災害廃棄物の広域処理に関するご意見・ご質問について

災害廃棄物の広域処理に関するご意見・ご質問について
【市民説明会・住民説明会で寄せられたご質問について】
Q
Q
質問事項
1 放射性物質を含んだ災害廃
棄物を一般廃棄物と混焼す
ること、つまり希釈させて
処理することは、国際的に
は禁止されているはずだ
が。
回答
今回試験焼却として受け入れる災害廃棄物は、放
射性廃棄物して取り扱わないものと理解してます。
埋立基準の8,000ベクレル/kgは、原子力
安 全 委 員 会 に 諮 っ た も の で あ り 、 ま た 、 昨 年 IAEA
(国際原子力機関)の調査団来日の際には、国の
基準や考え方について評価をしてもらい、その最
終報告書の中で、放射性セシウム8,000ベク
レル/kg以下の廃棄物を追加的な措置なく管理
型最終処分場で埋め立てすることは、既存の国際
的な方法論と完全に整合性がとれているとの評価
を得ており、国際的な基準からしても問題はない
ものと考えています。
2 バグフィルターで放射性物 放射性セシウムは、650度を超えると気化しま
質をほぼ100%除去でき す。現状の焼却施設ではバグフィルター前で排ガ
るというのはどのような根 スは200度以下に冷却されます。200度の状
拠からか。
況では、放射性セシウムは固体の状態であり、塩
化セシウムとして存在することになります。塩化
セシウムは煤塵に吸着した状況で存在することに
なるので、その大部分についてはバグフィルター
で捕集することができます。実測データとして、
福島県内では煤塵・飛灰の放射セシウム濃度が数
万ベクレル/kgになっている焼却炉もあります
が、その施設で排ガスを測定しても不検出という
状況でした。一部の施設だけ2.数ベクレル出て
いますが、そういった結果からして、ほぼ100
%除去できると判断しています。もし、煙突から
極々僅かな物質が出て、空気中に流出し、それを
吸い込んだ場合でも8,000ベクレル/kg以
下のものであれば人体には影響がないと考えてい
ます。
昨年10月26日、27日に福島市あらかわクリ
ーンセンターでバグフィルターの集塵能力を試験
したところ、バグフィルター入り口前で測定した
放射濃度が174ベクレル/kgであったのに対
し、煙突口で測定したところ、0.015ベクレ
ル/kgであったという報告があり、その除去率
は99.9%以上という結果もでています。
-1-
質問事項
Q
回答
3 埋立場の遮水シートの対応 対応年数は30年~50年と言われています。漏
年数はどれくらいか。
水については漏水感知器があり、万が一遮水シー
トから漏れ出せば確認できます。また、毎年地下
水・放流水の水質検査を行っているので異常があ
れば分かります。
Q
4 試験焼却は、17時~18 搬入は、4トン車で1~2台。その量を全て1時
時にするとなっているが、 間に投入するのではなく撹拌し、少量ずつ焼却し
一 度 に 全 て を 焼 却 す る の ていきます。
か。
Q
5 混焼しないで試験焼却する 試験焼却は、実際受け入れた場合と同じ条件で行
ことも可能だと思うが、な う必要があるためです。
ぜそうしないのか。
Q
6 本荘清掃センターは、夜間 朝8時~夜12時まで運転しています。
運転していないのか。
Q
7 午後17時~18時に搬入 その日搬入された災害廃棄物は、撹拌する必要が
された災害廃棄物は、夜1 ありますので焼却はしません。焼却は、翌日新た
2時には完全に焼却されて に入ってきた一般ごみと更に撹拌し混焼します。
しまうのか。
最大24トンを4日間で混焼し検証していきたい
と考えています。
Q
8 1 0 0 % で 焼 却 し な い の 東京都が広域処理前の9月9日に宮古市の焼却場
は、基準値の8,000ベ で宮古市の一般家庭ごみだけを焼却した際の放射
クレル/kgを超過するか 能濃度が151ベクレル/kg、9月14日に東
らではないか。
京都へ持って行った宮古市の災害廃棄物を東京都
私たちが知りたいのは、希 の一般ごみに27%混合して焼却した焼却灰の放
釈しない100%で焼却し 射濃度が133ベクレル/kgでした。こうした
た場合の数値だが。
データから、宮古市の一般ごみと災害廃棄物とで
はそれほど差がないものと考えられます。
試験焼却については、この地域の処理形態にあっ
