携帯電話 - JXグループ

知っておきたい
携帯電 話
こんなトコロにもJX 製品が!!
第 3 回
いまや私たちの生活必需品となった携帯電話。日々進化するその性能を、実は JX グループの製品がさまざまなところで支えています。
今回は携帯電話から、幅広い JX グループの事業を見てみましょう !
A
液晶ポリマー
使用部位:カメラモジュール
生産拠点:JX エネルギー / 川崎製造所
日本の携帯電話には今や必ずついている
カメラ機能。世界的にもカメラ搭載率は
年々向上しており、既に60∼70%と言わ
れています。そのカメラのレンズを保持
する部品に液晶ポリマー「ザイダー ®」※が
使用されています。近年の携帯電話は、薄
型化する一方で、カメラは多機能化(高画
質化、オートフォーカス機能付)している
ため、カメラモジュールを構成する部品
が、小型化、薄型化、精密化の一途をたどっ
ています。
「ザイダー ®」は、精密成形性に
優れ、世界の携帯電話メーカーに高く評価
され、高機能カメラモジュールを中心に採
用が進んでいます。カメラモジュール以
外にも、当社の液晶ポリマーは、SIM カー
ドコネクタや振動モーターなどさまざま
な携帯電話の部品に使用されています。
D
世界
トップシェア !!
G
使用部位:液晶画面
生産拠点:JX 金属 / 磯原工場
ITO とは、酸化インジウムと酸化スズの複合酸化
物です。透明でありながら電気を通す性質を持つ
ことから、液晶やプラズマ等の薄型ディスプレイ
やタッチパネルなどに必要不可欠の素材です。当
社磯原工場は、世界最大の ITO 製造工場であり、ま
た当社の ITO は世界トップのシェアを誇ります。
J
B D
C
A
G
※「ザイダー ® 」は、Solvay Advanced Polymers,L.L.C
の登録商標です。
B
ITOターゲット
光学フィルム
C
電磁波シールドフィルム
使用部位:携帯電話の折り曲げ部分ほか
生産拠点:タツタ電線 /SE 事業本部・
大阪工場および京都工場
PET フィルム等の樹脂フィルム上に導
電接着剤層、金属薄膜層および絶縁層を
形成させ、電磁波シールド特性を持たせ
たもの。その優れた屈曲性と摺動性から、
主として圧延銅箔とともに FPC(フレキ
シブルプリント基板)用の電磁波シール
ド材として、携帯電話の折り曲げ(ヒン
ジ)部分に使われるようになりました。
最近では、高機能化および高速化が進む
一方で、小型化、軽量化およびデザインの
自由度が求められる、いわゆるスマート
フォン型携帯電話においても採用され、
携帯電話の電磁波シールド材として世界
的にそのシェアを伸ばしています。
H
I
E
ハイパーりん青銅
F
国内
トップシェア !!
使用部位:基板接続用コネクター
SIM・SD カードコネクター
生産拠点:JX 金属 / 倉見工場
銅にスズと微量のりんを加えて製造された合金
であり、ばね性に優れ、古くから使われてきまし
た。
「ハイパーりん青銅」は当社独自の加工技術に
より、従来のりん青銅と成分を変えずに高い強度
と曲げ加工性を実現しています。また、従来のり
ん青銅と成分が同一であることからリサイクル
が容易であり、
「エコ」な素材としても注目を集め
ています。当社はわが国最大のりん青銅メーカー
であり、トップのシェアを保有しています。
F
銅または銅合金のインゴット(数 t の
金属の塊)を倉見工場で圧延(ロール
の間を通して金属を薄く延ばす技術)
し、白銀工場で表面処理して製造する
銅箔です。当社の HA 箔と呼ばれる圧
延銅箔は、特殊な合金を倉見工場独
自の技術で厚さ10数μ m まで圧延し
ます。次に白銀工場で、その圧延され
た銅箔に長年のめっき技術で培った
表面処理を施すことによって、耐熱
性に優れたプラスチックである「ポリ
イミド」との密着性を実現し、これが
携帯電話の折り曲げ部分に使われま
す。当社の圧延銅箔は、その高い屈曲
性により、携帯電話の薄型化や、デザ
インのユニーク性に貢献しています。
電解銅箔
使用部位:プリント基板
生産拠点:JX 金属 / 白銀工場
使用部位:液晶画面
生産拠点:JX 日鉱日石液晶フィルム
一般に、液晶画面の中にはいろいろな機
能の光学フィルムが複数枚(多い場合は5
枚以上)組み込まれています。当社の光学
フィルムは、液晶画面を傾けたときに起こ
る濃淡反転や色変わりなどを補正するた
めに採用されています。このフィルムは、
中研が開発した液晶性ポリマーを JX 日
鉱日石液晶フィルム㈱辰野工場(長野県)
の精密塗布技術により薄膜化したもので
す。それは千分の1ミリにも満たない膜で
すが、膜中の分子が特殊な配列をなすよう
に規則的に並んでいるため、一般の原料と
製造方法では実現不可能な世界最薄 & 最
高性能の光学フィルムとなっています。
世界
トップシェア !!
使用部位:携帯電話の折り曲げ部分
生産拠点:JX 金属 / 倉見工場、白銀工場
H
E
圧延銅箔
チタン銅
使用部位:端子・コネクター部品
生産拠点:JX 金属 / 倉見工場
世界
トップシェア !!
銅にチタンを微量加えた、高強度の銅合金です。
当社ではさらに微量の鉄を添加することで、極め
て高い強度と曲げ加工性を両立したチタン銅を
開発、携帯電話のコネクター等、微細な加工を施
す部品用の素材として、お客様の高い評価を得て
います。当社のチタン銅は、世界トップのシェア
を保有しており、また、電子部品の小型化・高機
能化の流れの中その需要は年々拡大しています。
電気分解の原理を用いて硫酸銅から
電極に析出させて製造する銅箔で
す。年々小型化・高機能化が進む携
帯電話に必要とされる、高密度・高
性能のプリント基板には、薄く、耐熱
性に優れた電解銅箔が必要です。当
社の電解銅箔はその高性能に加え、
さまざまな幅と厚み、また、用途に即
した表面処理を施した多彩なライン
アップを取りそろえています。
I
ステンレス箔
使用部位:プッシュボタン
生産拠点:JX 金属 / 倉見工場
鉄にニッケルとクロムを配合した合
金(特殊鋼)を一般にステンレスと呼
びます。携帯電話のプッシュボタンの
打鍵感は、その裏に配されるステンレ
スの薄い板(厚さ約0 . 05ミリ、別名ペ
コスイッチ)のバネ性によります。当
社の高性能ステンレスは、このペコス
イッチの軽快な打鍵感に加え、高い耐
久性と長寿命化に貢献しています。
J
ユピノーグ
使用部位:プリント基板
生産拠点:JX 金属 / 白銀工場
純度の高い硫酸銅(液状または結晶)
であり、当社の主力製品である銅と硫
酸を原料に製造されます。高性能めっ
き液として、携帯電話の基板に微細
な回路を描くのに不可欠の材料です。
当社品は、不純物が極めて少ないこと
から、市場の高い評価を得ています。
は JX エネルギー、 は JX 金属です。