月桃紙施工マニュアル 下地調整について 壁紙施工の基本は下地調整にあります。不陸を防ぐためにも下地は平滑に仕上げ、とくに 下記の点に注意してください。 ■一般下地(石膏ボード、ベニヤなど) 丹念にパテ処理、サンダーがけ等を行ってください。ネジ、釘類はサビ止めを行ってくだ さい。パテ処理を行ったら、注 1 シーラー処理も行ってください。 ■多孔質下地(ケイ酸カルシウム板、ALC板、モルタル板など) 糊の下地への吸収を抑えたり、下地の接着強度の均一化を図るために、十分に、シーラー処理 をしてください。 ■特殊な下地(金属、プラスチック、ペンキ塗り下地など) 下地の強度が十分にあることを確認して、油分、汚れなどを拭き取り、十分にシーラー処理をして ください。金属下地の場合、キズがつくとサビが発生しますので下地に刃物が入らないように注意 してください。 ■リフォーム下地(壁紙の貼り替え下地) 前の壁紙の裏打ち紙が残っている下地では、裏打ち紙のウキやハガレがないことを確認してくだ さい。シーラー処理も行ってください。 施工上の注意点 ■糊の希釈率は必すメーカー指定の数値を参考にして下記の要領で行ってください。 標準濃度は糊:水=10:7 程度、一般のビニール壁紙よりもやや濃いめで、塗布量は一般ビニー ルクロスの 1.2~1.4 倍です。標準量だと 160~180g/㎡です。 ■ボンドなどの合成樹脂接着剤を混ぜると、粘度が下がり、糊がつきにくく、フクレ、ハガレの原因 になります。 ■オープンタイム〈うませ時間)をとってください。 糊付後 10~15 分の時間をおいてから、貼りつけを始めます。オープンタイムは施工環境により異 なります。(低温の場合は 15 分以上)糊付後、すぐに貼りつけをすると、硬くて貼りづらく、フクレの 原因になります。オープンタイム中は、たたみ方に注意をして、折りジワがつかないようにしてくだ さい。 ■施工可能時間は、1時間程度を目安にしてください。 糊付後、1 時間以内に貼りつけを完了しないと、注 2 アイハギが起こります。糊の濃度が薄かったり、 塗布量が少なかったり、合成樹脂系接着剤を使用した場合は、アイハギが早くなります。 ■下地処理(パテ、シーラー処理)を必ず、行ってください。 プラスターボードとパテの色の濃淡が著しく異なる場合は、ボード色に近いパテをご使用 ください。 下地調整の項目を参照してください。 ■施工後、急激な環境の変化は避けてください。 急激な施工環境の変化は、目地スキの原因になります。窓を開けて風通りを良くしたり、エアコン を入れて乾燥を早めることは避けてください。 ■なで付け、エアー抜きは確実に実施し、ローラーを強くかけすぎないようにご注悪ください。 ■粘着剤付養生テープの使用は避けてください。 ■重ね切りを行う場合は下地に刃物が入らないよう、ご注意ください。目地スキの原因となりま す。 Sタイプ(L01S,L11S)の注意 ■Sタイプは調湿性を持たせるために表面処理を行っておりません。従って次の点について十分 配慮したうえで施工をしてください。 5 ㎜以上の重ね貼りをしてください。突きつけや重ね切り施工をしますと糊の乾燥と共に 0.5 ㎜ほ どの目地隙が必ず発生します。 施工中に汚れが付かないように十分注意してください。 月桃紙は自然素材のため色柄が多少異なることがあります。 ※注 1・シーラーは下地や使用する量によっていろいろなタイプがあります。お気軽にお問 い合わせください。 ※注 2・アイハギとは月桃紙の表面と裏面がはがれることを言います。 施工をされる際は刃物や道具の取扱いに十分注意をしてください。
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