た試験焼却をするべきと思います。参考ですが、
宮古市の仮設焼却炉では災害廃棄物100%で焼
却しています。その結果は、1号炉で主灰で57
ベクレル/kg、飛灰で54ベクレル/kg、2
号炉で主灰が41ベクレル/kg、飛灰が131
ベクレル/kgであり、この地域とそう変わらな
い数値ではないかと考えています。
-2-
質問事項
Q
回答
9 野田村の災害廃棄物の処理 野田村には焼却炉がなく、久慈市にある広域事務
能力は。
組合で処理しています。その広域事務組合の処理
能力は通常の一般ごみを焼却している余力として
焼却するため、1日6トン程度です。二戸のクリ
ーンセンターで2トン、八幡平市で9~10トン
程度、岩手玉山清掃事業所でも処理しています。
また、民間の産廃施設でも処理をしています。そ
れ ら の 処 理 量 を 足 し て も 野 田 村 、洋 野 町 、久 慈 市 、
普代村のごみを処理することは出来ないと言うこ
とで、これについて広域処理をお願いするという
です。
Q10 由利本荘市のごみ処理能力 本 荘清 掃セン ター の処 理能 力は 1日あた り78ト
は 。 ど れ く ら い の 災 害 廃 棄 ン で す 。埋 立 地 に つ い て は 、広 域 埋 立 地 が 5 万 ㎥ 、
物 の 量 を 受 け 入 れ る の か 。 矢 島 鳥 海 埋 立 地 は 2 5 ,0 0 0 ㎥ の 埋 立 能 力 で す 。
受入量は最大で1日あたり6トンになります。
Q11 がれきが被災地の復旧・復 被 災地 でも可 能な 限り 処理 を行 いますが 、処理能
興の妨げになっているとの 力を超える膨大な災害廃棄物が発生していること
説明だが、それは1~2割 から、どうしても被災地で処理が出来ない部分に
の広域処理の廃棄物が処理 ついて広域処理をお願いしております。
されないからではなく、自
前で処理する8~9割の災
害廃棄物が処理されていな
いからではないか。
Q12 岩泉町の伊達町長が「使っ 岩 泉町 長の話 は朝 日新 聞に 載っ たものと 思います
ていない土地がいっぱいあ が、そのあと岩泉町長とお会いする機会があった
り、処理されなくても困ら のでお話を伺いました。様々なお話をされた中で
ないのに、税金を青天井に の1つということであったようであります。話の
使って全国に運び出す必要 流れとしては、がれき処理がなかなか進まないの
が ど こ に あ る の か 。」 と 言 で 、 進 ま な い の で あ れ ば こ の ま ま 放 置 し て て も し
っているが。
ょうがないかなという意味合いだったようです。
岩泉町長も新聞記事については誇張された感じて、
困ったものだと話していました。
-3-
質問事項
回答
Q13 陸前高田市長が地元で災害 仮 設焼 却炉を 浸水 地域 に設 置し ては危険 だという
廃棄物処理をやると言った こと、また近くに太平洋セメントがあり、そこで
ら 岩 手 県 が 断 っ た よ う だ 処理すると焼却灰が出てきません。陸前高田市に
が。
は焼却灰を埋め立てる処分場もありませんし、新
たに埋立場を造っている時間もないので太平洋セ
メントで処理した方が良いのではないかとお話し、
ご理解を得ています。陸前高田市長の著書のパー
ツを色々都合のいいように使われて困ったものだ
とのことでした。市長自身のブログの中でも広域
処理を否定するものではなく、引き受けてもらえ
るものであれば受けていただきたいと書いてあり
ます。
Q14 仙台市は自前でやっている 岩 手県 では8 0% 以上 県内 で処 理しよう と思って
ではないか。
います。阪神・淡路と同じ割合になると思います
が 、1 0 数 % 県 外 に お 願 い し た い と い う こ と で す 。
宮城県も全部処理するということでなく環境省と
調整のもと広域処理するということです。岩手県
の場合、仮設焼却炉2基整備しましたが、焼却施
設を整備するにはものすごいエネルギーと時間が
かかります。また焼却灰を処理すると言うことが
大変です。そのようなことで広域処理をお願いし
ています。
Q15 由利本荘市では、野田村の 放 射能 濃度の 基準 であ る8 ,0 00ベク レル/k
73ベクレル/kgの災害 gを定めるに当たっては、福島県内の200 m ×
