公開指導案1(PDFファイル) - 国立大学法人山梨大学教育学部附属小学校

Ⅴ 社会科における実践例-1
第6学年 社会科実践例
全国統一への動き
~複眼的視点をもとに~
那須 栄樹
1 単元について
小学校の歴史学習は,人物の働きや代表的な文化遺産を中心として学習することとしている。児童
にとっては我が国の歴史の学習は初めてであるが,現在とは違う物事に興味・関心を示し,歴史上の
人物の業績を進んで調べ,とても意欲的である。古墳時代の学習後,実際に地域の古墳を訪ねたり,
考古学博物館に訪れたりする児童もおり,我が国の歴史的事象と山梨などの地域の歴史的事象が結び
ついていることがわかったとき今日の自分たちの生活と深く関わっていることを実感していた。
本単元は,学習指導要領の6年生の内容(1)オ「キリスト教の伝来,織田・豊臣の天下統一,江
戸幕府の始まり,参勤交代,鎖国について調べ,戦国の世が統一され,身分制度が確立し武士による
政治が安定したことが分かること」に基づいて設定された単元である。
戦国大名の群雄割拠の状態から豊臣秀吉が全国を統一した後,江戸幕府が政治を行った時代に至る
までのうち,キリスト教の伝来,織田・豊臣の天下統一,江戸幕府の始まりを取り上げ,具体的に調
べることを通して,戦国の世が統一され江戸幕府による政治が始まったことが分かるようにすること
をねらいとしている。また,肖像画や年表,エピソードなどの各種資料を活用して,織田信長が短い
期間に領土を拡大したことや豊臣秀吉が検地や刀狩などの政策を実施し全国統一をすすめたこと,徳
川家康が関ヶ原の戦いに勝利を収め,江戸に幕府を開いたことを取り上げることとしている。
信長・秀吉・家康という人物の働きを中心として学習することを通して我が国の歴史を学ぶことが
大切だとされている。
さらに3人の武将の働きばかりでなく,地方や民衆の視点を加えることでさらに
我が国の歴史の理解を深めることになるだろう。そのためには歴史の見方・考え方を深化・拡大させ
ていくことが重要であると考える。短期間で勢力を伸ばした信長の行為を調べることや同時に別の視
点から信長のようすをとらえることにより,信長に対する見方・考え方の深まりが見えてくる。また,
豊臣秀吉は他の大名を出し抜き,巧妙な戦術と政策により,全国統一を成し遂げた。その諸政策の代
表例である刀狩り令は,農民に対して武器を根こそぎ取り上げ,農民と武士がはっきり分離させられ
たと一般的に解されている。秀吉の刀狩りによって民衆は武装解除され,刀の持ち方も知らず,丸腰
になってしまった姿がイメージされるであろう。刀狩りについては,実証的な研究がほとんどないの
に,このような「常識」が作られていた傾向にあった。しかし,視点を地域に変えると矛盾点に突き
当たる。刀狩令は秀吉から直接,農民に出されたものではなく,大名に対して出されたものである。
また甲斐の国などのようすは今までの常識とは違っていたようである。『刀狩り』の著者藤木久志氏
は,史料調査を重ねて,秀吉以後の近世の民衆たちが,大量の武器を所持して農具として使いこなし
ていたという興味ぶかい事実が分かったという。
このように秀吉側からの視点から大名・領主の視点,農民からの視点で見ていくと歴史上の人物を
共感的に理解するだけにとどまらず,視点の複眼化により「見えるもの」から「見えないもの」を捉
え,裏側にある背景をとらえ直すことができる。それにより秀吉の意図,領主の意図,農民の考えな
どから歴史的事象や人物を新たに理解し,それが歴史の見方・考え方を深化・拡大させていくことに
もつながっていく。
よって,
本単元では視点の複眼化を取り入れた単元構成としていきたいと考える。
2 単元の目標
