房器 (深夜電力) 1200 電力消費量 [kWh] 1600 深夜電気温水器 (深夜電力) 800 400 昼間電力合計 0 120 昼間電力 90 テレビ 温水便座 60 調理器 洗濯機 30 冷蔵庫 0 02/13 ステレオ 02/20 図-2.3.11 02/27 03/05 03/12 1 ヶ月の消費電力量の積算値 電力消費量 [104Wh] 8.0 6.0 4.0 2.0 y = -0.20 x + 4.82 2 = 0.20 0.0 2.0 R 0.0 -2.0 図-2.3.12 4.0 6.0 8.0 10.0 日平均温度(℃) 蓄熱暖房器の消費量と外気温度の関係 電力消費量 [KWh] 1.8 y = 0.05 x + 0.31 2 R = 0.11 1.6 1.4 1.2 1.0 17.0 18.0 19.0 20.0 21.0 22.0 23.0 日平均居間温度(℃) 図-2.3.13 冷蔵庫の消費量と居間温度の関係 −19− 2.3.6 北陸 SWG (1) 調査対象住宅の概要 ① 所在地:新潟県新潟市 ② 建築年:平成 13 年 4 月 ③ 床面積:241.76 ㎡(地階:90.29 ㎡,1 階:90.29 ㎡,2 階:61.18 ㎡) ④ 建物種別:戸建て ⑤ 構造・工法:木造(在来工法) ⑥ 測定器の設置状況 a) 取付日:平成 14 年 1 月 25 日 ⑦ 家族人数:2 人 ⑧ 断熱仕様:屋 根:セルローズファイバー,厚 235 ㎜ :セルローズファイバー,厚 120(一部 90)㎜(軸組み充填工法) 壁 基 礎:押出法ポリスチレンフォーム3種,厚 50 ㎜(周囲のみ) 気密材:ポリエチレンフィルム,0.2 ㎜ サッシ:木製断熱サッシ−Low-E ガラス(平均 K 値=2W/㎡・K 以下 熱損失係数:2.2W/㎡・K(設計時,再確認必要) 隙間相当面積:0.7 ㎝ 2/㎡(竣工時,換気扇・排水管テープ処理) ⑨ 冷房設備:ヒートポンプエアコンによる冷暖房(5 台設置,標準 COP4.5 以上,東芝製) ⑩ 換気設備:換気設備:セパレート型第一種換気システム(三菱製,非熱交換型) (排気−浴室,便所,リビング,給気−各居室) ⑪ 給湯設備:太陽光による余熱併用電気温水器 (シロキ製,熱源−太陽光利用の真空管集熱パイプと深夜電力) ⑫ 太陽光発電設備:5.2kW(シャープ製) ⑬ 中水設備:雨水と浴槽排水を便所、洗車、園芸に利用(雨水タンク−600L,浴槽排水タンク−800L) ⑭ 台所・衛生設備: 調理設備:200V 電磁調理器(電気式ヒーター有り),専用配線 食 洗 器:200V,専用配線 洗 濯 機:200V,専用配線(他の洗濯機 1 台所有) 冷 蔵 庫:100V,専用コンセント(地下室に冷凍庫−機種変更予定有り) 便 器:ウォッシュレット・暖房便座(暖房便座は殆ど使用せず−来客時のみ) ⑮平面図:図 2.3.6.1 ⑯立面図:図 2.3.6.2 −20− クローク 上部トップライ ト 便所2 布団収納 洋室4 ホール 廊下 吹き抜け 洋室2 洋室3 折りたたみ非難 梯子 2階平面図 1153 0 31 014 5 765 60 0 61 0 121 0 485 0 110 0 182 0 91 0 91 0 30 0 91 0 182 0 ベランダ 91 0 N 136 5 45 5 キッチン リビングダイニング 115 0 スロープ 玄関ポーチ 植え込み 91 0 91 0 91 0 31 0 45 5 31 0 60 0 14 5 61 0 30 0 91 0 75 0 35 0 42 0 106 0 76 0 182 0 21 0 91 0 1153 0 91 0 100 0 91 0 182 0 294 0 485 0 1638 0 1階平面図 −21− 91 0 91 0 273 0 45 5 45 5 45 5 45 5 植え込み 76 8 ア ト リ エ (真 壁 ) 植え込み 植え込み 173 7 和 室 7. 