徳島県の電気の歴史

徳島県の電気の歴史
◆四国における電気事業のはじまり
明治28年1月9日、四国で最初の電気が徳島電灯によってともされ、四国の電気事業が幕を明けました。
これは、わが国最初の点灯より17年、初の電気事業である東京電灯の開業より9年の遅れでした。
徳島電灯は、本社を徳島市寺島本町(現在の四国電力徳島支店所在地)に置き、その構内に火力発電所
(20kWの発電機5台)を建設し、市の中心部、新町・内町方面へ送電を開始しました。当時のお客さまの数は
536戸(955灯)でした。
徳島電灯の創業当時の電気料金は電灯の種類ごとに下表のとおりでした。当時の米10kgの値段が約59銭
であったのと比較すると、電気は非常に高価でした。
また、当時は電球(炭素線電球)も電灯会社で販売していました。最初1回は会社負担とし、その後は1個85
銭で販売していましたが、これも非常に高価でした。当時の電球はよく切れ、3∼4カ月程度の寿命しかありませ
んでした。
○当時の電灯料金
種類
半夜灯
(日没より12時まで点灯)
終夜灯
(日没より日の出までの点灯)
料金(1ケ月)
8燭灯
65銭
10燭灯
75銭
16燭灯
90銭
8燭灯
1円
10燭灯
1円12銭
16燭灯
1円35銭
(注)燭灯…当時の電灯の明るさと単位。
10燭灯で10W程度に相当する。
徳島電灯本社
◆当時の徳島県の人々の暮らし
当時、真っ先に電気を申し込んだのは新町の呉服店でした。城下町では、女性が昼間歩くのは「はしたない」
と笑われ、「あそこの奥さんはどんな人か顔を見たことがない」と言われるのが奥ゆかしい女性とされていまし
た。そのため、女性の買い物はすべて日が暮れてからだったので、女性相手の呉服店がまず電灯をつけたと
いうわけです。当時は石油のランプが主に使われており、行燈(あんどん)も残っていました。電灯がつくと、真
昼のように明るいと評判になり、店の前は黒山のような人だかりであったと言われています。
電灯の種類は、日没から夜12時半までの半夜灯、日没から翌朝の日の出まで点灯する終夜灯があり、発電
所で時間が来るとスイッチを切って消灯していました。電球は8燭光から50燭光まであり、10燭光で現在の10
ワットの白熱電球程度の明るさでした。1ヶ月の点火料(電気料金)は、10燭光の半夜灯で75銭、終夜灯で1
円12銭、電球の代金は、1個85銭(8燭光から16燭光まで)でした。
しかし、当時の徳島市は「藍」で栄え、人口6万余の四国一の大都市だっただけに富裕な家が多く、「隣りが
つけたんなら、うちも」という具合で、次々に電灯を取り付けました。
明治28年5月に、日清戦争の戦勝祝いで西新町、東新町、籠屋町に造花のアヤメの中に色電球を入れた電
飾がついたときは、県内から見物人が押しかけたということです。
〔当時88歳の守住チヨさんの話〕
「きれえて、きれえて。そりゃもう。みんなびっくりしたわ。
いまの銀座のネオンを見る以上やな。田舎からも大勢の
人がどっと見に来よった。夜でないと見えんけん、泊まり
がけじゃ。町がせって、せって、えらい混雑。今の阿波お
どりの夜ぐらい大騒ぎでしたな。」
−昭和43年サンケイ新聞徳島版より−
当時の徳島市の町並み
- 1 -
◆徳島支店のあゆみ
その後、多くの事業者の設立・合併を経て電気事業は発展し、第二次世界大戦後の昭和26年5月に、
現在の四国電力株式会社が発足。徳島支店を現所在地に設け今日に至っています。
○徳島電灯跡
当時の発電所の基礎の一部の煉瓦をこの地の
由来を語りかけるモニュメントとして、徳島支店電
気ビルの玄関前に残しています。
徳島電灯の火力発電所基礎レンガ
(当社徳島支店に展示)
○徳島(四国)の電気事業年表
年
月日
西暦
明治
27
1894
10. -
28
1895
1. 9
徳島電灯開業(四国最初の電気事業)
41
1908
2. -
徳島水力電気設立
43
1910
10. -
徳島水力電気開業
44
1911
12. -
徳島水力電気、徳島電灯を合併
大正
12
1923
10. -
徳島水力電気、三重合同電気と合併し三重合同電気徳島支
店に改称
昭和
5
1930
1.31
三重合同電気徳島支店、合同電気徳島支店に改称(三重合
同電気、合同電気に改称のため)
12
1937
3.31
合同電気徳島支店、東邦電力徳島支店に改称(東邦電気、合
同電気を合併のため)
14
1939
4. 1
日本発送電新居浜出張所開設(日本発送電(株)設立のため)
16
1941
10.10
17
1942
4. 1
四国配電設立、新居浜市に本店設置、松山、徳島、多度津、
高知に支店設置
19
1944
5. 5
四国配電、本店を松山市に移設
20
1945
8.15
第二次世界大戦終結
26
1951
5. 1
四国電力(株)設立
31
1956
4. 6
国府変電所新設(3,000kVA)
35
1960
5.22
広野発電所運転開始(3万5,000kW,現在3万5,700kW)
36
1961
8.30
鳴門淡路線新設(66kV)
38
1963
7.29
新徳島(現・阿南)発電所1号機運転開始(12万5,000kW)
43
1968
5.21
蔭平発電所運転開始(4万6,500kW)
44
1969
1.10
11. 1
新徳島(現・阿南)発電所2号機運転開始(22万kW)
徳島変配制御所運転開始(県都変電所群の変配総合運用を
全国で初めて導入)
47
1972
11. 3
鳴門淡路線運転開始(187kV)
50
1975
4. ‒
5.20
51
1976
8.12
12.17
52
1977
3. 1
徳島系統制御所運転開始
56
1981
6.13
鳴門変電所新設(30万kVA )、国府鳴門線・香川鳴門線
(各187kV )運転開始
59
1984
3.15
徳島電気ビル竣工
60
1985
4. -
徳島市紺屋町にて徳島県下初の配電線地中化実施
平成
3
1991
9.30
10.28
5
1993
7.15
よんでんエネルギープラザ阿南オープン
7
1995
3. 4
橘湾発電所本格着工
11
1999
5.13
5.14
6.10
6.24
50万V 阿波幹線運転開始
50万V 阿波変電所運転開始
50万V 南阿波幹線運転開始
50万V 橘湾火力線運転開始
(橘湾関連50万V輸送設備完成)
12
2000
6.15
12.23
17
2005
4. 1
小規模事業所統廃合に伴い、小松島営業所他廃止
19
2007
3. 31
阿南営業所新社屋竣工
22
2010
○現在の徳島支店 (徳島電気ビル)
現在の徳島電気ビルは昭和59年3月に竣工。
徳島電灯の基礎レンガは、正面玄関(東側)
あります。
徳島(四国)の電気事業の動き
和暦
- 2 -
8.1
徳島市で徳島電灯設立
徳島市に四国配電設立事務所開設
新徳島発電所を阿南発電所に名称変更
阿南発電所3号機運転開始(45万kW 、排煙脱硫装置設置)
阿南幹線新設
阿南発電所4号機運転開始(45万kW)
徳島電気ビル別館竣工
ヨンデンプラザ徳島オープン
橘湾発電所運転開始(70万kW )
「でんぱつ・よんでんWaンダーランド」オープン
組織整備に伴い、鳴門営業所廃止