○信長・秀吉の天下統一のための業績に関心を持ち,年表などの資料を活用して意欲的に調べ,新た
な課題について追究することができる。【社会的事象への関心・意欲・態度】
○天下統一にかかわる人物の働きや当時の代表的な文化遺産について問題意識を持ち,複眼的な視点
から考えることができる。【社会的な思考・判断・表現】
○天下統一がすすめられた頃にまつわる地域教材の資料や年表などを活用しながら,さまざまな立場
から天下統一にかかわる人物を調べることができる。【観察・資料活用の技能】
○信長・秀吉がすすめた業績によって社会が変化したこと・変化しなかったことや各地の大名や民衆
の考えを理解している。【社会的事象についての知識・理解】
3 本単元と研究総論のかかわり
(1) 共生に向けた学びに必要な資質・能力について
本校の研究総論では,本研究副題のイメージする学びを,
「自他の違いを生かし新たな認識(新た
な価値)を創造することをめざすもの」としている。
社会科では,めざす「新たな認識(新たな価値)
」を複眼化に基づく社会の新たな理解とする。社会
の新たな理解とは,
子ども自身がメタ的視点も含めた複眼的な視点から追究してうみだすものである。
それは,子どもにとって,それまでの理解を乗りこえて自分たちでつくりだしたものであり,見えな
かったものを見えるようにする意義あるものであり,社会科授業の重要さを実感しうるものである。
そのような新たな理解づくりの鍵となるものが,視点の複眼化である。一つの視点からではなく,複
数の視点から見なおすことにより,また自己の視点そのものも省みることにより,思考の枠組みを再
構築し,社会を熟考的に捉えなおすことができるようになる。
本単元の中核では複眼化して社会の理解を創造するために,以下のようなアプローチですすめる。
○分ける(分類)→秀吉と各地の大名と農民という複数の存在に気づく
○比べる(比較)→秀吉の政策と各地の大名の政策と農民の反応を比べ違いや変化をつかむ
○つなげる(関連)→秀吉・各地の大名・農民という個々の存在を結びつける
○まとめる(総合)→一つに結び合わせ秀吉の全国統一への政策の理解を再構成する。
○吟味する(判断)→秀吉・各地の大名・農民の立場からの考えの妥当性を考える。
(2) 共生に向けた学びの姿
本研究では,「新たな認識(新たな価値)」や「創造的思考力」との関連,研究総論の「共生に向
けた学びの具体像」を踏まえ,図1に示す基本的過程に基づき,教科主題である「社会の新たな理解
を共につくり出す学び」の具現化をめざすとともに,本校研究主題及び副題に迫っていきたい。
図1 〈複眼化による社会理解づくりの基本的過程〉
【問題の設定】→【理解づくり1 】→【対立・矛盾・限界の自覚(課題の把握)
】→【理解づくり2
(複眼化による追究)
】→【課題の克服による問題の解決(社会の新たな理解)
】→【新たな問題の
把握】
「なぜ全国統一にせまるほどの力が持てたのだろう?」という問題の設定から武力による統一と政
策による統一の過程を学習していく。理解づくり1において子どもが既にもっている見方・考え方は,
秀吉の政策により農民は田畑を耕していればよいと考え,一揆を防ぐために武器をとりあげたという
理解である。
子どもは刀狩令を読み直し,各地の大名に対して命令されたものであることや各地の取り
組み事例や資料をもとに,刀狩りが根こそぎ行われていない実情に気づく。そこから対立・矛盾など
が生じることが予想される。そこで「なぜ刀狩令がだされたのに武器が全部取り上げられなかったの
だろう」という学習問題が再設定される。子どもは刀狩り令により強制的に武器を農民から根こそぎ