廃棄物を1日3トン受け入 200 m ×10 m という一番大きな最終処分場一
れるそうだが、これ1日に 杯(55万トン)に8,000ベクレル/kgの
換算すると219,000 焼却灰を埋め立て、その処分場の真ん中に作業員
ベクレルになる。1年間で をおくと仮定し、1年間1,000時間程作業す
は146日焼却するので3 るとのどのくらい被爆するかということを考え、
1 ,9 7 4 , 0 0 0 ベ ク レ 公 衆 被 爆 の 線 量 限 度 で あ る 年 間 1 ミ リ シ ー ベ ル ト
ルとなる。小分けにしてみ を下回るよう(年間0.78ミリシーベルト)に
ると安全のようだが、総量 定めています。人体への影響はないものと考えて
では大きな放射性物質が持 います。
ち込まれるということだ。
-4-
質問事項
回答
Q16 既 存 の 放 射 線 測 定 機 器 で 文 部科 学省に よる プル トニ ウム 、ストロ ンチウム
は、γ線は測定できても、 の核種分析の結果について(平成23年9月30
α 線 の プ ル ト ニ ウ ム と β 線 日 文 部 科 学 省 ) に お い て は 、「 セ シ ウ ム 1 3 4 、
のストロンチウムは測定出 137の50年間積算実効線量に比べて、プルト
来ないのではないか。なぜ ニウムや放射性ストロンチウムの50年間積算実
それで安全と言えるのか。 効 線量 は非常 に小 さい こと から 、今後の 被ばく線
量評価や除染対策においては、セシウム134、
137の沈着量に着目していくことが適切である
と 考 え る 。」 と さ れ て い ま す 。 以 上 を 踏 ま え 、 事
故由来放射性物質に汚染された廃棄物の処理につ
いては、セシウム134及びセシウム137を支
配的な核種と考え、安全性の評価においては放射
性セシウムの影響に着目することとしています。
Q17 鳥海の埋立処分地から排出 現 在放 流され てい る水 質に つい ては、毎 月の検査
される放流水は子吉川へ排 で安全基準値内です。災害廃棄物の焼却灰は安全
出され、河川水は多く取水 基準を満たしているものであるので、放流水につ
されている。焼却灰埋め立 いても安全と考えています。
て後の放流水の安全性につ
いて。
Q18 岩手県、由利本荘市の説明 同 じ結 果を違 う記 載の 仕方 をし ています 。岩手県
で野田村のがれきの放射性 も測定結果は不検出です。岩手県の測定機械の限
セシウム濃度が73ベクレ 界が73ベクレル/kg(73ベクレル/kg以
ル / k g と さ れ た の に 対 下は測定できない)ということで73の値にして
し、環境省のパンフレット います。環境省は測定されないものと考え不検出
には不検出と記載されてい としています。
るのはなぜか。
Q19 試験焼却を本荘清掃センタ 本 格的 な受け 入れ を想 定し た場 合と同様 の条件で
ーのみでやる理由
試験焼却をする必要性があるためです。
Q20 本荘清掃センター周辺地域 矢島鳥海清掃センターでは焼却処理をしないため、
では空間放射線量を測定す 周辺地域の空間放射線量の測定はしません。
るのに、矢島鳥海埋立地周
辺地域でしない理由
-5-
質問事項
回答
Q21 由利本荘市の空間放射線量 空 間放 射線量 につ いて は、 本荘 消防署敷 地内で毎
の測定結果について
日午後3時に測定しています。その値は、0.0
4~0.05マイクロシーベルト/時です。秋田
県における地上高さ1mにおける空間放射線量は
0 .0 3 ~ 0 .0 9 マ イ ク ロ シ ー ベ ル ト / 時 で す 。
また、各総合支所の敷地内でも毎月1回測定して
おり、こちらも0.04~0.05マイクロシー
ベルト/時という結果になっています。焼却施設
内での空間放射線量の測定は現在はしていません。
試験焼却がご理解を得て実施なった段階で、事前
に測定を行い公表します。
Q22 試験焼却の混焼率8%の根 現 在本 荘清掃 セン ター は、 朝8 時~夜1 2時まで
拠は
の16時間運転をし、1日78トン処理していま
す。一般家庭ごみ78トンに対する受入量6トン
の割合が8%という数値です。ご理解を得られ、
本格的に受け入れとなった場合、通常の一般ごみ
と混焼しなければ一般ごみを処理していくことが
困難になるため、本番と同様の設定で試験焼却を
