えほん版 ブックリスト No.32 2010.10.27 ★ たのしい絵本が いっぱい ★ 2009年1月~12月までの1年間に図書館に入った 絵本の中から20冊を選んで紹介します。 編集・発行 富山市立図書館 富 山 市 丸 の内1-4-50 TEL 432-7273 おうまさんしてー! 三浦 太郎/作・絵 こぐま社 「おうまさんして!」子どもはおとうさんの 背中にのるのが大好き。クマさんやウマさん、 ゾウさんにであい、つぎつぎと「おうまさん」 をしてもらいます。さて、最後にやってきたの は? おうまさん遊びの楽しさが伝わってきます。 あめ ぽぽぽ ひがし なおこ/さく きうち たつろう/え くもん出版 雨が降ってきました。「ぽぽぽ」傘にしずくが あたります。男の子は砂場に足あとをつけたり、 水たまりにはいったり。 明るい色調の絵とリズミカルな言葉に、雨の なか、お出かけしたくなります。 むにゃむにゃ きゃっきゃっ 柳原 良平/作・絵 こぐま社 むにゃむにゃ、ぷくぷく、がしゃーん、ぽた ーん。これは、何をしたときに出る音かな? 生活の中で耳にするさまざまな音を、不思議 な切り紙でユーモラスに表現しています。 母と子が想像力をふくらませながら,一緒に 音と形を楽しむことができる絵本です。 1 じゃぐちをあけると しんぐう すすむ/さく 福音館書店 じゃぐちから流れ落ちる水を指でさわると、 水の形が変わります。コップをあてるとすべり 台に、スプーンを入れると宇宙船に変身します。 水がものによって姿を変える様子を、写実的 に描いています。 でんしゃはうたう 三宮 麻由子/ぶん みねお みつ/え 福音館書店 「はっしゃしまあす。ぷしっ、ごろろーぽっ」 発車する音、踏切を越える音、鉄橋を渡る音。 電車は、いろいろな音を出しながら走ります。 つぎつぎと変わる音が楽しく、まるで電車に 乗っているような気分になります。 てのひらおんどけい 浜口 哲一/ぶん 杉田 比呂美/え 福音館書店 手をつなぐとパパの手は温かい。日なたにお いてある自転車は、触ると熱い。大きな木は、 パパの手より冷たい。芝生や砂山はどうかな? 手のひらをとおして、自然や命のぬくもりを 知ることができます。 2 げんくんのまちのおみせやさん ほりかわ りまこ/作・絵 徳間書店 げんくんは、新しい町に引っ越してきたばかり。 さっそくひとりで、商店街の探検にでかけます。 パン屋や魚屋、雑貨屋などのいろいろなお 店やそこで働く人々の様子を丁寧に描いた 絵本です。 うみやまがっせん 上沢 謙二/原案 大島 英太郎/絵 長谷川 摂子/文 福音館書店 海でつりをしていたサルのつり糸に大きなタ コがかかりました。タコはつられてたまるかと、 必死に引っ張ります。海に引き込まれそうになっ たサルはウサギをよびました。それをみたタコは、 鯛をよびます。山の動物と海の魚の綱引き合戦を ダイナミックに描きます。 おとうさんはしょうぼうし 平田 昌広/作 鈴木 まもる/絵 佼成出版社 ぼくのお父さんは消防士。火事や災害にそな えて、すぐに出動できるようにと、毎日訓練を しています。そんなお父さんを見ていると、一 緒に遊びたくても言い出せません。 町を守るために一生懸命に働く父親の姿を 描いた仕事シリーズの一冊です。 3 しろいかみのサーカス たにうち つねお/さく いちかわ かつひろ/しゃしん 福音館書店 たった一枚の紙でも、折ったり、丸めたりす るだけで、思いがけない形や力を作り出すこと ができます。うすい紙をくるくるまいて立てる と、石をのせてもつぶれません。 実際に自分でもやってみたくなる、わくわく する絵本です。 トン・ウーとはち 小風 さち/作 小野 かおる/絵 講談社 トン・ウーは、母さんとお寺に出かけました。 寺の門の下でハチの巣を見つけ、思わず木の枝 でたたきます。何百年も寺に住みついていたハ チは、怒り狂い、犯人を探し始めました。 