旅行会社はガイドレシオを守らない? - WNGL 世界自然ガイド総合研究所

「なぜ旅行会社はガイドレシオ(ガイド対参加者)を守らないのか?」
・・・結論・・・
長期的な利益より短期的な利益を優先させるためです
・・なぜならば・・
今経営が「いっぱい・いっぱい」だからです
Q、なぜそうなったのですか?
A 急激なナイフスタイルの変化が起きているからです
物見遊山的な、
「団体パッケージツアー型」よりも
「個人旅行型」のツアーにお客様の志向が変化したためです
A 長期的な景気の低迷により、売り上げが伸びないからです
A ツアー参加者の動向に合わせた、商品やアイディアを出す企画を
しなかったためです
A 社会や世の中の流れを予測出来なかったからです
世界的な「エコ」思想
「個人主義」などです
Q,その原因は何ですか?
A インターネットや検索における情報の発達と普及です
Q将来に向けてどうすればよいのですか?
A 長期的な利益の確保に向け、
「パッケージツアー型」から「個人旅行型」に段階的に
シフトするという事です。まずは「ガイドレシオを守り」満足度を認知させる事です
1、ガイドレシオとは
ガイドツアーにおいて、ガイドと参加者の人数比の事です
例えば尾瀬のハイキングツアーにおいてはガイドが1名でお客様が15名以内
が理想です。また燧ケ岳や至仏山などの登山においては、1:11というルールを
設けています。
このルールの概念を設けた理由としては「安全と保全そしてより楽しむため」が
目的です。
まず、安全についてですが山岳エリアにおいてアクシデントが発生した場合は、
命に直結します。それは病院までの距離や搬送また自然条件が住居地と比べ、条件
が異なるためです。
最近は、シニア層の登山・ハイキングブームなどにより高齢ながら自然を楽しむ傾向
です。それにともない「道迷い、遭難、滑落、転倒、病気などによる事故が増加
傾向にあります。それに対応して対処するために参加者の人数比を提案する動きが
あります。主にそれを作成、実行を進めているのがプロのガイド組織である(社)
本山岳ガイド協会である。過去のアクシデントのデータや登山ルートの危険度から、
「この人数以内でないと、ガイドは安全を確保できません」という事で決めていま
す。その数値に対し、ツアー登山を事業として行う旅行会社の組織(JATA
A
NTA)が採算ベースで、さらに人数比を設定している。
問題なのは、この二つの組織で「微妙に数値が違う」ということです。
なぜならば、ガイドとしては安全を最優先した人数になります
旅行会社は、
「費用対効果」の利益率を最優先します
現在ではそれを「すり合わせる」作業が進行中です。
また、登山系の危険度が高いガイドツアーにおいては、もしルールが守られていなけ
れば、ガイドや旅行会社の「過失」となる事が想定されるので、守られる傾向である
その概念に自然環境への影響(オーバーユース)や自然解説の満足度を考慮したのが
ハイキングガイド系のレシオとなっています。
例えば尾瀬などは、木道を一列に歩くとガイドの解説や安全へのアドバイスが後方に
は、声が届きません。歩く順番を入れ替えても後方にはリレー式の伝達となります
また、その列が長い場合はツアーに参加していないハイカーに迷惑をかけます
行列が長いので、追い越しが出来なかったり、いわゆる渋滞が発生します
また、テラスでの休息や解説はその場所を占領してしまいます。
また、人数が多数だと生態系にダメージを与える可能性が増えます
ポイントはガイドレシオは主にガイドの組織と旅行会社の組織が検討し決めている
ということです。
国内では「パッケージツアー」のスタイルが主流だからです。
2、急激なライフスタイルの変化とは
国内では高度経済成長時からの団体旅行「パッケージツアー」が人気でした
□観光地への観光旅行
□会社の社員旅行
□温泉旅行
などです
これは、時代背景に合わせた主に「連帯行動」をする事で服従させるための行動です
最近では、わが国も先進国といなり個人の考え方も欧米的に変化してきました