5 帖 (真 壁 ) 96 9 玄関 ア ト リ エ ポ ー チ (真 壁 ) 洋室1 45 5 45 5 玄関ホール 玄関収納 1183 7 409 5 床下物入れ 物入 100 0 58 0 物入 便所 上部物入れ 下部床の間 100 0 91 0 45 5 28030 0 66 5 70 0 洗面 脱衣所 浴室 37 0 63 0 30 0 61 0 階段 洗濯場 115 0 819 0 91 0 電気コンロ 45 5 45 5 45 5 45 5 45 5 45 5 100 0 91 0 太陽 蓄 温 水 機 電気温水器 下部 ビ ール 置 き 場 階段 42 0 100 0 91 0 91 0 91 0 227 5 91 0 設 備 配 線 ,配 管 ス ペ ー ス 地階平面図 図 2.3.6.1 平面図 最 高 高 さ 941 2 軒 高 さ 74 8 5 基 礎 天 高 さ 16 3 5 前 面 道 路 幅 員 5m 側面 北西側 正面 南西側 側面 南東側 太陽光発 電 平面 北東側 図 2.3.6.2 立面図 −22− (2) 測定結果 (i) 分電盤の状況 以下の 24 回路に分岐している。配線図が複雑なため,実測による分電状況の確認を行なう予定。 番号 1 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 内容 番号 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24 LD エアコン 廊下 エアコン 洗面所 コンセント 洋室3 エアコン 洋室4 エアコン 2F コンセント アトリエ コンセント 台所 コンセント 玄関,洋室1 電灯 和室・アトリエ 電灯 洗濯機(200V) 食器乾燥機(200V) 内容 洋室1 エアコン 台所 専用コンセント アトリエ 屋外専用コンセント 洋室 3 専用コンセント 2F コンセント 2F 照明 LD コンセント 洋室 1,玄関 コンセント 電灯 台所・水廻り 階下 電磁調理器(200V) 予備 ※1表中の内容は分電盤の記載表示内容。容量は全て 20A。 ※2表中の網掛け部分は,後述の測定器(分電盤用測定器)を設置した箇所。なお,分電盤 での分岐前に太陽光発電用の回路が存在するので,測定器を設置。 (ii) 家電製品の所有状況 居住者に記入して頂いた使用している家電製品の状況は,以下の通り。 1 2 3 4 5 6 電子レンジ 炊飯器 冷凍冷蔵庫 冷凍庫 テレビ FAX 電話機 7 8 9 10 11 12 ラジオ 電気スタンド エアコン1 エアコン2 エアコン3 エアコン4 13 14 15 16 17 18 エアコン5 洗濯機1 洗濯機2 精米機 パソコン 掃除機 19 20 21 22 23 アイロン ミキサー フードプロセッサー グリルパン 電気天ぷら鍋 ※表中,1〜13 は毎日使用,14〜17 は週に数回使用,18〜23 は年に数回使用とのこと。 ※表中の網掛け部分は,後述の測定器(コンセント接続型)を設置した家電製品。 (iii) 測定概要 ①東京電力からの分電盤用測定器(合計 10 台) 測定方法:分電盤にクランプを設置し,15 分間毎の電力量の積算値を受信機に記録(最長3ヶ月)。 測定箇所:エアコン5台(1 階:リビングダイニングエアコン,洋室1エアコン,廊下エアコン, 2階:洋室3エアコン,洋室4エアコン),電磁調理器(1階台所),食洗機(1階台所), 洗濯機(1階台所),和室・アトリエ電灯(1階),太陽光発電用回路(分電盤) ②東京電力からのコンセント接続型測定器(合計 5 台) 測定方法:コンセントに設置し,コンセントに接続される家電について 15 分間毎の電力量の積算 値を受信機に記録(最長3ヶ月)。 