嘘をつくトン・ウーとそれをまじめに受けと るハチとのやりとりが愉快なお話です。 むしむしでんしゃ 内田 麟太郎/文 西村 繁男/絵 童心社 カマキリやクワガタ、ヨワムシなどお客をい っぱい乗せて「いもむしでんしゃ」が発車しま す。最初に着いたのはお池駅。カエルたちが急 いで降りました。次の里山駅では、金太郎が一 人で降り、クマは置いてきぼりです。遊び心が いっぱいの細かな絵に引き込まれます。 4 ジョニーのかたやきパン ルース・ソーヤ/文 こみや ロバート・マックロスキー/絵 ゆう/訳 岩波書店 おばあさんに焼いてもらった、かたやきパンが ジョニーの袋から飛び出しました。「ころがるお いらをつかまえて、食べられるもんなら、食べて ごらん」と、パンは歌いながら坂道を転がりだし ます。すると、歌を聞きつけたウシやヒツジ、ブ タ、めんどりが追いかけてきました。 躍動感あふれる絵が印象的な絵本です。 よーい よーい よい さいとう しのぶ/作・絵 ひさかたチャイルド おじいちゃんは、おみやげを持って、ときどき 家にやってきます。おじいちゃんと一緒に町を散 歩すると、知っている道もいつもとはちがって見 えます。 「よーいよーいよい」歩調にあわせ、口ずさむ おじいちゃん。孫とおじいちゃんとのゆったりと した時間が流れます。 もっとおおきなたいほうを 二見 正直/作 福音館書店 王さまは立派な大砲を持っていました。ある 日、川で魚をとっているキツネを発見。王さま は、大砲を撃って追いはらいます。すると、キ ツネがもっと大きな大砲を持って引き返して きました。 王さまとキツネの大砲づくりがエスカレート する、風刺のきいたお話。 5 ないしょのおともだち ビバリー・ドノフリオ/文 福本 バーバラ・マクリントック/絵 友美子/訳 ほるぷ出版 マリーは、かべのうらに住む子ネズミと友だち になり、毎晩こっそり手を振り合っていました。 やがてマリーがお母さんになると、娘のマリアも 同じように、ないしょで子ネズミと友だちになり ました。人間とネズミの暮らしを、同時進行で描 いた絵本。 ひと 1 つぶのおこめ さんすうのむかしばなし デミ/作 さくま ゆみこ/訳 光村教育図書 王さまは、ききんで苦しんでいる人々に、お米 をくばろうとしません。かしこい村娘のラーニは、 宮殿に運ばれる米がこぼれ落ちるのを見つけ、王 さまにとどけます。ほうびを与える、という王さ まに、30日の間、前の日の倍の数の米をいただ きたい、といいます。 算数にまつわるインドの昔話です。 ドーナツだいこうしん レベッカ・ボンド/作 さくま ゆみこ/訳 偕成社 ビリーがドーナツをぶら下げて歩いていると、 ドーナツをねらってニワトリがついてきました。 それを見て、犬や猫、劇の練習を抜け出した女の 子までもが寄ってきます。 町中の人々を巻き込んで大行進が始まる、なん とも愉快なお話です。 6 むかしむかし とらとねこは… 大島 英太郎/文・絵 福音館書店 昔、トラとネコは山の中でいっしょに暮 らしていました。トラはのろまで獲物を捕 るのがへたでした。一方、ネコはとてもす ばしこくて、たくさんの獲物をとってきま す。そこで、トラはネコに獲物のとり方を 教わることにしました。 どんでん返しが楽しい中国の昔話。 かあさんをまつふゆ ジャクリーン・ウッドソン/文 E.B.ルイス/絵 さくま ゆみこ/訳 光村教育図書 「シカゴでは、黒人の女でもやとってくれ るんですって。」母さんは、仕事を求めて出 か せ ぎ に 行 き ま し た 。 と こ ろ が 何 か 月 待っ ても母さんからの手紙やお金が届きません。 戦争が続き、食べ物も手に入らない生活 の中で、大好きな母を待ちわびる少女と祖 母を描いた作品。 子どもは、絵本が 大好きです。 ゆっくりと 心をこめて 読んであげてください。 7
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