する必要があることをご理解ください。
Q23 焼却灰を矢島鳥海の埋立地 試 験焼 却は、 この あと みな さま からのご 理解を得
に搬入するとの説明があっ た場合に実施し、実施後はその結果を再度みなさ
たが、試験焼却後、本格実 まに公表し、さらに理解を得られた場合は、本格
施となった場合もそういう 的な受け入れとなりますが、試験焼却は本格的な
処理をするのか。
受け入れの状況と同じ状況で実施しなければ結果
があらわれないということなのでご理解をお願い
します。
Q24 8%混焼で本当に安全なの 8 %分 の災害 廃棄 物を 焼却 した 場合、災 害廃棄物
か。それで得られる数値が 分の影響としては8%分になります。
正式と言えるのか。
-6-
質問事項
回答
Q25 焼却施設ではバグフィルタ 現 在行 ってい るダ イオ キシ ン類 特措法な どに基づ
ー 、水 処 理 施 設 で は 濾 過 し 、い て 、 適 切 に 処 分 し て 参 り ま す 。
放射性物質を除去するそう
だが、除去し終わったバグ
フィルターなどはどのよう
に処分するのか。
Q26 風評被害に対する市の対処 市 とい たしま して は、 何よ りも 市民の安 全・安心
方法について、またこのよ を第一に考えております。この度の試験焼却につ
う な 説 明 会 を 開 催 す る の いても放射性廃棄物ではないがれきを焼却して、
か。
さらに本当に安全なんだということを確認して、
それを公表してご意見を伺ったうえで受け入れの
可否を最終的に判断していきたいと考えています。
万が一、風評被害が発生した場合には、秋田県と
岩手県と協定している枠組みの中で、さらに国と
の申し合わせの中できちんと責任をとってまいり
ますのでご理解をお願いします。
(回答:由利本荘市)
広域処理を依頼している災害廃棄物は、放射性セ
シ ウ ム 濃 度 が 不 検 出 、ま た は 非 常 に 低 い も の で す 。
これを処理したことによって被害が起きることは
考えていません。ですが、広域処理をするにあた
っては、試験焼却などあらゆる段階でモニタリン
グして安全性を確認していくというステップを踏
むことは重要なことだと思っています。まずは試
験焼却をしてその結果をもって改めてこのような
場を持って意志決定をしていくことになると思い
ます。責任については、いただいたご意見は本省
にも伝え、国・県・市連携して対応していきたい
と考えています。
(回答:環境省)
-7-
質問事項
回答
Q27 仮設焼却炉をもっと設置す 仮 設焼 却炉は 二基 設置 して おり 、1日2 00トン
ることはできないのか。
の処理能力になります。災害廃棄物は焼却して終
わりではなく焼却灰を埋め立てて処理が終了しま
すが、残念ながら岩手県には管理型処分場が少な
く、そこがボトルネックになっているため焼却炉
をたくさん設置できないという状況です。
埋立処分場を造るにしても、短時間で整備するこ
とは困難であるため、岩手県では焼却灰の出ない
セ メ ン ト 工 場 を 活 用 し 処 理 を 行 っ て い ま す 。ま た 、
二基設置したのも、処分場のキャパシティに合わ
せて整備をしたものです。
Q28 環境省が焼却灰を埋め立て 通 常、 最終処 分場 建設 の際 には 、岩盤調 査を行い
可 能 と し た 処 分 場 は 脆 弱 固いところに設置されています。また底面には遮
で、災害時には損壊し漏れ 水シートが二重に張られており、そこが破れます
出 し て し ま う の で は な い と漏水検知器で反応が出て、補修することになっ
か。
ています。
Q29 広域処理は、原子力基本法 広 域処 理につ いて は、 廃棄 物処 理法で規 定されて
に違反する違法事業ではな います。
いか。
Q30 予防原則が1990年代に 昨 年1 0月に IA EA の調 査団 から基準 の規制の
国連会議で採択されている あり方について調査を受けており、最終報告書に
が、混焼による希釈は国際 おいて、8,000ベクレル/kg以下の廃棄物
的に禁止されているのでは を追加的な措置なく管理型最終処分場で埋め立て
ないか。
することは、既存の国際的な方法論と完全に整合
性がとれているとの評価を得ています。よって国
際的な基準からしても問題はないものと考えてい
ます。