測定箇所:冷凍冷蔵庫(1階台所),電子レンジ・炊飯器(1階台所),冷凍庫(地階),テレビ(1 階リビングダイニング),FAX 電話機(1階リビングダイニング) ③日置電機製のクランプロガー(合計 2 台) 測定方法:屋外の分電盤に,クランプ(4ch)を設置し,5 分間毎の電流の平均値(実効値サンプリ −23− ング 1 秒)をロガーに記録(最長 55 日)。 測定箇所:全体電力,深夜電力 平均値(Wh/日) 最大値(Wh/日) 最小値(Wh/日) 366.8 957.0 99.7 434.3 2,080.4 198.1 155.6 948.9 0.0 899.2 1,007.7 804.3 855.6 1,682.0 0.0 446.4 867.5 196.6 373.3 620.7 237.2 188.8 190.4 187.6 409.9 1,526.7 0.0 13,154.3 22,757.3 411.2 1,460.6 7,385.4 564.2 5,281.9 11,943.8 1,233.6 903.6 4,324.7 516.0 707.0 3,040.9 0.0 9,998.4 21,597.4 896.0 35,262.6 46,570.2 21,612.9 14,506.0 16,988.5 10,912.9 電磁調理器 食洗機 洗濯機 冷蔵庫 冷凍庫 電子レンジ/炊飯器 テレビ FAX 電話 和室コンセント/LD 電灯 LD エアコン 洋室 1 エアコン 廊下エアコン 洋室 3 エアコン 洋室 4 エアコン 太陽光 住宅内 深夜電力 全体 49,768.6 62,549.2 33,210.4 2,500 標準偏差 205.8 338.1 272.0 37.3 793.4 137.2 87.6 0.4 515.0 6,233.6 1,286.7 2,158.0 609.2 820.4 5,240.1 6,290.9 1,715.4 7,566.3 電磁調理器 食洗機 洗濯機 1,500 1,000 500 31 2/ 1 2/ 2 2/ 3 2/ 4 2/ 5 2/ 6 2/ 7 2/ 8 2/ 9 2/ 10 2/ 11 2/ 12 2/ 13 2/ 14 2/ 15 2/ 16 2/ 17 2/ 18 2/ 19 2/ 20 2/ 21 2/ 22 2/ 23 2/ 24 2/ 25 2/ 26 2/ 27 2/ 28 30 1/ 29 1/ 28 1/ 27 1/ 26 1/ 1/ 25 0 1/ 消費電力量(Wh/日) 2,000 図2.3.6.4 用途別消費電力量(台所まわり200V機器) −24− 5 −25− 図2.3.6.5 用途別消費電力量(居間まわり) 23 28 2/ 27 2/ 26 2/ 25 2/ 24 2/ 1,600 22 25 31 2/ 1 2/ 2 2/ 3 2/ 4 2/ 5 2/ 6 2/ 7 2/ 8 2/ 9 2/ 10 2/ 11 2/ 12 2/ 13 2/ 14 2/ 15 2/ 16 2/ 17 2/ 18 2/ 19 2/ 20 2/ 21 2/ 22 2/ 23 2/ 24 2/ 25 2/ 26 2/ 27 2/ 28 1/ 30 1/ 29 1/ 28 1/ 27 1/ 26 1/ 1/ 消費電力量(Wh/日) 1,600 2/ 1,800 2/ 21 2/ 20 2/ 19 2/ 18 2/ 17 2/ 16 2/ 15 2/ 14 2/ 13 2/ 12 2/ 11 2/ 10 2/ 9 8 2/ 2/ 7 6 2/ 2/ 5 4 2/ 2/ 3 2 2/ 2/ 1 2/ 1 1/ 3 0 1/ 3 9 1/ 2 8 1/ 2 7 1/ 2 6 1/ 2 1/ 2 消費電力量(Wh/日) 1,800 冷蔵庫 冷凍庫 電子レンジ/炊飯器 1,400 1,200 1,000 800 600 400 200 0 図2.3.6.4 用途別消費電力量(台所まわり家電) テレビ FAX電話 和室コンセント/LD電灯 1,400 