取り上げ,一揆を防ぎ,刀を持つ武士と刀を持たない農民にわけることで身分を区別して安定した全国
統一を成し遂げたという認識から,
大名は根こそぎ武器を取り上げなかったり,実施をなかなかしなか
ったりという対立・矛盾を自覚する。その対立・矛盾を克服し,新たな理解をうみだせるようにする
ために各地の大名あてに出された刀狩令の資料や各地の大名の刀狩令の実施状況資料を用意すること
で視点の複眼化ができるようにする。秀吉側・大名側・農民側からの意図や考えを個人から小グルー
プ・全体での話し合いなどの交流を通して,複眼的思考による追究を促していきたい。
下の表1は,本単元の6学年における複眼化による社会理解の創造例である。
表1 〈複眼化による社会理解の創造例〉
理解づくり1
学習問題
理解づくり2
「なぜ刀狩令が
命令によって従わせた。農民が一揆 だされたのに武
を起こさないようにする仕組みや
器が全部取り上
法令をつくり,強制的に従わせ,全
げられなかった
国統一をなしとげた。
のだろう?」
秀吉は各地の大名を武力や新たな
秀吉は各地の大名を武力や新たな命令によって従わせ,
農民が一揆を再び起こさないような仕組みや法令を守る
ように各地の大名に促した。大名は秀吉からの命令に従
う態度をとりつつも農民が反乱を起こさないように農民
の要求を受け入れながら国をまとめた。
表2 〈ルーブリック〉単元の前半と単元後に記述形式により認識の変容をみとる。
A
B
C
武将たちは各地の大名を武力や新たな政策によって従わせ全国統一
武将たちは各地の大名を武力や新た
武力
をめざした。武将たちは農民が一揆を再び起こさないような仕組みや
な政策によって従わせた。農民が一
のみ
法令を守るように各地の大名に促した。大名は武将たちの命令に従う
揆を起こさないようにする仕組みや
で従
態度をとりつつも農民が反乱を起こさないように農民の要求を受け
法令をつくり,従わせて全国統一を
わせ
入れながら国をまとめた。
なしとげた。
た。
4 指導計画(総9時数)
【構造図】
理解づくり1
なぜ全国統一にせまるほどの力が持
てたのだろう
【為政者からの視点】
・信長は戦術面,地形条件,経済的側
面・政策面において他大名に比べ優
位性を保って勢力を広げた。
・秀吉は大名を武力と交渉によって従
えた。
・秀吉のだした諸政策により大名を統
制し,民衆をも支配し,全国統一を
達成した。
・大名も農民も政策に従うほど秀吉は
権力をもった。
天下統一像
・全国の大名と民衆を武力と政策など
によって完全に従わせること
《対立・
矛盾》
「なぜ刀
狩令がだ
されたの
に武器が
全部取り
上げられ
なかった
の だ ろ
う?」
理解づくり2
全国統一するとはどのようなことなのだろう?
【秀 吉からの
視点】
・農民が一揆な
どの 抵抗を防
ぎ,兵農分離さ
せる。それは大
名に とっても
都合 がよいだ
ろう と納得さ
せよ うと苦心
する。
【大名・領主
からの視点】
・自国を支配
していくには
秀吉の命令に
も従わなくて
はならない。
しかし,農民
の要望も取り
入れなければ
ならない。
【農民(百
姓)からの視
点】
・刀狩り令に
従わなけれ
ば罰せられ
る。しかし武
器を全部差
しだしたら
生活してい
けない。
天下統一像
・大名は為政者に対して従う態度を示し,民衆
の要望を受け入れつつ民衆をまとめること
主な学習活動・内容
問
題
の
設
定
① 戦国大名はどのように力をつけ,国をおさめた
のだろう?(1)
・各地の戦国大名を知る。
・甲斐の国の戦国時代をとらえる。
② 長篠の戦いから戦国大名が各々どのように天
下をめざしたのか調べる。
(1)
・経過 ・戦いの仕方 ・勢力図
なぜ全国統一にせまる力がもてたのだろうか?