Q31 試験焼却後も、このような 試 験焼 却の結 果を 報告 する 説明 会を行い 、その場
住民説明会はありますか。 の 意見 をいた だき 本格 的な 受け 入れの判 断の目安
にさせてもらいます。
-8-
質問事項
回答
Q32 安全というならば、試験焼 東 京都 、山形 、福 島で も災 害廃 棄物は処 理されて
却 は 不 要 で は な い か 。普 通 、お り 、 安 全 で あ る と 考 え て い ま す が 、 ま だ 由 利 本
万全な状態で試験をするの 荘市の施設で処理したことがありませんので、試
ではないですか。私たちは 験焼却を行い、排ガスや焼却灰などのデータを得
モルモットみたいになるじ た上で、皆様に安全であることをさらにご理解い
ゃないですか。
ただき処理を進めたいと考えております。
(回答:環境省)
岩手県の沿岸市町村では、試験焼却なく実際に処
理をしています。また岩手県内の内陸部の市町村
でも試験焼却をせずに、広報程度で本格処理をし
た市町村もあります。各市町村ともそれまでの地
域住民との約束事で市民対応は違っています。私
どもは沿岸で焼却しているごみと同じであること
から、通常の処理でおそらく大丈夫と思っていま
す。ただそれだけでは心配だと思いますので、安
心という面で理解してもらえるように岩手県内の
市町村では、試験焼却などのデータを示して安全
というよりも安心してもらってごみを引き受けて
もらっています。由利本荘市もそのような趣旨で
試験焼却をやられるものと理解をしています。
(回答:岩手県)
安心できる状態での受け入れについて、市民の皆
様の理解が前提にということで考えています。試
験焼却もせず、既に受入れを実施している他自治
体のデータに基づき説明しただけでは、市民の皆
様からご理解いただけないと思いますので、由利
本荘市において試験焼却を実施し、災害廃棄物の
安全を確認し、安心して受け入れ出来るか協議し
ます。そのための準備であるのでご理解をお願い
します。安全だと認識はしていますが、焼却施設
は自治体によって異なるため、由利本荘市での試
験結果を見て判断したいと考えています。
(回答:由利本荘市)
Q 3 3 埋 め 立 て 作 業 員 の 被 曝 対 策 Q 1 5 の と お り 8 0 0 0 ベ ク レ ル / kg、 5 5 万 ト
について
ンの焼却灰の上で作業する作業員の被曝線量でも
年間1ミリシーベルトを下回ります(0.78ミ
リ シ ー ベ ル ト )。 ま た 、 飛 散 の お そ れ の あ る 飛 灰
を取り扱う際には散水をしながら作業が行われま
すし、粉塵等を吸入しないようマスクをして作業
は行われます。
-9-
質問事項
回答
Q34 埋立地の放射能濃度を測ら 埋 め立 て前の 焼却 灰の 濃度 を測 定して、 安全なも
ないのはなぜですか
のを埋め立てすることになりますので、埋立地で
放射能濃度を測定する必要はないと考えています。
Q35 焼却後は混焼するので放射 焼 却灰 を最終 処分 場に 持っ てい って濃度 が上がる
能 は 少 な い か も し れ な い ことは考えらません。最終処分場では焼却灰を埋
が、その焼却灰を埋め立て 立て後、覆土をします。覆土をしますと放射性セ
ていくと放射線量の総量が シウムは遮蔽され、埋立て後の周辺住民の皆様の
どれくらいになるのか心配 被 曝線 量は健 康へ のリ スク を無 視できる 10マイ
クロシーベルト/年を下回ります。
Q36 焼却灰を埋め立てていくと 8 ,0 00ベ クレ ル/ kg のも のが1㎏ あった場
放射能濃度はプラスになっ 合と2㎏あった場合とを比較すると、総量として
ていくのではないか
は増えますが、濃度としては同じです。
Q37 埋立地には焼却灰を1㎏し 総 量と 濃度と の違 いと いう こと になりま すが、こ
か捨てられないと言うこと の基準は濃度なので1㎏あたり何ベクレル以下に
か。
するという基準です。総量としては、1㎏でも2
㎏でも3㎏でも基準としては違反ということでは
ありません。
Q38 廃石綿、PCB廃棄物を含 現 地の 方でサ ンプ ルを 何点 か検 査して、 廃石綿は
まないこととありますが、 顕微鏡で10本/リットル以下であれば良いとい
完全に取り除くことができ う基準を設けております。PCBについては0.