1,200 1,000 800 600 400 200 0 25 3 2/ 4 2/ 5 2/ 6 2/ 7 2/ 8 2/ 9 2/ 10 2/ 11 2/ 12 2/ 13 2/ 14 2/ 15 2/ 16 2/ 17 2/ 18 2/ 19 2/ 20 2/ 21 2/ 22 2/ 23 2/ 24 2/ 25 2/ 26 2/ 27 2/ 28 2/ 2 1 2/ 2/ 30 1/ 31 1/ 29 1/ 28 1/ 27 1/ 26 1/ 1/ 消費電力量(Wh/日) 25,000 LDエアコン 洋室1エアコン 廊下エアコン 20,000 洋室3エアコン 洋室4エアコン 15,000 10,000 5,000 0 図2.3.6.5 用途別電力量(エアコン) −26− 2.3.7 関西・中国・四国 SWG (1) 調査対象住宅の概要 ① 所在地:滋賀県大津市 ② 建築年:平成元年 ③ 床面積:115.23m2 (1 階 60.58m2, 2 階 54.65m2) (図 2.3.7.1 参照) ④ 建物種別:戸建て ⑤ 構造・工法:木造(在来工法) ⑥ 測定器の設置状況 取付日:平成 14 年 1 月 25 日 ⑦ 家族人数:5 人家族 ⑧ 断熱仕様:天井:グラスウール、厚 100mm 壁:グラスウール、厚 50mm ⑨ 冷房設備:ヒートポンプエアコンによる冷暖房(3 台設置) ⑩ 換気設備:第 3 種換気システム(台所) ⑪ 給湯設備:ガスボイラー ⑫ 家電製品リスト:表 2.3.7.1 ⑬ 調理設備:ガスコンロ、9.77kW、2 口 ⑭ 平面図 :図 2.3.7.1 ⑮ 立面図 :図 2.3.7.2 −27− 図 2.3.7.1 平面図 図 2.3.7.2 立面図 −28− 表 2.3.7.1 家電製品リスト 家電製品 機器名 テレビ ビデオ 電話 冷蔵庫 洗濯機 炊飯ジャー 電子レンジ ジャーポット グリルなべ 型番(メーカー) 製造年 C‑20D6(SANYO) A‑B11(東芝) VE‑A30(Panasonoc) NR‑C32D1(National) 2000.1〜6月 ES‑A70S(SHARP) NH‑ER10(ZOJIRUSHI) RO‑MS82(MITSUBISHI) NC‑EL22(National) EP‑DS20(ZOJIRUSHI) オーブントースタ NT‑Y11(National) ルームエアコン SAP‑D253V(SANYO) ルームエアコン AY‑D220T(SHARP) ルームエアコン AY‑H22G(SHARP) 電気ファンヒータ FE‑12D1L(National) オイルヒータ 電気カーペット 換気ファン 掃除機 ウォシュレット デロンギ (モリタ) (HITACHI) TC‑MA30(MITSUBISHI) TCF771(TOTO) 設置場所 居間 居間 居間 台所 洗面所 台所 台所 台所 台所 台所 居間 性能 88W 17W 設置場所 居間 居間 居間 1階和室 2階和室 2階子供室 2階子供室 洗面所 性能 100W 100W 13W 68W 70W 90W 68W 15W 98W(電動機), 116W(電熱) 450W 1070W 990〜1310W 1000W(湯沸時), 75W(98保温) 1300W 810W 暖房 1190W 冷房 910W 2階子供室 暖房 980W 冷房 1010W 2階子供室 暖房 1080W 冷房 800W 洗面所 1170W 居間 1500W 居間 200W 台所 30W 1000W 1階トイレ 576W 照明器具 型番 HHFZ5781X HHFZ5781X SQ909B 製造年 −29− (2) 測定概要 ① 消費電力:一階エアコン、二階エアコン、全消費量(分電盤) オイルヒーター、カーペット、冷蔵庫、パソコン、テレビ(コンセント) ② ガス使用量:月毎のガス使用量読取り ③ 温湿度:各室、おんどとり(予定) (3) 測定結果 ① 電力消費量測定結果:図 2.3.7.3〜図 2.3.7.6 参照 ② ガス消費量:2 月のガス使用量 69.43 m3/月(2.48 m3/日) −30− 1600 1400 2月 1200 オイルヒーター カーペット レイゾウコ パソコン テレビ ゼンタイ 1Fエアコン 2Fコドモベヤ 電力(W) 1000 800 600 400 200 0 0:00 3:00 6:00 9:00 12:00 15:00 18:00 21:00 0:00 時刻 図 2.3.7.3:2002 年 2 月の時刻別平均電力消費量の推移 1600 1400 3月 1200 オイルヒーター カーペット レイゾウコ パソコン テレビ ゼンタイ 1Fエアコン 2Fコドモベヤ 電力(W) 1000 800 600 400 200 0 0:00 3:00 6:00 9:00 12:00 15:00 18:00 21:00 0:00 時刻 図 2.3.7.4:2002 年 3 月の時刻別平均電力消費量の推移 −31− 4500 4000 3500 電力(W) 3000 オイルヒーター ゼンタイ 1Fエアコン 2Fコドモベヤ 2500 2000 1500 1000 500 0 2/1 2/3 2/5 2/7 2/9 2/11 2/13 2/15 2/17 2/19 2/21 2/23 2/25 2/27 3/1 日にち 図 2.3.7.5:2002 年 2 月の日別電力消費量の推移 4500 4000 3500 電力(W) 3000 オイルヒーター ゼンタイ 1Fエアコン 2Fコドモベヤ 2500 2000 1500 1000 500 0 3/1 3/3 3/5 3/7 3/9 3/11 3/13 3/15 3/17 3/19 3/21 3/23 3/25 3/27 3/29 3/31 日にち 図 2.3.7.5:2002 年 3 月の日別電力消費量の推移 −32− (4)次年度測定計画 ① モニター家庭:表参照 ② 測定項目:WG にて規定された項目。温湿度については全室 コード 家族構成 大人 大学生高校生中学生小学生 幼児 築年 床面積 階数 間取り 灯油機器オイルヒーター床暖電気カーペットエアコン 冬場電気量 無 無 有 A 6 3 1 1 1 S47 ? 2 9L2D2K 有 9 1406 有 無 無 B 4 2 2 H11 112 2 5LDK 有 4 1143 無 無 有 2 972 C 4 2 2 H9 127 2 5LDK 有 有 有 D 5 2 1 2 H14 158 2 7LDK 有(予定) 無 5(M有) ? 無 無 有 E 4 2 2 H13 118 2 4LDK 有 3 870 無 無 有 5 1200 F 3 2 1 H13 120 2 3LDK 有 無 無 有 G 3 2 1 H7 100 1 4LDK 有 3 1084 無 無 無 2 1100 H 4 3 1 H13 97 2 1LDK 有 I J H I J 0 4 5 3 3 2 4 2 2 1 1 1 1 1 H12 H1 H12 H2 155 115 116 110 2? 2 4LDK 2 4LDK 3 6LDK 無 有 −33− 有 有 有(蓄)無 無 有 6 3 6 収入 場所 1000から1500 750から1000 750から1000 1000から1500 500から750 1000から1500 750から1000 750から1000 堺 泉南 西宮 三田 精華 堺 亀岡 西宮 2877 750から1000 1000から1500 大津 大津 高槻 2.3.8 九州・沖縄 SWG (1) 調査対象住宅の概要 ① 所在地:福岡県筑紫郡那珂川町 ② 建築年:平成 10 年 3 月 ③ 床面積:専:80.51m2 バルコニー:15.80m2 ④ 建物種別:集合住宅 ⑤ 構造・工法:RC 造棟の 4 階ユニット ※ RC 造(8 階)+SRC 造(14 階) ⑥ 