第2学年体育科学習指導案

第2学年体育科学習指導案
平成21年11月13日(金)2校時
1
単元名「ドッジボール」(ボール投げゲーム)
2
単元のねらい
活動場所
体
育
館
指導者
教
諭
小松
晃
○運動への関心・意欲・態度
・協力して楽しもうとする。
・友達のよいところを見つけようとする。
・規則を守り,勝敗を素直に認めようとする。
○運動についての思考・判断
・チームに合った作戦を立てそれを意識したゲームができる。
・自分のめあてを決めて,友達と楽しくゲームを行うことができる。
・安全に気をつけて,友達と協力してゲームができる。
○運動の技能
・パスを使ってボールを当てたり,相手の投げたボールをうまくよけたりすることができる。
3
単元設定の理由
(1)単元について
本単元は,新学習指導要領第1学年・2学年目標(1)(2),内容E「ゲーム」,(ア)ボール
ゲームにかかわる単元である。
目標では以下の2点が示されている。
(1)簡単なきまりや活動を工夫して各種の運動を楽しくできるようにするとともに,その基
本的な動きを身に付け,体力を養う。
(2)だれとでも仲よくし,健康安全に留意して意欲的に運動をする態度を育てる。
新学習指導要領では,(1)「基本的な動きを身に付け」が新たにくわえられた。
低学年では改訂に伴い6領域に編成され,本単元はその中の「ボールゲーム」に位置付けられて
いる。「ボールゲーム」とは,簡単なボール操作の「ボール遊び」と簡単な規則で行われる「ボー
ル投げゲーム」
「ボール蹴りゲーム」のことで,本単元では「ボール遊び」と「ボール投げゲーム」
を行う。
「ボール遊び」の運動の特性は,いろいろなボール遊びを通じて,思うように操作する楽しみを
味わったり,ボールのもつ弾む,転がる,投捕に適するなどの性質を使って遊んだりすることを子
供が好むことが挙げられる。
また,「ボール投げゲーム(ドッジボール)」は,ボールの当てっこを楽しむ集団競技型のスポ
ーツで,ねらって投げて当てたり,上手にとったりよけたりできたときなど,子供一人一人はもち
ろんのこと,チームとしての楽しさも味わえる運動である。
低学年では,全領域にわたり,遊び的な要素が強い。運動のもつ特性を生かしながら協調性や規
則を守る意識を高めたり,基本的な動きと技能を高め,運動する楽しさを味わわせていきたい。
(2)児童の実態
男子8名,女子6名,計 14 名の学級である。
明るく素直な児童が多く,男女分け隔てなく活動することができる。一方で,勝敗を気にし過ぎ
2年- 1
たり,運動内容によって意欲に差が見られる児童もいる。
体育に関する児童の意識調査及び考察は以下の通りである。(調査人数 14 名)
質問1:体育の授業は好きですか。
答えた理由
・好き… 12 人
・体を動かすのが楽しい。みんなと運動できる。
・どちらかといえば好き…1人
・得意じゃない運動もあるから。
・どちらかというと嫌い…0人
・嫌い…1人
・痛いのが嫌。
質問2:どんな体育の授業(運動)が好きですか。(複数回答可)
・鉄棒…6人
・ドッジボール…6人
・サッカー…2人
・縄跳び…2人
・走ること…6人
・跳び箱…3人
・マット運動…2人
・水泳…3人
・無回答無し
質問3:外でどんな遊びをしますか。
・鬼ごっこ…8人
・砂遊び…3人
・ブランコなどの遊具…7人
・タイヤ乗り…3人
・鉄棒…5人
・生き物探し…2人
質問4:ドッジボールは好きですか。
・好き…9人
・サッカー…4人
答えた理由
・みんなでできるから。ボールを投げるのが楽しい。
・捕るのが得意だから。
・どちらかといえば好き…2人
・上手にできないが勝つとうれしい。
・どちらかといえば嫌い…2人
・上手に捕れない,下手だから。
・嫌い…1人
・当たると痛い。
『好き』『どちらかといえば好き』と答えた児童は 13 名で,体育に対する関心は高い。しかし,
ドッジボールに関しては,特に女子の関心が下がることが分かった。理由としては,男子との身体
的な能力の差,技術的な差,内面的な部分「当たると痛い」ことを挙げている。また,普段から,
いろいろな遊びをして体を動かすことは好きであるが,ボールを『投げる』という経験はそれほど
積んでいないことも分かった。
『走る』『跳ぶ』運動と比較して,『投げる』運動は生活の中で自然に形成されることは少なく,
意図的に学習していかないと身に付けることは難しい。そのため,小学校低学年の時期にしっかり
とした投動作の基本を学習させることが重要である。投動作を身につけるためには,まず投げ方を
知ることが大切であると考える。そこで,単元の前半で投げ方を中心に,遊びの要素を取り入れ,
