展示解説書(骨のパズル)

調べ学習ワークシート参考資料「展示解説書
(骨のパズル)」
生命と環境
骨のパズル
展示のねらい
骨格は体を支え、内臓を保護しているほか、カルシウ
ムの貯蔵庫として、また血液をつくる場所(骨の中心
部の骨髄)として重要な役割を果たしている。本展示
では、バラバラになった7つの骨の模型を元通りに組
み立てるゲームを通じて、人間の骨格や関節の仕組み
を知る。
■人間の骨格とその役割
本コーナーには、2 本の上腕骨、右の前腕骨、2 本
の大腿骨、2 本の下腿骨が自由に取りはずせるように
なった全身骨格模型が置かれている。この 7 本の骨を
正しい位置に取り付ける。制限時間は 90 秒、時間内
に完成させると、ガイコツが笑う仕組みになってい
る。
人間の骨格系は、およそ 200 個の骨(硬骨と軟骨)
と結合組織(関節)からなる構造をしており、体を支
え、脳や内臓を保護したり、筋肉とともに人体のさま
ざまな動きを可能にしたり大切な役割を果たしてい
る。そのため、その部分ごとに、それぞれの役割に適
した大きさや形をもっている。
例えば、胸骨は、12 対の肋骨と弾力性のある軟骨
によってつくられたかご状の骨格で胸腔をつくり、心
臓や肺を収めて保護するのに都合のよい構造となっ
ている。背骨は頭蓋骨やその中の脳を支え、直立した
体をまっすぐ保つ強さと曲げたりひねったりできる
ような柔軟性を兼ね備えるのに適した構造をしてい
る。
■複雑で柔軟な動きを可能にする関節
骨と共にたいへん重要な役割をもっているのが関
節である。関節には骨と骨をつなぐ役割があるが、頭
蓋骨の縫合のように動かないもの、
骨盤の関節のようにわずかに動か
すことができるもの、腕や脚、背骨
の
関節のように柔軟に動かせるもの
などがある。
このため、一口に関節といって
も、その役割ごとにさまざまなタイ
プのものがある。
例えば、肘や膝の関節は、屈伸と
回転の2つの動きに対応できる構
造で車軸関節(図1)と呼ばれる。
また、肩や股の関節は丸いくぼみに
丸い骨が入った球関節(図2)と呼
ばれるもので自由にぐるぐると回
すことができる。さらに、指先の関
節に単純な屈伸運動をする蝶番関
節や、鞍状の骨が重なり合って体を
ささえる役目をしている足骨の鞍
関節などがある。
そして、このような関節の構造
が、その部位特有の動きを可能にし
ており、それが全体として柔軟な人
間のからだの動きを作りだしてい
るというわけである。