理
解
づ
く
り
1
③ 信長が天下に一番近い力を持てたのはなぜだ
ろう。
(1)
・当時有力な戦国大名の武田信玄などと比較する。
・地形の視点 ・経済的視点
・戦術の視点 ・政策の視点
④ 秀吉はどのようにして天下統一を果たしたの
だろう?(1)
資料
指導上の留意点
・各地の戦国大名の分布か
ら,下克上の時代であり,
武力と政治力で領地の安
定をめざしていたことを
長篠の合戦
とらえられるようにする。
絵巻
・長篠の戦いについての内容
年代別勢力
をとらえ,なぜ全国統一に
図
せまる力をもつことがで
きたのか予想できる。
山梨の城郭
地図
軍事力・経 ・武田信玄との比較により複
済力比較グ
眼的な視点でなぜ全国統
ラフ
一できるほどの力が持て
たのか考えられるように
する。
秀吉の年表 ・秀吉が全国統一できた歩み
を年表などでとらえ,どの
取り組みや政策が全国の
⑤ 大名や民衆に従わせて全国統一ができた秀吉
大名や民衆を支配するこ
の政策ランキングをつくろう。
(1)
とに有効だったのかラン
・全国統一を果たせた一番の要因を考える。
キングをつくり討議する。
⑥ 刀狩令を再度読み直し誰に対してだされたも 刀狩令資料 ・各国に出された刀狩令の資
のなのか考える。
(1)
各国の刀狩
料から大名・領主にだされ
矛
・農民に対して ・大名に対して
実施状況資
ていたことをとらえる。
盾
料
「なぜ刀狩令がだされたのに武器が全部取り上げられなかったのだろう?」→矛盾・対立
対
立
理
解
づ
く
り
2
新
た
な
理
解
⑦ 秀吉は各地の大名に刀狩令をだしたのに大名
たちはなぜ根こそぎ武器を取り上げなかった
のだろう?(1)
(本時)
・甲斐の国での刀狩り実施状況を読み取る。
・いくつかの他国の刀狩り実施状況からも比較す
る。
・大名,農民の立場からの意図を考え発表し合う。
⑧ 秀吉の検地などの政策を甲斐の国からの視点
で読み取ろう。
(1)
・秀吉の政策により甲斐の国の民衆はどうしたのだ
ろうか?
・秀吉から任された甲斐の領主はどのような政策を
実行したのだろうか?
甲斐の国や ・全国統一した秀吉の命令な
他国の刀狩
のに全ての武器を取り上
実施状況資
げないのはなぜなのか秀
料
吉側や大名側,農民側とい
うように視点を複眼化さ
せて理由を考えることが
できるようにする。
全国を統一するとはどのようなことなのだろう?
⑨ 秀吉の全国統一政策から統一とは何か考えて
みよう。
(1)
・再度,政策や制度を複眼的
に見つめ直し,統一の意味
を考えることできるよう
にする。
山梨の石高 ・検地は甲斐の国ではどのよ
表
うに実施されたのかとら
える。
・秀吉の諸政策に対する甲斐
の国の領主の取り組みと農
民の反応をとらえる。
5 本時の実践場面
(1)日時 平成25年6月29日(土)
(9:00~9:45)
(2)場所 山梨大学教育人間科学部附属小学校6年2教室
(3)本時の目標
○秀吉のだした刀狩令を複眼的な視点でとらえ直すことで全国統一事業の新たな理解ができる
ようにする。
(4)指導意図
子どもたちは前時までに信長・秀吉が全国統一するまでの過程をとらえてきた。どのように勢
力をのばし,どのような政策を実施し,全国統一を成し遂げたかの理解はそれぞれ2人の人物の視
点からの歴史であり,一面的なとらえしかできない。
全国を統一するということは各地の大名や領
主,民衆を従わせることでもある。子どもたちは「大名や民衆は絶対服従であり,言われるとおり
に従った」という認識があるであろう。具体的には秀吉の有名な政策に刀狩令がある。ほぼ全国
を統一し,天下の大阪城を完成させ,刀狩り令を発令した。子どもたちは「秀吉が農民に対して刀
狩り令をだして農民から根こそぎ武器を取り上げ,一揆が起きないようにした。
」という認識を持
っていることであろう。
そこで,再度刀狩令を読み直す活動を取り入れたい。
子どもたちが学習して身につけた既有の知
識で読み直すことと誰に対して出されたものなのかを考える。このことを通して,大名・領主や農