ますか。
003ミリグラム/リットル以下が目安値という
ことになっています。
Q39 試験焼却を実施する場合は 今 後、 秋田県 との 協議 にな りま すが、特 に多い要
土壌の測定もしてもらって 望ですので申し入れしていきます。
結果をお知らせ頂けるよう
にお願いしたい。
Q40 両処分場の岩盤の調査結果 広 域清 掃セン ター 最終 処分 場で は平成7 年に、矢
を後日市から公開してもら 島鳥海清掃センター最終処分場では平成13年に
いたい。
ボーリング調査及び試料採取を行っております。
調査結果の詳細については、本荘清掃センターで
閲覧が可能です。
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【文書やメールで寄せられたご質問について】
質問事項
回答
Q 4 1 浸 出 水 へ の 137(セ シ ウ ム ) 国 で は 、 放 射 性 セ シ ウ ム 134 の 排 水 濃 度 限 度 は
の 限 度 1 リ ッ ト ル 当 9 0 ベ 6 0 ベ ク レ ル / リ ッ ト ル 、 放 射 性 セ シ ウ ム 137 の
クレル、これが恒常的に放 排水濃度限度は90ベクレル/リットルとなって
流水として利用された場合 おります。これは同一人が0歳児から70歳にな
の影響はどうか教えてほし るまでの間、当該濃度の放射性物質を含む排水を
い
摂取したとしても、被ばく線量が一般公衆の許容
値(年間1ミリシーベルト)以下となる濃度とし
て定められており、健康への影響は無いものと考
えております。
Q42 放射線量や放射性物質の異 災害廃棄物を焼却処理した際に発生する焼却灰が、
状が発生した場合、マニュ 万が一、放射性物質濃度8,000ベクレル/k
アルがあるとのことだが、 gを超えた場合、国では、自治体と協議の上、返
具体的な内容は。
却することを条件として受け入れることができる
との見解を示しています。
こうしたことから、岩手県と秋田県が締結した
「災害廃棄物の処理に関する基本協定」では、そ
の旨を定めております。
また、放射性セシウム濃度が8,000ベクレ
ル/kgを超える場合は、国の「指定廃棄物保管
基準」により保管とすることになります。
一時保管の例としては、
①囲い及び掲示板設置
②フレキシブルコンテナ等での保管
③雨水等浸入防止(遮水シート等で収納容器を覆
う)
④衛生害虫の発生防止(水溜まりの早期除去)
⑤放射線防護(立ち入り防止等)
⑥周辺の空間線量率の測定、記録
等となっております。
Q43 受け入れることによって、 特別な交付金や補助金はありません。
由利本荘市にメリットは何 災害廃棄物の広域処理は被災地側の災害廃棄物処
かありますか。
理事業として実施されるため、その費用は被災自
施設の新設や設備の交換な 治体が負担となりますが、被災自治体に対する国
どに国から何か特別な交付 庫補助等により実質的には国が負担します。
金や補助金などはあります
か。
- 11 -
質問事項
回答
Q44 野田村は災害廃棄物処理に 野 田村 には焼 却炉 がな く、 久慈 市にある 広域事務
本当に困っていますか。
組合で処理しています。その広域事務組合の処理
その可燃物量はどれくらい 能力は通常の一般ごみを焼却している余力として
ですか。
焼却するため、1日6トン程度です。二戸のクリ
ーンセンターで2トン、八幡平市で9~10トン
程度、岩手玉山清掃事業所でも処理しています。
また、民間の産廃施設でも処理をしています。そ
れ ら の 処 理 量 を 足 し て も 野 田 村 、洋 野 町 、久 慈 市 、
普代村のごみを処理することは出来ないと言うこ
とで、これについて広域処理をお願いするという
です。
また、由利本荘市が受け入れを予定しております
野田村の可燃系混合物の推計量は32,200㌧
です。
Q45 運搬費用だけでトン当たり 運搬費については確認が取れておりません。
8万円上と聞いたが、その 地元処理については、野田村には焼却炉がなく、
予 算 で 地 元 (地 元 雇 用 ) で 久 慈市 にある 広域 事務 組合 で処 理してい ます。そ
の処理ができないのか。
の広域事務組合の処理能力は通常の一般ごみを焼
却している余力として焼却するため、1日6トン
程度です。二戸のクリーンセンターで2トン、八
幡平市で9~10トン程度、岩手玉山清掃事業所
でも処理しています。
また、民間の産廃施設でも処理をしています。そ
れ ら の 処 理 量 を 足 し て も 野 田 村 、洋 野 町 、久 慈 市 、
普代村のごみを処理することは出来ないと言うこ
とで、これについて広域処理をお願いするという
です。
- 12 -
質問事項
回答
Q46 早急に由利本荘市まで運ん 野 田村 には焼 却炉 がな く、 久慈 市にある 広域事務
で焼却処分する必要があり 組合で処理しています。その広域事務組合の処理
ますか。
能力は通常の一般ごみを焼却している余力として
いつまで続きますか。
焼却するため、1日6トン程度です。二戸のクリ
ーンセンターで2トン、八幡平市で9~10トン
冬期間搬入しないのはなぜ 程度、岩手玉山清掃事業所でも処理しています。
ですか。
また、民間の産廃施設でも処理をしています。そ