測定器の設置状況 a) 取付日:平成 14 年 1 月 26 日 b) 分電盤写真 ⑦ 家族人数:3 人家族(夫婦+子供) ⑧ 断熱仕様: 1) 窓 仕 様 :Low-E 複層ガラス 方 南 北 参 位 面 面 考 窓 仕 様 断熱遮熱型 Low-E 複層ガラス 断熱型 Low-E 複層ガラス 複層ガラス 熱貫流率 [W/(m2・K)] 2.5 2.6 3.3 日射取得率 0.41 0.55 0.77 ⑨ 冷房設備:ルームエアコン(3 台,ただし暖房は⑩暖房機器)による) ⑩ 暖房設備:電気カーペットおよび電気ストーブ ⑩ 換気設備:第 3 種換気システム(台所) ⑪ 給湯設備:ガスボイラー ⑫ 台所、衛生設備:魚グリル付3口コンロ ⑬ 建物全景:写真 2.3.9.1 ⑭ 平面図:図 2.3.9.2 2,700 物入 台所 5,600 洋室(2) 物入 2,700 物入 LD 玄関 廊下 バルコニー 便所 2,700 2,700 洗面室 和室6帖 浴室 物入 2,000 洋室(1) 押入 3,600 900 1,950 物入 600 11,700 写真 2.3.8.1 建物全景 図 2.3.8.1 測定住戸の平面図 −34− 2,650 400 南側バルコニー 設置場所 居 間 北側エントランス 表 2.3.8.1 家電製品一覧 家電製品 機器名(メーカー) ・型番 ポット(松下電器)NC-EZC22 電話(PIONEER)TF-LU74 インターホン SHN6240W テレビ(日本ビクター)AV-32F2 型 テレビ(SHARP)18C-RM2 ビデオデッキ(MITSUBISHI)HV-BZ76 CD コンポ(AIWA)XG-E15 電気ストーブ(IWATANI)IEH-086E 電気カーペット 暖房機器 製造年 1997 1991 1997 2001 所 洗面所 洋室 1 冷蔵庫(MITSUBISHI)MR-M38X オーブントースター(MITSUBISHI)80-H5V レンジ(MITSUBISHI)RO-MF6 炊飯器(SANYO)ECJ-EA10 洗濯機(ナショナル)NA-F70VP1 パソコン(SONY)PCV-J21M プリンター(CANON)BJC-50V コンポ(PANASONIC)CH510G 電気ストーブ(山善)SV-901ES 2000 142W 81W 20W 19W 820W 1000W 1070W 645W 470W 23W エアコン(富士通)ALS-ZODH(W) 洋室 2 能 冷房 870W 暖房 1090W エアコン(三菱重工)SRK320RZ 台 性 700W テレビ(VICTOR)AV-E25S ビデオデッキ(SHARP)VC-HF930 加湿器(ナショナル)FE-Z06ET 空気清浄器(ダイキン)ACM6B-N 2000 2000 2001 エアコン(MITSUBISHI)SRK250RZ-W 1998 900W 冷房 740 暖房 920W 129W 12W 274/277W 45W 冷房 530W 暖房 750W 照明器具 設置場所 玄 関 居 間 台 所 型番 製造年 LKT1677301 HA4483 HW2650T-R16 HHA8276 −35− 性 100W 124W 21.5W 86W 60W 能 洗面所 浴 室 洋室 1 洋室 2 和 室 廊 LW-C6-1C HA9661K BS318J HAZ8861K BS3641K(三菱) HA8880 60W 63W 25W 74W 24W 73W 60W×2 下 (2) 測定概要 ① 測定開始:2002 年1月 26 日 ② 測定方法:電力は東京電力㈱と日本ベンディング ㈱が共同開発した「家庭用エネルギー 使用量表示・記録システム(分電盤用 と コ ン セ ン ト 用 )」 を 使 用 。 ガスは2月の使用量伝票を使用。 