それにより次のようなライフスタイルを好む国民性となっています
□個人で行きたい所に自分で企画し実行する
□観光よりも体験型の旅行を好む
□日常でも団体行動よりは個人行動をする
□人に合わせるのは「好まない」
などです
この事が登山・ハイキングツアーに当てはめると、
「パッケージツアー」から「個人ツ
アー」に急激に変化しているという事です。
ただし、
「個人ツアー」を行うにあたり料金がやや高額となります
現在の経済状況や格差社会においては「お金に余裕がある人」「自立している人」
「個人で行動を起こせる人」しか「個人ツアー」を行いません
また、経済的な余裕がある人でも、自立行動が出来ない人は「パッケージツアー」
に申し込みます。
(団体にくっついて行動した方が安心出来る)
特に団塊世代前の人たちは「人と同じに行動する事がよい」という教育を受けて
いるので、それに合わせた行動を好みます
団塊世代以降の人は「個人主義」や「能力主義」などの教育が入り込んでいるので
「ひとと同じ事はしたくない」という行動を好みます
まとめると、大きく2つの志向があり現況では「パッケージツアー」が主流ですが
明らかに数年後は「個人旅行」が主になるということです
旅行会社も、この傾向は把握しており、準備をしていますが「利益率を考えると」
出来るだけ「団体パッケージツアー」が長続きする事が希望です
「急激なライフスタイルの変化」は益々加速度的に広まります
その理由としては、
「インターネット」や「検索」などでの情報の発信や共有が個人で
手軽に行う事が可能となったからですあらゆる情報が旅行会社のカウンターではなく
自宅のパソコンで見る事が出来るからです。さらに、その内容が楽しかった事なのか
つまらないものなのかなどの評価を、知ることができます。ライフスタイルの変化は
情報システムが大きく影響をあたえます。
ポイントは「検索できる」人は「個人」で検索しない人は「団体」です。
3、ガイドレシオを守るとよい事は何か
◇ガイドレシオを守る事で良くなる事
□安全管理が向上する (注意・アドバイス・指示・確保 など
□搬送が楽になる (タンカーや背負い搬送が協力して出来る)
□満足のいくサービスが受けられる (自然解説
情報 ホスピタリイ など)
□リスクアセスメントの数値を減少できる (人数が少ないほどリスクを低くできる)
□生態系のダメージを軽減出来る
□一般ハイカーへの迷惑を軽減できる
などがあります
◇ガイドレシオを守る事で悪くなる事
とくにありませんが
旅行会社にとっては、短期的な利益が少なくなる
□旅行代金が少しだけ高騰となる
<まとめ>
☆レシオを守る事で良い事が多い、特に参加者の満足度はあきらかに向上する
☆受けられるサービスが向上した分参加者は対価をはらわなければならなくなる
☆旅行会社にとっては、営利が目的なので効率よく利潤を得るためには
「パッケージツアー」で大多数の方が都合がよいと思い込んでいる
<将来的に>
将来的には「安さイコール悪いもの」料金が高いほど「満足度が高いツアー」という
マーケティングとなるのは明らかである。
問題なのはこのような事が「お客様が認識していない」という事である
特にガイドツアーは皆同じものであるという価値観がある
またガイドの質や人数比が違っても満足度は大差ないと「思い込んでいる方」が
非常に多い。その原因としては、国内では「個人ガイド」のシステムやサービスが定
着していなかった。またプロのガイドが少なくほとんどがアマチュアやガイドの役目の
人がパッケージツアーのガイドを担当していたため、旅行会社がガイドに支払う代金も
低額で済んだ事も原因である。最近はプロとしてのガイドが成立出来ているので、料金
や内容において、均一的な物にする事が難しいのが現状である
時間はかかるがお客様の満足度は向上する、しかし、ツアー料金が少し高くなります
4、結論「なぜ旅行会社はガイドレシオを守らないのか」
ズバリ
「長期的な利益より、短期的な利益を優先するためです」