楽しみながら学習できるようにし,後半でゲームを中心に行う。そうすることで,個人の技術の向
上だけでなく,学習してきた投げ方のポイントを振り返り,児童同士の教え合いも深まり,よりゲ
ームの楽しさを味わうことができると考える。
(3)指導の着眼
児童の実態及び単元の特性をふまえ,目標達成のために,下記のような手立てをもって指導にあ
たっていきたい。
【進んでゲームに参加するために】
・ボール遊びを十分楽しませ,ゲームに参加したいという気持ちをもたせる。
・ゲームの内容や用具,場の設定を工夫することで,全員が楽しさを味わえるようにする。
・学習カードを利用して自分なりのめあてをもたせたり,認め合う場面を設け活動の意欲付け
を図る。
・体ほぐしの運動をし,体を動かす楽しさやここちよさを味わい,友達と豊かに交流する。
2年- 2
【規則を守り,互いに仲よくゲームを行うために】
・ルールを掲示したり,ゲーム開始のあいさつを元気よく行わせ,互いのがんばりを認め合え
る雰囲気をつくる。
【規則を工夫し,楽しくゲームを行うために】
・ゲームの合間に作戦タイムを設け,自分たちの作戦を振り返ったり,よりよい動きを教え合
ったりして,互いに助け合って参加できるようにする。
・アイデアドッジボールを募り,ゲームで行ってみる。
4
単元の学習指導計画と評価規準(8時間扱い・本時6/8時間)
時
1
目
標
学
習
活
動
○みんなで規則を守り,楽しく運動 ○オリエンテーション
しよう。
・規則を守り,勝敗を素直に認めようとする【関】
・四角コート
・自分のめあてを決めて友達と楽しくゲームを行う
ことができる。【思】
○ボールの投げ方を考えながらねら ○投げっこ遊び
って投げよう。
・協力して楽しもうとする。【関】
・パス回し遊び
・規則を守り,勝敗を素直に認めようとする【関】
・的当て遊び(近距離)
・自分のめあてを決めて友達と楽しくゲームを行う
・キャッチ遊び
3
ことができる。【思】
○ボールの投げ方を考えながら投げ ○投げっこ遊び
たりとったりしよう。
・協力して楽しもうとする。【関】
・いろいろなボールを使った的当て遊 ・規則を守り,勝敗を素直に認めようとする【関】
び(中距離)
・自分のめあてを決めて友達と楽しくゲームを行う
○キャッチ遊び
4
○力強く,ねらって投げよう。
・協力して楽しもうとする。【関】
○転がしドッジボール
・円コート
2
主な評価規準と評価方法
ことができる。【思】
○投げっこ遊び
・協力して楽しもうとする。【関】
・チャレンジゲームコーナーに挑戦
・自分のめあてを決めて友達と楽しく友達と楽しく
ゲームを行うことができる。【思】
5
○力を合わせてドッジボールをしよ ○ドッジボール(ボール投げゲーム) ・協力して楽しもうとする。【関】
う。
・的当てドッジボール
・規則を守り,勝敗を素直に認めようとする。 【関】
・宝探しドッジボール
・自分のめあてを決めて,友達と楽しくゲームを行
・王様ドッジボール
6
うことができる。【思】
○ねらって投げたり,進んでとった ○ドッジボール(ボール投げゲーム) ・協力して楽しもうとする。【関】
りしてドッジボールを楽しもう。
・宝探しドッジボール
・規則を守り,勝敗を素直に認めようとする。【関】
本
・的当てドッジボール
・ゲームを楽しくするために,工夫して作戦を考え
時
・王様ドッジボール
ることができる。【思】
・ねらって投げたりとったりたりすることができる。
【技】
7
○ねらって投げたり,進んでとった ○ドッジボール(ボール投げゲーム) ・協力して楽しもうとする。【関】
りしてドッジボールを楽しもう。
・的当てドッジボール
・規則を守り,勝敗を素直に認めようとする。【関】
・宝探しドッジボール
・ゲームを楽しくするために,工夫して作戦を考え
・王様ドッジボール
・アイデアドッジボール
ることができる。【思】
・ねらって投げたりとったりたりすることができる。
【技】
8
○ドッジボール大会を成功させよ
○ドッジボール大会
う。
2年- 3
5
本時の指導
(1)本時のねらい
・ねらって投げたり,進んで捕ったりしてドッジボールを楽しもう。
(2)本時の評価規準
①ドッジボールに関心をもち,楽しく取り組もうとする。【関心・意欲・態度】
②規則を守り,勝敗を素直に認めることができる。【関心・意欲・態度】
③ゲームを楽しくするために,工夫して作戦を考えることができる。【思考・判断】
④ねらってボールを投げたり,捕ったりすることができる。【技能】
(3)本時の指導にあたって
これまで,ボール遊びゲームを通じて,投げる・捕る・よける活動に取り組み,ゲームに対する
関心,子供同士の協力し合う気持ちも高まっていると考えられる。そこで,これまでの活動の発展