分電盤からの測定状況 ③ 測定機器の項目 分電盤からの測定(3 点): a)住戸全体,b)洗濯機,c)台所用コンセント コンセントからの測定(5 点): a) 冷蔵庫,b) 電気ストーブ(居間),c) 電気カー ペット(居間),d) テレビ・ビデオ(居間),e) 加 湿器・空気清浄器(洋室 2) ガス使用量 29m3 (1 月 5 日〜2 月 1 日) コンセントからの測定状況 写真 2.3.8.5 測定器設置状況 −36− 0 加湿清浄器 全体 2.0 1.5 1.0 0.5 −37− 02月12日 02月08日 02月04日 暖房ヒータ 図 2.3.8.2 各家電製品の 15 分値 02月28日 02月28日 2.5 02月28日 3.0 02月24日 3.5 02月24日 台所コンセント 02月24日 4.5 02月20日 0.5 02月20日 洗濯機 02月20日 ホットカーペット 02月16日 1.0 02月16日 02月16日 02月12日 02月08日 02月04日 02月01日 電力消費量[kW] 冷蔵庫 02月12日 4.0 02月08日 02月04日 0 02月01日 電力消費量[kW] 0 02月01日 電力消費量[kW] 1.0 テレビ+ビデオ 0.5 第1週(2/1〜2/7) 第2週(2/8〜2/14) 第3週(2/15〜2/21) 第4週(2/22〜2/28) 120 電力消費量 [kWh] 100 80 60 40 20 0 ホ ト カ ー タ ペ ッ テ レ ビ ・ ビ デ オ ッ 暖 房 ヒ ー 冷 蔵 庫 ト 加 湿 器 ・ 空 気 清 浄 器 図 2.3.8.3 各家電製品の 1 週間値 −38− 洗 濯 機 台 所 コ ン セ ン ト 全 体 2.4 アンケート調査 2.4.1 目的 アンケート調査においては、地域別(とくに詳細測定できない地域)、季節別にエネルギー消費とラ イフスタイルの傾向を把握することを目的とし、その方法、項目について検討を行った。 2.4.2 調査方法の検討 アンケート調査方法は、主に、郵送、訪問、インターネットの媒体があるが、先行調査事例(※) を参考に、各方法の比較を行った。 ※先行調査事例 「住宅と省エネルギーに関する一般消費者意識調査」報告書(日本電気株式会社 BIGLOBE DR1) 表 2.3.4.1 各アンケート調査方法の比較 コスト 郵送 高(郵送費+謝礼) 訪問 高(人件費+謝礼) インターネット 安(委託費+謝礼) ※約 1200 円/1サンプル 難 難 安 対象の選び安さ 対象の偏り 比較的少ない 回収率 時間(調査・集計) 比較的少ない 比較的少ない 約4割 約8割 約6割 長 長 短 表 2.3.4.1 より、全国規模に数回のアンケートを行うには、単価が安く集計のしやすいインターネッ トによるアンケート調査が優位であることがわかった。 <参考> 地域名 北海道 東北 関東 北陸・信越 東海 近畿 中国 四国 九州・沖縄 総計 表 2.3.4.2 日本電気株式会社 持ち家 336 520 4,594 613 1,399 2,062 515 231 468 10,738 戸建て 借家 49 65 304 47 88 105 69 37 75 839 DR1所属モニターの住居属性 計 385 585 4,898 660 1,487 2,167 584 268 543 11,577 持ち家 106 61 2,431 27 263 894 75 13 134 4,004 −39− 集合 借家 262 281 4,242 256 650 1,182 287 130 418 7,708 計 368 342 6,673 283 913 2,076 362 143 552 11,712 総計 753 927 11,571 943 2,400 4,243 946 411 1,095 23,289 2.5 まとめ 2.5.1 詳細測定の次年度計画 (1) 測定対象住戸の選定 各SWGごとに戸建て9軒、集合住宅4軒を目安として選定する。