・・・なぜならば・・・
現況で旅行代金が向上すると、集客が減ると「思い込んでいる」方が多い
お客様に満足度よりも安さを提供した方が喜ばれると「思い込んでいる」方が多い
食材や日用品を大量に売り込むビジネスモデルで商品を考えているからです
ライフスタイルが変化している現在では特に高額を支払うレジャーやサービス事業には
より「付加価値」が付いたり「安全」であるが少し料金が高い差別化される商品を、選
ぶお客様が増えている事に「気づいて」いない企業リーダーが多い。
その中で特に大手旅行会社でツアーを企画する担当者も上司に従う方が多い
ツアーを企画する担当者も満足度の高いガイドツアーに参加した経験が少ないため
(楽しく過ごした事がない)また、ガイドツアーの参加未経験者を担当させているため
現状の認知度や新しいアイディアが企画・構築できない
登山やハイキングが専門の旅行会社ではその事を理解し「差別化」や「付加価値」のあ
る商品で人気を得ているが、市場の規模的に利益は多くない
「一般的なハイカーや登山者には、その情報が届かない規模である」
たくさんのツアー情報を提供する雑誌や新聞等の担当者もそれに「気づいて」いないの
で、理解できないし、その情報を提供出来ないでいる状況です
よって「ツアー参加者にこの仕組みは認知されない」集客に変化がなければこのままで
よく「レシオを守らなくてよい」と思っている。大手旅行会社が圧倒的に多い
ただし、今後の事を考えると
特に大手旅行会社は利益を最優先するのが当たり前なので理解できるが、長期的に見て
「満足度」や「エコ意識」
「安全」などの視点からはお客様を減少させていく事になりま
す。ところが景気の低迷や格差問題などにより、思いきった戦略や革新をするには、勇
気がいるし、決断が入ります。
現在の所、ツアーの質に関係なくガイド付きツアーは集客で人気があるので「現状でよ
い」と思い込んでいるが、参加者が内容の質に気づくのは時間の問題である
それは実際、参加した場合「料金は大差ないのに」レシオ比やガイドの質を実感するか
らです。そして検索して情報を得るからです
付加価値やサービスの質とツアー料金の差を理解した人は次回申し込む時は、それらを
検討し、商品を選択します
「これまでは、どれも同じガイドツアーだったものが、差別化されます」
5、今後の解決策や戦略について(ガイドの視点)
<旅行会社が解決するための7つの事>
●ガイドレシオを守る事が、長期的な利益を生み出す事を理解する
●顧客満足度とレシオ比の法則を認知させる努力をする
●その満足度に合わせた商品のPRをする
●レシオ比により旅行代金の価格差や差別化を図る
●しっかりとしたマーケティング調査を行い商品を構成する
●ツアー参加経験のある担当者やアドバイザーを雇う
●プロガイドのアドバイスやコンサルティングと契約する
<将来的に成功する7つの方法>
●
申し訳ございません 非公開です
●
お伺いして説明します
●
成功報酬でOKです
●
かなり役だちます
●
もうかります
●
本当です
●
ワクワクします。
今すぐメールをお待ちしております
<戦略>
「ガイドレシオを守り、○○の商品を増やし、お客様に喜んで頂き利益を上げる」
☆その戦略の根拠
・・ハイキングや登山を楽しむお客様はつぎの8つのタイプしか存在しない・・
A経験があり自分たちで安全に楽しむ事ができる人
Bハイキングツアーに参加するが、ガイド付きの価値が理解できない人
Cハイキングツアーに参加するが、経済的にガイド付きを選べない方
Dガイド付きツアーに参加するが、低料金ツアーを選ぶ方(満足度を認知出来ない方)
E満足度が高いガイドツアーを認知出来るが、経済的に無理だと判断している方
F満足度を理解し、ガイド付きパッケージツアーでは出来るだけよいものに参加する方
Gツアー内容や場所・回数によりA~Eを使い分けをしている方
H初めから、満足度を理解しており個人ガイドをオーダーする方
・・これらをターゲットにした戦略です・・