⑧赤血球輸血による鉄過剰症(輸血関連ヘモジデローシス)についてNo.1

NO.34
2013.11
⑧赤血球輸血による鉄過剰症 (輸血関連ヘモジデローシス) について No.1
国 際 輸 血 学 会 のヘモビジランス委 員 会 では、頻 回 輸 血 に
関 連 したヘモジデローシスは臓 器 機 能 障害 の有無 にかか
わらず血 清 フェリチン値 > 1000μ g/dLと定 義 している。また、厚 生
労 働 省 研 究 班 による診 療 ガイドでの輸 血 後 鉄 過 剰 症 の診 断 基 準
を表 1 に示 した。
再 生 不 良 性 貧 血 や骨 髄 異 形 成 症 候 群 などで、支 持 療 法 と
原因 して長 期 赤 血球 輸 血が行 われる場 合があり、このような場
合 に、生 体では鉄の排 泄ルートがないために、輸血 で体 内 に入った
過 剰 の鉄は肝 臓・心 臓・内 分泌 器 官などに沈 着 して臓 器 障 害(心
不 全 、肝 硬 変、糖尿 病など)が発 生する。(図 1)
定義
鉄 過 剰かどうかは血 清中 の「血清フェリチン」の量によってわかります。
体 の 中 で は 必 要最 低 限 の 鉄が 存 在 し 、そ れ を再 利 用 す る こ と に よ り 、 積極
的 に 鉄 を 排 出 しな い 仕 組 みに な っ て いま す 。そ の た め 、 定 期的 に 輸 血 を受
け る と 、 輸 血 に含 ま れ る 鉄が う ま く 排出 さ れず 、 ゆ っ く り と、 し か し 確実
に 体 の 中に 貯 蓄し て い きま す 。
TaKatoku M,et al.,Eur]Haematol.2007;78:487-494 より作 表 ・改 変
参 考 資料 1)定期 的な輸血によっておこる「鉄 過剰 」情 報サイト
2)輸 血後 鉄 過剰 症の診療ガイド(2008)