現在、有効な測定器が見あ たらないLPGを使用している家庭は選定しない。 ① 必須項目 戸建住宅において、少なくとも2棟は以下の条件を満たす住宅を選定する。 (a)各SWGで在来木造、新省エネ基準をみたす100〜150㎡程度の住宅 (b)家族構成は両親+子供(一人または二人)の3人もしくは4人家族 ※上記の住戸で「全電化」、 「それ以外」の2パターンを選定する。 ② 選択項目 (a)必須項目とした2軒以外の住宅は、各地域の特性にあった(例:北海道地区は高気密高断熱 住宅)シェアの高いものを戸建て2対集合住宅1の割合で選定する。 (b)必須項目以外の条件は、18ヶ月程度(H14.6〜H15.12)の長期間の測定に協力して頂ける住宅 を選択する。 (2) 測定方法の統一 電気は分電盤から 10 点(うち 1 点は全電力用)、コンセントから 10 点、都市ガスはメータを光学 的に読み取る。灯油は暖房用ボイラーと給湯用ボイラーの給油管それぞれにオイルメーターを設置 する。 ① 必須項目 用途別のエネルギー消費を測定することが目的であり、空調分、給湯(全電化)については確実 に分離して計測する。 (i)エネルギー消費量測定の必須項目 以下の機器は必須測定項目とする。 (a)エアコン(分電盤) :最大7台(関東 SWG 先行実測事例より) ※室外機の数を台数と呼ぶ。 (b)冷蔵庫(コンセント) :最大2台( 〃 ) (c)24 時間換気(分電盤・コンセント):最大2台( 〃 ) (d)電気温水器(分電盤) :1台 (e)電気調理器(分電盤) :1台 (f)電気蓄熱床暖房(分電盤) :1台 (g)都市ガス全体 :1台 (h)灯油(給湯用、暖房用) :2台 ※測定器に過不足がある場合は、選択項目での測定器で調整する。 (ii)エネルギー消費量の用途分解 (a)照明は点灯時間の長い照明器具に温度計を取り付けて推定(季節ごとに1週 間程度1分間隔で測定) (b)ガス厨房は、レンジフードに温度計を取り付けて推定 −40− (iii)気密性、断熱性の調査 (a)気密性は機械持ち回りにより測定 (b)断熱性は図面より計算 (iv)室温、水温の測定 (a)室温はリビングの室温を測定 ※必須条件の住戸では暖房室と非暖房室の2部屋を測定 (b)水温はトイレの給水タンクを測定 ※戸建ては1地区代表で1軒1箇所測定。集合住宅は全軒測定。 (v)アンケート調査 周辺図(もしくは写真)、室外機の設置状況、日影の状況、通風が可能か否かな どを測定器設置時もしくはアンケート配布・回収時に把握する。 ②選択項目 (i)エネルギー消費量測定のその他測定項目 環境共生住宅に付随すると考えられる設備(例えば中水設備、太陽熱温水器のポンプなど) を優先的に測定し、その他は対象家庭特有の電力多消費機器にあてる。 <まとめ>測定対象住戸リスト(○は必須条件) 戸建て住宅 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ① 在 来 木 造 新 省 エ ネ 基 準 ク リ ア 延面積 100〜150 ㎡ ②地域でシェアの高い住宅 ③全電化 ④電気と都市ガス併用 ⑤家族数(3〜4 人) ⑥18 ヶ月程度の測定協力 ① 集合住宅 ② ③ ④ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ −41− 2.5.2 アンケート調査 2.4.2 の検討結果より、次年度アンケート調査はインターネットを中心に、表 2.4.3.3 のとおり実施 する。 表 2.4.3.3 実施時期 方法 分類 地域 件数 年2回(夏・冬) インターネット中心 各 SWG ごとに賃貸、分譲、戸建て 7地域(北海道、東北、北陸、関東、中部、関西・中国・四国、九州・沖縄) 90 軒/1SWG(30 軒×3 分類) −42−
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