民の視点からとらえなおすことで,刀狩令の読み方は変わってくると考えられる。
秀吉が直接農民
に対して出されたお触れという見方であると根こそぎ取り上げられたという認識となるが秀吉が
各地の大名・領主に対してだしたお触れならば大名の視点が新たに加わる。つまり命令をだすの
は各地の大名・領主が農民に対してである。甲斐の国や加賀の国の大名がはたして農民に対して
どのような命令をだしたのであろうか。各国の刀狩り実施状況の資料を子どもに提示することで
秀吉だけの視点に加え,大名・領主の視点,農民からの視点から政策をとらえることができる。そ
れぞれの意図を汲み上げることで新たな認識が子どもに芽生えるであろう。
具体的な手立てとして刀狩り令が誰に対して出されたのかをきっかけに視点を複眼化させたい。
甲斐の国では,刀狩令が出されたにもかかわらず,農民は鉄砲を所持することができた。また,刀
の帯刀を許されなかったが所持はできていたことが多くを物語っている。
各国の刀狩り令の資料から刀狩り令に対してなぜ大名は?農民は?というような視点で小グ
ループや学級全体で交流・話し合いなどを通して新たな理解へとつなげていきたい。
(5)学習過程
分
5
10
主な学習活動・内容
指導上の留意点・研究テーマとの関わり(重点)
1.前時までの学習内容をふり返る。 ・刀狩り令が大名に対して出されたことや,実施状
・秀吉の全国統一までの過程
況を確認する。
・刀狩り令
2.本時の課題をつかみ,追究する。 ・秀吉の刀狩令を読み直し,対立・矛盾点を確認し,
・資料を提示して,読み直し新たな
課題を把握する。
視点をもつ。
秀吉刀狩令がだされたのに武器が全部取り上げられなかったのはなぜだろう?
20
・個人で考える。
・甲斐の国や他国での刀狩の実施状況の資料から考
・大名,領主の視点や農民の視点から
えることができる。
考える。
・大名の視点や農民の視点というように視点を複眼
化して要因を考えることができる。
・小グループで交流する
・友だちの意見に対して今まで学習したことや資料
・友だちとの意見の関連や相違点を
を根拠にして吟味することができる。
意識して述べる。
・秀吉の意図
・大名や領主は農民に対して強制的に政策を推し進
・大名,領主の意図
めたのではなく,農民の要求を取り入れた要因を
・農民の考え
とらえることができる。
「新たな理解を創り出す学び」の過程において
◎育てたい力
10
3.本時のまとめをする。
刀狩令が出されたのに武器が全部
取り上げられなかったのはなぜか
考えをまとめよう。
・資料から得た情報と友達との交流を生かし,新たな
理解をつくる力
◎のぞましい子どもの姿
・既有の知識と資料を活用し,友達との交流を通して新
しい理解をつくり続けている。
・資料や話し合いから出された意見を
もとに,新たな理解をつくる。
◎手立て
・話し合い活動と視点の複眼化にせまる資料を活かす。
◎支援
・各地の大名は領地の存続のために秀
・これまでの学習で得た知識・資料と友達の意見を参
吉の命令に従いつつも農民の意見も
考にして複眼化の視点を持てる言葉がけをする。
取り入れた。農民はただ従うだけで
はなかった。
・大名や領主は農民と合意形成をして政策実施して
いたことをとらえることができる。
(6)授業の視点
①本時において設定した「育てたい力(資質・能力)
」は新たな理解をつくりだす学びの姿に
沿った適切なものであったか。
②本時の授業構成・課題設定・指導方法等は学びに必要な資質・能力を育てるために有効であ
ったか。
③本時の学びを通して,
「視点の複眼化に基づく社会の新たな理解」はつくりだされたか。ま
た,それはどのようなものであったか。
④子どものみとりは適切であったか。また,それに基づく支援は有効であったか。
(7)資料
藤木久志(2009)
片上宗二(2011)
安野 巧(2010)
小原友行(2009)
『刀狩り-武器を封印した民衆-』 岩波新書
『社会研究科による社会科授業の革新』 風間書房
『授業実践ナビ社会』 ぶんけい
『思考力・判断力・表現力をつける社会科授業のデザイン』明治図書