れ ら の 処 理 量 を 足 し て も 野 田 村 、洋 野 町 、久 慈 市 、
普代村のごみを処理することは出来ないと言うこ
とで、これについて広域処理をお願いするという
です。
期間については、秋田県と岩手県の協定に基づき
平 成 26 年 3 月 31 日 ま で を 予 定 し て お り ま す 。
冬期間に搬入しないのは、この期間は、焼却施設
の定期整備補修を毎年予定しており、受け入れ余
力が少ないためです。
Q47 矢島鳥海清掃センターでも 受 け入 れが可 能と なっ た場 合に は、本荘 清掃セン
焼却したら早く処理ができ ターで1日当たり約78トン焼却している内の、
るのでないか。
6トンを矢島鳥海清掃センターにシフトして、そ
のシフト分の6トンについて、野田村から受け入
れすることを検討しております。
Q48 モニタリングポストなどの 現 在、 市とし ては 、モ ニタ リン グポスト を設置す
設 置 費 用 は い く ら く ら い る予定はありません。
で 、誰 が 負 担 す る の で す か 。
Q49 放 射 線 セ シ ウ ム 濃 度 測 定 国 のガ イドラ イン や県 のマ ニュ アルに基 づく施設
は、測定地点や箇所は適正 の測定地点と、市独自の焼却施設周辺 6 地点を設
ですか。
定しております。
年 間 何 回 の 測 定 予 定 で す ・敷 地 境 界 の 空 間 放 射 線 量 の 測 定 は 週 1 回 程 度
か。
・排 ガ ス 、 焼 却 灰 、 放 流 水 の 放 射 性 物 質 濃 度 の 測 定
は月 1 回程度の測定目安となっております。
Q50 運んできた車の荷台やシー 放 射性 物質と して 扱わ ない 10 0ベクレ ル/㎏以
トは何処で洗いますか。
下の災害廃棄物を運搬することから、荷台やシー
トは洗う必要が無いと考えております。
排水路などのセシウム濃度 焼却排水は、ろ過して再利用しますので、施設外
測定はやらないのですか。 に放流させません。
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質問事項
Q51 バグフィルターで測定する
放射性セシウム濃度の計測
方法はいつどのように実行
するのか。
集塵灰しかできないのか。
圧縮空気によってどれくら
い (% )の 飛 灰 が 回 収 で き ま
すか。
Q52 放射性セシウム濃度測定装
置の設置費用はいくらか。
耐用年数は何年か。
Q53 バグフィルターについて、
国の実験で、放射性核種の
99.96 % 以 上 の 除 去 能 力 の
正確な検証はできています
か。
回答
放射性セシウム濃度測定は、バグフィルターで捕
集される飛灰(集塵灰)と、焼却炉から出る主灰
について、試験焼却前と試験焼却中に行います。
さらに、試験焼却実施中に、排ガスの放射性セシ
ウム濃度の測定も行います。
これらの測定方法は、国が示す「放射能濃度等測
定方法ガイドライン」に基づいて実施します。
バグフィルターの表面で捕集された飛灰は、圧縮
空気により振るい落とされて、ほぼ全量が回収さ
れます。
放射性セシウム濃度測定は、秋田県及び委託での
対応を考えておりますので、測定装置の設置は予
定していません。
放射性セシウムは、650度を超えると気化しま
す。現状の焼却施設ではバグフィルター前で排ガ
スは200度以下に冷却されます。200度の状
況では、放射性セシウムは固体の状態であり、塩
化セシウムとして存在することになります。塩化
セシウムは煤塵に吸着した状況で存在することに
なるので、その大部分についてはバグフィルター
で捕集することができます。実測データとして、
福島県内では煤塵・飛灰の放射セシウム濃度が数
万ベクレル/kgになっている焼却炉もあります
が、その施設で排ガスを測定しても不検出という
状況でした。一部の施設だけ2.数ベクレル出て
いますが、そういった結果からして、ほぼ100
%除去できると判断しています。もし、煙突から
極々僅かな物質が出て、空気中に拡散し、それを
吸い込んだ場合でも8,000ベクレル/kg以
下のものであれば人体には影響がないと考えてい
ます。
昨年10月26日、27日に福島市あらかわクリ
ーンセンターでバグフィルターの集塵能力を試験
したところ、バグフィルター入り口前で測定した
放射濃度が174ベクレル/kgであったのに対
し、煙突口で測定したところ、0.015ベクレ
ル/kgであったという報告があり、その除去率
は99.9%以上という結果もでています。Q2
回答のとおりです。
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質問事項
回答
Q54 試験焼却が終わった後のバ 市で交換することになります。
グフィルターの交換費用は なお、バグフィルターの交換は、5~7年毎に行
誰の負担になりますか。
っています。
Q55 バグフィルター交換時の飛 バグフィルターのろ布交換時の飛灰の処理は、
灰処理はどのようにするの 空気圧縮機により十分に飛灰を払い落とし、重金
ですか。
属安定剤を添加した後、埋立処理しています。