として「的当てドッジボール」「宝探しドッジボール」「王様ドッジボール」という3つのドッジ
ボールを体験させる。
前記の2つは,人をねらうよりも的をねらうことに主眼をおいて進めるので,守備側は的を守る
ために進んで捕らなければならず,攻撃側は,コントロールよく的に当てなければならない。これ
は,前時までに取り組んできた学習内容に密接につながりをもつものと考える。また,作戦を考え
やすいことが低学年に適していると考える。後記の1つは前記の2つよりも当てる対象が移動する
こと,相手側が,より捕ろうとする,よけようとするため難易度が上がるので,児童の意欲を引き
出すことにつながると考える。
どのドッジボールも使用するボールを何種類か用意し,ボールを当てられることに恐怖心をもっ
ている子供の意欲に配慮し,全員が楽しく安心して投げたり捕ったりしようとする気持ちを大切に
していきたいと考える。
(4)準備物
○教師
・カラーコーン
・ポートボール台
・ストップウォッチ
・掲示用黒板
・ソフトドッジボール
・ビニールバレーボール(大・小)
・セイフティマット
○児童
・学習カード
・筆記用具
(5)指導過程
学
段階
導
1
習
活
動
準備運動・体ほぐし運動をす
る。
形態
指導上の留意点
一斉 ○ストレッチや投手動作につながる動
きを取り入れたタオル体操をさせる。
入
5
分
2
前時までの活動で学習したこと 一斉 ○前時までの活動で学んだ投げ方のポ
を確認する。
イントをふまえて活動できるよう声
がけをする。
3
自分の好きな場(コーナー)で 個人 ○自分が取り組みたい活動・場所を選
なげっこ遊びをする。
択させ,楽しく活動させる。
2年- 4
評価と方法
展
・遠くへ投げようコーナー
○よい動きは積極的に賞賛し,本人も 評価①
(遠くへ投げる力)
周りの子も意識できるようにする。
(様子)
また教師だけでなく子供同士の声の
・ねらって投げようコーナー
掛け合いも意識できるようにする。
(ねらって投げる力)
○3つのコーナーを設置し,ゲームで
必要となる[遠くへ投げる][力強
・パワフルコーナー
く投げる][ねらって投げる]技能
(力強く投げる力・ねらって投げる力)
の向上を図る。
○自分にとって課題と
なるコーナー
から活動に取り組むよう指示する。
開
一斉
4
活動を振り返る。
5
めあてを確認しゲームを行う。
○感想を発表させ,意欲を高めさせる。
めあて
35
分
ゲームのルールを守り,よくねらって投げたり,とったりしよう。
・的当てドッジボール
グル ○ゲームのルールをしっかり確認する。
〈ポイント〉:ねらって投げる,進 ープ ○自分のめあてを書かせる。
んで捕りに行く。
○よくねらって投げる,強く投げる, ( 発 言 ・ カ
・宝探しドッジボール
進んで捕りに行く,すばやくよける
〈ポイント〉:ねらって投げる,強
動きを意識できるよう声を掛ける。
く投げる,進んで捕
○各ドッジボールとも2回戦行う。試
りに行く。
して取り組ませる。
〈ポイント〉:ねらって投げる,強
よける。
活動を振り返る。
・ワークシートに自己評価を記入
と
し,発表する。
一斉
○学習カードに振り返りを書くよう指
示する。
○自分ががんばったところ,友達やチ
め
ームのよかったところを発表させ次
時への意欲を高める。
5
分
7
次時の活動を知る。
評価④
(様子)
(発言・様
子)
く投げる,すばやく
6
ード)
合の合間に作戦タイムをとって工夫 評価②
・王様ドッジボール
ま
評価③
○次時はアイデアドッジボールをする
ことを知らせる。
2年- 5
(6)場の設定
ねらって投げようコ ーナー
試
合
パワフルコーナー
場
とおくへ投げようコーナー
〔黒板掲示〕
今日の活動のめあて
単
元
の
活
動
計
画
すすんでなげたり,とったりしよう!
各ドッジボールのルール
2年- 6
月
日(
)
時間目
ボールなげゲーム・ドッジボール⑥
2年
番
名前
わたしのめあて
☆今日のボールゲーム(ドッジボール)
さ
く
せ
ん
さ
く
せ
ん
さ
く
せ
ん
まと当て
ドッジボール
しょう
はい
たからさがし
ドッジボール
しょう
はい
王さま
ドッジボール
しょう
はい
☆ふりかえろう
よくできた…◎
できた…○
もう少し…▲
ふりかえりのポイント
○上手になげられましたか?
○上手にとれましたか?
○上手によけられられましたか?
○力を合わせてさくせんを考えましたか?
○ルールをまもりましたか?
○楽しくできましたか?
◎○▲
だいぼしゆう
わたしのアイデアドッジボール,大募集!!
2年- 7
点数でいうと!!
点
点
点
点
点
点