Q 5 6 バ グ フ ィ ル タ ー ろ 布 交 換 時 バ グ フ ィ ル タ ー の ろ 布 交 換 作 業 は 、専 門 の 業 者 が 、
の作業員や周りの環境への 労働安全規則や作業マニュアルに基づき防護服や
安全性は保証できますか。 防塵マスクを装着し作業に当たっております。
また、施設外に煤じんが飛散しないようにシート
で覆うなど、安全対策に万全を期して作業を行っ
ておりますので、作業員や周辺環境への安全性は
十分図られるものと考えております。
Q57 野田村震災廃棄物1kgに
最高73ベクレルの放射能
が含まれているのは本当で
すか。
Q58 風評被害の補償については
誰が責任を負うのですか。
岩手県の測定機械の限界が73ベクレル/kg
(73ベクレル/kg以下は測定できない)とい
うことで73の値にしています。環境省は測定さ
れないものと考え不検出としています。
市といたしましては、何よりも市民の安全・安心
を第一に考えております。この度の試験焼却につ
いても放射性廃棄物ではないがれきを焼却して、
さらに本当に安全なんだということを確認して、
それを公表してご意見を伺ったうえで受け入れの
可否を最終的に判断していきたいと考えています。
万が一、風評被害が発生した場合には、秋田県と
岩手県と協定している枠組みの中で、さらに国と
の申し合わせの中できちんと責任をとってまいり
ますのでご理解をお願いします。
(回答:由利本荘市)
広域処理を依頼している災害廃棄物は、放射性セ
シ ウ ム 濃 度 が 不 検 出 、ま た は 非 常 に 低 い も の で す 。
これを処理したことによって被害が起きることは
考えていません。ですが、広域処理をするにあた
っては、試験焼却などあらゆる段階でモニタリン
グして安全性を確認していくというステップを踏
むことは重要なことだと思っています。まずは試
験焼却をしてその結果をもって改めてこのような
場を持って意志決定をしていくことになると思い
ます。責任については、いただいたご意見は本省
にも伝え、国・県・市連携して対応していきたい
と考えています。
(回答:環境省)
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質問事項
Q59 野田村の廃棄物73ベクレ
ルを試験焼却すると、
1,752,000ベクレ
ル以上の放射性物質がでま
すが、安全といえますか。
29,000トン焼却する
と14,500,000ベ
クレルとなりますが、安全
ですか。
14,500,000ベク
レルで風評被害が出ないと
保証できますか。
Q60 最終処分場の対応年数は、
本荘会場の説明会で30~
50年と説明があった。こ
の間補修をする際、放射能
が漏れずに補修は可能なの
か。
Q61 1 kg当 た り 8 ,0 0 0 ベ ク
レル以下でも、その総量は
一埋立地に数百万ベクレル
です。安全ですか。二重の
遮水シートはセシウム13
7の影響がなくなる300
年の間破れることはありま
せんか。雨水等の浸食によ
って灰がむき出しになりま
せんか。誰がどのように管
理、監視しますか。その費
用は誰が支出するのか
回答
総量と濃度との違いということになりますが、
73ベクレル/kgのものが1㎏あった場合と2
㎏、3㎏あった場合とを比較すると、総量として
は増えますが、濃度としては同じです。
なお資料では岩手県の測定機械の限界が73ベク
レル/kg(73ベクレル/kg以下は測定でき
ない)ということで73の値にしていますが、環
境省は測定されないものと考え不検出としていま
す。
広域処理を依頼している災害廃棄物は、放射性セ
シ ウ ム 濃 度 が 不 検 出 、ま た は 非 常 に 低 い も の で す 。
これを処理したことによって被害が起きることは
考えていません。ですが、広域処理をするにあた
っては、試験焼却などあらゆる段階でモニタリン
グして安全性を確認していくというステップを踏
むことは重要なことだと思っています。
万が一、風評被害が発生した場合には、秋田県と
岩手県と協定している枠組みの中で、さらに国と
の申し合わせの中できちんと責任をとってまいり
ます。
埋め立て前の焼却灰の放射能濃度を測定して、基
準値以下のものを埋め立てすることになりますの
で、補修の際に周囲に影響を及ぼすことはありま
せん。
総量と濃度との違いということになりますが、
8 ,0 0 0 ベ ク レ ル / kgの も の が 1 ㎏ あ っ た 場 合 と
2㎏あった場合とを比較すると、総量としては増
えますが、濃度としては同じです。
また、人体に影響を及ぼすのは、放射性物質そ
のものではなく、物質から出る放射線であり、適
切に埋立処分し管理することで放射線は十分遮へ
いされますので、安全性は確保できます。
いずれにしましても、埋め立て前の焼却灰の放
射能濃度を測定して、基準値以下のものを埋め立
てすることになりますので、遮水シートが破れ補
修する際や、雨水等で焼却灰がむき出しになった
場 合 で も 、周 囲 に 影 響 を 及 ぼ す こ と は あ り ま せ ん 。
最終処分場は市で管理、監視し、その費用も市
で負担します。
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